• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G07F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G07F
管理番号 1271413
審判番号 不服2012-14808  
総通号数 161 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-05-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-08-02 
確定日 2013-03-14 
事件の表示 特願2007-179167号「電子マネー処理装置」拒絶査定不服審判事件〔平成21年1月22日出願公開、特開2009-15738号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成19年7月9日の出願であって、平成24年2月9日付けで拒絶理由通知がなされ、それに対して平成24年4月3日付けで意見書の提出及び手続補正がなされ、平成24年5月1日付けで拒絶査定がなされ、これに対して平成24年8月2日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、それと同時に手続補正がなされたものである。

第2.平成24年8月2日付けでなされた手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成24年8月2日付けでなされた手続補正(以下「本件補正」という)を却下する。

[理由]
1.補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、
「【請求項1】
記録媒体からの電子マネー情報に基づいて処理を行う制御部と、表示部および該表示部と一体に構成されるタッチパネルからなる入力部とからなる操作部と、障害情報を記憶する記憶部とを備え、前記制御部は、障害発生時に前記操作部の表示部に準備中の文字を表示させるとともに、前記表示部と一体に構成される入力部のタッチパネルを使用して前記表示部に表示されている準備中の文字を一定時間長押することで障害発生時の詳細表示を表示できるようにしたことを特徴とする電子マネー処理装置。」と補正された。

上記の補正は、「入力部と表示部とを備えタッチパネルからなる操作表示部」について、「操作表示部」を「操作部」といいかえるとともに、「入力部」が「タッチパネル」からなり、かつ「表示部」と一体に構成されることに限定し、「準備中表示の文字」を「準備中の文字」といいかえ、さらに、「準備中表示の文字部分のタッチパネルを一定時間長押しする」から「表示部と一体に構成される入力部のタッチパネルを使用して表示部に表示されている準備中の文字を一定時間長押しする」といいかえるとともに、「詳細表示」に対して、「障害発生時」のものであることを限定したものであり、かつ、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明と、本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、全体からみて、特許法第17条の2第5項第2号において規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに相当する。
そして、本件補正は、新規事項を追加するものではない。

そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本願補正発明」という)が、独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するかどうか)について以下に検討する。

2.引用刊行物とその記載内容
引用刊行物:特開平11-175822号公報

原査定の理由に引用され、本願出願前に頒布された引用刊行物には、「遊技用記録媒体発行装置」に関して以下の記載がある。

ア.「【0019】このパーラーネットにおいては、遊技用の記録媒体として発行されるICカードが全国共通に使用される。このICカードは、任意に予め入金することが可能なプリペイドカードとしての機能を有し、各ホール1の会員カードおよびビジタカードに用いられる。ここで、会員カードは、パーラーネットの会員として登録された遊技者個人に1枚だけ発行されるカードであり、パーラーネットに加盟している全てのホール1において遊技用のカードとして共通に使用可能である。ビジタカードは、パーラーネットの会員以外の遊技者個人に1枚だけ発行されるカードであり、パーラーネットに加盟している全てのホール1において遊技用のカードとして共通に使用可能である。」
(下線は当審にて付与。以下同様。)

イ.「【0038】自動発行機104は、主として、会員カードおよびビジタカードの発行処理を行なう装置である。自動発行機104においては、これらのカードの発行に関する処理の他に、会員カードおよびビジタカードへの入金処理等のカード情報に関するその他の処理も行なわれる。自動発行機104は、PC用管理コンピュータ101および貯玉・再プレイ用管理コンピュータ102とそれぞれ接続されており、これらとの間で、会員カードおよびビジタカードに関する各種情報のやり取りを行なう。」

ウ.「【0072】図4は、自動発行機104の全体正面図である。自動発行機104においては、正面側での上側の中央部にタッチパネル式の表示部121が設けられている。この表示部121により、入力操作用のメニュー画面等の画像表示がなされる。」

