• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部無効 1項3号刊行物記載  H04N
管理番号 1246263
審判番号 無効2010-800196  
総通号数 144 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-12-22 
種別 無効の審決 
審判請求日 2010-10-25 
確定日 2011-08-31 
事件の表示 上記当事者間の特許第3512195号発明「仮想チャンネルを備える電子テレビ番組予定ガイドシステム及び方法」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 第1 手続の経緯
1 本件出願の経緯
出願 平成 8年 6月 6日
(特願平09-501582号
パリ条約による優先権主張(米国) 1995年 6月 7日)
設定登録 平成16年 1月16日
(特許第3512195号
請求項数 61
権利者 ニューズ・アメリカ・パブリケーションズ・インク
権利者 テレコミュニケーションズ・オブ・コロラド・インク )

2 本件審判の経緯
審判請求書(請求人) 平成22年10月25日
(甲第1号証?甲第3号証添付)
移転登録・表示変更登録申請 平成23年 2月 8日
(登録後の権利者
権利者 ティーヴィーエスエム パブリッシング インク
権利者 テレ?コミュニケーションズ オブ コロラド,インコーポ
レイテッド )
審判事件答弁書(被請求人) 平成23年 2月14日
移転登録申請 平成23年 3月25日
(登録後の権利者
権利者 ユナイテッド ビデオ プロパティーズ インク )
口頭審理陳述要領書(請求人) 平成23年 6月 9日
口頭審理陳述要領書(被請求人) 平成23年 6月23日
上申書(請求人) 平成23年 6月28日
口頭審理(特許庁審判廷) 平成23年 6月30日

第2 請求及び主張の概要
1 請求人
(1)請求の趣旨
特許第3512195号の特許請求の範囲の欄に記載された請求項1-61に係る各発明についての特許を無効とする。
審判請求費用は披請求人の負担とする。
との審決を求める。

(2)無効理由:特許法第29条第1項第3号
本件特許発明1-61は、甲第1号証に記載された発明と同一であるので、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものである。

(3)甲号証
甲第1号証 : 国際公開第94/13107号パンフレット
甲第2号証 : 特表平8-510869号公報
甲第3号証 : 特許第3512195号公報(本件特許公報)

2 被請求人
(1)答弁の趣旨
特許第3512195号の請求項1?61に係る各発明についての特許を維持する、審判請求費用は請求人の負担とする、との審決を求める。

第3 判断
1 本件特許
本件特許の請求項1ないし61に係る発明(以下、請求の範囲の番号に従い、「本件発明1」ないし「本件発明61」ともいう)は、請求の範囲に記載された請求の範囲1.ないし61.に記載された次のとおりであると認める。なお、以下、請求の範囲1.ないし61.を請求項1ないし61と表記する。

【請求項1】
チャンネル同調シーケンスにおいて複数のユーザー選択可能なチャンネルを介して番組予定を含む情報を表示する受像機に用いる電子番組予定ガイド装置であって、
チャンネル制御コマンドを含むユーザー制御コマンドを出力するためのユーザー制御手段と、
前記ユーザー制御コマンドを受け取り、ビデオ制御コマンドを発生するデータプロセッサと、
該データプロセッサからビデオ制御コマンドを受け取って複数の仮想チャンネルを発生して表示することに適したビデオ表示発生装置であって、前記仮想チャンネルの各々はチャンネルとしてアクセス可能でかつ前記チャンネルのサブグループに供給されたサービスと関連し、前記仮想チャンネルの各々はチャンネルのサブグループを特定し、それに関連したサービスがそこに供給されるビデオ表示発生装置とを備える電子番組予定ガイド装置。

【請求項2】
請求項1の電子番組予定ガイド装置において、前記仮想チャンネルの各々は、前記特定されたサブグループにおける各チャンネルに現在供給されている番組または情報の特定も行う電子番組予定ガイド装置。

【請求項3】
請求項1または2の電子番組予定ガイド装置において、前記サービスは、ビデオ番組、オーディオ番組、ニアビデオオンデマンド(near video on demand)、ビデオオンデマンド(video on demand)、電子ゲームプログラムまたはニュース情報を含むグループから選択される電子番組予定ガイド装置。

【請求項4】
請求項1または2の電子番組予定ガイド装置において、前記仮想チャンネルの各々は、ユーザー制御コマンドを出力して前記関連するサービスが供給される前記チャンネルのサブグループにおけるいずれかのチャンネルにも前記受信機を同調させることによって選択することができる電子番組予定ガイド装置。

【請求項5】
請求項1または2の電子番組予定ガイド装置において、さらに、ユーザーが、前記特定されたサブグループのいずれのチャンネルも選択できるようにする選択手段を備える電子番組予定ガイド装置。

【請求項6】
請求項5の電子番組予定ガイド装置において、前記データプロセッサは、前記選択手段を用いてユーザーによって選択されたチャンネルに前記受信機を同調させ、その同調は、前記選択されたチャンネルに同調するためのユーザー制御コマンドに応答して行われる電子番組予定ガイド装置。

【請求項7】
請求項5の電子番組予定ガイド装置において、前記選択手段は前記ユーザー制御手段を用いて制御可能な移動自在のカーソルを備える電子番組予定ガイド装置。

【請求項8】
請求項5の電子番組予定ガイド装置において、前記サービスは、ビデオ番組、オーディオ番組、ニアビデオオンデマンド、ビデオオンデマンド、電子ゲームプログラムまたはニュース情報を含むグループから選択される電子番組予定ガイド装置。

【請求項9】
請求項5の電子番組予定ガイド装置において、前記仮想チャンネルの各々は、さらに、前記受像機が前記仮想チャンネルに同調している間、前記選択されたチャンネルに現在供給されている番組または情報を放送する手段を備える電子番組予定ガイド装置。

【請求項10】
請求項9の電子番組予定ガイド装置において、前記番組予定または情報はビデオまたはテキストを含む電子番組予定ガイド装置。

【請求項11】
請求項10の電子番組予定ガイド装置において、前記番組予定または情報は前記仮想チャンネルと部分的に重複する関係で現れる電子番組予定ガイド装置。

【請求項12】
請求項10の電子番組予定ガイド装置において、前記表示手段は前記仮想チャンネルの一部にウインドウを含む電子番組予定ガイド装置。

【請求項13】
請求項9の電子番組予定ガイド装置において、前記番組予定または情報はオーディオ番組または情報である電子番組予定ガイド装置。

【請求項14】
請求項1の電子番組予定ガイド装置において、前記データプロセッサは前記ビデオ表示発生装置を制御し、これにより、前記仮想チャンネルの各々が、ユーザ時間制御コマンドに応答して現在の時間ではない時間に前記特定されたサブグループのチャンネルの各々に供給される予定の番組または情報も特定する電子番組予定ガイド装置。

【請求項15】
チャンネル同調シーケンスにおいて複数のユーザ選択可能なチャンネルを介して番組予定を含む情報を表示する受信機に用いており、また、前記チャンネルがサービスチャンネルおよび仮想チャンネルからなる電子番組予定ガイドにおいて、前記サービスチャンネルの情報にアクセスする方法であって、
前記チャンネル同調シーケンスを提供する工程であって、該チャンネル同調シーケンスが、該シーケンスにおいて第1仮想チャンネルと第2仮想チャンネルとの間に配置されたサービスチャンネルの第1のサブグループを備える提供工程と、
前記受信機に表示するために前記第1の仮想チャンネルを選択する工程と、 前記第1の仮想チャンネルを発生して前記受信機に表示する工程であって、前記第1の仮想チャンネルは、前記サービスチャンネルの前記第1のサブグループに受信される第1のサービスと関連し、さらに、サービスチャンネルの前記第1のサブグループを特定し、それに関連するサービスがそこで受信される、発生および表示工程と、
前記同調シーケンスにおいて、より大きな数字のチャンネルを選択するためにチャンネルアップ(UP)コマンドを発生する工程と、
前記チャンネルアップコマンドを受け取り、それに応答してビデオ制御コマンドを発生する工程と、
前記ビデオ制御コマンドに応答して前記シーケンスにおいて前記第2の仮想チャンネルを発生および表示する工程であって、前記第2の仮想チャンネルは、前記サービスチャンネルの第2のサブグループで受け取られた第2のサービスと関連し、さらに、サービスチャンネルの第2のサブグループを特定し、それに関連するサービスがそこで受信される工程とを含む方法。

【請求項16】
請求項15の方法において、前記仮想チャンネルの各々は、前記サブグループのサービスチャンネルの各々で現在受信されている番組予定または情報も特定する方法。

【請求項17】
請求項15または16の方法において、前記サービスは、ビデオ番組、オーディオ番組、ニアビデオオンデマンド、ビデオオンデマンド、電子ゲームプログラムまたはニュース情報を含むグループから選択される方法。

【請求項18】
請求項15または16の方法において、さらに、チャンネル制御コマンドを出力して前記受信機をサービスチャンネルの前記第2のサブグループのチャンネルに同調し、そこで前記関連するサービスが受け取られる工程と、そのコマンドに応答して前記サブグループに関連する前記第2の仮想チャンネルを選択する工程とを含む方法。

【請求項19】
請求項15または16の方法において、さらに、前記第2の仮想チャンネルが前記受信機によって選択される間、前記第2のサブグループのサービスチャンネルを選択する工程を含む方法。

【請求項20】
請求項19の方法において、前記受信機は、前記選択されたサービスチャンネルに同調するためのユーザーコマンドに応答して、前記選択されたサービスチャンネルにチャンネルをあわせる方法。

【請求項21】
請求項19の方法において、前記選択されたサービスチャンネルは、前記受信機に表示された移動自在なカーソルを用いて選択される方法。

【請求項22】
請求項19の方法において、前記サービスは、ビデオ番組、オーディオ番組、ニアビデオオンデマンド、ビデオオンデマンド、電子ゲームプログラムまたはニュース情報を含むグループから選択される方法。

【請求項23】
請求項19の方法において、さらに、前記第2の仮想チャンネルが前記受信機によって選択されている間、前記選択されたチャンネルで現在受信されている番組予定または情報を特定する工程を含む方法。

【請求項24】
請求項23の方法において、前記番組予定または情報はビデオまたはテキストを含む方法。

【請求項25】
請求項24の方法において、前記特定された番組予定または情報は、前記仮想チャンネルと部分的に重なる関係で現れる方法。

【請求項26】
請求項24の方法において、前記番組予定または情報は前記仮想チャンネルの一部のウインドウに現れる方法。

【請求項27】
請求項23の方法において、前記番組予定または情報はオーディオ番組または情報である方法。

【請求項28】
請求項15の方法において、前記第2の仮想チャンネルは番組予定または情報を特定し、該番組予定または情報は、ユーザー時間制御コマンドに応答して現在の時間ではない時間に前記第2のサブグループのサービスチャンネルの各々で受け取られる予定である方法。

【請求項29】
チャンネル同調シーケンスにおいて複数のユーザ選択可能なチャンネルを介して番組予定を含む情報を表示する受信機に用いており、また、前記チャンネルがサービスチャンネルおよび仮想チャンネルからなる電子番組予定ガイドにおいて、前記サービスの情報にアクセスする方法であって、
前記チャンネル同調シーケンスを提供する工程であって、該チャンネル同調シーケンスが、該シーケンスにおいて第1仮想チャンネルと第2仮想チャンネルとの間に配置されたサービスチャンネルの第1のサブグループを備える提供工程と、
前記受信機に表示するために前記第2の仮想チャンネルを選択する工程と、
前記第2の仮想チャンネルを発生して前記受信機に表示する工程であって、前記第2の仮想チャンネルは、前記サービスチャンネルの第2のサブグループで受信される第2のサービスと関連し、さらに、サービスチャンネルの前記第2のサブグループを特定し、それに関連するサービスがそこで受信される、発生および表示工程と、
前記同調シーケンスにおいて、より小さな数字のチャンネルを選択するためにチャンネルダウン(Down)コマンドを発生する工程と、
前記チャンネルダウンコマンドを受け取り、それに応答してビデオ制御コマンドを発生する工程と、
前記ビデオ制御コマンドに応答して前記シーケンスにおいて前記第1の仮想チャンネルを発生および表示する工程であって、前記第1の仮想チャンネルは、前記サービスチャンネルの第1のサブグループで受け取られた第1のサービスと関連し、さらに、サービスチャンネルの第1のサブグループを特定し、それに関連するサービスがそこで受信される工程とを含む方法。

【請求項30】
テレビ受像機(27)と、記憶手段(18)と、前記テレビ受像機(27)に表示予定の情報を処理するためのデータ処理装置(16)と、該データ処理装置に接続されていて、該データ処理装置(16)からのコマンドに応答して前記テレビ受像機(27)に表示される前記情報を発生するビデオ表示発生器(23)とを備えるテレビ装置であって、該テレビ装置によって、複数のテレビチャンネルを用いてテレビ番組予定を前記テレビ受像機(27)に表示することができ、さらに、ユーザーがリモート制御(31)を用いて前記データ処理装置にチャンネル変更コマンドを出すことによってテレビチャンネルを変更することができるテレビ装置において、
前記データ処理装置(16)及びビデオ表示発生器(23)が、前記リモート制御(31)からのチャンネル変更コマンドの1つに応答して前記テレビ受像機(27)に仮想チャンネル(500)に関する情報を表示し、該仮想チャンネル情報がサービスのための多数のサービスチャンネルを特定するテレビ装置。

【請求項31】
請求項30のテレビ装置において、前記仮想チャンネル(500)の各々は、前記特定されたサービスチャンネルの各々に供給された最新の番組予定又は情報も列挙するテレビ装置。

【請求項32】
請求項30又は31のテレビ装置において、前記サービスは、ビデオ番組予定、オーディオ番組予定、ニアビデオオンデマンド、ビデオオンデマンド、電子ゲームプログラム及びニュース情報からなるグループから選択されるテレビ装置。

【請求項33】
請求項30又は31のテレビ装置において、前記サービスチャンネルは対応するテレビチャンネル番号を持つテレビ装置。

【請求項34】
請求項33のテレビ装置において、前記仮想チャンネル(500)の各々は、ユーザー制御コマンドを発生して前記サービスが分配される前記特定されたサービスチャンネルのいずれかのサービスチャンネルに対応するテレビチャンネルに前記テレビ受像機(27)を同調させることによって選択することができるテレビ装置。

【請求項35】
請求項30又は31のテレビ装置において、さらに、ユーザーが前記特定されたサービスチャンネルのどのサービスチャンネルでも選択することができるようにする選択手段を備えるテレビ装置。

【請求項36】
請求項35のテレビ装置において、前記データ処理装置(16)によって、前記テレビ受像機(27)が、前記選択されたチャンネルに同調させるユーザーコマンドに応答して前記選択手段を用いて前記ユーザーによって選択されたサービスチャンネルに同調されるテレビ装置。

【請求項37】
請求項35のテレビ装置において、前記選択手段は前記リモート制御(31)を用いて制御可能な移動自在なカーソルを備えるテレビ装置。

【請求項38】
請求項30のテレビ装置において、前記サービスは、ビデオ番組予定、オーディオ番組予定、ニアビデオオンデマンド、ビデオオンデマンド、電子ゲームプログラム及びニュース情報からなるグループから選択されるテレビ装置。

【請求項39】
請求項35のテレビ装置において、前記仮想チャンネル(500)は、さらに、前記テレビ受像機が該仮想チャンネル(500)に同調されたままの状態で、前記選択されたチャンネルに分配される最新の番組予定又は情報を放映するための表示手段を備えるテレビ装置。

【請求項40】
請求項39のテレビ装置において、前記番組予定又は情報はビデオ又はテキストを含むテレビ装置。

【請求項41】
請求項39のテレビ装置において、前記放映された番組予定又は情報は前記仮想チャンネル(500)と部分的なオーバーレイ関係となるテレビ装置。

【請求項42】
請求項39のテレビ装置において、前記表示手段は前記仮想チャンネル(500)の一部にあるウインドウからなるテレビ装置。

【請求項43】
請求項39のテレビ装置において、前記番組予定又は情報はオーディオ番組又は情報であるテレビ装置。

【請求項44】
請求項30のテレビ装置において、前記データ処理装置(16)は、前記ビデオ発生器(23)を制御して、ユーザー時間制御コマンドに応答して現在の時間ではない時間に前記特定されたサービスチャンネル内のサービスチャンネルの各々に分配されるように予定された番組予定又は情報も各仮想チャンネル(500)に列挙させるテレビ装置。

【請求項45】
請求項30のテレビ装置において、前記サービスは音楽サービスであり、前記サービスチャンネルは音楽チャンネルであるテレビ装置。

【請求項46】
テレビ受像機(27)と、記憶手段(18)と、前記テレビ受像機(27)に表示予定の情報を処理するためのデータ処理装置(16)と、該データ処理装置に接続されていて、該データ処理装置(16)からのコマンドに応答して前記テレビ受像機(27)に表示される前記情報を発生するビデオ表示発生器(23)とを備えるテレビ装置を用いてユーザーに情報を表示する方法であって、前記テレビ装置によって、複数のテレビチャンネルを用いてテレビ番組予定を前記テレビ受像機(27)に表示することができ、さらに、ユーザーがリモート制御(31)を用いて前記データ処理装置にチャンネル変更コマンドを出すことによってテレビチャンネルを変更することができる方法において、
前記リモート制御(31)からのチャンネル変更コマンドの1つに応答して前記テレビ受像機(27)に仮想チャンネル(500)に関する情報を表示し、該仮想チャンネル情報がサービスのための多数のサービスチャンネルを特定する方法。

【請求項47】
請求項46の方法において、前記仮想チャンネル(500)の各々は、前記特定されたサービスチャンネルの各々のサービスチャンネルに供給された最新の番組予定又は情報も列挙する方法。

【請求項48】
請求項46又は47の方法において、前記サービスは、ビデオ番組予定、オーディオ番組予定、ニアビデオオンデマンド、ビデオオンデマンド、電子ゲームプログラム及びニュース情報からなるグループから選択される方法。

【請求項49】
請求項46又は47の方法において、前記サービスチャンネルは対応するテレビチャンネル番号を持つ方法。

【請求項50】
請求項49の方法において、前記仮想チャンネル(500)の各々は、ユーザー制御コマンドを発生して前記サービスが分配される前記特定されたサービスチャンネルのいずれかのサービスチャンネルに対応するテレビチャンネルに前記テレビ受像機(27)を同調させることによって選択することができる方法。

【請求項51】
請求項46又は47の方法において、さらに、ユーザーが前記特定されたサービスチャンネルのどのサービスチャンネルでも選択することができるようにする選択工程を備える方法。

【請求項52】
請求項51の方法において、前記選択されたチャンネルに同調させるユーザーコマンドに応答して前記ユーザーによって選択されたサービスチャンネルに同調する工程を含む方法。

【請求項53】
請求項51の方法において、前記選択工程は移動自在なカーソルを用いる工程を含む方法。

【請求項54】
請求項46の方法において、前記サービスは、ビデオ番組予定、オーディオ番組予定、ニアビデオオンデマンド、ビデオオンデマンド、電子ゲームプログラム及びニュース情報からなるグループから選択される方法。

