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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  H04N
管理番号 1062761
異議申立番号 異議2001-72884  
総通号数 33 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1994-02-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-10-17 
確定日 2002-06-01 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3159334号「電子スチルカメラ」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3159334号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第3159334号の請求項1に係る発明についての出願は、平成4年7月31日に出願されたものであって、平成13年2月16日にその発明について特許権の設定登録がされ、その後、異議申立人藤田洋子により特許異議の申立がなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成14年4月23日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
ア.訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1を
「【請求項1】レリーズされたタイミングで被写体を撮像し、当該撮像結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラにおいて、
レリーズ直後に取り込んだ上記画像データを1次メモリに記憶し、上記1次メモリに記憶した上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを上記記録媒体に記録するようにしたことを特徴とする電子スチルカメラ。」と訂正する。
イ. 訂正事項b
特許請求の範囲の請求項2を
「【請求項2】レリーズされたタイミングで被写体を撮像し、当該撮像結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラにおいて、
レリーズ直後に取り込んだ上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを上記記録媒体に記録するようにし、
上記記録媒体に記録された1つの上記静止画像に対する上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを再生して所定の表示手段に表示すると共に、ユーザの操作に応じて上記記録媒体上の上記1つの静止画像に対する不要な上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを消去するようにしたことを特徴とする電子スチルカメラ。」と訂正する。
ウ.訂正事項c
明細書の段落【0008】を
「【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するため本発明においては、レリーズされたタイミングで被写体を撮影し、その撮影結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラ1において、レリーズ直後に取り込んだ画像データを1次メモリに記憶し、この画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、当該画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを記録媒体7に記録するようにした。」と訂正する。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の実質的拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、また、上記訂正事項b、cは、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、いずれも、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立ての概要
特許異議申立人藤田洋子は、甲第1号証(特開平2-104078号公報)、甲第2号証(特開平2-263269号公報)を提出し、本件請求項1に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、本件請求項1に係る発明の特許は取り消されるべきものである旨主張している。

4.特許異議の申立てについての判断
(1)本件発明
上記のとおり、平成14年4月23日付の訂正請求は認容されるので、本件の請求項1に係る発明は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載の次のとおりのものと認める。
「【請求項1】レリーズされたタイミングで被写体を撮像し、当該撮像結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラにおいて、