エ.「【0128】次に、自動発行機104の制御装置について説明する。図9は、自動発行機104の制御装置の構成を示すブロック図である。
【0129】図9を参照して、自動発行機104には、各種の制御を実行する制御部600が設けられている。制御部600は、マイクロコンピュータにより構成されており、CPU600a、ROM600b、RAM600c、および、バックアップメモリ600dを含む。ROM600bには、自動発行機104における各種の制御を実行するための制御用プログラム等の各種データが記憶されている。CPU600aは、ROM600bから制御用プログラムを含む各種データを読出して制御用プログラムを実行し、RAM600cを作業領域として用いて各種の制御を行なう。バックアップメモリ600dは、停電等の原因により自動発行機104の電源が断たれた場合に、電源が断たれる直前の制御状態を所定期間にわたって記憶するためのメモリである。
【0130】第1残枚数センサ196の検出信号が制御部600に入力される。制御部600は、第1残枚数センサ196から入力された検出信号に基づいて、所定の処理を実行し、会員用セット切換装置144を駆動する制御を行なう。会員用セット切換装置144を駆動する場合には、制御部600から会員用セット切換装置144に制御信号が与えられる。また、会員用セット切換装置144を駆動する場合には、制御部600から会員カード用不足表示ランプ133b、ビジタカード用不足表示ランプ133c、または、故障表示ランプ133dに表示信号が与えられ、その表示信号に応じて、対応するランプが点灯される。
【0131】第2残枚数センサ197の検出信号が制御部600に入力される。制御部600は、第2残枚数センサ197から入力された検出信号に基づいて、所定の処理を実行し、ビジタ用セット切換装置154を駆動する制御を行なう。ビジタ用セット切換装置154を駆動する場合には、制御部600からビジタ用セット切換装置154に制御信号が与えられる。
【0132】第1満杯センサ191、第2満杯センサ192、および、返却カードセンサ195のそれぞれから検出信号が制御部600に入力されるとともに、カードチェッカ130からICカードのチェックデータが制御部600に入力される。制御部600は、そのように入力された検出信号およびチェックデータに基づいて、所定の処理を実行し、第1カード収納装置161、第2カード収納装置162、第1流路切換装置601、第2流路切換装置602、および、第3流路切換装置603を駆動する制御を行なう。これらの装置を駆動する場合には、制御部600から各装置に制御信号が与えられる。
【0133】指紋検出部125から指紋検出データが制御部600に入力される。制御部600は、そのように入力された指紋検出データに基づいて、所定の処理を実行し、指紋の照合を行なう。」

オ.「【0137】画像表示装置607は、タッチパネルとしての機能を含む表示装置であり、表示部121に画像を表示するとともに、表示部121に表示された画像に応じた操作入力を受付ける。制御部600から画像表示装置607には、画像表示を制御するための制御信号が与えられる。画像表示装置607から制御部600には、表示部121に表示された画像に応じて操作入力された情報が入力される。制御部600は、画像表示装置607から入力された情報に従って所定の処理を行なう。
【0138】制御部600から音出力装置608には、警報音および案内用の音声等の音を出力するための音制御信号が与えられる。音出力装置608は、与えられた音制御信号に応じて音を出力する。
【0139】次に、自動発行機104の表示部121において表示される画像により形成される表示画面の一例を説明する。
【0140】図10は、自動発行機104の表示部121において表示される初期画面を示す表示画面図である。図11は、自動発行機104の表示部121において表示される他店モード画面を示す表示画面図である。
【0141】表示部121においては、遊技者等の利用者により入力操作がなされていない初期状態において、図10に示されるような初期画面が表示される。初期画面においては、選択ボタンとして、初めて発行ボタン121a、再発行ボタン121b、変更ボタン121c、入金ボタン121d、暗証番号表示ボタン121e、返却ボタン121f、および他店ボタン121gが表示される。これらのボタンは、利用者の入力操作を受付けるためのボタンである。その他には、現在表示されている画面が当店で会員カードまたはビジタカードの発行を受ける利用者または当店で既に発行された会員カードおよびビジタカードを所有する利用者向けの受付画面である旨を示す「当店」という文字が画面左上端に示される。」

カ.「【0167】次に、自動発行機104の制御部600により実行される制御処理について説明する。制御部600においては、自動発行機104の動作を制御するために、前述した制御用プログラムのメインプログラムが実行され、そのメインプログラムの実行にしたがって各種のサブルーチンプログラムが実行される。以下の説明においては、サブルーチンプログラムにより実行される処理を説明する。
【0168】図16および図17は、カード使用処理の処理内容を示すフローチャートである。このカード使用処理は、自動発行機104においてICカードの発行等のICカードの使用に関連する制御を行なうためのサブルーチンプログラムの処理である。」

