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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E06B |
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管理番号 | 1292191 |
審判番号 | 不服2012-15830 |
総通号数 | 179 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-11-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-08-14 |
確定日 | 2014-09-19 |
事件の表示 | 特願2005-330136「複合框のいんろう接合框組体」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 6月 7日出願公開、特開2007-138425〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成17年11月15日の出願であって、平成24年4月25日付けで拒絶査定がされ、この査定に対し、平成24年8月14日に本件審判が請求されるとともに、審判請求と同時に手続補正がなされたものである。 その後,平成25年2月28日付けで,審判請求人に前置報告書の内容を示し意見を求めるための審尋を行ったところ,同年5月23日付けで回答書が提出されたものである。 第2 平成24年8月14日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成24年8月14日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1.補正後の請求項1に記載された発明 本件補正により、特許請求の範囲の【請求項1】は、 「【請求項1】 横框の室内側框構成材の主体部に突設した端部を縦框の室内側框構成材に室外側において重ね合わせて両框を互いにいんろう接合した、複合框の框組体において、前記横框の室内側面を構成する、室内側框構成材の前記主体部と縦框の室内側面を構成する、前記室内側框構成材との間に室内面側開口の隙間を設け、該隙間を前記横框の室内側框構成材と前記縦框の室内側框構成材で成る縦溝で構成した、複合框のいんろう接合框組体。」 と補正された。 上記補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「室内面側開口の隙間」について「該隙間を前記横框の室内側框構成材と前記縦框の室内側框構成材で成る縦溝で構成した」との限定を付し、かつ、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であるので、特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。 2.引用刊行物とその記載事項 (1)原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である特開2003-214046号公報(以下、「刊行物1」という)には、建具枠および建具に関して、次の事項が記載されている。 (ア)「【請求項1】 上枠材、下枠材および左右の縦枠材の4本の枠材を枠組みして構成される建具枠であって、 各枠材は、金属製の室外部材と、この室外部材に比べて熱伝導率が低い断熱材料で構成された室内部材とで構成され、 少なくとも上枠材および下枠材の室内部材は、室外部材に対してその長手方向にスライド移動可能に取り付けられ、かつ室内部材の長手方向の各端面は、縦枠材の室内部材の枠内周面に当接可能とされ、 上下枠材の室内部材の前記端面と、縦枠材の室内部材の前記枠内周面との互いに当接する当接面は、建具枠の見込み方向に直交する直交面および上下枠材の長手方向に直交する直交面の両面に対して傾斜された傾斜面とされている建具枠。 【請求項2】 前記上下枠材の室内部材の端面と、縦枠材の室内部材の枠内周面とは、相じゃくり構造で接合されており、前記端面および枠内周面において室内部材の室内面に連続する面が前記傾斜面とされている請求項1に記載の建具枠。」 (イ)「【0005】 【発明が解決しようとする課題】上下框は、竪框間に挟まれて接合されるため、上下框では、室外部材に対する室内部材の取付位置に誤差があると、つまり室外部材に対し室内部材がその長手方向にずれた状態でネジ935で固定してしまうと、各框の室外部材をネジ止めした際に、室外部材同士が干渉してしまい、上下框と竪框とを完全に接合できないという問題があった。このため、室外部材に対して室内部材を正確に位置決めしてネジ935で固定しなければならず、障子の組立作業が煩雑になるという問題もあった。また、各框の室内部材の接合面は、突き合わされているが、この際、各接合面は接合方向(上下框の長手方向)に直交する面とされているため、各室内部材の寸法精度が低いと接合面間に隙間が生じ、障子の内観を低下させるという問題もあった。すなわち、各竪框の室内部材における接合面(枠内周面)間の寸法に対し、上下框の室内部材の幅寸法が短いと、各框を接合した際に各接合面間に隙間が生じ、室内側にその隙間が露出して意匠性が低下するという問題があった。」 (ウ)「【0030】また、竪框35?38と上下框31?34とを接合する場合に、竪框35?38の室内部材35B,36B,38Bにおける接合面325と、上下框31?34の室内部材31B?34Bにおける接合面326とは、各框31?38の接合方向(長手方向)に直交する直交面と、建具枠の見込み方向に直交する直交面とに対して所定の角度となるように傾斜されている。ここで、各室内部材31B?34Bの長手方向の端面は、相じゃくり構造とされている。すなわち、図8に示す内障子3Bで説明すると、上框32の室内部材32Bは、その長手方向の両端部が、室内面からの見込み寸法L1、両端面からの見付け寸法W1の分だけ、切り欠かれている。 【0031】一方、各竪框36,38の室内部材36B,38Bにおいて、枠内周面の室内側の部分は、室内面からの見込み寸法L2、両端面からの見付け寸法W2の突出部分とされている。そして、この突出部分の枠内周面に前記接合面326が形成されている。ここで、寸法L1とL2とは略同一とされて、上下框31?34と竪框35?38を組んだ際に、各室内部材32B,36B,38Bの室内面が段差無く、面一となるように設定されている。また、寸法W2は寸法W1と同一または僅かに短くされ、室外部材32Aと各室外部材36A,38Aとをビスなどで接合した際に、各接合面325,326が密着あるいは僅かに隙間をあけて接合され、室外部材32Aと各室外部材36A,38Aとは確実に密着接合されるように構成されている。従って、上下框31?34の両端の接合面326間の幅寸法W3は、各竪框35?38の接合面325間の幅寸法W4と同一または僅かに短くされていることになる。」 (エ)「【0034】(3) 各接合面325,326が傾斜面とされているので、各接合面325,326間に隙間が生じても、障子3A,3Bを室内正面から見た場合に、前記隙間からは一方の接合面325,326が露出し、室外部材31A?38Aが前記隙間から露出することがないため、隙間部分を目立ちにくくすることができ、意匠性を向上することができる。 (4) その上、本実施形態では、室内部材31B?38Bの接合部分を相じゃくり構造としているので、各接合面325,326間の隙間をのぞいても、その隙間の奥は各室内部材31B?34Bで塞がれているので、その隙間から室外部材31A?38Aが露出することを確実に防止でき、意匠性をより一層向上することができる。」 (オ)そして、図7及び図8には、以上の記載事項(ア)?(エ)を参酌すると、以下の事項が記載されていると認められる。 上下枠材の室内部材の端面は室外側が突設した段状に形成され、相対する縦枠材の室内部材の端面は室内側が突設した段状に形成され、これら上下枠材の室内部材の端面と、縦枠材の室内部材の枠内周面とは、相じゃくり構造で接合されていること。 (カ) 以上より、刊行物1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が開示されていると言える。 「上枠材、下枠材および左右の縦枠材の4本の枠材を枠組みして構成される建具枠であって、各枠材は、金属製の室外部材と、この室外部材に比べて熱伝導率が低い断熱材料で構成された室内部材とで構成され、上下枠材の室内部材の端面は室外側が突設した段状に形成され、相対する縦枠材の室内部材の端面は室内側が突設した段状に形成され、これら上下枠材の室内部材の端面と、縦枠材の室内部材の枠内周面とは、相じゃくり構造で接合されており、前記端面および枠内周面は室内部材の室内面に連続する面が傾斜面とされており、両傾斜面が密着あるいは僅かに隙間をあけて接合されている建具枠。」 (2)原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である実願平4-25133(実開平5-73302号)のCD-ROM(以下「刊行物2」という)には、接合構造に関して、図面とともに、次の事項が記載されている。 (ア)「【請求項1】 被嵌入部材1の被嵌入部位11に嵌入部材2の嵌入部位6が嵌入し、被嵌入部材1と嵌入部材2の突き合せ部は少なくとも表面において間隙7を介して分離している接合構造において、被嵌入部材1の木口面が表面側端部eを残して切り欠かれ、嵌入部位6と表面側端部eとに囲まれた空間8が形成され、空間8は間隙7と連通して内蔵空隙9を形成し、かつ内蔵空隙9を埋めることなく、被嵌入部材1、嵌入部材2の表面に塗膜pが施されている、ことを特徴とする接合構造。」 (イ)「【0001】 【産業上の利用分野】 組み立て後塗装が行なわれ製造される、扉、造作材、函もの、枠体、天板や、建築用パネル、そのほか様々な家具、建具、建材といったものにおいて、それが複数枚の構成部材よりなり、この構成部材の少なくとも一か所は、部材同志が実嵌合、あいじゃくり、ほぞ嵌合、その他種々の嵌合様式によって組み合わされている場合の該組み合わせ部分における接合構造に関する。」 (ウ)「【0008】 【考案が解決しようとする課題】 家具、建物、建材の構成部材の突き合せ部において塗膜の割れが発生した場合、この割れを目立たなくすること。」 (エ)「【0009】 【技術的手段】 被嵌入部材1の被嵌入部位11に嵌入部材2の嵌入部位6が嵌入し、被嵌入部材1と嵌入部材2の突き合せ部は少なくとも表面において間隙7を介して分離している接合構造において、 【0010】 被嵌入部材1の木口面が表面側端部eを残して切り欠かれ、嵌入部位6と表面側端部eとに囲まれた空間8が形成され、 【0011】 空間8は間隙7と連通して内蔵空隙9を形成し、かつ内蔵空隙9を埋めることなく、被嵌入部材1、嵌入部材2の表面に塗膜pが施されている接合構造。」 (オ)「【0012】 【作用】 塗膜pが内蔵空隙9を埋めることなく施されているので、塗膜pに割れが発生しても、その割れは内蔵空隙9内に隠されるので目立たない。したがって、接合構造の意匠性を乱すことがない。」 (カ)「【0032】 したがって、組み立て後に塗装がなされるものであっても、部材間の接合部における塗膜割れなどは全く外観されない美しい仕上がりを維持することができる接合部分を得ることができる。」 (キ)図2の記載について上記(エ)の「被嵌入部材1の被嵌入部位11に嵌入部材2の嵌入部位6が嵌入」との記載を参酌すると、図2には二つの部材を接合する構造として両部材の端部を凹及び凸状にして接合する構造である、いわゆる「いんろう接合」が記載されていると認められる。 (ク)上記(エ)の「被嵌入部材1の被嵌入部位11に嵌入部材2の嵌入部位6が嵌入し、被嵌入部材1と嵌入部材2の突き合せ部は少なくとも表面において間隙7を介して分離している接合構造」の「間隙7」については、上記の(オ)に記載のように「塗膜pが内蔵空隙9を埋めることなく施されて」おり、また、図2乃至図4には両部材に塗膜が施された上で両部材の表面端面間に「間隙7」が形成されたものが図示されていることから、図2乃至図4には、「間隙7」として「被嵌入部材1と嵌入部材2それぞれの表面に形成された相対する直線状の端面の間に」形成されたものが記載されている。 (コ)したがって、上記(ア)?(カ)及び(ク)並びに図2乃至図4の記載から、刊行物2には、次の発明が記載されていると認められる。 「家具、建物、建材の構成部材の突き合せ部において、被嵌入部材1の被嵌入部位11に嵌入部材2の嵌入部位6が嵌入し、被嵌入部材1と嵌入部材2の突き合せ部は、被嵌入部材1と嵌入部材2それぞれの表面に形成された相対する直線状の端面の間に間隙7を介して分離している接合構造」(以下、「引用発明2」という。) 3.本願補正発明と引用発明1との対比 (1)両発明の対応関係 ア.引用発明1の「上枠材」、「縦枠材」は、それぞれ本願補正発明の「横框」、「縦框」に相当し、引用発明1の「上枠材」及び「下枠材」並びに「縦枠材」の「各枠材」が構成する「室内部材」は、本願補正発明の「横框」あるいは「縦框」それぞれの「室内側框構成材」に相当する。 