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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A61F
審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  A61F
管理番号 1122900
異議申立番号 異議2003-72292  
総通号数 70 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1995-02-09 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-09-17 
確定日 2005-06-27 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3386124号「弾性化使い捨てトイレ訓練用パンツおよびその製造法」の請求項1ないし17に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3386124号の請求項1ないし17に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第3386124号の発明についての出願は、平成4年11月2日(パリ条約による優先権主張平成3年11月21日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成15年1月10日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、鈴木サチエより請求項1ないし17に係る発明についての特許に対し、特許異議の申立てがなされ、当審において取消しの理由が通知され、その後、3ヶ月の期間延長請求がなされ、平成16年12月24日に意見書の提出とともに訂正請求がなされたものである。

2.訂正請求について
(1)訂正請求の内容
本件訂正請求の趣旨は、特許第3386124号の明細書を訂正請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを求めるものであり、訂正事項は以下のとおりである。

訂正事項a
特許請求の範囲の請求項9の「前記伸縮性をもった耳フラップは、フレームの外側層と内側層との間に配置されていることを特徴とする請求項8記載の弾性使い捨て衣類」を「前記弾性耳フラップ部材は、フレームの外側層と内側層との間に配置されていることを特徴とする請求項8記載の弾性使い捨て衣類」と訂正する。
訂正事項b
特許請求の範囲の請求項12の「前記内側層はトップシートをなす透液性不織布からなることを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類」を 「前記内側層はトップシートをなす透液性不織布からなることを特徴とする請求項8記載の弾性使い捨て衣類」と訂正する。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項aは、平成16年7月23日付け取消理由通知書で通知した理由に対応するものであって、請求項9において、「伸縮性をもった耳フラップ」を「弾性耳フラップ部材」に訂正するものである。この訂正は訂正前の請求項9に記載されていた「耳フラップは、フレームの外側層と内側層との間に配置される」を明確にするものであり、また、訂正後の「弾性耳フラップ部材は、フレームの外側層と内側層との間に配置される」は、願書に添付した明細書の発明の詳細な説明中に記載されていたものであるから(明細書第15頁16〜第17頁2行に「弾性耳フラップ部材90は、実質的に非緊張状態においてこれを内側層46、外側層48またはその両方に接合する事によって各弾性耳フラップ区域72の中に作動的に接合される。・・・内側層、外側層およびこれらの層間に配置されたエラストマー部材から「ゼロ歪」引張ラミネートを製造するための特に好ましい方法及び装置は、各部品を機械的に引張るための噛み合い波形ロールを使用する。」と記載されている。)、この訂正は、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正であり、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであり、しかも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
訂正事項bは、同じく平成16年7月23日付け取消理由通知書で通知した理由に対応するものであって、請求項12において、引用形式を「請求項1記載の」から「請求項8記載の」に訂正し、請求項12に係る発明を明確にするものであるから、この訂正は、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正であり、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであり、しかも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
したがって、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書及び第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立てについての判断
(1)異議申立ての理由の概要
申立人鈴木サチエは、下記の甲第1ないし6号証を提出して、訂正前の請求項1ないし17に係る発明は、甲第1ないし6号証記載の発明に基づいて容易に想到し得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は取り消されるべき旨主張するとともに、請求項9ないし11に係る発明については、特許法第36条第5項第2号に規定する要件を満たしていないから、その特許は取り消されるべき旨主張している。
甲第1号証:特開平2-4364号公報
甲第2号証:特開平3-251245号公報
甲第3号証:特表平1-503473号公報
甲第4号証:特開平1-168902号公報
甲第5号証:米国特許第4834741号明細書
甲第6号証:特開昭59-59901号公報

(2)請求項1〜17に係る発明
上記のとおり訂正が認められたので、本件請求項1ないし17に係る発明は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし17に記載された次のとおりのものと認める。
【請求項1】(a) フレームであって、
(i)末端縁、長手方側面縁、脚縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された前部と、
(ii)前記前部に対向し、末端縁、長手方側面縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された後部と、
(iii)前記前部と前記後部との間の股部分とを有し、フレームは更にフレーム全域に延びるとともに、非弾性材からなる外側層と、各耳フラップに設けられた弾性耳フラップ部材とを有し、この弾性耳フラップ部材は前記耳フラップの末端縁から耳フラップの脚縁に向って延び、前記外側層と弾性耳フラップ部材は機械的に引っ張られて非弾性材からなる外側層の一部を永久的に伸長させることにより、伸長させられた外側層と弾性耳フラップ部材とからなるエラストマーラミネートを形成し、各エラストマーラミネートは弾性自在となり、かつフレームと一体となって外側層の一部を成し、各エラストマーラミネートはフレームの各耳フラップに伸縮性をもった耳フラップを形成し、
(b) 前記前部を前記後部に接合して2つの脚開口と前記末端縁によって実質的に包囲されたウエスト開口とを形成する継目と、
を備えたことを特徴とする弾性使い捨て衣類。
【請求項2】前記伸縮性をもった耳フラップは、横方向に引っ張られた場合、長手方向に沿う異なる伸縮性を有することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項3】前記伸縮性をもった耳フラップの伸縮性は、耳フラップの末端縁から脚縁に向う少なくとも一部において、長手方向に沿って異なることを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項4】耳フラップの横方向への伸縮性は、耳フラップの少なくとも一部において長手方向に沿って異なり、末端縁近傍における耳フラップの部分の伸縮性は、末端縁近傍から離れた耳フラップの部分の伸縮性に比較して小さいことを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項5】耳フラップの異なる伸縮性は、異なる膨張力、収縮力、膨張係数および収縮係数を有する異なる弾性材料を用いて達成されることを特徴とする請求項2記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項6】前記エラストマーラミネートが機械的に引っ張られて、弾性耳フラップを形成することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項7】前記エラストマーラミネートは不均一に機械的に引っ張られて、不均一に伸縮することを特徴とする請求項6記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項8】フレームは更に外側層に取り付けられた内側層を有することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項9】前記弾性耳フラップ部材は、フレームの外側層と内側層との間に配置されることを特徴とする請求項8記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項10】前記フレームは更に前記内側層に固着された吸収性組立体を有することを特徴とする請求項9記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項11】前記吸収性組立体はトップシートと、トップシートに固着されたバックシートと、トップシートとバックシートとの間に介在された吸収性コアを有し、バックシートは内側層に固着されていることを特徴とする請求項10記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項12】前記内側層はトップシートをなす透液性不織布からなることを特徴とする請求項8記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項13】前記フレームは更にトップシートと外側層との間に介在された吸収性コアを有することを特徴とする請求項12記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項14】前記フレームは更に少なくとも後部に設けられた弾性ウエストバンドを有することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項15】前記フレームは更に、少なくとも脚部分に設けられた弾性脚カフスを有することを特徴とする請求項14記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項16】前記継目は各々、1.59mm(1/16インチ)またはこれ以下に延在するポリマー物質の溶融塊を有することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項17】前記継目は各々、前部と後部との間の重ね継ぎ形成するポリマー物質の溶融塊を有することを特徴とする請求項16記載の弾性使い捨て衣類。

(3)特許法第29条2項について
(ア)甲各号証記載事項
