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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F |
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管理番号 | 1415091 |
総通号数 | 34 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2024-10-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2023-12-21 |
確定日 | 2024-10-15 |
事件の表示 | 特願2022−514799「折り畳み式画面を有するデバイスのための表示方法および折り畳み式画面デバイス」拒絶査定不服審判事件〔令和3年3月11日国際公開、WO2021/043262、令和4年11月14日国内公表、特表2022−547500、請求項の数(9)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、2020年(令和2年)9月4日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理2019年9月5日(以下「優先日」という。)、中華人民共和国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯の概略は次のとおりである。 令和4年 4月15日 翻訳文、手続補正書の提出 令和5年 4月26日付け 拒絶理由通知書 令和5年 6月30日 意見書、手続補正書の提出 令和5年 8月10日付け 拒絶査定 令和5年12月21日 審判請求書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和5年8月10日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。 本願の請求項1,5,9に係る発明は、以下の引用文献1に基づいて、請求項2−4,6−8に係る発明は、以下の引用文献1−2に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> 1.欧州特許出願公開第03296838号明細書 2.米国特許出願公開第2017/0075640号明細書 第3 本願発明 本願の請求項1−9に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」−「本願発明9」という。)は、令和5年12月21日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1−9に記載された事項により特定される発明であり、次のとおりの発明である。 「 【請求項1】 折り畳み式画面を有するデバイスのための表示方法であって、前記折り畳み式画面が第1の画面と第2の画面とを備え、前記方法は、 前記折り畳み式画面の状況を検出するステップと、 前記折り畳み式画面の前記状況が支持状態もしくは折り畳み状態である場合、少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第1の表示ポリシーに従って前記第1の画面および/もしくは前記第2の画面に表示するステップ、または 前記折り畳み式画面の前記状況が展開状態である場合、少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第2の表示ポリシーに従って前記展開状態の前記折り畳み式画面に表示するステップであって、前記展開状態で、前記第1の画面と前記第2の画面とが同一平面を形成するか、もしくはほぼ同一平面を形成し、前記第1の表示ポリシーが前記第2の表示ポリシーとは異なる、ステップと を含み、 前記対応する第1の表示ポリシーに従って表示される前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースが第1のアプリケーションインターフェースおよび第2のアプリケーションインターフェースを含み、前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第1の表示ポリシーに従って前記第1の画面および/もしくは前記第2の画面に表示する前記ステップが、 前記第1の画面と前記第2の画面とが互いの方に回転され、前記第1のアプリケーションインターフェースが操作されているアプリケーションインターフェースであり、前記第1の画面が位置する平面が基準面と平行であるとき、前記第1のアプリケーションインターフェースを前記第2の画面に表示し、前記第2のアプリケーションインターフェースを前記第1の画面に表示するステップと、 前記第1の画面と前記第2の画面とが互いの方に回転され、前記第1のアプリケーションインターフェースが操作されているアプリケーションインターフェースであり、前記第2の画面が位置する平面が前記基準面と平行であるとき、前記第1のアプリケーションインターフェースを前記第1の画面に表示し、前記第2のアプリケーションインターフェースを前記第2の画面に表示するステップと、 を含む、 表示方法。 【請求項2】 前記アプリケーションインターフェースが、システムによってプリインストールされたアプリケーションインターフェース、サードパーティ・アプリケーション・インターフェース、アプリケーション・アイコン・インターフェース、およびアプリケーションが開かれた後に表示されるインターフェース、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。 【請求項3】 前記折り畳み式画面の状況を検出する前記ステップは、 前記第1の画面と前記第2の画面との間の挟角が予め設定された第1の角度範囲内にある場合、前記折り畳み式画面の前記状況が前記支持状態であると判定するステップであって、前記第1の角度範囲が、予め設定された第1の角度閾値よりも大きく180度未満の角度、および/もしくは180度よりも大きく予め設定された第2の角度閾値以下の角度を含む、ステップ、または 前記第1の画面と前記第2の画面との間の前記挟角が予め設定された第2の角度範囲内にある場合、前記折り畳み式画面の前記状況が前記折り畳み状態であると判定するステップであって、前記第2の角度範囲が、0度以上前記第1の角度閾値以下の角度、および/もしくは前記予め設定された第2の角度閾値より大きく360度以下の角度を含む、ステップ、または 前記第1の画面と前記第2の画面との間の前記挟角が180度である場合、前記折り畳み式画面の前記状況が前記展開状態であると判定するステップ を含む、請求項1または2に記載の方法。 【請求項4】 前記折り畳み式画面の前記状況が展開状態である場合、前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、前記対応する第2の表示ポリシーに従って前記展開状態の前記折り畳み式画面に表示する前記ステップは、 前記第1のアプリケーションインターフェースを前記展開状態の前記折り畳み式画面の前記第1の画面および前記第2の画面に表示するステップ、または 前記第1のアプリケーションインターフェースを前記展開状態の前記第1の画面に表示し、前記第2のアプリケーションインターフェースを前記第2の画面に表示するステップ、または 前記第1のアプリケーションインターフェースと前記第2のアプリケーションインターフェースとを前記展開状態の前記折り畳み式画面に積み重ねて表示するステップ を含む、請求項1に記載の方法。 【請求項5】 センサと、 折り畳み式画面であって、前記折り畳み式画面が第1の画面と第2の画面とを備える、折り畳み式画面と、 1つまたは複数のプロセッサと、 1つまたは複数のメモリであって、 前記1つまたは複数のメモリが1つまたは複数のコンピュータプログラムを格納し、前記1つまたは複数のコンピュータプログラムが命令を含み、前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記折り畳み式画面デバイスが、 前記折り畳み式画面の状況を検出するステップと、 前記折り畳み式画面の前記状況が支持状態もしくは折り畳み状態である場合、少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第1の表示ポリシーに従って前記第1の画面および/もしくは前記第2の画面に表示するステップ、または 前記折り畳み式画面の前記状況が展開状態である場合、少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第2の表示ポリシーに従って前記展開状態の前記折り畳み式画面に表示するステップであって、前記展開状態で、前記第1の画面と前記第2の画面とが同一平面を形成するか、もしくはほぼ同一平面を形成し、前記第1の表示ポリシーが前記第2の表示ポリシーとは異なる、ステップと を実行することが可能になる、メモリと を備える、折り畳み式画面デバイスであって、 前記対応する第1の表示ポリシーに従って表示される前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースが第1のアプリケーションインターフェースおよび第2のアプリケーションインターフェースを含み、前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第1の表示ポリシーに従って前記第1の画面および/もしくは前記第2の画面に表示する前記ステップが、 前記第1の画面と前記第2の画面とが互いの方に回転され、前記第1のアプリケーションインターフェースが操作されているアプリケーションインターフェースであり、前記第1の画面が位置する平面が基準面と平行であるとき、前記第1のアプリケーションインターフェースを前記第2の画面に表示し、前記第2のアプリケーションインターフェースを前記第1の画面に表示するステップと、 前記第1の画面と前記第2の画面とが互いの方に回転され、前記第1のアプリケーションインターフェースが操作されているアプリケーションインターフェースであり、前記第2の画面が位置する平面が前記基準面と平行であるとき、前記第1のアプリケーションインターフェースを前記第1の画面に表示し、前記第2のアプリケーションインターフェースを前記第2の画面に表示するステップと、 を含む、 折り畳み式画面デバイス。 【請求項6】 前記アプリケーションインターフェースが、システムによってプリインストールされたアプリケーションインターフェース、サードパーティ・アプリケーション・インターフェース、アプリケーション・アイコン・インターフェース、およびアプリケーションが開かれた後に表示されるインターフェース、のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の折り畳み式画面デバイス。 【請求項7】 前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記折り畳み式画面デバイスが、 前記第1の画面と前記第2の画面との間の挟角が予め設定された第1の角度範囲内にある場合、前記折り畳み式画面の前記状況が前記支持状態であると判定するステップであって、前記第1の角度範囲が、予め設定された第1の角度閾値よりも大きく180度未満の角度、および/もしくは180度よりも大きく予め設定された第2の角度閾値以下の角度を含む、ステップ、または 前記第1の画面と前記第2の画面との間の前記挟角が予め設定された第2の角度範囲内にある場合、前記折り畳み式画面の前記状況が前記折り畳み状態であると判定するステップであって、前記第2の角度範囲が、0度以上前記第1の角度閾値以下の角度、および/もしくは前記予め設定された第2の角度閾値より大きく360度以下の角度を含む、ステップ、または 前記第1の画面と前記第2の画面との間の前記挟角が180度である場合、前記折り畳み式画面の前記状況が前記展開状態であると判定するステップ を実行することが可能になる、請求項5または6に記載の折り畳み式画面デバイス。 