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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B60T
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B60T
管理番号 1234246
審判番号 不服2010-7703  
総通号数 137 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-05-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-04-12 
確定日 2011-03-24 
事件の表示 特願2004-163067号「駐車補助ブレーキ制御装置」拒絶査定不服審判事件〔平成17年12月15日出願公開、特開2005-343248号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 I.手続の経緯
本願は、平成16年6月1日の出願であって、平成22年1月6日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成22年4月12日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同日付けで明細書についての手続補正がなされたものである。

II.平成22年4月12日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成22年4月12日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、次のように補正された。
「ドライバに対して車両(VL)の駐車を支援するための駐車補助モードが設定された際に、前記車両の速度を制動力にて制御する駐車補助ブレーキ制御を実行する駐車補助ブレーキ制御装置において、
前記駐車補助ブレーキ制御にあたり、前記車両に備えられる各車輪(4FL、4FR、4RL、4RR)に、ドライバの意思とは無関係に前記制動力を付与可能な第1ブレーキ手段(2)の異常状態を示す検出信号を受け取り、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことを検出する異常検出手段(103)と、
前記異常検出手段によって、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことが検出された場合に、前記車両に備えられる車輪に制動力を付与する前記第1ブレーキ手段とは異なる第2ブレーキ手段(3)に指示信号を出力し、制動力を発生させることで、前記車両を所定速度で走行させる車両制動制御手段(115)と、
前記車両の車速を示すデータとして、前記第1ブレーキ手段に異常が発生した時点のデータを受け取り、この車速を示すデータに基づいて目標減速度を求める目標減速度検出手段(109)とを有し、
前記車両制動制御手段は、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付加する制動力を制御して前記目標減速度検出手段によって求められた前記目標減速度が得られるように、前記指示信号を出力し、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付与する制動力を調整すると共に、
さらに、前記車両制動制御手段による走行中にドライバのブレーキペダル操作に応じて発生させられる要求制動力が前記制動力よりも大きいか否かを判定する判定手段(113)と、
前記要求制動力が前記制動力よりも大きいと判定された場合に、前記目標減速度が得られるような前記指示信号の出力をせず、前記要求制動力を発生する要求制動力発生手段とを備えていることを特徴とする駐車補助ブレーキ制御装置。」(なお、下線部は補正箇所を示す。)
上記補正は、補正前の請求項1(平成21年1月13日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1)に記載された発明を特定するために必要な事項である「車両制動制御手段」について、「車両を所定速度で走行させるもしくは停止させる」との事項を「車両を所定速度で走行させる」と補正することにより、走行もしくは停止という二つの選択肢として記載していた事項を一つに限定し、同じく「判定手段」について「車両制動制御手段による走行中に」との限定を付加し、同じく「要求制動力発生手段」について「前記目標減速度が得られるような前記指示信号の出力をせず」との限定を付加したものであり、かつ、補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の請求項1に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、上記補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号に規定された特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。そして、本件補正は、新規事項を追加するものではない。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

