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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E21D
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 E21D
管理番号 1163715
審判番号 不服2005-8464  
総通号数 94 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-05-06 
確定日 2007-09-06 
事件の表示 特願2002-212816「シールド機及びシールド機における泥水管理方法」拒絶査定不服審判事件〔平成16年2月19日出願公開、特開2004-52414〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 【1】手続の経緯
本願は、平成14年7月22日の出願であって、平成17年3月31日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成17年5月6日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年5月31日付けで手続補正がなされたものである。


【2】平成17年5月31日付けの手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成17年5月31日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
〔1〕補正後の本願発明
本件補正は、特許請求の範囲の請求項1を次のとおりに補正することを含むものである。
「【請求項1】カッタと隔壁の間に形成されるチャンバに泥水を供給可能とし前記カッタの回転によって掘削を行うシールド機において、
前記チャンバ内の泥水の粘度を計測する粘度計測手段と、
前記粘度計測手段の計測結果に基づいて前記チャンバ内に直接増粘剤を注入する増粘剤注入手段と、
を備え、
前記増粘剤注入手段は、前記増粘剤を前記チャンバ内に注入する管体であって、前記隔壁から前記チャンバ側へ突出し、その先端が少なくとも前記チャンバの中央位置より前記カッタ側の位置まで延びている注入管を備えていること、
を特徴とするシールド機。」
補正後の上記請求項1は、補正前の請求項1における「増粘剤注入手段」の構成を、「前記増粘剤注入手段は、前記増粘剤を前記チャンバ内に注入する管体であって、前記隔壁から前記チャンバ側へ突出し、その先端が少なくとも前記チャンバの中央位置より前記カッタ側の位置まで延びている注入管を備えている」に限定するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そこで、本願の補正後の上記請求項1に係る発明(以下、「補正発明」という。)が、その特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前特許法第17条の2第5項の規定において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものであるか)否かについて、以下に検討する。