【請求項8】 前記折り畳み式画面の前記状況が展開状態である場合、前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、前記対応する第2の表示ポリシーに従って前記展開状態の前記折り畳み式画面に表示する前記ステップは、 前記第1のアプリケーションインターフェースを前記展開状態の前記折り畳み式画面の前記第1の画面および前記第2の画面に表示するステップ、または 前記第1のアプリケーションインターフェースを前記展開状態の前記第1の画面に表示し、前記第2のアプリケーションインターフェースを前記第2の画面に表示するステップ、または 前記第1のアプリケーションインターフェースと前記第2のアプリケーションインターフェースとを前記展開状態の前記折り畳み式画面に積み重ねて表示するステップ を含む、請求項5に記載の折り畳み式画面デバイス。 【請求項9】 コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータプログラムを格納し、前記コンピュータプログラムがプログラム命令を含み、前記プログラム命令がコンピュータによって実行されると、前記コンピュータが請求項1から4のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。」 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献1及び引用発明 (1)引用文献1の記載 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、次の事項が記載されている(下線は当審による。以下同様。)。 ア 「[0070] FIG. 2 is a diagram illustrating an example of a UI provided in an electronic device according to various embodiments of the present disclosure. [0071] Referring to FIG. 2, example screen 201 may show an example of a UI (hereinafter, referred to as a first UI) provided when the electronic device 100 operates in the basic screen mode. For example, example screen 201 may show a case where the form of the display 131 of the electronic device 100 is a folded form (or a basic form, or a shrunk form). Example screen 203 may show an example of a UI (hereinafter, referred to as a second UI) provided when the electronic device 100 operates in the expanded screen mode. For example, example screen 203 may show a case where the form of the display 131 of the electronic device 100 is an unfolded form (or an expanded form). [0072] As illustrated in example screen 201, the first UI may provide a home screen (hereinafter, a first home screen) corresponding to a user's setting. According to an embodiment, the electronic device 100 may have one or more applications installed therein, and may provide application icons 210, 220, 230, 240, and 250, which can execute the applications, through a home screen operating in a horizontal direction. In various embodiments, unlike other application icons 210, 220, 230, and 240, the application icon 250 may be an application (e.g., a clock application) pre-set by the electronic device 100, and may have, for example, an independent arrangement (e.g., arranged in the middle of a first column, or the center of a first row). According to various embodiments, the application icon 250 may not be included in the home screen, or may be included in the home screen in an arrangement the same as or similar to that of the other application icons 210, 220, 230, and 240. Hereinafter, it is assumed that the application icon 250 is not included in a basic arrangement but is set to have an independent arrangement (for example, a fixed position). Hereinafter, in a case of the application icon 250, related descriptions may or may not include reference numeral "250" for the convenience of description. [0073] In various embodiments, the application icons 210, 220, 230, 240, and 250 may be trigger objects for executing corresponding applications (or functions) to display an execution screen associated with the application through the display 131. [0074] According to various embodiments, the first home screen may have at least one page and various screen configurations (or arrangements) (e.g., 4x4, 4x5, and 5x5) corresponding to a vertical operation mode (e.g., a vertical mode) according to a user's setting. According to an embodiment, illustrating a 4x4 screen configuration, when the number of application icons 210, 220, 230, and 240 exceeds 16, excess application icons (not shown) may be placed on the next page. The arrangement positions of the application icons 210, 220, 230, 240 and 250 may be variously implemented according to the setting of the electronic device 100. [0075] As illustrated in example screen 203, the second UI may provide a home screen (hereinafter, referred to as a second home screen) different from the first home screen. According to an embodiment, the electronic device 100 may install, in addition to applications, mini applications (hereinafter, referred to as widgets) 215, 225, 235, 245, and 255 which are associated with or independent of the applications. [0076] In various embodiments, the widgets 215, 225, 235, 245, and 255 may be, for example, mini applications that enable direct use and/or checking of various functions (e.g., a weather function, a calendar function, a calculator function, a memo function, a mail function, a clock function, etc.) and various information (e.g., information on weather, games, stock quotes, mail, news, SNS, messages, etc.), without going through an application (e.g., a web browser) in the electronic device 100. For example, the widgets 215, 225, 235, 245, and 255 may represent mini applications, i.e., one of a GUI that more smoothly supports interaction between a user and an application or an operating system. For example, the widgets 215, 225, 235, 245, and 255 are small-sized applications containing various functions, such as a weather function, a calculator function, a clock function, etc., and various information (e.g., contents), and a user may directly use or check various related services through the widgets 215, 225, 235, 245, and 255 without launching full applications.」 (当審仮訳: [0070]図2は、本開示の様々な実施形態による電子デバイスに提供されるUIの例を示す図である。 [0071]図2を参照すると、例示画面201は、電子デバイス100が基本画面モードで動作する場合に提供されるUI(以下、第1のUIという)の一例を示してよい。例えば、例示画面201は、電子デバイス100のディスプレイ131の形態が折り畳み形態(又は基本形態、又は縮小形態)である場合を示してよい。例示画面203は、電子デバイス100が拡大画面モードで動作する場合に提供されるUI(以下、第2のUIという)の一例を示してよい。例えば、例示画面203は、電子デバイス100のディスプレイ131の形態が展開形態(又は拡大形態)である場合を示してよい。 [0072]例示画面201に示されるように、第1のUIは、ユーザの設定に対応するホーム画面(以下、第1のホーム画面)を提供してよい。一実施形態によれば、電子デバイス100は、そこにインストールされた1つ又は複数のアプリケーションを有し、アプリケーションを実行できるアプリケーションアイコン210、220、230、240、及び250を、水平方向に動作するホーム画面を通じて提供できる。様々な実施形態において、他のアプリケーションアイコン210、220、230、及び240とは異なり、アプリケーションアイコン250は、電子デバイス100によってプリセットされたアプリケーション(例えば、時計アプリケーション)であってもよく、例えば、独立した配置(例えば、第1の列の中央、又は第1の行の中央に配置)を有してもよい。様々な実施形態によれば、アプリケーションアイコン250は、ホーム画面に含まれなくてもよいし、他のアプリケーションアイコン210、220、230、及び240と同じ又は類似の配置でホーム画面に含まれてもよい。以下では、アプリケーションアイコン250は、基本的な配置に含まれず、独立した配置(例えば、固定位置)に設定されているものとする。以下では、説明の便宜上、アプリケーションアイコン250の場合、関連する説明が参照番号「250」を含む又は含まないことがある。 [0073]様々な実施形態において、アプリケーションアイコン210、220、230、240、及び250は、対応するアプリケーション(又は機能)を実行して、アプリケーションに関連する実行画面をディスプレイ131を介して表示するためのトリガオブジェクトであってもよい。 [0074]様々な実施形態によれば、第1のホーム画面は、ユーザの設定に応じて、少なくとも1つのページと垂直動作モード(例えば、垂直モード)に対応する様々な画面構成(又は配置)(例えば、4x4、4x5、及び5x5)を有してよい。一実施形態によれば、4x4の画面構成を例示すると、アプリケーションアイコン210、220、230、240の数が16を超える場合、超過のアプリケーションアイコン(図示せず)は次のページに配置され得る。アプリケーションアイコン210、220、230、240、及び250の配置位置は、電子デバイス100の設定に応じて様々に実装できる。 [0075]例示画面203に示されるように、第2のUIは、第1のホーム画面とは異なるホーム画面(以下、第2のホーム画面という)を提供してよい。一実施形態によれば、電子デバイス100は、アプリケーションに加えて、アプリケーションに関連した又はアプリケーションから独立したミニアプリケーション(以下、ウィジェットという)215、225、235、245、及び255をインストールすることができる。 [0076]様々な実施形態において、ウィジェット215、225、235、245、及び255は、例えば、電子デバイス100内のアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)を介することなく、各種機能(例えば、天気機能、カレンダー機能、電卓機能、メモ機能、メール機能、時計機能など)及び各種情報(例えば、天気、ゲーム、株価、メール、ニュース、SNS、メッセージなどの情報)を直接利用及び/又は確認できるミニアプリケーションであってよい。例えば、ウィジェット215、225、235、245、及び255は、ミニアプリケーション、すなわち、ユーザとアプリケーション又はオペレーティングシステムの間の相互作用をより円滑に支援するGUIの1つを表し得る。例えば、ウィジェット215、225、235、245、及び255は、天気機能、電卓機能、時計機能などの各種機能及び各種情報(例えば、コンテンツ)を含む小型のアプリケーションであり、ユーザは、フルアプリケーションを起動することなく、ウィジェット215、225、235、245、及び255を通じて各種関連サービスを直接利用又は確認できる。) イ 「 」 ウ 「[0094] Referring to FIG. 4, the electronic device 100 may include a vertical folding axis 410 passing through the center of the electronic device 100. Thus, the electronic device 100 may be folded, unfolded, or bent with reference to the folding axis 410. In various embodiments, FIG. 4 may show a form of being folded inward so that the display 131 (e.g., a first screen, and a second screen) of the electronic device 100 is not exposed to the outside of the electronic device 100. For example, FIG. 4 may correspond to a form in which the display 131 is implemented on each of the front screen (the first screen) and the rear screen (the second screen) of the electronic device 100, and the display 131 is folded inward to prevent the display 131 from being exposed to the outside. [0095] In the form of the electronic device 100 shown in FIG. 4, a state where the electronic device 100 is fully folded may refer to a state where two parts (e.g., housings) included on one screen (e.g., one screen of the display 131) of the electronic device 100 face each other, so that the two parts are completely parallel or nearly parallel. For example, a state where the electronic device 100 is fully folded may refer to a state where the two parts included on one screen of the electronic device 100 do not necessarily contact each other, but are disposed in close proximity. In the form of the electronic device 100 shown in FIG. 4, a state where the electronic device 100 is fully unfolded may be a state where the display 131 on the first screen and the display 131 on the second screen of the electronic device 100 are exposed to the outside to form a plane like one single display 131, and may be a state where the area of the display 131 exposed to the outside is the largest, or close to the largest.」 (当審仮訳: [0094]図4を参照すると、電子デバイス100は、電子デバイス100の中心を通る垂直折り畳み軸410を含むことができる。したがって、電子デバイス100は、折り畳み軸410を基準として、折り畳まれたり、展開されたり、折り曲げられたりされ得る。様々な実施形態において、図4は、電子デバイス100のディスプレイ131(例えば、第1画面、及び第2画面)が電子デバイス100の外部に露出しないように、内側に折り畳まれた形態を示せる。例えば、図4は、電子デバイス100の前面画面(第1画面)及び背面画面(第2画面)のそれぞれにディスプレイ131が実装され、ディスプレイ131が外部に露出しないように内側に折り畳まれる形態に対応し得る。 [0095]図4に示す電子デバイス100の形態において、電子デバイス100が完全に折り畳まれた状態とは、電子デバイス100の一画面(例えば、ディスプレイ131の一画面)に含まれる2つの部品(例えば、ハウジング)が互いに対向し、2つの部品が完全に平行又はほぼ平行になる状態を指す場合がある。例えば、電子デバイス100が完全に折り畳まれた状態とは、電子デバイス100の一画面上に含まれる2つの部品が必ずしも接触せず、近接して配置された状態を指す場合がある。