【請求項55】
請求項51の方法において、さらに、前記仮想チャンネル(500)に同調されたままの状態で、前記表示手段に関する前記選択されたチャンネルに分配される最新の番組予定又は情報を放映する工程を含む方法。

【請求項56】
請求項55の方法において、前記番組予定又は情報はビデオ又はテキストを含む方法。

【請求項57】
請求項55の方法において、前記放映された番組予定又は情報は前記仮想チャンネル(500)と部分的なオーバーレイ関係となる方法。

【請求項58】
請求項55の方法において、前記表示手段は前記仮想チャンネル(500)の一部にあるウインドウからなる方法。

【請求項59】
請求項55の方法において、前記番組予定又は情報はオーディオ番組又は情報である方法。

【請求項60】
請求項46の方法において、さらに、ユーザー時間制御コマンドに応答して現在の時間ではない時間に前記仮想チャンネル(500)に表示された前記特定されたサービスチャンネル内のサービスチャンネルの各々に分配されるように予定された番組予定又は情報も列挙させる工程を含む方法。

【請求項61】
請求項46の方法において、前記サービスは音楽サービスであり、前記サービスチャンネルは音楽チャンネルである方法。

2 甲第1号証
甲第1号証には図面とともに次の記載がある。訳として甲第2号証の対応個所を記載する。(以下、甲第1号証を「甲1」、甲第2号証を「甲2」ともいう。)

(甲第1号証の記載)
・記載(10)
「 Figure 1 shows the present invention as part of an expanded cable television program delivery system 200」(甲1、10頁5?6行)「 図1は、拡張されたケーブルテレビ番組配送システム200の一部として、本願発明を示す。」(甲2、27頁22?23行)

・記載(20)
「 Subscribers are able to access an expanded television program package and view selected programs through a menu-driven access scheme that allows each subscriber to select individual programs by sequencing a series of menus. The menus are sequenced by the subscriber using simple alpha-numeric and iconic character access or moving a cursor or highlight bar on the TV screen to access desired programs by simply pressing a single button, rather than recalling from memory and pressing the actual two or more digit numeric number assigned to a selection. Thus, with the press of a single button, the subscriber can advance from one menu to the next. In this fashion, the subscriber can sequence the menus and select a program from any given menu. The programs are grouped by category so that similar program offerings are found on the same menu.」(甲1、10頁15?29行)「加入者は、一連のメニュを順に配列することによって各加入者が個々の番組を選択できるようにするメニュ駆動型アクセス方式を介して、拡張されたテレビ番組のパッケージにアクセスでき、また、選択した番組を視聴できる。ある選択肢に指定されている実際の2桁又はそれより多い桁の数値をメモリから呼び出した上で押下したりすることなく単にただ1つのボタンを押下するだけで、加入者が、英数字及びアイコン記号型のアクセスを用いる又はテレビ・スクリーン上のカーソルやハイライトバーを移動させて所望の番組にアクセスすることによって、メニュが順に配列される。このように、1つのボタンを押下することによって、加入者は、1つのメニュから次のメニュに進むことができる。このようにして、加入者はメニュを順に配列できるし、任意の与えられたメニュから番組を選択できる。番組はカテゴリーごとにグループ化されており、これによって、類似する番組が同一のメニュ上に提供される。」(甲2、28頁2?14行)

・記載(30)
「 The program delivery system 200 generally includes (i) at least one operations center 202, where program packaging and control information are created and then assembled in the form of digital data, (ii) a digital compression system, where the digital data is compressed, combined/multiplexed, encoded, and mapped into digital signals for satellite transmission to the cable headend 208, and (iii) a set of in-home decompressors. The program delivery system 200 transports the digital signals to the cable headend 208 where the signals are transmitted through a concatenated cable television system 210. Within the cable headend 208, the received signals may be decoded, demultiplexed, managed by a local central distribution and switching mechanism, combined and then transmitted to the set top terminal 220 located in each subscriber's home over the cable system 210.」(甲1、11頁1?16行)「番組配送システム200は、一般的には、(i)番組パッケージングと制御情報とが作成されデジタル・データの形式に組み合わされる、少なくとも1つのオペレーション・センタ202と、(ii)デジタル・データがケーブル・ヘッドエンド208への衛星送信のために圧縮、合成/多重化、符号化され、デジタル信号の中にマップされる、デジタル圧縮システムと、(iii)一組の家庭用の圧縮解除装置(デコンプレッサ)と、を備えている。番組配送システム200は、デジタル信号をケーブルヘッドエンド208に伝送し、そこで、信号は連結されたケーブルテレビ・システム210を介して送信される。ケーブル・ヘッドエンド208内では、受信した信号は、復号され、デマルチプレクスされ、ローカルな中央分散及びスイッチング機構によって管理され、合成され、そして、ケーブル・システム210上を各加入者の家庭に置かれているセットトップ端末220に送信される。」(甲2、28頁17行?29頁1行)

・記載(40)
「 The video signals and program control signals received by the set top terminal 220 correspond to specific television programs and menu selections that each subscriber may access through a subscriber interface. The subscriber interface is a device with buttons located on the set top terminal 220 or on a portable remote control 900. In the preferred system embodiment, the subscriber interface is a combined alpha-character, numeric and iconic remote control device 900, which provides direct or menu-driven program access. The preferred subscriber interface also contains cursor movement and go buttons as well as alpha, numeric and iconic buttons. This subscriber interface and menu arrangement enables the subscriber to sequence through menus by choosing from among several menu options that are displayed on the television screen. In addition, a user may bypass several menu screens and immediately choose a program by selecting the appropriate alpha- character, numeric or iconic combinations on the subscriber interface. In the preferred embodiment, the set top terminal 220 generates the menus that are displayed on the television by creating arrays of particular menu templates, and the set top terminal 220 displays a specific menu or submenu option for each available video signal.」(甲1、12頁20行?13頁10行)「セットトップ端末220によって受信されたビデオ信号と番組制御信号とは、各加入者が加入者インターフェースを介してアクセスし得る特定のテレビ番組とメニュ選択とに対応する。加入者インターフェースは、セットトップ端末220又は携帯用リモコン900上に配置されたボタンを備えた装置である。このシステムの好適実施例では、加入者インターフェースは、アルファベット文字(alpha-character)、数字及びアイコンが組み合わされたリモコン装置900であり、直接的な又はメニュ駆動型の番組アクセスを提供する。この好適な加入者インターフェースは、また、アルファベット、数字及びアイコンのボタンに加えカーソル移動及び実行ボタンを有する。加入者インターフェースとメニュ配置によって、加入者は、テレビ・スクリーン上に表示される複数のメニュ・オプションの中から選択することにより、メニュを順次見ることができる。更に、ユーザーは、加入者インターフェース上で適切なアルファベット、数字及びアイコンの組み合わせを選択することにより、複数のメニュ・スクリーンをう回して、直ちに番組を選択することができる。この好適実施例では、セットトップ端末220は、特定のメニュ・テンプレートのアレーを作成することによってテレビ上に表示されるメニュを発生させ、それぞれの利用可能なビデオ信号に対する特定のメニュやサブメニュのオプションを表示する。」(甲2、30頁2?18行)

・記載(50)
「 The operations center 202 performs two primary services, packaging television programs and generating the program control information signal. At the operations center 202, television programs are received from external program sources in both analog and digital form. Figure 2 shows an embodiment of the operations center receiving signals from various external sources 212. Examples of the external program sources are sporting events, children's programs, specialty channels, news or any other program source that can provide audio or visual signals. Once the programs are received from the external program sources, the operations center 202 digitizes (and preferably compresses) any program signals received in analog form. The operations center 202 may also maintain an internal storage of programs. The internally stored programs may be in analog or digital form and stored on permanent or volatile memory sources, including magnetic tape or RAM. Subsequent to receiving programming, the operations center 202 packages the programs into the groups and categories which provide the optimal marketing of the programs to subscribers. For example, the operations center 202 may package the same programs into different categories and menus for weekday, prime-time viewing and Saturday afternoon viewing. Also, the operations center 202 packages the television programs in a manner that enables both the various menus to easily represent the programs and the subscribers to easily access the programs through the menus.」(甲1、13頁14行?14頁7行)「オペレーション・センタ202は、2つの主要なサービス、すなわちテレビ番組のパッケージングと番組制御情報信号の発生とを行う。オペレーション・センタ202では、テレビ番組は、デジタルとアナログとの両方の形式で外部の番組ソースから受信される。図2は、種々の外部のソース212から信号を受信するオペレーション・センタの実施例を示している。外部の番組ソースの例としては、スポーツ・イベント、子供番組、専門チャンネル、ニュース、あるいはオーディオやビジュアル信号を提供することのできる任意のこれ以外の番組ソースである。番組が外部の番組ソースから受信されると、オペレーション・センタ202は、アナログ形式で受信されたすべての番組信号をデジタル化(そして、好ましくは圧縮)する。オペレーション・センタ202は、また、内部の番組記憶装置を保持することもできる。内部で記憶された番組は、アナログ形式でもデジタル形式でもよく、磁気テープやRAMを含む恒久(永続)的又は揮発性のメモリ・ソースに記憶させることができる。番組の受信に続いて、オペレーション・センタ202は、番組を、グループやカテゴリーにパッケージ化し、それによって、番組の最適なマーケティングを加入者に与える。例えば、オペレーション・センタ202は、ウイークデーのプライムタイムの視聴時間帯や土曜午後の視聴時間帯に対して、同じ番組を異なったカテゴリーやメニュ内にパッケージ化することができる。また、オペレーション・センタ202は、種々のメニュが容易に番組を表現できるような、また、加入者がメニュを通して容易に番組にアクセスできるような方法で、テレビ番組をパッケージ化している。」(甲2、30頁20行?31頁11行)

・記載(60)
「 The set top terminal 220 is the portion of the delivery system 200 that resides in the home of a subscriber. The set top terminal 220 is usually located above or below the subscriber's television, but it may be placed anywhere in or near the subscriber's home as long as it is within the range of the subscriber's remote control device 900.」(甲1、20頁11?16行)「セットトップ端末220は、加入者の家庭にある番組配送システム200の一部である。セットトップ端末220は、通常は、加入者のテレビの上方又は下方に配置されるが、加入者のリモコン装置900の範囲内にあるかぎり、加入者宅の中あるいは加入者宅の近くの任意の場所に、置くことができる。」(甲2、36頁20?23行)

・記載(70)
「 After processing certain signals received from the cable headend 208, the set top terminal 220 is able to store menu templates for creating menus that are displayed on a subscriber's television by using an array of menu templates.」(甲1、21頁18?21行)「ケーブル・ヘッドエンド208から受け取った信号を処理した後で、セットトップ端末220は、メニュ・テンプレートのアレーを用いることによって加入者のテレビ上に表示されるメニュを作成するためのメニュ・テンプレートを記憶することができる。」(甲2、37頁21?24行)

・記載(80)
「 Once the menu templates have been stored in memory, the set top terminal 220 can generate the appropriate menus. In the preferred embodiment, the basic menu format information is stored in memory located within the set top terminal 220 so that the microprocessor may locally access the information from the set top terminal instead of from an incoming signal. The microprocessor next generates the appropriate menus from the menu templates and the other menu information stored in memory. The set top terminal 220 then displays specific menus on the subscriber's television screen that correspond to the inputs the subscriber selects.
If the subscriber selects a specific program from a menu, the set top terminal 220 determines on which channel the program is being shown, demultiplexes and extracts the single channel transmitted from the cable headend 208.」(甲1、22頁6?21行)「メニュ・テンプレートがメモリに記憶されると、セットトップ端末220は、適当なメニュを発生することができる。この好適実施例では、基本的なメニュ・フォーマット情報はセットトップ端末220内に配置されたメモリに記憶され、それによって、マイクロプロセッサは、入力信号からではなく、セットトップ端末からの情報に局所的にアクセスできる。マイクロプロセッサは、次に、メニュ・テンプレートとメモリに記憶された他のメニュ情報とから、適当なメニュを発生させる。そして、セットトップ端末220は、加入者が選択した入力に対応する特定のメニュを、加入者のテレビ・スクリーン上に表示する。
もし、加入者がメニュから特定の番組を選択するならば、セットトップ端末220は、その番組が示されるチャンネルを決定し、ケーブル・ヘッドエンド208から送信された信号チャンネルを、デマルチプレクスし抽出する。」(甲2、38頁9?19行)

・記載(90)
「 The primary conduit for communication between the subscriber and the set top terminal 220 is through the subscriber interface, preferably a remote control device 900. Through this interface, the subscriber may select desired programming through the system's menu-driven scheme or by directly accessing a specific channel by entering the actual channel number. Using the interface, the subscriber can navigate through a series of informative program selection menus. By using menu-driven, iconic or alpha-character access, the subscriber can access desired programs by simply pressing a single button rather than recalling from memory and pressing the actual channel number to make a selection. The subscriber can access regular broadcast and basic cable television stations by using either the numeric keys on the remote control 900 (pressing the corresponding channel number), or one of the menu icon selection options.
In addition to enabling the subscriber to easily interact with the cable system 200, the physical characteristics of the subscriber interface 900 should also add to the user friendliness of the system. The remote control 900 should easily fit in the palm of the user's hand. The buttons of the preferred remote control 900 contain pictorial symbols that are easily identifiable by the subscriber. Also, buttons that perform similar functions may be color coordinated and consist of distinguishing textures to increase the user friendliness of the system.」(甲1、23頁26行?24頁19行)「加入者とセットトップ端末との間の通信のための主要なコンジットは、加入者インターフェース、好ましくはリモコン(リモート・コントロール)装置900を介したものである。このインターフェースを通じて、加入者は、システムのメニュ駆動方式を介して、又は、実際のチャンネル番号を入力し特定のチャンネルに直接アクセスすることによって、所望の番組を選択し得る。このインターフェースを用いることによって、加入者は、一連の情報を与える番組選択メニュ内を行き来できる。メニュ駆動型、アイコン、又はアルファベットによるアクセスを使用することによって、加入者は、選択のためにメモリーから呼び出して実際のチャンネル番号を押下するのではなく、単にただ1つのボタンを押すことによって、所望の番組にアクセスできる。加入者は、リモコン900上の数字キーを用いる(対応するチャンネル番号を押すこと)、又は、メニュのアイコン選択肢の1つを用いることによって、レギュラー放送や基本的なケーブルテレビ局にアクセスすることができる。
加入者が容易にケーブル・システム200と対話可能になることに加え、加入者インターフェース900の物理的な特性が、システムのユーザとの親密性を向上させなければならない。リモコン900は、ユーザーの手のひらに容易に適合しなければならない。好適なリモコン900のボタンは、加入者が容易に識別できる絵で表したシンボルを含む。また、同様の機能を実行するボタンをカラー・コーディネートするとか、区別可能な手触りにしてシステムのユーザーとの間の親密度を高めるようにしてもよい。」(甲2、39頁22行?40頁13行)

・記載(100)
「 The menu-driven scheme provides the subscriber with one-step access to all major menus, ranging from hit movies to sport specials to specialty programs. From any of the major menus, the subscriber can in turn access submenus and minor menus by cursor or alpha-character access.
There are two different types of menus utilized by the preferred embodiment, the Program Selection menus and the During Program menus. The first series of menus. Program Selection menus, consists of an Introductory, a Home, Major menus, and Submenus. The second series of menus. During Program menus, consists of two primary types. Hidden menus and the Program Overlay menus.
Immediately after the subscriber turns on the set top terminal 220, the Introductory menu welcomes the subscriber to the system. The Introductory menu may display important announcements from the local cable franchise, advertisements from the cable provider, or other types of messages. In addition, the Introductory menu can inform the subscriber if the cable headend 208 has sent a personal message to the subscriber's particular set top terminal 220.
After the Introductory menu has been displayed the subscriber may advance to the next level of menus, namely the Home menu. In the preferred embodiment, after a certain period of time, the cable system will advance the subscriber by default to the Home menu. From the Home menu, the subscriber is able to access all of the programming options. The subscriber may either select a program directly by entering the appropriate channel number from the remote control 900, or the subscriber may sequence through incremental levels of menu options starting from the Home menu. The Home menu lists categories that correspond to the first level of menus called Major menus.
If the subscriber chooses to sequence through subsequent menus, the subscriber will be forwarded to the Major menu that corresponds to the chosen category from the Home menu. The Major menus further refine a subscriber's search and help guide the subscriber to the selection of his choice.
From the Major menus, the subscriber may access several submenus. From each submenu, the subscriber may access other submenus until the subscriber finds a desired television program. Similar to the Major menu, each successive level of Submenus further refines the subscriber's search. The system also enables the subscriber to skip certain menus or submenus and directly access a specific menu or television program by entering the appropriate commands on the remote control 900.
The During program menus (including Hidden Menus and Program Overlay Menus) are displayed by the set top terminal 220 only after the subscriber has selected a television program. In order to avoid disturbing the subscriber, the set top terminal 220 does not display the Hidden Menus until the subscriber selects the appropriate option to display a Hidden Menu. The Hidden Menus contain options that are relevant to the program selected by the viewer. For example, a Hidden Menu may contain options that enable a subscriber to enter an interactive mode or escape from the selected program.
Program Overlay Menus are similar to Hidden Menus because they occur during a program and are related to the program being viewed. However, the Program Overlay Menus are displayed concurrently with the program selected by the subscriber. Most Program Overlay Menus are small enough on the screen to allow the subscriber to continue viewing the selected program comfortably.」(甲1、24頁21行?26頁21行)「メニュ駆動方式により、加入者は、映画のヒット作から、スポーツ特集や特別番組までにわたる全ての主要なメニュにワンステップでアクセスできる。主要メニュのどれからでも、加入者は、カーソルやアルファベットによるアクセスによって、順番に、サブメニュやマイナーメニュにアクセスできる。
この好適実施例で用いられるメニュには、番組選択メニュと番組間(during program)メニュとの2つの異なるタイプのメニュがある。第1のメニュである番組選択メニュは、紹介(introductory)メニュ、ホーム・メニュ、主(major)メニュと、サブメニュとから成る。第2のメニュである番組間メニュは、秘密(Hidden)メニュと番組オーバレイ・メニュとの2つの基本(プライマリー)メニュから成る。
加入者がセットトップ端末220をオンするとすぐに、紹介メニュが加入者をシステムに歓迎する。紹介メニュには、その地域のケーブル・フランチャイズからの重要な発表、ケーブル提供者からの広告、又は他のタイプのメッセージを表示し得る。更に、紹介メニュは、ケーブル・ヘッドエンド208がその加入者の特定のセットトップ端末220に個人的なメッセージを送ったかどうかを、加入者に知らせることができる。
紹介メニュ表示された後で、加入者は次のレベルのメニュ、すなわちホーム・メニュに進むことができる。この好適実施例では、ある時間が経過すると、ケーブル・システムは、ホーム・メニュの選択がないとして、加入者を次に進める。ホーム・メニュから、加入者は、全ての番組オプションにアクセスできる。加入者は、リモコン900から適当なチャンネル番号を入力することによって番組を直接に選択することもできるし、又はホーム・メニュから開始する次のレベルのメニュ・オプションを通って順番に進むこともできる。ホームメニュは、主メニュと呼ばれる第1のレベルに対応するカテゴリーを表示する。
加入者は、順々に続くメニュを通って順番に進むことを選んだ場合には、ホーム・メニュから、選択されたカテゴリーに対応する主メニュに送られる。主メニュは、更に、加入者のサーチを精巧にし、加入者を助けて選択肢へ案内する。
主メニュから、加入者はいくつかのサブメニュにアクセス可能である。加入者は、所望のテレビ番組を見つけるまで、各サブメニュから他のサブメニュにアクセスできる。主メニュと同様に、それぞれの連続的なサブメニュは、更に、加入者のサーチを精巧にする。また、そのシステムによって、加入者は、リモコン900上で適当なコマンドを入力することにより、あるメニュやサブメニュをスキップして、特定のメニュ又はテレビ番組に直接にアクセスできる。
(秘密メニュと番組オーバレイ・メニュとを含む)番組間メニュは、加入者がテレビ番組を選択した後でのみ、セットトップ端末220によって表示される。加入者を困惑させることを避けるため、セットトップ端末220は、加入者が秘密メニュを表示するための適当なオプションを選択するまでは、秘密メニュを表示しない。秘密メニュは、視聴者によって選択された番組に関連するオプションを含む。例えば、秘密メニュは、加入者が対話モードに入ったり選択した番組から脱出することを可能にするオプションを含む。
番組オーバレイ・メニュは、番組の最中に生じ視聴されている番組に関連する点で、秘密メニュと類似する。しかし、番組オーバレイ・メニュは、加入者が選択した番組と同時に表示される。ほとんどの番組オーバレイ・メニュは、加入者が選択した番組を快適に視聴し続けられる程度に、スクリーン上で十分小さく表示される。」(甲2、40頁15行?42頁4行)

