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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B41J
管理番号 1247497
審判番号 不服2009-20814  
総通号数 145 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-10-28 
確定日 2011-11-24 
事件の表示 特願2004- 23590「画像形成システム及び画像処理装置」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 8月11日出願公開、特開2005-212360〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成16年1月30日の出願であって、平成21年3月9日付け及び同年6月22日付けで手続補正がなされ、同年7月17日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年10月28日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされ、その請求と同時に手続補正がなされ、当審において、平成23年2月8日付けで拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)の通知がなされ、同年4月18日付けで手続補正がなされたものである。
なお、審判官と請求人代理人とは平成23年5月13日及び同年5月18日に電話応対を行った。

第2 本願発明
本願の請求項1ないし14に係る発明は、平成23年4月18日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定されるものであるところ、平成23年4月18日付けの手続補正により補正された明細書、特許請求の範囲及び図面の記載からみて、その請求項1の「前記特色の記録剤を前記基本色の付与量と等量付与する」及び「前記基本色により形成される前記特色」の記載は、それぞれ、「前記特色の記録剤を前記基本色の記録剤の付与量を合算した量と等量付与する」及び「前記基本色の記録剤により形成される前記特色」の誤記である(このことは、平成23年5月18日の電話応対において確認されている。)と認められるので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その誤記を訂正した次のとおりのものと認める(下線は審決で付した。以下同じ。)。

「シアン、マゼンタ、イエローの3つの基本色の記録剤とグリーンおよびレッドのうちの少なくとも1つの特色の記録剤とを含む複数色の記録剤を付与するための付与手段を用いて記録媒体上の画素領域に記録剤を付与して画素を形成するための画像形成システムであって、
前記特色の記録剤を前記基本色の記録剤の付与量を合算した量と等量付与する場合に、前記特色の記録剤により形成される前記特色は、前記基本色の記録剤により形成される前記特色よりも高い彩度の色を再現可能であり、
1画素に対応する入力画像データを、前記複数色の記録剤に対応した複数色の階調データに変換可能な変換手段と、
前記変換手段により得られた複数色の階調データそれぞれに基づいて、前記複数色の記録剤それぞれの1画素領域に対する付与量を決定するための決定手段とを備え、前記決定手段により決定可能な前記少なくとも1つの特色の記録剤の1画素領域に対する最大付与量は、前記決定手段により決定可能な前記3つの基本色の記録剤それぞれの1画素領域に対する最大付与量よりも多いことを特徴とする画像形成システム。」

第3 引用刊行物及び引用発明
当審拒絶理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開平6-218990号公報(以下「引用例」という。)には、次の事項が図とともに記載されている。

1 「【特許請求の範囲】
…略…
【請求項3】 複数のプリントヘッドをプリント媒体に対し所定方向に走査することにより画像形成を行う画像出力装置において、
プリントヘッド毎に設けられ、色を表現するための変換データを格納する手段と、
前記画像形成に際して用いられる色に応じて対応するプリントヘッド用の前記格納手段の変換データを切換える変換データ切換え手段と、
複数のプリントヘッドを搭載可能で、前記走査を行わせるためのキャリッジと、
を具え、前記変換データ切換え手段は、前記キャリッジに搭載されているプリントヘッドのプリント色に応じて、前記変換データの切換えを行うことを特徴とする画像出力装置。
…(略)…
【請求項5】 前記プリントヘッドは、前記プリント剤としてインクを用い、該インクを吐出するインクジェットプリントヘッドであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像出力装置。」

2 「【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データの供給を受けてプリント媒体上にカラー画像を出力する画像出力装置および方法に関し、特にプリント媒体に対して所定方向にプリントヘッドを走査しつつ画像出力を行う所謂シリアルスキャンタイプの画像出力装置および方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】一般に、この種の画像出力装置では、減法混色系の三原色であるシアン(C),マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の3色、または黒を鮮明に再現するためこれらにブラック(BK)を加えた4色のプリント剤(カラートナーやカラーインク等)を用いてプリントを行う場合が多い。
【0003】また、画像出力装置では、これらC,M,Y,BK以外の色(金属色やコバルトブルーなど、以下特色と称する)のプリント剤の使用が望まれることもある。これは、C,M,Y,BKでは色表現できない色を出力画像に必要とされる場合(特に捺染やポスター等のグラビア印刷の分野ではデザイナが作成したデザインを忠実に再現することが強く要望されるのでそのような場合が多い)や、インクやトナー等の発色材料の使用量を低減させる場合等に行われうる。
【0004】一方、プリント濃度の向上やプリント階調数の拡大が望まれる場合も多くなってきている。
【0005】また、画像によってはプリント色のすべては必要とされない場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、画像出力装置の普及やこれを利用する分野の広がりにつれて、画像出力装置に対する要求も多様化してきており、これらに細かく対応でき、かつスループットの低下も生じない画像出力装置を提供することが強く要望される。例えば、インクジェット捺染においてプリント濃度の向上を図ることを考えた場合、捺染に用いるインクは既に染料濃度が高いため、その濃度をさらに高めればインクの粘度が増し、インク吐出に支障をきたすおそれがあるからである。また、ドット径を大として光学濃度を向上しようとすれば吐出されるインク滴の大きさすなわち質量が一様でなくなるために着弾位置がずれて画像のつなぎ部分のすじむらが生じたり、あるいは均一な濃度であるべき部分に白すじが生じるおそれがある。さらに、プリント濃度向上のために同一プリント面を複数回にわたってプリントヘッドを走査させるようなものでは、プリント速度の低下は免れ得ない。」