レリーズ直後に取り込んだ上記画像データを1次メモリに記憶し、上記1次メモリに記憶した上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを上記記録媒体に記録するようにしたことを特徴とする電子スチルカメラ。」

(2)引用刊行物
当審が平成14年2月8日付けで通知した取消理由において引用した刊行物1、2には、それぞれ、次のような事項が記載されている。
刊行物1:特開平2-104078号公報(異議申立人藤田洋子が提出した甲第1号証)
「原画像データを圧縮してメモリに記録するディジタル記録装置において、圧縮率を複数種類設定可能とし、設定された圧縮率で圧縮された画像データがメモリの記録すべき所定領域に記録できないと判定されたときは、設定された圧縮率を記録可能なより小さい圧縮率に強制的に変更する。」(公報第1頁右下欄7ないし12行)
「この発明は静止画のディジタル記録装置、さらに詳しくは、撮像した静止画を表わす画像データを圧縮処理し、圧縮されたデータをメモリに記憶するディジタル・スチル・カメラで代表される静止画のディジタル記録装置に関する。」(公報第1頁右下欄15ないし19行)
「シャッタ・レリーズ・ボタンの押下げによりシャッタが駆動され撮影が行われると、この撮影により得られた静止画像を表わすデータは、システム・コントローラの制御の下に、データ圧縮回路において設定された圧縮率でまたは強制変更後の圧縮率で圧縮処理が行なわれ、メモリ・カートリッジに転送されてメモリの指定された領域又は所定の領域に記録される。」(公報第4頁右下欄19行ないし第5頁左上欄8行)
刊行物2:特開平2-263269号公報(異議申立人藤田洋子が提出した甲第2号証)
「画像データを圧縮率の低い第1のデータ圧縮処理を施して第1の記録媒体に記録すると共に圧縮率の高い第2のデータ圧縮処理を施して第2の記録媒体に記録し、上記第1の記録媒体に画像データを記録した後所定期間経過後もしくは読み出し頻度が所定値以下になった後、上記第1の記録媒体に記録されていた上記画像データを消去することを特徴とする画像ファイリング方法。」(特許請求の範囲)
「本発明に係る第1、第2の画像ファイリング方法は、いずれも画像データを記録してから所定期間内もしくは読み出し頻度が所定値以下になるまでは圧縮率の低い状態で画像を保管することができ、所定期間経過後もしくは読み出し頻度が所定値以下になった後は圧縮率の高い状態でのみ保管するものであり、したがって画質の維持をほぼ満足しつつ長期保管用として高い圧縮率を実現でき、効率のよい画像ファイリングが可能となる。」(第5頁右上欄17行ないし左下欄6行)

(3) 対比・判断
(訂正請求項1に係る発明)
訂正明細書の請求項1に係る発明(以下「請求項1に係る発明」という。)と上記刊行物1、2に記載された発明とを対比すると、刊行物1、2に記載された発明は、請求項1に係る発明における下記の主要な事項を備えておらず、また、当該事項を示唆する記載もなされていない。
(a)電子スチルカメラにおいて、レリーズ直後に取り込んだ上記画像データを1次メモリに記憶し、上記1次メモリに記憶した上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換すること。
すなわち、上記刊行物1に記載された発明は、ディジタルスチルカメラにおいて、シャッタ・レリーズ・ボタンの押下げによりシャッタが駆動され撮影が行われると、この撮影により得られた静止画像を表わすデータを、設定された圧縮率または強制変更後の圧縮率で圧縮し、メモリ・カートリッジの所定の領域に記録することを示すに止まる。
また、上記刊行物2に記載された技術は、画像ファイリング方法に関し、画像データを圧縮率の低い第1のデータ圧縮処理を施して第1の記録媒体に記録すると共に圧縮率の高い第2のデータ圧縮処理を施して第2の記録媒体に記録することを開示するに止まる。
さらに、刊行物2に記載の技術は、画像ファイリングシステムにおいて、最初に記録してから所定期間又は読み出し頻度が所定値になるまでは、圧縮率が低く、画質の劣化が少ない状態で画像を保管し、所定期間経過後又は読み出し頻度が所定値以下になった後は、圧縮率の高い状態でのみ保管することで、画質の維持と圧縮率の向上との両立をはかることを意図するものであり、そのために異なる圧縮率の圧縮画像データを記録するものであるから、当該技術を、シャッタチャンスを逃さずに被写体の静止画像を複数の圧縮率で圧縮して記録することを意図して、上記刊行物1に記載されるような電子スチルカメラに適用し、レリーズ直後に取り込んだ画像データを記憶する1次メモリを設け、上記1次メモリに記憶した上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換するように構成することは、容易に想到し得ることとはいえない。
そして、請求項1に係る発明は、上記主要な事項により、明細書に記載された「デジタルスチルカメラを用いて所望の被写体を撮影する際、撮影した画像の圧縮率が予想できない場合や、シャッタチャンスを優先して圧縮率を考慮する余裕がない場合には、圧縮モード切替スイッチで3連続圧縮モードを指定すれば良い。このようにすれば、ユーザは圧縮率等を考慮することなく、最適なシャッタチャンスで撮影した被写体について、1/20圧縮、1/4圧縮及び圧縮なしの画像データをメモリカード中に記録することができる。」という作用効果を奏するものであり、この点は前記各刊行物に記載のものからは期待することができない格別のものと認められる。
