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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H01L
管理番号 1285387
審判番号 不服2013-18098  
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-09-19 
確定日 2014-03-25 
事件の表示 特願2010-508241「CMP用研磨液及び研磨方法」拒絶査定不服審判事件〔平成21年10月22日国際公開、WO2009/128494、請求項の数(13)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 1.手続の経緯と本件出願
本願は2009年4月16日の国際出願(優先権主張2008年4月16日及び2009年1月6日、日本国)であって、原審において、平成24年10月23日付拒絶理由通知に対して平成24年12月7日に意見書と手続補正書が提出されたが、平成25年6月26日付で拒絶すべき旨の査定がなされ、該査定の取消しを求めて本件審判が平成25年9月19日に請求されたものである。
本願の請求項1ないし13に係る発明は、平成24年12月7日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし13に記載された事項により特定されるとおりのものと認めるところ、請求項1の記載は次のとおりである。
「導電性物質、バリア金属、および層間絶縁膜を有する基板へのCMPに使用され、少なくとも前記バリア金属と前記層間絶縁膜とを除去するためのCMP用研磨液であって、
媒体と、前記媒体に分散しているコロイダルシリカ粒子とを含み、
前記コロイダルシリカ粒子は下記(1)?(3)の条件
(1)前記コロイダルシリカ粒子を走査型電子顕微鏡により観察した画像から任意の20個を選択したときの二軸平均一次粒子径(R1)が35?55nm
(2)前記(1)で求めた二軸平均一次粒子径(R_(1))と同じ粒径を有する真球体の比表面積計算値(S_(0))で、BET法により測定された前記コロイダルシリカ粒子の比表面積(S_(1))を割った値(S_(1)/S_(0))が1.20以下
(3)CMP用研磨液中における、動的光散乱方式粒度分布計により測定された前記コロイダルシリカ粒子の二次粒子径(R_(S))と、前記(1)で求めた二軸平均一次粒子径(R_(1))との比(会合度:R_(S)/R_(1))が1.30以下
を満たすCMP用研磨液。」(以下、「本件発明」という。)

2.原査定の拒絶理由の概要
原審の平成25年6月26日付拒絶査定の理由は、概略、本願の請求項1ないし13に係る発明が、本願の優先日前に頒布された、以下の刊行物に記載された発明または事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるため、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本願は拒絶すべきである、というものである。
刊行物1: 特開2002-141314号公報
刊行物2: 特開2005-136134号公報
刊行物3: 特開2002-338232号公報
刊行物4: 特開平8-153780号公報
刊行物5: 特開2007-266500号公報
刊行物6: 特開2006-147993号公報
刊行物7: 特開2007-242839号公報
刊行物8: 特開2008-34818号公報
なお、平成24年10月23日付拒絶理由通知によれば、請求項1に係る発明は、上記のうち、刊行物1ないし6に記載された発明または事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである、とされている。

3.刊行物に記載された発明または事項
上記各刊行物には以下の記載がなされている。

3.1 刊行物1
a.(発明の詳細な説明、段落1)
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)用スラリに関し、特にDRAMや高速ロジックLSIに搭載されるAl、Cu、Wなどの金属を主成分とするダマシン配線を形成するためのCMP用スラリ及びこれを用いた半導体装置の製造方法に関する。」
b.(同、段落13,14)
「【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によると、一次粒子径が5?30nmで、会合度が5以下のコロイダル粒子からなる研磨粒子を含むことを特徴とするCMP用スラリが提供される。
【0014】また本発明によると、一次粒子径が5?20nmの第1コロイダル粒子と、一次粒子径が20nmを超え、前記第1コロイダル粒子と同一材料の第2コロイダル粒子とを含み、かつ前記第1、第2のコロイダル粒子の合量に占める前記第1コロイダル粒子の比率が重量割合で0.6?0.9である研磨粒子を含有することを特徴とするCMP用スラリが提供される。」