3 「【0011】
【作用】本発明によれば、所望の色調のインク用のヘッドを適宜の数搭載可能となし、搭載しているヘッドの色調に応じて、色調を再現するための変換データを展開するテーブルの内容を書換え、あるいはさらに搭載しているヘッドの個数ないし範囲に応じて印刷領域,空吐出領域,ワイピング領域等での走査範囲すなわちスタートポジションおよびストップポジションを切換えるようにしたことにより、用いる色調の変更や濃度の変更あるいは濃度の確保に柔軟に対応でき、かつ上記領域での処理や高濃度のプリントを効率よく行ってスループットを向上することができる。」

4 「【0024】次に、本装置の制御系の構成を説明する。図3および図4は実施例のインクジェットプリンタの構成およびその操作部の構成例を示しており、図5?図7は図3のコントロールボード102の内部構成の一例をデータの流れに沿って概念的に示したものである。
【0025】ホストコンピュータHからインターフェース(ここではGPIB)を介し、コントロールボード102に印刷用画像データを送るほか、デザイナが選択した色を良好に再現するためのY,M,Cあるいは特色の混合比率を定めるカラーパレットデータ等を送る。これについては本出願人の出願になる特願平4-203973号等に開示されたものを用いることができる。
【0026】画像データを送る装置は特に限定されず、かつ、転送形態としてはネットワークによる転送、マグネットテープ等を介するオフラインでも良い。コントロールボード102は、CPU102A,各種プログラムを格納したROM102B,各種レジスタ領域や作業用領域を有するRAM102Cおよび図5?図7その他で示す各部からなり装置全体の制御を行う。103はオペレータがプリンタPに対して所要の指示を与えるための操作部およびオペレータに対してのメッセージ等を表示するための表示器を有する操作・表示部である。104はプリント対象である布等のプリント媒体を搬送するためのモータ等からなる布搬送機である。105は図9に示した各種モータ(末尾に“M”を付してある)や各種ソレノイド(“SOL”で示す)を駆動するためのドライバユニット入出力部である。107は各ヘッドに駆動信号を供給するとともに、各ヘッドに係る情報(装着の有無やそのヘッドの提示する色等の情報)を受容してコントロールボード102に供給するための中継ボードである。当該情報はホストコンピュータHに転送されて用いる色のカラーパレットデータの転送を要求するのに供されるほか、キャリッジ24,24′へのヘッドの搭載範囲の認識ないしは走査範囲の設定等に用いられる。また、111はキャリッジ24,24′を走査させるためのモータ等の駆動部である。
【0027】さて、ホストコンピュータHから印刷する画像データの情報を受けると、その画像データはGPIBインターフェース501,フレームメモリコントローラ504を介し画像メモリ505に蓄積される(図5参照)。実施例の画像メモリは124Mbyteの容量を有し、A1サイズを8ビットのパレットデータ構成したものである。つまり、1画素につき8ビットが割り当てられている。503はメモリ転送の高速化のためのDMAコントローラである。ホストコンピュータHからの転送が終了したら、所定の処理後、印刷を開始できる。
【0028】説明が前後するが、実施例の印刷装置に接続されるホストコンピュータは、画像データをラスタイメージとして転送してくる。各プリントヘッドは縦方向に複数のインク吐出ノズルが並んでいるので、画像データの並びをプリントヘッドに合致するよう変換しなければならない。このデータ変換をラスタ@BJ変換コントローラ506で行う。そして、このラスタ@BJ変換コントローラ506で変換されたデータは、画像データを変倍するための次の拡大コントローラ507の拡大機能を通しパレット変換コントローラ508に供給される。なお、拡大コントローラ507までのデータはホストコンピュータから送られてきたデータであり、この実施例では8ビットのパレット信号である。そして、このパレットデータ(8ビット)は各プリントヘッドに対する処理部(以下に説明する)に共通に渡され、処理される。
【0029】なお、図5?図7では、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの他に特色S1?S4をプリントするヘッドが備えられているものとして説明する。
【0030】さて、パレット変換コントローラ508はホストコンピュータHから入力されてきたパレットデータおよび対応する色の変換テーブルを変換テーブルメモリ509に供給する。
【0031】8ビットのパレットの場合、その再現可能な色種は0?255までの256通りであり、適宜のテーブルが各色毎に対応するテーブルメモリ509に展開される。
【0032】8ビットのパレットの場合、その再現可能な色種は0?255までの256通りであり、例えば、
0が入力された場合 薄い灰色の印刷
1が入力された場合 特色1のベタ印刷
