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審決分類 |
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 G01K 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 G01K |
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管理番号 | 1182342 |
審判番号 | 不服2005-14576 |
総通号数 | 105 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2008-09-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-06-30 |
確定日 | 2008-08-05 |
事件の表示 | 特願2001-373397「温度と温度帯の変化の特徴をとらえて、明瞭に形容した温度と温度帯の温度計。」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 5月14日出願公開、特開2003-139626〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、平成13年10月31日の出願であって、平成15年8月28日付け(発送日同年9月9日)で拒絶の理由が通知され、平成15年11月5日付け(受付日同年11月7日)で意見書及び手続補正書(この手続補正書は、平成16年1月30日受付の手続補正書(方式)により補正がなされた。)が提出され、平成17年5月30日付け(発送日同年6月7日)で拒絶査定がなされ、これに対し、平成17年6月30日に拒絶査定に対する審判請求がなされたものである。 2 原査定の拒絶の理由の概要 原査定の拒絶の理由となった平成15年8月28日付けで通知した拒絶理由通知書に記載された理由1は次のとおりである。 「理由1 この出願は、明細書及び図面の記載が下記の点で、特許法第36条第4項及び第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 記 ・請求項 1 請求項1には「特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した温度帯」と記載されているが、通常「温度帯」とは一定の温度範囲を示す言葉であり、その一定の温度範囲が、「特徴と変化の違いを温度区分し形容し」というのをどのようにおこなうのか、その構成が不明瞭である。 ・請求項 2 請求項2に記載されている「0℃、20℃、40℃、60℃、80℃、の偶数台と10℃、30℃、50℃、70℃、90℃、の奇数台の類似点の温度と温度帯」というものが、不明瞭である。 ・請求項 3 「温度と温度帯の形容した区分の配置」というものが、不明瞭である。 ・請求項 4 請求項4に記載されている「1℃の温度変化による物質の原子が持つ電子の方向で変移する位相の変化」というものが、不明瞭である。 ・請求項 5 請求項5に記載されている「電子が動くことにより、陰イオンと、陽イオンを、+ - と区分した位置」というものが、不明瞭である。 ・請求項 6 請求項6に記載されている「温度と温度帯の区分している温度の値」というものが、不明瞭である。」 そして、拒絶査定には、「この出願については、平成15年8月28日付け拒絶理由通知書に記載した理由1-3によって、拒絶をすべきものである。」と記載され、その備考欄には、理由1に関して次のように記載されている。 「備考 ・理由1について ・請求項1 出願人は意見書において、請求項1に係る発明を「特徴の変化を………各温度と温度帯と区分し表した物」と説明している。しかし、請求項1に記載されているのは「温度帯」そのものであり、「特徴の変化を………各温度と温度帯と区分し表した物」ではない。すなわち、意見書の説明が請求項1に係る発明を説明しているものとは、認められない。 また、「形容した温度帯を選びその中の一度に合わせる事」という説明も、請求項1に係る発明の構成要件に対応していない。 ・請求項2 意見書では「温度計」を前提に説明しているが、請求項2に「温度計」という記載はなく、また、請求項2に係る発明が「温度計」に限定されるものではないので、意見書における説明は、請求項2に係る発明に対応していない。 ・請求項3 意見書では、請求項3の構成要件以外の説明をしている。また、意見書における構成要件を上位概念として記載したものと考えても、請求項3の記載は抽象的な記載である。ゆえに、請求項3に係る発明が不明瞭なものであることに、変わりはない。 ・請求項5 意見書の説明に記載されている「移動する方向を下方向を中心に、上方向を外にあらわしたこと」などの構成要件は、請求項5の構成要件として記載されているものではない。 ・請求項6 意見書の説明を参酌しても、依然として意味が不明瞭である。 以上から、意見書および手続補正書の内容を検討しても、請求項1-3、5-6の記載による発明の構成は、未だ不明瞭であることに、変わりはない。」 3 当審の判断 (1)平成15年11月5日付けの手続補正書により補正された明細書及び図面には、次のように記載されている。 ア 「【特許請求の範囲】 【請求項1】温度0℃から0.9℃の温度帯と0℃から9℃の10度間と10℃から19℃の10度間の特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した温度帯。(1)(2) 【請求項2】温度と温度帯の重なり合う、0℃、20℃、40℃、60℃、80℃、の偶数台と10℃、30℃、50℃、70℃、90℃、の奇数台の類似点の温度と温度帯の区分と位置。(9) 【請求項3】温度と温度帯の形容した区分の配置。 【請求項4】1度の温度変化をしていく過程で、瞬時に特徴を変化する温度を、4℃から5℃に変化する瞬間と、0℃から4℃を右回りに、5℃から9℃を左回りに、方向を表したこと 【請求項5】電子が動くことにより、陰イオンと、陽イオンを、+ - と区分した位置。(5)(6)(7)(8) 【請求項6】 温度と温度帯の区分している温度の値。」 イ 「【発明の詳細な説明】 【0001】【発明の属する技術分野】 本発明は、温度と温度体の変化を物質の特徴と元素の構造を使用しやすく簡単な表現にして温度変化で物質構成をとらえた物質構成温度計であります。 【0002】【従来の技術】 従来は、温度変化の違いで物質の違いがあっても物質の変化はあり得ませんと言うとらえ方でした。 【0003】【解決しようとする課題】 接触、添加、混合、調合、の過程や植物の育成の過程におき、温度、温度体と物質の構造を計る事により区分、位置した特性、特徴、特色、が得られる構成になる。 【0004】【課題が解決しようとする手段】 物質と物質が交わる過程で交わり方と物質構造の構成があります、その構成は自然、室内、季節、の温度環境に影響している事、温度と温度帯の物質構成の関係をみると、0℃から99℃の温度間と0℃から9℃の温度間には類似点を含んでいる 又、0℃から49℃の温度間と0℃から4℃の温度間にも類似点を含んでいる、又、0℃から0.4℃と0.5℃から0.9℃の温度間にも類似点を含んでいる、1℃の温度の変化を区分してゆくと、つねに1℃ごとに位相をかえて変移している、以上の事から温度と温度帯に物質の特徴を形容し組み合わせる事により、物質の構成が把握できる。 【0005】【発明の実施の形態】 発明の実施の形態は家庭にある器財、器具、材料を使用して工程は簡潔な方法で明瞭で分かりやすい手段とします、物質の種類としては、液体、気体、固体、粉帯、流体、の中の液体、固体とします。 【0006】工程に使用する器材、器具は同一の製品で熱カロリーと作業時間も同一にします又 添加、混合にあたり分母と分子の様に大きい所に小さい所の物を加えるものと、小さい所に大きい所の物を加えるのでは大きな違いが生じる為、この実施にあたり大きい所に小さい所の物を加える方法にします。 【0007】比較の上で、本発明の構成の形容の重い、軽い、所にあたる比重と、濃い、薄い、所にあたる色とで、4工程で判断します。 【0008】工程は計量、混合、加熱、計測の順番で行う。 【0009】【実施例】 器財は秤、ステンレスのボール、コンロ、材料は水、2000mlとグラニュー糖500gと卵黄200g 【0010】従来の技術は一般の習慣の中の過程で、器の中に水を1000mlを計り次にグラニュー糖を器に150gを計りそれを水の中に加えてホイパーでまぜて、コンロに火をつけて必要温度にします、本発明の技術出は、物質構成温度の区分の位置を使用目的にあった区分をえらびます、ここでは比重と色の低い値と高い値を選びます。 