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審決分類 審判 全部無効 特38条共同出願  A21C
審判 全部無効 特123条1項6号非発明者無承継の特許  A21C
管理番号 1172151
審判番号 無効2005-80175  
総通号数 99 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-03-28 
種別 無効の審決 
審判請求日 2005-06-03 
確定日 2008-02-08 
事件の表示 上記当事者間の特許第3504043号「可塑性食品の移送装置」の特許無効審判事件についてされた平成17年12月27日付け審決に対し、東京高等裁判所において審決取消の判決(平成18年(行ケ)第10048号平成19年7月30日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 特許第3504043号の請求項1ないし3に係る発明についての特許を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。 
理由 1.手続の経緯
特許第3504043号(以下「本件特許」という。)は、平成7年11月22日に、特許権者 株式会社梶原工業株式会社(以下「被請求人」という。)代表取締役 梶原徳二(以下「被請求人代表者」という。)を発明者として特許出願され、平成15年12月19日に設定登録なされたところ、本件審判請求人 株式会社荒井鉄工所(以下「請求人」という。)により、平成16年10月6日に別件の無効審判の請求(無効2004-80175号 平成17年6月3日 請求取下)がなされた後、平成17年6月3日付けで本件無効審判の請求がなされた。
これに対して、特許庁での審理の結果、平成17年12月27日付けで本件無効審判の請求に対して、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は、請求人の負担とする。」と審決したところ、請求人より、この審決の取消を求めて知的財産高等裁判所に出訴(平成18年(行ヶ)第10048号)され、平成19年7月30日に、「特許庁がした無効2005-80175号事件について平成17年12月27日にした審決を取り消す。訴訟費用は被告の負担とする。」との判決がなされ、この判決は確定し、本件が特許庁に差し戻されたものである。

2.請求人の主張
請求人は、審判請求書において、「本件特許の請求項1ないし3に係る発明についてなされた特許を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、下記〈証拠方法〉における、甲第1号証ないし甲第24号証(甲第1号証ないし甲第3号証、甲第11号証ないし甲第14号証は、平成17年9月30日に行われた口頭審理において、請求人より撤回されている。第1回口頭審理調書 請求人 1の欄参照。)を提示した上で、審理過程における各主張を総合すると、概略、次のように主張している。
「甲第4、5号証によれば、被請求人との間に、横型フィルタースクリュープレスについての製品取引契約を締結しており、同契約に基づく製品の工業所有権は、株式会社荒井鉄工所に帰属することが、甲第4号証に規定されている。
なお、納品された餡ルーダーは、甲第6号証に示すように、被請求人のホームページに於いても紹介されている。
そして、同契約に基づく行為として、甲第7号証、甲第15号証の図面を作成し、梶原工業株式会社にそれらを提示しており、甲第17号証によれば、梶原工業株式会社は、甲第7号証の再送を依頼していることからみて同事実は明らかであり、甲第20号証の示すところも、これら各図面が梶原工業株式会社に提示された事実を示している。
甲第7号証をみると、「(2)本図の寸法による インナスリーブ外径部の「溝」の諸元を指示願いたい。」と記載されており、条溝を設けることが示されている。
また、この記載は、甲第20号証によれば、甲第7号証の作図者である宮本誠が条溝の発案者である荒井孝一に諸元の指示を仰いだものであり、荒井孝一が発明をした、インナースリーブの表面に条溝を穿ち、螺旋状のブレードがインナースリーブの外周面と外筒の内周面とに摺接して回転するように、それらの間に介在させる発明が甲第7号証に明記されている。
この条溝は、当然にバイパス流路の機能を有するとともに回り止め構造をなすものであるから、本件各発明の条溝であり、さらに、甲第7号証の図面のものを制作する場合に、甲第8号証に示されるように、インナースリーブを軸の全体の長さとすることは、通常に行われる事項であるので、その長さ範囲の設定は設計上の事項にすぎず、甲第7号証には、ブレードに骨が設けられているが、これは、ブレードの補強のための構造であり、これにより、条溝の機能が変更されるものではなく、甲第6号証の餡ルーダーに於いても、ブレードには、骨が設けられており、骨の存在によってもルーダーまたは移送装置として機能することは明白である。
さらに、甲第16号証にある設計例のように、荒井孝一の発明は、軸を非回転とするものを包含している。
従って、本件特許に係る各発明は、甲第7号証に記載される荒井孝一を発明者とする発明であり、本件特許は、発明者荒井孝一からその特許を受ける権利を承継することなくなされた特許出願に対してなされたものであるから特許法第123条第1項第6号の規定により無効とされるべきである。
上記契約に基づく行為として、甲第15号証を梶原工業株式会社に提示したことは、甲第20号証に示されている。
甲第15号証には、外筒に軸方向に全長にわたって軸が挿入され、軸の外周面と外筒の内周面に螺旋状の送出用ブレードが軸と外筒との間に介在され、ブレードは、回転用の外部の装置から回転されるとともに、軸は、非回転にされる構成が記載されており、本件特許の発明者とされる梶原徳二自身が、本件特許の主要な部分であるこれら構成を甲第15号証に接して初めて知った事実を認めているのであるから、少なくとも、本件特許に係る各発明の主要な部分の発明者は荒井孝一であり、残余の部位分の発明者が何人であるとしても、本件特許に係る各発明についての特許を受ける権利は、発明者荒井孝一と共有されるべきものであり、本件特許は、共同発明者である荒井孝一と共同することなく出願された特許出願に対してなされたものであるから特許法第123条第1項第2号の規定により無効とされるべきである。」
〈証拠方法〉
甲第4号証:請求人と被請求人との「製品取引契約書」
甲第5号証:請求人と被請求人との「売買契約書」
甲第6号証:梶原工業株式会社のホームページ写し
甲第7号証:右下欄に、「株式会社荒井鉄工所、名称 スクリュSCREW 類別 梶原工業殿向、図番 OTO-164-1」と記載され た設計図
甲第8号証の(1)、(2):甲第7号証の設計図をベースに、請求人が製 作した濾過用ルーダーの分解写真
甲第9号証: EXTRUDRSの製品情報
甲第10号証:本件特許発明
甲第15号証の(1)、(2):設計図とその送付書類
甲第16号証:右下欄に、「株式会社荒井鉄工所、名称 スクリュSCREW 類別 梶原工業殿向 図番 OTO-164」と記載された 図面に手書きのなされた設計図
甲第17号証(1)、(2) 被請求人よりの請求人宛のファックス
甲第18号証:特許3574783号公報
甲第19号証:荒井孝一の陳述書
甲第20号証:無効審判2004-80175の証拠調べにおける本人調書 (荒井孝一、梶原徳二)、証人調書(宮本誠、小口良三)
甲第21号証:特開2002-137094号公報
甲第22号証:右下欄に、「株式会社荒井鉄工所、名称 スクリュ
SCREW、類別 梶原工業殿向 図番 OTO-164- 1」と記載され、一部が手書きされた設計図
甲第23号証:梶原徳二の業務日誌
甲第24号証:右下欄に「品名 SSフィーダー組立図 2」と記載された 図面