したがって、請求項1に係る発明は、刊行物1、2に記載された発明から容易に発明をすることができたものとすることはできない。

(4) むすび
以上のとおりであるから、特許異議申し立ての理由及び証拠によっては、本件請求項1に係る発明の特許を取り消すことができない。
また、他に本件請求項1に係る発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
電子スチルカメラ
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レリーズされたタイミングで被写体を撮像し、当該撮像結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラにおいて、
レリーズ直後に取り込んだ上記画像データを1次メモリに記憶し、上記1次メモリに記憶した上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを上記記録媒体に記録するようにした
ことを特徴とする電子スチルカメラ。
【請求項2】
レリーズされたタイミングで被写体を撮像し、当該撮像結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラにおいて、
レリーズ直後に取り込んだ上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを上記記録媒体に記録するようにし、
上記記録媒体に記録された1つの上記静止画像に対する上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを再生して所定の表示手段に表示すると共に、ユーザの操作に応じて上記記録媒体上の上記1つの静止画像に対する不要な上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを消去するようにした
ことを特徴とする電子スチルカメラ。
【請求項3】
上記記録媒体に記録された上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを再生する際に、上記圧縮率の高い上記圧縮画像データから順に再生するようにした
ことを特徴とする請求項2に記載の電子スチルカメラ。
【請求項4】
上記記録媒体に記録された上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを再生する際、再生された上記圧縮画像データ及び又は上記画像データの保存が指定されると、他の上記画像データ及び又は上記圧縮画像データを消去するようにした
ことを特徴とする請求項2及び又は3に記載の電子スチルカメラ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
産業上の利用分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段(図1)
作用(図1)
実施例(図1〜図6)
発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明は電子スチルカメラに関し、特に撮影した画像データを圧縮して記録するものに適用し得る。
【0003】
【従来の技術】
従来、電子スチルカメラとしてレリーズされたタイミングで被写体を撮影し、この撮影結果でなる画像信号をデジタル画像データに変換すると共に、所定のアルゴリズムに従って画像圧縮し、この結果得られる圧縮画像データを高速アクセス可能な記録媒体としてのメモリカードに記録するようになされたデジタルスチルカメラがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこのように画像を圧縮する際、高い圧縮率で圧縮すると被写体によっては再生された画像の画質が劣化する問題があり、逆に低い圧縮率で圧縮するとデータ量が多くなってしまい、メモリカード上に記録できる画像データの数が少なくなる問題があった。
【0005】
またこのような問題を解決するため、画像を圧縮する際の圧縮率を変更し得るようになされたデジタルスチルカメラがあり、被写体に応じてユーザーがスイツチ操作して圧縮率を切り替え撮影するようになされている。被写体によっては高い圧縮率で圧縮しても、圧縮していない場合の画像と見分けがつかないものがあり、このような場合高い圧縮率を選択すれば良いと考えられる。
【0006】
ところがこのようにユーザが撮影前に被写体に応じた圧縮率を選択する場合には、シヤツタチヤンスを逃してしまうおそれがあり、また圧縮結果は撮影し再生するまでは判断できず、結局メモリカードの利用効率やユーザの使い勝手の点で未だ不十分であった。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、シヤツタチヤンスを逃さずに被写体に応じた圧縮率で画像を圧縮して記録し得る電子スチルカメラを提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、レリーズされたタイミングで被写体を撮像し、その撮像結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラ1において、レリーズ直後に取り込んだ画像データを1次メモリに記憶し、この画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、当該画像データ及び又は複数の圧縮画像データを記録媒体7に記録するようにした。