また、図4に示す電子デバイス100の形態において、電子デバイス100が完全に展開された状態とは、電子デバイス100の第1画面上のディスプレイ131と第2画面上のディスプレイ131とが外部に露出して単一のディスプレイ131のような平面を形成している状態であってよく、外部に露出しているディスプレイ131の面積が最も大きい状態、又は最も大きい状態に近い状態であってよい。) エ 「 」 オ 「[0108] FIG. 7 is a flowchart illustrating a method of providing a UI in an electronic device according to various embodiments of the present disclosure. [0109] Referring to FIG. 7, in operation 701, the processor 180 (e.g., a processor including a processing circuit) of the electronic device 100 may detect an operation event. For example, the processor 180 may determine the operation event in response to an operation in which the display 131 is used. According to an embodiment, the operation event may include an event in which the display 131 is turned on in an off state. [0110] In operation 703 and operation 705, the processor 180 may determine an operation state of the display 131. For example, the processor 180 may check a current state of the display 131, and determine whether the display 131 is in a folded state or an unfolded state. [0111] When it is determined in operation 705 that the display 131 is in the folded state ("Yes" in operation 705), the processor 180 may cause a first UI to be displayed based on the display 131 in the folded state, in operation 707. For example, when it is determined that the display 131 is operating in a basic screen mode, the processor 180 may display the first UI having a home screen based on application icons. According to an embodiment, the processor 180 may provide a UI corresponding to example screen 201, as described with reference to FIG. 2. [0112] When it is determined in operation 705 that the display 131 is in the unfolded state ("No" in operation 705), the processor 180 may cause a second UI to be displayed based on the display 131 in the unfolded state, in operation 709. For example, when it is determined that the display 131 is operating in an expanded screen mode, the processor 180 may cause the second UI having a home screen based on application icons and widgets to be displayed according to the expanded screen mode. According to an embodiment, the processor 180 may provide a UI corresponding to example screen 203 as described with reference to FIG. 2. [0113] In operation 711, the processor 180 may detect an operation state change. For example, the processor 180 may detect a state change of the display 131 in a state where the first UI or the second UI, which correspond to the state of the display 131, is displayed. For example, a user may change the form of the display 131 by operating the electronic device 100. According to an embodiment, the user may change the state of the display 131 from the folded state to the unfolded state, or may change the state of the display 131 from the unfolded state to the folded state. The processor 180 may determine a state change event in response to a user input for changing the form of the display 131. [0114] In operation 713, the processor 180 may provide a switching effect relating to a UI, in response to detection of a state change of the display 131. For example, while a state of the display 131 is changing, the processor 180 may provide a switching effect according to a progression of the state change. [0115] According to an embodiment, the processor 180 may show a procedure in which, when a state of the display 131 changes from the folded state to the unfolded state, the space between icons of the first UI gradually increases (e.g., becomes wider), in other words, the size of an empty area changes (increases) according to the progression of the state change. The processor 180 may show a procedure in which widgets corresponding to respective icons gradually appear in the empty area corresponding to increase in the space between the icons. For example, the processor 180 may provide an effect in which the widgets appear according to a set switching technique (e.g., a fade-in scheme, a wipe scheme, etc.). [0116] According to an embodiment, the processor 180 may show a procedure in which, when a state of the display 131 changes from the unfolded state to the folded state, the space between icons of the second UI gradually decreases (e.g., becomes narrower), in other words, the size of an empty area changes (decreases) according to the progression of the state change. The processor 180 may show a procedure in which the widgets gradually disappear in response to a decrease in the space between the icons. For example, the processor 180 may provide an effect in which the widgets disappear according to a fade-out scheme. [0117] In operation 715, the processor 180 may cause the UI to be switched and displayed in response to completion of the state change. According to an embodiment, the processor 180 may switch the first UI based on the icons to the second UI based on the icons and the widgets, and then display the second UI, in response to a change from the folded state to the unfolded state. According to an embodiment, the processor 180 may switch the second UI based on the icons and the widgets to the first UI based on the icons, and then display the first UI, in response to a change from the unfolded state to the folded state.」 (当審仮訳: [0108]図7は、本開示の様々な実施形態による、電子デバイスにおいてUIを提供する方法を示すフローチャートである。 [0109]図7を参照すると、動作701において、電子デバイス100のプロセッサ180(例えば、処理回路を含むプロセッサ)は、操作イベントを検出できる。例えば、プロセッサ180は、ディスプレイ131が使用される操作に応答して、操作イベントを決定できる。一実施形態によれば、操作イベントは、ディスプレイ131がオフ状態でオンにされるイベントを含み得る。 [0110]動作703及び動作705において、プロセッサ180は、ディスプレイ131の動作状態を決定できる。例えば、プロセッサ180は、ディスプレイ131の現在の状態をチェックし、ディスプレイ131が折り畳み状態であるか、又は展開状態であるかを決定できる。 [0111]操作705において、ディスプレイ131が折り畳み状態にあると判定された場合(操作705において「Yes」)、プロセッサ180は、操作707において、折り畳み状態のディスプレイ131に基づいて第1のUIを表示できる。例えば、ディスプレイ131が基本画面モードで動作していると判定された場合、プロセッサ180は、アプリケーションアイコンに基づくホーム画面を有する第1のUIを表示できる。一実施形態によれば、プロセッサ180は、図2を参照して説明されるように、例示画面201に対応するUIを提供できる。 [0112]操作705において、ディスプレイ131が展開状態にあると判定された場合(操作705において「No」)、プロセッサ180は、操作709において、展開状態のディスプレイ131に基づいて第2のUIを表示できる。例えば、ディスプレイ131が展開画面モードで動作していると判定された場合、プロセッサ180は、展開画面モードに従って、アプリケーションアイコン及びウィジェットに基づくホーム画面を有する第2のUIを表示できる。一実施形態によれば、プロセッサ180は、図2を参照して説明されるように、例示画面203に対応するUIを提供できる。 [0113]動作711において、プロセッサ180は、動作状態の変化を検出できる。例えば、プロセッサ180は、ディスプレイ131の状態に対応する第1のUI又は第2のUIが表示されている状態において、ディスプレイ131の状態変化を検出できる。例えば、ユーザは、電子デバイス100を操作することにより、ディスプレイ131の形態を変更できる。一実施形態によれば、ユーザは、ディスプレイ131の状態を折り畳み状態から展開状態に変更でき、ディスプレイ131の状態を展開状態から折り畳み状態に変更できる。プロセッサ180は、ディスプレイ131の形態を変更するためのユーザ入力に応答して、状態変更イベントを決定できる。 [0114]動作713において、プロセッサ180は、ディスプレイ131の状態変化の検出に応答して、UIに関連するスイッチング効果を提供してもよい。例えば、ディスプレイ131の状態が変化する間、プロセッサ180は、状態変化の進行に従ってスイッチング効果を提供できる。 [0115]一実施形態によれば、プロセッサ180は、ディスプレイ131の状態が折り畳み状態から展開状態に変化するとき、第1のUIのアイコンの間のスペースが徐々に大きくなる(例えば、広くなる)、換言すれば、空の領域のサイズが状態変化の進行に従って変化する(大きくなる)手順を示せる。プロセッサ180は、アイコン間のスペースの増加に対応する空領域に、それぞれのアイコンに対応するウィジェットが徐々に表示される手順を示せる。例えば、プロセッサ180は、設定された切り替え手法(例えば、フェードイン方式、ワイプ方式など)に従ってウィジェットが現れる効果を提供できる。 [0116]一実施形態によれば、プロセッサ180は、ディスプレイ131の状態が展開状態から折り畳み状態に変化するとき、第2のUIのアイコンの間のスペースが徐々に減少する(例えば、狭くなる)、換言すれば、空の領域のサイズが状態変化の進行に従って変化する(減少する)手順を示せる。プロセッサ180は、アイコン間のスペースの減少に応じて、ウィジェットが徐々に消えていく手順を示せる。例えば、プロセッサ180は、フェードアウト方式に従ってウィジェットが消える効果を提供できる。 [0117]動作715において、プロセッサ180は、状態変更の完了に応答して、UIを切り替えて表示できる。一実施形態によれば、プロセッサ180は、折り畳み状態から展開状態への変化に応答して、アイコンに基づく第1のUIを、アイコン及びウィジェットに基づく第2のUIに切り替え、第2のUIを表示できる。一実施形態によれば、プロセッサ180は、展開状態から折り畳み状態への変化に応答して、アイコン及びウィジェットに基づく第2のUIを、アイコンに基づく第1のUIに切り替えてから、第1のUIを表示できる。) カ 「 」 (2)引用発明 上記(1)から、特に下線を付した記載に着目すると、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「第1画面及び第2画面のそれぞれにディスプレイ131が実装された電子デバイス100において、 ディスプレイ131が内側に折り畳まれ、 電子デバイス100が完全に展開された状態とは、電子デバイス100の第1画面上のディスプレイ131と第2画面上のディスプレイ131とが外部に露出して単一のディスプレイ131のような平面を形成している状態であってよく、 電子デバイス100のプロセッサ180は、 ディスプレイ131の現在の状態をチェックし、ディスプレイ131が折り畳み状態であるか、又は展開状態であるかを決定し、 ディスプレイ131が折り畳み状態にあると判定された場合、折り畳み状態のディスプレイ131に基づいて第1のUIを表示し、 ディスプレイ131が展開状態にあると判定された場合、展開状態のディスプレイ131に基づいて第2のUIを表示し、 第1のUIは、ユーザの設定に対応する第1のホーム画面を提供し、 第2のUIは、第1のホーム画面とは異なる第2のホーム画面を提供する、 方法。」 2 引用文献2 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、次の事項が記載されている。 ア 「[0090] FIG. 4 is a diagram of a sensor connection structure of an electronic device 400, according to an embodiment of the present disclosure. [0091] The electronic device 400 includes a first display 410, first sensor 415, second display 420, second sensor 425, an AP 430, and connector 440. The first display 410 and the second display 420 may be formed with physically divided displays. Further, the first display 410 and the second display 420 may be formed in a functionally divided display (for example: a flexible display). [0092] The first sensor 415 and the second sensor 425 may be formed with a 6-axis sensor. For example, the 6-axis sensor may mean a combination of a 3-axis acceleration sensor and a 3-axis gyroscope sensor. [0093] The first sensor 415 and the second sensor 425 may be formed with at least one of a geomagnetic sensor, hall sensor, proximity sensor, and illumination sensor besides the 6-axis sensor. The first sensor 415 and the second sensor 425 can measure an angle between the first display 410 and the second display 420 by using at least one of the geomagnetic sensor, hall sensor, proximity sensor, and illumination sensor. For example, an angle between the first display 410 and the second display 420 can be measured by detecting a magnetic material, which can be attached to the first display 410 and/or the second display 420, with a geomagnetic sensor or a hall sensor, or by detecting a distance between the first display 410 and the second display 420 with a proximity sensor or an illumination sensor. [0094] The first sensor 415 can be installed in the first display 410 and the second sensor 425 can be installed in the second display 420. [0095] The first sensor 415 and the second sensor 425 can be connected through the connector 440. The connector 440 may be formed with a flexible printed circuit board (FPCB), and the first display 410 and the second display 420 can be folded on each other.」 (当審仮訳: [0090]図4は、本開示の一実施形態による、電子デバイス400のセンサ接続構造の図である。 [0091]電子デバイス400は、第1ディスプレイ410、第1センサ415、第2ディスプレイ420、第2センサ425、AP430、及びコネクタ440を含む。第1ディスプレイ410及び第2ディスプレイ420は、物理的に分割されたディスプレイで形成され得る。さらに、第1ディスプレイ410及び第2ディスプレイ420は、機能的に分割されたディスプレイ(例えば:フレキシブルディスプレイ)で形成され得る。 [0092]第1センサ415及び第2センサ425は、6軸センサで形成され得る。例えば、6軸センサは、3軸加速度センサと3軸ジャイロセンサの組合せを意味し得る。 [0093]第1センサ415及び第2センサ425は、6軸センサのほか、地磁気センサ、ホールセンサ、近接センサ、及び照度センサのうちの少なくとも1つで形成され得る。第1センサ415及び第2センサ425は、地磁気センサ、ホールセンサ、近接センサ、及び照度センサのうち少なくとも1つを用いて、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度を測定できる。