〔2〕引用刊行物
1.原査定における平成16年12月27日付けの拒絶理由通知で引用文献1として引用し、本願出願前に日本国内において頒布された刊行物である特開2000-64772号公報(以下、「刊行物」という。)には、「泥水式シールド工法におけるシールド機のチャンバー内の泥水性状測定システムおよび方法並びに泥水供給システムおよび方法」に関して、以下の事項が図面とともに記載されている。
(イ)「(全体の説明)図1に示すように、シールド掘削システム2は、面板22、隔壁24およびフード28に囲まれたチャンバー20内に調泥した泥水を供給して切羽圧に対抗し、排泥ポンプ80により排泥管98を介して泥水を排出し、セグメント30を組みながらトンネルを構築している。
シールド掘削システム2は、泥水性状測定システム100と、泥水供給システム200とを含んで構成されている。
泥水性状測定システム100は、チャンバー20内の泥水性状を測定するためのシステムであって、チャンバー20内の泥水を取り込めるよう、チャンバー20の異なる位置に設けられた複数の泥水取り込み部70と、泥水取り込み部70と接続して設けられた測定路90と、測定路90に設けられた泥水性状を測定する測定部190とを含んで構成されている。
また、泥水供給システム200は、送泥管96から送られた泥水の性状を調整する調泥部290と、チャンバー20までの泥水経路である複数の泥水供給路94と、チャンバー20の異なる位置に設けられ、泥水供給路94からの泥水をチャンバー20に吐出する複数の泥水供給部40と、調泥部290および泥水供給部40を制御する制御装置60とを含んで構成されている。」(段落【0053】?【0056】)
(ロ)「図2は、本実施の形態の一例に係る隔壁24の正面図である。図2に示すように、隔壁24には、シャフト26に対して、チャンバー20内の泥水を取り込むための泥水取り込み口70-1?4が上下左右に設けられ、泥水供給部40-1が取り付けられている送泥口74-1が泥水取り込み口70-1付近に、泥水供給部40-2が取り付けられている送泥口74-2が泥水取り込み口70-2付近に、それぞれ設けられている。
また、隔壁24には、通常使用される排泥口76や、泥水性状を測定した泥水をチャンバー20に環流するための泥水環流口72が設けられている。
このように、泥水取り込み口70を用いてチャンバー20内の異なる位置の泥水性状を測定し、この測定結果に基づき性状調整した泥水を送泥口74-1、2を介してチャンバー20内の所望の地点に供給することにより、上記の問題を解決できる。」(段落【0058】?【0060】)
(ハ)「(泥水性状測定システムの説明)図3は、本実施の形態の一例に係る泥水性状測定システム100の概要図である。
泥水性状測定システム100は、チャンバー20内の泥水性状を測定するためのシステムであって、チャンバー20内の泥水を取り込めるよう、チャンバー20の異なる位置に設けられた複数の泥水取り込み部70と、泥水取り込み部70と接続して設けられた測定路90と、測定路90に設けられた泥水性状を測定する測定部190とを含んで構成されている。ここで、泥水性状とは、泥水の比重、粘性等をいう。
また、測定路90は、泥水取り込み部70-1、2と接続して設けられた複数の泥水取り込み路91-1、2と、泥水取り込み路91-1、2を流路下流側において1つに集合させ、測定部190により泥水の性状測定が行われる泥水集合路120と、測定後の泥水を、泥水環流口72を介してチャンバー20に環流する泥水環流路92とを含んで構成されている。
測定部190は、具体的には、比重計140と、粘度計142とを含んで構成されている。
これによれば、比重計140により取り込んだ泥水の比重を測定し、粘度計142により泥水の粘性を測定することができる。」(段落【0062】?【0066】)
(ニ)「(泥水供給システムの説明)次に、泥水供給システム200について説明する。図5は、本実施の形態の一例に係る泥水供給システム200の概要図である。
図5に示すように、泥水供給システム200は、チャンバー20に供給するため、送泥管96から送られた泥水の性状を調整する調泥部290と、性状を調整した泥水をチャンバー20に供給する複数の泥水供給路94-1、2と、チャンバー20の異なる位置に設けられ、泥水供給路94からの泥水をチャンバー20に供給する複数の泥水供給部40-1、2と、調泥部290および泥水供給部40を制御する制御装置60とを含んで構成されている。
調泥部290は、各泥水供給路94ごとに異なる性状の泥水を生成可能な泥水生成部を有している。
具体的には、泥水生成部は、泥水の粘性を高める増粘剤を泥水に添加するための増粘剤タンク250、ポンプ84および増粘剤添加路の開閉を行う234と、切羽300の目詰めを行うための目詰め剤を泥水に添加するための目詰め剤タンク252、ポンプ86および目詰め剤添加路の開閉を行うバルブ235と、泥水の粘性を下げる分散剤を泥水に添加するための分散剤タンク254、ポンプ88、分散剤添加路の開閉を行うバルブ236とを含んで構成されている。」(段落【0086】?【0089】)
(ホ)「泥水供給部40は、回転により任意の方向に吐出可能に形成された吐出管430と、吐出管430を回転駆動する回転駆動部44と、回転角度検出部460とを含む。
吐出管430は、隔壁24よりもチャンバー20側に設けられた吐出口432と、吐出管430の胴部の周囲に設けられたギヤ436と、ギア436の回転軸を受ける軸受け440と、泥水供給方向に対して軸受け440の前後に設けられた止水シール450とを含む。
吐出口432は、図1に示すように、下流側先端の径を上流側先端の径に比べて絞っている。
これによれば、吐出管430の先端を絞ることにより、チャンバー20内の遠くの位置まで泥水を供給することができる。これにより、大口径のシールド機に適用する場合でも、吐出管430を必要最小限の個数に抑えることができる。」(段落【0117】?【0120】)
これら(イ)?(ホ)の事項及び図面の記載を含む刊行物全体の記載並びに当業者の技術常識によれば、刊行物には、以下の発明が記載されているものと認められる。
「面板22と隔壁24の間に形成されるチャンバー20に泥水を供給可能とし前記面板22の回転によって掘削を行うシールド機において、
前記チャンバー20内の泥水の粘度を測定する粘度計142と、
前記粘度計142の測定結果に基づいて前記チャンバー20内に増粘剤を添加して性状を調整した泥水を供給する泥水供給部40と、
を備え、
前記泥水供給部40は、前記増粘剤を添加して性状を調整した泥水を前記チャンバー20内に供給する管体であって、前記隔壁24から前記チャンバー20側へ突出しその先端の径を絞ってチャンバー20内の遠くの位置まで前記泥水を供給することができる吐出管430を備えている、
シールド機。」(以下、「刊行物記載の発明」という。)


