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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E04H
管理番号 1220295
審判番号 不服2009-458  
総通号数 129 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-09-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-01-05 
確定日 2010-07-15 
事件の表示 平成11年特許願第299003号「滑雪シート」拒絶査定不服審判事件〔平成13年4月24日出願公開,特開2001-115685〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は,平成11年10月21日の出願であって,平成20年11月26日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,平成21年1月5日に拒絶査定に対する審判請求がなされたものである。



第2.本願発明
本願の請求項1,2に係る発明は,平成20年5月9日付けの手続補正により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1,2に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ,そのうち,請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,次のとおりである。

「合成樹脂製フラットヤーンを織成してなる目付が50?200g/m^(2)のクロスの少なくとも片面に厚み80?150μmの合成樹脂製ラミネート層を設けたラミネートクロスであって、前記ラミネート層に高級脂肪酸アミド500?5000ppmを含有せしめてなることを特徴とする滑雪シート。」



第3.引用刊行物とそれの記載事項
(1)原査定の拒絶の理由に引用され,本願出願前に頒布された刊行物である特開昭64-6475号公報(以下,「刊行物1」という。)には,「着氷・積雪の防止および除去シートおよび方法」に関して,図面とともに,次の記載がある。
(1a)「〔産業上の利用分野〕
本発明は屋外建造物の被着氷・積雪面、例えば屋根、の上の着氷・積雪の防止および除去に有用なシート…に関するものである。
本発明において、「屋外建造物の被着氷・積雪面」というのは、家屋,事業所屋,工場舎屋,学校舎屋,テントハウス,シートハウス,その他の簡易ハウス等、を含むあらゆる屋外建造物および立体構造物…の屋根部およびひさし(庇)部などのような着氷および/又は積雪を生ずるあらゆる表面を包含する。」(2頁右下欄1?13行)
(1b)「〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、従来の着氷・積雪の防止および除去手段および方法の問題点、すなわち設備費および維持費が高いこと、取りつけおよび取り外しが困難又は不可能であること、および積雪除去効果が不十分であること、などを解決した、着氷・積雪の防止および除去シート…を提供しようとするものである。」(3頁左下欄7?14行)
(1c)「〔問題点を解決するための手段〕

本発明の他の着氷・積雪の防止および除去シートは、シート状基体と、この基体の少なくとも1面上に形成され、フッ素含有重合体樹脂からなり、かつ、平滑な表面を有する、少なくとも1層の表面フィルム層とを含んでなるものである。

上記各シート状基体は、例えば、少なくとも1枚の繊維布帛および/又は少なくとも1枚の可撓性多孔質重合体樹脂シートを含むものである。

本発明の着氷・積雪の防止、および、除去シート…において、表面フィルム層の平滑な表面は氷雪が容易に滑動或は剥離し得る程度に平滑であればよい。

フッ素含有重合体は、撥水,撥油性を示し、積雪層との間の摩擦抵抗が極めて小さいので、わずかな傾斜角度でも、積雪層を、自然滑雪落下させることができ、…
フッ素含有重合体シートは少なくとも1枚のフッ素含有重合体フィルムのみからなるものであってもよいが、少なくとも1枚の繊維布帛および/又は少なくとも1枚の可撓性・多孔質重合体樹脂シートを含む基体の所要面に、フッ素含有重合体表面フィルム層を貼着して形成してもよいし、或は、フッ素含有重合体の溶液、エマルジョン、又はペーストを塗布し、固化して形成してもよい。
フッ素含有重合体表面フィルム層の厚さ、および重量には格別の制限はないが、一般に0.1?100μmの厚さ、および/又は0.1?100g/m^(2)の塗布重量を有することが好ましい。
本発明の着氷・積雪の防止および除去シートにおいて、フッ素含有重合体樹脂表面フィルム層は、上記のようにシート状基体の少なくとも1面上に形成結着されていてもよい。シート状基体は、少なくとも1枚の繊維布帛,ネット,粗目シート,押出成形粗目シートなどを含むものであってもよい。繊維基布は、織物からなるものであることが好ましいが、その種類,厚さ,重量などについて格別の限定はないが、一般に低温、特に0度以下の温度においても十分な拡張力を維持することのできる繊維、例えばポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維およびポリアミド繊維などからなるものであることが好ましく、布帛は、0℃において10kg/3cm以上の引張強さと、50%以下の伸度を有するものであることが好ましい。
上記のような強伸度を有するものであれば、繊維組織にも格別の限定はないが、一般に800g/m^(2)以下の目付を有するものがシート操作上より好ましい。
基布布帛を構成する繊維は、短繊維紡績糸条、長繊維紡績糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなどのいずれの形状のものであってもよいが、一般には、長繊維ヤーン平織布帛であることが好ましい。」(3頁左下欄15行?4頁右下欄15行)