【0011】実施の1、2の工程の比重を比較します、まず1の工程の軽い点の47℃と29℃を選び、グラニュー糖わ器に150g計り、次に器を計り、その中に20℃の水1000g計り、次にグラニュー糖150gを29℃に設定します、次にコンロに水の入っている器に火をつけて47℃を保ちながら29℃のグラニュー糖を加えて溶けたら秤で計る。次に、2の工程の比較の重い点の20℃と20℃を選び、次にグラニュー糖を器に150gを20℃に設定します、次に器を計り、その中に20℃の水1000g計り20℃設定します、その中に20℃のグラニュー糖をくわえて溶かし、コンロに火をつけて、47℃まで温度をあげてそれを秤で計ります。結果は1工程が、1144.62g と 2工程が1146.05g 2の差は1.43gとなり、変化が生じています。 【0012】3、4の工程の色を比較します、まず薄い点の19℃を選び、器に卵黄を100gを計り19℃に設定する、次に器にグラニュー糖を100gを計り19℃に設定し、卵黄の器に加える、次にコンロにかけて59℃でさます、次に4工程の比較の濃い点の20℃を選び、器に卵黄100g計り20℃に設定し、卵黄の器に加える、次にコンロにかけて、60℃でさます。結果は3工程は色が薄く、4工程は色が濃いと変化が生じています。 【0013】以上の結果から、2つの物質は構造の違いはあっても、温度と温度帯の1℃の温度の構成は、2つ物質も同質の構成をしている、又、2つの物質が別の温度帯で混ざり合うと、又、別の構成を持ちます。 【0014】【発明の効果】 本発明の効果として、各種の目的、性質は違いはありますが、作業、工程の扱いは各分野についても同じである。 【0015】温度の推移を把握できる。 【0016】固体、液体、粉体、などの接触、添加、混合において、目的に合った物や安定した製品が生産できる。 【0017】自然環境の中においても、環境管理のなかで使用する事で目的に合う環境にちかずく事ができる。 【0018】食品の味の変化を早くとらえる事ができる。 【0019】色の濃く、薄く、と特徴をとらえる事が出来る。 【0020】物質の安定、例えば乳化においても、構成と同相にする事で安定な構成を保ことができる。 【0021】本発明は以上に説明したように、さまざまな分野で使用目的合わせて使用できる。」 ウ 「【図面の簡単な説明】 【図1】0℃から19℃までの1℃の温度の変化の特徴を表したもの。 【図2】10℃間の温度の変化の特徴を表したもの。 ・・・ 【図4】温度と温度帯を10℃間と5℃間を文字で表現したもと 温度帯の奇数台と偶数台の軌道の方向を表したもの。 ・・・ 【符号の説明】 1,2,1℃を形容した形 3,4,10℃を形容した形 ・・・ 9,文字で形容した形 ・・・」 エ 図面の【図1】には、直線を等間隔に分割した目盛りに順番に0℃、1℃、2℃、・・・、10℃の温度数字が付してあり、0℃の目盛りと1℃の目盛りの中間に○印が、1℃の目盛りと2℃の目盛りの中間に-印が付してあり、以下交互に○印と-印が付してあり、同様に、直線を等間隔に分割した目盛りに順番に10℃、11℃、12℃、・・・、20℃の温度数字が付してあり、10℃の目盛りと11℃の目盛りの中間に○印が、11℃の目盛りと12℃の目盛りの中間に-印が付してあり、以下交互に○印と-印が付してあり、○印に引き出し線が付されて符号1が付されており、-印に引き出し線が付されて符号2が付されたものが描かれている。 図面の【図2】には、偶数台として、0℃と10℃との目盛りの中間に○印が付され、当該○印に引き出し線が付されて符号3が付されており、奇数台として、10℃と20℃目盛りの中間に-印が付され、当該-印に引き出し線が付されて符号4が付されたものが描かれている。 図面の【図4】には、直線に目盛り偶数(0℃)、奇数(10℃)、偶数(20℃)の目盛りが付されており、偶数(0℃)と奇数(10℃)の目盛りの中間に「濃い、濃い、円形的」と付され、奇数(10℃)と偶数(20℃)の目盛りの中間に「薄い、軽い、直線的」と付されたものが描かれており、この目盛りには符号9が付して描かれている。同じく、直線に目盛り0℃、5℃、10℃間の目盛りが付されており、0℃と5℃の目盛りの中間に「濃い、重い、内側、強い」と付され、5℃と10℃間の目盛りの中間に「薄い、軽い、外側、弱い」と付されたものが描かれている。 (2)本願の請求項1の記載を再掲すれば、上記(1)アのとおり、「【請求項1】温度0℃から0.9℃の温度帯と0℃から9℃の10度間と10℃から19℃の10度間の特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した温度帯。