2が入力された場合 特色2のベタ印刷
3が入力された場合 シアンとマゼンタの混色でブルー系の色の印刷
4が入力された場合 シアンのベタ印刷
5が入力された場合 マゼンタとイエローの混色でレッド系の色の印刷
254が入力された場合 イエローのベタ印刷
255が入力された場合 何も印刷しない
という処理を行う。
【0033】具体的な回路構成としては、パレット変換テーブルメモリ509は、パレットデータに対するアドレス位置に変換データを書き込んでおくことでその機能を果す。つまり、実際にパレットデータがアドレスとして供給される場合には読出しモードでメモリをアクセスする。なお、パレット変換コントローラ508は、パレット変換テーブルメモリ509の管理や、コントロールボード102とパレット変換テーブルメモリ509とのインターフェースを行う。また、特色に関して、次段のHSコントローラ510およびHS変換テーブルメモリ511からなるHS系との間に、特色混入量を設定する回路(出力を0?1倍する回路)を介挿し、その設定量を可変とすることもできる。
【0034】HS変換コントローラ510およびHS変換テーブルメモリ511は、適宜の濃度むら補正部を含むヘッド特性測定機108により測定したデータに基づいて、各ヘッドの各吐出口に対応する印刷濃度のバラツキの補正を行う。たとえば、濃度の薄い(吐出量の少ない)吐出口に対して濃いめにデータ変換し、濃度の濃い(吐出量の多い)吐出口に対しては薄めにデータ変換し、中くらいの吐出口に対してはそのまま流すという処理を行う。この処理については後述する。
【0035】次のγ変換コントローラ512およびγ変換テーブルメモリ513は色毎に、全体の濃度を濃くしたり薄くしたりするためのテーブル変換である。例えば、何もしない場合には、リニアなテーブルで、
0入力には0出力
100入力には100出力
210入力には210出力
255出力には255出力
ということである。
【0036】次段の2値化コントローラ514は、疑似階調機能を持つものであり、8ビットの階調データを入力し、2値化された1ビットの疑似階調データを出力するものである。多値データを2値データに変換するものには、ディザマトリクスによるもの、誤差拡散法等があるが、実施例でもこれらを採用するものとし、その詳述は割愛するが、いずれにせよ、単位面積あたりのドットの数で階調表現するものであればよい。
【0037】ここで2値化されたデータはつなぎメモリ515に格納されたのち、各プリントヘッド駆動用として使用される。そして、各つなぎメモリから出力された2値データは、C,M,Y,BK,S1?S4として出力される。各色の2値化信号は同様な処理が実施されるので、ここでは2値データCに注目して図7を用いて説明する。なお、同図はプリント色シアンに対する構成であって、各色毎に同様の構成を有するものである。なお、図7は図5,図6に示すつなぎメモリ515よりも後段の回路構成を示すブロック図である。
【0038】2値化された信号Cはシーケンシャルマルチスキャンジェネレータ(以下SMSジェネレータ)522に向けて出力されるが、パターンジェネレータ517,518により装置単体のテスト印刷を実施する場合もあるので、当該データは、セレクタ519に供給される。勿論、この切り換えはコントロールボード102のCPUによって制御されており、操作者が操作部103(図3参照)に対して所定の操作を行った場合には、テスト印字をすべく2値パターンコントローラ517からのデータを選択する。従って、通常は、2値コントローラ514(つなぎメモリ516)からのデータを選択するようになっている。520はセレクタ520とSMSジェネレータ522との間に介挿したロゴ入力部であり、捺染の場合布の端部にメーカ,デザイナのブランド等のロゴマークを入れることが多いので、これに対応したものである。その構成は例えばロゴデータを格納するメモリや、プリント位置等を管理するコントローラ等からなるものとすることができる。
【0039】なお、SMSジェネレータ522は、ノズル毎の吐出量変化による画像の濃度ムラを防止するものである。マルチスキャンは例えば特願平4-79858号として提案されている。マルチスキャンを行って、すなわち1画素に対して複数の吐出口からインク吐出を行うようにして画質を優先するか、あるいはそのようなマルチスキャンを行わずに高速性を優先するかは、適宜の入力手段、例えば操作表示部103やホストコンピュータHで指定することができる。
【0040】つなぎメモリ524は、ヘッドの物理的な位置、すなわち図2における上下プリント部間の位置や、各ヘッド間の位置の補正をするバッファメモリであり、画像データを一旦ここに入力し、ヘッドの物理的な位置に応じたタイミングで出力する。従って、このつなぎメモリ524は各プリント色毎にその容量は異なる。
【0041】以上のようなデータ処理を実施した後、ヘッド中継ボード107を介しヘッドにデータが送られる。」