【0009】
また本発明においては、記録媒体7に記録された1つの静止画像に対する画像データ及び又は複数の圧縮画像データを再生して所定の表示手段11に表示すると共に、ユーザの操作に応じて記録媒体7上の当該1つの静止画像に対する不要な画像データ及び又は複数の圧縮画像データを消去するようにした。
【0010】
さらに本発明においては、記録媒体7に記録された画像データ及び又は複数の圧縮画像データを再生する際、圧縮率の高い圧縮画像データから順に再生するようにした。
【0011】
さらにまた本発明においては、記録媒体7に記録された画像データ及び又は複数の圧縮画像データを再生する際、再生された圧縮画像データ及び又は画像データの保存が指定されると、他の画像データ及び又は圧縮画像データを消去するようにした。
【0012】
【作用】
従つて、レリーズ直後に取り込んだ画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮し、この結果得られる複数の圧縮画像データを画像データと共に所定の記録媒体7に記録するようにしたことにより、シヤツタチヤンスを逃さずに被写体の静止画像を複数の圧縮率で圧縮して記録し得ると共に、この結果記録媒体7に記録された1つの静止画像に対する画像データや複数の圧縮画像データを再生して表示し、ユーザの操作によって記録媒体7上の1つの静止画像に対する不要な画像データ又は圧縮画像データを消去するようにしたことにより、被写体に応じた圧縮率の画像データのみを記録媒体7上に記録し得る。
【0013】
【実施例】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0014】
図1において1は全体として本発明によるデジタルスチルカメラを示し、固体撮像素子(CCD)2で光電変換された画像が信号処理回路3で信号処理され、この結果得られる画像信号がアナログデジタルコンバータ4でアナログデジタル変換され、デジタル信号でなる画像データに変換される。
【0015】
この画像データは所定のタイミングで例えば1画像分の記憶容量を有する1次メモリ5に書き込まれる。この1次メモリ5に記憶された画像データは所定のタイミングで読み出され、圧縮回路6を通じて、1/20圧縮や1/4圧縮されて圧縮画像データとして又は圧縮せずに画像データとしてメモリカード7に書き込まれ記録される。
【0016】
メモリカード7に記録された圧縮画像データ又は画像データは、必要に応じて読み出され、伸張回路8で圧縮率に応じて伸張され、この結果得られる画像データが1次メモリ5を経由してデジタルアナログコンバータ9でデジタルアナログ変換される。
【0017】
この結果得られる画像信号が切換回路10の一方の入力端及び出力端を通じて電子式ビユーフアインダ(EVF)11に映出され、このようにしてメモリカード7に記録された圧縮画像データ又は画像データを再生し得るようになされている。またこの切換回路10の他方の入力端には、信号処理回路3で信号処理された画像信号が入力され、これにより撮影しようとする被写体のリアルタイム画像がビユーフアインダ11に映出され、ユーザが確認し得るようになされている。
【0018】
実際上レリーズスイツチ(SW)12でシヤツタが押されると、CPU13がこれを検出しメモリコントローラ14の制御により画像データが1次メモリ5に記録される。このCPU13には、駒送りスイツチ(SW)15、オート再生スイツチ(SW)16、圧縮モード切換スイツチ(SW)17、消去スイツチ(SW)18及び再生解除スイツチ(SW)19が接続され、これらのスイツチ15〜19の状態に応じてデジタルスチルカメラ1全体を制御する。
【0019】
このうち圧縮モード切換スイツチ17は、画像データを圧縮する際の圧縮モードを切り換えるスイツチで、「オート3連続圧縮」、「1/20圧縮」、「1/4圧縮」又は「圧縮なし」の各モードを選択し得るようになされている。
【0020】
実際上この圧縮モード切換スイツチ17が「1/20圧縮」、「1/4圧縮」、「圧縮なし」に切り換えられた場合には、CPU13及びメモリコントローラ14の制御によって、1次メモリ5に記録された画像データが圧縮回路6によって圧縮され、それぞれ1/20圧縮画像データ、1/4圧縮画像データ又は画像データとしてメモリカード7に書き込まれる。
【0021】
またこの実施例のデジタルスチルカメラ1においては、「オート3連続圧縮」のモードを有し、このモードが選択された場合CPU13及びメモリコントローラ14の制御によつて、1次メモリ5に記録された画像データが順次圧縮回路6によつて圧縮され、1枚の画像データについてそれぞれ1/20圧縮画像データ、1/4圧縮画像データが発生され、圧縮なしの画像データと共に、メモリカード7に書き込まれる。
【0022】