・記載(110)
「 The set top terminal 220 receives and manipulates signals from the cable headend 208. The set top terminal 220 is equipped with local computer memory and the capability of interpreting the digitally compressed signal to produce menus for the subscriber. The remote control 900 communicates the subscriber's selections to the set top terminal 220. The subscriber's selections are generally based upon menus or other prompts displayed on the television screen.
It is preferred that the signal reaches the subscriber's home in a compressed format and is decompressed prior to viewing. Included in the delivered program signal is information that enables equipment at the subscriber's home to display menus for choosing particular programs. Depending on the particular embodiment, the television program signal may arrive at the subscriber's home through one or more connections such as coaxial cables, fiber cables, twisted pairs, cellular telephone connections, or personal communications network (PCN) hookups.
The program control information signal is generated by the operations center 202 and provides the network controller 214 with data on the scheduling and description of programs. In an alternate configuration, this data is sent directly to the set top terminal 220 for display to the subscriber. In the preferred embodiment, the program control information signal is stored and modified by the network controller 214 and sent to the set top terminal 220 in the form of a set top terminal control information stream (STTCIS). The set top terminal 220 integrates either the program control information signal or the STTCIS with data stored in the memory of the set top terminal 220 to generate on-screen menus that assist the subscriber in choosing programs for display.
The types of information that can be sent using the program control signal include: number of program categories, names of program categories, what channels are assigned to a specific category (such as specialty channels), names of channels, names of programs on each channel, program start times, length of programs, description of programs, menu assignment for each program, pricing, whether there is a sample video clip for advertisement for the program, and any other program, menu or product information.
With a minimal amount of information being communicated to the set top terminal 220 on a regular basis, the set top terminal 220 is able to determine the proper menu location for each program and the proper time and channel to activate for the subscriber after a menu selection.」(甲1、26頁23行?28頁7行)「セットトップ端末220は、ケーブル・ヘッドエンド208から信号を受信し処理する。セットトップ端末220は、ローカルなコンピュータ・メモリと、デジタル圧縮された信号を解読して加入者用のメニュを作成する能力と、を有している。リモコン900は、加入者の選択をセットトップ端末220に伝達する。加入者の選択は、テレビ・スクリーン上に表示されたメニュや他のプロンプトに概ね基づく。
信号は圧縮されたフォーマットで加入者の家庭に送られ、視聴前に圧縮解除されることが好ましい。伝達される番組信号は、加入者の家庭の装置が特定の番組を選択するためのメニュを表示することを可能にする情報を含む。この特定の実施例によれば、テレビ番組信号は、同軸ケーブル、ファイバ・ケーブル、ツイストペア(撚対線)、セルラ電話接続、パーソナル通信ネットワーク(PCN)などの1つ又は複数の接続を介して、加入者の家庭に送信され得る。
番組制御情報信号は、オペレーション・センタ202によって発生され、番組のスケジュールや説明に関するデータをネットワーク・コントローラ214に提供する。別の構成では、このデータは、セットトップ端末220に直接送られ、加入者に表示される。この好適実施例では、番組制御情報信号は、ネットワーク・コントローラ214によって記憶され修正され、セットトップ端末制御情報ストリーム(STTCIS)の形式で、セットトップ端末220に送られる。セットトップ端末220は、番組制御情報信号やSTTCISをセットトップ端末220のメモリに記憶されたデータと統合し、表示させる番組を選択する際に加入者を援助するオンスクリーン・メニュを発生する。
番組制御信号を用いることで送信できる情報のタイプは、番組カテゴリの数、番組カテゴリの名前、どのチャンネルが(特別チャンネルなど)特定のカテゴリに指定されているか、チャンネルの名前、各チャンネルでの番組名、番組開始時間、番組の長さ、番組の説明、各番組に対するメニュ指定、料金、番組広告のためのサンプルのビデオクリップがあるか、他の番組やメニュや作品に関する情報、などである。
最小量の情報が規則的にセットトップ端末220に送信されているので、セットトップ端末220は、各番組用の適当なメニュ位置と、メニュ選択後に加入者のために付勢すべき適当な時間及びチャンネルと、を決定できる。」(甲2、42頁6行?43頁8行)

・記載(120)
「 Live video signals may be used in windows of certain menus. These video signals can be transmitted using the program control information signal or STTCIS, or can be taken off channels being transmitted simultaneously with the menu display. Video for menus, promos or demos may be sent to the set top terminal 220 in several formats, including (1) on a dedicated channel, (2) on a regular program channel and scaled to size, or (3) along with the program control information signal. However, in the preferred embodiment, a large number of short promos or demo video is sent using a split screen technique on a dedicated channel. A multiple window technique may be used with the menus to display a description of a program and one or more video frames that assist the subscriber in selecting the program.
Figure 4 shows the basic hardware components of the set top terminal 220. The set top terminal 220 has a tuner 603, digital demodulator 606, decryptor 600, and demultiplexers 609, 616 as well as audio equipment 612 and a remote control interface 626 for receiving and processing signals from the remote control unit 900. An optional modem 627 allows communication between a microprocessor 602 and the cable headend 208. An NTSC encoder 625 provides a standard NTSC video output.
The microprocessor 602 is capable of executing program instructions stored in memory. These instructions allow a user to access various menus by making selections on the remote control 900.」(甲1、28頁26行?29頁20行)「ライブビデオ信号を、ある種のメニュのウィンドウで使用できる。このライブビデオ信号は、番組制御情報信号やSTTCISを用いて送信できるし、メニュ・ディスプレイと同時に送信されているチャンネルから分離もできる。メニュやプロモーションやデモンストレーション用のビデオは、(1)専用チャンネルで、(2)通常の番組チャンネル又はあるサイズに調整されて、(3)番組制御情報信号と共に、などの状態を含む、複数のフォーマットでセットトップ端末220に送ることができる。しかし、この好適実施例では、多数の短いプロモーションやデモンストレーション用のビデオが、専用チャンネル上でのスクリーン分割技術を用いて送信される。マルチ・ウィンドウの技術をメニュと共に用いて、番組説明と番組を選択する際に加入者を援助する1つ又は複数のビデオ・フレームとを表示することができる。
図4は、セットトップ端末220の基本的なハードウェア構成要素を示している。セットトップ端末220は、オーディオ装置612とリモコン装置900からの信号を受信し処理するリモート・コントロール・インターフェース626とに加え、チューナ603と、デジタル復調器606と、解読器600と、デマルチプレクサ609、616と、を有する。オプションのモデム627によって、マイクロプロセッサ602とケーブル・ヘッドエンド208との間での通信が可能になる。NTSCエンコーダ625は、標準的なNTSCビデオ出力を提供する。
マイクロプロセッサ602は、メモリに記憶された番組命令(インストラクション)を実行する能力を有する。この番組命令によって、ユーザーは、リモコン900上で選択を行うことにより、種々のメニュにアクセスできる。」(甲2、43頁22行?44頁16行)

・記載(130)
「 Figure 5a shows the front panel of the set top terminal 220, which includes an infrared sensor 630 and a series of LED displays 640. The LED displays 640 may indicate with an icon or a letter (e.g. A-K) the major menu currently selected by the set top terminal 220 or the channels selected directly by a user, or menu channel selections (e.g., from 1 to 50) . Further displays may include current channel, time, volume level, sleep time, parental lock (security), account balance, use of a hardware upgrade, second channel being recorded by VCR, use of the Level D music hardware upgrade in a separate room, and any other displays useful to a subscriber to indicate the current status of the set top terminal 220. The LEDs 640 may also provide an indication of the digital audio channel currently tuned.」(甲1、30頁17?30行)「図5aにはセットトップ端末220のフロント・パネルが示され、そこには、赤外線センサ630と、一連のLEDディスプレイ640とが備わっている。LEDディスプレイ640は、アイコンや文字(例えば、A?K)によって、セットトップ端末220により現に選択されている主メニュや、ユーザにより直接選択されたチャンネルや、メニュ・チャンネル選択(例えば、1から50)を表示することができる。更に、表示には、現在のチャンネル、時間、ボリューム・レベル、スリープ・タイム、パレンタルロック(セキュリティ)、アカウント・バランス、ハードウェア・アップグレードの使用、VCRによって記録されている第2のチャンネル、別の部屋でのレベルDの音楽ハードウェアのアップグレードの使用など、セットトップ端末220の現在のステータスを表示し加入者に役立つその他の表示を含めることができる。LED640は、また、現在つけられているデジタル・オーディオ・チャンネルを表示することもできる。」(甲2、45頁8?19行)

・記載(140)
「 As summarized above, images or programs may be selected for display by sequencing through a series of menus. Figure 8 is an example of one possible structure for a series of menus. Generally, the sequence of menus is structured with an introductory menu, a home menu, various major menus and a multitude of submenus. The submenus can include promo menus and during program menus. For example, at the home menu portion of the sequence of menus and corresponding software routines, a subscriber may select one of the major menus and start a sequence of menu displays. Alternatively, a subscriber may go directly to a major menu by depressing a menu select button on remote control 900.
At any time during the menu sequence, the subscriber may depress a major menu button to move into another series of menus. In this way, a subscriber may move from major menu to major menu.
The various software subroutines executed by the microprocessor 602 allow a subscriber to sequence the menus, navigating through the various menus of the present invention. A subscriber may sequence back through menus or return to the home menu with a single touch of the home menu button on remote 900.
An introductory menu screen 1000 automatically appears upon power-up and initialization of the set top terminal 220. From this introductory menu screen 1000, the set top terminal software will normally advance the subscriber to the home menu screen 1010. The home menu 1010 is the basic menu that the subscriber will return to in order to make the first level of viewing decisions. When the set top terminal software is displaying the home menu 1010, the subscriber is able to access any television programming option. The software allows programming options to be entered through cursor movement on the screen and directly by button selection on the remote control 900.
In the normal progression through the menu screens, the software will forward the subscriber to a major menu screen 1020 in response to the subscriber's remote control 900 selection or highlighted cursor selection from the home menu screen 1010. The selections displayed on the home menu 1010 are for large categories of programming options.
Following the major menu 1020, the subscriber may navigate through one or more submenu screens 1050 from which the subscriber may choose one particular program for viewing. For most programming selections, the user will proceed from the home menu 1010 to a major menu 1020 and then to one or more submenus 1050. However, for certain programming options or functions of the set top terminal 220, the user may skip one or more menus in the sequence.
The During Program Menus 1200 are submenus enabled by the set top terminal software only after the subscriber has selected a television program. These menus provide the subscriber with additional functionality and/or additional information while viewing a selected program. The During Program Menus 1200 sequence can be further subdivided into at least two types of menus, Hidden Menus1380 and Program Overlay Menus 1390.
To avoid disturbing a subscriber during viewing of a program, the Hidden Menus 1380 are not shown to the subscriber but instead "reside" at the set top terminal 220 microprocessor 602. The microprocessor 602 awaits a button entry either from the remote control 900 or set top terminal 220 buttons before executing or displaying any Hidden Menu 1380 options. The set top terminal software provides the subscriber with additional functions such as entering an interactive mode or escaping from a selected program through use of Hidden Menus 1380.
Program Overlay Menus 1390 are similar to Hidden Menus 1380. However, the Program Overlay Menus 1390 are overlayed onto portions of the displayed video and not hidden. The software for the Program Overlay Menus 1390 allows the subscriber to continue to watch the selected television program with audio but places graphical information on a portion of the television screen. Most Program Overlay Menus 1390 are graphically generated to cover small portions of video. Some Overlays 1390 which are by their nature more important than the program being viewed will overlay onto greater portions of the video. Examples of types of overlay menus 1390 include Notification Menus 1392 and Confirmation Menus 1394. In the preferred embodiment, the software for the Program Overlay Menus1390 controls the reduction or scales down the (entire) programs video and redirects the video to a portion of the screen.
Submenus provide the cost of viewing the program and the program's length in hours and minutes. From the submenus, the subscriber is given at least three options: (1) to purchase a program, (2) to return to the previous menu, and (3) to press "go" and return to regular TV. The subscriber may also be given other options such as previewing the program.
Using an on-screen menu approach to program selection, there is nearly an unlimited number of menus that can be shown to the subscriber. The memory capability of the set top terminal 220 and the quantity of information that is sent using the program control information signal are the only limits on the number of menus and amount of information that can be displayed to the subscriber. The approach of using a series of menus in a simple tree sequence is both easy for the subscriber to use and simply implemented by the set top terminal 220 and remote control device 900 with cursor movement. A user interface software programmer will find many obvious variations from the preferred embodiment described.」(甲1、35頁14行?38頁22行)「上で概略説明したように、一連のメニュを順序だてて見ることにより、イメージや番組を選択して表示できるようになっている。図8は、一連のメニュ用の1つの可能性のある構造の一例である。概ね、メニュの順序は、紹介メニュ、ホームメニュ、種々の主メニュ及び多数のサブメニュで構成されている。サブメニュは、プロモーショナル(prom)メニュや番組間メニュを含めることができる。例えば、メニュの順序のうちホームメニュ部と、対応するソフトウェア・ルーチンとにおいて、加入者は、主要メニュの1つを選択することができると共に、メニュ表示の順序を開始させることができる。又は、加入者は、リモコン900上のメニュ選択ボタンを押すことによって主要メニュに直接進むことができる。
メニュを順序だてて見ている間はいつでも、加入者は、主要メニュボタンを押して他のシリーズのメニュに移動することができる。この方法において、加入者は、主要メニュから主要メニュに移動可能となっている。
マイクロプロセッサ602によって実行される種々のソフトウェアにより、本願発明の種々のメニュを操作しながら、加入者はかかるメニュを順序だてて見ることができるようになっている。加入者は、リモコン900上にあるホームメニュボタンを1回押すだけで、メニュを順次戻すことができ又はホームメニュに戻ることができる。
紹介メニュスクリーン1000は、セットトップ端末220のパワーアップと初期化で、自動的に現れる。この紹介メニュスクリーン1000から、セットトップ端末のソフトウェアは、通常、加入者をホームメニュスクリーン1010に進める。ホームメニュ1010は、最初のレベルの視聴決定を行うために加入者が戻る基本メニュである。セットトップ端末のソフトウェアは、ホームメニュ1010を表示しているとき、加入者は任意のテレビ番組オプションにアクセス可能である。前記ソフトウェアによって、スクリーン上のカーソル移動やリモコン900上の直接のボタン選択により、番組オプションを入力できる。
メニュスクリーンを通しての通常の進行において、ソフトウェアは、加入者によるリモコン900の選択やホームメニュ1010からのハイライトされた加入者によるカーソル選択に応答して、加入者を主要メニュスクリーン1020に進める。ホームメニュ1010上に表示された選択肢は、大きなカテゴリーの番組オプションのためのものである。
主要メニュ1020に続いて、加入者は、1つ又はそれ以上のサブメニュスクリーン1050を通して進行する。その1つ又はそれ以上のサブメニュスクリーン1050から、加入者は、視聴用の1つの特定の番組を選択できる。ほとんどの番組選択肢のために、ユーザーは、ホームメニュ1010から主要メニュ1020に、次いで1つ又はそれ以上のサブメニュスクリーン1050に移る。しかし、ある番組オプションやセットトップ端末220の機能のために、ユーザーは、その順序だった進行において、1つ又はそれ以上のメニュを跳び越すことができる。
番組間メニュ1200は、加入者がテレビ番組を選択した後のみにセットトップ端末のソフトウェアによって実行されるサブメニュである。これらのメニュは、選択された番組を見ている間に、加入者に追加機能及び/または追加情報を提供する。番組間メニュ1200の連続ものは、少なくとも2つのタイプのメニュ、すなわち秘密メニュ1380と番組重ね(オーバレイ)メニュ1390にさらに分割されている。
ある番組を見ている間に加入者の妨害を避けるために、秘密メニュ1380は加入者に表示されない。しかし、その代わり、セットトップ端末220のマイクロプロセッサ602に「存在(reside)」している。マイクロプロセッサ602は、任意の秘密メニュ1380のオプションを実行し又は表示する前に、リモコン900又はセットトップ端末220からのボタン入力を待っている。セットトップ端末のソフトウェアは、加入者に、対話型モードの入力や秘密メニュ1380の使用による選択番組からの脱出のような追加機能を提供している。
番組重ねメニュ1390は、秘密メニュ1380と同様である。しかし、番組重ねメニュ1390は、隠されるのではなく、表示された映像部分上に重ねられる。番組重ねメニュ1390のソフトウェアによって、テレビスクリーン部分にグラフィック情報を表示することを除いて、加入者は、音声部分を備えた選択したテレビ番組を見続けることができる。ほとんどの番組重ねメニュ1390は、グラフィック的に発生され、映像の小さい部分を覆う。視聴される番組よりも本来的に重要ないくつかの番組重ねメニュ1390は、映像のより大きな部分に重ねられるようになっている。番組重ねメニュ1390のタイプの例は、通知メニュ1390と確認メニュ1394とを備えている。好ましい実施例において、番組間メニュ1390用のソフトウェアは、(全体の)番組映像の縮小を制御し又はその番組映像を縮小し、その映像をスクリーンの一部に向け直す。
サブメニュは、番組を見るコストと、時間や分での番組長さを提供する。サブメニュから、加入者には、(1)番組を購入し、(2)従前のメニュに戻り、(3)「実行」(go)を押しレギュラーテレビに戻る、少なくとも3つのオプションが与えられている。加入者には、また、番組を試写するなどの他のオプションが与えられている。
番組選択へのスクリーン上メニュアプローチを使用することによって、加入者に示すことができるメニュがほぼ無制限となっている。セットトップ端末220のメモリ能力と、番組制御情報信号を使用することにより送られる情報量は、加入者に表示されるメニュの数と情報量においてのみ制限されている。簡単なツリー状の順序となっている一連のメニュを使用することによるアプローチは、加入者が使用するのに簡単であるし、また、セットトップ端末220やリモコン900によるコーソル移動で簡単に実行される。ユーザインターフェースソフトウェアのプログラマーは、上述した好ましい実施例から、多くの明白なバリエーションを見つけるであろう。」(甲2、49頁22行?52頁14行)