キ.「【0355】次に、自動発行機104が故障した場合について説明する。自動発行機104が故障した場合には、その故障状態が自動発行機104により検出され、その検出情報としての故障情報がPC用管理コンピュータ101に与えられる。自動発行機104には、故障検出用の各種センサが設けられており、それらのセンサの検出情報に基づいて、自動発行機104が故障の発生の有無および故障箇所の自己診断を行なう。PC用管理コンピュータ101では、そのような故障の検出情報に基づいて自動発行機104が故障したことを認識すると、PC用管理コンピュータ101においてその旨を画面表示および音の出力により報知するとともに、自動発行機104の表示部121においてエラー表示を行なうための処理を行なう。
【0356】その場合、自動発行機104の表示部121には、エラー確認ボタンおよびチェックボタンが表示される。係員がエラー確認ボタンを操作すると、表示部121において故障検出箇所が表示される。係員は、故障検出箇所が表示を見て該当する箇所を修理する。その修理が終了すると、係員がチェックボタンを操作する。そして、そのチェックボタンが操作されると、自動発行機104は、故障検出の自己診断を自動的に行ない、その結果、故障が解消された場合には、故障が解消された旨を表示部121に表示する。これにより、係員が故障が修復されたことを知り、修理作業が終了する。
【0357】前述した自動発行機104は、ホール1内に1台だけ設けられてもよく、複数台設けられてもよい。ホール1においてすべての自動発行機104が故障したときには、次のような処理が行なわれる。
【0358】ホール1内のPC用管理コンピュータ101からPC都道府県管理センタ202に自動発行機104が故障した旨を示す情報が送られる。そして、PC都道府県管理センタ202では、内部の管理コンピュータから故障したとみられる自動発行機104にPC用管理コンピュータ101を介してアクセスし、前述した故障情報を受け、その故障情報に基づいて、所定の故障判断処理を実行することにより、実際に故障しているか否かの判断がなされる。その判断の結果、実際に故障しているとPC都道府県管理センタ202が確認した場合には、PC都道府県管理センタ202の管理コンピュータからPC用管理コンピュータ101に、非常用カードの使用を許可する非常用カード使用許可情報が自動的に送られる。」

ク.図2には、自動発行機104を含むホール内部のシステム構成を示すブロック図が記載されている。

ケ.図4には、カード挿入口128、カード返却口129、及び表示部121を有する自動発行機104が記載されている。

コ.図9には、制御部600の概略が記載されており、画像処理装置607等を制御することが示唆されている。

サ.図10、及び図11の図示内容と、上記オ.の記載とを併せてみると、タッチパネル式の表示部121において、タッチパネルと表示部121は一体となっており、その初期画面において、入力操作を受け付けるための選択ボタンを表示するものと認められる。

以上の記載ア.ないしサ.を総合すると、引用刊行物には以下の発明(以下「引用発明」という)が記載されている。
「遊技用の記録媒体として発行され、任意に予め入金することが可能なプリぺードカードとしての機能を有するICカードのチェックデータが入力され所定の処理を実行する制御部600と、入力操作を受け付けるための選択ボタンが表示されるタッチパネル式の表示部121とを備え、制御部600は、自動発行機104が故障した場合にタッチパネル式の表示部121にエラー確認ボタンを表示させるとともに、表示されているエラー確認ボタンを操作することで、タッチパネル式の表示部121において故障検出箇所を表示できるようにした遊技用記録媒体発行装置。」

3.発明の対比
本願補正発明と、引用発明とを対比すると、引用発明の「ICカード」は、本願補正発明の「記録媒体」に相当し、引用発明の「任意に予め入金することが可能なプリぺードカードのチェックデータ」は、本願補正発明の「電子マネー情報」に相当し、引用発明の「制御部600」は、本願補正発明の「制御部」に相当し、引用発明の「入力操作を受け付けるための選択ボタンが表示されるタッチパネル式の表示部121」は、タッチパネル式の表示部121において選択ボタンが表示され、選択ボタンにおいて入力操作を受け付けるものであって、入力操作を受け付けるための選択ボタンからなる入力部と表示部121の両方を備えるものであり、上記引用刊行物の上記「2.サ.」に記載したとおり、タッチパネルと表示部121は一体となっているものと認められるから、本願補正発明の「表示部および該表示部と一体に構成されるタッチパネルからなる入力部とからなる操作部」に相当し、引用発明の「自動発行機104が故障した場合」は、本願補正発明の「障害発生時」に相当し、引用発明の「タッチパネル式の表示部121」は、本願補正発明の「操作部の表示部」に相当し、引用発明の「故障検出箇所を表示」することは、本願補正発明の「障害発生時の詳細表示を表示」することに相当し、引用発明の「遊技用記録媒体発行装置」は、遊技用記録媒体が、任意に予め入金することが可能なプリぺードカードとしての機能を有するICカードであって、それが電子マネーとしての機能を備えることからみて、本願補正発明の「電子マネー処理装置」に相当する。
そして、引用発明の「エラー確認ボタン」と、本願補正発明の「準備中の文字」とは、「障害発生時に行う表示」であることにおいて共通し、引用発明の「表示されているエラー確認ボタンを操作すること」と、本願補正発明の「表示部に表示されている準備中の文字を一定時間長押しすること」とは、「表示部に表示されている障害発生時に行う表示を操作すること」において共通する。