3.被請求人の主張
被請求人は、平成17年8月29日付けの答弁書において、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、審理過程における各主張を総合すると、概略、次のように主張している。
「甲第7、15号証に示されるものは、甲第4号証の契約に基づく取引行為ではなく、甲第4号証の契約解除後の同契約の精算に係る取引であり、甲第4号証の第7条の製品に係る取引ではない。
甲第7号証に、「(2)本図の寸法による インナスリーブ外径部の「溝」の諸元を指示願いたい。」と記載されたまま梶原工業株式会社に提示されたこと自体、条溝を設けることが荒井孝一により発案されたものではなく、条溝の発案者が梶原徳二であることを示している。
そして、甲第7、15号証には、本件各発明にいう条溝は設けられておらず、甲第7号証に記載されるものは、ブレードの先端部に骨が存在し、例え、条溝を設けても、条溝は回り止めの機能を発揮することができず、本件各発明は、甲第7号証とは別異の発明である。
また、甲第15号証に示される構造は、同図面に開示されるスクリュー式脱水機としては、公知の構造であり、甲第15号証の図面の存在によっても、公知の発明を提供したのみの荒井孝一は、本件発明を共有する地位にはない。」

4.本件特許発明
本件特許の請求項1ないし3に係る発明(以下それぞれ「本件特許発明1ないし3」という。)は、登録時の本件明細書及び図面の記載からみて、本件明細書の特許請求の範囲の各請求項に記載された、以下の事項によりそれぞれ特定されるとおりのものである。
【請求項1】
基端部に餡などの可塑性食品の供給口を設けかつ先端に前記食品の送出口を形成した外筒内に軸方向ほぼ全長にわたって、外周面に前記供給口と対向する部分から先端に至る条溝が形成してある軸を挿入し、前記軸の外周面と前記外筒の内周面とに内縁と外縁とがそれぞれ摺接して回転する螺旋状の送出用ブレードを、軸と外筒との間に介在させ、前記送出用ブレード回転用の電動機を外筒外に設置すると共に、前記軸を非回転または送出用ブレードの回転より低速に回転するようにしたことを特徴とする可塑性食品の移送装置。
【請求項2】
軸の外周面に螺旋状に条溝を形成したことを特徴とする請求項1に記載の可塑性食品の移送装置。
【請求項3】
軸の外周面に軸方向に沿う直線状に条溝を形成したことを特徴とする請求項1に記載の可塑性食品の移送装置。