異議申立人の提出した甲第1号証には、使い捨てパンツ、オムツ等の吸収性衣料に関する発明が記載されており、第7頁左上欄第12行〜右上欄第7行には、「第1図及び第3図を参照すると、吸収性衣料用として1つの実施態様が示されている。衣料2は一般に、排泄物封じ込めセクション4と2つのサイドパネル6、8が含まれこれらウエスト開口部10と1対の脚部開口部12、14を構成している・・・第1図は、点線で着用者の胴部分16に装着された吸収性衣料2を示している。サイドパネル6は、非伸縮性材料で作られている中間部材22と連結する伸縮性サイド部材8及び伸縮性サイド部材20を含んでいる。同様に、サイドパネル8は、非伸縮性材料でできた中間部材28と連結する伸縮性サイド部材24と伸縮性サイド部材26を含んでいる。」と記載され、同頁左下欄第9行〜第13行には、「伸縮性サイド部材18は排泄物封じ込めセクション4ならびに中間部材22の一部分にシーム34にて結合され、共に内側縁部48、サイド縁部50及びエンド縁部52を形成している。」と記載され、同第15頁右下欄第6行〜第9行には、「超音波、熱又は接着剤により弾性サイドパネル6、8をボンディングして吸収性衣料2のシーム30、32を形成する」と記載されている。また、第1図には、耳フラップ部材に伸縮性サイド部材18、20、24、26が継ぎ目であるシーム30、32、36、34、38、40を介して取り付けられ、後方ウエスト弾性部材44、脚部弾性帯46を有するパンツが記載され、同第5図には、耳フラップ部分に伸縮性サイド部材18、20、24、26が取り付けられたパンツが記載され、同第5A図として、縁部で体側ライナー88と外側カバー90が接合し、中央部には、吸収性媒体92を有するパンツの断面図が記載されている。
同じく甲第2号証の特許請求の範囲の請求項1には、「伸縮性・透液性トップシートと伸縮性・透液性バックシートとから腰開口部と一対の脚開口部とを有するパンツ本体を構成するとともに、それぞれの開口部に取り付けた弾性部材を有する使い捨て着用物品において、前記トップおよびバックシートの間のほぼ全域に伸縮性液バリヤーシートを介在させるとともに、オムツの股下区域を除く前後身頃の対向側において前記トップ、バックおよびバリヤーシートを貫通する通気孔群を設けてあることを特徴とする前記物品。」と記載され、同第2頁右下欄第6行〜第8行には、「トップシート6の内面にはこれに間欠的に設けた粘着剤または溶着手段でコア9を接合してあり」と記載され、同第2頁右下欄第4行〜第5行には、「トップおよびバックシート6、7の素材である不織布」と記載され、同第1図には、腰開口部2に弾性部材5および脚開口部3に弾性部材4を有する使い捨て衣料が開示され、同第3頁右上欄第20行〜左下欄第1行には、「前後身頃10、11の両側をヒートシール手段で接合」と記載されている。
同じく甲第3号証には、使い捨て吸収性下着に関する発明が記載されており、特許請求の範囲の請求項1には、「・・・弾性不織ウエブが単数又は複数のギャザリング可能な不織ウエブに合わされ、ウエスト開口部、脚開口部、中央股セクション、この股セクションで分離された前後パネル及び前記脚開口部とウエスト開口部及び前記前パネルと後ろパネルの間にそれぞれ延びこれらを相互接続している1対のサイドパネルを構成している、通気性のあるエラストマー不織製外側カバー・・・」と記載され、同第4頁左上欄第20行〜21行には、「外側カバー(12)は一般に、透気性のあるすなわち「通気性のある」エラストマー不織層状織地を含んでおり、」と記載され、同第3頁右下欄第27行〜第4頁左上欄第11行には、液体透過性の体側ライナー(34)、液体不透浸透性のバリヤ(36)、吸収性芯(38)を有する吸収性構造(32)が伸縮可能な外側カバー(12)に取り付けられていることが記載され、同第6図には、脚部にゴム繊維入り布(58)を有し、体側ライナー(34)と外側カバー(12)の間に吸収性芯材を有する、サイドシームの閉鎖前の使い捨て吸収性下着が記載され、同第5頁右上欄第17行〜第22行には、「ウエスト開口部はここまでウエストヘム(66)及びその中にとり込まれたオプションのウエストゴム繊維入り布と結びつけて論述されてきたが、脚部ゴム繊維入り布(58)について説明されているタイプの不織エラストマ積層材料をウエスト開口部に沿ってボーダーストリップ(図示されておらず)として適用することもできる」と記載され、同第5頁右下欄第9行〜第11行には、「サイドパネル(27)は、超音波又は熱によるボンド(46)によってサイドシーム(42)にてあわせて閉じられ結合させられる。」と記載されている。
同じく甲第4号証には、使い捨ておむつに関する発明が記載されており、第2頁右下欄第6〜11行には、「ほとんどの人体輪郭合致型使い捨ておむつの留め耳は、・・・おむつを引張って腰部周囲にぴったり合わせようとする使用者によって発揮される力は、しばしば、留め耳を引き裂く結果を招く。」と記載され、同第3頁右下欄第15行〜同第4頁右上欄第1行には、「本発明は人体輪郭合致型の使い捨ておむつであって単に普通の指先力を留め耳に及ぼすだけで臀部及び腰部の周囲に心地よく着用され得るものを提供する。結果的に、向上された合い具合が得られ、それと同時に、偶然による引裂きの問題が最少にされ、・・・本発明のおむつが在来の人体輪郭合致型使い捨ておむつと異なる点は、その後耳の少なくとも1個がその留め耳と整合される区域において弾性ひだを付けられ、それにより、前記留め耳に加えられる通常の指先力によってそれが少なくとも1cmの弾性延伸を可能にされることである。」と記載され、同第5頁右下欄第1〜4行には、「後耳20,21には留め耳26,27がそれぞれ取付けられている。各留め耳はそれをおむつ10の前部に結合し得る感圧接着剤層28を有する」と記載され、同第2図には、片31とバックシート12が接合し、耳21付近でバックシート12とトップシート11が接合し、そして吸収性要素14が、トップシート11とバックシート12との間に存在する断面構造が記載されている。
同じく甲第5号証の特許請求の範囲の請求項1には、弛緩状態でトップシートとバックシートに付着された少なくとも一つの弾性部材を含み、トップシートとバックシートは引っ張られ、その弾性部材で付着された領域ではシャーリングやギャザーが形成される使い捨て衣類、が記載され、同特許請求の範囲の請求項3には、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートの間に挿入された液吸収パッドと、弛緩状態の時にトップシートとバックシートに付着された少なくとも一つの弾性部材を含み、その弾性部材が付着した領域の前記トップシートとバックシートが永久的に伸長するようにトップシートとバックシートは引っ張られ分子的に配向され、トップシートとバックシートに弾性部材が付着した領域に、シャーリングあるいはギャザーが形成される使い捨て衣類、が記載され、同第2欄第25行〜第28行には、「経済的、高速連続生産で、改良された快適な衣類を生産する装置及び方法を提供する」と記載され、同第9欄第46行〜第51行には、複合ウエブ43が、波形あるいはひだロール51によって、ロールの周囲で部分的に伸長させられることが記載され、第9図及び第10a,b図に、トップシートウェブ25及びバックシートウェブ31の間に弾性部材41を挟み、ギャザー57、59が形成されていることが記載され、同第1図には、トップシート11とバックシート3との間に、弾性部材41が配されたおむつ、が記載されている。
同じく甲第6号証の特許請求の範囲の請求項12には、「(a)伸張されない弾性部材を前記弾性部材より伸張性が低い基体へ不連続に結合して、弾性複合体を形成し、そして(b)前記弾性体の選択した区域を選択した程度に伸張して、前記基体を永久的に伸ばし、そして(c)複合体を緩和させる、ことを特徴とする、選択的に伸張性の弾性複合体の製造法。」と記載され、同第2頁左下欄第13行〜第17行には、「伸張されない弾性体は、衣服や複合体の製造の間の取り扱いが容易でありかつ安価である。さらに、本発明の弾性複合体の伸張位置および伸張度は、使用者によつて決定される。」と記載され、同第10図〜第12図には、表面層126と不透過性支持シート128との間に吸収パネル130とを保持し、更に弾性複合体136〜139が配された使い捨ておむつが記載されている。

(イ)対比・判断
《本件請求項1に係る発明について》
本件請求項1に係る発明と甲第1号証に記載された発明とを対比する。
本件請求項1に係る発明と甲第1号証に記載された発明とは、「フレームであって、末端縁、長手方側面縁、脚縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された前部と、前記前部に対向し、末端縁、長手方側面縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された後部と、前記前部と前記後部との間の股部分とを有し、前記前部を前記後部に接合して2つの脚開口と前記末端縁によって実質的に包囲されたウエスト開口とを形成する継目とを備えた弾性使い捨て衣類」である点で一致し、請求項1に係る発明が「フレームは更にフレーム全域に延びるとともに、非弾性材からなる外側層と、各耳フラップに設けられた弾性耳フラップ部材とを有し、この弾性耳フラップ部材は前記耳フラップの末端縁から耳フラップの脚縁に向って延び、前記外側層と弾性耳フラップ部材は機械的に引っ張られて非弾性材からなる外側層の一部を永久的に伸長させることにより、伸長させられた外側層と弾性耳フラップ部材とからなるエラストマーラミネートを形成し、各エラストマーラミネートは弾性自在となり、かつフレームと一体となって外側層の一部を成し、各エラストマーラミネートはフレームの各耳フラップに伸縮性をもった耳フラップを形成」しているのに対し、甲第1号証に記載された発明では、それ自体が伸縮性のあるサイド部材を排泄物封じ込めセクションに結合することにより、耳フラップ部に相当する部位を弾性化している点で相違する。
この相違点について検討すると、甲第5号証及び甲第6号証には、非伸張性のシートに弾性部材を接合しておむつの所要箇所を伸縮性にする技術が記載されているものの、これらはいずれも耳フラップ部を伸縮化するものではなく、甲第1号証に記載された発明に、甲第5,6号証に記載された伸縮構造を採用したとしても、本件請求項1に係る発明のごとくフレーム全域に延びた非弾性材からなる外側層に弾性耳フラップ部材を取り付けて伸縮させた構造とはならない。
次に、本件請求項1に係る発明と甲第2号証及び甲第3号証に記載された発明とを対比する。
本件請求項1に係る発明と甲第2,3号証に記載された発明とは、「フレームであって、末端縁、長手方側面縁、脚縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された前部と、前記前部に対向し、末端縁、長手方側面縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された後部と、前記前部と前記後部との間の股部分とを有し、前記前部を前記後部に接合して2つの脚開口と前記末端縁によって実質的に包囲されたウエスト開口とを形成する継目とを備えた弾性使い捨て衣類」である点で一致し、請求項1に係る発明が「フレームは更にフレーム全域に延びるとともに、非弾性材からなる外側層と、各耳フラップに設けられた弾性耳フラップ部材とを有し、この弾性耳フラップ部材は前記耳フラップの末端縁から耳フラップの脚縁に向って延び、前記外側層と弾性耳フラップ部材は機械的に引っ張られて非弾性材からなる外側層の一部を永久的に伸長させることにより、伸長させられた外側層と弾性耳フラップ部材とからなるエラストマーラミネートを形成し、各エラストマーラミネートは弾性自在となり、かつフレームと一体となって外側層の一部を成し、各エラストマーラミネートはフレームの各耳フラップに伸縮性をもった耳フラップを形成」しているのに対し、甲第2,3号証に記載された発明では、フレーム全域に延びる伸縮性の外側層の一部が耳フラップを形成している点で相違する。
この相違点について検討すると、甲第5号証及び甲第6号証には、非伸張性のシートに弾性部材を接合しておむつの所要箇所を伸縮性にする技術が記載されているものの、これらはいずれも耳フラップ部を伸縮化するものではなく、甲第2又は3号証に記載された発明に、甲第5,6号証に記載された伸縮構造を採用したとしても、本件請求項1に係る発明のごとくフレーム全域に延びた非弾性材からなる外側層に弾性耳フラップ部材を取り付けて伸縮させた構造とはならない。
次に、本件請求項1に係る発明と甲第4号証に記載された発明とを対比する。