2.引用例の記載事項
(1)特開2004-50925号公報
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2004-50925号公報(以下、「引用例1」という。)には、「駐車補助ブレーキ装置」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。
ア.「【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の自動ブレーキ装置に関し、さらに詳しくは、駐車時に補助的に作動するブレーキ装置にする。」(段落【0001】)
イ.「本発明は上記点に鑑みて、駐車時の運転者の運転操作を補助して、停車に至る車両の走行状態の制御を、運転フィーリングを悪化させることなく簡便かつ安全に行えるようにすることを目的とする。」(段落【0005】)
ウ.「なお、本実施形態の駐車補助ブレーキ装置の動作モードである駐車補助ブレーキ制御モードは、駐車時に目標速度以下の低速で走行する定速モード、定速モードでの走行後、障害物との距離に応じて制動力を制御して車両を所定位置で停止させる停車モード、および、停車モードによる停車後、設定された最終駐車完了位置へ更に走行させてその最終駐車完了位置で停止させる停止位置補正モードを含む。
本第1実施形態は定速モードおよび停止モードで動作する駐車補助ブレーキ装置に関するものであり、後述する第2実施形態では、定速モード、停止モードでの動作の後、停止位置補正モードで動作する駐車補助ブレーキ装置に関するものである。」(段落【0029】、【0030】)
エ.「本実施形態は、車両VLに搭載されている、ブレーキ制御手段としてのブレーキ制御ECU1と、第1ブレーキ手段としての油圧ブレーキ装置2と、油圧ブレーキ装置2と第1配管系統11および第2配管系統21でそれぞれダイアゴナル接続されている各車輪4FR、4RL、4FL、4RR毎のホイールシリンダ(以下、W/Cという)41FR、41RL、41FL、41RRと、第2ブレーキ手段としての電動パーキングブレーキ(以下、PKBという)3と、PKB3と後輪4RL、4RRの各ブレーキキャリパとをそれぞれ接続するブレーキワイヤ31R、31Lと、各車輪の回転速度を検出する車輪速度センサ5(5FR、5RL、5FL、5RR)と、各種電子機器の入出力信号を伝送する車内LANバス6と、左右の前輪4FR、4FLをそれぞれ車軸72R、72Lおよび自動変速機(AT)71を介して回転駆動するエンジン(E/G)70と、E/G70の出力を制御するエンジン制御手段としてのエンジン制御ECU7と、周辺監視手段としての周辺監視制御ECU8と、ハザードランプなどの各種ランプやブザーなどの警報装置からなるランプ・警報装置9と、ハンドル操舵量を検出する操舵量センサ51、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量センサ52、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量センサ53および車両VL周辺の障害物を検出する障害物センサ54を備えるセンサ手段50と、ブレーキ制御ECU1へ制動要求を出力する渋滞追従ECU81、車間制御ECU82および居眠り防止ECU83を備える制動要求出力手段80とを備えている。」(段落【0032】)
オ.「運転者によりブレーキペダルが踏み込まれるときの通常のブレーキ操作においては、全ての制御弁(SM弁18、増圧制御弁14a、減圧制御弁15a)は非通電(OFF)状態とされ、M/C圧がそのままW/Cに作用し、W/C圧=M/C圧となる。」(段落【0051】)
カ.「次に、本発明の駐車補助ブレーキ制御、すなわち、ブレーキペダルの踏み込み操作の有無に拘わらず周辺監視制御ECU8や制動要求出力手段80からの制動要求信号に基づいてブレーキ制御ECU1が油圧ブレーキ装置2に対して指示するブレーキ動作中の、増圧過程および減圧過程について説明する。
駐車補助ブレーキ制御の増圧過程では、SM弁18をON(カット状態)に、かつ、減圧制御弁15aをOFF(カット状態)にするとともに、ポンプ17を駆動してリザーバ16よりブレーキ液を吸引して吐出圧を発生させた状態で、油圧センサ19aの検出値との比較を行いながら、増圧制御弁14aをOFF/ONのデューティー比制御により所定の変化勾配で、あるいは設定された目標の圧力までW/C圧を増圧する。このとき、必要に応じてM/C10から吸引管路13、リザーバ16を介してブレーキ液がポンプ17の吸引口に補充される。