5.当審の判断
請求人の主張する無効理由は、結局、本件特許発明1ないし3は、甲第7号証に記載される、荒井孝一(以下「請求人代表者」という。)を発明者とする発明であり、本件特許は、請求人代表者からその特許を受ける権利を承継することなくなされた特許出願に対してなされたものであり、少なくとも、本件特許発明1ないし3の主要な部分の発明者は請求人代表者であり、残余の部位分の発明者が何人であるとしても、本件特許発明1ないし3の特許を受ける権利は、発明者である請求人代表者と共有されるべきものであるというものである。
そこで、最初に、出願に係る発明における発明者の意義について検討すると、発明者とは、特許請求の範囲に記載された発明について、その具体的な技術手段を完成させた者をいう。
ある技術手段を発想し、完成させるための全過程に関与した者が一人だけであれば、その者のみが発明者となるが、その過程に複数の者が関与した場合には、当該過程において発明の特徴的部分の完成に創作的に寄与した者が発明者となり、そのような者が複数いる場合には、いずれの者も発明者(共同発明者)となる。
ここで、発明の特徴的部分とは、特許請求の範囲に記載された発明の構成のうち、従来技術には見られない部分、すなわち、当該発明特有の課題解決手段を基礎付ける部分をいう。
なぜなら、特許法が保護しようとする発明の実質的価値は、従来技術では達成し得なかった技術課題の解決を実現するための、従来技術に見られない特有の技術的思想に基づく解決手段を、具体的な構成をもって社会に開示した点にあるから、特許請求の範囲に記載された発明の構成のうち、当該発明特有の課題解決手段を基礎付ける特徴的部分の完成に寄与した者でなければ、発明者ということはできないというべきだからである。
以上を前提に本件特許発明1ないし3の特徴部分と甲第7号証発明の特徴部分とを対比判断する。

5-1 本件特許発明1について
5-1-1 本件明細書の記載
本件明細書の【0001】?【0008】及び【0029】には、本件特許発明1が解決しようとする課題、課題を解決するための手段及び効果に関連して、次のように記載されている。
「【0001】【発明の属する技術分野】
この発明は、餡、ジャム、パン生地、菓子生地などの可塑性食品、とくに流動性が低い可塑性食品を外筒内で移送する移送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、前記のような可塑性食品の移送装置として、外筒内に回転軸と一体にスクリューを形成し、前記回転軸を外筒外に設置した電動機の駆動によって回転させることで、外筒の基端部に設けた供給口から供給した餡などの可塑性食品を、回転軸とスクリューとの一体的な回転によって外筒の先端側に移送し、その先端に設けた送出口から送り出すものが一般に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の可塑性食品の移送装置は、前記食品が液状に近く流動性が高い場合には、外筒内でのスクリューの回転に対し、前記食品の重力がスクリューの回転と異なる方向に食品を引きつけ、スクリューの送りに対する回り止めとなるため、有効に前記食品を移送できる。しかし、可塑性食品の流動性が低い、すなわち固形物に近い場合や前記食品が若干粘着性を有する場合などには、食品がスクリューに絡みついてこれと共に回転してしまい食品の移送ができない。そこで外筒の内周面に、その軸方向に沿う直線状に条溝を形成し、前記食品の一部が前記条溝に入り、食品自体が部分同士連結して、互いに千切れない範囲で、条溝に入った食品で食品全体の回り止めをして、食品の移送が有効にできるようにしている。
【0004】また、流動性が低い可塑性食品をより千切れにくくするために、外筒の内周面に螺旋状の条溝を形成したものもあった。しかし、条溝を外筒の内周面に形成することは、加工がしにくく、場合によっては加工ができないこともあり、また、移送装置の使用後に洗浄する際、外筒は、電動機に連結した軸が基端部を貫通していたり、供給口にホッパーが設けてあったりし、取り外しにくいため、外筒の条溝内に付着した食品を除去して、外筒の内周面を洗浄することが困難であるという問題点があった。
【0005】この発明は、前述した問題点を解決して、外筒の内周面に条溝を形成しないことで、加工が比較的容易にでき、また、装置の使用後に洗浄が容易かつ充分にできて、衛生的な可塑性食品、とくに流動性が低い可塑性食品に好適する、その移送装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る可塑性食品の移送装置は、基端部に餡などの可塑性食品の供給口を設けかつ先端に前記食品の送出口を形成した外筒内に軸方向ほぼ全長にわたって、外周面に前記供給口と対向する部分から先端に至る条溝が形成してある軸を挿入し、前記軸の外周面と前記外筒の内周面とに内縁と外縁とがそれぞれ摺接して回転する螺旋状の送出用ブレードを、軸と外筒との間に介在させ、前記送出用ブレード回転用の電動機を外筒外に設置すると共に、前記軸を非回転または送出用ブレードの回転より低速に回転するようにしたものである。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載した可塑性食品の移送装置において、軸の外周面に螺旋状に条溝を形成したものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項1に記載した可塑性食品の移送装置において、軸の外周面に軸方向に沿う直線状に条溝を形成したものである。」
「【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に係る可塑性食品の移送装置は、従来外筒の内周面に形成していた共回り防止用の条溝を、軸の外周面に螺旋状または直線状(請求2または3参照)などに形成したことで、外筒の基端部に設けた供給口から外筒内に可塑性食品を供給し、前記軸と外筒との間にこれらと摺接するように介在させた螺旋状の送出用ブレードを、外筒外に設けた電動機の駆動によって回転させることで、餡などの流動性の低い可塑性食品や粘着性がある可塑性食品を、前記ブレードと共回りすることなく、外筒の先端に設けた送出口に移送し、その前方に送り出すことができるそして前記条溝を軸の外周面に形成することで外筒の内周面に条溝を形成するに比べて条溝の加工が容易にでき、また、外筒の内周面が、条溝のない平滑面であるため、軸、送出用ブレードを取り外しての洗浄時に、外筒の内周面の洗浄が容易にかつ充分にできて衛生的である。」