本件請求項1に係る発明と甲第4号証に記載された発明とは、「フレームであって、末端縁、長手方側面縁、脚縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された前部と、前記前部に対向し、末端縁、長手方側面縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された後部と、前記前部と前記後部との間の股部分とを有する弾性使い捨て衣類」である点で一致し、本件請求項1に係る発明が「前部を後部に接合して2つの脚開口と前記末端縁によって実質的に包囲されたウエスト開口とを形成する継目とを備え、フレームは更にフレーム全域に延びるとともに、非弾性材からなる外側層と、各耳フラップに設けられた弾性耳フラップ部材とを有し、この弾性耳フラップ部材は前記耳フラップの末端縁から耳フラップの脚縁に向って延び、前記外側層と弾性耳フラップ部材は機械的に引っ張られて非弾性材からなる外側層の一部を永久的に伸長させることにより、伸長させられた外側層と弾性耳フラップ部材とからなるエラストマーラミネートを形成し、各エラストマーラミネートは弾性自在となり、かつフレームと一体となって外側層の一部を成し、各エラストマーラミネートはフレームの各耳フラップに伸縮性をもった耳フラップを形成」しているのに対し、甲第4号証に記載された発明では、前部を後部に接合する継目を備えず、後側耳フラップ部に、前部に結合し得る感圧接着剤層28を有する留め耳20、21が取り付けられており、後側耳フラップ部にのみ加熱弾性化可能材料からなる片30、31を設け、耳フラップ部を弾性化するためにこの片を加熱して熱縮させている点で相違する。
この相違点について検討すると、甲第4号証に記載された発明は、前部を後部に接合する継目を備えていない、本件請求項1に係る発明とは異なる形式のおむつに関するものであり、片30、31を後側耳フラップ部のみに設けることにより、前部に結合するために留め耳に指先力を及ぼしたときに、後側耳フラップ部が延伸し、留め耳を引き裂くことを防止したものであって、甲第4号証には、後側耳フラップ部に加えて、留め耳が取り付けられていない前側耳フラップ部にも片30、31に対応する部材を設けることは記載も示唆もされていない。
したがって、甲第5号証及び甲第6号証に、非伸張性のシートに弾性部材を接合しておむつの所要箇所を伸縮性にする技術が記載されているとしても、相違点で挙げた本件請求項1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
そして、本件請求項1に係る発明は、耳フラップ部に弾性耳フラップ部材を設けたことによって、広いサイズ範囲の着用者に適合するように高度の延伸度を得るという明細書に記載の効果を奏するものである。
よって、本件請求項1に係る発明は、甲第1号証ないし甲第6号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
《本件請求項2ないし17に係る発明について》
本件請求項2ないし17に係る発明は、請求項1に係る発明の構成を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当するから、上記で説示したと同様の理由により、甲第1号証ないし甲第6号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。

(4)特許法第36条について
異議申立人は、「請求項9の発明は、請求項8に記載された使い捨て衣類に発明特定事項Mを付加したものである。したがってここでは発明特定事項Mについて検討する。発明特定事項Mは、「前記伸縮性をもった耳フラップは、フレームの外側層と内側層との間に配置されることを特徴とする」と規定する。ここで、耳フラップは、本件特許明細書請求項1や本件特許明細書第2図によると、エラストマーラミネートからなり、エラストマーラミネートは、外側層と弾性耳フラップ部材とからなる。しかし、外側層と弾性耳フラップ部材からなるはずの耳フラップが、発明特定事項Tによれば、さらに外側層と内側層の間に配されなければならないことになり、外側層と耳フラップの関係が矛盾する。したがって、本件特許請求の範囲の記載からは、特許を受けようとする発明を明確に把握できず、本件請求項9に係る発明は、特許法第36条第6項第2号の規定により特許を受けることができない。」(異議申立書第27頁第1〜14行)から、また、請求項9を引用する請求項10及び11に係る発明についても、同様の理由により特許を受けることができないから、請求項9ないし11に係る発明についての特許は取り消されるべきと主張している。
しかし、上記のように平成16年12月24日付け訂正請求により明細書が訂正されたので、請求項9は、弾性耳フラップがフレームの外側層と内側層との間に配置されていることが明確となり、上記異議申立人が主張する取消理由は解消した。また、これらの訂正により、請求項10、11についても取消理由は解消した。

4.むすび
以上のとおりであるから、本件請求項1〜17に係る発明についての特許は、特許異議申立ての理由及び証拠によっては取り消すことができない。
また、他に本件請求項1〜17に係る発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
弾性化使い捨てトレイ訓練用パンツおよびその製造法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)フレームであって、
(i)末端縁、長手方側面縁、脚縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された前部と、
(ii)前記前部に対向し、末端縁、長手方側面縁、中央区域、および耳フラップを有し、前記の各耳フラップが前記中央区域から長手方側面縁に横方向外側に延在しまた前記末端縁から前記脚縁まで前記中央区域にそって長手方向に延在するように成された後部と、
(iii)前記前部と前記後部との間の股部分とを有し、フレームは更にフレーム全域に延びるとともに、非弾性材からなる外側層と、各耳フラップに設けられた弾性耳フラップ部材とを有し、この弾性耳フラップ部材は前記耳フラップの末端縁から耳フラップの脚縁に向って延び、前記外側層と弾性耳フラップ部材は機械的に引っ張られて非弾性材からなる外側層の一部を永久的に伸長させることにより、伸長させられた外側層と弾性耳フラップ部材とからなるエラストマーラミネートを形成し、各エラストマーラミネートは弾性自在となり、かつフレームと一体となって外側層の一部を成し、各エラストマーラミネートはフレームの各耳フラップに伸縮性をもった耳フラップを形成し、
(b)前記前部を前記後部に接合して2つの脚開口と前記末端縁によって実質的に包囲されたウエスト開口とを形成する継目と、
を備えたことを特徴とする弾性使い捨て衣類。
【請求項2】
前記伸縮性をもった耳フラップは、横方向に引っ張られた場合、長手方向に沿う異なる伸縮性を有することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項3】
前記伸縮性をもった耳フラップの伸縮性は、耳フラップの末端縁から脚縁に向う少なくとも一部において、長手方向に沿って異なることを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項4】
耳フラップの横方向への伸縮性は、耳フラップの少なくとも一部において長手方向に沿って異なり、末端縁近傍における耳フラップの部分の伸縮性は、末端縁近傍から離れた耳フラップの部分の伸縮性に比較して小さいことを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項5】
耳フラップの異なる伸縮性は、異なる膨張力、収縮力、膨張係数および収縮係数を有する異なる弾性材料を用いて達成されることを特徴とする請求項2記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項6】
前記エラストマーラミネートが機械的に引っ張られて、弾性耳フラップを形成することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項7】
前記エラストマーラミネートは不均一に機械的に引っ張られて、不均一に伸縮することを特徴とする請求項6記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項8】
フレームは更に外側層に取り付けられた内側層を有することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項9】
前記弾性耳フラップ部材は、フレームの外側層と内側層との間に配置されることを特徴とする請求項8記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項10】
前記フレームは更に前記内側層に固着された吸収性組立体を有することを特徴とする請求項9記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項11】
前記吸収性組立体はトップシートと、トップシートに固着されたバックシートと、トップシートとバックシートとの間に介在された吸収性コアを有し、バックシートは内側層に固着されていることを特徴とする請求項10記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項12】
前記内側層はトップシートをなす透液性不織布からなることを特徴とする請求項8記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項13】
前記フレームは更にトップシートと外側層との間に介在された吸収性コアを有することを特徴とする請求項12記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項14】
前記フレームは更に少なくとも後部に設けられた弾性ウエストバンドを有することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項15】
前記フレームは更に、少なくとも脚部分に設けられた弾性脚カフスを有することを特徴とする請求項14記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項16】
前記継目は各々、1.59mm(1/16インチ)またはこれ以下に延在するポリマー物質の溶融塊を有することを特徴とする請求項1記載の弾性使い捨て衣類。
【請求項17】
前記継目は各々、前部と後部との間の重ね継ぎ形成するポリマー物質の溶融塊を有することを特徴とする請求項16記載の弾性使い捨て衣類。
【発明の詳細な説明】
発明の分野
本発明は、固定側壁を有する使い捨て衣類において、着用者の脚を前記使い捨て衣類の脚開口の中に挿入しこの衣類を着用者の胴体下部回りの位置に滑り込ませる事によって着用者の身体に配置される使い捨て衣類に関するものである。このような使い捨て衣類の例は子供(例えばよちよち歩きの子供)用または成人用の使い捨て下着、およびタンポンまたは衛生ナプキンなどの月経用具と共に使用される使い捨てパンティーを含むであろう。さらに詳しくは本発明は、弾性化耳フラップを備えた訓練用パンツ、失禁衣類(パンティーまたはブリーフ)などの使い捨て吸収性製品に関するものである。
発明の背景
幼児またはその他の失禁者は尿その他の排泄物を受けて収容するために使い捨て吸収性製品を着用する。固定側壁を有する吸収性製品、例えば使い捨て訓練用パンツは、トレイ訓練年齢の幼児に着用するために一般に使用されている。現在、訓練用パンツはトイレ訓練年齢の幼児の各種サイズに適合するように種々のサイズに製造されなければならない。従って、使い捨て訓練用パンツのメーカは、消費者の要求に十分に答えるように、数セットの製造装置を備えて各種のサイズを製造しなければならない。この故に、非常に広範な幼児サイズに適合して消費者の必要に実質的に対応するような「1サイズ万能型」トイレ訓練用パンツを製造する事のできるデザインを有する事がメーカにとって非常に望ましい。そのためには、この訓練用パンツが幼児の胴体下部回りの位置から垂れ下がり、撓みまたは滑り落ちる事なく幼児のウエスト回りにぴったりフィットする必要があり、また大きな子供のウエスト、脚および股の回りに皮膚を刺激しないでフィットしなければならない。従って、使い捨て訓練用パンツは着用者のウエストおよび脚回りに弾性的に延伸性でなければならなず、弾性要素は高度の延伸度を有しなければならない。