(1)(2)」である。 そこで、請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「温度0℃から0.9℃の温度帯と0℃から9℃の10度間と10℃から19℃の10度間の特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した」温度帯について検討する。 請求項1の末尾に記載されている「(1)(2)」、は図面の符号1、2のことを指すものと解されるから、請求項1の「特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した」ものとは、具体的には、図1に示された、直線を等間隔に分割した目盛りに順番に0℃、1℃、2℃、・・・、10℃の温度数字が付され、0℃の目盛りと1℃の目盛りの中間に○印が、1℃の目盛りと2℃の目盛りの中間に-印が付され、以下交互に○印と-印が付され、同様に、直線を等間隔に分割した目盛りに順番に10℃、11℃、12℃、・・・、20℃の温度数字が付され、10℃の目盛りと11℃の目盛りの中間に○印が、11℃の目盛りと12℃の目盛りの中間に-印が付され、以下交互に○印と-印が付されたうちの、○印と-印とにより区分し形容し表したものに対応すると解される。しかしながら、1℃毎に交互に繰り返し、さらに、それが10℃毎にも繰り返されるようなものが、物質のどのような特徴と変化の違いを意味するのかが不明であり、温度0℃から0.9℃の温度帯と0℃から9℃の10度間と10℃から19℃の10度間の特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した技術的意義が不明であるといわざるを得ない。 この点に関して、発明の詳細な説明には、「【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、温度と温度体の変化を物質の特徴と元素の構造を使用しやすく簡単な表現にして温度変化で物質構成をとらえた物質構成温度計であります。【0002】【従来の技術】従来は、温度変化の違いで物質の違いがあっても物質の変化はあり得ませんと言うとらえ方でした。【0003】【解決しようとする課題】接触、添加、混合、調合、の過程や植物の育成の過程におき、温度、温度体と物質の構造を計る事により区分、位置した特性、特徴、特色、が得られる構成になる。【0004】【課題が解決しようとする手段】物質と物質が交わる過程で交わり方と物質構造の構成があります、その構成は自然、室内、季節、の温度環境に影響している事、温度と温度帯の物質構成の関係をみると、0℃から99℃の温度間と0℃から9℃の温度間には類似点を含んでいる 又、0℃から49℃の温度間と0℃から4℃の温度間にも類似点を含んでいる、又、0℃から0.4℃と0.5℃から0.9℃の温度間にも類似点を含んでいる、1℃の温度の変化を区分してゆくと、つねに1℃ごとに位相をかえて変移している、以上の事から温度と温度帯に物質の特徴を形容し組み合わせる事により、物質の構成が把握できる。」と記載されているものの、この記載によっても、1℃ごとに位相をかえて変移しているものが、物質のどのような特徴あるいは物質構成であるのかが示されておらず、この記載によっても、請求項1でいう「特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した」温度帯とは、物質のどのような特徴と変化の違いを温度区分し形容し表したものであるのか不明である。 さらに、発明の詳細な説明の【発明の実施の形態】及び【実施例】の記載を検討しても、【発明の実施の形態】及び【実施例】においては、「【0006】工程に使用する器材、器具は同一の製品で熱カロリーと作業時間も同一にします又 添加、混合にあたり分母と分子の様に大きい所に小さい所の物を加えるものと、小さい所に大きい所の物を加えるのでは大きな違いが生じる為、この実施にあたり大きい所に小さい所の物を加える方法にします。【0007】比較の上で、本発明の構成の形容の重い、軽い、所にあたる比重と、濃い、薄い、所にあたる色とで、4工程で判断します。・・・」と記載されているように、専ら、「重い、軽い、」所にあたる比重と、「濃い、薄い、」所にあたる色とによる区分を用いて説明されている。 