5-1-2 本件特許発明1の特徴部分
本件明細書の上記各記載によれば、従来可塑性食品の移送装置として、外筒内に軸方向ほぼ全長にわたって外筒内に回転軸と一体にスクリューを形成し、前記回転軸を外筒外に設置した電動機の駆動によって回転させることで、外筒の基端部に設けた供給口から供給した餡などの可塑性食品を回転軸とスクリューとの一体的な回転によって外筒の先端側に移送し、その先端に設けた送出口から送り出すもの」が用いられていた。
ところが、可塑性食品の流動性が低い場合などに、食品がスクリューに絡みついてこれと共に回転してしまい、食品の移送ができないという問題の解決手段として、外筒の内周面に、その軸方向に沿う直線状又は螺旋状に、条溝を形成していたが、このような従来技術には、外筒の内周面の加工や使用後の洗浄が困難であるという課題があった。
そこで、本件特許発明1は、これを解決するため、外筒の内周面に条溝を形成することに代えて、外筒に挿入する軸の外周面に条溝を形成することにより、加工及び使用後の洗浄を容易にするとともに、餡などの流動性の低い可塑性食品や粘着性がある可塑性食品を、ブレードと共回りすることなく、外筒の先端に設けた送出口に移送し、その前方に送り出すことができるようにしたものということができるというものと解される。
そうすると、本件特許発明1の構成のうち、「外筒内に軸方向ほぼ全長にわたって、外周面に前記供給口と対向する部分から先端に至る条溝が形成してある軸を挿入し、前記軸の外周面と前記外筒の内周面とに内縁と外縁とがそれぞれ摺接して回転する螺旋状の送出用ブレードを、軸と外筒との間に介在させ」、「前記軸を非回転または送出用ブレードの回転より低速に回転するようにした」点が、上記の従来技術にはない構成であって、本件特許発明1における課題解決手段を基礎付ける特徴的部分であると解するのが相当である。

5-1-3 請求人が主張する請求人代表者の発明について
請求人が提出した各証拠及び審理過程における各主張を総合すれば、次の各事実が認められる。
(1)請求人及び被請求人は、餡製造用横型フィルタースクリュープレスを請求人が製造して、被請求人に供給することに関し、平成3年10月24日付け製品取引契約(甲第4号証)及び同年10月29日付け売買契約(甲第5号証)を締結し、これに基づき、MM-1横型フィルタースクリュープレスS型2台が請求人から被請求人に納入されたこと(甲第6号証)。

(2)請求人代表者は、平成7年7月28日ころ、左上に「参考図、右下に「内外円筒面摺動スクリュの構想、OTO-154、H7.7.28」などと記載された甲第15号証図面を作成させたこと。
なお、甲第15号証図面には、次の記載等があるが、軸に溝を設けることを示す記載等はない。
(a)「本構想におけるスクリュの加工法・諸元(ピッチ・条数・内径等)は未定であるが次の事項は確かであると考えられる。
1.スクリュはブッシングによって駆動されねばならぬ。図ではピン数本で駆動している。
2.スクリュの心棒は今までのスクリュとは逆に、ブッシングの方はテフロンブッシュで滑動、バルブシートの方はキーで固定される。」
(b)甲第15号証図面には、基端部に供給口が設けられること、出口を形成した外筒に軸方向に全長にわたって軸である心棒が挿入されること、心棒の外周面と外筒の内周面に螺旋状の送出用ブレードからなるスクリュが心棒と外筒との間に介在されることスクリュのブレードは回転させるための外部の装置から回転される歯車、及びピンが設けられること、心棒は出口側のキーにより非回転にされることなどが、図示されている。