先行技術の訓練用パンツは、そのウエスト開口および脚開口が少なくとも部分的に弾性バンドによって包囲されるように訓練用パンツの中に弾性要素を配置する事によって弾性延伸性に成されている。この弾性要素を使用する方法は米国特許第4,205,679号、米国特許第4,610,680号、米国特許第4,610,681号、米国特許第4,641,381号、米国特許第4,909,804号および米国特許第4,960,414号に開示されている。これらの方法によって製造された訓練用パンツはウエストサイズおよび脚サイズの僅少な変動に適合する事ができるが、その弾性要素が高度の延伸度を有せずまた固定側壁が弾性的に延伸性でないので、そのフィットサイズ範囲に限定される。
弾性訓練用パンツの他の製法は米国特許第4,490,464号、第4,938,753号および第4,938,757号に記載されている。これらの特許は、パンティー様衣類において、この衣類の本体の側縁に対して別個の延伸性部材を取付ける事によって形成されたパンティー様衣類に関するものである。この方法によって製造された訓練用パンツも吸収性製品をサイズの僅少な変動に適合させる事ができるが、その固定側壁がその本体の側縁に別個に延伸性部材を固着する事によって形成され、その結果として非機能性取付け区域、すなわち前記本体と前記別個の延伸性部材との重なり合い区域が延伸性でなくまた吸収性でない区域を成すので、これらの方法によって製造された訓練用パンツはそのフィットサイズ範囲内に限定される。またこれらの特許の方法によって製造された訓練用パンツは、その側面パネルを構成する別個の延伸性部材が高度の延伸度を有しないのでそのフィットサイズ範囲内に限定される。
従って本発明の目的は、広いサイズ範囲の着用者に適合するように高度の延伸度を有する弾性化使い捨て衣類を製造する方法を提供するにある。
発明の概要
本発明によれば、少なくとも2、好ましくは4の弾性耳フラップを有する使い捨て衣類の製法が提供される。本発明は、本発明の耳フラップに弾性部材を固着してラミネートを成すようにしたフレームを製造する段階と、前記ラミネートを機械的に引張って、前記耳フラップが永久的に延伸され、また初引張力が前記ラミネートから除去されるやいなや、前記ラミネートが初引張方向に弾性的に延伸可能となるようにする段階とを含む。
本発明の使い捨て衣類は多くの形状をとる事ができるが、好ましくはこの使い捨て衣類はフレームを含み、また弾性化された開口と、弾性化された脚開口と、弾性化された耳フラップと、バックシート、トップシートおよび吸収性コアから成る吸収性組立体と、少なくとも1つのフランジレス継目とを有し、前記継目はポリマー材料の溶融塊であって、衣類から約1/16″インチまたはこれ以下、好ましくは約1/32″またはこれ以下突出し、また好ましい実施態様においては前記継目は使い捨て衣類の前部と後部との間の重ね継ぎを成す。
図面の簡単な説明
以下、本発明を図面に示す実施例について詳細に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
第1図は着用者に着用される際の代表的な使用形状にある本発明のトイレ訓練用パンツの実施態様の斜視図である。
第2図は下部構造を表示するために部分的に破断された本発明のトイレ訓練用パンツの内側面の平面図である。
第3図は第2図の3-3線にそった断面図である。
第4図は第2図の4-4線にそった断面図である。
第5図はフレームの前部と後部が重なり合うように股部分にそって折り畳まれた第2図のフレームの平面図である。
第5A図は第5図の5A-5A線にそった部分断面図である。
第6図は本発明の継目を製造するために使用される超音波装置の概略側面図である。
第6A図は第5図の6A-6A線にそった部分断面図である。
第7図と第7A図は本発明の他の実施態様の長手方側面区域の部分断面図である。
第8図は噛み合い波形ロールを使用してフレームウエブの一部を機械的に引張るために真空ウエブ拘束システムを有する装置の概略斜視図である。
第8A図はフレームウエブを下方波形ロールに巻き付けるために遊びロールを使用する構造の第8図の8A-8A線にそった側面図である。
第8B図はフレームウエブの「ゼロ歪」引張ラミネートを通過させる際の波形ロール相互の噛み合い度を示す第8図のインセット8Bにおいてとられた拡大断面図である。
第9図は増分引張プロセスにおいて使用される本発明のウエブ拘束システムの他の実施態様の斜視図である。
第9A図は下波形ロールと上波形ロールの連結部分の中心線にそった第9図のインセット9Aから見た拡大断面図である。
第10図は本発明の他の実施態様のフレームの断面図である。また、第11図は本発明のさらに他の実施態様のフレームの断面図である。
発明の詳細な説明
本発明の弾性耳フラップは特定のトイレ訓練用パンツに使用される場合について説明するが、本発明は他のトイレ訓練用パンツおよび他の型の使い捨て衣類についても利用できるものと了解されたい。
一体的使い捨て衣類とは、使用後に廃棄され(すなわち、洗濯またはその他の方法で復元されまたは再使用されず)、別個のフレームおよび別個の耳フラップなどの操作部品を別個に必要としない衣類である。使い捨て衣類は、着用者の身体から排出される種々の排泄物を吸収し収容するために身体に近く配置される吸収性組立体を備える事ができる。本発明の一体的使い捨て衣類、使い捨てトイレ訓練用パンツ20の好ましい実施態様を第1図に示す。第1図のトイレ訓練用パンツ20はフレーム14と、側面継目10と、吸収性組立体22とを含む。
第2図は、フレーム14の前部56と後部58とを継目10によって相互に接合する前の第1図のトイレ訓練用パンツ20の部分破断斜視図である。本発明のフレーム14は好ましくは対称形の、変形砂時計状を成す。フレーム14は、少なくとも1つの前部56、後部58、股部分57、長手方側面区域88、および耳フラップ区域72を含み、また弾性耳フラップ部材90を含み、この耳フラップ部材90は各耳フラップ区域72と作動的に組合わされて積層耳フラップを成し、この積層耳フラップはあとで詳述するように機械的引張処理によって弾性的に活性化される。吸収性組立体22がフレーム14に対して固着される。
第2図に図示のように、フレーム14の好ましい実施態様は外側層48と内側層46とを含み、これらの層の間に弾性耳フラップ部材90、弾性ウエストバンド部材76、および弾性ストランド105が固着される。
外側層48は使い捨てトイレ訓練用パンツ20の外側面、すなわち着用者から反対側の側面を形成するフレーム14の部分である。この外側層48は可撓性で、柔らかな感触を有し、着用者の皮膚に対して非刺激性である。適当な外側層は広範な材料から、例えばプラスチックフィルム、または天然繊維(例えば木材繊維または綿繊維)の織布または不織布ウエブ、合成繊維(例えばポリエステルまたはポリプロピレン繊維)、あるいは天然繊維と合成繊維との組合わせから製造する事ができる。好ましくは外側層48は疎水性とし、相当量の(代表的には50%またはこれ以上、好ましくは100%の)熱可塑性繊維を含有する材料から成る。好ましくは外側層はポリプロピレン繊維のカーディッド不織布ウエブとする。適当な外側層の例は、NJ、ランディスビルのスコット・ノンウォーブンによって製造されるSeries6700Nonwovenである。
内側層46はフレーム14の内側面を成すフレーム部分であって、着用者の少なくともウエストと脚に接触する。また内側層も可撓性で、柔らかな感触を有し、着用者の皮膚に対して非刺激性である。適当な内側層46は広範な材料から、例えばプラスチックフィルム、または天然繊維(例えば木材繊維または綿繊維)の織布または不織布ウエブ、合成繊維(例えばポリエステルまたはポリプロピレン繊維)、あるいは天然繊維と合成繊維との組合わせから製造する事ができる。好ましくは内側層46は親水性とし、相当量の(代表的には50%またはこれ以上、好ましくは100%の)熱可塑性繊維を含有する材料から成る。好ましくは内側層46はポリプロピレン繊維のカーディッド不織布ウエブとする。さらに好ましくは、内側層46は外側層48と同一材料とする。適当な内側層の例は、NJ、ランディスビルのスコット・ノンウォーブンによって製造されるSeries6700Nonwovenである。
内側層46は好ましくは外側層48に隣接して配置され、好ましくは業界公知の取付け手段(図示されず)によって外側層に取付けられる。例えば内側層46は外側層48に対して、接着剤の均一な連続層によって、パタン層によって、または接着剤の別々の線、螺旋またはスポットの列によって固着される事ができる。満足である事が発見された接着剤は、ウィスコンシン、エルム・グローブのフィンドレー・アドヘッシブズによって、Findley2031として市販されている。あるいは、前記取付け手段は、業界公知のような加熱接合、加圧接合、超音波接合、ダイナミック機械的接合、またはその他の適当な接合手段、またはこれらの手段の組合わせとする事ができる。この場合、用語「接合」とは、1つの要素を他の要素に直接に固着する事によって固着する構造と、1つの要素を中間部材に固着しこの中間部材を他の要素に固着する事によって1つの要素を間接的に他の要素に固着する構造とを包括する。本発明の好ましい実施態様においては、内側層46と外側層48を弾性耳フラップ部材90、弾性ウエストバンド部材76および弾性ストランド105に対して直接に接合し、またこれらの部材以外の区域においてこれらの層を相互に直接に接合させる事によって、これらの層が間接的に接合させられる。
本発明の好ましい実施態様においては、フレームの内側層と外側層46、48の少なくとも一部は、弾性耳フラップ30を形成する「ゼロ歪」引張りラミネートを生じるように機械的引張り作用を受ける。すなわち内側層と外側層46、48は好ましくは必ずしも弾性ではないが延伸性、最も好ましくは引張り性とし、機械的に引張り作用を加えた時に、内側層と外側層46、48が少なくともある程度永久的に延伸されて、その最初の非ゆがみ状態に完全に戻らないようにする。好ましい実施態様において、これらの内側層と外側層46、48に対して、無理な破断または引き裂きを生じる事なく機械的引張り作用を加える事ができる。従って、これらの層46、48は低いクロスマシン方向(横方向)降伏強さを有する事が好ましい。
使い捨てトイレ訓練用パンツ20のフレーム14は好ましくはさらに、身体から出る液体およびその他の排泄物の収容を改良するための弾性脚カフス32を含む。各弾性脚カフス32は、脚区域における排泄物の漏れを減少するための種々の実施態様を含む事ができる。(脚カフスは時に脚バンド、サンドフラップ、バリヤカフスまたは弾性カフスと呼ばれる事がある)米国特許第3,860,003号は、弾性脚カフス(ガスケットカフス)を生じるようにサンドフラップと1つまたは複数の弾性部材とを有する伸縮性脚開口を備えた使い捨てオシメを記載している。米国特許第4,909,803号は、脚区域の収容力を改良するため「立ち上がった」弾性フラップ(バリヤカフス)を備えた使い捨てオシメを記載している。米国特許第4,695,278号は、ガスケットカフスとバリヤカフスとを含む二重カフスを有する使い捨てオシメを記載している。米国特許第4,704,115号は、衣類の中に遊離液体を収容するように形成された側縁漏れガードガッターを有する使い捨てオシメまたは失禁衣類を開示している。これらの各特許をここに引例とする。本発明の各弾性脚カフス32は前記の脚バンド、サイドフラップ、バリヤカフスまたは弾性カフスのいずれかと類似に形成する事ができるが、各脚カフス32が少なくとも1つのサイドフラップ104と1つまたは複数の弾性ストランド105を含む事が好ましい。