駐車補助ブレーキ制御の減圧過程では、SM弁18をON(カット状態)に、かつ、増圧制御弁14aをON(カット状態)にするとともに、ポンプ17を駆動してリザーバ16よりブレーキ液を吸引して吐出圧を発生させた状態で、油圧センサ19aの検出値との比較を行いながら、減圧制御弁15aをON/OFFのデューティー比制御により所定の勾配で、あるいは設定された目標の圧力までW/C41FRよりブレーキ液を吸引してW/C圧を減圧する。この時、増圧制御弁14aおよびSM弁18がともにカット状態であるため、ポンプ17の吐出圧は増大するが、その圧がSM弁18の逆止弁のばねのクラッキング力より大きくなるとリリースされて圧力が低下する。」(段落【0055】?【0057】)
キ.「次に、第2ブレーキ手段であるPKB3について説明する。
PKB3は、ブレーキ制御ECU1からの第2駆動信号により動作する図示しないモータおよびギア機構からなるアクチュエータがブレーキワイヤ31R、31Lを介して左右後輪4RR、4RLのブレーキキャリパを駆動することにより制動力すなわち、第2の制動力を発生させる。PKB3のモータは第2駆動信号に基づきデューティー駆動されて正転または逆転し、これにより第2制動力の大きさが制御される。
このとき、デューティー比に応じた制動力が発生し、目標の制動力となったらPKB3のモータがロックし、モータロックが検出されるとモータの駆動電流が遮断、すなわち、第2駆動信号が解除されて、PKB3は制御停止(制御禁止)の状態となる。このPKB3の制御停止状態ではギア機構は動かないので、第2の制動力は維持され、ロック状態となる。
このPKB3の動作は、駐車補助ブレーキ制御中にブレーキ制御ECU1からの第2駆動信号によって行われる以外に、運転者により図示しないパーキングブレーキスイッチをON/OFF操作した場合にも、その操作信号に基づきブレーキ制御ECU1がPKB3の第2駆動信号を出力することにより動作可能である。」(段落【0058】?【0061】)
ク.「図4は、本第1実施形態の駐車補助ブレーキ装置のメインフローチャートであり、主にブレーキ制御ECU1により、制御周期(5?10ms)毎に繰り返し実行される。
本第1実施形態では、上述のように、駐車補助ブレーキ制御として、定速モードによる目標速度以下での移動および停車モードによる目標の制動距離の移動後の停車の各動作を行う。
イグニッションオンと共に開始され、ステップS100で、車輪速度センサ5、M/C圧センサ30、W/C圧センサ19、29などの各種センサ入力処理、および、無線LANバス6を介して通信によりエンジン制御ECU7や周辺監視制御ECUおよび制動要求出力手段80などの他システムからの情報の入力処理を行う。
ステップS110で、各輪の車輪速度センサ5からの入力パルスを演算処理して、各輪の車輪速度を演算する。さらに、これらの車輪速度のうち従動輪(本実施形態の場合、左右後輪)の車輪速度の平均値により車体速度(車速)を演算する。
ステップS120では、通常走行時に行われるブレーキ制御として、上述のABS制御、車輪速度が車体速度より大きくなってスリップ量が所定値以上の場合にエンジン出力および制動力を制御してスリップ量を小さくするトラクション(TRC)制御、および車両の横加速度やヨーレートを検出してそれらが所定値以下となるよう、すなわち車体の安定性を確保できるよう各輪の制動力を制御する横滑り防止(VSC)制御が、それぞれ、走行状況に応じて行われる。
ステップS130では、後述するフローに従い、目標車速以下の速度で走行させる定速モードでの動作のために、車速が予め設定された目標速度以下となるようエンジン出力および制動力を調整するための各制御指令値を設定する。
ステップS140では、後述するように、周辺監視制御ECU8からの制動要求値としての制動距離Lを制動液圧へ換算する。ブレーキ制御ECU1では換算された制動液圧を制動要求値として扱う。
ステップS150では、後述するように、周辺監視制御ECU8の制動要求値と定速モードにおける制動要求値とを比較し、大きい方の制動要求値に基づき、車両の状態に応じて油圧ブレーキ装置2またはPKB3のいずれかを駆動するかの選択および発生させるべき目標制動力の指令値γの設定、すなわちブレーキ制御調停を行う。
ステップS160では、ステップS150でのブレーキ制御調停の結果、設定された油圧ブレーキ装置2に対する目標制御圧に基づき油圧ブレーキ装置2に第1駆動信号を出力して第1の制動力を発生させる。
ステップS170では、ステップS150でのブレーキ制御調停の結果、設定されたPKB3に対する目標制動力に基づきPKB3に第2駆動信号を出力して第2の制動力を発生させる。
ステップS180では、ステップS130(詳しくは、後述するステップS350)で設定されたエンジン制御指令値をエンジン制御ECU7へ送信する。
ステップS190では、イグニッションオン中のフェールセーフチェックを行う。すなわち、ブレーキ制御ECU1、油圧ブレーキ装置2、PKB3、およびその他各センサの状態を常時診断する。故障が検出されると、車両VLが危険な状態にならないよう所定の処置を行う。」(段落【0073】?【0084】)
ケ.「次に、上記ステップS140において行われる周辺監視制御ECU8からの制動要求値Lの制動液圧TPmへの換算手順について説明する。図12はその換算処理フローである。