(3)請求人代表者は、同年8月1日、甲第15号証図面を被請求人に宛ててファックス送信し、その後ほどなく、被請求人代表者は、甲第15号証図面に接したこと。

(4)請求人代表者は平成7年10月12日ころ、右下欄に株式会社荒井鉄工所、名称スクリュSCREW、類別梶原工業殿向、図番OTO-164」などと記載された図面(甲第16号証)を作成させたこと。
なお、甲第16号証図面には、次の記載等がある。
(a)「注(1)スクリュの諸元(条数、ピッチ、底径など)は濾過対象物の種類により、その都度指示する。
本図の寸法はみぞ深さ17.5mm・不等ピッチで描いている」。
(b)甲第16号証図面には、情報軸長の略半分の長さ部分に軸が図示され、同軸に一体に螺旋状のブレードが図示され、残余の軸長部分には、インナースリーブが図示され、ブレードの内縁の内側には、骨が図示され、インナースリーブとの配置関係は、骨の内面がインナースリーブの外面を摺接する状態に図示されている。また、軸やインナースリーブに設けられるネジ穴等が記載され、寸法等が付記されている。

(5) 請求人代表者は平成7年10月16日ころ右下欄に「株式会社 荒井鉄工所、名称 スクリュSCREW、類別梶原工業殿向、図番OTO-164-1」などと記載された甲第7号証図面を作成させたこと。
なお、甲第7号証図面には、次の記載等がある。
(a)「(2)インナスリーブ外径部の「溝」の諸元を指示願いたい。
注(1)スクリュの諸元(条数、ピッチ、底径など)は濾過対象物の種類により、その都度指示する」。
(b)軸長の略半分の長さ部分に軸が図示され、同軸に一体に螺旋状のブレードが図示され、残余の軸長部分には、インナースリーブが図示されブレードの内縁の内側には骨が図示され、インナースリーブとの配置関係は、骨の内面がインナースリーブの外面を摺接する状態に図示されている。

(6)請求人代表者は、平成7年10月17日、甲第7号証図面を被請求人にファックス送信したこと。
なお、請求人代表者は、甲第16号証図面についても、同じころ、被請求人に送付した。

5-1-4 甲第15号証発明
上記事実を総合すれば、甲第15号証図面は、餡製造用横型フィルタースクリュープレスの構成に関する請求人代表者の構想を参考図として図面化し外筒外筒に挿入する軸送出用ブレード等装置の重要部分を図示したものであるといえる。
なお、甲第15号証図面ではブレード(スクリュ-)の加工法、諸元(ピッチ・条数・内径等)を未定としている。
また、「フィルタースクリュープレス」とは、濾過を行う装置であるが、外筒内の供給口と送出口の間で餡の移送を行うことは明らかであり、また、送出用ブレードを外部の動力源により回転するものである。
そうすると、甲第15号証には、次の発明(以下「甲第15号証発明」という。)が記載されているものと認めることができる。
「基端部に餡などの可塑性食品の供給口を設け、かつ先端に前記食品の送出口を形成した外筒内に軸方向ほぼ全長にわたって、前記供給口と対向する部分から先端に至る軸を挿入し、前記軸の外周面と前記外筒の内周面とに内縁と外縁とがそれぞれ摺接して回転する螺旋状の送出用ブレードを、軸と外筒との間に介在させ、前記送出用ブレード回転用の動力装置を外筒外に設置すると共に、前記軸を非回転とした可塑性食品の移送装置。」
なお、甲第20号証には、別件審判における請求人代表者の供述として、平成7年6月ころ発案し、甲第15号証図面には記載がないものの、請求人代表者は、甲第15号証図面に記載された装置は外筒に挿入する軸の外周面に溝を形成するものである旨を社員に口頭で伝えたとする部分があるが、具体性に乏しい供述であり、ただちに採用することはできない。

