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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F16J
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 F16J
管理番号 1290007
審判番号 不服2013-10499  
総通号数 177 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-09-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-06-05 
確定日 2014-07-16 
事件の表示 特願2007-513135「シール装置、シール具および流体弁」拒絶査定不服審判事件〔平成17年12月 1日国際公開、WO2005/114012、平成19年12月13日国内公表、特表2007-536487〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、2005年3月31日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2004年5月10日、アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、平成25年1月30日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成25年6月5日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされたものである。

2.平成25年6月5日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成25年6月5日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由1]
本件補正により、特許請求の範囲は、
「【請求項1】
湾曲部を有するとともに、第一の流れ方向に対して第一の頑丈さを有し、シールリングを構成する第一の可撓性部材と、
前記シールリングを保持するシール保持部側にしっかりと把持されることができる外側直径を有するとともに、第二の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第二の頑丈さを増大させ、かつ、第一の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第一の頑丈さが影響を受けないように構成されており、シール補強材を構成する第二の可撓性部材と、
を備えてなる、シール装置。
【請求項2】
前記第二の流れ方向が逆流れ方向である、請求項1記載のシール装置。
【請求項3】
前記第二の可撓性部材が、前記第一の可撓性部材の内側直径と略等しい内側直径を有している支持部材を備えてなる、請求項1記載のシール装置。
【請求項4】
前記第二の可撓性部材が、前記第一の可撓性部材の前記湾曲部を摩耗性媒体から保護するように構成されてなる、請求項3記載のシール装置。
【請求項5】
前記第二の可撓性部材が、前記第二の流れ方向の圧力に応答して、前記第一の可撓性部材の前記湾曲部と接触するように構成されてなる、請求項1記載のシール装置。
【請求項6】
流体制御装置の本体に堅牢に結合されるように構成されており、シール保持部を構成するクランプ部と、
前記クランプ部から延びているとともに前記流体制御装置に関連する可動流れ制御部材に対してシールするように構成された湾曲したシール面を有し、シールリングを構成する
可撓性部分と、
シール補強材とを備え、
前記シール補強材は、可撓性部材と、前記シール保持部の前記クランプ部と前記シールリングとの間でしっかりと把持されることができる外側直径とを有しており、
前記シールリングの前記可撓性部分は、第一の流れ方向において前記湾曲したシール面に対して第一の頑丈さを与えており、
前記シール補強材の前記可撓性部材は、第二の流れ方向に対する前記湾曲したシール面の第二の頑丈さを増大させ、かつ、第一の流れ方向に対する前記湾曲したシール面の前記第一の頑丈さが影響を受けないように構成されている、シール具。
【請求項7】
前記シール補強材が、前記第二の流れ方向に向かう前記湾曲したシール面の変位に応答して、前記湾曲したシール面のうちの少なくとも一部の頑丈さを増大させるように構成されている、請求項6記載のシール具。
【請求項8】
前記シール補強材が、前記流体制御装置の本体内の逆流れ方向の圧力降下に応答して、前記可撓性部分の先端部に接触するように、前記可撓性部分に結合されてなる、請求項7記載のシール具。
【請求項9】
前記湾曲したシール面が前記可動流れ制御部材の外面と係合するように構成されている環状のシール面を提供してなる、請求項6記載のシール具。
【請求項10】
前記クランプ部および前記可撓性部分のうちの少なくとも一つが金属から形成されている、請求項6記載のシール具。
【請求項11】
前記湾曲したシール面が弁体をシールするように構成されてなる、請求項6記載のシール具。
【請求項12】
前記可動流れ制御装置がバタフライ弁の弁体である、請求項6記載のシール具。
【請求項13】
流体の流れを制御するように構成されている弁体と、
シール構造体とを備え、
前記シール構造体は、
流体制御装置の本体に堅牢に結合されるように構成されているクランプ部を有するシール保持部と、