c.(同、段落16)
「【0016】さらに本発明によると、半導体基板上に形成された絶縁膜表面に配線溝を形成する工程と、前記配線溝の内面を含む前記絶縁膜上に導電性バリア膜を堆積させる工程と、前記導電性バリア膜上に前記配線溝が埋まるように配線材料膜を堆積させる工程と、前記配線材料膜を化学機械研磨し、前記配線溝の内面を除く前記絶縁膜上の導電性バリア膜をストッパとして前記配線溝内に埋込まれた前記配線材料膜以外の配線材料膜を除去する工程と一次粒子径が5?30nmで、会合度が5以下のコロイダル粒子からなる研磨粒子を含む化学機械研磨用スラリ、または一次粒子径が5?20nmの第1コロイダル粒子と、一次粒子径が20nmを超える大きさで、前記第1コロイダル粒子と同一材料の第2コロイダル粒子とを含み、かつ前記第1、第2のコロイダル粒子の合量に占める前記第1コロイダル粒子が重量比で0.6?0.9である研磨粒子を含有する化学機械研磨用スラリを用いて前記絶縁膜上の導電性バリア膜部分を化学機械研磨する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。」
d.(同、段落19,20)
「【0019】前記コロイダル粒子としては、例えばコロイダルシリカ粒子を挙げることができる。(後略)
【0020】前記一次粒子径とは、コロイダル粒子の粒子径とその粒子径を持つ粒子数を積算した累積度数との関係を示す粒度累積曲線を求め、この曲線の累積度数が50%のポイントでの粒子径を意味するものである。このコロイダル粒子の粒子径は、電子顕微鏡写真で測定することができる。」
e.(同、段落22)
「【0022】前記会合度とは、一次粒子が凝集した二次粒子の径を一次粒子の径で除した値(二次粒子の径/一次粒子の径)を意味する。ここで、会合度が1とは単分散した一次粒子のみのものを意味する。前記二次粒子径は、動的光散乱法又はレーザー回折法もしくは電子顕微鏡法で測定することができる。」
f.(同、段落37)
「【0037】前記(第1コロイダル粒子/第1、第2のコロイダル粒子の合量)の比率を重量割合で0.6?0.9に規定したのは、次のような理由によるものである。前記比率を0.6未満にすると、これら第1、第2のコロイダル粒子を研磨粒子として含むスラリによる研磨時において、エロージョンおよびスクラッチが発生する虞がある。一方、前記比率が0.9を越えるとこれら第1、第2のコロイダル粒子を研磨粒子として含むスラリの研磨性能が低下する虞がある。」
g.(同、段落66)
「【0066】ただし、コロイダル粒子は以下に説明する図4に示すように一次粒子径が10nm程度と小さい場合、エロージョン及びスクラッチはほとんど生じないが、研磨速度が低下する。一方、コロイダル粒子は一次粒子径が30nmを超える大きな粒子、特に50nmを超える大きな粒子になると、逆に研磨速度は向上するが、エロージョン、スクラッチが生じやすくなる。」
h.(同、段落84)
「【0084】これに対し、研磨粒子として一次粒子径15nmの第1コロイダルシリカ粒子および一次粒子径41nmの第2コロイダルシリカ粒子を含む実施例1のCMP用スラリによるCMP処理では、Cu膜の研磨速度が520nm/分と約20%向上し、エロージョンが28nm(配線幅100μm、+100%オーバーポリッシュ)と飛躍的に改善できた。」
上記を本件発明の記載に沿って整理すると、化学機械研磨用スラリが媒体に砥粒やその他の薬品を混入したものであることは技術常識であるので、刊行物1には次の発明が記載されているということができる。
「配線材料膜、導電性バリヤ膜、および絶縁膜を有する半導体基板へのCMPに使用され、少なくとも前記導電性バリヤ膜と前記縁膜とを除去するための化学機械研磨用スラリであって、
媒体と、前記媒体に分散しているコロイダルシリカ粒子とを含み、
前記コロイダルシリカ粒子は下記(1),(3)の条件
(1)前記コロイダルシリカ粒子の一次粒子径が30nm以下、
(3)化学機械研磨用スラリ中における、動的光散乱法により測定された前記コロイダルシリカ粒子の二次粒子径と、前記(1)で求めた一次粒子径との比(会合度)が5以下、
を満たす化学機械研磨用スラリ。」(以下、「刊行物1記載の発明」という。)
更に、刊行物1には、
「一次粒子径が5?20nmの第1コロイダル粒子と、一次粒子径が20nmを超える大きさで、前記第1コロイダル粒子と同一材料の第2コロイダル粒子とを含有する化学機械研磨用スラリにおいて、第1、第2のコロイダル粒子の合量に占める第1コロイダル粒子が重量比で0.6未満であると、研磨時において、エロージョンおよびスクラッチが発生する虞があること。」(以下、「刊行物1記載の事項A」という。)、