・記載(150)
「 Any received data includes information regarding channels and programs available for selection. The subscriber may enter a series of commands using the keypad 645 or remote control 900 in order to choose a channel or program. Upon receipt of such commands, the set top terminal's microprocessor 602 instructs the tuner 603 to tune to the proper frequency of the channel or program desired and subsequently instructs the processing circuitry 340 to begin descrambling of this channel or program.」(甲1、51頁17?25行)「任意の受信したデータは、選択のできるチャンネル及び番組に関する情報を含む。加入者は、キーパッド645又はリモコン900を用いて一連のコマンドを入力して、チャンネル又は番組を選ぶ。このコマンドを受け取った際に、セットトップ端末のマイクロプロセッサ602は、テューナに命令を発して所望のチャンネル又は番組の適切な周波数に同調させ、次に、処理回路340に命令を発してこのチャンネル又は番組のスクランブル解除を開始させる。」(甲2、68頁20?25行)

・記載(160)
「 In order to enhance a set top terminal's 220 functionality, the following hardware upgrades may be used:
(1) a Level A interactive unit, (2) a Level B interactive unit, (3) a Level C interactive unit with compact disc capability, (4) a Level D digital radio tuner for separate room use, and (5) a Level E information download unit. Each of these upgrades is connected to the set top terminal 220 unit through the upgrade port 662 described earlier.」(甲1、52頁9?16行)「セットトップ端末220の機能を強化するために、以下のハードウェアのアップグレードが用いられる。すなわち、(1)レベルAの対話型ユニット、(2)レベルBの対話型ユニット、(3)コンパクト・デスク能力を有するレベルCの対話型ユニット、(4)別の部屋での使用のためのレベルDのデジタル・ラジオ・テューナ、及び(5)レベルEの情報ダウンロード・ユニット、である。これらのアップグレードのそれぞれが、上述したアップグレード・ポート662を介してセットトップ端末220に接続される。」(甲2、69頁9?15行)

・記載(170)
「 The Level A interactive unit allows the subscriber to access interactive services offering additional information about programs such as quizzes, geographical facts, etc. This information may be received by the set top terminal 220 in several data formats, including using the vertical blanking interval (VBI) or the program control information signal. The Level A interactive unit enables the subscriber to engage in textual interactivity with the current television program using overlay menus. Some examples are quizzes, fast facts, more info, where in the world, products, etc, all of which provide the subscriber with an interactive question and answer capability. Although the Level A interactive capability can easily be built into the set top terminal 220, such an embodiment increases the cost of the basic set top terminal 220.
The Level B interactive unit provides the user with access to online data base services for applications such as home shopping, airline reservations, news, financial services, classified advertising, home banking, and interactive teletext services. For example, with this upgrade, a user will be able to reserve plane tickets or buy consumer electronics. The primary feature of this upgrade unit is that it allows actual transactions using two-way communications over modem with outside services. This added two-way communications capability may be with the cable headend 208 or, alternatively, over cellular networks. PCN or other communications media.
The Level C interactive unit employs a high volume local storage capacity, including compact disc or other random access digital data formats (e.g., CD-ROM 122). This unit allows use of interactive multi-media applications. Such applications include, for example, computer games, multi-media educational software, encyclopedias, other reference volumes (e.g. Shakespeare library), etc. In the preferred embodiment, many of these applications will interact with live programming providing additional information and interactivity to the basic program feed. For example, a viewer watching a show set in a foreign country may be able to retrieve additional information, maps, economic data, as well as other information about that country that are stored on the compact disc. In the Level C applications, the upgrade hardware may closely monitor the television broadcast through additional data channels (e.g., vertical blanking interval, or other digital data encoded within live video) providing context sensitive interactivity.
Figure 12b diagrams the interaction between the set top terminal 220 and the Level D hardware upgrade, indicated generally at 130. As shown in the figure, the CATV signals are input to the set top terminal 220 through its tuner 603 and receiver components 601. As described above, the microprocessor 602 coordinates all cable television signal reception by the set top terminal 220. The Level D hardware upgrade 130 makes use of a microprocessor 132, a tuner 134, a demodulator 136, a demultiplexer 138, a decryptor 140 and an audio decompressor 142.
As shown in the figure, the set top terminal 220 and the Level D hardware upgrade 130 interact through the interface linking the respective devices. The set top terminal's microprocessor 602 instructs received signals to be transferred to the Level D hardware upgrade 130 for further processing. These received signals are input to the Level D hardware upgrade, passed through the signal path comprising the tuner 134 and other digital audio reception components (i.e., demodulator 136, demultiplexer 138, decryptor 140 and audio decompressor 142). Through the use of the hardware as configured in Figure 12b, the subscriber can select a digital audio program for listening. The subscriber can accomplish such selection through a subscriber interface (not shown), which may exist at the set top terminal 220 or, alternatively, at the Level D hardware upgrade.
The Level D hardware upgrade allows the subscriber separate access to the digital radio channels while other programming (not necessarily radio) is being viewed on the television. Typically, this upgrade would be used for digital radio usage in a separate room from that of the television. The upgrade has a separate tuner, decompressor, and visual display. In the preferred embodiment a second remote control (which is preferably a scaled-down version of the set top terminal remote control, described below) is provided to access the digital audio system. This remote is equipped with a display.
The Level E hardware upgrade allows the subscriber to download large volumes of information from the operations center 202 or cable headend 208. The Level E hardware upgrade will enable subscribers to download data, such as books and magazines, to local storage. Primarily, the Level E hardware upgrade is an additional local storage unit (e.g., hard disk, floppy, optical disk or magnetic cartridge).
Preferably, a small portable reader, called "EveryBook?", is also provided with the upgrade to enable downloaded text to be read without the use of a TV. The portable reader is equipped with a screen.
The downloadable information may be text or video supplied by the operations center 202 or cable headend 208. With this upgrade, books may be downloaded and read anywhere with the portable reader. Using this upgrade, video may be downloaded and stored in compressed form for later decompression. The video would be decompressed only at the time of viewing. Important text that the public desires immediate access may made available through this system. Text such as the President's speech, a new law, or a recent abortion decision rendered by the Supreme Court may be made immediately available.」(甲1、54頁1行?57頁8行)「レベルAの対話型ユニットによって、加入者は、クイズや地理的事実などのような番組に関する付加的な情報を提供する対話型のサービスにアクセスすることが可能になる。この情報は、垂直ブランキング・インタバル(VBI)又は番組制御情報信号の使用を含む複数のデータ・フォーマットで、セットトップ端末220によって受信される。レベルAの対話型ユニットは、加入者が、オーバレイ・メニュを用いてその時点のテレビ番組とのテキスト的な対話に関わることを可能にする。いくつかの例を挙げると、クイズ、ちょっとした事実(fast facts)、更なる情報、世界のどこかで(where in the world)、製品などであり、これらすべてが加入者に対話的な質問及び回答能力を与える。レベルAの対話型能力は、セットトップ端末220の中に容易に組み込むことが可能であるが、そのような実施例は、基本的なセットトップ端末220のコストを上昇させる。
レベルBの対話型ユニットは、ユーザに、ホーム・ショッピング、航空券の予約、ニュース、金融サービス、分野別広告、ホーム・バンキング、対話型のテレテキスト(teletext)サービスなどの、オンラインのデータベース・サービスへのアクセスを提供する。たとえば、このアップグレードによって、ユーザは、航空券を予約したり日常の電気製品を購入したりできる。このアップグレード・ユニットの主たる特徴は、これによれば、モデム上での往復の通信を用いて外部的なサービスとの実際の取引が可能になるということである。この付加された往復の通信能力は、ケーブル・ヘッドエンド208を用いてのものであり、あるいは、セルラー・ネットワーク、PCN、又は他の通信媒体も用いられる。
レベルCの対話型ユニットは、コンパクト・ディスク又はそれ以外のランダムアクセス・デジタル・データ・フォーマット(たとえば、CD-ROM122)などの大容量のローカルな記憶能力を有する。このユニットによれば、対話型のマルチメディアを応用したものを用いることが可能になる。この応用には、たとえば、コンピュータ・ゲーム、マルチメディア教育用ソフトウェア、百科事典、そのほかの参考図書(シェークスピア図書館など)が含まれる。この好適実施例では、これらの応用例の多くは、料金が支払われた基本的な番組に付加的情報と対話性とを与えるライブの番組編成と相互に作用する。たとえば、ある外国に設定された番組を見ている視聴者は、コンパクト・ディスク上に記憶されている、付加的な情報、地図、経済データなどのその国に関する情報を検索できる。レベルCの応用例では、アップグレード・ハードウェアは、内容感知性の対話性を提供する付加的なデータ・チャンネル(たとえば、垂直ブランキング・インタバル、又は、ライブの映像内で符号化される他のデジタル・データ)を介してテレビ放送を細かくモニタする。
図12bには、セットトップ端末220と全体として参照番号130を付したレベルDのハードウェア・アップグレードとの間の相互作用を図解した。図に示されているように、CATV信号が、そのテューナ603と受信機要素601とを介してセットトップ端末220に入力される。上述のように、マイクロプロセッサ602は、セットトップ端末220によって、すべてのCATV信号の受信を調整する。レベルDのハードウェア・アップグレード130は、マイクロプロセッサ132、テューナ134、復調器136、デマルチプレクサ138、解読器(デクリプタ)140、及び音声圧縮解除装置142を利用する。
図示してあるように、セットトップ端末220とレベルDのハードウェア・アップグレード130とは、各デバイスをリンクするインターフェースを介して相互作用する。セットトップ端末のマイクロプロセッサ602は、受信した信号が更なる処理のためにレベルDのハードウェア・アップグレード130に転送されることを命じる。この受信した信号は、レベルDのハードウェア・アップグレードに入力され、テューナ134及びそれ以外のデジタル音声受信要素(すなわち、復調器136、デマルチプレクサ138、解読器140、音声圧縮解除装置142)を含む信号経路を通過する。図12bに構成されたハードウェアの使用を介して、加入者は、聞くためのデジタル音声番組を選択できる。加入者は、このような選択を加入者インターフェース(図示せず)を介して達成することができ、このインターフェースはセットトップ端末220か、又はレベルDのハードウェア・アップグレードに存在する。
レベルDのハードウェア・アップグレードによって、加入者は、他の番組(必ずしもラジオである必要はない)をテレビ上で視聴しながら、デジタル・ラジオ・チャンネルに別個にアクセスすることが可能になる。典型的には、このアップグレードは、テレビとは別の部屋でのデジタル・ラジオの使用に用いられ得る。このアップグレードは、別個のテューナ、圧縮解除装置、及び視覚的ディスプレイを有する。この好適実施例では、(好ましくは、後述のように、セットトップ端末のリモコンの小型版である)第2のリモコンが、デジタル音声システムへのアクセスのために提供される。このリモコンには、ディスプレイが備わっている。
レベルEのハードウェア・アップグレードによれば、加入者は、書籍や雑誌のようなデータをローカルな記憶装置にダウンロードすることができる。基本的には、レベルEのハードウェア・アップグレードは、付加的なローカルな記憶ユニット(たとえば、ハードディスク、フロッピ、光ディスク、又は磁気カートリッジなど)である。好ましくは、”EveryBook(登録商標)”と呼ばれる小型のポータブル・リーダがこのアップグレードと共に提供され、ダウンロードされたテキストをテレビを用いずに読むことが可能になる。このポータブル・リーダは、スクリーンを有する。
ダウンロード可能な情報は、オペレーション・センタ202又はケーブル・ヘッドエンド208によって供給されるテキスト又はビデオであり得る。このアップグレードによって、書籍をダウンロードしポータブル・リーダを用いてどこででも読むことができる。このアップグレードを用いると、ビデオをダウンロードし圧縮した形式で記憶させ、後で圧縮解除できる。このビデオは、見るときにだけ圧縮解除され得る。公衆が直ちにアクセスを望む重要なテキストが、このシステムを介して利用可能になるだろう。大統領のスピーチ、新たな立法、又は連邦最高裁判所による最新の中絶に関する判断なども、直ちに利用可能になる。」(甲2、70頁26行?73頁24行)

・記載(180)
「 The subscriber can access programs televised by the system through the set top terminal 220 using a remote control 900. Figure 13a shows a two-section remote control 900 that accommodates such access. To reduce costs and make the set top terminal 220 as user friendly as possible, a standard television remote control 350, such as a Jerrold RC 650 remote control or the like, may be augmented by adding a new section 352 that provides the additional digital menu access and ordering functions. Figure 13a depicts the addition of menu access and cursor movement control to the remote control 900.
The remote control 900 has an ordering button 354 and four-way cursor movement 356 that includes a "go" button 358 and menu access buttons 360. The preferred remote control 900 operates using infrared (IR) signals, with the signals being received by the infrared (IR) sensor 630 on the front of the set top terminal 220.
In the simplest embodiment, the remote 900, may be built with only cursor movement and a go button. In more sophisticated embodiments, the remote control 900 may be provided with buttons that are programmable to perform specific functions for a series of entries. An intelligent or smart remote control 900 would increase both the cost and capability of the set top terminal 220 system. Using the augmented remote control 900 depicted in Figure 13a, a subscriber can navigate the program menu system of the set top terminal 220.
Figure 13b shows an alternative and preferred embodiment of the remote control 900 for use in the present invention. Standard television receiver remote control switches or buttons 362 may be used, including volume control, channel select, power and signal source buttons, as well as other menu buttons 364, including cursor movement, cursor select, menu select, and pay television buttons arranged longitudinally on the remote control 900, as opposed to the width-wise separation, as shown in Figure 13a. The color of the buttons or the surrounding background may differ between the standard television remote control buttons 362 and the menu buttons 264 to differentiate visually between these two groups of buttons.
The width and depth of the remote control unit 900 are considerably less than the length to allow the remote control unit 900 to fit easily within a user's palm. The remote control unit 900 preferably has its center of mass balanced substantially near the longitudinal middle. This balance allows a user's thumb to naturally be placed in substantially the middle portion of the remote control unit 900, when it is picked up by a user.
Since the center of mass of the remote control unit 900 is placed substantially near the longitudinal middle of the remote control unit 900 (thereby having a user's thumb naturally fall in this same center region), the standard remote buttons 362 and menu access switches or buttons 364 most frequently accessed and depressed by a user are placed in the central region of the remote control unit 900 within easy reach of the user's thumb. Channel and volume increment and decrement buttons 366 are placed near this center of mass and longitudinal center line. The channel buttons 366 are preferably beveled in opposing directions to allow a user to feel for and press a desired button without looking down at remote 900. Similarly, the volume buttons 368 are preferably beveled in opposing directions for the same reason. Additionally, the channel buttons 366 could have a surface texture different from those of the volume buttons 368 to allow even easier differentiation.
Also placed in the longitudinal center, within easy reach of a user's thumb, are cursor movement buttons 370 and a "go" button 372. The "go" button 372 selects an option corresponding to the placement of the cursor. As opposed to buttons, a Joystick may be used with a selection on the stick, or a trackball, depressible for selecting a desired choice. The cursor buttons 370 are placed ninety degrees apart, with the "go" button 372 placed within the center of the cursor movement buttons 370, as shown in Figure 13b. The cursor movement buttons 370 are preferably beveled inwardly toward the "go" button 372 and the "go" button 372 is recessed below the level of the cursor movement buttons 370 so that it is not accidentally pressed while depressing the cursor movement buttons 370. In addition to the beveling on the cursor movement buttons 370, these buttons may also have a surface texture to allow a user to feel for and select the appropriate button without looking down at the remote 900 and directional arrows could be raised or recessed on the surface of the cursor movement buttons 370 for this same purpose.
Menu select buttons 374 are placed near buttons 370 as shown in Figure 13b. Menu select buttons 374 are preferably the largest buttons on the remote control unit 900. Menu select buttons 374 preferably have icons or other graphics imprinted on their top surface or adjacent to corresponding buttons. For example, a button for the sports major menu may contain a baseball icon. The icons represent the programming available on the particular major menu selected by the menu select buttons 374. The icons may also be raised above the level of the menu select buttons to provide a textured surface. This textured surface would allow a user to select an appropriate menu button 374 by feel, without looking at the remote control unit 900. The icons would require substantial differences in texture, while still providing a meaningful graphic related to the associated menu.
As shown in Figure 13b, labels and icons are provided for the following major menus: movies, sports, children's programming, documentary/ news, entertainment, magazines, programming guide, HDTV (high definition television), interactive TV, music, and an additional button 376 for further programming. Menu select buttons 374 may also be labeled A through J for the above programs, with the last button for all additional major menus labeled K-Z.
Although the remote control unit 900 is described with a variety of channel selection buttons, nearly all buttons from a standard remote control (section 362 buttons) could be eliminated. The present invention would allow a subscriber to use a remote control unit 900 containing only menu select buttons 374 and/or cursor movement and select buttons, 370, 374, respectively.」(甲1、59頁4行?62頁22行)「加入者は、リモコン900を用いセットトップ端末220を介して、システムによってテレビ画像化された番組にアクセスできる。図13aは、そのようなアクセスを与える2つの部分から成るリモコン900を示している。コストを下げセットトップ端末220を可能な限りユーザーフレンドリーにするために、ジェロルドRC650リモコンなどのような標準的なテレビ用リモコン350は、付加的なデジタル・メニュ・アクセスと注文機能を与える新たな部分352を加えることにより拡大される。図13aは、リモコン900へのメニュ・アクセスとカーソル移動制御の付加を図解している。
リモコン900は、注文ボタン354、「実行(ゴー)」ボタン358を含む4つの方向へのカーソル移動356、及びメニュ・アクセス・ボタン360を含む。好適なリモコン900は、赤外線(IR)信号を用いて動作し、その際に、信号はセットトップ端末220の全面にある赤外線センサ630によって受信される。
最も単純な実施例では、リモコン900は、カーソル移動及び実行ボタンだけを有するように作られる。更に高度な実施例では、リモコン900には、一連の入力のための特定の機能を実行するようにプログラマブルであるボタンが備えられている。知能型又は賢いリモコン900は、セットトップ端末220のシステムのコストも能力も高める。図13aに図解した拡大されたリモコン900を用いると、加入者は、セットトップ端末220の番組メニュ・システムの中で動くことができる。
図13bには、本発明において用いるリモコン900の別の好適な実施例を示す。標準的なテレビ受信機のリモコン・スイッチ又はボタン362が用いられており、これには、音量制御、チャンネル選択、電源、及び信号源ボタンが含まれ、更に、図13aに示した横方向に分離されていたのとは異なり、リモコン900の長軸方向に配列されたカーソル移動、カーソル選択、メニュ選択、及び有料テレビのボタンを有している。ボタン又は周囲の背景の色は、標準的なテレビのリモコン・ボタン362とメニュ・ボタンとでは異なっており、これらの2つのグループのボタンを視覚的に区別できるようになっている。
リモコン・ユニット900の幅と奥行きとは、その長さよりもかなり小さくして、リモコン・ユニット900がユーザの手のひら内に容易にフィットするようになっている。リモコン900は、好ましくは、その重心が長軸方向の実質的に中程でバランスしている。このバランスによって、ユーザがリモコンを持つ際にその親指が、自然にリモコン900の実質的に中程に位置することが可能になる。
リモコン900の重心が実質的にリモコン900の長軸方向の中程に位置しているので(よって、ユーザの親指は自然に同じ中央の領域にくるようになるが)、ユーザが最も頻繁にアクセスし押下する標準的なリモコンのボタン362とメニュ・アクセスのスイッチ又はボタン364とは、リモコン900の中央の領域のユーザの親指が容易に届く場所に配置される。チャンネル及び音量増減のボタン366、368は、この重心と長軸方向の中央線との近くに置かれる。チャンネル・ボタン366は、好ましくは、それぞれが反対方向に傾斜していて、ユーザが下を向いてリモコン900を見なくとも所望のボタンを感じて押下できるようになっている。同様に、音量ボタン368も同じ理由でそれぞれ反対方向に傾斜している。これに加えて、チャンネル・ボタン366は、音量ボタン368とは異なる表面の手触りを有し、更に区別を容易にしている。
やはり長軸方向の中心に位置し、ユーザの親指が容易に届くのは、カーソル移動ボタン370と「実行」ボタン372とである。実行ボタン372は、カーソルの位置に対応するオプションを選択する。ボタンではなく、スティック上での選択にジョイスティックを用いることもできるし、所望の選択肢を選ぶために押下可能なトラックボールを用いることもできる。カーソル・ボタン370は90度だけ離間した位置に配置され、実行ボタン372はカーソル移動ボタン370の中央に、図13bに示すように配置される。カーソル移動ボタン370は好ましくは実行ボタン372の方向を向いて内側に傾斜し、実行ボタン372はカーソル移動ボタン370のレベルよりも低く位置しており、カーソル移動ボタン370を押下する際に誤って押されることのないようになっている。カーソル移動ボタン370の上が傾斜しているのに加えて、これらのボタンは、ユーザが下を向いてリモコン900を見ることなく適切なボタンを感じて選択できるような表面の手触りを有し、また、同様の理由から、方向の付いた矢印がカーソル移動ボタン370の表面上に凸状又は凹状に作成してある。
メニュ選択ボタン374が、図13bに示すように、ボタン370の近くに配置されている。メニュ選択ボタン374は、好ましくは、リモコン900上で最も大きなボタンである。メニュ選択ボタン374には、好ましくは、その表面又は対応するボタンに隣接してアイコン又はそれ以外のグラフィクスが印刷されている。たとえば、スポーツの主メニュ(major menu)のためのボタンには野球のアイコンが付してある。アイコンは、メニュ選択ボタン374によって選択された特定の主メニュで利用可能な番組を表す。アイコンは、メニュ選択ボタンのレベルよりも上に凸状にして手触りを与える表面にすることもできる。この手触りを与える表面によって、ユーザは、リモコン900を見ないでも感触だけで適切なメニュ選択ボタン374を選択することが可能になる。アイコンは実質的に異なる手触りを必要とするが、やはり、対応するメニュに関係する意味のあるグラフィクスを与える。
図13bに示すように、ラベルやアイコンが以下の主メニュに提供される。すなわち、映画、スポーツ、子供番組、ドキュメンタリ/ニュース、娯楽、雑誌、番組ガイド、HDTV(高品位テレビ)、対話型テレビ、音楽、及び更なる番組のための付加的なボタンである。メニュ選択ボタン374は、また、上述の番組に対してA?Jとしてラベルを付けられるが、最後のボタンについては、すべての付加的な主メニュK?Zとする。
リモコンを種々のチャンネル選択ボタンを有するものとして説明したが、標準的なリモコンからのほとんどすべてのボタン(362の部分のボタン)は、除去することが可能である。本発明によれば、加入者は、メニュ選択ボタン374及び/又はカーソル移動及び選択ボタン370、374だけを含むリモコン900を用いることができる。」(甲2、75頁12行?78頁9行)