またこの使い捨てトイレ訓練用パンツ20のフレーム14は少なくともその後部58に、好ましくは前部56と後部58の両方に、パンツの末端縁64に隣接して配置された弾性ウエストバンド34を含む。このウエストバンドは着用者のウエストに隣接配置されるトイレ訓練用パンツの部分である。弾性ウエストバンド34は、特定面積を被覆する部材を成し、着用者のウエストに接触し、また少なくとも横方向に弾性的に延伸性であって、着用者のウエストにダイナミックにフィットして着用者のウエストの形状に合致してフィットを改良する。従ってウエストバンドは、トイレ訓練用パンツの末端縁64から吸収性コア28の少なくともウエスト縁83まで延在する部分を総称する。弾性ウエストバンド34はトイレ訓練用パンツのフレーム14に取り付けられた別個の要素とする事ができるが、好ましくは内側層46、外側層48などのトイレ訓練用パンツの要素の延長部とし、またはこれらの要素の一部とこれに接合された弾性部材との組合せとする事ができる。あるいはトップシート24とバックシート26が吸収性コア28の縁から延長されてエラストマー材料を接合され、弾性ウエストバンドを成す事ができる。多くの場合、使い捨てトイレ訓練用パンツは、2つの弾性ウエストバンドを備える構造である。一方のウエストバンドは前部56に、他方のウエストバンドが後部58に配置される。使い捨てトイレ訓練用パンツ20は少なくとも後部58の中央区域68に配置された少なくとも1つの弾性ウエストバンド34を有する。好ましくは第2図に図示のように、前部56に他の弾性ウエストバンドが配置される。好ましくは両方のウエストバンド34が弾性耳フラップ30の中間に配置される。
弾性ウエストバンド34は弾性側面パネルについて記載したものを含めて、種々の形状に形成する事ができる。図2に図示の好ましい実施態様において、弾性ウエストバンド34は、内側カバー46と外側カバー48との間に配置された弾性ウエストバンド部材76を含み、また使い捨てトイレ訓練用パンツ20の前部56と後部58を寄せるようにその内側カバー46および外側カバー48のいずれかまたは両方と協働する。このような本発明において使用される弾性ウエストバンドの例は米国特許第4,515,595号に記載された弾性ウエストバンドであって、この文献を引例とする。
本発明の弾性ウエストバンド部材として業界公知の任意のエラストマー材料を使用する事ができる。適当なエラストマー材料の例は、弾性フィルム、ポリウレタンフォームまたは橋かけ結合天然ゴムフォームなどの弾性フォーム;成形された弾性スクリム;熱収縮性エラストマー材料などの弾性フィルム;熱収縮性弾性フィルムと弾性部材とのラミネートなどの弾性フィルムラミネート;後述の「ゼ口歪」引張ラミネートなどの弾性引張ラミネートまたは機械的に引張られて予張力を有する引張ラミネート;およびゴム、LYCRAおよびその他の材料から成る弾性ストランドを含む。好ましい実施態様において、弾性ウエストバンド部材76は熱収縮性エラストマーフィルムを含む。
他の実施態様においては、それぞれ単一の弾性部材を使い捨てトイレ訓練用パンツ20の後部58と前部56の耳フラップ区域72と中央区域68の両方に固着する事によって弾性ウエストバンド34と弾性耳フラップ30とを形成する事ができる。このようにして弾性ウエストバンド34と弾性耳フラップ30が同一材料片から形成されて単一構造を成す事ができる。
好ましい実施態様において、フレーム14は前部56と後部58とに弾性耳フラップ30を含む。これらの弾性耳フラップ30はフレーム14の一体的要素である。すなわち、弾性耳フラップ30はフレーム14に固着された別個に操作される要素ではなく、むしろフレーム材料から成り、フレームの延長部分を成す。弾性耳フラップ30は弾性延伸フィーチャを有し、最初に着用者に対して使い捨て衣類を形状合致させる事によって快適な包囲フィットを成し、使い捨て衣類に排泄物が装入された時にこれらの弾性耳フラップ30が使い捨て衣類の側面を拡張収縮させるので、着用時間中このようなフィットを保持する。
第2図に図示のように、各弾性耳フラップ区域72はフレーム14の中央区域68からフレーム14の長手方側面区域88まで横方向外側に延在する部分を含む。弾性耳フラップ区域72はフレーム14の末端縁64から、脚開口を画成する長手方縁62の部分(この部分は脚縁106として示されている)まで長手方に延在する。本発明の好ましい実施態様においては、各弾性耳フラップ30は、フレーム14の中央区域68から外側に延在する内側層46と外側層48の部分によって形成される。
本発明の好ましい実施態様において、弾性耳フラップ部材90は弾性耳フラップ区域72においてフレーム14の内側層46および外側層48と作動的に組合わされているので、弾性耳フラップ30を横方向に延伸させる(横方向弾性延伸性)。この場合、「弾性延伸性」とは、弾性耳フラップおよび弾性ウエストバンドに対して横方向に張力が加えられた時に、フレームの一部が少なくとも1方向に(好ましくは弾性耳フラップまたは弾性ウエストバンドに対して横方向に)延伸され、前記張力が除去された時にはぼその最初のサイズおよび形状に戻る事を意味する。一般に本発明において使用されるエラストマー材料はその引張とその直後の解除に際して、約5秒または5秒以内にその最初の形状の少なくとも約75%まで収縮する(すなわち「スナッピー」弾性)。
特に好ましい実施態様においては、弾性耳フラップ部材90は、実質的に非緊張状態においてこれを内側層46、外側層48またはその両方に接合する事によって各弾性耳フラップ区域72の中に作動的に接合される。次に、このようにして得られた弾性耳フラップ部材90を含む複合エラストマーラミネートに対して、このラミネートの内側層と外側層(非弾性部品)を永久的に延伸させるに十分な機械的引張力を加える。次にこの複合エラストマーラミネートをその実質的に非緊張状態まで戻らせる。このようにして弾性耳フラップは「ゼロ歪」引張ラミネート状に形成される。(あるいは、「ゼロ歪」引張ラミネートほどに好ましくはないが、弾性耳フラップを緊張状態において作動的に結合し、次に機械的引張作用を加える事ができる)。本発明書において用語「ゼロ歪」引張ラミネートとは、少なくとも2材料層から成り、これらの材料層が実質的に非緊張状態(「ゼロ歪」状態)においてその同延長面の少なくとも一部にそって相互に固着され、その一方の層が延伸性のエラストマー材料(すなわち、加えられた引張力が除去された後にその非緊張状態にもどる材料)から成り、他方の層が延伸性であるが必ずしもエラストマーでなく、従ってこの他方の層は引張に際して少なくともある程度は永久的に延伸されて、加えられた引張力に解除に際してその初期の変形されない形状まで完全に戻らないようなラミネートを言う。このようにして、得られた「ゼロ歪」引張ラミネートを初引張方向において少なくとも初引張点まで弾性的に延伸性と成される。このような「ゼロ歪」引張ラミネートの例は米国特許第2,075,189号、第3,025,199号、第3,107,364号、第4,209,563号および第4,834,741号に記載されており、これらの各特許を引例とする。
内側層、外側層およびこれらの層間に配置されたエラストマー部材から「ゼロ歪」引張ラミネートを製造するための特に好ましい方法および装置は、各部品を機械的に引張るための噛み合い波形ロールを使用する。オシメの一部を機械的に引張るに適した装置および装置については、米国特許第4,107,364号および米国特許第4,834,741号において討議されている。特に好ましい装置および方法は同時係属米国特願第07/662,536号(P&Gケース4339)、米国特願第07/662,537号(P&Gケース4340)および米国特願第07/662,543号(P&Gケース4341)に記載され、これらの特願およびその付図を引例とする。
本発明の「ゼロ歪」引張ラミネートの弾性耳フラップの製造に使用できる特に好ましい増分引張システムの詳細を第8図に示す。「ゼロ歪」弾性耳フラップを含む完全に組立てられたフレームウエブ810が増分引張システムを通して送られる。
第8図において、実質的に非緊張状態の弾性耳フラップ部材(エラストマーパッチ804)を含むフレームウエブ810の送りタイミングは、ウエブ810が上波形ロール825のセグメント824と連続波形を有する下波形ロール821との間を通過する際に、実質的に非緊張状態のエラストマーパッチ804が前記上ロールの波形セグメント824と実質的に一致するように設定されている。
上ロールと下ロールの上に備えられた相補形グルーブの正確な形状、間隔および深さは「ゼロ歪」引張ラミネート部分の所望の弾性量などのファクタに応じて変動するが、本発明の特に好ましい実施態様においては、約0.150インチのピーク/ピークグルーブピッチ、ピークにおいて測定された約12度の夾角、および約0.300インチのピーク/谷グルーブ深さを使用した。前記の波形ロール上の各波形の外側ピークは代表的には約0.010インチの曲率半径を示すが、隣接波形間に形成されるグルーブの底は約0.040インチの曲率半径を示す。波形ロールの対向ピークが相互に約0.150インチ乃至約0.175インチの間の深さまで重なり合うように両方の波形ロールが調整されている時に、本発明のラミネートウエブの中に良好な弾性特性が得られた。このラミネートウエブは厚さ35-50ミルのゴムフォームパッチから成り、このゴムフォームパッチがその両面において、平方ヤードあたり約20乃至30グラムの範囲内の坪量を有しまたポリプロピレン繊維から成る不織布内側層と不織布外側層にそれぞれ実質的に連続的に結合される。
もちろん前記の波形ロールの対向ピークの重なり合い度は、得られた「ゼロ歪」引張ラミネートウエブの延伸度を所望のように増減するため調整する事ができる。前記のロールゼオメトリーとラミネートウエブ構造の場合、最小約0.050インチから最大約0.225インチまでの深さのピーク/ピーク重なり合い深さが可能である。
第8A図に図示のように、フレームウエブ810は遊びロール872、874によって、下ロール821上の各連続グルーブ823に隣接して配置された作動真空ポート822(第8図)を覆う程度に下ロール821を包囲させられる。これらの真空ポート822は上波形ロール825の波形セグメント824と実質的に一致するように配置され、また下ロール821の内部を通して一対の真空マニホルド826に接続され、このマニホルドはフレームウエブ810が上波形ロール825の波形セグメント824の作用を受ける際に、このフレームウエブ810に対して吸引作用を加える。
非緊張エラストマーパッチ804を内側層ウエブ805および外側層ウエブ806に接合するための接着剤、または内側層ウエブと外側層ウエブの一致部分を相互に固着するための接着剤の肉盛りを最小限にするため、上ロール825の波形セグメント824と下ロール821上の連続グルーブ823はテフロンなどの低摩擦材料から成り、あるいはイリノイス、モリスのマイクロ・サーフィス・コーポレーションから市販されるPermalon No.503スプレー・コーティングなどの自己潤滑性低摩擦材料によって被覆する事ができる。
下ロール821上の真空ポート822は好ましくは0.090インチメッシュのハニカム構造844などの多孔性材料によって被覆されて、真空力の作用を受けるフレームウエブ810の部分を支持し、ウエブが真空力を受ける際にハニカム面にそったウエブの横方向滑り運動を実質的に防止するようにウエブに対する良好な保持面を成す。最適条件において、エラストマーパッチ804を成す弾性耳フラップの「ゼロ歪」部分に加える事のできる最大増分引張度は、上ロール825の波形セグメント824と下波形ロール821の連続グルーブ823との係合深さによって決定される。しかし、引張られるラミネートが噛み合いロールの間を通過する際に引張方向に対して実質的に平行に滑りまたは収縮する事を防止されのでなければ、最適の増分引張度が達成されない事が発見された。従って最も好ましい実施態様においては、第8B図に示すように「ゼロ歪」引張ラミネートを構成する3層全部に拘束力を加えて、上下の波形ロールの間を通過するフレームウエブの「ゼロ歪」引張ラミネート部分が所望の引張方向に対して平行方向に滑りまたは収縮する事を実質的に防止しながら、ウエブの増分引張操作を実施する。
しかし、また本発明は所望ならば、複合体の延伸性または引張性の層のみを拘束する事によって実施する事ができる。すなわち、増分引張操作中にエラストマーパッチの外側部分が拘束される事は必ずしも必要でない。この場合にも、延伸性層または引張性層は増分引張プロセス中に永久的に延伸されるが、得られた「ゼロ歪」引張ラミネート中のZ方向かさばりは、引張力が除去された時に幾分顕著でなくなる。これは、前記引張プロセス中にエラストマーパッチが受ける初引張度が低く、従ってエラストマーパッチはその非歪状態に戻る際に、これと同量の収縮を生じるからである。