「コロイダル粒子は一次粒子径が30nmを超える大きな粒子、特に50nmを超える大きな粒子になると、研磨速度は向上するが、エロージョン、スクラッチが生じやすくなること。」(以下、「刊行物1記載の事項B」という。)、及び
「研磨粒子として一次粒子径15nmの第1コロイダルシリカ粒子および一次粒子径41nmの第2コロイダルシリカ粒子を含むCMP用スラリを用いて研磨すること。」(以下、「刊行物1記載の事項C」という。)
も記載されている。

3.2 刊行物2
a.(明細書、段落11?13)
「【0011】
本発明は、銅膜、タンタル化合物のバリア層、SiO_(2)の絶縁層を有する半導体デバイスのCMP加工プロセスにおいて、配線幅が細い領域において、配線密集領域が無配線領域比べて過剰に研磨され起こるエロージョンを30nm以下にすることのできる研磨用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、
(A)研磨材、(B)有機酸、(C)酸化剤、(D)酸化防止剤、および(E)水を含有する研磨用組成物であって、(A)研磨材が、平均粒径1nm?35nmの(メチルメタクリレート/ジビニルベンゼン)共重合体を主成分とする有機粒子と会合比が1.5以下で平均粒径が15nm?25nmの範囲にあるフュームドシリカ、コロイダルシリカ、フュームドアルミナ、およびコロイダルアルミナのうち少なくとも1種類からなる無機粒子の混合物であり、有機粒子と無機粒子の重量配合比は95/5?0/100の範囲にあり、研磨用組成物中の濃度が2?10重量%であり、(B)有機酸の主成分がシュウ酸であり、研磨用組成物中の濃度が0.01?1.0重量%であり、(C)酸化剤が過酸化水素であり、研磨用組成物中の濃度が0.05?1.0重量%であり、(D)酸化防止剤がベンゾトリアゾールまたはその誘導体であり、研磨用組成物中の濃度が0.01?1.0重量%であり、好ましくは、銅のウエットエッチングレートが5(Å/min)以下、エロージョン、ディッシングが30nm以下であることを特徴とする研磨用組成物である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば会合比が1.5以下で平均粒径が15nm?25nmのコロイダルシリカ等の無機粒子を用いた研磨用組成物の場合、エロージョンを前述のものの1/2以下にすることができ、有機樹脂を混合させた研磨用組成物ではエロージョンをさらに1?20%程度減らすことができる。」
b.(同、段落17?19)
「【0017】
本発明の無機粒子の会合比は1.5以下であることが好ましい。ここで会合比とは、2個以上の分子が共有結合以外の分子間力相互作用によって結合している割合を表し、二次粒子径(光子相関法)/1次粒子径(比表面積換算法)から求めることができる。この範囲以外ではエロージョンが30nm以上となるので好ましくない。
【0018】
本発明の無機粒子の平均粒径は15nm?25nmの範囲にあることが好ましい。15nm未満では、SiO_(2)膜を研磨する際の研磨速度が極端に低下するので好ましくなく、25nmを超えるとTa膜の研磨レートが小さくなってしまうので好ましくない。
【0019】
無機粒子はフュームドシリカ、コロイダルシリカ、フュームドアルミナ、およびコロイダルアルミナのうち少なくとも1種類からなる無機粒子の混合物であり、
これらのものを単独或いは任意に組み合わせ用いることができる。組み合わせや比率などは特に限定されるものではない。」
c.(同、段落32(表1))
「比較例4」として、一次粒子の平均粒径が35nmであり、会合比が1.8であるコロイダルシリカを4.9重量%含有する研磨組成物を用いた例が示されている。
上記を、技術常識を勘案しつつ整理すると、刊行物2には次の事項が記載されているということができる。
「銅膜、バリア層、および絶縁膜を有する半導体デバイスのCMP加工プロセスに使用され、少なくとも前記バリア層と前記絶縁層とを除去するための研磨組成物において、
媒体に分散しているコロイダルシリカ粒子を含み、
前記コロイダルシリカ粒子は下記(1),(3)の条件
(1)前記コロイダルシリカ粒子の比表面積換算法によって求めた平均一次粒子径が15nm?25nm
(3)研磨組成物中における、コロイダルシリカ粒子の光子相関法により求めた二次粒子径と、前記(1)の平均一次粒子径との比である会合比が1.5以下
を満たす、研磨組成物。」(以下、「刊行物2記載の事項A」という。)
更に、刊行物2には、「研磨組成物を、一次粒子の平均粒径が35nmであり、会合比が1.8であるコロイダルシリカを4.9重量%含有するものとすること。」(以下、「刊行物2記載の事項B」という。)も記載されている。

3.3 刊行物3
a.(発明の詳細な説明、段落1)