・記載(190)
「 Referring to Figure 15 and to Figure 8, in the preferred embodiment of the present invention, program catalogue menu 1100 listing programs available on network schedules, will be available as a major menu of the type shown as 1020. In the preferred embodiment, the major program catalogue menu 1100 would offer submenus, such as network schedules for the next seven days, today's network schedules for the next six hours, and TV program catalogue picks for the next seven days.」(甲1、67頁25行?68頁2行)「好適実施例の図15と図8とを参照すると、ネットワーク・スケジュールで利用可能な番組をリストしている番組カタログ・メニュ1100が、1020として示されているタイプの主メニュとして利用可能である。この好適実施例では、主な番組カタログのメニュ1100が、次の7日間のネットワーク・スケジュール、今日の次の6時間のネットワーク・スケジュール、及び次の7日間のテレビ番組カタログのえり抜きのものなどの、サブメニュを提供する。」(甲2、82頁21?26行)

・記載(200)
「 If the particular set top terminal 220 has been subscribed to the program catalogue service, the subscriber may proceed to a submenu showing schedules of programs. If the subscriber chooses the network schedule submenu 1102, he is offered a list of network schedules to choose from. If a subscriber were to choose, for instance, HBO, an HBO- specific submenu (not shown) would appear and allow a subscriber to choose a date of interest to see what programs are available on that particular date.」(甲1、68頁29行?69頁5行)「この特定のセットトップ端末220が番組カタログ・サービスに加入している場合には、加入者は、番組のスケジュールを示すサブメニュに進む。加入者は、ネットワーク・スケジュール・サブメニュ1102を選択すると、そこから選択するネットワーク・スケジュールのリストを与えられる。加入者がたとえばHBOを選択すると、HBOに特定のサブメニュ(図示せず)が現れ、それによって、加入者は、関心の日付を選んで、その特定の日に何の番組があるかを見る。」(甲2、83頁16?21行)

・記載(210)
「 To support a variety of services, the set top terminal 220 is capable of querying the viewer and recording viewer responses. For example, in order for the set top terminal 220 to establish a favorite channel list as shown at 1100 in Figure 16a depicting the broadcast TV menu 1112, menus querying the subscriber and allowing the subscriber to input his selection of eight favorite channels is displayed.」(甲1、69頁7?13行)「種々のサービスをサポートするために、セットトップ端末220は、視聴者セットトップ端末220は視聴者に質問し視聴者の回答を記録できる。たとえば、セットトップ端末220が放送テレビ・メニュ1112を図示している図16aにおいて1100で示されている好みのチャンネルのリストを確立するには、加入者に質問し加入者が8つの好みのチャンネルからの彼の選択を入力することを可能にするメニュが表示されている。」(甲2、83頁23?28行)

・記載(220)
「 Figure 18 depicts the use of a promotional menu 1120 used to sell subscriptions to services in the system 200. This promotional menu is tailored to Level B interactive services which include a variety of on-line type services such as Prodigy, Yellow Pages, Airline Reservations, etc. A similar menu is used for Level A interactive services that offers subscribers additional information about programs such as quizzes, geographical facts, etc. Such information may be received by the set top terminal 220 in several data formats, including in the vertical blanking interval (VBI) and in the program control information signal.
Other promotion menus similar to menu 1120 may be used for the Level C interactive services. The Level C interactive services utilize local storage such as CD technology(e.g., 122) to offer an enormous range of multi-media experiences. The Level C interactive services require a hardware upgrade as described earlier. Specially adopted CD- I and CD-ROM 122 units are used for this service.
Typically, promotional menus may be generated when a subscriber selects a nonexistent channel, creating a virtual channel. Such virtual channels do not require any additional bandwidth since these channels do not carry any of the data required to create a promotional menu. Instead, when the subscriber selects a channel that does not exist (e.g., Channel 166), a virtual channel is created using data sent to the set top terminal in a number of ways. For example, the data may be sent in the vertical blanking interval (VBI) of another channel, out-of-band, or with the menu information sent from the headend 208 in the set top terminal control information stream (STTCIS). The data will be used to create graphics stored locally at the set top terminal 220 as an NTSC video signal which may be displayed on the subscriber's television. In this way, a promotional menu may be drawn and a virtual channel is created. This capability simply provides the set top terminal 220 with the ability to display a promotional menu or graphics display whenever a nonexistent channel is selected by the subscriber.」(甲1、74頁2行?75頁6行)「図18は、システム200においてサービスへの加入を売るのに用いられるプロモーショナル・メニュ1120の使用を図示している。このプロモーショナル・メニュは、レベルBの対話型サービスに合わせてあり、プロジディ(Prodigy)、イエローページ(Yellow Pages)、航空券予約(Airline Reservations)などのオンライン型のサービスを含む。同様のメニュがレベルAの対話型サービスにも用いられ、こちらは、クイズ、地理的事実などの番組に関する付加的な情報を加入者に提供する。このような情報は、垂直ブランキング・インタバル(VBI)や番組制御情報信号を含む複数のデータ・フォーマットでセットトップ端末220によって受信され得る。
メニュ1120に対する他のプロモーショナル・メニュは、レベルCの対話型サービスに用いられ得る。レベルCの対話型サービスは、CD技術(たとえば122)などのローカル(局所的)な記憶装置を用いて、非常に範囲の広いマルチメディア経験を与える。レベルCの対話型サービスには上述したハードウェア・アップグレードが必要である。特に採用されたCD-I及びCD-ROM122ユニットがこのサービスには用いられる。
典型的には、プロモーショナル・メニュは、加入者が存在しないチャンネルを選択する場合に発生され、仮想のチャンネルを生成する。このような仮想のチャンネルは、付加的な帯域幅は全く必要としないが、それは、これらのチャンネルはプロモーショナル・メニュを作成するのに要求されるデータを何も搬送しないからである。その代わりに、加入者が存在しないチャンネル(たとえばチャンネル166)を選択した場合には、仮想のチャンネルが複数の方法でセットトップ端末に送られたデータを用いて作成される。たとえば、データが、別のチャンネルの垂直ブランキング・インタバル(VBI)、帯域外、又はセットトップ端末の制御情報ストリーム(STTCIS)においてケーブル・ヘッドエンド208から送られたメニュ情報と共に送られ得る。このデータは、用いられて、加入者のテレビ上に表示され得るNTSC映像信号として、セットトップ端末220に局所的に記憶されていたグラフィクスを作成する。このようにして、プロモーショナル・メニュが描かれ、仮想チャンネルが作成される。これによって、単に、セットトップ端末220は、存在しないチャンネルが加入者によって選択された場合には常に、プロモーショナル・メニュ又はグラフィクスを表示することができる。」(甲2、87頁22行?88頁24行)

・記載(230)
「 Figures 19a and 19b show menus (1 130 and 1132, respectively) that are available using the interactive Level A services. Referring to Figure 19a, when interactive Levels A services are available for a television program, the system will display an interactive logo 1134 consisting of the letter "I" and two arrows with semicircular tails. In the preferred embodiment, the set top terminal 220 will place the interactive logo on the television screen as an overlay menu. In the preferred embodiment, the set top terminal 220 will detect that there is data or information available about a television program which can be displayed to a subscriber using the interactive service. When the set top terminal 220 senses that there is interactive information available, it will generate the interactive logo overlay menu 1134 and place it on the television screen. For example, the set top terminal 220 will detect that information on a television program is being sent in the vertical blanking interval (VBI) and generate an interactive logo overlay menu 1134 which will appear on the subscriber's television screen for approximately fifteen seconds during each ten minute interval of programming. Similarly, the set top terminal 220 can sense that the programming has closed caption information available and place a closed caption logo on the screen.
Referring to Figure 19b, when the subscriber sees the interactive logo 1134 on the television screen, the subscriber is made aware of the fact that interactive services are available in conjunction with his television program. If the subscriber presses the interactive remote control button, another overlay menu 1133 will be generated by the set top terminal 220 and placed on the screen. This overlay menu 1133 is shown in Figure 19b being overlayed on an interactive television program. From this menu 1133, the subscriber may select a variety of different types of textual interactivity with the current television program, as at 1134, including quizzes, fast facts, more info, where in the world, products, etc. At any time during the interactive submenus, the user may return to the television program without interactive features.
Another submenu 1136 gives additional information related to the television program to the viewer in textual form in the lower half of the screen. In Figure 19b, the submenu 1136 shows the available interactive options for the subcategory "quiz." In this interactive subcategory, the user is presented with questions and a series of possible answers. If the subscriber desires, the subscriber selects one of the answers to the quiz question. After the selection, the set top terminal 220 sequences to another menu. The set top terminal 220 sequences to the interactive quiz answers submenu which informs the subscriber whether the correct answer was or was not chosen. Subsequently, another submenu would show correctly or incorrectly answered quiz question.
Figure 20a is an example of a submenu for Level B interactive services. From this menu screen 1141, any of a number of on-line data services could be accessed. One service, the airline reservations selection 1142, has been chosen by the subscriber on this menu.
In selecting airline reservations, the subscriber encounters a sequence of menus as for any on-line data service. Referring to Figure 20b, the subscriber is typically shown a submenu, such as submenu 1144, for the data service offering various options. In each of these submenus related to a data service, the subscriber is able to exit, returning to the home menu 1010 or regular cable TV.
Figure 20b, the airline information and reservation submenu 1 144, allows a subscriber to view six available flights. A subscriber may select one of the flights to check on its availability. Another similar submenu allows a subscriber to enter the month, day and year for the availability date desired. In this submenu, the subscriber is offered the option of correcting any errors in the entered information.
Figure 20c is another airline submenu 1150 that allows a subscriber to view remaining seats available on a flight, enabling the selection of a seat assignment. This interactive submenu 1 150 is an example of how information may be graphically shown to a subscriber using a portion of the menu and different coloring schemes. In this interactive menu, the lower half of the screen 1 152 shows the passenger compartment of an airplane with all the seat locations graphically represented by square blocks. By coloring the available seat locations in blue and the unavailable seat locations in a different color, the menu can present a great deal of information in a limited amount of space. This graphic presentation of information for the interactive on-line data services is an important method of visually displaying large amounts of information to the subscriber.
Referring to Figure 20d, another submenu 1156 allows the subscriber to choose a one-way or round-trip ticket, to confirm reservations and to charge an airline ticket by credit card, choosing the appropriate strip menu on the lower part of the screen. In this particular menu 1156, the subscriber is charging a round -trip plane ticket on a credit card. The subscriber simply needs to enter the credit card number, expiration date, and credit card type to charge an airline ticket. Other submenus may process the subscriber's credit card charge for the airline ticket, confirm the subscriber's airline ticket purchase, and pass this information to the location where the ticket is printed.
Using the methods and hardware described, a variety of interactive services are possible. Those skilled in the art will recognize that such interactive services may be accommodated by the preferred set top terminal 220.」(甲1、75頁8行?78頁13行)「図19a及び図19bは、対話型のレベルAのサービスを用いて利用可能なメニュ(それぞれ、1130、1132)を示す。図19aを参照すると、対話型のレベルAのサービスがテレビ番組に対して利用可能な場合には、システムは、文字の”I”と半円形の尻尾を有する2つの矢印から成る対話型のロゴ1134を表示する。この好適実施例では、セットトップ端末220は、この対話型のロゴをオーバレイ・メニュとしてテレビ画面上に配置する。この好適実施例では、セットトップ端末220は、対話型サービスを用いて加入者に表示可能なテレビ番組に関するデータや利用可能な情報があることを検出する。セットトップ端末220は、対話型情報が利用可能であると感知した場合には、対話型ロゴ・オーバレイ・メニュ1134を発生してそれをテレビ画面上に配置する。たとえば、セットトップ端末220は、テレビ番組に関する情報が垂直ブランキング・インタバル(VBI)で送られることを検出し、番組の各10分間隔の間にほぼ15秒の間だけ加入者のテレビ画面上に現れる対話型ロゴ・オーバレイ・メニュ1134を発生する。同様に、セットトップ端末220は、番組が閉鎖型の利用可能なキャプション情報を有していることを感知すると、画面上に閉鎖型のキャプション・ロゴを配置する。
図19bを参照すると、加入者は、テレビ画面上に対話型のロゴ1134を見ると、そのテレビ番組との関係で対話型サービスが利用可能であるという事実に気づかされる。加入者が対話型のリモコン・ボタンを押下すると、セットトップ端末220が別のオーバレイ・メニュ1133を発生して画面上に配置する。このオーバレイ・メニュ1133は図19bに示されており、対話型テレビ番組上にオーバレイされている。このオーバレイ・メニュ1133から、加入者は、1134のような現時点のテレビ番組との種々の異なったタイプのテキスト型の対話性を選択できて、これには、クイズ、ちょっとした事実(fast facts)、更なる情報、世界のどこかで、製品などを含む。対話性のサブメニュの間の任意の時間に、ユーザは、対話型機能をもたないテレビ番組に戻ることができる。
別のサブメニュ1136は、画面の下半分において視聴者にテキスト形式でテレビ番組に関連する付加的な情報を与える。図19bでは、サブメニュ1136は、サブカテゴリである「クイズ」に対する利用可能な対話型のオプションを示す。この対話型のサブカテゴリでは、ユーザは、質問と一連の可能性のある解答とを与えられる。加入者は、望む場合には、その解答の中の1つをクイズの問題に対して選択する。選択の後で、セットトップ端末220は別のメニュに移動する。セットトップ端末220は、正しい解答が選ばれたかどうかを加入者に知らせる対話型のクイズ解答サブメニュに移動する。次に、別のサブメニュが正しく又は誤って選択された解答を示す。
図20aは、レベルBの対話型サービスのためのサブメニュの例である。このメニュ画面1141から、複数のオンライン・データ・サービスの任意のものにアクセスできる。1つのサービスである航空券予約選択1142がこのメニュ上で加入者によって選択されている。
航空券予約を選択する際には、加入者は、任意のオンライン・データ・サービスの場合と同様に一連のメニュに出会う。図20bを参照すると、加入者は、典型的には、サブメニュ1144のような種々のオプションを与えるデータ・サービスに対するサブメニュを示される。データ・サービスに関連するこれらのサブメニュのそれぞれにおいて、加入者はここから脱出して、ホーム・メニュ1010又は通常のケーブルテレビに戻ることが可能である。
図20bの航空券情報及び予約のサブメニュによって、加入者は、6つの利用可能なフライトを見ている。加入者は、これらのフライトの中の1つを選択し、その利用可能性をチェックすることができる。別の類似するサブメニュによれば、加入者は、所望の利用可能な日付について、月と日と年とを入力することができる。このサブメニュにおいては、加入者は、入力した情報における誤りはどれでも訂正するオプションを与えられている。
図20cは、加入者が、あるフライトで利用可能な残りの座席を見ることを可能にし座席指定の選択を可能にする航空会社のサブメニュ1150である。この対話型のサブメニュ1150は、加入者に対して情報がいかにしてメニュの一部と異なる色の方式を用いることによってグラフィカルに示され得るかの一例である。この対話型のメニュでは、画面の下半分1152は、すべての座席位置をグラフィカルに正方形のブロックで表しながら、航空機の乗客用部分を示している。利用可能な座席位置を青に、そうではない位置を別の色に色付けすることによって、メニュは、制限されているスペース量にもかかわらず多くの情報を与えることができる。対話型のオンラインのデータ・サービスのための情報のこのグラフィカルな表現は、大量の情報を加入者に視覚的に表示するための重要な方法である。
図20dを参照すると、別のサブメニュ1156が、画面の下半分の適切なストリップ・メニュを選択することによって、加入者に、片道又は往復の航空券選択を可能にし、予約の確認を可能にし、クレジット・カードでの航空券の支払いを可能にしている。この特定のメニュ1156では、加入者は往復航空券の支払いをクレジット・カードでしている。加入者は、航空券購入の支払いをするのに、クレジット・カード番号、有効期限、クレジット・カードのタイプを入力するだけでよい。他のサブメニュによれば、航空券に対する加入者のクレジット・カードでの支払いを処理し、加入者の航空券購入を確認し、この情報を航空券が印刷される場所に送ることが可能になる。
以上で説明した方法とハードウェアを用いれば、種々の対話型サービスが可能である。当業者は、このような対話型サービスは好適なセットトップ端末220によって与えられ得ることを認識するであろう。」(甲2、88頁26行?91頁17行)