前記弁体と係合するように構成されている湾曲したシール面を有するとともに、第一の流れ方向に対して第一の頑丈さを有し、シールリングを構成する第一の可撓性部材と、
第二の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第二の頑丈さを増大させ、かつ、第一の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第一の頑丈さが影響を受けないように構成されている第二の可撓性部材と、前記シール保持部の前記クランプ部と前記シールリングとの間でしっかりと把持されることができる外側直径とを有するシール補強材と、
を備えてなる、流体弁。
【請求項14】
前記第二の流れ方向が逆流れ方向である、請求項13記載の流体弁。
【請求項15】
前記第一の可撓性部材が、前記第二の流れ方向の圧力に応答して、前記第二の可撓性部材の湾曲部と接触するように構成されてなる、請求項13記載の流体弁。
【請求項16】
前記第二の可撓性部材が、前記逆流れ方向に関連する圧力に応答して、前記第一の可撓性部材の先端部と係合するように構成されてなる、請求項14記載の流体弁。」に補正された。
上記補正は、請求項1についてみると、実質的に、本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「第一の流れ方向に対して第一の頑丈さを有している第一の可撓性部材」を「第一の流れ方向に対して第一の頑丈さを有し、シールリングを構成する第一の可撓性部材」に限定するとともに、同様に、「前記第一の可撓性部材の保持部材側に隣接しているとともに」を「前記シールリングを保持するシール保持部側にしっかりと把持されることができる外側直径を有するとともに」に、「第二の可撓性部材」を「シール補強材を構成する第二の可撓性部材」に、それぞれ限定するものであって、これは、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。
(1)本願補正発明
本願補正発明は上記のとおりである。
(2)引用例
(2-1)引用例1
実願昭61-140588号(実開昭63-48065号)のマイクロフィルム(以下、「引用例1」という。)には、下記の事項が図面とともに記載されている。
なお、全角半角等の文字の大きさ、字体、促音、拗音、句読点などは記載内容を損なわない限りで適宜表記した。
(あ)「(産業上の利用分野)
本考案は、バタフライ弁に関し、特に、メタルシート等の剛性材料からなるシーリング部機構を備え、シート押え金物とシートリングを別個に有するバタフライ弁のシーリング機構に関する。
(従来の技術)
従来のバタフライ弁においては、第5図に示すように、…(略)…」(明細書第2ページ第9?16行)
(い)「上記した従来のバタフライ弁においては、次のような問題点があった。
(i)…(略)…
(ii)…(略)…
(iii)…(略)…
(iv)弁体に働く圧力が前記の方向と反対側から加わった場合、弁体がシートリングから離脱する方向に移動するが、この時、凸部2aによるシートリング2の弁体5への押圧力が一定であるため、シール力が乏しくなる。」(明細書第4ページ第13行?第5ページ第16行)
(う)「図において、環状のシートリング12は、金属でつくれら、弁体5と当接する円弧状に形成されたシーリング部12aと、半径放射方向に延びた平板部12bとからなり、…(略)…。上記シートリングは、本体(弁本体)3の壁面3aとシート押え金物14との間に配置され、シートリング平板部12bに環状のガスケットパッキン11を配して、該平板部12bと共に本体壁面3aに当接させるようになっており、内部流体の外部への漏れ及び弁上流側から下流側への漏れを防止する構造となっている。」(明細書第8ページ第17行?第9ページ第9行)
(え)「従来、第4図に示すように、本体3とシート押え金物4との間に配設されたシートリング2を弁体5の方向に押圧する環状の板ばね10を、その外周部が本体3とシート押え金物4とで完全に挟み込まれるようにして取付けたものが、多く見受けられるが、このものでは、板ばね10が周縁固定梁としての特性をもって作用するため、上記した本考案の実施例(第3図)におけるような周縁支持梁と比較して大きな撓み量λが得られない。」(明細書第10ページ第16行?第11ページ第4行)
(お)第3図、第6図には、各図の左から右に向けて流体圧力Pの矢印が記載されており、したがって、この矢印の向きの流れ(以下、「右方向への流れ」という。)と、それとは逆向きの流れ(以下、「左方向への流れ」という。)があることが理解できる。
以上の事項及び図面(特に第4図)からみて、引用例1には、次の発明(以下、「引用例1発明」という。)が記載されているものと認められる。
「円弧状のシーリング部を有するとともに、左方向への流れに対して流体をシールするシートリング2と、
シートリング2の平板部と、平板部を保持するシート押え金物4との間に完全に挟み込まれるように取付けられる外径側直径を有するとともに、右方向への流れに対してシートリング2の円弧状のシールリング部を支持し得る環状の板ばね10と、
を備えてなる、シーリング機構。」
(3)対比
本願補正発明と引用例1発明とを比較すると、