これら(1a)?(1c)の記載を含む刊行物1全体の記載及び当業者の技術常識によれば,刊行物1には,次の発明(以下,「刊行物1記載の発明」という。)が記載されているものと認められる。
「ポリオレフィン繊維,ポリエステル繊維,ポリアミド繊維などからなりスプリットヤーン,テープヤーンなどの形状で目付が800g/m^(2)以下の長繊維ヤーン平織布帛により構成されるシート状基体の少なくとも1面上に厚み0.1?100μmの撥水,撥油性を示し積雪層との間の摩擦抵抗が極めて小さいフッ素含有重合体樹脂からなる表面フィルム層を形成したものであって,前記表面フィルム層の表面を氷雪が容易に滑動或は剥離し得る程度に平滑にした着氷・積雪の防止および除去シート。」


(2)同じく,特開平6-41327号公報(以下,「刊行物2」という。)には,「合成樹脂ペレットの輸送コンテナの内袋、内袋支持具および輸送方法」に関して,図面とともに,次の記載がある。
(2a)「【特許請求の範囲】

【請求項5】低密度ポリエチレン100重量部にスリップ剤0.03?1重量部を配合した樹脂組成物を他の合成樹脂製フィルムもしくはシートまたは合成樹脂製織布もしくは合成樹脂製フラットヤーンクロスにエクストルージョンコーティングした上記(1)の合成樹脂製フィルムまたはシート。
…」
(2b)「【0007】本発明の合成樹脂フィルムまたはシートは、…高圧法低密度ポリエチレン(EVA,EEA,アイオノマー等を含む)、低圧法直鎖状エチレン-α-オレフィン共重合体、高密度ポリエチレン-ポリプロピレン系共重合体、ポリエステル、ポリアミド等から選択される合成樹脂100重量部にスリップ剤0.03?1重量部配合し、インフレーション法またはTダイ法等でフィルムまたはシート状に製造したものである。…
【0008】スリップ剤としては以下のものを挙げることができる:…高級脂肪酸アミド、例えばラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、イコ酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等…上記スリップ剤の配合量は使用される合成樹脂やスリップ剤自身の種類、両者の組合せによって、適宜変化し得るが、通常は合成樹脂100重量部に対して0.03?1重量部が好ましい。…」
(2c)「【0011】…
…積層フィルムまたはシートの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、アクリル、木綿、麻等の繊維を原料とした織布または不織布、HDPE、PP等のフラットヤーンクロスの上に上記樹脂組成物をエクストルージョンラミネーションを行ったもの、…等がある。なお、フラットヤーンクロスとは、…ポリエチレンまたはポリプロピレン製延伸扁平糸を縦糸および横糸として交織した織物である。」



第4.対比・判断
(1)本願発明と刊行物記載の発明との対比
本願発明と刊行物記載の発明とを対比する。
刊行物1記載の発明の「(フッ素含有重合体樹脂からなる)表面フィルム層」が,本願発明の「合成樹脂製ラミネート層」に相当するとともに,刊行物1記載の発明の上記「表面フィルム層」に係る「撥水,撥油性を示し積雪層との間の摩擦抵抗が極めて小さいフッ素含有重合体樹脂からな」り,かつ,「表面を氷雪が容易に滑動或は剥離し得る程度に平滑にした」と,本願発明の上記「合成樹脂製ラミネート層」に係る「高級脂肪酸アミド500?5000ppmを含有せしめてなる」とが,「滑性を付与した」で共通する。
刊行物1記載の発明の「ポリオレフィン繊維,ポリエステル繊維,ポリアミド繊維などからなりスプリットヤーン,テープヤーンなどの形状…の長繊維ヤーン平織布帛により構成されるシート状基体」と,本願発明の「合成樹脂製フラットヤーンを織成してなる…クロス」とが,「合成樹脂製ヤーンを織成してなるクロス」で共通する。
刊行物1記載の発明の「シート状基体の少なくとも1面上に…表面フィルム層を形成したもの」が,本願発明の「クロスの少なくとも片面に…合成樹脂製ラミネート層を設けたラミネートクロス」に相当し,また,刊行物1記載の発明の「着氷・積雪の防止および除去シート」が,本願発明の「滑雪シート」に相当する。

そうすると,両者は,
「合成樹脂製ヤーンを織成してなるクロスの少なくとも片面に合成樹脂製ラミネート層を設けたラミネートクロスであって,前記ラミネート層に滑性を付与した滑雪シート。」の点で一致し,次の点で相違する。