例えば、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度は、第1ディスプレイ410及び/又は第2ディスプレイ420に取り付け得る磁性体を地磁気センサ又はホールセンサで検出することによって、若しくは第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の距離を近接センサ又は照度センサで検出することによって、測定できる。 [0094]第1センサ415は第1ディスプレイ410に設置でき、第2センサ425は第2ディスプレイ420に設置できる。 [0095]第1センサ415と第2センサ425は、コネクタ440を介して接続できる。コネクタ440はフレキシブルプリント回路基板(FPCB)で形成でき、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420は互いの上に折り畳むことができる。) イ 「FIG. 4 」 ウ 「[0106] FIG. 7 is a flowchart of a method for measuring an angle between a first display and a second display, according to an embodiment of the present disclosure. [0107] The electronic device 400 measures angles of the first display 410 and the second display 420 against a ground or a reference point, at step 710, wherein the ground might be a flat surface comprising a horizontal plane that is a standard for measuring the angle of the first display or of the second display. Namely, an angle between the first display 410 and the ground and an angle between the second display 420 and the ground can be measured. [0108] The electronic device 400 identifies whether at least one angle measured at step 710 is less than a predetermined angle at step 720. For example, it can be identified or determined whether at least one of the angle between first display 410 and the ground and the angle between the second display 420 and the ground is less than 10 degrees; the accuracy of the measured angles can be decreased if the angle between the display and the ground exceeds 10 degrees. Namely, if the angle exceeds 10 degrees, the deviation of gravity acceleration in the Z-axis is very small; however there is difficulties in measuring a change of the angle between the first display 410 and the second display 420 only with the acceleration sensor because dynamic ranges of the acceleration sensor in the X-axis and Y-axis directions are reduced. The predetermined angle can be set to a value other than 10 degrees, and can be set to any meaningful value for an accurate angle measurement. [0109] If the identified angle is less than the predetermined angle, the electronic device 400 measures the angle between the first display 410 and the second display 420 by using an acceleration sensor at step 730, a detailed description of which is made with reference to FIG. 8. [0110] If the at least one angle exceeds the predetermined angle, the electronic device 400 measures the angle between the first display 410 and the second display 420 by using a quaternion vector at step 740, a detailed description of which is made with reference to FIG. 9.」 (当審仮訳: [0106]図7は、本開示の一実施形態による、第1ディスプレイと第2ディスプレイの間の角度を測定する方法のフローチャートである。 [0107]電子デバイス400は、ステップ710において、地面又は基準点に対する第1ディスプレイ410及び第2ディスプレイ420の角度を測定し、地面は、第1ディスプレイの又は第2ディスプレイの角度を測定する基準である水平面からなる平坦な表面であり得る。すなわち、第1ディスプレイ410と地面の間の角度、及び第2ディスプレイ420と地面の間の角度が測定され得る。 [0108]電子デバイス400は、ステップ720において、ステップ710で測定された少なくとも1つの角度が所定の角度未満であるかを識別する。例えば、第1ディスプレイ410と地面の間の角度及び第2ディスプレイ420と地面の間の角度の少なくとも一方が10度未満であるかを識別又は判定でき、ディスプレイと地面の間の角度が10度を超えると、測定された角度の精度が低下し得る。すなわち、角度が10度を超えると、Z軸方向の重力加速度の偏差は非常に小さくなるが、加速度センサのX軸方向及びY軸方向のダイナミックレンジが小さくなるため、加速度センサのみで第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度の変化を測定することに困難がある。所定の角度は、10度以外の値に設定でき、正確な角度測定のために意味のある任意の値に設定できる。 [0109]識別された角度が所定の角度未満である場合、電子デバイス400は、ステップ730において、加速度センサを使用して、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度を測定し、その詳細な説明は、図8を参照して行われる。 [0110]少なくとも1つの角度が所定の角度を超える場合、電子デバイス400は、ステップ740において、四元数ベクトルを使用して、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度を測定し、その詳細な説明は、図9を参照して行われる。) エ 「FIG. 7 」 オ 「[0132] FIG. 11A is a diagram of a method for adjusting an image size by using an angle between displays, according to an embodiment of the present disclosure. [0133] The electronic device 400 can adjust the size of a displayed image corresponding to the angle between the first display 410 and the second display 420. For example, an image having a specific size can be displayed as shown by reference number 1110 if the angle between the first display 410 and the second display is 180 degrees. If the angle between the first display 410 and the second display 420 is reduced to 160 degrees, the size of the image can be magnified by 2 times as shown by reference number 1120. If the angle between the first display 410 and the second display 420 is reduced to 140 degrees, the size of the image can be magnified by 4 times as shown by reference number 1130. Further, if the angle between the first display 410 and the second display 420 becomes greater than 180 degrees, the electronic device 400 switches to an image reducing function and can reduce the size of the image inversely to the increasing angle between the first display 410 and the second display 420. Adjusting the image size can be applied to an image view function (magnification or reduction) for a gallery and a camera function (zoom in or zoom out). FIG. 11B is a diagram of a method for adjusting a video play speed by using an angle between displays, according to an embodiment of the present disclosure.」 (当審仮訳: [0132]図11Aは、本開示の一実施形態による、ディスプレイ間の角度を使用して画像サイズを調整する方法の図である。 [0133]電子デバイス400は、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度に対応して、表示される画像のサイズを調整できる。例えば、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイの間の角度が180度である場合、参照番号1110によって示されるように、特定のサイズを有する画像を表示できる。第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度が160度に縮小された場合、参照番号1120で示されるように、画像のサイズを2倍に拡大できる。また、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度が160度に縮小された場合、参照番号1130で示すように、画像のサイズを4倍に拡大できる。さらに、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420との間の角度が180度より大きくなると、電子デバイス400は画像縮小機能に切り替わり、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度の増加と逆に画像のサイズを縮小できる。画像サイズの調整は、ギャラリー用の画像ビュー機能(拡大又は縮小)及びカメラ機能(ズームイン又はズームアウト)に適用できる。図11Bは、本開示の一実施形態による、ディスプレイ間の角度を用いてビデオ再生速度を調整する方法の図である。) カ 「FIG. 11A 」 キ 「[0144] FIG. 15 is a screenshot of a method for obtaining an image by splitting displays corresponding to a folding angle between displays, according to an embodiment of the present disclosure. [0145] The electronic device 400 can display a preview image in both of the first display 410 and the second display 420 as shown by reference number 1510, if the first display 410 and the second display 420 are located in front of the user's sight, e.g., the first display 410 and the second display 420 are flush with each other. [0146] The electronic device 400 can display a preview image only in the first display 410 as shown by reference number 1520, if the second display 420 swivels backward and the angle between the displays become greater than 180 degrees. [0147] The electronic device 400 can display a predetermined content in the second display as shown by reference number 1530 if the second display 420 swivels backward and the angle between the displays becomes greater than 270 degrees. For example, if the angle between the displays becomes greater than 270 degrees, the electronic device 400 can display an image of which a subject should take a pose.」 (当審仮訳: [0144]図15は、本開示の一実施形態による、ディスプレイ間の折り畳み角度に対応してディスプレイを分割することで画像を取得する方法のスクリーンショットである。 [0145]第1ディスプレイ410及び第2ディスプレイ420がユーザの視界の前に位置する場合、例えば、第1ディスプレイ410及び第2ディスプレイ420が互いに面一である場合、参照番号1510によって示されるように、電子デバイス400は、第1ディスプレイ410及び第2ディスプレイ420の両方にプレビュー画像を表示できる。 [0146]第2ディスプレイ420が後方に旋回し、ディスプレイ間の角度が180度より大きくなる場合、参照番号1520で示されるように、電子デバイス400は、第1ディスプレイ410にのみプレビュー画像を表示できる。 [0147]第2ディスプレイ420が後方に旋回し、ディスプレイ間の角度が270度より大きくなる場合、参照番号1530で示されるように、電子デバイス400は、第2ディスプレイに所定のコンテンツを表示できる。例えば、ディスプレイ間の角度が270度より大きくなった場合、電子デバイス400は、被写体がポーズをとるべき画像を表示できる。) ク 「FIG. 15 」 ケ 「[0158] FIG. 18 is a diagram of a method for setting a focusing area by using an angle between displays, according to an embodiment of the present disclosure. [0159] The electronic device 400 can set the first display 410 or the second display 420 as a focusing area. The focusing area can be defined as a display area in which a user concentrates or focuses their attention on. Namely, the focusing area may be defined as a display area facing a user's sight. [0160] The electronic device 400 can determine a surface at which a user is looking by identifying a change of the angle between the first display 410 and the second display 420. For example, if the user is gripping the first display 410 with one hand, the second display 420 may sway more and the angle between the displays may change irregularly. Therefore the electronic device 400 can determine a display maintaining a horizontal state more stably as a focusing area. Further, the electronic device 400 can set the focusing area by receiving a user input. Additionally, the electronic device 400 can detect a user by using a camera module, proximity sensor, infrared sensor, and microphone, and set the focusing area on the basis of the detection. [0161] The electronic device 400 can save power consumption by switching off a display other than the display set as a focusing area. Namely, because the user watches only the focusing area, the power consumption can be reduced by switching off screens other than the focusing area.」 (当審仮訳: [0158]図18は、本開示の一実施形態による、ディスプレイ間の角度を使用して注視領域を設定する方法の図である。 [0159]電子デバイス400は、第1ディスプレイ410又は第2ディスプレイ420を注視領域として設定できる。注視領域は、ユーザが集中する、又は注意を集中させるディスプレイ領域として定義できる。すなわち、注視領域は、ユーザの視界に面するディスプレイ領域として定義できる。 [0160]電子デバイス400は、第1ディスプレイ410と第2ディスプレイ420の間の角度の変化を識別することによって、ユーザが見ている面を決定できる。例えば、ユーザが片手で第1ディスプレイ410を把持している場合、第2ディスプレイ420がより揺れ、ディスプレイ間の角度が不規則に変化し得る。そのため、電子デバイス400は、より安定して水平状態を維持するディスプレイを注視領域として決定できる。さらに、電子デバイス400は、ユーザ入力を受けて注視領域を設定できる。さらに、電子デバイス400は、カメラモジュール、近接センサ、赤外線センサ、及びマイクロフォンを使用してユーザを検出し、検出に基づいて注視領域を設定できる。 [0161]電子デバイス400は、注視領域として設定されたディスプレイ以外のディスプレイをオフにすることにより、消費電力を節約できる。すなわち、ユーザは注視領域のみを見るため、注視領域以外の画面をオフにすることで消費電力を低減できる。) コ 「FIG. 18 」 第5 対比及び判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明を対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「ディスプレイ131」は、「内側に折り畳まれ」るものであるから、本願発明1の「折り畳み式画面」に相当する。 したがって、引用発明の「ディスプレイ131が実装された電子デバイス100」は、本願発明1の「折り畳み式画面を有するデバイス」に相当する。 イ 引用発明の「方法」は、「電子デバイス100」において「UIを表示」するものであるから、上記アを踏まえると、本願発明1の「折り畳み式画面を有するデバイスのための表示方法」に相当する。 ウ 引用発明の「第1画面」は、本願発明1の「第1の画面」に相当する。 引用発明の「第2画面」は、本願発明1の「第2の画面」に相当する。 