・記載(240)
「 Referring to Figure 21, the digital audio feature of the invention allows a subscriber to listen to CD quality audio selections through the subscriber's stereo (not shown). This can be accomplished by running cables directly from the set top terminal 220 (which may include a Level D hardware upgrade) to the subscriber's amplifier/stereo system. Alternatively, the subscriber may listen to audio selections through the subscriber's television system.
In the preferred embodiment, the digital audio feature uses a Level D hardware upgrade as a digital radio tuner. This Level D hardware upgrade enables a subscriber to use the program delivery system's digital audio signaling capability. Digital audio transmissions require much less bandwidth than that used for the transmission of a digital video signals. Thus, hundreds of digital audio programs are delivered to each set top terminal 220 in limited segments of bandwidth.
Where digital audio programs are delivered to the set top terminal 220, the Level D upgrade (shown in Figure 13b) provides the subscriber with the means to select a given digital audio program for listening. The Level D hardware upgrade makes use of a tuner 603 that is separate from the tuner 603 used by the set top terminal 220 for video display. The digital audio signal is received at the set top terminal 220 over the CATV transmission media. The set top terminal 220, in turn, routes the digital audio signal to the components of the Level D hardware upgrade. These components may include: a tuner 603, demodulator 606, demultiplexer 609, decryptor, decompressor 622, remote control interface and microprocessor 602.
The Level D hardware upgrade will use its tuner 603 to tune to the specific digital audio program selected by the subscriber and subsequently demodulate, demultiplex and decrypt the digital audio signal. Upon completion of this processing, the digital audio signal will be decompressed to produce a processed digital audio signal ready to be output to the subscriber's stereo or directly to speakers.
The Level D hardware upgrade includes ports for the digital audio signal output, which provide the necessary connections for transmission of the signal from the Level D hardware upgrade to the subscriber's stereo. In addition, the Level D hardware upgrade include a small LED display that can show the channel number of the program selected, date and time, among other display fields.
The Level D hardware upgrade can be physically located in a different room from that of the television and set top terminal 220. Thus, the Level D hardware upgrade will have its own remote control device (not shown), albeit with less available options and keys than the set top terminal's remote control 900 described above. This Level D hardware upgrade remote control is more limited than the set top terminal's remote control 900 since the Level D remote control will be used exclusively for digital audio program selection. This limited remote control, nevertheless, includes a small LED or LCD display that is used to display the channel number of the digital audio program selected. Alternatively, the set top terminal's remote control may be programmed for use with the Level D hardware upgrade so that an additional remote control is not required to use the digital audio feature.
Using either remote control embodiment, the subscriber accesses the Level D hardware upgrade to select a digital audio program. The remote control sends an IR command signal to the Level D hardware upgrade, instructing the unit's microprocessor 602 to initiate the selection of a given program. The desired program is processed (i.e., tuned, demultiplexed, decrypted and decompressed) as described above and transmitted to the subscriber's stereo for listening.
The selection of a digital audio program does not necessarily require interaction with the subscriber's television. Instead, all communications required to select a digital audio program may occur between a remote control and the Level D hardware upgrade. As a result, the subscriber's television need not be turned on for the digital audio capability to operate.
Alternatively, the Level D hardware upgrade can be co- located with the set top terminal 220 and the subscriber can select a digital audio program through a menu displayed on the subscriber's television. In this embodiment, the subscriber would use the set top terminal remote control to access a digital audio program selection menu.
In an alternative embodiment, the set top terminal 220 includes all the features of the Level D upgrade and, therefore, no upgrade is necessary. Those skilled in the art will recognize other alternatives that allow digital audio reception.
Figure 21 is a major menu 1160 displaying the digital audio program choices which are available for subscribers who have paid the monthly fee. In a chart format 1162, the major menu shows the top five, ten, and forty songs available in six different categories of music. Below the chart, the system is able to provide a text message 1164 describing the particulars of the audio program selected. Using the same logos and menu format, the system can provide a text description enticing the subscriber to pay the monthly fee and join the service. For example, one menu may allow the user to test the system with a free demonstration. Another menu allows the subscriber to request additional promotional information about the system. Such menus may be used throughout the menu system. From any of the menu screens for the digital audio feature, the subscriber may return to regular cable TV with the press of a single button.」(甲1、80頁8行?83頁13行)「図21を参照すると、本発明のデジタル音声機能によって、加入者は、加入者のステレオ(図示せず)を介してCDの質の音声選択を聞くことが可能になる。これは、セットトップ端末220(これは、レベルDのハードウェア・アップグレードを含む)から加入者のアンプ/ステレオ・システムまで直接にケーブルを走らせることによって達成される。また、加入者は、加入者のテレビ・システムを介しても音声選択を聞くことができる。
この好適実施例では、デジタル音声機能は、レベルDのハードウェア・アップグレードをデジタル音声テューナとして用いる。このレベルDのハードウェア・アップグレードによって、加入者は、この番組配送システムのデジタル音声信号化能力を利用することができる。デジタル音声送信は、デジタル映像送信よりもはるかに小さな帯域幅を必要とするだけである。よって、数百ものデジタル音声番組が、帯域幅の限定された部分においても各セットトップ端末220に配送される。
デジタル音声番組がセットトップ端末220に配送される場合には、レベルDのアップグレード(図13bに示されている)が加入者に視聴のために与えられたデジタル音声番組を選択する手段を提供する。レベルDのハードウェア・アップグレードは、映像表示の際にセットトップ端末220が用いるテューナ603とは別個のテューナ603を利用する。デジタル音声信号はCATV送信媒体を介してセットトップ端末220において受信される。セットトップ端末220は、次に、デジタル音声信号をレベルDのハードウェア・アップグレードの構成要素に送る。この構成要素には、テューナ603、復調器606、デマルチプレクサ609、暗号解読器(デクリプタ)、圧縮解除装置622、リモコン(遠隔制御)インターフェース、及びマイクロプロセッサ602が含まれる。
レベルDのハードウェア・アップグレードはテューナ603を用いて、加入者が選択した特定のデジタル音声番組にチューニングし、次に、そのデジタル音声信号を復調し、デマルチプレクスし、暗号解読する。この処理が終了すると、デジタル音声信号は圧縮解除され、加入者のステレオ又は直接にスピーカに出力され得る処理済みのデジタル音声信号を生じる。
レベルDのハードウェア・アップグレードはデジタル音声信号出力のためのポートを含み、この出力が、レベルDのハードウェア・アップグレードから加入者のステレオへの信号の送信に必要な接続を与える。更に、レベルDのハードウェア・アップグレードは、選択された番組のチャンネル番号、日時、などの表示フィールドを示すことのできる小型のLEDディスプレイを含む。
レベルDのハードウェア・アップグレードは、テレビ及びセットトップ端末220とは別の部屋に物理的に配置することが可能である。よって、レベルDのハードウェア・アップグレードは、それ自体のリモコン・デバイス(図示せず)をもっており、これは、上述のセットトップ端末のリモコン900よりも利用可能なオプションやキーが少なくなっている。レベルDのハードウェア・アップグレードのリモコンは、セットトップ端末のリモコン900よりも限定されているが、これは、レベルDのリモコンはデジタル音声番組の選択だけに用いられるものだからである。しかし、この限定的なリモコンは、選択されたデジタル音声番組のチャンネル番号を表示するのに用いられる小型のLED又はLCDディスプレイを備えている。また、セットトップ端末のリモコンをレベルDのハードウェア・アップグレードとの使用のためにプログラムすることもでき、それによって、デジタル音声機能のために用いられる付加的なリモコンが不要になる。
どちらのリモコンの実施例を用いても、加入者はレベルDのハードウェア・アップグレードにアクセスして、デジタル音声番組を選択できる。リモコンはIRコマンド信号をレベルDのハードウェア・アップグレードに送り、そのユニットのマイクロプロセッサ602に与えられた番組の選択を開始するように命令する。所望の番組が上述のように処理され(すなわち、チューニングされ、復調され、暗号解読され、圧縮解除される)、加入者のステレオに聴取のために送信される。
デジタル音声番組の選択には加入者のテレビとの相互作用(対話)は必ずしも必要ではない。代わりに、デジタル音声番組を選択するのに要求されるすべての通信は、リモコンとレベルDのハードウェア・アップグレードとの間で生じる。結果として、加入者のテレビは、デジタル音声能力が機能するためにはチューニングされる必要がない。
また、レベルDのハードウェア・アップグレードをセットトップ端末220と同じ場所に配置することも可能であり、その場合には、加入者は、デジタル音声番組を加入者のテレビ上に表示されたメニュを介して選択できる。この実施例では、加入者はセットトップ端末のリモコンを用いて、デジタル音声番組選択メニュにアクセスする。
別の実施例では、セットトップ端末220は、レベルDのハードウェア・アップグレードのすべての機能を含み、したがって、それ以上のアップグレードは不要である。当業者は、デジタル音声受信を可能にする他の改変を認識するであろう。
図21は、その月の料金を支払った加入者に利用可能なデジタル音声番組選択を表示する主メニュ1160である。チャート・フォーマット1162において、この主メニュは、6つの異なる音楽のカテゴリで利用可能な、上位5曲、10曲、40曲を示している。チャートの下では、このシステムは、選択された音声番組の内容を説明するテキスト・メッセージ1164を提供することができる。同じロゴとメニュ・フォーマットとを用いて、このシステムは、加入者に当月の料金を支払いサービスに参加することを促すテキスト説明を提供することができる。たとえばユーザが無料のデモンストレーションを試すことを可能にするメニュがある。また別のメニュによれば、加入者は、このシステムに関する更なるプロモーショナル情報を要求することができる。このようなメニュはメニュ全体で使用できる。デジタル音声機能のためのメニュ画面の任意のものから、ボタンを1つ押下することによって、加入者は、通常のケーブルテレビに戻ることができる。」(甲2、93頁2行?95頁25行)
(甲第1号証の記載、以上)

以上の記載によると、
甲1には、オペレーション・センタ202、ケーブル・ヘッドエンド208、セットトップ端末220を含むケーブルテレビ番組配送システム200に係る技術が記載されており、セットトップ端末220において、加入者はメニューなどの操作画面、リモコン等の操作でセットトップ端末220を操作し、番組の視聴、番組の予定の案内、各種サービスの提供を受ける。
セットトップ端末220において、加入者が内容として提供を受けるのは、
・放送番組(の視聴)
チューナ(図4チューナ603)を適切な周波数に同調させて提供を受ける。(記載(120)(150))
・レベルAないしEのアップグレードにより受けるサービス
・・レベルA
クイズ、地理的な事実などの番組に関する付加的な情報。
垂直ブランキング・インタバル(VBI)又は番組制御情報信号の使用を含む複数のデータ・フォーマットで、セットトップ端末220によって受信される。(記載(170)(220))
・・レベルB
航空券予約などのオンライン型のサービス。
オンラインで提供される。(記載(170)(220))
・・レベルC
記憶装置(CD)を用いたマルチメディア経験。
記憶装置(CD)から提供される。(記載(170)(220))
・・レベルD
デジタル音声番組。
チューナ134を音声番組にチューニングして提供される。(記載(170)(240))
・・レベルE
書籍などのテキスト。
書籍や雑誌のようなデータをローカルな記憶装置にダウンロードし、ダウンロードされたテキストを読むことで提供される。(記載(170))
である。

セットトップ端末220は、加入者がこれらの内容の提供を受けるための操作機能を有する。
・放送番組
放送番組を視聴するためには、最終的にチューナを特定の周波数に同調してチャンネルにアクセスしなければならないが、そのために加入者が行う操作としては、チャンネルを直接選択するチャンネル操作と、番組を指定することで間接的にチャンネルを特定するチャンネル操作によらない操作が認められる。チャンネル操作とチャンネル操作によらない操作は次のようである。
・・チャンネル操作
(記載(90))「加入者は、・・・実際のチャンネル番号を入力し特定のチャンネルに直接アクセスすることによって、所望の番組を選択し得る。」
(記載(90))「加入者は、リモコン900上の数字キーを用いる(対応するチャンネル番号を押すこと)・・・によって、レギュラー放送や基本的なケーブルテレビ局にアクセスすることができる。」
(記載(100))「加入者は、リモコン900から適当なチャンネル番号を入力することによって番組を直接に選択することもできるし、・・・」
(記載(180))「リモコン900・・・標準的なテレビ受信機のリモコン・スイッチ又はボタン362が用いられており、これには、・・・チャンネル選択・・・ボタンが含まれ、」
(記載(180))「リモコン900・・・チャンネル・・・増減のボタン366・・・は、・・・この重心と長軸方向の中央線との近くに置かれる。チャンネル・ボタン366は、好ましくは、それぞれが反対方向に傾斜していて、ユーザが下を向いてリモコン900を見なくとも所望のボタンを感じて押下できるようになっている。」
・・チャンネル操作によらない操作
(記載(20))「加入者は、一連のメニュを順に配列することによって各加入者が個々の番組を選択できるようにするメニュ駆動型アクセス方式を介して、拡張されたテレビ番組のパッケージにアクセスでき、また、選択した番組を視聴できる。ある選択肢に指定されている実際の2桁又はそれより多い桁の数値をメモリから呼び出した上で押下したりすることなく単にただ1つのボタンを押下するだけで、加入者が、英数字及びアイコン記号型のアクセスを用いる又はテレビ・スクリーン上のカーソルやハイライトバーを移動させて所望の番組にアクセスすることによって、メニュが順に配列される。このように、1つのボタンを押下することによって、加入者は、1つのメニュから次のメニュに進むことができる。このようにして、加入者はメニュを順に配列できるし、任意の与えられたメニュから番組を選択できる。番組はカテゴリーごとにグループ化されており、これによって、類似する番組が同一のメニュ上に提供される。」
(記載(40))「加入者インターフェースは、アルファベット文字(alpha-character)、数字及びアイコンが組み合わされたリモコン装置900であり、直接的な又はメニュ駆動型の番組アクセスを提供する。」(「番組アクセス」であり、チャンネル操作ではない。)
(記載(40))「ユーザーは、加入者インターフェース上で適切なアルファベット、数字及びアイコンの組み合わせを選択することにより、複数のメニュ・スクリーンをう回して、直ちに番組を選択することができる。」(「番組を選択」であり、チャンネル操作ではない。)
(記載(80))「加入者がメニュから特定の番組を選択するならば、セットトップ端末220は、その番組が示されるチャンネルを決定し、ケーブル・ヘッドエンド208から送信された信号チャンネルを、デマルチプレクスし抽出する。」
(記載(90))「加入者は、システムのメニュ駆動方式を介して、・・・所望の番組を選択し得る。」
(記載(90))「メニュ駆動型、アイコン、又はアルファベットによるアクセスを使用することによって、加入者は、選択のためにメモリーから呼び出して実際のチャンネル番号を押下するのではなく、単にただ1つのボタンを押すことによって、所望の番組にアクセスできる。」
(記載(90))「加入者は、・・・メニュのアイコン選択肢の1つを用いることによって、レギュラー放送や基本的なケーブルテレビ局にアクセスすることができる。」
(記載(100))「メニュ駆動方式により、加入者は、映画のヒット作から、スポーツ特集や特別番組までにわたる全ての主要なメニュにワンステップでアクセスできる。主要メニュのどれからでも、加入者は、カーソルやアルファベットによるアクセスによって、順番に、サブメニュやマイナーメニュにアクセスできる。」
(記載(100))「第1のメニュである番組選択メニュは、紹介(introductory)メニュ、ホーム・メニュ、主(major)メニュと、サブメニュとから成る。」
(記載(100))「加入者は、・・・ホーム・メニュから開始する次のレベルのメニュ・オプションを通って順番に進むこともできる。ホームメニュは、主メニュと呼ばれる第1のレベルに対応するカテゴリーを表示する。
加入者は、順々に続くメニュを通って順番に進むことを選んだ場合には、ホーム・メニュから、選択されたカテゴリーに対応する主メニュに送られる。主メニュは、更に、加入者のサーチを精巧にし、加入者を助けて選択肢へ案内する。
主メニュから、加入者はいくつかのサブメニュにアクセス可能である。加入者は、所望のテレビ番組を見つけるまで、各サブメニュから他のサブメニュにアクセスできる。主メニュと同様に、それぞれの連続的なサブメニュは、更に、加入者のサーチを精巧にする。また、そのシステムによって、加入者は、リモコン900上で適当なコマンドを入力することにより、あるメニュやサブメニュをスキップして、特定のメニュ又はテレビ番組に直接にアクセスできる。」(「テレビ番組に直接にアクセス」であり、チャンネル操作ではない。)
(記載(130))「LEDディスプレイ640は、・・・ユーザにより直接選択されたチャンネル・・・を表示することができる。」
(記載(130))「LEDディスプレイ640は、・・・セットトップ端末220により現に選択されている主メニュや、・・・メニュ・チャンネル選択(例えば、1から50)を表示することができる。」
(「メニュ・チャンネル選択(例えば、1から50)」は他に直接的説明が無く詳細は不明であるが、その用語からメニュを選ぶのための、もしくは、選ばれたメニュを示すチャンネルと認められ、このメニュ・チャンネルに対する操作はメニュの提供を得るための操作であり、放送番組の提供を受ける操作ではない。)
(記載(140))「一連のメニュを順序だてて見ることにより、イメージや番組を選択して表示できるようになっている。図8は、一連のメニュ用の1つの可能性のある構造の一例である。概ね、メニュの順序は、紹介メニュ、ホームメニュ、種々の主メニュ及び多数のサブメニュで構成されている。サブメニュは、プロモーショナル(prom)メニュや番組間メニュを含めることができる。例えば、メニュの順序のうちホームメニュ部と、対応するソフトウェア・ルーチンとにおいて、加入者は、主要メニュの1つを選択することができると共に、メニュ表示の順序を開始させることができる。又は、加入者は、リモコン900上のメニュ選択ボタンを押すことによって主要メニュに直接進むことができる。」
(記載(180))「リモコン900は、注文ボタン354、「実行(ゴー)」ボタン358を含む4つの方向へのカーソル移動356、及びメニュ・アクセス・ボタン360を含む。」
(記載(180))「リモコン900の長軸方向に配列されたカーソル移動、カーソル選択、メニュ選択、及び有料テレビのボタンを有している。ボタン又は周囲の背景の色は、標準的なテレビのリモコン・ボタン362とメニュ・ボタンとでは異なっており、これらの2つのグループのボタンを視覚的に区別できるようになっている。」
(記載(180))「メニュ選択ボタン374が、図13bに示すように、ボタン370の近くに配置されている。メニュ選択ボタン374は、好ましくは、リモコン900上で最も大きなボタンである。メニュ選択ボタン374には、好ましくは、その表面又は対応するボタンに隣接してアイコン又はそれ以外のグラフィクスが印刷されている。たとえば、スポーツの主メニュ(major menu)のためのボタンには野球のアイコンが付してある。アイコンは、メニュ選択ボタン374によって選択された特定の主メニュで利用可能な番組を表す。」
(記載(180))「図13bに示すように、ラベルやアイコンが以下の主メニュに提供される。すなわち、映画、スポーツ、子供番組、ドキュメンタリ/ニュース、娯楽、雑誌、番組ガイド、HDTV(高品位テレビ)、対話型テレビ、音楽、及び更なる番組のための付加的なボタンである。メニュ選択ボタン374は、また、上述の番組に対してA?Jとしてラベルを付けられるが、最後のボタンについては、すべての付加的な主メニュK?Zとする。
リモコンを種々のチャンネル選択ボタンを有するものとして説明したが、標準的なリモコンからのほとんどすべてのボタン(362の部分のボタン)は、除去することが可能である。本発明によれば、加入者は、メニュ選択ボタン374及び/又はカーソル移動及び選択ボタン370、374だけを含むリモコン900を用いることができる。」
(記載(190))「図15と図8とを参照すると、ネットワーク・スケジュールで利用可能な番組をリストしている番組カタログ・メニュ1100が、1020として示されているタイプの主メニュとして利用可能である。この好適実施例では、主な番組カタログのメニュ1100が、次の7日間のネットワーク・スケジュール、今日の次の6時間のネットワーク・スケジュール、及び次の7日間のテレビ番組カタログのえり抜きのものなどの、サブメニュを提供する。」
(記載(200))「特定のセットトップ端末220が番組カタログ・サービスに加入している場合には、加入者は、番組のスケジュールを示すサブメニュに進む。加入者は、ネットワーク・スケジュール・サブメニュ1102を選択すると、そこから選択するネットワーク・スケジュールのリストを与えられる。加入者がたとえばHBOを選択すると、HBOに特定のサブメニュ(図示せず)が現れ、それによって、加入者は、関心の日付を選んで、その特定の日に何の番組があるかを見る。」