この処理は、図2に示すようにCPU13に内蔵された撮影記録処理プログラムSP0に従って実行され、実際上CPU13は撮影時、レリーズスイツチ12でシヤツタが押されると撮影記録処理プログラムSP0から入って次のステツプSP1において、1次メモリ5に画像データを取り込む。続いてCPU13はステツプSP2で圧縮モード切換スイツチ17がオート3連続圧縮モードに切換られているか否か判断し、ここで肯定結果を得ると次のステツプSP3に移る。
【0023】
このステツプSP3でCPU13は、メモリコントローラ14を制御して1次メモリ5に書き込まれた画像データを読み出し、圧縮回路6を通過させてメモリカード7に書き込み、これによりまず圧縮なしの画像データをメモリカード7に記録する。続いてCPU13は次のステツプSP4で、メモリコントローラ14を制御して1次メモリ5に書き込まれた画像データを読み出し、圧縮回路6において1/4圧縮し、この結果得られる1/4圧縮画像データをメモリカード7に記録する。
【0024】
さらに続いてCPU13は次のステツプSP5で、メモリコントローラ14を制御して1次メモリ5に書き込まれた画像データを読み出し、圧縮回路6において1/20圧縮し、この結果得られる1/20圧縮画像データをメモリカード7に記録した後、次のステツプSP6において、図3〜図5に示す画像再生処理プログラムに移行する。
【0025】
また上述のステツプSP2で否定結果を得ると、CPU13はステツプSP7に移って、圧縮モード切換スイツチ17が1/20圧縮モードに切換られているか否か判断し、ここで肯定結果を得ると次のステツプSP8に移る。このステツプSP8でCPU13は、メモリコントローラ14を制御して1次メモリ5に書き込まれた画像データを読み出し、圧縮回路6において1/20圧縮し、この結果得られる1/20圧縮画像データをメモリカード7に記録し、次のステツプSP9において当該撮影記録処理プログラムSP0を終了する。
【0026】
さらに上述のステツプSP7において否定結果を得ると、CPU13はステツプSP10に移って、圧縮モード切換スイツチ17が1/4圧縮モードに切換られているか否か判断し、ここで肯定結果を得ると次のステツプSP11に移る。このステツプSP11でCPU13は、メモリコントローラ14を制御して1次メモリ5に書き込まれた画像データを読み出し、圧縮回路6において1/4圧縮し、この結果得られる1/4圧縮画像データをメモリカード7に記録し、次のステツプSP9において当該撮影記録処理プログラムSP0を終了する。
【0027】
またさらに上述のステツプSP10において否定結果を得ると、CPU13はステツプSP12に移って、メモリコントローラ14を制御して1次メモリ5に書き込まれた画像データを読み出し、圧縮回路6を通じて圧縮なしの画像データとしてメモリカード7に記録し、次のステツプSP9において当該撮影記録処理プログラムSP0を終了する。
【0028】
このようにしてこの実施例のデジタルスチルカメラ1の場合、ユーザによる圧縮モード切換スイツチ17の設定に応じて、撮影した被写体の画像データを所定の圧縮率で圧縮した圧縮画像データ又は圧縮なしの画像データとしてメモリカード7に記録する。さらにこれに加えて圧縮モード切換スイツチ17として3連続圧縮モードが設定されている場合には、レリーズスイツチ12でシヤツタが押されて撮影した1枚の画像データについて、それぞれ1/20及び1/4に圧縮し、圧縮なしの画像データと共にメモリカード7に記録し得るようになされている。
【0029】
またこの実施例のデジタルスチルカメラ1の場合、撮影記録処理プログラムSP0において3連続圧縮モードの記録処理が終了すると、CPU13は直ちに図3〜図5に示す画像再生処理プログラムSP20を実行する。すなわちCPU13はステツプSP20から入つて、次のステツプSP21において、オート再生スイツチ16が操作されてオート再生モードであるか否かを判断し、否定結果を得ると、ステツプSP22に移つて当該画像再生処理プログラムSP20を終了する。
【0030】
またこのステツプSP21で肯定結果を得ると、次のステツプSP23に移ってメモリカード7中に1/20圧縮画像データがあるか否か判断する。このステツプSP23で肯定結果を得ると、CPU13は次のステツプSP24において、切換回路10をデジタルアナログコンバータ9側に切換制御すると共に、メモリコントローラー4を制御して、メモリカード7から1/20圧縮画像データを読み出して伸張回路8で圧縮率に応じた伸張処理を実行し、この結果得られる画像データが1次メモリ5を通じてビユーフアインダ11に映出され、このようにして1/20圧縮画像データが再生される。
【0031】
続いてCPU13は次のステツプSP25に移って、消去スイツチ18で1/20圧縮画像データの消去が指定されたか否かを判断する。実際上消去スイツチ18では、ユーザの操作によって再生中の画像の消去又は自動消去モードが指定し得るようになされている。なおこの自動消去モードとは、ここで再生中の圧縮画像データ又は画像データが画質として満足できるもので、この圧縮画像データ又は画像データのみを撮影した画像としてメモリカード7に記録するものとして、他の圧縮の画像データや画像データを自動的に消去する。
【0032】
このステツプSP25で否定結果を得ると、CPU13は次のステツプSP26に移ってさらに消去スイツチ18の状態を検出して、自動消去モードが設定されたか否か判断する。CPU13はこのステツプSP26で肯定結果を得ると、次のステツプSP27に移ってメモリコントローラ14を制御して、メモリカード7中に記録されている1/4圧縮画像データ及び圧縮なしの画像データを消去して次のステツプSP28に移る。