後者の「円弧状のシーリング部」は前者の「湾曲部」に相当し、以下同様に、「左方向への流れ」は「第一の流れ方向」に、「流体をシールするシートリング」は「シールリングを構成する第一の可撓性部材」に、「シートリングの平板部と、平板部を保持するシート押え金物との間に完全に挟み込まれるように取付けられる」は「シールリングを保持するシール保持部側にしっかりと把持されることができる」に、「右方向への流れ」は「第二の流れ方向」に、「板ばね」は「第二の可撓性部材」に、「シーリング機構」は「シール装置」に、それぞれ相当する。
後者の「シートリング」は、右方向への流れ、及び左方向への流れに対して、それぞれ所定の頑丈さを有するということができ、これらは、前者の「第一の頑丈さ」、「第二の頑丈さ」にそれぞれ相当する。
後者の「シートリングの円弧状のシールリング部」が右方向への流れにより曲げられるとき、環状の板ばねは、この曲げられる円弧状のシールリング部を支持するといえるから、これは、「第二の流れ方向に対する第一の可撓性部材の第二の頑丈さを増大させ」に相当し、また、環状の板ばねは「シール補強材を構成する」ということができる。
したがって、本願補正発明の用語に倣って整理すると、両者は、
「湾曲部を有するとともに、第一の流れ方向に対して第一の頑丈さを有し、シールリングを構成する第一の可撓性部材と、
前記シールリングを保持するシール保持部側にしっかりと把持されることができる外側直径を有するとともに、第二の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第二の頑丈さを増大させ、シール補強材を構成する第二の可撓性部材と、
を備えてなる、シール装置。」である点で一致し、以下の点で相違している。
[相違点]
本願補正発明の「第二の可撓性部材」は、「第一の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第一の頑丈さが影響を受けないように構成されて」いるのに対し、
引用例1発明の「板ばね」は、そのように構成されているかどうか、明確でない点。
(4)判断
(4-1)相違点について
(a).本願補正発明の「第二の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第二の頑丈さを増大させ、かつ、第一の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第一の頑丈さが影響を受けないように構成されており、シール補強材を構成する第二の可撓性部材」という事項に関して、本願明細書(特に【0010】、【0011】、【0013】)をみると、流体圧力が順流れ方向116に向けて加えられると、シールリング110の可撓性部分122が、弁体102のテーパ処理された縁部114により支持され、圧力が上昇しても、流体シールが損傷または壊れることはないが、流体圧力が逆流れ方向118に向かって加えられと、弁体102のテーパ処理された縁部114はシールリング110の可撓性部分122を支持するようにはなっていないから、流体圧力が上昇すると、流体シールは最終的には損傷するかまたは壊れる。そこで、図3の実施例では、可撓性部材318は、逆流れ方向に対するシールリング302の頑丈さを増大させるように(シール補強材として機能するように)構成され、また、順流れ方向320のシール構造体300の機能を害しないように(たとえば、可撓性材料318の存在により順流れ方向のシールリング302の頑丈さが影響を受けないように)さらに構成されている。以上のように説明されている。
すなわち、本願補正発明の「第二の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第二の頑丈さを増大させ」るとは、シールリングが逆流れ方向の流体圧力を受けた場合に、(第二の)可撓性部材318が流体圧力に抗してシールリング302の可撓性部分を支持して、シールリング302が損傷に至ることを防止することをいうと理解できる。これと同様に、引用例1発明では、右方向への流れの場合に、環状の板ばねが流体圧力に抗して円弧状のシールリング部を支持するものであり、これが、「第二の流れ方向に対する第一の可撓性部材の第二の頑丈さを増大させ」に相当することは上述したとおりである。
一方、シールリング302が順流れ方向の流体圧力を受けた場合には、(第二の)可撓性部材318が流体圧力に抗してシールリング302の可撓性部分を支持することはない。本願補正発明の「第一の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第一の頑丈さが影響を受けない」という事項はこの意味であると理解できる。本願明細書の【0013】にも、「順流れ方向のシールリング302の頑丈さが影響を受けない」と記載されている。この理解のもとで引用例1発明をみると、左方向への流れの場合、シートリングの円弧状のシーリング部は流体圧力に抗して板ばねにより支持されることはない。すなわち、引用例1(特に(え))には、「シートリング2を弁体5の方向に押圧する環状の板ばね10」と記載されているが、その「押圧」とは、左方向への流れの場合に、板ばね10が流体圧力と同方向にシートリング2を押圧することをいうにすぎず、板ばねが流体圧力に抗してシートリングを支持するものではない。そうすると、引用例1発明の板ばねは、左方向への流れの場合に、シートリング2の頑丈さが影響を受けないように構成されているということができ、両発明に実質的な差異はない。