・レベルAないしEのアップグレードにより受けるサービス
・・メニュー
(図8)対話型テレビのメニューの下にレベルAないしDのメニューが図示される。
・・・レベルA
(記載(230))「図19a及び図19bは、対話型のレベルAのサービスを用いて利用可能なメニュ(それぞれ、1130、1132)を示す。」
(記載(230))「セットトップ端末220は、対話型情報が利用可能であると感知した場合には、対話型ロゴ・オーバレイ・メニュ1134を発生してそれをテレビ画面上に配置する。」
(記載(230))「加入者は、テレビ画面上に対話型のロゴ1134を見ると、そのテレビ番組との関係で対話型サービスが利用可能であるという事実に気づかされる。加入者が対話型のリモコン・ボタンを押下すると、セットトップ端末220が別のオーバレイ・メニュ1133を発生して画面上に配置する。」
・・・レベルB
(記載(230))「図20aは、レベルBの対話型サービスのためのサブメニュの例である。このメニュ画面1141から、複数のオンライン・データ・サービスの任意のものにアクセスできる。1つのサービスである航空券予約選択1142がこのメニュ上で加入者によって選択されている。」
・・・レベルD
(記載(240))「図21は、その月の料金を支払った加入者に利用可能なデジタル音声番組選択を表示する主メニュ1160である。チャート・フォーマット1162において、この主メニュは、6つの異なる音楽のカテゴリで利用可能な、上位5曲、10曲、40曲を示している。」
(記載(130))「LED640は、また、現在つけられているデジタル・オーディオ・チャンネルを表示することもできる。」

・・プロモーショナル・メニュ
(記載(220))「図18は、システム200においてサービスへの加入を売るのに用いられるプロモーショナル・メニュ1120の使用を図示している。このプロモーショナル・メニュは、レベルBの対話型サービスに合わせてあり、・・・同様のメニュがレベルAの対話型サービスにも用いられ、・・・他のプロモーショナル・メニュは、レベルCの対話型サービスに用いられ得る。」(レベルB、A、Cの対話型サービスは、上記したメニュー操作によって加入者に提供されるのであり、プロモーショナル・メニュは「サービスへの加入を売るのに用いられる」のであって、レベルB、A、Cの対話型サービスへの加入を売るのに用いられ、レベルB、A、Cの対話型サービスがプロモーショナル・メニュによって加入者に提供される構成は認められない。)
(記載(220))「プロモーショナル・メニュは、加入者が存在しないチャンネルを選択する場合に発生され、仮想のチャンネルを生成する。このような仮想のチャンネルは、付加的な帯域幅は全く必要としないが、それは、これらのチャンネルはプロモーショナル・メニュを作成するのに要求されるデータを何も搬送しないからである。その代わりに、加入者が存在しないチャンネル(たとえばチャンネル166)を選択した場合には、仮想のチャンネルが複数の方法でセットトップ端末に送られたデータを用いて作成される。たとえば、データが、別のチャンネルの垂直ブランキング・インタバル(VBI)、帯域外、又はセットトップ端末の制御情報ストリーム(STTCIS)においてケーブル・ヘッドエンド208から送られたメニュ情報と共に送られ得る。このデータは、用いられて、加入者のテレビ上に表示され得るNTSC映像信号として、セットトップ端末220に局所的に記憶されていたグラフィクスを作成する。このようにして、プロモーショナル・メニュが描かれ、仮想チャンネルが作成される。これによって、単に、セットトップ端末220は、存在しないチャンネルが加入者によって選択された場合には常に、プロモーショナル・メニュ又はグラフィクスを表示することができる。」

以上のようなオペレーション・センタ202、ケーブル・ヘッドエンド208、セットトップ端末220を含むケーブルテレビ番組配送システム200のセットトップ端末220において、加入者がメニューなどの操作画面、リモコン等の操作でセットトップ端末220を操作し、番組の視聴、番組の予定の案内、各種サービスの提供を受ける技術を甲第1号証に記載された発明(以下、「甲1発明」ともいう)として認める。

3 対比、判断
本件請求の範囲は、請求項1、請求項15、請求項29、請求項30、請求項46が独立形式で記載され、
請求項2ないし14は、直接、間接に請求項1を引用する形式で、
請求項16ないし28は、直接、間接に請求項15を引用する形式で、
請求項31ないし45は、直接、間接に請求項30を引用する形式で、
請求項47ないし61は、直接、間接に請求項46を引用する形式で記載され、
本件発明2ないし14は、本件発明1の構成要件をすべて含み、
本件発明16ないし28は、本件発明15の構成要件をすべて含み、
本件発明31ないし45は、本件発明30の構成要件をすべて含み、
本件発明47ないし61は、本件発明46の構成要件をすべて含む発明である。
独立形式で記載された請求項1、請求項15、請求項29、請求項30、請求項46に係る発明である本件発明1、15、29、30、46は、いずれも、構成要件として「仮想チャンネル」及びその仮想チャンネルが特定するものの関係を有し、本件特許明細書の主旨から見て、「仮想チャンネル」及びその仮想チャンネルが特定するものの関係が本件特許1ないし61の技術的特徴点(以下、「本件技術的特徴点」ともいう)といえる。
本件発明1、15、29、30、46における本件技術的特徴点は次のとおりである。
・本件発明1
「前記仮想チャンネルの各々はチャンネルのサブグループを特定し」
・本件発明15
「前記第1の仮想チャンネルは、・・サービスチャンネルの前記第1のサブグループを特定し」、
「前記第2の仮想チャンネルは、・・サービスチャンネルの第2のサブグループを特定し」
・本件発明29
「前記第2の仮想チャンネルは、・・サービスチャンネルの前記第2のサブグループを特定し」、
「前記第1の仮想チャンネルは、・・サービスチャンネルの第1のサブグループを特定し」
・本件発明30
「該仮想チャンネル情報がサービスのための多数のサービスチャンネルを特定する」
・本件発明46
「該仮想チャンネル情報がサービスのための多数のサービスチャンネルを特定する」

そこで、甲1発明に本件技術的特徴点である「仮想チャンネル」及びその仮想チャンネルが特定するものの関係が如何に現れているか検討する。

甲1には「virtual channel」(仮想のチャンネル)という用語が用いられており、用語として本件技術的特徴点である「仮想チャンネル」に類似するから、まず、甲1発明の「仮想のチャンネル」を本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」に対応するものとして対比する。

本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」は、本件特許明細書(甲第3号証(本件特許公報)(以下、「甲3」ともいう)で特定する。)によれば、次のように説明される。

「本発明のさらに別の目的は、仮想チャンネルを用いてデジタル的に提供されるサービスにアクセスするインタフェースを簡略化する電子プログラムガイドを提供することである。」(甲3、7頁14欄19?22行)、

「テレビジョン番組及び仮想チャンネルプログラムを表示するために、テレビジョン受像機が使用される。ビデオディスプレイ発生器はデータプロセッサからビデオ制御コマンドを受け取り、さらに、複数の仮想チャンネルを発生するとともに表示する。各仮想チャンネルは、チャンネルとしてアクセス可能であり、また、そのチャンネルのサブセットに提供されるサービスに関連する。」(甲3、7頁14欄35?41行)、

「図43はチャンネル40 DMX(デジタルミュージックサービス)仮想チャンネルテレビスクリーンの表示の一実施例を示す。
図44は、チャンネル40 DMX仮想チャンネルテレビスクリーンの表示の別の実施例を示しており、その表示には聴取(LISTEN)機能が組み込まれている。
図45は、チャンネル40 DMX仮想チャンネルテレビスクリーンの表示のさらに別の実施例を示しており、その表示には聴取(LISTEN)機能および先取り(LOOK AHEAD)機能が組み込まれている。
図46は、仮想チャンネルDMXサービスのためのLOOK AHEADテレビスクリーンの一実施例を示す。
図47は、仮想チャンネルDMXサービスのためのFLIPモードテレビスクリーンの一実施例を示す。」(甲3、9頁17欄19?32行)、

「ロケータスクリーン201は幾つかの経路を介してアクセスすることができる。例えば、ロケータスクリーンは、最も大きなチャンネル番号と最も小さなチャンネル番号との間といったように走査するチャンネル番号の間に便宜上配置される仮想チャンネル、たとえば、仮想チャンネル0として含まれるようにすることができる。ユーザーに対しては、そういった仮想チャンネルは通常のチャンネルとして見える。しかしながら、仮想チャンネルはキャリアとしてのバンド幅を追加することを必要としない。例えば、仮想チャンネルは加入者ステーションにおいてデジタル式に生じさせることができ、あるいは、既存のバンド幅周波数における適当なブランキングインタバルに含ませることができる。この方法において、リモートコントローラの数値キー42を用いて対応するチャンネル番号を入力するか、上下方向キー43Aを用いて大きな番号から小さな番号あるいはその逆に走査するか、いずれか一方によって、仮想チャンネルにアクセスすることができる。」(甲3、23頁46欄42行?24頁47欄9行)、

「仮想チャンネルはチャンネル合せのシーケンスにおける他の所望の位置に配置することができ、また、ロケータスクリーン(Locator screen)201に加えてまたはそれの代わりに機能の多様性を提供するために用いることができる。例えば、ユーザーは、仮想チャンネルインタフェースを通じて、ニアビデオオンデマンド(NVOD)サービス、テキスト若しくは画像利用の検索サービス、ビデオゲームサービスまたはデジタル音楽サービス(DMX)にアクセスすることができる。ロケータスクリーンを用いる場合と同様に、それらの仮想チャンネルには、方向矢印キーを用いて直接数字を入力することによって、または、前のチャンネル機能を用いることによってアクセスすることができる。また、それらにはメニューモードではメニューとしてアクセスすることもできる。チャンネルとしてアクセスされたときには、それらの仮想チャンネルはチャンネルとしての機能性を確保し、また、メニューとしてアクセスされたときには、それらはメニューの特徴、つまり、チャンネルが同調されたときにはいつでも、メニュースクリーンにアクセスするまで、現在同調されているチャンネルを維持する。
各サービスは複数のチャンネルを用いて提供することができる。例えば、NVODサービスが数個のチャンネルにまたがる1つのムービーの開始時間を交互にずらすことによって機能するようにして、ビデオNVODサービスごとの仮想8チャンネルが2時間フィルムのために最大15分間待機するようにする。別の例としては、ビデオゲームサービスは10のビデオゲームをチャンネルごとに一つ提供することができる。1つのサービスからなる各チャンネルは実際のチャンネルかまたは仮想チャンネルとすることができる。」(甲3、24頁47欄19?48行)、

「従来は、サービスごとの多重チャンネルのアプローチはユーザーにとって不便であった。例えば、テレビチャンネル1-39、DMXチャンネル40-46、NVODチャンネル47-55、ビデオゲームチャンネル56-70および情報検索チャンネル71-74を含むサービスのパッケージが提供されると、リモートコントローラ40のUPキー43Aを用いてテレビ視聴のユーザのサーフィンがチャンネル39で再開される場合には、そのUPキー43Aを36回押してテレビチャンネルシーケンスの最初のチャンネル1に戻らなければならない。
そのような不便は仮想チャンネルの使用によって改善される。特定の各サービスで用いることのできるチャンネルを特定する仮想チャンネルは、チャンネル同調シーケンスにおいてそのサービスの第1チャンネルの位置に設定することができ、また、そのサービスの第1チャンネルの直前のチャンネル番号に割り当てることもできる。前の例としては、仮想チャンネル40がDMXサービスへのアクセスを提供し、仮想チャンネル47がNVODサービスへのアクセスを提供し、仮想チャンネル56がビデオゲームサービスへのアクセスを提供し、また、仮想チャンネル71が情報検索サービスへのアクセスを提供することが考えられる。以下により詳細に説明するように、このようなシステムにおいてチャンネル39にチャンネルを合わせたユーザーは、リモートコントローラ40のUPキー43Aをわずか5回押すだけでチャンネル1に到達し、さらに、直ちに、チャンネル40,47,56および71に到達することになる。」(甲3、24頁47欄49行?48欄25行)、

「一つの実施例において、ユーザーは仮想チャンネルを介してアクセスしたサービスからなる個別のチャンネルを直接に選択することはできないであろう。その代わり、そのユーザーは、最初にその仮想チャンネルにチャンネル合わせをし、次に、例えば、リモートコントローラのOKキーまたはENTERキーを押して選択を行うことによってその仮想チャンネルに関連するサービスに入る。その結果、仮想チャンネル(サービスからなる個別のチャンネルではない)は、チャンネル同調シーケンスにおいて互いに隣り合うことになる。この場合には、このシステムはユーザーコマンドに応答して対応する仮想チャンネル表示するように作動して特定のサービスを提供するどのチャンネルにも同調することができる。従って、上述の例においては、チャンネル47-55のどれかにか同調するというユーザーコマンドに応答して、このシステムはNVODサービスに関連する仮想チャンネル47を表示する。」(甲3、24頁48欄26?42行)、

「別の例としては、ユーザーが仮想チャンネルに入ることなく直接にいずれかのチャンネルにアクセスするように、そのシステムを構成することができる。別の例では、ユーザーがサービスの用の仮想チャンネルに入ってチャンネルを選択すると、その後、そのユーザーは、通常の同調シーケンスで行うように、リモートコントローラにUPおよびDOWNキーを用いることによってそのサービスの各チャンネルにアクセスすることができるようになる。しかし、そのシステムは、自動的に、その同調(チャンネル合せ)シーケンスをその仮想チャンネルを含むそのサービスのチャンネルだけに限定する。したがって、仮想チャンネルが40で、サービスチャンネルが41,42,43,44,45および46である場合には、ユーザーが一旦仮想チャンネルを介してサービスチャンネル、例えば、チャンネル42を選択してそれに同調させると、ユーザはその後upおよびdownキーを用いてチャンネルを順に進めることができる。UPキーを7回押すと、チャンネルを43、44、45、46、40、41、42というように変えることができる。ユーザーはその仮想チャンネル40を選択し、それからEXIT機能を選択することによってそのサービスを出ることができる。」(甲3、24頁48欄42行?25頁49欄12行)、