【0033】
またCPU13はステツプSP26で否定結果を得るとそのままステツプSP28に移る。このステツプSP28でCPU13は、駒送りスイツチ15の状態を検出して、駒送りスイツチ15が押されたか否かを判断し、ここで否定結果を得ると、上述のステツプSP24に戻り1/20圧縮画像データの再生処理を続ける。
【0034】
なおCPU13は上述のステツプSP25で、ユーザが消去スイツチ18の操作によって再生中の画像の消去を指定したことにより肯定結果を得ると、ステツプSP29に移り、メモリコントローラ14を制御して、メモリカード7中に記録されている1/20圧縮画像データの画像データを消去して次のステツプSP30に移る。またCPU13は上述のステツプSP23でメモリカード7中に1/20圧縮画像データが無いことにより否定結果を得ると、そのままステツプSP30に移る。
【0035】
このステツプSP30においてCPU13は、メモリカード7中に1/4圧縮画像データがあるか否か判断する。このステツプSP30で肯定結果を得ると、CPU13は次のステツプSP31において、上述のステツプSP24と同様にしてメモリカード7から1/4圧縮画像データを読み出し、これがビユーフアインダ11に映出され、このようにして1/4圧縮画像データが再生される。
【0036】
続いてCPU13は次のステツプSP32に移って消去スイツチ18の状態を検出して1/4圧縮画像データの消去が指定されたか否かを判断し、ここで否定結果を得ると、CPU13は次のステツプSP33に移って、さらに消去スイツチ18の状態を検出して、自動消去モードが設定されたか否か判断する。
【0037】
CPU13はこのステツプSP33で肯定結果を得ると、次のステツプSP34に移ってメモリコントローラ14を制御して、メモリカード7中に記録されている1/20圧縮画像データ及び圧縮なしの画像データを消去して次のステツプSP35に移る。またCPU13はステツプSP33で否定結果を得るとそのままステツプSP35に移る。このステツプSP35でCPU13は、駒送りスイツチ15の状態を検出して、駒送りスイツチ15が押されたか否かを判断し、ここで肯定結果を得るとステツプSP40に移り、次の圧縮画像データについて上述と同様の処理を行う。また逆にこのステツプSP35で否定結果を得ると、CPU13は上述のステツプSP31に戻り1/4圧縮画像データの再生処理を続ける。
【0038】
またCPU13は上述のステツプSP32で、ユーザが消去スイツチ18の操作によって再生中の画像の消去を指定したことにより肯定結果を得ると、ステツプSP36に移り、メモリコントローラ14を制御して、メモリカード7中に記録されている1/4圧縮画像データの画像データを消去して次のステツプSP40に移る。またCPU13は上述のステツプSP30でメモリカード7中に1/4圧縮画像データが無いことにより、否定結果を得るとそのままステツプSP40に移る。
【0039】
このステツプSP40において、CPU13はメモリカード7中に圧縮なしの圧縮画像データがあるか否か判断する。このステツプSP40で肯定結果を得ると、CPU13は次のステツプSP41において、上述のステツプSP31と同様にしてメモリカード7から圧縮なしの画像データを読み出し、これをビユーフアインダ11に映出し、このようにして圧縮なしの画像データが再生される。
【0040】
続いてCPU13は次のステツプSP42に移って、消去スイツチ18の状態を検出して圧縮なしの画像データの消去が指定されたか否かを判断し、ここで否定結果を得ると、CPU13は次のステツプSP43に移ってさらに消去スイツチ18の状態を検出して、自動消去モードが設定されたか否か判断する。CPU13はこのステツプSP43で肯定結果を得ると、次のステツプSP44に移ってメモリコントローラ14を制御して、メモリカード7中に記録されている1/20圧縮画像データ及び1/4圧縮画像データを消去して次のステツプSP45に移る。
【0041】
またCPU13はステツプSP43で否定結果を得るとそのままステツプSP45に移る。このステツプSP45でCPU13は、駒送りスイツチ15の状態を検出して、駒送りスイツチ15が押されたか否かを判断し、ここで肯定結果を得ると上述のステツプSP23に戻り、次の圧縮画像データについて上述と同様の処理を行う。逆に否定結果を得るとCPU13は、ステツプSP41に戻り圧縮なしの画像データの再生処理を続ける。
【0042】
なおCPU13は上述のステツプSP42で、ユーザが消去スイツチ18の操作によって再生中の画像の消去を指定したことにより肯定結果を得ると、ステツプSP46に移り、メモリコントローラ14を制御して、メモリカード7中に記録されている圧縮なしの画像データを消去して、上述のステツプSP23に戻る。
【0043】
またCPU13は上述のステツプSP40でメモリカード7中に1/4圧縮画像データが無いことにより否定結果を得ると、ステツプSP47に移りメモリカード7中に上述の処理において参照したと同じタイミングに撮影された他の圧縮率画像データ又は画像データが存在するか否か判断し、ここで肯定結果を得ると上述のステツプSP23に戻り、次の圧縮画像データについて上述と同様の処理を行う。
【0044】