<相違点1>
合成樹脂製ヤーンを織成してなるクロスの構成について,
本願発明では,クロスを織成する合成樹脂製ヤーンが,「フラットヤーン」であり,そのクロスの目付が,「50?200g/m^(2)」であるのに対して,
刊行物1記載の発明では,クロス(シート状基体)を織成する合成樹脂製ヤーンが,「スプリットヤーン,テープヤーンなど」であり,そのクロスの目付が,「800g/m^(2)以下」である点。

<相違点2>
滑性を付与した合成樹脂製ラミネート層の構成について,
本願発明では,合成樹脂製ラミネート層に,「高級脂肪酸アミド500?5000ppmを含有せしめ」るものであり,その厚みが,「80?150μm」であるのに対して,
刊行物1記載の発明では,合成樹脂製ラミネート層(表面フィルム層)が,「撥水,撥油性を示し積雪層との間の摩擦抵抗が極めて小さいフッ素含有重合体樹脂からな」り,かつ,「表面を氷雪が容易に滑動或は剥離し得る程度に平滑にした」ものであり,その厚みが,「0.1?100μm」である点。


(2)相違点の検討
<相違点1について>
先ず,シートを構成するクロスを織成する合成樹脂製ヤーンを「フラットヤーン」とすることについて検討すると,各種用途のシートを構成するクロスを合成樹脂製フラットヤーンで織成することは,例えば,刊行物2に記載され(上記(2a),(2c)を参照。),また,拒絶査定時に提示された特開平10-44339号公報(段落【0008】等を参照。尚,段落【0020】には,その目付を「70g/m^(2)」にすることが記載されている。),特開平11-141964号公報(段落【0011】等を参照。尚,段落【0011】には,その目付を「60?300g/m^(2)程度」にすることが記載されている。)に記載され,さらには,審判請求人も審判請求書(平成21年2月4日付け手続補正書)で「フラットヤーンで形成されたクロスの表面を合成樹脂製のラミネート層で覆うことは広く行われていることである。」(4頁28?29行)と主張していることからも解るように,従来から周知の事項にすぎないものである。
そうすると,刊行物1記載の発明において,クロスを織成する合成樹脂製ヤーン(スプリットヤーン,テープヤーンなど)を「フラットヤーン」として構成することは,当業者にとって技術的にみて格別に困難なことではなかったものと認められる。

次に,クロスの目付を「50?200g/m^(2)」とすることについて検討すると,本願発明におけるクロスの上記目付量の技術的意義は,本願出願当初の明細書に,「…織布の目付は50?200g/m^(2)であり、70?120g/m^(2)が好ましい。」(段落【0008】を参照。)と記載されているにとどまっており,必ずしも具体的に明らかになっている訳ではないが,同明細書には,滑雪シート全体の効果として,「…本発明の滑雪シートは、平滑な表面を構成するラミネートクロスのラミネート層に特定の滑剤により滑性を付与したシートであって、軽量で高強力、かつ安価で、家屋、建築工事の仮設材、簡易倉庫、ガレージ、農業用ハウスなどの屋根を被覆して滑雪シート表面の積雪を早期に滑落させて積雪の重量による倒壊などを防止するために好適に用いられる。」(段落【0020】を参照。)と記載されていることからすると,滑雪シートを構成するクロスは,その片面の合成樹脂製ラミネート層とともに,「軽量で高強力、かつ安価」な滑雪シートを得ることに寄与するものでなければならないものと思量されるから,それに相応する範囲を規定しているものと解することができる。
ところで,刊行物1記載の発明において,クロス(シート状基体)の目付は「800g/m^(2)以下」であり,本願発明におけるクロスの目付である「50?200g/m^(2)」を包含するものであるところ,クロスの目付は,その使用態様に合わせ,それに要求される強度や重量を考慮して,当業者が適宜設定する程度のことと思量される(拒絶査定時に提示された各周知例にも目付を「70g/m^(2)」,「60?300g/m^(2)程度」にすることが記載されている。)から,本願発明と同様に,屋根上等に設置することを考慮した滑雪シート(着氷・積雪の防止および除去シート)に係る刊行物1記載の発明において,上記クロスの目付(800g/m^(2)以下)を「50?200g/m^(2)」に設定することは,当業者が容易になし得たことと認められる。

してみると,刊行物1記載の発明において,本願発明の上記相違点1に係る構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。