5 「【0044】捺染の場合、印刷の基本色であるシアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4原色の他に、これらの混色で表現しにくい色を特色という形で追加する。例えば、鮮やかなコバルトブルーとか、金色,銀色等である。どの色を特色として追加するかはデザイン原画が要求するところによるので、印刷柄によりその都度特色が変わるといえる。しかし、装置としては、最大使用する特色が4色あればほぼ全てのデザインに対応できると考えて、本例では特色ヘッドを搭載するスペースを4エリア確保している。
情報を入力するようにしてもよい。」

6 「【0055】(第2実施例)次に、特にプリント濃度の向上に着目した実施例について説明する。本実施例においても上述した第1実施例と同様の装置構成,処理手順等を採用できるが、特に本実施例は布帛にプリントを行う場合について所望のプリント濃度を確保するのに好適な実施例である。
【0056】図12は布へのインク打ち込み量と染色濃度の関係を示す。この図において、横軸はインク打ち込み量であり、単位面積当たりの最大打ち込み量を100とした値である。縦軸は、布に印刷後、発色処理,洗浄工程を終えた後の染色物の反射率Rの関数であり、
【0057】
【数1】K/S=(1-R)^(2) /2R
で表されるK/S(ケーバーエス)値(K:吸収係数、S:散乱係数)と呼ばれる視覚での染色濃度を定量化したものである。
【0058】同図では、シアンの最大値を100とし、他の値を正規化して表現しており、値が大きいほど濃いといえる。そして同図では、標準色であるイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックと特色であるブルーの計5色の特性を示している。
【0059】この図から明らかなように、同じ打ち込み量をもってもイエロー,マゼンタ,シアンに比べブラックと特色であるブルーは約半分の濃度しか得られないことがわかる。
【0060】しかるに、水着やスキーウエア等のための捺染では、大変濃い印刷が要求されることがある。このような場合において、デザイン上濃度を確保しにくいブラックやブルーなどの特色の使用が要求される場合、前述したようにそのような色の染料濃度を高めること、またはインク滴の大きさを制御すること、または同一印刷面を複数回スキャンして重ね印刷を行うことによって、濃度の向上を図ることも考えられるが、これでは吐出に支障をきたし、またはすじ発生によるプリント品位を低下させ、または印刷速度の低下は免れない。
【0061】そこで本実施例では、図13に示すように、キャリッジ上のヘッド搭載エリアに、濃く印刷したい色に対応したヘッドを複数個、すなわちブラックとブルーとをそれぞれ2個搭載している。
【0062】この場合、図5?図7に示した画像処理系では以下のように対応するようにすればよい。すなわち、図6のパレット変換テーブル508について、C,M,Y,K変換テーブルはそのままとし、S1変換テーブルをK変換テーブルに、S2,S3の変換テーブルをBL(ブルー)変換テーブルに、それぞれ置換えるとともに、S4変換テーブルは、“00”をセットして出力が生じないようにすればよい。また次段以降のHS変換テーブル,γ変換テーブルについてもそれぞれ同様に置換えを行えばよい。
【0063】以上の処理を施すことにより、図6の2値出力516は、C,M,Y,K,K,BL,BLとなる。ここで、ブラックとブルーだけが2倍の濃度になりもう少し濃度を下げたいという場合は、ブラックとブルーのγ変換テーブルの傾きを少し所望の濃度低下が得られるだけ小とすればよい。
【0064】図14は、図12に対し、ブラックとブルーヘッドを2個搭載した場合の濃度を表わす。ブラック,ブルーが他の3色と同程度の濃度を表現できることが明らかにわかる。
【0065】このように特色エリアに濃度アップを図りたいヘッドを配置することによって、その色の濃度向上を図ることができる。なお、本例の場合プリントヘッドの順番すなわち混色時の順番は変更していないので色あいの変化はない。
【0066】本例においても、第1の実施例と同様、図11に示したような処理手順を用いてキャリッジに搭載しているヘッドに応じた変換テーブルの内容等の設定を行うことができる。
【0067】すなわちまず、ステップS1では、キャリッジに搭載しているヘッドについての認識、すなわちその色や個数ないしは搭載範囲の認識を行い、このような認識結果に基づいて、コントロールボード102ではホストコンピュータHに所要の通知を行い、これに応じて送信されてくる変換用データを変換テーブル509,511,513に展開する処理を行えばよい(ステップS3)。さらにヘッドの搭載個数ないし範囲に応じて、図9,図10について説明したように空吐出,ワイピング,印刷領域での走査範囲を設定する処理を行う場合にはステップS5の処理を実行し、行わない場合にはこれを削除またはスキップすればよい。
【0068】なお、本実施例においては所望の濃度を得るべくブラックとブルーについてプリントヘッドを2個搭載した場合について説明したが、デザインに応じて、また濃度に応じて適宜の色のヘッドを適宜の数搭載でき、さらにこれに応じて画像処理系に適宜の設定を行えばよいのは勿論である。」