逆に否定結果を得るとCPU13はステツプSP22に移り、当該画像再生処理プログラムSP20を終了する。このデジタルスチルカメラ1の場合、再生解除スイツチ19を有してなり、この再生解除スイツチ19が操作されることによって発生する割り込みによって、画像再生処理プログラムSP20の何れの処理ループ中でも終了し得るようになされている。
【0045】
なおこの画像再生処理プログラムSP20が終了すると、CPU13はデジタルスチルカメラ1全体を撮影スタンバイ状態に制御すると共に、切換回路10を信号処理回路3からの画像信号入力側に切り換える。この結果ビユーフアインダー11にCCD2で撮像されているリアルタイム画像が映出される。
【0046】
また実際上メモリカード7は着脱可能となされ、図6に示すように、管理領域ARMと画像情報領域ARVより構成されている。このうち管理領域ARMには、画像情報領域ARVに書き込まれる画像データの番号や、画像情報領域ARVでの書き込み場所、日付、圧縮率等でなる管理データが書き込まれ、画像データの書き込みと同時に管理領域ARMへも書き込みが行われる。
【0047】
実際上デジタルスチルカメラ1にメモリカード7が入れられると、CPU13はこの管理領域ARMの管理データを取り込み、メモリカード7の内容をすべて把握するようになされている。またオート再生のため画像データを読み出すときは、CPU13内で直前に撮影され書き込んだ画像データ及び圧縮画像データの番号がわかっているため、順次読みだすことが可能である。
【0048】
画像データを消去する場合は、消去スイツチ18が押されると、CPU13より直接メモリカード7の管理領域ARMに記録されている管理データを消せばよい。管理領域ARMに書き込まれたデータを消去することにより、画像情報領域ARVに画像データが残っていても、新しい画像データの書き込み時に前の画像データに上書きされる為、前の画像データはなくなる。
【0049】
以上の構成において、このデジタルスチルカメラ1を用いて所望の被写体を撮影する際、予め撮影した画像を所定の圧縮率で圧縮したり、また圧縮しないことを指定したい場合には、圧縮モード切換スイツチ17で例えば1/20圧縮、1/4圧縮又は圧縮なしを指定すれば良い。このようにすれば、ユーザが所望の圧縮率で圧縮した画像データをメモリカード7に記録し得る。
【0050】
またこのデジタルスチルカメラ1を用いて所望の被写体を撮影する際、撮影した画像の圧縮率が予測できない場合や、シヤツタチヤンスを優先して圧縮率を考慮する余裕が無い場合には、圧縮モード切換スイツチ17で3連続圧縮モードを指定すれば良い。このようにすれば、ユーザは圧縮率等を考慮することなく、最適なシヤツタチヤンスで撮影した被写体について、1/20圧縮、1/4圧縮及び圧縮なしの画像データをメモリカード7中に記録することができる。
【0051】
さらにこの後ビユーフアインダ11に映出された1/20圧縮、1/4圧縮及び圧縮なしの画像に基づいて、メモリカード7に記録する画像データを選択し、不要な画像データを消去するようにしたことにより、最適なシヤツタチヤンスで撮影した被写体を、最適な圧縮率で圧縮してメモリカード7に記録することができる。
【0052】
さらにまたこのデジタルスチルカメラ1では、オート3連続圧縮モードで撮影しメモリカード7に記録した画像について、画像再生時にオート再生モードを指定すると共に自動消去モードを指定すると、高圧縮率の圧縮画像データから再生してこの画像についてユーザが保存すること選択したとき、他の画像データを消去するようにしたことにより、容易かつ簡易な手順で最適なシヤツタチヤンスで撮影した被写体を、最適な圧縮率で圧縮してメモリカード7に記録することができる。
【0053】
以上の構成によれば、レリーズスイツチ12でシヤツタが押されて撮影された画像データを、それぞれ異なる複数の圧縮率で圧縮し、この結果得られる複数の圧縮画像データを画像データと共にメモリカード7に記録するようにしたことにより、シヤツタチヤンスを逃さずに被写体を複数の圧縮率で圧縮してメモリカード7に記録し得ると共に、この結果メモリカード7に記録された画像データや複数の圧縮画像データを再生して表示し、ユーザの操作によって不要な画像データ又は圧縮画像データを消去するようにしたことにより、被写体に応じて最適な圧縮率の画像データのみをメモリカード上に記録し得、かくするにつきユーザの使い勝手及びメモリカード7の利用効率を格段的に向上し得るデジタルスチルカメラ1を実現できる。
【0054】
なお上述の実施例においては、撮影した画像データ及びこれを圧縮した画像データを記録する記録媒体として、メモリカードを用いた場合について述べたが、記録媒体はこのように半導体メモリを用いたものに限らず、例えば磁気デイスクや磁気テープ等の磁気記録媒体や光ディスク等の光記録媒体を用いるようにしても良い。
【0055】
また上述の実施例においては、圧縮率として画像データを1/20圧縮や1/4圧縮する場合について述べたが、実際上画像データのデータ量を正確に1/20や1/4に圧縮する必要はなく、要は圧縮結果のデータ量が平均的に1/20や1/4になれば良く、さらに圧縮率自身も1/20圧縮や1/4圧縮に限らず、1/10圧縮や1/2圧縮等、他の圧縮率を用いたりこれらを組み合わせて使用するようにしても、上述の実施例と同様の効果を実現できる。