5-1-5 甲第7号証発明
甲第7号証図面及び甲第16号証図面は、請求人代表者が被請求人に甲第15号証図面を送付した後、1か月半ほどして被請求人に送付した図面であり、軸ブレードインナースリーブブレードに形成する骨等を図示しているが、装置を構成する外筒その他の部分は記載されていない。
これは、甲第7号証図面及び甲第16号証図面が、甲第15号証図面では未定とされていたブレード(スクリュ-)の加工法、諸元(ピッチ・条数・内径等)について、より具体化した請求人代表者の構想を図面化したからであり、餡製造用横型フィルタースクリュープレスの構成のうち図示した軸ブレード、インナースリーブ、骨等以外の部分については、甲第15号証図面と同様とするという趣旨と解される。
すなわち甲第7号証図面及び甲第16号証図面は、甲第15号証発明におけるスクリュー部の構成に代えて、軸を半分近くまで切断したインナースリーブを用いる構成を採用した装置に関するものと理解するのが相当である。
なお、甲第7号証図面は、平成7年10月16日付けで図番「OTO-164-1」とされ、甲第16号証図面は、同月12日付けで図番「OTO-164」とされていること、両図面は、図示されている骨の構成に若干の差異があるものの、軸、ブレード、インナースリーブについて、ほぼ同様の構成を示していること、甲第7号証図面はインナスリーブ外径部の溝の諸元を指示願いたいという甲第16号証図面にはない記載を含むことからすれば、請求人代表者は、被請求人に対し、インナースリーブに溝を設けることを伝えるとともにその具体的構成を確定するため、被請求人の意見を求めたものであり、そのことを確認する趣旨で、甲第7号証図面を送付したものということができる。

以上を総合すると、甲第7号証には、次の発明(以下「甲第7号証発明」という。)が記載されているものと認めることができる。
「基端部に餡である可塑性食品の供給口を設けかつ先端に前記食品の送出口を形成した外筒内に軸方向の全長の前半部分にわたって、軸を挿入し、前記全長の後半部分にわたって、条溝が形成してある軸状のインナースリーブを挿入し、前記インナースリーブの外周面と前記外筒の内周面とに内縁に設けた骨と外縁とがそれぞれ摺接して回転する螺旋状の送出用ブレードを軸と一体に回転するように設けることにより、インナースリーブと外筒との間に介在させ、前記送出用ブレード回転用の動力を外筒外に設置すると共に、前記インナースリーブを非回転とする可塑性食品の移送装置。」

5-1-6 本件出願の経緯
前述のとおり、被請求人代表者は、請求人代表者から甲第15号証図面がファックス送信された後ほどなく、この図面に接し、また被請求人代表者は、遅くとも同年10月26日までに甲第7号証図面中にインナースリーブに設ける条溝に関する書き込みをしているから、被請求人代表者は、本件出願日平成7年11月22日に先立って、甲第15号証発明及び甲第7号証発明を知得するに至ったことは明白である。
ここで、被請求人代表者は、甲第15号証図面甲第7号証図面に接する前から可塑性食品の流動性が低い場合などに、食品がスクリューに絡みついてこれと共に回転してしまい、食品の移送ができないという問題を認識していたということができる。
しかし被請求人代表者の認識は、外筒の内側にリブ又は条溝を設けるという従来技術ないしそのバリエーションについての説明にとどまり、被請求人代表者がその当時、外筒に挿入する軸の外周面に条溝を形成するという発想に至っていたとは認められず、ましてかかる発想を請求人に教示したものということはできない。
もし被請求人代表者が外筒に挿入する軸の外周面に条溝を形成するという発想を請求人代表者に教示していたとすれば、甲第15号証図面に当然反映されるはずであるが、甲第15号証図面に、外筒に挿入する軸に溝を設けることを示す記載等はないことは、前記のとおりである。
被請求人代表者が甲第7号証図面に接するに先立って、外筒に挿入する軸の外周面に条溝を形成するという発想に至っていたことを認めるに足りる証拠はない。
なお、前記のとおり被請求人代表者は、平成7年11月9日の業務日誌(甲第23の1号証)に、「請求人代表者より共同出願の件はご勘弁願いたい由(予としては不本意なり。これからの取引のことを考え熟慮の要あり)」と記載しているが、これは本件出願をするに際して被請求人が請求人及び被請求人の共同出願とすることを提案したのに対し、これを請求人代表者が拒否したことを意味すると解するのが合理的であるところ、この事情からは当時被請求人代表者において、本件発明は自らの単独発明ではなく、少なくとも請求人代表者との共同発明であるとの認識を有していたことを認めることができる。