前記の型の「ゼロ歪」引張ラミネート実施態様は延伸性ウエブの中に、特にエラストマーパッチの両縁近くに局所的なある程度の不釣り合い歪を生じる事ができる。不透明なポリマー内側層ウエブまたは外側層ウエブの場合、これらの不釣り合いに歪んだ部分は、破断が生じなかったにも関わらず透明であるかのように薄くなる可能性がある。このような場合にも、フレームウエブの「ゼロ歪」引張ラミネート部分の機能(例えば、不透過性)は損なわれない。使い捨て衣類の「ゼロ歪」引張ラミネート部分の外観が衣類のデザインまたは構造によって視界から遮られ、あるいは見えてもこの使い捨て衣類のユーザにとって問題でない場合には、この型の実施態様を正常に使用する事ができる。
さらに他の実施態様においては、延伸性非弾性ウエブの1つまたは複数の破断によって、この「ゼロ歪」引張ラミネートウエブの所望の目的に対して全く不適当とはならない場合がある。(例えば、吸収性組立体のバックシートまたはトップシートの一部がラミネートウエブの部品を成す場合、ラミネートウエブの他の層が仕上がり製品の所望の機能を生じる限り、所望の機能は損なわれない。)例えば延伸性バックシートウエブのある程度の破断は、このエラストマーパッチが不透液性材料を含む限り、フレームウエブの不透過性を損なわない。これは特に、層間において実質的に連続接合を使用した「ゼロ歪」引張ラミネートウエブ実施態様の場合である。この場合、各層が相互に比較的緊密に接着されているので、増分引張後にこのような層の損傷は衣類ユーザによって検出されないからである。
第8図乃至第8B図に図示のように多孔性ハニカム材料844を通して作用する真空ポート822によってフレームウエブ810に加えられる吸引力は、実質的に非緊張状態のエラストマーパッチ804が上下のロール821、825のそれぞれのグルーブ823、824の噛み合い部分の間を通過する際に、このエラストマーパッチ804の横方向内側への滑りまたは収縮を実質的に防止する。
エラストマーパッチ804を含むフレームウエブ810の「ゼロ歪」引張ラミネート部分は連続的ウエブ引張操作中に常に横方向拘束作用を受けるのであるから、これらの拘束点の間の「ゼロ歪」引張ラミネートウエブの部分全部は、ウエブが下ロール821の連続グルーブ823と上ロール825のグルーブセグメント824の噛み合い部分との間を通過する際に、実質的に均一な増分延伸作用を受ける。
これは、エラストマーパッチに固着された延伸性内側カバーと外側カバーに対して最大限の延伸度を受けさせる事によってウエブ増分延伸操作の効率を増大するのみならず、エラストマーパッチの対向両側近くの区域に固着された内側層および/または外側層の不釣り合いに高い歪を実質的に防止する。
第9図は本発明において使用できる他のウエブ増分延伸システムを示す。この第9図のシステムにおいては、上波形ロール925のグルーブセグメント924の両側に隣接して一対の弾性圧縮性ディスク940が取付けられている。これらの圧縮性ディスク940は、第9A図の断面に図示のようにフレームウエブ910を強く保持し、このウエブを下波形ロール921の対応の非グルーブ部分に対して強く当接保持するのに十分な直径を有する。第8図の真空ポートおよび多孔性ハニカム構造と同様に、これらの圧縮ディスク940と下ロール921の対応の非グルーブ部分によって生じる締め付け効果により、フレームウエブ910のエラストマーパッチ904を含む部分が噛み合い波形の間を通過するウエブの延伸方向に平行な方向に収縮する事を実質的に防止する。第9図の実施態様は、通気性または非通気性ウエブから成るラミネート構造のいずれについても同様に容易に使用できる。
当業者には明かなように、フレームウエブの「ゼロ歪」引張ラミネート部分の前記の効果を生じるように、前記の拘束方法のいずれかを使用しまたは組合わせて使用する事ができる。
前記の説明から明かなように、全部「ゼロ歪」引張ラミネート部分から成りあるいは単数または複数の別々の離間された「ゼロ歪」引張ラミネート部分を含む各種の使い捨て衣類を製造するために本発明の方法および装置を使用する事ができる。
付図には、相互に実質的に平行に配置された波形を有する一対の噛み合い波形ロールが図示されているが、全部の波形が相互に平行でない複数対の波形ロールを使用しても本発明を実施する事ができる。さらにこれらの複数対のロール上の波形は必ずしもマシン方向またはクロスマシン方向に対して平行に配置される必要はない。例えば本発明による「ゼロ歪」引張ラミネートテクノロジーを使用して使い捨て衣類の中に曲線の弾性ウエストバンドまたは脚バンドを備える事が望ましければ、複数対の波形ロール上の噛み合いグルーブは所望の曲線に配置されて直線ではなく曲線輪郭にそって弾性を生じる事ができる。
また前記の好ましい方法は噛み合い波形を有する円筒形ロールを使用しているが、ウエブの「ゼロ歪」引張ラミネート部分の増分延伸のために噛み合いプラテンを使用する中間スタンピング操作を使用して、ウエブ拘束原理を実行できる事は理解されよう。この場合、噛み合いプラテンがウエブを延伸方向に平行な方向に滑らせまたは圧縮するのに十分な力をウエブに加える事ができるようになるまで、適当な真空手段または締め付け手段によて「ゼロ歪」引張ラミネート部分を適当に拘束すればよい。
弾性耳フラップ部材90は内側層46、外側層48またはその両方に対して、間欠接合または連続接合によって接合する事ができる。この場合、「間欠接合」されたラミネートウエブとは、各層が最初に別々の離間した点において相互に接合されたラミネートウエブ、または別々の離間区域において相互に実質的に接合されていないラミネートウエブを意味する。逆に「実質的に連続的」に接合されたラミネートとは、各層が界面区域全体において最初から実質的に連続的に相互に接合されたラミネートウエブを意味する。「間欠接合」構造は、ラミネート中の実質的に非弾性ウエブが破断する事なく比較的延伸性または引張性でありまた仕上がりラミネートの中においてZ方向の高度のかさばりが望ましい場合に、「ゼロ歪」引張ラミネートウエブの中に使用される。これに対して連続接合構造は、仕上がりラミネートの高度のZ方向かさばりが特に望ましくなくまたラミネート中の比較的非弾性のウエブが破断しないで延伸させまたは引張る事が困難な「ゼロ歪」引張ラミネートウエブについて望ましい事が発見された。後者の場合、実質的に連続的な接合構造の故に、増分延伸操作後にラミネートのすべての層が比較的緊密に接着状態に保持される。従って、増分延伸操作中に1つまたは複数の比較的非弾性のウエブが破断するまで損傷されたとしても、このような破損部分が弾性層に対して比較的緊密に接着するが故に、ユーザは損傷の生じた事に容易に気づかない。比較的非弾性のウエブの破断がウエブの機能(例えば不透過性)を損なわなければ、増分延伸中のこのような損傷は一般に最終製品の欠陥とはみなされない。
従って、「ゼロ歪」引張ラミネートの中に連続接合構造を使用する事による予想外の利点は、メーカが本発明のラミネート中に効果的に使用できる比較的非弾性ウエブを広い範囲内から選択できる事にある。本質的にこのようにして、本発明の「ゼロ歪」引張ラミネートウエブの中では十分に延伸性でないような比較的非弾性ウエブを使用する事が可能となる。従って特記なき限り、この明細書に使用される用語「引張性」とは、増分延伸操作中に一定度の薄化または損傷を受ける比較的非弾性のウエブを排除しないものとする。
本発明の好ましい実施態様において、弾性耳フラップ部材90は内側層46と外側層48の両方に対して接着剤によって実質的に連続的に接合される。外側層48および/または内側層46の上に実質的に非緊張状態の弾性耳フラップ部材90を配置する特定箇所に実質的に均一な連続的接着剤層を被着するために接着剤アプリケータが使用される。特定の好ましい実施態様において、選択される接着剤は引張性接着剤であって、接着剤アプリケータはメルトブローン被着システムを含む。このような特に適当なメルトブローン被着システムは、ジョージア、ゲインスビル、J&Mラボラトリーから市販されているモデルNo.GM-50-2-1-GHである。このシステムは、クロスマシン方向に測定して線インチあたり29オリフィスを有するノズルを使用し、各オリフィスは直径が約0.020インチである。ウイスコンシン、エルム・グローブのフィンドレー・アドヘッシブズから市販されているH-2247Hot Melt Adhesiveを好ましくは約340°Fまで加熱し、平方インチあたり約7.5-10ミリグラムの割合で内側層および/または外側層に被着させる。約425°Fの温度と約50psigの圧力を有する加熱された圧縮空気が接着剤ノズルの補助オリフィスを通して排出されて、被着操作中の接着剤フィブリルの均一分布を助長する。
あるいは、弾性耳フラップ部材90およびこのトイレ訓練用パンツ20の「ゼロ歪」部分を成す任意の他の部分を、非加熱接着剤、加熱接合、加圧接合、超音波接合、ダイナミック機械的接合、または業界公知の他の方法によって相互に間欠的にまたは連続的に接合する事ができる。
弾性耳フラップ部材90は種々のサイズ、形状、構造および素材で製造する事ができる。例えば弾性耳フラップ30は各弾性耳フラップ区域72の中に1つまたは複数の弾性耳フラップ部材90を組合わせる事によって形成する事ができる。弾性耳フラップ部材は種々の幅および長さを有し、またはエラストマー材料の比較的狭いストランドとしまたはより大面積のエラストマーパッチとする事ができる。(特に「ゼロ歪」引張ラミネートの)弾性耳フラップ部材90として使用するに適している事が発見されたエラストマー材料は、約400%の破断伸びと、非緊張状態の50%伸びにおいて試料インチあたり少なくとも約200gの引張力を有するエラストマーフォームである。弾性耳フラップ部材として使用するに適したエラストマーフォームの例は、(a)ロードアイランド、ミドルタウンのファルフレックス社またはオハイオ、フレモントのラッドロウ・コンポジット・コーポレーションから市販されているような約35ミルのキャリパーと立方フィートあたり13.3ポンド(0.214g/cm3)の密度とを有する橋かけ結合天然ゴムフォーム、または(b)日本、横浜、ブリッジストンから入手され商標Bridgestone SG polyurethane foamで販売され、またはニュージャージ、パーマスのジェネラル・フォームから入手され名称Polyurethane Foam No.40310で市販されているような、約80ミルのキャリパーと、立方フィートあたり約2.06ポンド(0.033g/cm3)の密度を有するポリウレタンフォームである。弾性耳フラップ部材90として使用するに適した他の適当なエラストマー材料は、「生」合成または天然ゴム、その他の合成または天然ゴムフォーム、エラストマーフィルム(熱収縮性エラストマーフィルムを含む)、エラストマースクリム、エラストマー織布または不織布ウエブ、エラストマー不織布ラミネートなどのエラストマー複合体または類似物である。第1図に図示のように、弾性耳フラップ部材90は、好ましくは前部56および後部58中の弾性耳フラップ区域72の全長にそって延在するエラストマー材料のパッチ(エラストマーパッチ)から成る。従って、弾性耳フラップ部材90は好ましくはフレーム14の末端縁64から内側に弾性耳フラップ区域72の脚縁106まで延在する。弾性耳フラップ部材90の長さと幅はその使い捨て衣類の機能設計によって決定される。故に、弾性耳フラップ部材90に好ましくは弾性耳フラップ区域72の全長にそって延在するが、その一部にのみ延在する事ができる。
弾性耳フラップ30の引張力、引張モジュラスおよび可能な引張度(延伸度)などの引張特性、および圧縮力、弾性クリープ、弾性ヒステリシス、および圧縮度は、弾性耳フラップ30と使い捨て衣類の性能において重要なファクタである。引張特性は使用中に知覚される「引張感覚」を着用者に与える。比較的高い引張モジュラスを有する弾性耳フラップは着用者の皮膚の上に赤い斑点を生じるが、比較的低い引張モジュラスは着用者上に垂れ下がり/滑りを生じる。引張モジュラスの低すぎる弾性耳フラップは適当レベルの体型合致が得られず、着用に不便で困難である。非常に低い圧縮力、または低い弾性クリープおよび弾性ヒステリシスを有する使い捨て衣類は着用者の身体の上にとどまる事ができなず、垂れ下がり/滑ってフィットと配合物の収容が困難になる。