「仮想チャンネルの性質をより十分に説明するために、仮想チャンネルを介してアクセスされるDMXサービスの1つの実施例をこれから詳細に説明する。この実施例では、チャンネル1-39はテレビチャンネルであり、チャンネル40は、ユーザがDMXサービスにアクセスできる仮想チャンネルである。まさにケーブルテレビサービスが通常のビデオの多重チャンネルを提供するように、DXMサービスも通常デジタルオーディオの多重チャンネルを提供する。後述の仮想チャンネルアクセスの説明において、説明のために図4のリモートコントローラ40を特別に参照する。しかし、他の適当なリモートコントローラも同様に用いることができる。
図43を参照すると、チャンネル(Channel)40DMX仮想チャンネルスクリーンの1つの実施例500が示されている。この図示したDMXサービスはユーザーに6つの音楽チャンネル、チャンネル41-46を提供する。そのスクリーン500は、40から46までの間のチャンネルをリモートコントローラの数字のキー42によって選択したとき、リモートコントローラのUPキー42Aを押してチャンネル39から数字を上昇させたとき、または、リモートコントローラのDOWNキー43Aを押して次のテレビチャンネルまたは46より大きな仮想チャンネルから数字を下降させたときに、ユーザーのテレビに表示される。チャンネル46が利用できるチャンネルの中でもっとも大きな数字のチャンネルであるときには、チャンネル1、または、仮想チャンネル0が提供されている場合にはそれから順にリモートコントローラのDOWNキー43Aを押してユーザーをチャンネル40まで導く。
チャンネル40を一度選択すると、(1)ユーザーは、リモートコントローラのUPキー43A、DOWNキー43Bまたは数字キー42を介して、別のテレビまたは仮想チャンネルに移動することができ、または、(2)ユーザはENTERキー44を押してDXMサービスに入ることができる。図示した例では、DMX音楽チャンネルは直接にはアクセスすることができず、ユーザーは最初にDMX仮想チャンネルに入り、次にその中で指示を行ってDMXサービスからなるチャンネルにアクセスしなければならない。従って、図示の実施例では、チャンネル40を最後に選択したときにリモートコントローラのUPキー43Aを押すと、ユーザーは必要に応じチャンネル47か1か0(つまり、同調シーケンスにおける次の仮想チャンネル)に移動することができる。他の場合には、ユーザーが仮想チャンネルに入ることなく直接にどのチャンネルにも同調できるように構成することができる。また、仮想チャンネルの各々をロケータスクリーン(Locator screen)201にリストすることができ、または、各仮想チャンネルによって提供されるチャンネルをロケータスクリーン(Locator screen)201で特定することができる。
図示の例では、仮想チャンネルのタイトル(DMX-VC)は、スクリーンの上方左手の角に描かれている。初めに、最初のDMXチャンネル名「DMX-1」をカーソルで強調する。カーソルを操作するためのリモートコントローラの方向制御キー43A、43B、43Cおよび43Dを用いて、ユーザーは他のDMXチャンネル名のどれでも、またはEXIT機能505を強調することができる。一度チャンネル名を強調すると、ユーザーはENTERキー44を押して選択したチャンネルに同調してそこで演奏されている音楽を聞くことができる。EXIT505を選択して機能させると、ユーザーはそのDMXサービスを出ることになる。他のテレビまたは仮想チャンネルはそれから上述のように選択することができる。図示の実施例においては、各DMXチャンネルに関連するチャンネル番号は示していない。しかし、それは、対応する数字を入力することによって仮想チャンネルから直接にチャンネル合わせを容易に行えるように表示することができ、また、録音装置若しくは将来のプログラムのためにチューナーをプログラムする際の補助となるように表示することができる。
DMX仮想チャンネルスクリーンの別の実施例を図44に示す。LISTEN機能503は仮想チャンネルスクリーン500に追加することができる。そのLISTEN機能503をナビゲートしてENTERキー44を押すことによって、ユーザーは、仮想チャンネルスクリーン500で特定されて選択されたDMXチャンネルの各々と関連する音楽を聞くことができる。LISTEN機能においては、ユーザーは、新たなチャンネル名を強調するごとに新たなチャンネルを聞ためにリモートコントローラのENTERキーを押す必要はなく、音楽はカーソルを移動したときに強調されたチャンネル名に対応して演奏される。LISTEN機能503が作動状態であることを示すように、LISTEN503の色を変え、または適当なアイコン若しくはテキストを配置するというような適当な表示を用いることもできる。LISTEN機能503を機能しないようにするためには、ユーザーはそれを選択するようにカーソルを操作して再度ENTERキー44を押す。その時点で、ユーザーは各チャンネルに関連する対応する音楽信号を聞くことなく仮想チャンネル500内をナビゲートすることができる。」(甲3、25頁49欄13?50欄48行)、

「多重仮想チャンネルを提供することができる。例えば、チャンネル47-55は仮想チャンネル47を通じてアクセスされるニアビデオオンデマンド(near-video-on-demand)(NVOD)サービスを含むことができ、チャンネル56-70は仮想チャンネル56を通じてアクセスできるビデオゲームサービスを含むことができる。対話型ビデオ娯楽サービスのような他のエンターテーメントサービスも仮想チャンネルを介して提供でき、さらに、リモートコントローラ40のキーを介して制御することができる。ニュース、スポーツ、天気予報または金融情報サービスのような情報サービスも仮想チャンネルを介して提供できるとともにリモートコントローラ40のキーを介して制御できる。これらの多重仮想チャンネルの操作はDMX仮想チャンネルに関して背鬱めいしたものとほぼ同一である。」(甲3、26頁52欄3?17行)

これらの説明から、
「仮想チャンネル」は、
チャンネルとしての構成として、
「仮想チャンネルはキャリアとしてのバンド幅を追加することを必要としない。」(23頁46欄49行?24頁47欄1行)、
ものであり、
ユーザー操作の観点からみて、
「各仮想チャンネルは、チャンネルとしてアクセス可能であり」(7頁14欄39?40行)、
「ユーザーに対しては、そういった仮想チャンネルは通常のチャンネルとして見える。」(23頁46欄47?49行)、
「リモートコントローラの数値キー42を用いて対応するチャンネル番号を入力するか、上下方向キー43Aを用いて大きな番号から小さな番号あるいはその逆に走査するか、いずれか一方によって、仮想チャンネルにアクセスすることができる。」(甲3、24頁47欄5?9行)、
「それらの仮想チャンネルには、方向矢印キーを用いて直接数字を入力することによって、または、前のチャンネル機能を用いることによってアクセスすることができる。また、それらにはメニューモードではメニューとしてアクセスすることもできる。チャンネルとしてアクセスされたときには、それらの仮想チャンネルはチャンネルとしての機能性を確保し、また、メニューとしてアクセスされたときには、それらはメニューの特徴、つまり、チャンネルが同調されたときにはいつでも、メニュースクリーンにアクセスするまで、現在同調されているチャンネルを維持する。」(24頁47欄28?38行)
ものである。

そうすると、本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」は、
「キャリアとしてのバンド幅を追加することを必要としない。」構成を有し、
「チャンネル番号を入力するか、上下方向キー43Aを用いて大きな番号から小さな番号あるいはその逆に走査するか」で「チャンネルとしてアクセス可能であり」「ユーザーに対しては、通常のチャンネルとして見え」、「メニューモードではメニューとしてアクセスすることもでき」るもの
といえる。これは、本件発明1、15、29、30、46に共通していえることであるところ、本件発明1、15、29、30、46は「仮想チャンネル」について、チャンネルアクセスについて特定するに留まるから、本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」は、本件発明1、15、29、30、46に共通して、
「キャリアとしてのバンド幅を追加することを必要としない。」構成を有し、
「チャンネル番号を入力するか、上下方向キー43Aを用いて大きな番号から小さな番号あるいはその逆に走査するか」で「チャンネルとしてアクセス可能であり」「ユーザーに対しては、通常のチャンネルとして見え」るものと認められる。

甲1発明の「仮想のチャンネル」は、「仮想のチャンネルは、付加的な帯域幅は全く必要としないが、それは、これらのチャンネルはプロモーショナル・メニュを作成するのに要求されるデータを何も搬送しないからである。その代わりに、加入者が存在しないチャンネル(たとえばチャンネル166)を選択した場合には、仮想のチャンネルが複数の方法でセットトップ端末に送られたデータを用いて作成される。」のであり、
「付加的な帯域幅は全く必要としない」から本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」と同じ「キャリアとしてのバンド幅を追加することを必要としない。」構成を有し、
「加入者が存在しないチャンネル(たとえばチャンネル166)を選択」するから、加入者は「仮想のチャンネル」をチャンネルとしてアクセスするといえ、本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」と同じく、「チャンネルとしてアクセス可能であり」「ユーザーに対しては、通常のチャンネルとして見え」るといえる。
そうであるから、甲1発明の「仮想のチャンネル」は本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」と一致する。

そこで、さらに、甲1発明の「仮想のチャンネル」が本件技術的特徴点における「その仮想チャンネルが特定するものの関係」を有するか検討する。

甲1発明の「仮想のチャンネル」は、
「プロモーショナル・メニュは、加入者が存在しないチャンネルを選択する場合に発生され、仮想のチャンネルを生成する。このような仮想のチャンネルは、付加的な帯域幅は全く必要としないが、それは、これらのチャンネルはプロモーショナル・メニュを作成するのに要求されるデータを何も搬送しないからである。その代わりに、加入者が存在しないチャンネル(たとえばチャンネル166)を選択した場合には、仮想のチャンネルが複数の方法でセットトップ端末に送られたデータを用いて作成される。たとえば、データが、別のチャンネルの垂直ブランキング・インタバル(VBI)、帯域外、又はセットトップ端末の制御情報ストリーム(STTCIS)においてケーブル・ヘッドエンド208から送られたメニュ情報と共に送られ得る。このデータは、用いられて、加入者のテレビ上に表示され得るNTSC映像信号として、セットトップ端末220に局所的に記憶されていたグラフィクスを作成する。このようにして、プロモーショナル・メニュが描かれ、仮想チャンネルが作成される。これによって、単に、セットトップ端末220は、存在しないチャンネルが加入者によって選択された場合には常に、プロモーショナル・メニュ又はグラフィクスを表示することができる。」
のであり、甲1発明の「仮想のチャンネル」は、「プロモーショナル・メニュ又はグラフィクスを表示する」。この「グラフィクス」は「このような仮想のチャンネルは、付加的な帯域幅は全く必要としないが、それは、これらのチャンネルはプロモーショナル・メニュを作成するのに要求されるデータを何も搬送しないからである。その代わりに、加入者が存在しないチャンネル(たとえばチャンネル166)を選択した場合には、仮想のチャンネルが複数の方法でセットトップ端末に送られたデータを用いて作成される。たとえば、データが、別のチャンネルの垂直ブランキング・インタバル(VBI)、帯域外、又はセットトップ端末の制御情報ストリーム(STTCIS)においてケーブル・ヘッドエンド208から送られたメニュ情報と共に送られ得る。このデータは、用いられて、加入者のテレビ上に表示され得るNTSC映像信号として、セットトップ端末220に局所的に記憶されていたグラフィクスを作成する。」ことから、「「プロモーショナル・メニュ」に関する「グラフィクス」と認められるから、結局、甲1発明の「仮想のチャンネル」は、「プロモーショナル・メニュ」を特定するといえる。
そこで、甲1発明の「仮想のチャンネル」が特定する「プロモーショナル・メニュ」について、本件技術的特徴点における「その仮想チャンネルが特定するもの」とを対比する。
本件技術的特徴点における「その仮想チャンネルが特定するもの」は、上記したように、
・本件発明1
「チャンネルのサブグループ」
・本件発明15
「サービスチャンネルの・・サブグループ」
・本件発明29
「サービスチャンネルの・・サブグループ」
・本件発明30
「多数のサービスチャンネル」
・本件発明46
「多数のサービスチャンネル」
であり、いずれも、まとまりのあるチャンネルの組をいうものといえる。

これに対して、甲1発明の「プロモーショナル・メニュ」は「サービスへの加入を売るのに用いられる」のであり、メニュであって、チャンネルではないから、甲1発明の「仮想のチャンネル」は「チャンネル」を特定せず、「チャンネルのグループ」「チャンネルの・・サブグループ」「多数のサービスチャンネル」を特定するとはいえない。
甲1発明の「プロモーショナル・メニュ」が「サービスへの加入を売るのに用いられる」とする「サービス」はレベルB、レベルA、レベルCの対話型サービスであるが、「プロモーショナル・メニュ」はレベルB、A、Cの対話型サービスへの加入を売るのに用いられるのであって、レベルB、A、Cの対話型サービスがプロモーショナル・メニュによって加入者に提供される構成は認められない。

そうすると、甲1発明の「仮想のチャンネル」は、本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」と一致するといえるものの、甲1発明はその「仮想のチャンネル」を「仮想チャンネル」としたとき、それが特定するものが
・本件発明1
「チャンネルのサブグループ」
・本件発明15
「サービスチャンネルの・・サブグループ」
・本件発明29
「サービスチャンネルの・・サブグループ」
・本件発明30
「多数のサービスチャンネル」
・本件発明46
「多数のサービスチャンネル」
のいずれとも相違しており、
甲1発明は、「仮想のチャンネル」を本件技術的特徴点である「仮想チャンネル」と対比したとき、本件技術的特徴点である「仮想チャンネル」及びその仮想チャンネルが特定するものの関係を有しない。

甲1発明には、まとまりのあるチャンネルの組として、「主メニュに提供される。すなわち、映画、スポーツ、子供番組、ドキュメンタリ/ニュース、娯楽、雑誌、番組ガイド、HDTV(高品位テレビ)、対話型テレビ、音楽」(以下、「ジャンル等」ともいう)、レベルDの「デジタル音声番組」が認められる。これらは、本件技術的特徴点における
・本件発明1
「チャンネルのサブグループ」
・本件発明15
「サービスチャンネルの・・サブグループ」
・本件発明29
「サービスチャンネルの・・サブグループ」
・本件発明30
「多数のサービスチャンネル」
・本件発明46
「多数のサービスチャンネル」
に対応するものと認められるから、「ジャンル等」や「デジタル音声番組(レベルD)」が「仮想チャンネル」によって特定されるか検討する。

「ジャンル等」は、メニューで提供される。このメニューは図8のようにメインメニューから階層をたどって得られるところ、メインメニューから階層をたどって行く過程に、「キャリアとしてのバンド幅を追加することを必要としない。」構成を有し、「チャンネル番号を入力するか、上下方向キー43Aを用いて大きな番号から小さな番号あるいはその逆に走査するか」で「チャンネルとしてアクセス可能であり」「ユーザーに対しては、通常のチャンネルとして見え」るものである本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」の概念はなく、メインメニューから階層をたどって行く点では「仮想チャンネル」によって特定されるとはいえない。
また、メニューは、メインメニューから階層をたどって行くことに代えて、リモコンのメニュ選択ボタンでも得ることができる。その際のリモコンのボタンは、アイコンの付いたボタンであり、ユーザはこのアイコンの付いたボタンをメニューを出すボタンと思って操作するものと認められる。そうすると、リモコンのメニュ選択ボタン操作に「チャンネルとしてアクセス可能であり」「ユーザーに対しては、通常のチャンネルとして見え」るものである本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」の概念は無い。したがって、リモコンのメニュ選択ボタンを用いる点でも、「仮想チャンネル」によって特定されるとはいえない。
請求人は、リモコンの数字ボタンでメニューが現れる旨の主張もするが、甲1にそのような記載はない。また、上記したように、「メニュ・チャンネル選択(例えば、1から50)」には直接的説明が無く詳細は不明であるが、その用語からメニュを選ぶのための、もしくは、選ばれたメニュを示すチャンネルと認められ、このメニュ・チャンネルに対する操作はメニュの提供を得るための操作であると認められるから、「ユーザーに対しては、通常のチャンネルとして見え」るものということはできず、「メニュ・チャンネル選択(例えば、1から50)」にも、「チャンネルとしてアクセス可能であり」「ユーザーに対しては、通常のチャンネルとして見え」るものである本件技術的特徴点における「仮想チャンネル」の概念は認められない。

「デジタル音声番組(レベルD)」も、メインメニューから階層をたどって得られるが、ジャンル等と同じく、このことにより「仮想チャンネル」によって特定されるとはいえない。仮に、「ジャンル等」と同様に、メインメニューから階層をたどって行くことに代えて、リモコンのメニュ選択ボタンでも得ることができるとしても、やはり、「ジャンル等」と同様に「仮想チャンネル」によって特定されるとはいえない。
請求人は「デジタル音声番組(レベルD)」が「仮想のチャンネル」によって得られる旨の主張をするが、先に述べたように、仮想のチャンネルは「プロモーショナル・メニュ」を特定するのであって、「デジタル音声番組(レベルD)」を提供しない。「プロモーショナル・メニュ」はレベルB、A、Cの対話型サービスへの加入を売るのに用いられるところ、仮に「デジタル音声番組(レベルD)」の対話型サービスへの加入を売るのに用いられるとしても、やはり、「デジタル音声番組(レベルD)」を提供しないから、「デジタル音声番組(レベルD)」が「仮想チャンネル」によって特定されるとはいえない。

甲1発明は、本件技術的特徴点におけるその仮想チャンネルが特定するものについて対比しても、本件技術的特徴点である「仮想チャンネル」及びその仮想チャンネルが特定するものの関係を有しない。

甲1発明には、他に本件技術的特徴点である「仮想チャンネル」に対比すべきもの、本件技術的特徴点である「仮想チャンネル」及びその仮想チャンネルが特定するものの関係に対比すべきものを認めることができない。

このようであるから、甲1発明は、
・本件発明1
「前記仮想チャンネルの各々はチャンネルのサブグループを特定し」
・本件発明15
「前記第1の仮想チャンネルは、・・サービスチャンネルの前記第1のサブグループを特定し」、
「前記第2の仮想チャンネルは、・・サービスチャンネルの第2のサブグループを特定し」
・本件発明29
「前記第2の仮想チャンネルは、・・サービスチャンネルの前記第2のサブグループを特定し」、
「前記第1の仮想チャンネルは、・・サービスチャンネルの第1のサブグループを特定し」
・本件発明30
「該仮想チャンネル情報がサービスのための多数のサービスチャンネルを特定する」
・本件発明46
「該仮想チャンネル情報がサービスのための多数のサービスチャンネルを特定する」
構成を有しない。

そうすると、甲1発明は、本件発明1、15、29、30、46と一致せず、本件発明1、15、29、30、46が甲第1号証に記載された発明であるということはできない。甲第1号証には甲1発明の他にも本件発明1、15、29、30、46が記載されているとは認められない。
また、本件発明1の構成要件をすべて含む発明である本件発明2ないし14、本件発明15の構成要件をすべて含む発明である本件発明16ないし28、本件発明30の構成要件をすべて含む発明である本件発明31ないし45、本件発明46の構成要件をすべて含む発明である本件発明47ないし61が甲第1号証に記載された発明であるということもできない。
したがって、請求人が申し立てる無効理由によっては、本件特許の請求項1ないし61に係る発明を無効とすることはできない。

第4 むすび
以上のとおり、本件特許の請求項1ないし61に係る発明については、請求人の申し立てる無効理由によっては、無効とすることができない。

審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人の負担とする。

よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2011-07-27 
出願番号 特願平9-501582
審決分類 P 1 113・ 113- Y (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 西谷 憲人  
特許庁審判長 奥村 元宏
特許庁審判官 ▲徳▼田 賢二
小池 正彦
登録日 2004-01-16 
登録番号 特許第3512195号(P3512195)
発明の名称 仮想チャンネルを備える電子テレビ番組予定ガイドシステム及び方法  
代理人 山本 秀策  
代理人 布施 行夫  
代理人 田澤 伸也  
代理人 森下 夏樹  
復代理人 大塩 竹志  
代理人 安村 高明  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