5-1-7 本件特許発明1の発明者(共同発明者)について
以上を踏まえ、本件特許発明1の発明者について検討する。
(1)請求人代表者を単独発明者とする請求人の主張について
本件特許発明1の特徴的部分の完成に寄与した者を検討する。
請求人は請求人代表者が本件発明の単独発明者であるとし、その理由として甲第7号証発明と本件特許発明1が実質的に同一である旨を主張しているから、まず、両者を対比する。
(a)本件特許発明1では「外筒内に軸方向ほぼ全長にわたって外周面に前記供給口と対向する部分から先端に至る条溝が形成してある軸を挿入してあり」、このような形状の軸が特徴的部分を構成するのに対し、甲第7号証発明では「外筒内に軸方向の全長の前半部分にわたって、軸を挿入し、前記全長の後半部分にわたって、条溝が形成してある軸状のインナースリーブを挿入し」てある。
甲第7号証発明の「軸」及び「条溝が形成している軸状のインナースリーブ」は、本件発明1の「軸」に相当し得る部材であるが、条溝が形成される範囲が相違している。
そうすると、甲第7号証発明をもって、本件特許発明1と同一の発明とまでは評価できないから、請求人代表者が甲第7号証発明を発明したことをもって、同人が本件特許発明1の特徴的部分すべてを完成させたとまではいえず、本件発明の完成はその後に被請求人代表者の関与の下においてされたものというべきである。
したがって請求人代表者が本件発明の単独発明者であるということはできない。

(2) 請求人代表者を共同発明者とする請求人の主張について
上記のとおり、甲第7号証発明は本件特許発明1と同一の発明とはいえない。
しかしながら、従来技術のように外筒の内周面に条溝を形成することに代えて、外筒に挿入する軸の外周面に条溝を形成し、この軸を非回転とした点において、本件特許発明1と甲第7号証発明は共通するものであり、また、加工及び使用後の洗浄を容易にするという作用効果においても、格別異なるものではない。
そして、甲第7号証発明においても、条溝が形成してある軸状のインナースリーブが挿入されている後半部分(出口側)において、餡などの流動性の低い可塑性食品をブレードと共回りすることなく、外筒の先端に設けた送出口に移送し、その前方に送り出すことができるという作用効果を奏することは、その構成から明らかである。
本件特許発明1では、前記軸の外周面と前記外筒の内周面とに内縁と外縁とが、「それぞれ摺接して回転する螺旋状の送出用ブレードを、軸と外筒との間に介在させ」ているところ、甲第7号証発明では「前記インナースリーブの外周面と前記外筒の内周面とに内縁に設けた骨と外縁とがそれぞれ摺接して回転する螺旋状の送出用ブレードを軸と一体に回転するように設けることにより、インナースリーブと外筒との間に介在させ」ている。
しかし、本件明細書の特許請求の範囲の請求項1の記載において、送出用ブレードに骨を設けることは排除されているとはいえず、また、本件明細書には、実施例として、軸の外周面に軸方向に沿う直線状に条溝を形成した態様が記載されているところ、少なくともそのような態様のものに関する限り、ブレードが可塑性食品を剪断することは明らかであり、その程度も骨がある場合とさほど変わらないというべきであるから、甲第7号証発明において、骨が設けられていることをもって、本件特許発明1とは原理を異にするとはいえない。
本件特許発明1では前記軸を非回転または送出用ブレードの回転より低速に、「回転するようにしたのに対し甲第7号証発明では前記インナースリーブを非回転」としているから、軸を非回転とする態様に関する限り、甲第7号証発明と本件特許発明1とは原理を異にするものではない。
前記(1)のとおり、甲第7号証発明をもって本件特許発明1と同一の発明とまでは評価できないものの、上記によれば、本件特許発明1の特徴的部分のほとんどは、甲第7号証発明において既に見受けられるものというべきである。
そして本件出願に先立って、甲第7号証発明の記載された甲第7号証図面が請求人代表者から被請求人に対してファクシミリ送信され、被請求人代表者がその内容を知ったことは既に認定のとおりである。
そうすると請求人代表者は本件特許発明1の特徴的部分の完成に対して創作的に寄与したものと認めることができるから、請求人代表者は本件特許発明1につき少なくとも共同発明者であるというべきである
なお、このことは、前記のとおり、本件出願につき請求人と被請求人の共同出願とすることを提案した被請求人代表者の行動とも符合するものである。
(3)被請求人の主張について
被請求人は、請求人代表者が軸の外周に溝を形成することを発想したことがあるとしても、それは、出口側で詰まって動かない流動物をバイパス流動させ、入り口方向に戻す技術であり、可塑性食品がブレードと共に回転することを防止する本件発明とは全く異なる技術であると主張する。
確かに、請求人代表者の本人尋問の結果及び別件審判における甲20号証によれば、請求人代表者及びその従業者は、甲第7号証発明において、インナースリーブ外径部に溝を設けることの作用効果を、移送の開始時点ではなく、出口付近で発生する可塑性食品が詰まる現象の防止という観点から認識していることがうかがわれる。
しかし、本件明細書の段落【0003】の「食品が液状に近く流動性が高い場合には、外筒内でのスクリューの回転に対し、前記食品の重力がスクリューの回転と異なる方向に食品を引きつけ、スクリューの送りに対する回り止めとなるため、有効に前記食品を移送できる。しかし、可塑性食品の流動性が低い、すなわち固形物に近い場合や前記食品が若干粘着性を有する場合などには、食品がスクリューに絡みついて、これと共に回転してしまい食品の移送ができない。」との記載が示すとおり、可塑性食品がブレードと共に回転してしまうという問題は、可塑性食品が液状に近く流動性が高い場合ではなく、固形物に近いなど流動性が低い場合に生じるものである。
そして、移送のみでなく、濾過をも行う餡製造用横型フィルタースクリュープレスに関する甲第7号証発明においては、可塑性食品がブレードと共に回転するという問題は、脱水が進んでいない移送の開始時点ではあまり顕著でなく、脱水が進行した出口付近でより顕著となるものであるから、甲第7号証発明において、外径部に条溝が形成されたインナースリーブが、供給口と対向する部分から先端に至る全長の後半部分のみに設けられていることをもって、本件特許発明1と別異の技術ということはできない。
そして、インナースリーブ外径部に条溝を形成することにより、可塑性食品がブレードと共に回転することが防止できることは、当該構成が客観的に有する作用効果であるから、請求人代表者が当該構成について発想している以上、その作用効果を認識していなかったとしても、当該構成について創作的に寄与したことを否定することはできない。
前記のとおり、少なくとも軸の外周面に軸方向に沿う直線状に条溝を形成した態様に関する限り、ブレードが可塑性食品を剪断され、その程度も骨がある場合とさほど変わらないところであり、また、本件明細書の特許請求の範囲は前記軸の外周面と前記外筒の内周面とに内縁と外縁とがそれぞれ摺接して回転する螺旋状の送出用ブレードを、軸と外筒との間に介在させ」たと規定しているにとどまり、ブレードに骨を設ける構成を排除しているとはいえない。
したがって、ブレードに骨が設けられていることから直ちに甲第7号証発明と本件特許発明1とは解決のため原理を異にするということはできない。