ステップS400で、現在の車速Vs0から制動距離Lで停止する場合の減速度(目標減速度)Tgを、数式3により演算する。
【数3】
Tg=(Vs0)^(2)/(2L)
ステップS410で、予め設定されている図13に示される目標減速度Tgと目標液圧TPmとの関係より、目標液圧TPmを算出する。
ブレーキ制御ECU1では、この目標液圧TPmを周辺監視制御ECU8からの制動要求値として扱う(ステップS420)。」(段落【0110】?【0113】)
コ.「次に、上記ステップS150で実行されるブレーキ制御調停の制御フロー(図14、15、16)について説明する。
まず、ステップS500で、周辺監視制御ECU8からの制動要求値(TPm)と、ステップS360で設定された定速モード時の制動要求値とを比較し、大きい方を選択する。
ステップS510で車両が停止あるいは停止間際の状態(停止状態という)か否かを、走行状態を表わす情報の1つである車輪速度により判定し、停止状態でないならばステップS520へ、停止状態ならばステップS600へ移行する。
ステップS520では、ステップS100における各種入力処理の結果から油圧ブレーキ装置2が正常か否かを判定し、YESならばステップS530へ、NOならばステップS540へ移行する。
ステップS540では、PKB3が正常か否かを判定し、NOならばステップS550へ、YESならばステップS560へ移行する。
ステップS560では、油圧ブレーキ装置2が異常、かつPKB3が正常であるので、油圧ブレーキ装置2の制御を禁止、すなわち、第1駆動信号を非作動状態(各部駆動電流=0)とする。
次にステップS570で、ブレーキ制御ECU1が、PKB3の目標となる制動力としてステップS500で選択されたECU要求値である要求制動力を発生するのに必要な駆動デューティーを設定する。
ステップS580では、PKB3が発生している制動力と設定された目標制動力とが等しいか否かを判定する。
これはPKB3のモータがロックした、すなわちモータ電流が増加しなくなった、あるいは、モータの回転が停止したことを検出することにより判定される。等しくなければ等しくなるまでこのルーチンを繰り返し、等しければステップS590へ移行してPKB3の制御を終了する。
このPKB3の制御終了により、PKB3のモータの駆動力は0となるが、ケーブル31の張力すなわち制動力はそのまま保持される。」(段落【0114】?【0123】)
サ.「一方、ステップS520で油圧ブレーキ装置2が正常と判断されたら、ステップS530で、油圧ブレーキ装置2が発生すべき制動圧(目標制御圧)をステップS500で選択されたECU要求値である要求制動力(制動油圧)に設定し、油圧ブレーキ装置2は、この設定された目標の制動力となるよう、増圧または減圧過程により圧力制御される。」(段落【0125】)
シ.「以上、ブレーキ制御調停の制御フローにおいて、まず、ステップS500で、周辺監視制御ECU8から出力される障害物までの距離および車速に基づき算出された制動距離Lの液圧換算値としての制動要求値と、定速モードでの一定速度走行のために必要とする目標制動力の液圧換算値としての制動要求値を比較する。
この比較の結果、大きい方の制動力を選択し(ステップS150)、ステップS510→S520→S530またはS510→S520→S540→S560?S590で設定された目標の制動力となるよう、ステップS160またはS170で油圧ブレーキ装置2およびPKB3のいずれか一方、または両者を併用して制動力を発生させる。
すなわち、定速モードにおける制動要求値が選択されている場合は、エンジン制御ECU1によるエンジン出力制御と協同して車速が目標車速TVcとなるよう制御され、一方、周辺監視制御ECU8からの制動要求値が選択されている場合は、停車モードにより車両VLが目標の制動距離分、移動した後停止する。
この時、油圧ブレーキ装置2に異常が発生した場合にはステップS540→S560?S590で、油圧ブレーキ装置2の代わりにPKB3により目標となる制動力を発生させて、定速モードまたは停車モードでの動作が行われる。なお、PKB3にも異常が発生している場合には、ステップS540→S550で、油圧ブレーキ装置2およびPKB3の両者とも制御を停止させる。
そして、周辺監視制御ECU8からの制動要求値が選択されて、停車モードでの動作により車両VLが停止状態になった場合には、ステップS600?S650により油圧ブレーキ装置2の目標制御圧をaずつ段階的に減少させながらPKB3に車両停止を維持させるための制動力を発生させて、車速=0すなわち車両を完全に停止させる。」(段落【0135】?【0139】)
ス.「なお、上述したように、前後障害物との距離が急激に小さくなる場合には、歩行者等の飛び出しの可能性があるため、車間制御ECU82から急制動(最大制動力)の制動要求が出されるので、ステップS505では、この急制動の制動要求が選択され、ステップS160(またはステップS170)で実際にこの急制動の要求に基づき、車両VLを急停車させることができる。」(段落【0171】)