一方、「重い、軽い、」「濃い、薄い、」の表記は図面の図4に表されており図4中には符号9が付されていること、及び、請求項2の末尾に「(9)」と記載されていることを考慮すれば、当該「重い、軽い、」「濃い、薄い、」の表記は、請求項2でいう「0℃、20℃、40℃、60℃、80℃、の偶数台と10℃、30℃、50℃、70℃、90℃、の奇数台の類似点の温度と温度帯の区分と位置」に対応するものとするのが妥当であるというべきであるが、たとえ、請求項1にいう「温度0℃から0.9℃の温度帯と0℃から9℃の10度間と10℃から19℃の10度間の特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した」ものにも対応すると解したとしても、例えば、大気圧のもとにおける水の比重は3.98℃において最大であって、それより低温になるにつれて減少し、かつそれより高温になるにつれて減少するものであることは物理学上の技術常識であり、また、水の色が温度により変化しないことも明らかであるから、本件明細書にいう、「重い、軽い、」所にあたる比重や、「濃い、薄い、」所にあたる色が、1℃毎に交互に繰り返し変移し、10℃毎にも同様に繰り返されるような物質は、物理学の技術常識からみて想起することができないというべきであり、請求項1でいう「特徴と変化の違いを温度区分し形容し表した」温度帯とは、物質のどのような特徴と変化の違いを温度区分し形容し表したものであるのかが、発明の詳細な説明の記載を検討しても不明であるといわざるを得ない。したがって、発明の詳細な説明の記載は、当業者が請求項1に係る発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載したものとすることはできない。 なお、請求人は、請求項1に係る発明に関して、拒絶理由通知書(平成15年8月28日付け)に応答する意見書において、「一定の温度範囲としては、0度から9度の10度間の1度ごとに、特徴の変化を、形容した1度温度と、0度から4度と、5度から9度の10度間の2つの特徴変化を形容した、2つの温度範囲と、0.10.20.などの10桁の特徴の変化を形容した、温度範囲の3つの温度帯の構成から成り立っている。特徴の変化を言葉と形と色で、薄い、濃い、又は、軽い、重い、など、形として丸形、線状、矢印、などで各温度と温度帯と区分し表した物。どのようにおこなうかは、形容した温度帯を選びその中の1度に合わせる事」と主張し、また、審判請求書の請求の理由において、「請求項1.趣旨は意見書の請求項1.で説明したことは.ただ単に「温度帯」説明(当審注:「「温度帯」を説明」の誤記か)した訳でなく自然法則を利用した特徴の変化の違いを区分した技術であり.その変化を利用して与えられた課題が成果をはたすこと事である点で.ただ単に.「温度」の状態概念だけではこれだけ細かく表すことはできない事.」と主張している。 しかしながら、上記主張を検討しても、『物質のどのような特徴の変化』を、言葉と形と色で、薄い、濃い、又は、軽い、重い、など、形として丸形、線状、矢印、などで各温度と温度帯と区分し表そうとしたのかが不明であり、結局、言葉と形と色で、薄い、濃い、又は、軽い、重い、など、形として丸形、線状、矢印、などで各温度と温度帯と区分し表した技術的意義が不明であるといわざるを得ない。 したがって、特許請求の範囲の請求項1の記載は、特許を受けようとする発明が明確であるとはいうことができないものであり、また、発明の詳細な説明の記載は、当業者が請求項1に係る発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載したものであるともいうことができない。 4 むすび 以上のとおり、本願明細書の特許請求の範囲の記載及び発明の詳細な説明の記載は、特許法第36条第4項及び第6項第2号に規定する要件を満たしていないから、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2008-05-29 |
結審通知日 | 2008-06-03 |
審決日 | 2008-06-17 |
出願番号 | 特願2001-373397(P2001-373397) |
審決分類 |
P
1
8・
537-
Z
(G01K)
P 1 8・ 536- Z (G01K) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 松浦 久夫 |
特許庁審判長 |
杉野 裕幸 |
特許庁審判官 |
上原 徹 飯野 茂 |
発明の名称 | 温度と温度帯の変化の特徴をとらえて、明瞭に形容した温度と温度帯の温度計。 |