〔3〕対比
補正発明と刊行物記載の発明とを比較すると、その機能ないし構造等からみて、
刊行物記載の発明の「面板22」,「隔壁24」,「チャンバー20」,「測定」,「粘度計142」が、補正発明の「カッタ」,「隔壁」,「チャンバ」,「計測」,「粘度計測手段」にそれぞれ相当し、
また、補正発明の「チャンバ内に直接増粘剤を注入する増粘剤注入手段」と刊行物記載の発明の「チャンバー20内に増粘剤を添加して性状を調整した泥水を供給する泥水供給部40」とは、増粘剤の注入・供給が直接的であるか間接的であるかの差異はあるものの、共に、「チャンバ内に増粘剤を注入する手段」である点で技術的に共通し、したがって、刊行物記載の発明の「増粘剤を添加して性状を調整した泥水をチャンバー20内に供給する」,「吐出管430」が、補正発明の「増粘剤をチャンバ内に注入する」,「注入管」にそれぞれ相当するから、両者は、
「カッタと隔壁の間に形成されるチャンバに泥水を供給可能とし前記カッタの回転によって掘削を行うシールド機において、
前記チャンバ内の泥水の粘度を計測する粘度計測手段と、
前記粘度計測手段の計測結果に基づいて前記チャンバ内に増粘剤を注入する手段と、
を備え、
前記チャンバ内に増粘剤を注入する手段は、前記増粘剤を前記チャンバ内に注入する管体であって、前記隔壁から前記チャンバ側へ突出する注入管を備えている、
シールド機。」の点で一致し、次の点で相違している。
<相違点1>
チャンバ内に増粘剤を注入する手段に関し、補正発明が、「チャンバ内に直接増粘剤を注入する増粘剤注入手段」であるのに対して、刊行物記載の発明は、チャンバ内に増粘剤を添加して性状を調整した泥水を供給する泥水供給部である点。
<相違点2>
チャンバ内に増粘剤を注入する手段の注入管に関し、補正発明が、「その先端が少なくともチャンバの中央位置よりカッタ側の位置まで延びている」のに対して、刊行物記載の発明は、その先端の径を絞ってチャンバ内の遠くの位置まで泥水を供給することができるものの、そのように構成されているのか否か定かでない点。

〔4〕作用効果・判断
<相違点1について>
先ず、補正発明における「チャンバ内に直接増粘剤を注入する」との事項について検討すると、本願出願当初の明細書及び図面には、「(第二実施形態)」として、図2,3に記載のようなシールド機及びそれの泥水管理方法が記載されており、同明細書の【発明の詳細な説明】には、図2に記載の実施形態について、「このようなシールド機1a及び泥水管理方法によれば、ポンプ34を駆動して注入管31から増粘剤をチャンバ5内に直接注入できるため、第一実施形態に係るシールド機1及び泥水管理方法と同様な作用効果が得られる。また、切羽の泥水圧が低下し、泥水の粘度が適正であるときには、ポンプ34及びポンプ52の双方を駆動制御して、注入管31から所望粘度の泥水をチャンバ5内に注入することができる。これにより、切羽における泥水の粘度を維持しつつ、泥水圧を上昇させて所望の水圧を得ることができる。」(段落【0048】?【0049】)と記載され、また、図3に記載の実施形態について、「このシールド機1bによれば、ポンプ34を駆動して注入管31から増粘剤をチャンバ5内に直接注入できるため、第一実施形態に係るシールド機1及び泥水管理方法と同様な作用効果が得られる。また、切羽の泥水圧が低下し、泥水の粘度が適正であるときには、弁62と弁53の双方を開きポンプ34を駆動して、注入管31から所望粘度の泥水をチャンバ5内に注入することができる。これにより、切羽における泥水の粘度を維持しつつ、泥水圧を上昇させて所望の水圧を得ることができる。」(段落【0052】?【0053】)と記載されており、これらの記載によれば、図2,3に記載されたような、増粘剤と水(泥水)とを混合して所望粘度に調整した泥水を注入管31からチャンバ5内に注入する「シールド機1a」や「シールド機1b」も、注入管31からチャンバ5内に直接増粘剤を注入できるシールド機に含まれるものであることは、審判請求人も認めているとおりである。
そうすると、刊行物記載の発明の「泥水供給部40」も「チャンバー20内に増粘剤を添加して性状を調整した泥水を供給する」ものであるから、上記相違点1に係る構成の点において、補正発明と刊行物記載の発明との間には、本来、格別の技術的な差異はないものと云うべきである。
仮に、上記のように云うことができないとしても、チャンバ内に直接増粘剤を注入することは、例えば、特開平4-136398号公報(4頁右上欄19行?同頁左下欄3行に、増粘性が高い作泥剤の供給が隔壁4に貫設された供給管7により行われる旨の記載があり、5頁左上欄8?12行に、作泥剤原液をチャンバー内に注入する旨の記載がある。),特開平4-209294号公報(9頁左下欄6?10行に、粘性制御装置60を送泥管16に設けずシールドチャンバー14に直接増粘材を供給するように形成してもよい旨の記載がある。),特開平10-8879号公報(段落【0011】に、掘削停止時ではあるが、チャンバー14内の泥水に増粘剤の配管26を介して増粘剤を直接噴射する旨の記載がある。),特開2000-328050号公報(段落【0125】?【126】に、増粘剤組成物を泥水に添加するのではなく地山の掘削面に直接供給し地山を掘削することも可能である旨の記載がある。)等に記載されているように、シールド機の技術分野において周知慣用の技術であると云うことができるから、刊行物記載の発明における「チャンバー20内に増粘剤を添加して性状を調整した泥水を供給する泥水供給部40」に、チャンバ内に直接増粘剤を注入するというシールド機の技術分野における周知慣用の技術を適用して(この場合、泥水供給部40を一時的に増粘剤のみの供給に資するようにするなどして)、補正発明の上記相違点1に係る構成を想到することは、当業者にとって、格別の技術的困難性を要することなく容易になしえたものであると云わざるをえない。
<相違点2について>
刊行物記載の発明の「隔壁24からチャンバー20側へ突出」する「吐出管430」は、その「先端の径を絞ってチャンバー20内の遠くの位置まで(増粘剤を添加して性状を調整した)泥水を供給することができる」ようになっており、切羽に近い位置に泥水を供給するという技術的課題を有している。
而して、上記<相違点1について>で述べたように、刊行物記載の発明における「チャンバー20内に増粘剤を添加して性状を調整した泥水を供給する泥水供給部40」に、シールド機の技術分野における周知慣用の技術を適用して、補正発明の上記相違点1に係る構成を想到することは、当業者にとって、格別の技術的困難性を要することなく容易になしえたものであって、刊行物記載の発明の「(泥水供給部40の)吐出管430」は、「チャンバ内に直接増粘剤を注入する」「注入管」とすることが容易に想到できるものであると云うことができるところ、
上記「吐出管430」を、その先端の径を絞ることに代えて、その先端を「チャンバー20」の中央位置より「面板22」側の位置まで延ばして、「チャンバー20」内の遠くの位置まで増粘剤を供給することができるようにして、補正発明の上記相違点2に係る技術事項を想到することは、当業者にとって、格別の技術的困難性を要することなく容易になしえたものであると云わざるをえない。
そして、補正発明全体の作用効果も刊行物記載の発明及びシールド機の技術分野における周知慣用の技術から当業者が予測し得る範囲内のものであって格別なものということができないから、補正発明は、刊行物記載の発明及びシールド機の技術分野における周知慣用の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものといわざるをえない。