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウエハ、化合物半導体ウェハ、半導体デバイスウェハ、磁気ディスク基板、水晶基板等の電子材料の研磨加工時に用いられる二次凝集コロイダルシリカ、及びそれを低コストで製造できる製造方法に関する。」
b.(同、段落8?10)
「【0008】即ち、本発明は、コロイダルシリカのシリカ粒子の電子線による透過投影像より求めた幾何学的平均粒子径(X1)と、シリカ粒子の表面積より算出した相当粒子径(X2)との比Y(X1/X2)が1.3から2.5の範囲であり、かつその幾何学的平均粒子径が20?200nmの範囲であることを特徴とする二次凝集コロイダルシリカである。また、本発明は、単分散のコロイダルシリカにシリカ粒子の凝集剤を添加してほぼ球状の凝集二次粒子を作り、次いで活性珪酸を添加して凝集粒子を一体化することを特徴とする二次凝集コロイダルシリカの製造方法である。更に、本発明は、コロイダルシリカのシリカ粒子の電子線による透過投影像より求めた幾何学的平均粒子径(X1)と、シリカ粒子の表面積より算出した相当粒子径(X2)との比Y(X1/X2)が1.3から2.5の範囲であり、かつその幾何学的平均粒子径が20?200nmの範囲にある二次凝集コロイダルシリカを含有することを特徴とする電子材料用の研磨剤組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の二次凝集コロイダルシリカは、シリカ粒子の表面に一次粒子に起因した凹凸がある数個乃至十数個のシリカ一次粒子が凝集したシリカ粒子を含有する二次凝集コロイダルシリカであって、シリカ粒子の電子線による透過投影像より求めた幾何学的平均粒子径(X1)と窒素吸着BET法で測定したシリカ粒子の表面積より算出した相当粒子径(X2)との比Y(X1/X2)が1.3以上2.5以下のものであり、かつその幾何学的平均粒子径が20?200nmの範囲であることが特徴である。また別の表現によれば本発明の二次凝集コロイダルシリカは、粒子表面に凹凸がある、いわゆる「いがぐり状」の形状をしたシリカ粒子を含有するコロイダルシリカであって、シリカ粒子の電子線による透過投影像より求めた幾何学的平均粒子径(X1)とシアーズ法で測定した粒子の表面積より算出した相当粒子径(X2)との比Y(X1/X2)が1.3以上2.5以下であり、かつその幾何学的平均粒子径が20?200nmの範囲であることが特徴である。
【0010】ここで、比Yはシリカ粒子表面の凹凸の程度を表わすものであり、比Yが1.3以上2.5以下の範囲にあれば、表面に一定の程度の凹凸があり全体がほぼ球状の形状をした粒子、即ち粒子1個あたり数個ないし十数個の凸部を有する凝集粒子であり、例えば板状のものや紐状のもののような特殊な形状のものはこの値が2.5を越え、本発明の粒子には含まれない。また、比Yが1.0であれば完全な真球状の形状であるが、本発明の粒子はこのような真球状のものは含まず、必ず粒子の表面に一定の程度の凹凸を持つ、即ち粒子1個あたり数個ないし十数個の凸部を有する凝集粒子で、いわゆる「いがぐり状」の形状の粒子である。」
c.(同、段落15,16)
「【0015】こうして求めた幾何学的平均粒子径(X1)と比表面積より算出した相当径(X2)の比Yは粒子が完全に真球の形状の場合は1となるが、本発明の凝集粒子を一体化させたシリカ粒子は、ほぼ球形の粒子であるが表面に凹凸があるため比表面積は真球の場合より大きくなり、上記の(2)式より算出される相当径は小さい値となる。従って、粒子の表面の凹凸の程度が大きいほどYの値は1から大きくなっていく。一般的に入手できる単分散したコロイダルシリカのYの値は1.05から1.11であるのに対し、本発明の凝集・一体化した表面に凹凸のあるコロイダルシリカ粒子のYの値は、1.3以上で2.5以下であり、より好ましくは1.35から2.2の範囲である。
【0016】本発明の凝集・一体化したコロイダルシリカ粒子の幾何学的平均粒子径は、出発原料となる単分散したコロイダルシリカのシリカ粒子の粒径と凝集させる個数により決まるが、本発明の電子材料の研磨用途としては、出発原料となる単分散したコロイダルシリカのシリカ粒子は5?50nmであり、それらを数個?十数個を凝集・一体化させて得た本発明の二次凝集コロイダルシリカ粒子の幾何学的平均粒子径は20?200nm、好ましくは30?100nmである。」
上記を整理すると、、刊行物3には次の事項が記載されているということができる。
「半導体デバイスウェハの研磨加工に使用するための研磨剤組成物において、
二次凝集コロイダルシリカ粒子を含み、
前記二次凝集コロイダルシリカ粒子は下記(1)?(3)の条件
(1)前記二次凝集コロイダルシリカ粒子の電子線による透過投影像より求めたの電子線による透過投影像より求めた幾何学的平均粒子径が20?200nm
(2)前記(1)で求めた幾何学的平均粒子径と、シアーズ法で測定したコロイダルシリカ粒子の表面積より算出した相当粒子径との比が1.3から2.5