7 「【0072】そこで、プリンタ,複写機,ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセツサ等を含む複号型電子機器やワークステーションの出力機器として用いられる記録装置として、インクジェット式の記録装置が実用化されていることから、このようなインクジェット式の記録装置を捺染に利用し、直接布帛上にインクを吐出して記録を行うシステム、すなわち上記実施例1,2で述べたようなシステムが有効である。すなわち、そのようなシステムによれば、スクリーン捺染に用いられるような版を必要とせず、布帛に印刷するまでの行程、日数が大幅に短縮できるほか、装置の小型化もできるからである。また、当然のことではあるが、印刷のための画像情報もテープ,フロッピーディスク,光ディスク等の媒体に保存できるためその保管性,保存性についてもすぐれている。さらに、原画像に対する配色変え、レイアウト変更,拡大・縮小等の加工が容易に行える。」

8 「【0135】さらに、インクジェット捺染用布帛に付与される捺染インクは、布帛上に付与した状態では単に付着しているに過ぎないので、引き続き繊維への染料等インク中の色素の定着工程を施すのが好ましい。このような定着工程は、従来公知の方法でよく、例えば、スチーミング法、HTスチーミング法、サーモフィックス法、あらかじめアルカリ処理した布帛を用いない場合は、アルカリパッドスチーム法、アルカリブロッチスチーム法、アルカリショック法、アルカリコールドフィックス法等が挙げられる。また、定着工程は、染料によって反応過程を含むものと含まないものとがあり、後者の例としては繊維に含浸させて物理的に離脱しないようなものがある。また、インクとしては所要の色素を有するものであれば適宜のものを用いることができ、染料に限られず顔料を含むものでもよい。
…略…
【0138】なお、プリント媒体としては、布帛,壁布,刺しゅうに用いられる糸、壁紙、紙、OHP用フィルム等が挙げられ、布帛とは、素材,織り方,編み方を問わず、あらゆる織物,不織布およびその他の布地を含む。」

9 上記6の「図13に示すように、キャリッジ上のヘッド搭載エリアに、濃く印刷したい色に対応したヘッドを複数個、すなわちブラックとブルーとをそれぞれ2個搭載している。」(【0061】参照。)及び「この場合、図5?図7に示した画像処理系では以下のように対応するようにすればよい。すなわち、図6のパレット変換テーブル508について、C,M,Y,K変換テーブルはそのままとし、S1変換テーブルをK変換テーブルに、S2,S3の変換テーブルをBL(ブルー)変換テーブルに、それぞれ置換えるとともに、S4変換テーブルは、“00”をセットして出力が生じないようにすればよい。(【0062】参照。)」との記載に照らせば、図13中の右側のCは、本来空白であるべき誤記であることが明らかである。
したがって、図13から、キャリッジには、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)のインク用のプリントヘッドがそれぞれ1個ずつ、ブラック(BK)及び特色ブルー(BL)のインク用のプリントヘッドがそれぞれ2個ずつ搭載されていることが見て取れる。