したがって、引用発明における「第1画面及び第2画面のそれぞれにディスプレイ131が実装され」ていることは、上記アを踏まえると、本願発明1における「前記折り畳み式画面が第1の画面と第2の画面とを備え」ていることに相当する。 エ 引用発明における「ディスプレイ131の現在の状態をチェック」することは、上記アを踏まえると、本願発明1の「前記折り畳み式画面の状況を検出するステップ」に相当する。 オ 引用発明の「ディスプレイ131が折り畳み状態にあると判定された場合」は、上記ア及びエを踏まえると、本願発明1の「前記折り畳み式画面の前記状況が支持状態もしくは折り畳み状態である場合」のうち「前記折り畳み式画面の前記状況が」「折り畳み状態である場合」に相当する。 したがって、引用発明における「折り畳み状態のディスプレイ131に基づいて第1のUIを表示」することは、表示先が「折り畳み状態のディスプレイ131」であるのは明らかであるから、上記ウを踏まえると、本願発明1の「少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第1の表示ポリシーに従って前記第1の画面および/もしくは前記第2の画面に表示するステップ」に相当する。 カ 引用発明の「ディスプレイ131が展開状態にあると判定された場合」は、上記ア及びエを踏まえると、本願発明1の「前記折り畳み式画面の前記状況が展開状態である場合」に相当する。 したがって、引用発明における「展開状態のディスプレイ131に基づいて第2のUIを表示」することは、表示先が「展開状態のディスプレイ131」であるのが明らかであるから、上記ウを踏まえると、本願発明1の「少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第2の表示ポリシーに従って前記展開状態の前記折り畳み式画面に表示するステップ」に相当する。 キ 引用発明における「電子デバイス100が完全に展開された状態とは、電子デバイス100の第1画面上のディスプレイ131と第2画面上のディスプレイ131とが外部に露出して単一のディスプレイ131のような平面を形成している状態であ」ることは、「完全に展開された状態」が「展開状態」に含まれることが明らかであるから、上記カを踏まえると、本願発明1における「前記展開状態で、前記第1の画面と前記第2の画面とが同一平面を形成するか、もしくはほぼ同一平面を形成」することに相当する。 ク 引用発明における「第2のUIは、第1のホーム画面とは異なる第2のホーム画面を提供する」ことは、「第1のUIは、ユーザの設定に対応する第1のホーム画面を提供」すること及び上記オ−カを踏まえると、本願発明1における「前記第1の表示ポリシーが前記第2の表示ポリシーとは異なる」ことに相当する。 ケ 引用発明の「第1のUI」は、本願発明1の「第1のアプリケーションインターフェース」に相当する。 したがって、引用発明における「折り畳み状態のディスプレイ131に基づいて第1のUIを表示」することは、上記オを踏まえると、本願発明1における「前記対応する第1の表示ポリシーに従って表示される前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースが第1のアプリケーションインターフェースおよび第2のアプリケーションインターフェースを含」むことと、「前記対応する第1の表示ポリシーに従って表示される前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースが第1のアプリケーションインターフェース」「を含」む点で共通する。 コ 引用発明における「ディスプレイ131が内側に折り畳まれ」ることは、これによって「ディスプレイ131が折り畳み状態にあると判定され」て「折り畳み状態のディスプレイ131に基づいて第1のUIを表示」することとなることが明らかであるから、上記オ及びケを踏まえると、本願発明1の「前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第1の表示ポリシーに従って前記第1の画面および/もしくは前記第2の画面に表示する前記ステップ」における「前記第1の画面と前記第2の画面とが互いの方に回転され、前記第1のアプリケーションインターフェースが操作されているアプリケーションインターフェースであり、前記第1の画面が位置する平面が基準面と平行であるとき、前記第1のアプリケーションインターフェースを前記第2の画面に表示し、前記第2のアプリケーションインターフェースを前記第1の画面に表示するステップ」及び「前記第1の画面と前記第2の画面とが互いの方に回転され、前記第1のアプリケーションインターフェースが操作されているアプリケーションインターフェースであり、前記第2の画面が位置する平面が前記基準面と平行であるとき、前記第1のアプリケーションインターフェースを前記第1の画面に表示し、前記第2のアプリケーションインターフェースを前記第2の画面に表示するステップ」のそれぞれと、「前記第1の画面と前記第2の画面とが互いの方に回転され」「るとき、前記第1のアプリケーションインターフェースを」「画面に表示するステップ」である点で共通する。 (2)一致点及び相違点 上記(1)から、本願発明1と引用発明の間には、次のアのとおりの一致点及びイ−ウのとおりの相違点があるといえる。 ア 一致点 「折り畳み式画面を有するデバイスのための表示方法であって、前記折り畳み式画面が第1の画面と第2の画面とを備え、前記方法は、 前記折り畳み式画面の状況を検出するステップと、 前記折り畳み式画面の前記状況が折り畳み状態である場合、少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第1の表示ポリシーに従って前記第1の画面および/もしくは前記第2の画面に表示するステップ、または 前記折り畳み式画面の前記状況が展開状態である場合、少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第2の表示ポリシーに従って前記展開状態の前記折り畳み式画面に表示するステップであって、前記展開状態で、前記第1の画面と前記第2の画面とが同一平面を形成するか、もしくはほぼ同一平面を形成し、前記第1の表示ポリシーが前記第2の表示ポリシーとは異なる、ステップと を含み、 前記対応する第1の表示ポリシーに従って表示される前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースが第1のアプリケーションインターフェースを含み、前記少なくとも1つのアプリケーションインターフェースを、対応する第1の表示ポリシーに従って前記第1の画面および/もしくは前記第2の画面に表示する前記ステップが、 前記第1の画面と前記第2の画面とが互いの方に回転されるとき、前記第1のアプリケーションインターフェースを画面に表示するステップ を含む、 表示方法。」 イ 相違点1 本願発明1では、「第1の表示ポリシーに従って表示される」ものに「第1のアプリケーションインターフェース」及び「第2のアプリケーションインターフェース」が含まれるのに対し、引用発明では、「折り畳み状態のディスプレイ131に基づいて」「表示」されるものが「第1のUI」のみである点。 ウ 相違点2 本願発明1では、「前記第1のアプリケーションインターフェースが操作されているアプリケーションインターフェースであ」るとき、「前記第2のアプリケーションインターフェース」を「位置する平面が基準面と平行である」画面に表示し、「前記第1のアプリケーションインターフェース」を他方の画面に表示するのに対し、引用発明では、操作されているUIも、位置する平面が基準面と平行である画面も特定しておらず、当該特定に基づくUIの表示も行っていない点。 (3)相違点についての判断 事案に鑑みて、相違点2について先に検討する。 引用文献2には、上記第4の2に摘記したとおり、第1ディスプレイ410及び第2ディスプレイ420を含む電子デバイス400において、地面に対する第1ディスプレイ410及び第2ディスプレイ420の角度を測定し、測定された少なくとも1つの角度が所定の角度未満であるかを識別すること及びユーザ入力を受けて第1ディスプレイ410又は第2ディスプレイ420を注視領域として設定することが記載されている。しかしながら、引用文献2には、注視領域として設定されたディスプレイ及び他方のディスプレイの表示内容を、それぞれ地面に対する角度が所定の角度以上であるディスプレイ及び他方のディスプレイに表示することは記載されておらず、相違点2に係る本願発明1の構成(以下「相違点2構成」という。)は、引用文献2に記載されていない。 そして、相違点2構成は、本願の優先日前における周知技術であったとも認められない。 したがって、本願発明1は、相違点1について判断するまでもなく、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載の発明に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。 2 本願発明2−4について 本願発明2−4は、いずれも本願発明1を減縮したものであり、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載の発明に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。 3 本願発明5について 本願発明5は、本願発明1に対応する折り畳み式画面デバイスの発明であり、本願発明1の相違点2構成に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載の発明に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。 4 本願発明6−8について 本願発明6−8は、いずれも本願発明5を減縮したものであり、本願発明5と同一の構成を備えるものであるから、本願発明5と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載の発明に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。 5 本願発明9について 本願発明9は、本願発明1−4に対応するコンピュータ可読記憶媒体の発明であり、本願発明1の相違点2構成に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載の発明及びに基づいて、容易に発明できたものとはいえない。 第6 原査定について 本願発明1−9は、上記第5に記載のとおり、当業者であっても、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1−2に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 したがって、原査定を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2024-10-01 |
出願番号 | P2022-514799 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G06F)
|
最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
山澤 宏 |
特許庁審判官 |
野崎 大進 北元 健太 |
発明の名称 | 折り畳み式画面を有するデバイスのための表示方法および折り畳み式画面デバイス |
代理人 | 野村 進 |
代理人 | 実広 信哉 |