(3)数個乃至十数個のシリカ一次粒子が凝集したシリカ粒子を含有する
を満たすこと。」(以下、「刊行物3記載の事項」という。)

3.4 刊行物4
a.(発明の詳細な説明、段落11?13)
「【0011】
【実施例】この発明の一実施例に係る半導体基板について、図面に基づいて具体的に説明する。図1(a)?図1(d)は、一実施例に係るSOI構造のシリコンウェーハの製造工程を示す断面図である。図1(d)に示すように、SOI構造のシリコンウェーハは、単結晶シリコン基板部15の上に酸化絶縁膜13を積層し、この酸化膜13上には薄い単結晶シリコン層11が酸化膜13に絶縁分離されて島状に形成されている。すなわち、活性層11が島状の酸化膜13で分離された状態の薄膜SOI構造のシリコンウェーハである。
【0012】この薄膜SOI構造のシリコンウェーハは以下の工程を経て形成される。まず、図1(a)に示すように、単結晶シリコンからなる半導体基板11(活性層基板A)を準備し、この基板11の片面に、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術を用いて、例えば深さが0.1μmの溝12を500μmの間隔で形成する。この表面を熱酸化して、厚さ0.1μmのSiO_(2)膜を形成する。さらに、この熱酸化によSiO_(2)膜上に、CVD法によって厚さ0.9μmのSiO_(2)膜を形成する。この結果積層された1.0μmのSiO_(2)膜13が、活性層基板の表面絶縁層13を構成する。この酸化膜13はパターニングされた活性層基板Aの表面形状にしたがって段差をもった表面として形成される。
【0013】そして、この酸化膜13を直接研磨する。酸化膜13の研磨にあたっては、例えば主成分にコロイダルシリカを含む研磨剤が用いられる。この研磨剤に占めるコロイダルシリカの固形分(NV)については、特に限定されないが、1?10%程度で使用することが好ましい。また、研磨剤のpHについても特に限定されないが、pH=7前後の中性となるように調整すると、酸化シリコン膜に対する研磨性能に有利である。この実施例で使用した研磨剤は、SC112(キャボ社製)またはILD1200(ロデール社製)の各研磨剤からヒュームドシリカを除去し、この調整剤にコロイダルシリカを入れる。コロイダルシリカは湿式コロイダル法で作製したものを使用する。この場合のコロイダルシリカは真球であって、その径は10nm?100nmである。研磨は2段階研磨で行う。すなわち、まず平均粒径70nmのコロイダルシリカの研磨剤を用い、二酸化シリコン膜表面の平坦化研磨を行う。この第1段階研磨で研磨レートを高めかつ大きな段差の除去を行うものである。その後、平均粒径が30nmのコロイダルシリカの研磨剤で研磨する。仕上げ研磨である。この結果、段差の大きな二酸化シリコン膜を平坦に研磨することができる。また、このようにして研磨したウェーハを支持体基板である基盤ウェーハに張り合わせた場合、ボイドの発生は低減された。」
b.(同、段落20?21)
「【0020】最後に、図1(d)に示すように、活性層基板Aの選択研磨を行う。この選択研磨は、例えば表面粗さが0.01μmのセラミック製定盤を回転させ、この定盤の表面に粒度が0.02μmの高純度シリカの微粒子を5.0wt%分散させたpH=10.5のアルカリ溶液(研磨液)を滴下しつつ、この定盤表面に活性層基板の単結晶基板部分11を100g/cm^(2)の圧力で圧着摩擦させることにより行う。
【0021】この選択研磨によって単結晶基板部分11が徐々に研磨されてゆく。定盤がSiO_(2)からなる酸化膜13まで達すると、酸化膜13が選択研磨のストッパとなって研磨速度が急速に低下する。この酸化膜13は単結晶基板部分11に比べてメカノケミカル研磨され難いからである。この研磨速度の変化を検出することにより、図1(d)に示すような酸化膜13が単結晶基板部分11の表面から露出した状態、すなわち、活性層16が島状の酸化膜13で分離された状態の薄膜SOI構造のシリコンウェーハを得ることができる。」
上記を整理すると、刊行物4には次の事項が記載されているということができる。
「単結晶シリコン基板部の上に酸化絶縁膜を積層し、この酸化膜上には薄い単結晶シリコン層が酸化膜に絶縁分離されて島状に形成されたSOI構造のシリコンウェーハの酸化膜のメカノケミカル研磨に使用される研磨剤において、
コロイダルシリカ粒子を含み、
前記コロイダルシリカ粒子は下記(1),(2)の条件
(1)前記コロイダルシリカ粒子の粒子径が10?100nm
(2)前記コロイダルシリカ粒子が真球状
を満たすこと。」(以下、「刊行物4記載の事項」という。)

3.5 刊行物5
a.(明細書、段落5?7)