10 上記1ないし9から、引用例には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「ホストコンピュータと、該ホストコンピュータから画像データの供給を受け、染料又は顔料を含むインクを吐出する複数のプリントヘッドをプリント媒体に対し所定方向に走査することにより画像形成を行う画像出力装置とからなるシステムであって、
前記画像データは、1画素につき8ビットが割り当てられ、各プリントヘッドに対する処理部に共通に渡され、処理されるパレットデータであって、その再現可能な色種は0?255までの256通りであり、
0が入力された場合 薄い灰色の印刷
1が入力された場合 特色1のベタ印刷
2が入力された場合 特色2のベタ印刷
3が入力された場合 シアンとマゼンタの混色でブルー系の色の印刷
4が入力された場合 シアンのベタ印刷
5が入力された場合 マゼンタとイエローの混色でレッド系の色の印刷
254が入力された場合 イエローのベタ印刷
255が入力された場合 何も印刷しない
という処理が行われるものであり、
減法混色系の三原色であるシアン(C),マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の3色、または黒を鮮明に再現するためこれらにブラック(BK)を加えた4色のカラーインクを用いてプリントを行う場合が多く、また、ポスター等ではデザイナが作成したデザインを忠実に再現することが強く要望されるのでそのような場合等に、これらC,M,Y,BK以外の色である特色のインクの使用が望まれることもある一方、プリント濃度の向上が望まれる場合も多くなってきているので、これらに対応でき、スループットの低下を生じさせることなく前記特色のプリント濃度を向上するために、
前記画像出力装置に、
プリントヘッド毎に設けられ、色を表現するための変換データを格納する格納手段と、
前記画像形成に際して用いられる色に応じて対応するプリントヘッド用の前記格納手段の変換データを切換える変換データ切換え手段と、
前記減法混色系の三原色であるシアン、マゼンタ及びイエローのインク用のプリントヘッドをそれぞれ1個ずつ、前記特色のインク用のプリントヘッドを2個少なくとも搭載した、前記走査を行わせるためのキャリッジとを具え、
デザイン原画が要求する色に応じて適宜の色のヘッドを、デザイン原画が要求する濃度に応じて適宜の数、印刷柄によりその都度変えて搭載でき、さらにこれに応じて画像処理系に適宜の設定を行えるものとしたシステムにおいて、
前記処理部は、
ホストコンピュータから入力されてきたパレットデータ及び対応する色の変換テーブルを前記格納手段である変換テーブルメモリに供給し、パレットデータがアドレスとして供給される場合には読出しモードで前記変換テーブルメモリをアクセスし、該パレットデータに対するアドレス位置に書き込まれた変換データを読み出す前記変換データ切換え手段であるパレット変換コントローラと、
読み出された前記変換データに対して、各プリントヘッドの各吐出口に対応する印刷濃度のバラツキの補正を行うHS変換コントローラ及びHS変換テーブルメモリと、
HS変換された前記変換データに対して、色毎に、全体の濃度を濃くしたり薄くしたりするためのテーブル変換をするγ変換コントローラ及びγ変換テーブルメモリと、
単位面積あたりのドットの数で階調表現する疑似階調機能を持ち、γ変換された前記変換データである8ビットの階調データを入力し、各プリントヘッド駆動用として使用される2値化された1ビットの疑似階調データを出力する2値化コントローラとを含んでいるシステム。」

第4 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
1 引用発明の「インク」、「減法混色系の三原色であるシアン(C),マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の3色」、「特色」、「吐出」、「プリントヘッド」、「プリント媒体」、「『ホストコンピュータ』から『画像出力装置』に『供給』される『画像データ』である『パレットデータ』」及び「『ホストコンピュータ』と『画像形成を行う画像出力装置とからなるシステム』」は、それぞれ、本願発明の「記録剤」、「シアン、マゼンタ、イエローの3つの基本色」、「特色」、「付与」、「付与手段」、「記録媒体」、「入力画像データ」及び「画像形成システム」に相当する。

2 引用発明の画像出力装置は、「シアン、マゼンタ、イエローの3つの基本色(シアン、マゼンタ及びイエロー)」の「記録剤(インク)」用の「付与手段(プリントヘッド)」をそれぞれ1個ずつ、「特色」の「記録剤」用の「付与手段」を2個少なくとも搭載したキャリッジを具えたものであるから、引用発明の「付与手段」と本願発明の「シアン、マゼンタ、イエローの3つの基本色の記録剤とグリーンおよびレッドのうちの少なくとも1つの特色の記録剤とを含む複数色の記録剤を付与するための付与手段」とは、「シアン、マゼンタ、イエローの3つの基本色の記録剤と少なくとも1つの特色の記録剤とを含む複数色の記録剤を付与するための」ものである点で一致する。