5-1-8 本件特許発明1についてのむすび
以上のとおり、本件特許発明1は、請求人代表者が本件特許発明1の特徴的部分すべてを完成させたとまではいえないものの、本件特許発明1の完成はその後に被請求人代表者の関与の下においてされたものというべきであり、少なくとも、請求人代表者は本件特許発明1の特徴的部分の完成に対して創作的に寄与したものと認めることができるから、請求人代表者は本件特許発明1につき少なくとも共同発明者であるというべきである。
したがって、本件特許発明1についての特許は、特許法第123条第1項第6号の規定に違反してなされたものとはいえないものの、同条第1項第2号に規定された同法第38条の規定に違反してなされたものであるから、同項の規定により無効とされるべきものである。

6.本件特許発明2及び3について
本件明細書の特許請求の範囲の請求項2及び3は、いずれも請求項1を引用するものであり、本件特許発明1の特徴点である軸の外周面に形成した条溝の態様について、本件特許発明2では螺旋状であることを、そして本件特許発明3では直線状であることをさらに特定するものである。
そして、前述のとおり、本件特許発明1の特徴点である軸の外周面に形成した条溝自体について、少なくとも請求人代表者が創作的に寄与したものと認めることができるから、本件特許発明2及び3についても、その条溝の態様のいかんにかかわらず、同様に少なくとも請求人代表者が創作的に寄与したものと認めることができるから、請求人代表者は本件特許発明2及び3についても、少なくとも共同発明者であるというべきである。
なお、本件特許発明2に関して、請求項2及び本件明細書には、螺旋状ブレードの移動方向に対する螺旋状の条溝の配置が特定されているわけではなく、単に条溝を螺旋状に特定したからといって、甲第7号証発明と原理を異にするものとなるわけではない。
したがって、本件特許発明2及び3についての特許は、特許法第123条第1項第6号の規定に違反してなされたものとはいえないものの、同条第2項に規定された同法第38条の規定に違反してなされてものであるから、同項の規定により無効とされるべきものである。

7.むすび
以上のとおり、本件特許発明1ないし3についての特許は、特許法第123条第1項第2号に規定された、同法第38条の規定に違反してなされたものであるから、無効とされるべきものである
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-12-01 
結審通知日 2005-12-08 
審決日 2005-12-27 
出願番号 特願平7-304071
審決分類 P 1 113・ 152- Z (A21C)
P 1 113・ 151- Z (A21C)
最終処分 成立  
前審関与審査官 松下 聡  
特許庁審判長 石原 正博
特許庁審判官 寺本 光生
関口 勇
登録日 2003-12-19 
登録番号 特許第3504043号(P3504043)
発明の名称 可塑性食品の移送装置  
代理人 須藤 雄一  
代理人 丹羽 宏之  
代理人 野口 忠夫  

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