セ.図15のステップS520において、油圧ブレーキ装置2が正常か否かの判定を行っているから、ブレーキ制御ECU1は、油圧ブレーキ装置2に異常が発生したことを検出する異常検出手段を有しているものと理解することができる。
ソ.上記シ.の「油圧ブレーキ装置2に異常が発生した場合にはステップS540→S560?S590で、油圧ブレーキ装置2の代わりにPKB3により目標となる制動力を発生させて、定速モードまたは停車モードでの動作が行われる。」との記載、図15のステップS560で油圧ブレーキ装置2の制御を禁止し、ステップS570?S590でPKB3に制動力を発生させていることなどからみて、ブレーキ制御ECU1は、油圧ブレーキ装置2とは異なるPKB3に指示信号を出力し、制動力を発生させることで、車両を所定速度で走行させる車両制動制御手段を有しているものと理解することができる。
タ.図4のステップS100で入力された車輪速度に基づいてステップS110で車両の速度である車体速度が演算され、ステップS140(図12のステップS400)で目標減速度が演算され、その後、ステップS150のブレーキ制御調停が行われ、そのブレーキ制御調停の制御フローの中でステップS520において油圧ブレーキ装置2の異常が検出されること、及び、図4の制御は、制御周期(5?10ms)毎に繰り返し実行される点などからみて、ブレーキ制御ECU1は、車両の速度を示すデータとして、油圧ブレーキ装置2に異常が発生した時点における最新のデータを受け取り、この車速を示すデータに基づいて目標減速度を求める目標減速度検出手段を有しているものと理解することができる。
チ.上記ソ.及びタ.の事項や図15の図示内容などを総合すると、前記車両制動制御手段は、PKB3が車輪に付加する制動力を制御して前記目標減速度検出手段によって求められた前記目標減速度が得られるように、指示信号を出力し、前記PKB3が前記車輪に付与する制動力を調整することは明らかである。

これら記載事項及び図示内容を総合し、本願補正発明の記載ぶりに倣って整理すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「駐車時の運転者の運転操作を補助するための駐車補助ブレーキ制御モードが設定された際に、前記車両の速度を制動力にて制御する駐車補助ブレーキ制御を実行する駐車補助ブレーキ装置において、
前記駐車補助ブレーキ制御にあたり、前記車両に備えられる各車輪4FL,4FR,4RL,4RRに、ブレーキペダルの踏み込み操作の有無に拘わらず前記制動力を付与可能な油圧ブレーキ装置2の異常状態を示す検出信号を受け取り、前記油圧ブレーキ装置2に異常が発生したことを検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段によって、前記油圧ブレーキ装置2に異常が発生したことが検出された場合に、前記車両に備えられる車輪に制動力を付与する前記油圧ブレーキ装置2とは異なるPKB3に指示信号を出力し、制動力を発生させることで、前記車両を所定速度で走行させる車両制動制御手段と、
前記車両の車速を示すデータとして、前記第1ブレーキ手段に異常が発生した時点のデータを受け取り、この車速を示すデータに基づいて目標減速度を求める目標減速度検出手段目標減速度検出手段とを有し、
前記車両制動制御手段は、前記PKB3が前記車輪に付加する制動力を制御して前記目標減速度検出手段によって求められた前記目標減速度が得られるように、前記指示信号を出力し、前記PKB3が前記車輪に付与する制動力を調整する駐車補助ブレーキ制御装置。」

(2)特開2001-18770号公報
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2001-18770号公報(以下、「引用例2」という。)には、「車両の自動操舵装置」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。
ナ.「【発明の属する技術分野】本発明は、ドライバーのステアリング操作によらずに車両を自動的に駐車するための車両の自動操舵装置に関する。」(段落【0001】)
ニ.「図4は第1実施例として車両Vに備えられた制動装置を示すもので、この制動装置はドライバーがブレーキペダル9を踏むことにより制動力を発生する以外に、制御部22からの指令により自動制動装置31が作動して制動力を発生し、ドライバーのブレーキ操作が遅れても後述する折り返し位置あるいは目標位置(図2参照)に車両Vを確実に停止させるようになっている。
尚、自動制動装置31が発生する制動力は、折り返し位置や目標位置などの車両停止位置に車両Vを停止させるのに必要な制動力、あるいは移動軌跡上に障害物が存在する場合に該障害物の手前で車両Vを停止させるのに必要な制動力であり、車両停止位置や障害物までの距離、車両重量などの車両諸元や車輪回転角に基づいて算出した車速等のパラメータに基づいて演算される。」(段落【0021】、【0022】)