3 引用発明において、「画像形成システム(システム)」は、ホストコンピュータと、該ホストコンピュータから画像データの供給を受け、染料又は顔料を含む「記録剤(インク)」を「付与(吐出)」する複数の「付与手段(プリントヘッド)」を「記録媒体(プリント媒体)」に対し所定方向に走査することにより画像形成を行う画像出力装置とからなるものであり、前記画像データは、1画素につき8ビットが割り当てられたパレットデータであるから、引用発明の「画像形成システム」と本願発明の「画像形成システム」とは、「付与手段を用いて記録媒体上の画素領域に記録剤を付与して画素を形成するための」ものである点で一致する。

4 引用発明において、「入力画像データ(パレットデータ)」は、1画素につき8ビットが割り当てられたものであり、処理部は、ホストコンピュータから入力されてきた「入力画像データ」及び対応する色の変換テーブルを前記格納手段である変換テーブルメモリに供給し、「入力画像データ」がアドレスとして供給される場合には読出しモードで前記変換テーブルメモリをアクセスし、該「入力画像データ」に対するアドレス位置に書き込まれた変換データを読み出す前記変換データ切換え手段であるパレット変換コントローラと、読み出された前記変換データに対して、各プリントヘッドの各吐出口に対応する印刷濃度のバラツキの補正を行うHS変換コントローラ及びHS変換テーブルメモリと、HS変換された前記変換データに対して、色毎に、全体の濃度を濃くしたり薄くしたりするためのテーブル変換をするγ変換コントローラ及びγ変換テーブルメモリと、単位面積あたりのドットの数で階調表現する疑似階調機能を持ち、γ変換された前記変換データである8ビットの階調データを入力し、各プリントヘッド駆動用として使用される2値化された1ビットの疑似階調データを出力する2値化コントローラとを含むものであるから、引用発明の「変換テーブルメモリ及びパレット変換コントローラ」及び「2値化コントローラ」は、それぞれ、本願発明の「1画素に対応する入力画像データを、前記複数色の記録剤に対応した複数色の階調データに変換可能な変換手段」及び「前記変換手段により得られた複数色の階調データそれぞれに基づいて、前記複数色の記録剤それぞれの1画素領域に対する付与量を決定するための決定手段」に相当する。

5 引用発明の「画像形成システム(システム)」は、スループットの低下を生じさせることなく特色のプリント濃度を向上するために、画像出力装置を、プリントヘッド毎に設けられ、色を表現するための変換データを格納する格納手段と、画像形成に際して用いられる色に応じて対応するプリントヘッド用の前記格納手段の変換データを切換える変換データ切換え手段と、減法混色系の三原色であるシアン、マゼンタ及びイエローのインク用のプリントヘッドをそれぞれ1個ずつ、前記特色のインク用のプリントヘッドを2個少なくとも搭載した、前記走査を行わせるためのキャリッジとを具えたものであることと、上記4とから、引用発明の「画像形成システム」と本願発明の「画像形成システム」とは、「前記決定手段により決定可能な前記少なくとも1つの特色の記録剤の1画素領域に対する最大付与量は、前記決定手段により決定可能な前記3つの基本色の記録剤それぞれの1画素領域に対する最大付与量よりも多い」点で一致するといえる。

6 上記1ないし5から、本願発明と引用発明とは、
「シアン、マゼンタ、イエローの3つの基本色の記録剤と少なくとも1つの特色の記録剤とを含む複数色の記録剤を付与するための付与手段を用いて記録媒体上の画素領域に記録剤を付与して画素を形成するための画像形成システムであって、
1画素に対応する入力画像データを、前記複数色の記録剤に対応した複数色の階調データに変換可能な変換手段と、
前記変換手段により得られた複数色の階調データそれぞれに基づいて、前記複数色の記録剤それぞれの1画素領域に対する付与量を決定するための決定手段とを備え、前記決定手段により決定可能な前記少なくとも1つの特色の記録剤の1画素領域に対する最大付与量は、前記決定手段により決定可能な前記3つの基本色の記録剤それぞれの1画素領域に対する最大付与量よりも多い画像形成システム。」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点:
本願発明では、前記付与手段が付与する複数色の記録剤に、「前記特色の記録剤を前記基本色の記録剤の付与量を合算した量と等量付与する場合に、前記特色の記録剤により形成される前記特色は、前記基本色の記録剤により形成される前記特色よりも高い彩度の色を再現可能であるグリーンの特色の記録剤」及び「前記特色の記録剤を前記基本色の記録剤の付与量を合算した量と等量付与する場合に、前記特色の記録剤により形成される前記特色は、前記基本色の記録剤により形成される前記特色よりも高い彩度の色を再現可能であるレッドの特色の記録剤」のうちの少なくとも1つが含まれているのに対して、
引用発明では、前記付与手段が付与する複数色の記録剤にそれらの記録剤はいずれも含まれていない点。