「【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、コロージョン、スクラッチ、ディッシングを生じさせずに金属膜を研磨できるタッチアップCMP用スラリーを提供することを目的とする。また本発明は、コロージョン、スクラッチ、ディッシングを生じさせずに実用的な速度で金属膜を研磨してダマシン配線を形成し、高い信頼性を有する半導体装置を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様にかかるタッチアップCMP用スラリーは、水と、
平均1次粒子径5nm以上60nm以下のコロイダルシリカと、
平均1次粒子径5nm以上60nm以下の非焼成酸化セリウムと、
窒素原子を含まない2価以上の有機酸と、
窒素含有ヘテロ環化合物とを含有し、
pH8以上12以下であることを特徴とする。
【0007】
本発明の一態様にかかる半導体装置の製造方法は、半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に凹部を形成する工程と、
前記凹部の内部および前記絶縁膜の上に金属を堆積して金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に堆積された前記金属膜を除去して前記凹部内に前記金属を残置することにより、前記絶縁膜を露出する工程とを具備し、
前記金属膜の除去は、前述のタッチアップCMP用スラリーを用いたCMPにより行なわれることを特徴とする。」
b.(同、段落11)
「【0011】
研磨粒子の一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)により求めることができる。まず、粒子の最長長さ(d_(m))と、この最長長さを垂直に二分する長さ(d_(p))とを測定し、これら2つの長さの平均値((d_(m)+d_(p))/2)を一次粒子径とする。100個の粒子について一次粒子径を求め、その平均を平均一次粒子径とする。コロイダルシリカの平均一次粒子径が5nm未満の場合には、30nm/min以上という実用的な研磨速度で、金属膜および絶縁膜を研磨することができない。一方、60nmを越えると、CMP後の金属膜表面に、許容し得ない程度にスクラッチやディッシングが発生する。なお、コロイダルシリカの会合度は、1?3が好ましい。」
c.(同、段落13)
「【0013】
タッチアップCMPにおいては、絶縁膜上の金属膜を研磨して除去し、凹部としての溝内に残置することによって、絶縁膜が露出される。このとき、露出される絶縁膜が金属膜と同等の速度で研磨されないと、金属のディッシングや絶縁膜のエロージョンといった欠陥が生じる。こうした不都合を避けるために、タッチアップCMPにおいては、バリアメタルおよび配線材料膜を含む金属膜と同様の速度で絶縁膜も研磨されることが求められる。」
d.(同、段落16)
「【0016】
本発明者らは、非焼成酸化セリウムが、金属膜のコロージョンを引き起こすことなく金属の酸化剤として作用できることを見出した。非焼成酸化セリウムを含有するスラリーが1stポリッシュ後の被処理面に接し、CMP負荷を受けると非焼成酸化セリウムが酸化剤として作用する。非焼成酸化セリウムは粒子であり、スラリー中に分散されて存在するため、ある程度のCMP負荷が与えられることによって金属膜の表面を酸化する。CMP負荷が与えられない場合には、非焼成酸化セリウムは酸化剤としてほとんど作用しないので、金属膜を過度に酸化することがない。その結果、腐食を防止しつつ、実用的な速度で金属膜を研磨することが可能となった。これに対し一般的な酸化剤は、溶媒に分散しているため、金属膜に接触すれば、CMP負荷を与えなくても表面を酸化する。したがって、金属膜のコロージョンが促進されることとなる。」
e.(同、段落35)
「【0035】
本発明の実施形態にかかるタッチアップCMP用スラリーには、非焼成酸化セリウムが酸化剤として含有されるので、従来、酸化剤として用いられてきた成分は配合されない。したがって、従来の酸化剤に起因した金属膜のコロージョンやディッシングの問題は回避される。特に、非焼成酸化セリウムの平均一次粒子径は、研磨粒子としてのコロイダルシリカの平均一次粒子径と同様に5nm以上60nm以下に規定しているので、スクラッチやディッシングを抑制しつつ金属膜および絶縁膜を実用的な研磨速度で研磨して、タッチアップCMPを行なうことができる。こうして形成されるダマシン配線や絶縁膜の表面に生じる欠陥は低減されることから、高い信頼性を有する半導体装置が得られる。」
上記を整理すると、刊行物5には次の事項が記載されているということができる。
「配線材料膜を含む金属膜、バリアメタル、および絶縁膜を有する基板へのCMPに使用され、少なくとも前記バリアメタルと前記絶縁膜とを除去するためのCMP用スラリーであって、透過型電子顕微鏡により求まる平均1次粒子径5nm以上60nm以下のコロイダルシリカと、平均1次粒子径5nm以上60nm以下の非焼成酸化セリウムと、を含み、コロイダルシリカの会合度は、1?3が好ましいこと。」(以下、「刊行物5記載の事項」という。)