ヌ.「而して、シャットバルブ36を開弁し、増圧バルブ43および減圧バルブ46を閉弁した状態では、ドライバーがブレーキペダル9に入力した踏力に応じて負圧ブースタ32を介してマスタシリンダ33がブレーキ油圧を発生し、そのブレーキ油圧がブレーキキャリパ34に伝達されて制動力を発生する。一方、シャットバルブ36を閉弁した状態で、増圧バルブ43を開弁して減圧バルブ46を閉弁すれば、アキュムレータ42がブレーキキャリパ34に連通してブレーキ油圧が増圧され、逆に増圧バルブ43を閉弁して減圧バルブ46を開弁すれば、ブレーキキャリパ34がリザーバ38に連通してブレーキ油圧が減圧される。従って、増圧バルブ43および減圧バルブ46を開閉駆動することにより、ドライバーの操作によらずにブレーキキャリパ34に制動力を発生させるとともに、その制動力の大きさを任意に制御することができる。
尚、シャットバルブ36を閉弁し、増圧バルブ43および減圧バルブ46を開閉駆動して自動制動を行っているときにドライバーがブレーキペダル9を踏むと、マスタシリンダ33が発生するブレーキ油圧が自動制動のブレーキ油圧よりも大きいときに限り、マスタシリンダ33が発生するブレーキ油圧がチェックバルブ37を介してブレーキキャリパ34に伝達される。つまり、マスタシリンダ33および自動制動装置31の両方が同時に作動しているとき、マスタシリンダ33が発生するブレーキ油圧が自動制動装置31が発生するブレーキ油圧よりも大きければ、マスタシリンダ33が発生するブレーキ油圧がブレーキキャリパ34に伝達される。逆に、自動制動装置31が発生するブレーキ油圧がマスタシリンダ33が発生するブレーキ油圧よりも大きければ、自動制動装置31が発生するブレーキ油圧がブレーキキャリパ34に伝達される。」(段落【0024】?【0025】)
ネ.「上記自動操舵制御はドライバーがブレーキペダル9を踏んで車両がクリープ走行する間に実行されるため、ドライバーが障害物を発見したときに速やかにブレーキペダル9を踏み込んで車両Vを停止させることができる。」(段落【0032】)

3.対比
そこで、本願補正発明と引用発明とを対比すると、後者の「駐車補助ブレーキ装置」は、その意味又は機能などからみて、前者の「駐車補助ブレーキ制御装置」に相当し、以下同様に、「駐車時の運転者の運転操作を補助するための駐車補助ブレーキ制御モード」は「ドライバに対して車両(VL)の駐車を支援するための駐車補助モード」に、「車輪4FL,4FR,4RL,4RR」は「車輪(4FL、4FR、4RL、4RR)」に、「ブレーキペダルの踏み込み操作の有無に拘わらず」は「ドライバの意思とは無関係に」に、「油圧ブレーキ装置2」は「第1ブレーキ手段(2)」に、「異常検出手段」は「異常検出手段(103)」に、「PKB3」は「第2ブレーキ手段(3)」に、それぞれ相当するから、本願補正発明の用語を用いて表現すると、両者は、
[一致点]
「ドライバに対して車両の駐車を支援するための駐車補助モードが設定された際に、前記車両の速度を制動力にて制御する駐車補助ブレーキ制御を実行する駐車補助ブレーキ制御装置において、
前記駐車補助ブレーキ制御にあたり、前記車両に備えられる各車輪に、ドライバの意思とは無関係に前記制動力を付与可能な第1ブレーキ手段の異常状態を示す検出信号を受け取り、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことを検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段によって、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことが検出された場合に、前記車両に備えられる車輪に制動力を付与する前記第1ブレーキ手段とは異なる第2ブレーキ手段に指示信号を出力し、制動力を発生させることで、前記車両を所定速度で走行させる車両制動制御手段と、
前記車両の車速を示すデータとして、前記第1ブレーキ手段に異常が発生した時点のデータを受け取り、この車速を示すデータに基づいて目標減速度を求める目標減速度検出手段とを有し、
前記車両制動制御手段は、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付加する制動力を制御して前記目標減速度検出手段によって求められた前記目標減速度が得られるように、前記指示信号を出力し、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付与する制動力を調整する駐車補助ブレーキ制御装置。」である点で一致し、次の点で相違する。

[相違点]
本願補正発明は、「前記車両制動制御手段による走行中にドライバのブレーキペダル操作に応じて発生させられる要求制動力が前記制動力よりも大きいか否かを判定する判定手段(113)と、前記要求制動力が前記制動力よりも大きいと判定された場合に、前記目標減速度が得られるような前記指示信号の出力をせず、前記要求制動力を発生する要求制動力発生手段とを備えている」のに対して、引用発明は、そのような構成を備えていない点。

4.判断
上記相違点について検討する。