よって、両者の一致点、相違点は以下のとおりである。

[一致点]
「記録媒体からの電子マネー情報に基づいて処理を行う制御部と、表示部および該表示部と一体に構成されるタッチパネルからなる入力部とからなる操作部とを備え、前記制御部は、障害発生時に前記操作部の表示部に障害発生時に行う表示を表示させるとともに、前記表示部と一体に構成される入力部のタッチパネルを使用して前記表示部に表示されている障害発生時に行う表示を操作することで障害発生時の詳細表示を表示できるようにしたことを特徴とする電子マネー処理装置。」

[相違点1]
本願補正発明においては、「障害情報を記憶する記憶部を備え(る)」のに対して、引用発明においては、障害情報を記憶する記憶部を備えるものか不明である点。

[相違点2]
障害発生時に行う表示が、本願補正発明においては、「準備中の文字」による表示であるのに対して、引用発明においては、「エラー確認ボタン」の表示によるものである点。

[相違点3]
表示部に表示されている障害発生時に行う表示を操作することによって障害発生時の詳細表示を表示するにあたり、本願補正発明においては、その操作が「一定時間長押しする」ことによるものであるに対して、引用発明においては、その操作がどのようなものであるのか不明である点。

4.当審の判断
そこで、上記相違点について検討する。

[相違点1について]
機器等において、障害発生時における障害情報を記憶する記憶部を設けることは、周知の技術的事項(例えば、特開平11-328335号、【特許請求の範囲】、【請求項2】の欄を参照/特開2002-312842号、【特許請求の範囲】、【請求項1】の欄を参照)であるから、引用発明において障害情報を記憶する記憶部を備えるようにすることは、当業者であれば必要に応じて適宜なし得ることである。

[相違点2について]
自動販売機等において「準備中の文字」による表示を、故障や障害の発生によって装置に不具合が生じて使用できないことを知らせるための手段として用いることは周知の技術的事項(例えば、特開2007-148600号公報、段落【0019】参照/特開2006-171847号公報、段落【0044】、図7)であるところ、「準備中の文字」による表示は、単に装置が使用できないというのみならず、そのことが装置の故障や障害の発生と関連するものであるとも当業者であれば認識できるから、引用発明において、障害発生時に表示される「エラー確認ボタン」の表示を「準備中の文字」によるものとすることは、当業者が容易になし得たことである。

[相違点3について]
スイッチ等の「長押し」など、特定の操作を所定時間行うことにより故障や障害の内容の詳細を表示することは、周知の技術的事項(例えば、特開平11-283097号公報、段落【0020】/特開2007-242号公報、段落【0054】参照)であるから、引用発明において、障害発生時に行う表示を上記周知の技術的事項に倣って一定時間長押しするようにすることにより障害発生時の詳細表示を行うものとして、上記相違点3に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易になし得たことである。

そして、本願補正発明の奏する効果についてみても、引用発明及び周知の技術的事項に基いて、当業者であれば予測できた範囲のものである。

したがって、本願補正発明は、引用発明及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際、独立して特許を受けることができない。

5.結び
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

第3.本願発明について
1.本願発明
本件補正は上述のように却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、平成24年4月3日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。(以下「本願発明」という)

「【請求項1】
記録媒体からの電子マネー情報に基づいて処理を行う制御部と、入力部と表示部とを備えタッチパネルからなる操作表示部と、障害情報を記憶する記憶部とを備え、前記制御部は、障害発生時に前記表示部に準備中表示の文字を表示させるとともに、前記準備中表示の文字部分のタッチパネルを一定時間長押することで詳細表示に切り替えるようにしたことを特徴とする電子マネー処理装置。」

2.引用刊行物とその記載内容
引用刊行物とその記載内容は、上記「第2.2.」に記載したとおりのものである。

3.発明の対比・判断
本願発明は、実質的に、上記「第2.1.」に記載した事項を発明を特定するための事項とする本願補正発明から、「入力部」と、「詳細表示」についての限定を省いたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含み、さらに限定を付加したものに相当する本願補正発明が、上記「第2.4.」に記載したとおり、引用発明及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.結び
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-01-09 
結審通知日 2013-01-16 
審決日 2013-01-29 
出願番号 特願2007-179167(P2007-179167)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G07F)
P 1 8・ 121- Z (G07F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 近藤 裕之  
特許庁審判長 高木 彰
特許庁審判官 蓮井 雅之
松下 聡
発明の名称 電子マネー処理装置  
代理人 松本 洋一  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