<相違点2について>
先ず,合成樹脂製ラミネート層に「高級脂肪酸アミド500?5000ppmを含有せしめ」ることについて検討すると,本願発明における高級脂肪酸アミドの上記配合量の技術的意義は,本願出願当初の明細書に,「…高級脂肪酸アミドの配合割合は、ラミネート層に対して500?5000ppmで、好ましくは1000?3000ppmである。高級脂肪酸アミドの配合量が5000ppmを越えると滑性が過剰となりシートの取扱いが困難となり、500ppm未満では滑性が不十分で滑雪シートとして十分効果を発揮することができない。」(段落【0012】を参照。)と記載されていることからすると,滑雪シートとしての滑性が不十分かつ過剰とならない範囲を規定しているものと解することができる。
ところで,刊行物2には,その使用目的は異なるものの,合成樹脂製フラットヤーンクロス(本願発明の「合成樹脂製フラットヤーンを織成してなる…クロス」に相当する。以下同様。)の上に合成樹脂組成物(「合成樹脂製ラミネート層」)をラミネートしてなるクロス(「ラミネートクロス」)において,上記合成樹脂組成物に合成樹脂100重量部に対して0.03?1重量部(300?10000ppm)の高級脂肪酸アミドをスリップ剤として含有させた技術が記載されている(上記(2a)?(2c)を参照。)。
そして,上記刊行物2に記載された高級脂肪酸アミドの配合量(300?10000ppm)は,本願発明における高級脂肪酸アミドの配合量である「500?5000ppm」を包含するものであるところ,高級脂肪酸アミドの配合量は,クロス(或いはシート)の使用態様に合わせ,その表面に設けた合成樹脂製ラミネート層に要求される滑性を考慮して,当業者が適宜設定する程度のことと思量されるから,刊行物1記載の発明において,合成樹脂製ラミネート層(表面フィルム層)に滑性を付与する手段として,上記刊行物2記載の技術を適用し,その際,その高級脂肪酸アミドの配合量(300?10000ppm)を「500?5000ppm」に設定することは,当業者が容易になし得たことと認められる。

次に,合成樹脂製ラミネート層の厚みを「80?150μm」とすることについて検討すると,本願発明における合成樹脂製ラミネート層の上記厚みの技術的意義は,本願出願当初の明細書に,「…ラミネート層の厚みは50μm以上であることが重要で、50?200μmが好ましく、80?150μmがより好ましい。厚みが50μm未満では、得られるラミネートクロスの表面にクロスを形成する延伸糸条の凹凸が表出して平滑性に劣り、積雪が滑り落ちる滑性が不十分となるので好ましくなく、200μmを超えると重量が増加して比重が軽く軽量である利点を失い好ましくない。」(段落【0010】を参照。)と記載されていることからすると,滑雪シートとして要求される平滑性と重量とを考慮してその範囲を規定しているものと解することができる。
ところで,刊行物1記載の発明において,合成樹脂製ラミネート層(表面フィルム層)の厚みは,「0.1?100μm」であり,本願発明における合成樹脂製ラミネート層の厚みである「80?150μm」と一部重複するものであって,本願発明の実施例として提示された「実施例1」のもの(合成樹脂製ラミネート層の厚みを「100μm」としている。段落【0017】を参照。)を包含するものであるところ,刊行物1記載の発明の滑雪シートも,「表面フィルム層の表面を氷雪が容易に滑動或は剥離し得る程度に平滑にした」ものであって,しかも,合成樹脂製ラミネート層の厚みは,シートの使用態様に合わせ,それに要求される平滑性と重量とを考慮して,当業者が適宜設定する程度のことと思量されるから,刊行物1記載の発明において,合成樹脂製ラミネート層の厚み(0.1?100μm)を「80?150μm」に設定することは,当業者が容易になし得たことと認められる。

してみると,刊行物1記載の発明において,本願発明の上記相違点2に係る構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。


(3)作用効果・判断
本願発明全体の構成により奏する作用効果は,刊行物1記載の発明及び刊行物2記載の技術並びに周知の事項から当業者が予測できる範囲内のものである。

したがって,本願発明は,刊行物1記載の発明及び刊行物2記載の技術並びに周知の事項に基づいて,当業者が格別の技術的困難性を要することなしに容易に発明をすることができたものである。



第5.むすび
以上のとおりであり,本願発明は,刊行物1記載の発明及び刊行物2記載の技術並びに周知の事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条2項の規定により特許を受けることができないものであり,本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく,本願は拒絶をすべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-05-11 
結審通知日 2010-05-18 
審決日 2010-06-01 
出願番号 特願平11-299003
審決分類 P 1 8・ 121- Z (E04H)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 江成 克己鉄 豊郎  
特許庁審判長 伊波 猛
特許庁審判官 宮崎 恭
草野 顕子
発明の名称 滑雪シート  
代理人 中務 茂樹  

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