3.6 刊行物6
a.(明細書、段落36)
「【0036】
本発明の研磨方法は、表面が凹部および凸部からなる層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜を表面に沿って被覆するバリア層と、前記凹部を充填してバリア層を被覆する導電性物質層とを有する基板の、導電性物質層を研磨して前記凸部のバリア層を露出させる第1の研磨工程と、少なくともバリア層および凹部の導電性物質層を前記本発明のCMP用研磨液を供給しながら化学機械研磨して凸部の層間絶縁膜を露出させる第2の研磨工程とを含む。(後略)」
b.(同、段落40)
「【0040】
第2の研磨工程では、導電性物質、バリア層および層間絶縁膜を研磨できる本発明の研磨剤を使用して、化学機械研磨により、少なくとも、前記露出しているバリア層および凹部の導電性物質を研磨する。凸部のバリア層の下の層間絶縁膜が全て露出し、凹部に配線層となる前記導電性物質層が残され、凸部と凹部との境界にバリア層の断面が露出した所望のパターンが得られた時点で研磨を終了する。研磨終了時のより優れた平坦性を確保するために、さらに、オーバー研磨(例えば、第2の研磨工程で所望のパターンを得られるまでの時間が100秒の場合、この100秒の研磨に加えて50秒追加して研磨することをオーバー研磨50%という。)して凸部の層間絶縁膜の一部を含む深さまで研磨しても良い。」
c.(同、段落45(表1))
平均粒径が20nmのコロイダルシリカを含有するCMP用研磨液が示されている。
d.(同、段落49)
「【0049】
(基板の研磨工程)
パターン基板を、上記で調製した研磨液(a)で、上記研磨条件で180秒間化学機械研磨した。これは第1の研磨工程に相当し、バリア層が露出した。さらに上記で調製した研磨液(b)で、90秒間化学機械研磨した。これは第2の研磨工程に相当し、約30秒で凸部の層間絶縁層は全て被研磨面に露出し、残りの約60秒は凸部ではこの層間絶縁膜を研磨した。」
上記から、刊行物6には次の事項が記載されているということができる。
「導電性物質層、バリア層、および層間絶縁膜を有する基板へのCMPに使用され、少なくとも前記バリア層と前記層間絶縁膜とを除去するためのCMP用研磨液。」(以下、「刊行物6記載の事項」という。)

4.対比
本件発明と刊行物1記載の発明とを対比すると、後者の「配線材料膜」、「導電性バリヤ膜」、「絶縁膜」、「化学機械研磨用スラリ」が、前者の「導電性物質」、「バリヤ金属」、「層間絶縁膜」,「CMP研磨液」にそれぞれ相当することは、当業者にとって明白である。そして、後者の「会合度5以下」の範囲には、前者の「会合度1.30以下」が含まれる。
そうしてみると、本件発明と刊行物1記載の発明とは、以下の点において一致及び相違するということができる。
<一致点>
「導電性物質、バリア金属、および層間絶縁膜を有する基板へのCMPに使用され、少なくとも前記バリア金属と前記層間絶縁膜とを除去するためのCMP用研磨液であって、
媒体と、前記媒体に分散しているコロイダルシリカ粒子とを含み、
前記コロイダルシリカ粒子は下記の条件
(3)CMP用研磨液中における、前記コロイダルシリカ粒子の二次粒子径(Rs)と、前記(1)で求めた二軸平均一次粒子径(R1)との比(会合度:Rs/R1)が5以下、
を満たすCMP用研磨液。」である点。
<相違点1>
コロイダルシリカ粒子の一次粒子径が、前者では走査型電子顕微鏡により観察した画像から任意の20個を選択したときの二軸平均一次粒子径であって、35?55nmであるのに対し、後者では一次粒子径の求め方が特定されておらず、30nm以下である点。
<相違点2>
コロイダルシリカ粒子の比表面積について、前者では二軸平均一次粒子径と同じ粒径を有する真球体の比表面積計算値で、BET法により測定されたコロイダルシリカ粒子の比表面積を割った値が1.20以下であるのに対し、後者ではこのような特定がない点。
<相違点3>
コロイダルシリカ粒子の二次粒子径と二軸平均一次粒子径との比である会合度が、前者では、動的光散乱法により測定された前記コロイダルシリカ粒子の二次粒子径と一次粒子径との比であって、1.30以下であるのに対し、後者では5以下である点。

5.相違点の検討
以下、上記各相違点1及び2について検討する。

5.1 <相違点1>について
一次粒子径を求めるうえで、電子顕微鏡を使用することは刊行物3及び5記載の事項に見られるように公知の技術であり、任意数の粒子を観察して二軸平均粒子径を求めることも刊行物5(摘記事項b参照)に見られるように公知であるから、本件発明における一次粒子径の求め方に進歩性を認めることはできない。