(b).上記のとおり、引用例1発明では、左方向への流れの場合に板ばね10が流体圧力と同方向にシートリング2を押圧している。仮に、これが、シートリングの頑丈さに影響を与えていることに相当するとしても、そのような押圧の有無に格別の技術的意義はない。すなわち、その押圧は、引用例1(特に(い)の(iv))の記載からわかるように、シートリングによるシール力の増大を図り、シール作用を促進・助長するためである。一般に、このようなシール性の向上が望ましいことはいうまでもない。本願補正発明においても、弁体やシールリングの形状・材質等は特に限定されておらず、順流れ方向の場合に同様の問題が生じ得るのであって、この点で、引用例1発明はそのようなシール性に考慮していない本願補正発明よりむしろ優れているといえる。また、このような押圧は、右方向への流れの場合のシートリング2の頑丈さを増大させるという機能と何ら抵触するものではない。以上からすると、引用例1発明において、左方向への流れの場合のシール性の問題を考慮することなく、板ばねを弱いものとするとか、単なる平板状として、実質的に押圧が作用しないように構成することに格別の創作性があるとは認められない。
(c).実際、シートリングのバックアップのために平板を設けることは、特開2001-21047号公報(特に【0018】?【0020】)に示されているように周知である。そして、本願明細書をみても、本願補正発明において、順流れ方向の場合に第一の可撓性部材の頑丈さが第二の可撓性部材により、シール性向上のための流れ方向の押圧という影響を受けないようにしたことの技術的意義(従来技術のどのような課題を解決したのか等)が特に記載されておらず、かつ、そのような格別の技術的意義があるとは認められない。以上からすると、引用例1発明にこのような周知技術を適用することは適宜なし得る設計にすぎないといわざるを得ない。
(4-2)効果について
そして、本願補正発明の効果は、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が予測し得たものにすぎない。
(5)まとめ
したがって、本願補正発明は、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
(6)むすび
本願補正発明について以上のとおりであるから、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明
平成25年6月5日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?22に係る発明は、平成23年11月10日付け手続補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?22に記載された事項により特定されるとおりのものであり、そのうち、請求項1は次のとおりである。なお、平成24年10月10日付け手続補正は、原審において、平成25年1月30日付けで決定をもって却下されている。
「【請求項1】
湾曲部を有し、第一の流れ方向に対して第一の頑丈さを有している第一の可撓性部材と、
前記第一の可撓性部材の保持部材側に隣接しているとともに第二の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第二の頑丈さを増大させ、かつ、第一の流れ方向に対する前記第一の可撓性部材の第一の頑丈さが影響を受けないように構成されている第二の可撓性部材と、
を備えてなる、シール装置。」

4.本願の請求項1に係る発明について
(1)本願の請求項1に係る発明
上記のとおりである。
(2)引用例
引用例1、及び、その記載事項は上記2.に記載したとおりである。
(3)対比・判断
本願の請求項1に係る発明は、上記2.で検討した本願補正発明を拡張したものに相当する。
そうすると、本願の請求項1に係る発明の構成要件をすべて含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、上記2.に記載したとおり、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願の請求項1に係る発明は、実質的に同様の理由により、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
(4)むすび
したがって、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

5.結語
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明が特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである以上、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-02-13 
結審通知日 2014-02-18 
審決日 2014-03-04 
出願番号 特願2007-513135(P2007-513135)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (F16J)
P 1 8・ 575- Z (F16J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 河内 誠  
特許庁審判長 山岸 利治
特許庁審判官 島田 信一
森川 元嗣
発明の名称 シール装置、シール具および流体弁  
代理人 特許業務法人 有古特許事務所  

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