本発明の弾性耳フラップ30については、その引張力および引張モジュラスの引張特性が特定範囲内にある事が発見された。引張力は好ましくは線インチあたり50-300グラムである。これらの引張力が約20%乃至約300%の引張に際して発生する事が好ましい。
引張可能量とは、着用中に着用者の身体に合致するために可逆的に引張られる弾性耳フラップの最大可能量として測定される。従って引張可能量は、衣類を着用者にフィットさせるために使用できる最大引張量に関連する。さらに着用者の身体に合致させるために衣類の有する可逆的引張の最大量に関する。この引張可能量は下記の式から計算される:((衣類の最大外周-着用者の身体の外周):着用者の外周)×100。弾性耳フラップを使用する使い捨て衣類に必要な最小限の引張可能量は、約22ポンド乃至約33ポンドの体重の子供にフィットする「1サイズ万能型」衣類の場合に少なくとも約35%である。
弾性耳フラップによって着用者に加えられる保持可能の引張力(張力)の量は弾性耳フラップの重要な特性である。不十分な圧縮力を有する弾性耳フラップは、着用中に配合物を受けた後に滑り落ちるトイレ訓練用パンツを生じる。これに対して、過度の圧縮力は着用者にとって不快であり、着用者の皮膚に圧痕を生じる。圧縮力は、エラストマー複合体を特定延伸度で弛緩した際に生じる単位幅あたりの圧縮力として測定される。本発明の好ましい実施態様において、弾性耳フラップの圧縮力は好ましくは10%引張において少なくとも約50g/インチである(10%引張は試料をその初長の1.1倍まで引張る必要がある)。
代表的なエラストマー材料はその応力/歪特性においてヒステリシスループを示す。すなわち与えられた引張において、エラストマー材料を単軸方向に引張るのに必要な力(延伸力)は、このエラストマー材料がその予引張状態から収縮させられる時に加える力(圧縮力)より大である。前者の曲線を「載荷曲線」と呼び、後者の曲線を「除荷曲線」と呼ぶ。「載荷」力(延伸力)は衣類を着用者に着せるために弾性耳フラップが引張られる時にこの着用者またはその親によって知覚される。衣類が着用された時に、着用者はさらに身近に「除荷力」(圧縮力)を「知覚」する。従って圧縮力が着用者上の衣類のずり落ちを生じる程にヒステリシス損が大きくてはならない。
不断の応力/歪作用を受けるすべてのエラストマー材料は時間と共にその力を失う(すなわち弾性クリープ)。従ってこの経時的な着用力の低下が着用安定性の最小限以下に落ちないようにする事が望ましい。従って弾性クリープが最小限に保持されなければならない。本発明の好ましい実施態様において、30分の引張条件のもとに本発明のエラストマー材料の最終長さは初長の約1.2倍以上にならない。
また弾性耳フラップ30は横方向に引張られれた時に長手方にそって示差延伸度を有する事ができる。本明細書において用語「示差延伸度」とは、引張方向に対して実質的に垂直な軸線に沿った各点において、引張方向に測定して不均一な弾性延伸特性を有する材料を言う。これは例えば、エラストマー材料の弾性モジュラスまたは引張可能量またはその両方を変動させる事を含む。好ましくは、トイレ訓練用パンツ20の末端縁64から弾性耳フラップの脚縁106まで測定された時に耳フラップの少なくとも一部において横方向延伸度が長手方に変動するように、前記の示差延伸度がこの弾性耳フラップ30の中に設計される。理論に拘束されるつもりはないが、横方向引張に際しての長手方軸線にそった示差延伸度は、使用中に弾性耳フラップを示差的に引張って着用者のウエストに合致させると共に、フィットを保持しウエストおよび脚における漏れを低減させるように着用者のヒップ回りに確実な固定を生じると思われる。このような構造は、着用者が移動しまた姿勢を変える際に(立つ、座る、横たわる際に)着用者の身体のサイズに適合するようにヒップ区域を「拡張」させる。他の実施態様においては、トイレ訓練用パンツ20の末端縁64に隣接する弾性耳フラップの部分の延伸度を減少させるが、この場合には弾性ウエストバンド34によって全体延伸度を増大して弾性ウエストバンド34を局所的にさらに延伸させ腹部をフィットをさらに可撓性とする必要がある。
示差延伸度は種々の方法で達成される。弾性耳フラップ30は複数の相互に連結されたエラストマー材料またはこれらのエラストマー材料の種々の構造を有する事ができ、あるいは弾性耳フラップを構成するエラストマー材料またはその他の材料の延伸特性を不均一とする事ができる。例えば、弾性耳フラップの1つの部分において他の部分より大きいまたは小さい横方向延伸度を生じるように、相異なる延伸力または収縮力、相異なるモジュラスまたはその他の固有特性を有するエラストマー材料を使用して、弾性耳フラップの特定隣接部分において示差延伸度を生じる事ができる。前記エラストマー材料は示差延伸度を生じるような相異なる長さ、サイズおよび形状を有する事ができる。弾性耳フラップを形成する材料特性を変動させる業界公知の他の方法を使用する事もできる。
「ゼロ歪」引張ラミネートに対して相異なる延伸度を与える特に好ましい方法および装置は、「ゼロ歪」引張ラミネートを少なくとも一対の噛み合い波形ロールの中に通し、少なくとも一方の波形ロールは「ゼロ歪」引張ラミネートウエブとの接触点にそって不均一波形を有する。その結果、これらのロール対の間を通過する「ゼロ歪」引張ラミネートウエブ部分が不均一に引張られる。このようにして、不均一波形に対して直角方向に不均一に弾性化された「ゼロ歪」引張ラミネートを生じる。
第2図に図示のフレームの好ましい実施態様において、長手方側面区域88は、耳フラップ区域72からフレーム14の長手方縁62まで外側に横方向に延在するフレーム部分である。この長手方側面区域88は全体として、フレーム14の末端縁64から脚開口を成すフレームの長手方縁62の部分(この部分は脚縁106として示される)まで長手方に延在する。長手方側面区域88はフレーム14の耳フラップ72に固着された別個の部品とする事ができるが、この側面区域88は好ましくは、トイレ訓練用パンツの内側層46、外側層48、トップシート24またはバックシート26またはその組合せなど、フレーム14の他の部品の延長部とする事が好ましい。本発明の好ましい実施態様において、各長手方側面区域88は、耳フラップ72から延在する内側層46と外側層48の部分によって形成される。
第1図について述べれば、継目10は、好ましくは前部56の長手方側面区域88と後部58の側面区域88とを相互に接合する事によって形成される。この継目10は種々の方法で形成する事ができる。例えば、長手方側面縁88の外側部分を相互に接合して外側の細い継目を作りまた側面区域88の内側部分を相互に接合して内側に延在する細い継目を作る事によって形成する事ができ、または長手方側面区域88を相互に重ね合わせて接合する事ができ、または業界公知のその他の継目形成法によってこれらの側面区域88を相互に接合する事ができる。この接合は、側面区域88のそれぞれの材料に適した業界公知の任意適当な手段によって実施する事ができる。すなわち超音波接合、加熱接合、接着剤接合、縫合などが適当な技術である。このような継目接合技術の例は米国特許第4,355,425号、第4,619,649号および第4,909,804号に記載されている。
本発明の好ましい実施態様においては、第5図に図示のように前部56の長手方側面区域88を後部58の側面区域88と実質的に重ね合わせて2つの継目区域40を形成するように股部分57においてフレーム14を折り畳む事によって使い捨て衣類が形成される。第5A図は、継目区域40の好ましい実施態様の断面を示し、この構造は前部56の長手方側面縁88と後部58の側面縁88とを含む。好ましくは継目区域40を構成する材料層は類似の融点を有する。さらに好ましくは、継目区域40の各層は同一材料から成る。好ましい実施態様において、各層は100%のポリプロピレン繊維を含む。
好ましくは、継目区域40の一部を切断するが同時にこの切り目に隣接して狭い縁区域を融着するのに十分な機械的エネルギーを継目区域40に加える事によって継目10が形成される。融着された縁区域は比較的狭い区域であって、仕上がりフランジレス継目を成す。この明細書において、用語「フランジレス継目」とは、使い捨てトイレ訓練用パンツ20から約1/16″またはこれ以下延在する継目を言う。好ましくはフランジレス継目は衣類から約1/32″またはこれ以下延在するものとする。好ましい実施態様において、フランジレス継目は前部56と後部58の間の重ね継ぎ部分である。この場合、用語「重ね継ぎ」とは、2枚のシート材料を端-端接合して、連続継目を成し、この継目の厚さがシート材料の厚さより大でなくまたは非常に大でないようにする動作または構造を言う。
機械的エネルギーと言ったのには十分な根拠があるが、熱エネルギー、電気エネルギー、および化学エネルギーなど、「非機械的」エネルギーと見なされるエネルギー形態が存在する。しかしこの場合「機械的エネルギー」は、機械的エネルギー(例えば超音波接合あるいはまたは自生的加圧接合など)と熱エネルギー(例えば加熱密封に使用されるエネルギー)とを指すために使用される。好ましくは本発明の継目10を製造するために切断と同時に継目区域40を接合するため超音波エネルギーが使用される。
好ましくは、超音波装置を使用して継目区域40の中に機械的エネルギーを入力する。一般に超音波装置は、電気エネルギー源から導線を介して高周波数電気エネルギーを受ける超音波変換器を含む。この変換器は圧電トランスデューサ物質を含み、高周波数入力に対応してホーンに対して機械的振動を生じ、このホーンがアンビルとして作用する支持面に対して前後揺動する。
第6図は好ましい超音波装置600の側面図である。作動先端652を有する超音波ホーン650が超音波変換器645に接続され、この変換器は電気エネルギー源(図示されず)から高周波電気エネルギーを受ける。ホーン650の作動先端652に対して、回転自在ロール656上に取り付けられたアンビル654が対向する。使い捨て衣類の折り畳まれたフレーム部分614が前記の先端652とアンビル654との間に通される。超音波ホーン650が好ましくは約20kHzから約40kHzの範囲内の超音波周波数で作動されるが、16乃至100kHzの正規作動範囲内の他の周波数も適当である。第6A図は第6図の継目装置600の横断面を示す。ホーン650がアンビル654に対して前後に揺動させられる際に、図示のようにアンビル654と作動チップ652との間に折り畳まれた衣類フレーム614の継目区域40が通される。継目装置600の超音波エネルギーが継目区域40のポリマー材料層を軟化し流れさせ、第1区域658を薄くしまたは切断すると共に、この第1区域658に隣接した縁区域を溶融して溶融塊660を形成する。使い捨てトイレ訓練用パンツ20から切断された継目区域40の部分664がセルベージとして処分されるのに対して、継目区域40の部分662の溶融塊660はトイレ訓練用パンツ20の一部を成して、トイレ訓練用パンツ20の仕上がり継目10を成し、この継目10は実質的にトイレ訓練用パンツの前部56と後部58の間の重ね継ぎ部分である。
第6図Aに図示の好ましい継目装置600のアンビル654は接触縁670を有する。この接触縁670の幅はW’で図示され、好ましくは約0.030インチとする。またアンビル654は、前記の接触縁670と一定角度を成すベベル縁680を有する。これらのベベル縁の角度はAで示され、好ましくは約15°とする。アンビル654の幅はWで示され、好ましくは約0.100インチとする。アンビルの高さはHで示され、好ましくは約0.100インチとする。
理論によって拘束されるつもりはないが、超音波ホーン650はその高速低振幅振動によって局所的摩擦損を生じ、その熱が継目区域40のポリマー繊維を軟化し溶融させる。この溶融作用は非常に急速であって、周囲の材料に実質的に影響しないように、限られた区域の中で生じる。
超音波エネルギーによる処理法および処理装置は米国特許第3,657,033号、第4,400,277号、第4,430,148号、第4,560,427号、および第4,693,771号に記載され、これらの特許をすべて引例とする。また米国特許第3,457,132号は熱エネルギーを使用して熱密封性材料のウエブを切断し密封する方法および装置を開示している。この特許も引例とする。