引用例1には、「前後障害物との距離が急激に小さくなる場合には、歩行者等の飛び出しの可能性があるため、車間制御ECU82から急制動(最大制動力)の制動要求が出されるので、ステップS505では、この急制動の制動要求が選択され、ステップS160(またはステップS170)で実際にこの急制動の要求に基づき、車両VLを急停車させることができる。」(上記ス.参照)と記載されているから、引用例1には、PKB3が制動力を発生している状態において、急制動の制動要求が出された場合にはPKB3による制動よりも急制動の制動要求を優先させることが記載又は示唆されているということができる。
一方、引用例2には、車両を自動的に駐車するための自動制動装置31であって(上記ナ.ニ.参照)、制御部22からの指令により制動力を発生し、所定の位置に車両を確実に停止させる自動制動装置31が記載されている(上記ニ.参照)。そして、この自動制動装置31は、「シャットバルブ36を閉弁し、増圧バルブ43および減圧バルブ46を開閉駆動して自動制動を行っているときにドライバーがブレーキペダル9を踏むと、マスタシリンダ33が発生するブレーキ油圧が自動制動のブレーキ油圧よりも大きいときに限り、マスタシリンダ33が発生するブレーキ油圧がチェックバルブ37を介してブレーキキャリパ34に伝達される。」(上記ヌ.参照)ように構成されているので、「ドライバーが障害物を発見したときに速やかにブレーキペダル9を踏み込んで車両Vを停止させることができる。」(上記ヌ.参照)という作用効果を奏するものである。
してみると、引用例2には、走行中にドライバのブレーキペダル操作に応じて発生させられる要求制動力が自動制動装置によって発生させられる制動力よりも大きいか否かを判定し、前記要求制動力が前記制動力よりも大きいと判定された場合に、前記要求制動力を発生することが記載されていると認められる。
このように引用例2に記載された自動制動装置31は、自動制動よりもドライバの急制動の制動要求を優先させるという機能を備えたものであるが、このような急制動の制動要求を優先させる機能を備えることは、ドライバの意思とは無関係に制動力を発生させる自動制動装置において、従来周知の技術である。即ち、自動制動によりドライバの意思とは無関係に付与される制動力よりも、ドライバのブレーキペダル操作に応じて発生させられる要求制動力が大きい場合に、該自動制動を中止して該要求制動力を発生させようとすることは、従来周知の技術である(例えば、特開平11-11274号公報の段落【0041】には「ステップ11において、ブレーキペダル減速度検出手段47からの減速度を示した信号と、目標減速度設定手段31からの目標減速度を示した信号とを取り込んで、ブレーキペダル2の踏込力による減速度が、前記目標減速度以上であるか否かを判断する。前記目標減速度以上であれば、ステップ12に移り、油圧制御手段44bに中止信号を出力し、その制御を中止させる。」と記載されている。また、特開2004-34746号公報の段落【0038】には「運転者のブレーキ操作量やアクセル操作量が現在の制御量より大きい場合には、即座に運転者の操作状態へと移行する。」と記載されている。)。
そうすると、引用例1及び引用例2などに接した当業者であれば、引用発明において、急制動の制動要求を優先させることができるようにするために、引用例2に記載された発明あるいはそれを含む上記周知技術を適用し、相違点に係る本願補正発明のように構成することは、格別の創意を要することなく容易になし得ることである。

そして、本願補正発明の効果も、引用発明、引用例2に記載された発明及び上記周知技術から当業者が予測し得る範囲内のものであって格別なものとはいえない。

したがって、本願補正発明は、引用発明及び引用例2に記載された発明あるいはそれを含む周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

なお、審判請求人は、審判請求書において、「引用文献4(審決注:本審決における「引用例2」を意味する。以下同様。)に記載の発明は、ドライバの操作で得られる要求制動力が自動ブレーキ装置で調整した制動力より大きいと判定された場合に、ドライバの操作で得られる要求制動力を発生させるというものである。しかしながら、引用文献4に記載の発明では、ドライバの制動操作は車両が停止状態において行われているものである。つまり、引用文献4に記載の発明は、停止状態において意図しない自動制御の解除が行われて車両が動き出してしまわないようにすることを目的とするものであり、本願請求項1に記載の発明のように、駐車補助ブレーキ制御による制動力を掛けながら所定速度で走行中に、ドライバがブレーキ操作を行ったときに対処するものではない。したがって、引用文献4に記載の発明も、本願請求項1に記載の発明のような効果を奏することができない。
そして、このような本願請求項1に記載の発明の特徴について、引用文献1(審決注:本審決における「引用例1」を意味する。)と引用文献4のいずれにも、何ら記載も示唆もされていない。」(「4.本願発明と引用文献との対比 」の項参照。)と主張している。
しかしながら、上記引用文献4には、引用例2について上記ナ.ないしネ.に摘記したとおり、自動制動によって制動力を掛けながら所定速度で走行中に、ドライバがブレーキ操作を行ったときに対処するものも記載されている。