第5 判断
上記相違点について検討する。
1 サインやディスプレイ等の印刷物向けの、少なくとも、イエロー、マゼンタ及びシアンの3色インク、あるいはこれにブラックを加えた4色インクに、これら3色又は4色以外の特色インクを加えたカラーインクジェット記録用インクセットの分野において、前記特色インクの一つとして、イエローインクのI_(Y)重量とマゼンタインクのJ_(1M)重量とを記録媒体上で混合して得られる混色部分の色相角H°_((Y+M))の彩度C^(*)_((Y+M))を(I_(Y)+J_(1M))重量未満の使用量で得られる特色インクを採用したインクセットは、本願の出願前に周知である(以下「周知技術」という。例.国際公開第02/100959号(1頁6?18行、3頁1?22行及び13頁11?15行参照。)、特開2003-160750号公報(【0001】?【0002】、【0013】?【0015】及び【0040】参照。))。

2 ポスター等のサインやディスプレイ用の印刷物に彩度が高く濃度が濃い赤色が用いられることがあることは本願の出願前に一般常識である。

3 引用発明は、デザイン原画が要求する色に応じて適宜の色のヘッドを、デザイン原画が要求する濃度に応じて適宜の数、印刷柄によりその都度変えて搭載でき、さらにこれに応じて画像処理系に適宜の設定を行えるものであるところ、ポスター等のサインやディスプレイ用の印刷物のデザイン原画を彩度が高く濃度が濃い赤色を用いてデザイナが作成したとき、そのデザイン原画を、引用発明の「画像形成システム」を用いて忠実に再現するために、引用発明において、キャリッジに搭載する、シアン(C),マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の3色、または黒を鮮明に再現するためこれらにブラック(BK)を加えた4色のカラーインク用のプリントヘッド及び特色のインク用の2個のプリントヘッドを、周知技術のインクセットを収容したものとなし、特色のインク用のプリントヘッドは、いずれも「イエローインクのI_(Y)重量とマゼンタインクのJ_(1M)重量とを記録媒体上で混合して得られる混色部分の色相角H°_((Y+M))の彩度C^(*)_((Y+M))を(I_(Y)+J_(1M))重量未満の使用量で得られる特色インク」を収容したものとすることは、当業者が周知技術に基づいて容易になし得た程度のことである。

4 上記3の「周知技術のインクセットを収容したもの」、「周知技術のインクセット」及び「イエローインクのI_(Y)重量とマゼンタインクのJ_(1M)重量とを記録媒体上で混合して得られる混色部分の色相角H°_((Y+M))の彩度C^(*)_((Y+M))を(I_(Y)+J_(1M))重量未満の使用量で得られる特色インク」は、それぞれ、本願発明の「付与手段」、「付与手段が付与する複数色の記録剤」及び「前記特色の記録剤を前記基本色の記録剤の付与量を合算した量と等量付与する場合に、前記特色の記録剤により形成される前記特色は、前記基本色の記録剤により形成される前記特色よりも高い彩度の色を再現可能であるレッドの特色の記録剤」に相当するから、上記3からして、引用発明において、前記付与手段が付与する複数色の記録剤に、「前記特色の記録剤を前記基本色の記録剤の付与量を合算した量と等量付与する場合に、前記特色の記録剤により形成される前記特色は、前記基本色の記録剤により形成される前記特色よりも高い彩度の色を再現可能であるレッドの特色の記録剤」が含まれるようになすこと、すなわち、引用発明において、上記相違点に係る本願発明の構成となすことは、当業者が周知技術に基づいて容易になし得た程度のことである。

5 効果について
本願発明の奏する効果は、当業者が、引用発明の奏する効果及び周知技術の奏する効果から予測し得た程度のものである。

6 まとめ
したがって、本願発明は、当業者が、引用例に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものである。

第6 むすび
本願発明は、上記第5のとおり、当業者が、引用例に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-09-22 
結審通知日 2011-09-27 
審決日 2011-10-11 
出願番号 特願2004-23590(P2004-23590)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (B41J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 名取 乾治大浜 登世子  
特許庁審判長 小牧 修
特許庁審判官 桐畑 幸▲廣▼
鈴木 秀幹
発明の名称 画像形成システム及び画像処理装置  
代理人 黒岩 創吾  
代理人 阿部 琢磨  

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