本発明は、本発明の細いフランジレス継目を製造する際に、継目区域40のポリマー材料の各層が類似の融点を有する事が好ましい事を発見した。さらに好ましくは、継目区域40は同一のポリマー材料層から成る。好ましい実施態様において、これらの各層100%ポリプロピレン繊維から成る不織布とする。より高い坪量を有するポリマー材料を使用する事によって、本発明のフランジレス継目の強度を増大する事ができる。継目区域88を構成する材料層が非常に薄ければ、その継目区域40は適当な継目を成すだけの材料を含まないので、この継目は衣類に対して十分な強度を有しない。このような場合、十分な継目強度を成す材料を含むように継目区域88に対して追加材料層を加える事ができる。側面区域88の中に材料層を加え、従って継目区域40に対して追加材料を加える本発明の実施態様は第7図および第7A図の断面に示されている。第7図は長手方縁区域88において内側層46を外側層48の上に折り畳んで、3層を成す構造を示す。第7A図は内側層46の上に外側層48を折り畳んで3層を成す構造を示す。第11図は本発明の他の実施態様を示し、この場合フレーム14の外側層48が折り畳まれて弾性耳フラップ90を包囲し長手方側面区域88を成す。吸収性組立体22がこの外側層48に固着され、トップシート24、バックシート26および吸収性コア28を含む。
トイレ訓練用パンツ20は吸収性組立体22を含む。この吸収性組立体22はインサートである。すなわちフレームとは別個に形成されてフレームの中に挿入される部品である。吸収性組立体22は、全体として圧縮性で、着用者の皮膚に対して非刺激性で、尿およびその他の排泄物などの液体を吸収し保持する事のできる吸収性手段である。
第2図に図示のように、トイレ訓練用パンツ20の吸収性組立体22は好ましくは吸収性コア28と外側カバー層とを含み、このカバー層はトップシート24とバックシート28とを含む。吸収性組立体22は好ましくは内側層46に隣接して配置され、好ましくはこの内側層46に対して業界公知の取付け手段(図示されず)によって接合される。適当な取付け手段については、バックシート26の吸収性コア28に対する接合に関して下記に説明する。
吸収性コア28は、全体として圧縮性の、快適な、着用者の皮膚に対して非刺激性の、また尿その他の排泄物などの液体を吸収し保持する事のできる吸収性手段である。第2図と第4図に図示のように、吸収性コア28は衣類面100と、身体面101と、側面縁82と、末端縁83とを有する。
吸収性コア28は各種のサイズおよび形状(例えば長方形、砂時計状、T状、対称形)に、一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕木材パルプなど、使い捨てオシメおよびその他の吸収性製品に一般に使用される各種の液体吸収性性材料から形成される。他の適当な吸収性材料の例は、クレープド・セルローズ・ワッディング、コンフォーム繊維、橋かけ結合セルローズ繊維を含むメルトブローンポリマー、ティシュラップを含むティシュ、吸収性フォーム、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材、または任意の等価物またはその組合わせを含む。吸収性コアの形状および構成も種々である(例えば、吸収性コアは相異なるキャリパー区域、親水性グラジエント、超吸収性グラジエント、または低い平均密度および低い平均坪量の取得区域を有する事ができ、または単数または複数の層または構造を有する事ができる。)しかし吸収性コア28の全吸収容量はトイレ訓練用パンツ20の設計荷重および所望の用途に対応しなければならない。さらに、吸収性コア28のサイズおよび吸収容量は幼児から大人までの着用者に対応するように変動される。
吸収性組立体22の好ましい実施態様は対称的、変形砂時計形吸収性コア28を有する。好ましい実施態様は変形砂時計形吸収性コア28を有するが、吸収性コア28のサイズ、形状、構造および吸収容量は幼児から大人までの着用者に対応するように変動される事は理解されよう。従って吸収性コアのサイズ、形状および構造は種々に変形する事ができる(例えば、吸収性コアは変動するキャリパーまたは親水性グラジエントを有し、または吸収性ゲル化材を含有しまたは含有しない事ができる)。広く受け入れられ商業的に成功した本発明の吸収性コア28として使用される吸収性構造の例は、米国特許第4,610,678号に記載されている。米国特許第4,673,402号、第4,834,735号および第4,888,231号も本発明において使用する事ができる吸収性構造を記載している。これらの各特許を引例とする。吸収性コア23は好ましくはエアフェルトと吸収性ゲル化材料粒子のバットであって、約13センチメートルの幅(横サイズ)、約37センチメートルの長さ(縦サイズ)および股部分57の最狭部分の約8センチメートルの幅を有する。好ましくは前部56と股部分57の中に配置される吸収性コアの部分は後部58に配置される吸収性コア部分よりも高い坪量を有する。さらに好ましくは、前部56と股部分57の中に配置される吸収性コアの部分は後部58に配置される吸収性コア部分よりも3倍高い坪量を有する。吸収性コア28の好ましい実施態様においては、その長さの約25.4センチメートルが前部56と股部分57との中に配置され、約0.69グラム/平方インチの坪量を有し、これに対して吸収性コアの長さの約11.4センチメートルは後部58の中に配置されて、約0.23グラム/平方インチの坪量を有する。
バックシート26は吸収性コア28の衣類面100に配置され、好ましくは吸収性コアに対して業界公知の取付け手段(図示されず)によって接合される。例えば、バックシート26は接着剤の均一連続層、接着剤のパタン層、または接着剤の別々の線、螺旋またはスポットの列によって吸収性コア28に固着される。満足である事が発見された接着剤はオハイオ、コロンバスのセンチュリー・アドヘッシブ社によって製造され、ミネソタ、セントポールのH.B.フラー社によってHL-1258として市販されている。取付け手段は、好ましくは米国特許第4,573,986号に記載のような接着剤のフィラメントの開放パタンネットワークを含み、この特許を引例とする。フィラメントの開放パタンネットワークの取付け手段は、米国特許第3,911,173号、第4,785,996号および第4,842,666号に記載のように、螺旋模様に渦巻を成す複数の接着剤フィラメント線を含む。これらの特許を引例とする。あるいは取付け手段は加熱接合、加圧接合、超音波接合、ダイナミック機械的接合または業界公知のその他適当な取付け手段またはその組合わせとする事ができる。バックシート26は液体(例えば尿)に対して不透過性とし、好ましくは薄いプラスチックフィルムから製造されるが、他の可撓性不透液性材料を使用する事もできる。この場合、「可撓性」とは撓みやすく、人体の全体的形状および輪郭に容易に合致する材料を言う。バックシート26は吸収性コア28の中に吸収され収容された排泄物がトイレ訓練用パンツに接触する物品、例えばベッドシーツおよび下着類を濡らす事を防止する。従ってバックシート26は織布または不織布材料、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどのポリマーフィルム、またはフィルム被覆不織布材料などの複合材料を含む事ができる。好ましくは、バックシートは約0.012mm(0.5ミル)乃至約0.051mm(2.0ミル)の厚さのフィルムである。
バックシート26のサイズは吸収性コア28のサイズと使い捨て衣類の選択された正確な設計とに対応する。好ましい実施態様において、バックシート26は少なくとも吸収性コアを包囲し、また弾性脚カフス32がバックシート材料から離間しバックシート材料によって抑圧されないように、少なくとも股部分57のトップシート24の縁部分の上に重なり合う。あるいはトップシート24がコアを包囲し、また少なくとも股部分57においてパックシート26の縁部分の下に入り、あるいは弾性脚カフス32がバックシートによって抑圧されないように、トップシート24とバックシート26が股部分57において「側面切欠き」される事ができる。
トップシート24は吸収性コア28の身体面101に隣接配置されて、好ましくはこの吸収性コアおよびパックシート26に対して業界公知の取付け手段(図示されず)によって接合される。適当な取付け手段は、バックシート25の吸収性コア28に対する接合に関して記載されものとする。本発明の好ましい実施態様において、トップシート24とバックシート26は吸収性コア28から突出する区域において相互に直接に接合され、または吸収性コア28に対して取付け手段(図示されず)によって直接に接合する事によって相互に間接的に接合される。
トップシート24は可撓性で、柔らかな感触を有しまた着用者の皮膚に対して非刺激性である。さらにトップシート24は透液性であって、液体(例えば尿)を容易にその厚さを通して滲透させる。適当なトップシート24は広範な材料、例えば多孔性フォーム、網状フォーム、アパチュアを有するプラスチックフィルム、天然繊維(例えば木材繊維または綿繊維)、合成繊維(例えばポリエステルまたはポリプロピレン繊維)および天然繊維と合成繊維との組合わせから成る織布または不織布ウエブによって製造する事ができる。好ましくはトップシート24は、トイレ訓練中の子供が湿りを感じて尿排出信号を受ける事ができるように約20%乃至約30%のレーヨンを含む親水性材料から成る。
トップシート24の製造に使用する事のできる多数の製造技術が存在する。例えば、トップシート24は繊維の不織布ウエブとする事ができる。トップシートが不織布ウエブである場合、このウエブはスパンボディッドウエブ、カーディッドウエブ、ウエットレイドウエブ、メルトブローンウエブ、ハイドロエンタングルドウエブまたはそれらの組合わせなどを含む。適当なトップシートは、ファバーウエブ・ノース・アメリカによって製造され、80/20ポリプロピレン/レーヨン・カーディッド加熱結合ウエブとして市販されている。
本発明の好ましい実施態様においては、トップシート24はフレーム14の一部を成す事なく別個に製造されて吸収性組立体22の一部としてフレーム上に配置されているが、(第10図に図示のように)フレーム14が内側層46なしで製造されて、吸収性コア22のトップシート24が少なくともフレーム14の前部と後部56、58においてバックシート26の縁から延長され、このトップシート24が弾性耳フラップ部材90の上に配置されてフレーム14の内側面全体を成す事ができる。この実施態様においては、トップシート24の少なくとも一部が引張力を受けて、弾性耳フラップ30を成す「ゼロ歪」引張ラミネートを与える。従ってこの実施態様のトップシート24は延伸可能であり、好ましくは引張可能であるが、必ずしも弾性ではなく、従ってトップシート24は機械的引張力を受けた時に、少なくともある程度永久伸びを受けてその初形状には戻らない。しかしこの構造においては、尿がフレーム14の中央区域68を越えて「滲透」し、吸収性組立体22の中に収容されない可能性があるので望ましくない。
本発明は前記の説明のみに限定されるものでなく、その主旨の範囲内において任意に変更実施できる。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-06-07 
出願番号 特願平5-509288
審決分類 P 1 651・ 534- YA (A61F)
P 1 651・ 121- YA (A61F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 水野 治彦  
特許庁審判長 鈴木 公子
特許庁審判官 溝渕 良一
宮崎 敏長
登録日 2003-01-10 
登録番号 特許第3386124号(P3386124)
権利者 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー
発明の名称 弾性化使い捨てトイレ訓練用パンツおよびその製造法  
代理人 大川 晃  
代理人 前島 旭  
代理人 佐藤 一雄  
代理人 前島 旭  
代理人 佐藤 一雄  
代理人 永井 浩之  
代理人 大川 晃  
代理人 永井 浩之  

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