よって、審判請求人の主張は採用できない。

5.むすび
以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

III.本願発明について
1.本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし8に係る発明は、平成21年1月13日付けの手続補正により補正された明細書、特許請求の範囲及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりである。なお、平成21年4月28日付けの手続補正は、平成22年1月6日付けで決定をもって却下されている。
「ドライバに対して車両(VL)の駐車を支援するための駐車補助モードが設定された際に、前記車両の速度を制動力にて制御する駐車補助ブレーキ制御を実行する駐車補助ブレーキ制御装置において、
前記駐車補助ブレーキ制御にあたり、前記車両に備えられる各車輪(4FL、4FR、4RL、4RR)に、ドライバの意思とは無関係に前記制動力を付与可能な第1ブレーキ手段(2)の異常状態を示す検出信号を受け取り、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことを検出する異常検出手段(103)と、
前記異常検出手段によって、前記第1ブレーキ手段に異常が発生したことが検出された場合に、前記車両に備えられる車輪に制動力を付与する前記第1ブレーキ手段とは異なる第2ブレーキ手段(3)に指示信号を出力し、制動力を発生させることで、前記車両を所定速度で走行させるもしくは停止させる車両制動制御手段(115)と、
前記車両の車速を示すデータとして、前記第1ブレーキ手段に異常が発生した時点のデータを受け取り、この車速を示すデータに基づいて目標減速度を求める目標減速度検出手段(109)とを有し、
前記車両制動制御手段は、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付加する制動力を制御して前記目標減速度検出手段によって求められた前記目標減速度が得られるように、前記指示信号を出力し、前記第2ブレーキ手段が前記車輪に付与する制動力を調整すると共に、
さらに、ドライバのブレーキペダル操作に応じて発生させられる要求制動力が前記制動力よりも大きいか否かを判定する判定手段(113)と、
前記要求制動力が前記制動力よりも大きいと判定された場合に前記要求制動力を発生する要求制動力発生手段とを備えていることを特徴とする駐車補助ブレーキ制御装置。」

2.引用例の記載事項
引用例1及び引用例2の記載事項並びに引用発明は、前記II.2.に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明は、前記II.1.の本願補正発明から、「判定手段」についての限定事項である「車両制動制御手段による走行中に」との事項を省き、「要求制動力発生手段」についての限定事項である「前記目標減速度が得られるような前記指示信号の出力をせず」との事項を省くとともに、本願補正発明における「車両制動制御手段」についての限定事項である「車両を所定速度で走行させる」を「車両を所定速度で走行させるもしくは停止させる」に拡張したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含み、さらに、他の発明特定事項を付加したものに相当する本願補正発明が、前記II.3.及び4.に記載したとおり、引用発明及び引用例2に記載された発明あるいはそれを含む周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、実質的に同様の理由により、引用発明及び引用例2に記載された発明あるいはそれを含む周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおり、本願発明(請求項1に係る発明)は、引用発明及び引用例2に記載された発明あるいはそれを含む周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
そうすると、本願発明が特許を受けることができないものである以上、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-01-20 
結審通知日 2011-01-25 
審決日 2011-02-07 
出願番号 特願2004-163067(P2004-163067)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B60T)
P 1 8・ 575- Z (B60T)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 河内 誠小野 孝朗  
特許庁審判長 川本 真裕
特許庁審判官 大山 健
川上 溢喜
発明の名称 駐車補助ブレーキ制御装置  
代理人 特許業務法人ゆうあい特許事務所  

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