しかしながら、一次粒子径を35?55nmとすることについては、刊行物1の記載事項Cに、一次粒子径41nmの第2コロイダルシリカ粒子を含むCMP用スラリを用いることの記載はあるものの、同じく刊行物1の記載事項A及びBの記載を勘案すると、この場合も一次粒子径15nmの第1コロイダルシリカ粒子が、第1、第2のコロイダル粒子の合量に占める重量比で0.6以上含まれることが必須であると認められ、一次粒子径が35?55nmのコロイダルシリカ粒子を単独で使用することが刊行物1に記載されていると認めることはできない。
また、刊行物2には一次粒子の平均粒径が35nmであり、会合比が1.8であるコロイダルシリカを4.9重量%含有する研磨組成物について記載されているが、会合比すなわち会合度が1.8と本件発明の1.30より大きいため、研磨組成物すなわち研磨液が本件発明と同様のコロイダルシリカ粒子を含むものということはできない。
刊行物3の記載事項における「コロイダルシリカ粒子の幾何学的平均粒子径が20?200nm」は、数個乃至十数個のシリカ一次粒子が凝集した二次凝集コロイダルシリカ粒子に適用するものであって、一次粒子径を示すものではない。
また、刊行物4には、シリコンウェーハのCMPに使用される研磨剤に含まれる真球状コロイダルシリカ粒子の粒子径が10?100nmであることが記載されているということができるが、研磨対象が「SOI構造のシリコンウェーハ」であり、本件発明の研磨対象である「導電性物質、バリア金属、および層間絶縁膜を有する基板」のCMPに適用することが容易ということはできない。
刊行物5には、「平均1次粒子径5nm以上60nm以下のコロイダルシリカを含むCMP用研磨液」が記載されているということができるが、摘記事項dから理解されるように、刊行物5記載の事項におけるコロイダルシリカ粒子は、平均1次粒子径5nm以上60nm以下の非焼成酸化セリウムと併用するものであるから、刊行物5にも、平均一次粒子径が35?55nmのコロイダルシリカ粒子を単独で使用することが記載されていると認めることはできない。
したがって、刊行物1ないし6には、導電性物質、バリア金属、および層間絶縁膜を有する基板へのCMPに使用され、少なくとも前記バリア金属と前記層間絶縁膜とを除去するためのCMP用研磨液において、二軸平均一次粒子径を35?55nmとすることが記載も示唆もされているとは認めることができない。

5.2 <相違点2>について
コロイダルシリカ粒子の表面積と,真球体の表面積との関係については、刊行物3に「コロイダルシリカのシリカ粒子の電子線による透過投影像より求めた幾何学的平均粒子径(X1)と、シリカ粒子の表面積より算出した相当粒子径(X2)との比Y(X1/X2)が1.3から2.5の範囲」(摘記事項b,c参照。)との記載があるのみであるが、ここでいうシリカ粒子の粒子径とは二次凝集粒子の粒子径であって、本件発明のように二軸平均一次粒子径を同じ粒径を有する真球体の比表面積計算値と比較するものではない。
したがって、刊行物1ないし6には、<相違点2>に関する記載も示唆もされていると認めることができない。

6.むすび
以上のとおり、刊行物1ないし6には、相違点1及び相違点2に係る発明特定事項について示唆する記載が見当たらない。そして、本件発明は、上記相違点1ないし3に係る発明特定事項を備えることによって、バリア層の研磨速度を良好に維持しながら層間絶縁膜も高速で研磨することができ、CMP用研磨液中の研磨粒子の分散安定性も良好であるという、格別の効果を奏する。したがって、上記相違点3について検討するまでもなく、本願の請求項1に係る発明は、刊行物1ないし6に記載された発明または事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではないから、原査定の拒絶理由によって拒絶することはできない。
また、請求項1に係る発明について、他に拒絶すべき理由も発見しない。
本願の請求項2ないし13に係る発明も、上記相違点1ないし3に係る発明特定事項を直接または間接的に包含するため、請求項1に係る発明同様、原査定の拒絶理由によって拒絶することはできず、他に拒絶すべき理由も発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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審決日 2014-03-10 
出願番号 特願2010-508241(P2010-508241)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H01L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 馬場 進吾  
特許庁審判長 久保 克彦
特許庁審判官 豊原 邦雄
長屋 陽二郎
発明の名称 CMP用研磨液及び研磨方法  
代理人 三好 秀和  

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