【0056】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、レリーズ直後に取り込んだ画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮し、この結果得られる複数の圧縮画像データを画像データと共に所定の記録媒体に記録するようにしたことにより、シヤツタチヤンスを逃さずに被写体の静止画像を複数の圧縮率で圧縮して記録し得ると共に、この結果記録媒体に記録された1つの静止画像に対する画像データや複数の圧縮画像データを再生して表示し、ユーザの操作によって記録媒体上の1つの静止画像に対する不要な画像データ又は圧縮画像データを消去するようにしたことにより、被写体に応じた圧縮率の画像データのみを記録媒体上に記録することができ、かくして、記録媒体の利用効率を格段的に向上し得ると共に、ユーザの使い勝手を格段的に向上し得る電子スチルカメラを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明によるデジタルスチルカメラの一実施例を示すブロツク図である。
【図2】
図1のデジタルスチルカメラにおいて実行される撮影記録処理プログラムの説明に供するフローチヤートである。
【図3】
図1のデジタルスチルカメラにおいて実行される画像再生処理プログラムの説明に供するフローチヤートである。
【図4】
図1のデジタルスチルカメラにおいて実行される画像再生処理プログラムの説明に供するフローチヤートである。
【図5】
図1のデジタルスチルカメラにおいて実行される画像再生処理プログラムの説明に供するフローチヤートである。
【図6】
メモリカードの記録領域の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……デジタルスチルカメラ、2……固体撮像素子、3……信号処理回路、4……アナログデジタルコンバータ、5……1次メモリ、6……圧縮回路、7……メモリカード、8……伸張回路、9……デジタルアナログコンバータ、10……切換回路、11……電子式ビユーフアインダ、12……レリーズスイツチ、13……CPU、14……メモリコントローラ、15……駒送りスイツチ、16……オート再生スイツチ、17……圧縮モード切換スイツチ、18……消去スイツチ、19……再生解除スイツチ。
 
訂正の要旨 訂正の要旨
▲1▼訂正事項a
特許請求の範囲の減縮を目的として、請求項1を、
「【請求項1】
レリーズされたタイミングで被写体を撮像し、当該撮像結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラにおいて、
レリーズ直後に取り込んだ上記画像データを1次メモリに記憶し、上記1次メモリに記憶した上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを上記記録媒体に記録するようにした
ことを特徴とする電子スチルカメラ。」
のように訂正する。
▲2▼訂正事項b
請求項1を訂正したことにより、訂正前請求項2が訂正前請求項1に従属した記載形式をもっていたため、そのままにしておけば記載が不明りようになるので、請求項2を、
「【請求項2】
レリーズされたタイミングで被写体を撮像し、当該撮像結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラにおいて、
レリーズ直後に取り込んだ上記画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを上記記録媒体に記録するようにし、
上記記録媒体に記録された1つの上記静止画像に対する上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを再生して所定の表示手段に表示すると共に、ユーザの操作に応じて上記記録媒体上の上記1つの静止画像に対する不要な上記画像データ及び又は上記複数の圧縮画像データを消去するようにした
ことを特徴とする電子スチルカメラ。」
のように、独立項の記載形式に訂正する。
▲3▼訂正事項c
不明りような記載の釈明を目的として、明細書の「課題を解決するための手段」の欄を、
「【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、レリーズされたタイミングで被写体を撮影し、その撮影結果でなる静止画像を画像データとして取り込み、所定の記録媒体に記録する電子スチルカメラ1において、レリーズ直後に取り込んだ画像データを1次メモリに記憶し、この画像データを所望の圧縮率で圧縮するために設定した異なる複数の圧縮率で圧縮して複数の圧縮画像データに変換し、当該画像データ及び又は複数の圧縮画像データを記録媒体7に記録するようにした。」
のように訂正する。
異議決定日 2002-05-13 
出願番号 特願平4-224969
審決分類 P 1 652・ 121- YA (H04N)
最終処分 維持  
前審関与審査官 鈴木 明  
特許庁審判長 藤内 光武
特許庁審判官 小松 正
石川 伸一
登録日 2001-02-16 
登録番号 特許第3159334号(P3159334)
権利者 ソニー株式会社
発明の名称 電子スチルカメラ  
代理人 田辺 恵基  
代理人 田辺 恵基  

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