〔5〕むすび
以上のとおり、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項の規定において準用する同法第126条第5項の規定に適合しないものであるから、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記[補正の却下の決定の結論]のとおり決定する。


【3】本願発明について
〔1〕本願発明
本願の各請求項に係る発明は、平成17年5月31日付け手続補正が上記のとおり却下されたので、平成17年3月11日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?8に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「【請求項1】カッタと隔壁の間に形成されるチャンバに泥水を供給可能とし前記カッタの回転によって掘削を行うシールド機において、
前記チャンバ内の泥水の粘度を計測する粘度計測手段と、
前記粘度計測手段の計測結果に基づいて前記チャンバ内に直接増粘剤を注入する増粘剤注入手段と、
を備えたことを特徴とするシールド機。
【請求項2】?【請求項8】(記載を省略する。)」(請求項1に係る発明を、以下、「本願発明」という。)」


〔2〕引用刊行物とこれに記載された事項
これに対し、原査定における平成16年12月27日付けの拒絶理由通知で引用文献1として引用し、本願出願前に日本国内において頒布された刊行物に記載された事項は、上記【2】〔2〕に記載したとおりである。


〔3〕対比・判断
本願発明は、上記【2】で検討した補正発明において、「増粘剤注入手段」の構成に関し、「前記増粘剤注入手段は、前記増粘剤を前記チャンバ内に注入する管体であって、前記隔壁から前記チャンバ側へ突出し、その先端が少なくとも前記チャンバの中央位置より前記カッタ側の位置まで延びている注入管を備えている」との事項を省くものである。
そうすると、本願発明を特定する事項を全て含み、かつ、上記「増粘剤注入手段」に関して減縮した補正発明が上記【2】〔4〕に記載したとおり、刊行物記載の発明及びシールド機の技術分野における周知慣用の技術に基づき当業者が容易に発明をすることができたものと云うことができるから、本願発明も、同様の理由により、刊行物記載の発明及びシールド機の技術分野における周知慣用の技術に基づき当業者が容易に発明をすることができたものと云わざるをえず、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものであり、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-07-09 
結審通知日 2007-07-10 
審決日 2007-07-23 
出願番号 特願2002-212816(P2002-212816)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (E21D)
P 1 8・ 575- Z (E21D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 安藤 勝治峰 祐治  
特許庁審判長 伊波 猛
特許庁審判官 石井 哲
西田 秀彦
発明の名称 シールド機及びシールド機における泥水管理方法  
代理人 寺崎 史朗  
代理人 長谷川 芳樹  
代理人 黒川 朋也  
代理人 鈴木 光  

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