そして、引用発明1の「枠材を枠組みして構成される建具枠」は、「各枠材は、金属製の室外部材と、この室外部材に比べて熱伝導率が低い断熱材料で構成された室内部材」とで構成されており、一方、本願補正発明の「複合框の框組体」も、本願明細書に「【0001】 本発明は、概し断熱効果を図るためにアルミ押出し形材で成る室外側框構成材の室内側に木材で成る室内側框構成材を配して構成した複合框のいんろう接合框組体に関するものである。」と記載されているように、断熱効果を図るために室内側に室外側に比べて熱伝導率が低い断熱材料を配置して「複合框」を構成していることから、両者は、「複合框の框組体」である点で一致する。 イ.また、引用発明1の「上下枠材の室内部材の端面」及び「縦枠材の室内部材の枠内周面」は、それぞれ本願補正発明の「横框の室内側面」及び「縦框の室内側面」に相当する。 ウ.そして、引用発明1の「上下枠材の室内部材の端面は室外側が突設した段状に形成され、相対する縦枠材の室内部材の端面は室内側が突設した段状に形成され、これら上下枠材の室内部材の端面と、縦枠材の室内部材の枠内周面とは、相じゃくり構造で接合されて」いることと、本願補正発明の「横框の室内側框構成材の主体部に突設した端部を縦框の室内側框構成材に室外側において重ね合わせて両框を互いにいんろう接合した」こととは、「横框の室内側框構成材の主体部に突設した端部を縦框の室内側框構成材に室外側において重ね合わせて両框を互いに接合」する点で共通する。 エ.さらに、引用発明1の「前記端面および枠内周面は室内部材の室内面に連続する面が傾斜面とされており、両傾斜面が密着あるいは僅かに隙間をあけて接合されている」ことと、本願補正発明の「前記横框の室内側面を構成する、室内側框構成材の前記主体部と縦框の室内側面を構成する、前記室内側框構成材との間に室内面側開口の隙間を設け、該隙間を前記横框の室内側框構成材と前記縦框の室内側框構成材で成る縦溝で構成した」こととは、「前記横框の室内側面を構成する、室内側框構成材の前記主体部と縦框の室内側面を構成する、前記室内側框構成材とが接合」する点で共通する。 (2)両発明の一致点 「横框の室内側框構成材の主体部に突設した端部を縦框の室内側框構成材に室外側において重ね合わせて両框を互いに接合した複合框の框組体において、前記横框の室内側面を構成する、室内側框構成材の前記主体部と縦框の室内側面を構成する、前記室内側框構成材とが接合した複合框の框組体」 (3)両発明の相違点 ア.横框及び縦框からなる両框の接合が、本願補正発明は「いんろう接合」されているのに対して、引用発明1は「上下枠材の室内部材の端面と、縦枠材の室内部材の枠内周面とは、相じゃくり構造で接合」されている点。 イ.横框の室内側面を構成する室内側框構成材の前記主体部と縦框の室内側面を構成する前記室内側框構成材との間に、本願補正発明は「室内面側開口の隙間」として、これを「縦溝」として構成したのに対して、引用発明1は、そうではない点。 4.本願補正発明の容易推考性の検討 (1)相違点ア.について 建築における部材の接合において、「いんろう接合」を採用することは、例えば上記刊行物2に記載されているように(上記、2.(2)(ウ)を参照)慣用手段にすぎないことから、建築部材である横框及び縦框からなる両框の接合において「いんろう接合」を採用して、本願補正発明の相違点ア.に係る発明特定事項とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 (2)相違点イ.について 刊行物2には、上記2.(2)(コ)に述べたように、「家具、建物、建材の構成部材の突き合せ部において、被嵌入部材1の被嵌入部位11に嵌入部材2の嵌入部位6が嵌入し、被嵌入部材1と嵌入部材2の突き合せ部は、被嵌入部材1と嵌入部材2それぞれの表面に形成された相対する直線状の端面の間に間隙7を介して分離している接合構造」の発明(引用発明2)が記載されている。 引用発明2の「間隙7」は、被嵌入部材1と嵌入部材2それぞれの表面において、両部材の直線状の端面により「縦溝」状に形成されていることから、相違点イ.の本願補正発明における「室内面側開口の隙間」を設けて当該隙間を「縦溝」とした構成に一致する。 引用発明1は、上記の2.(1)の(エ)に示したように意匠性の向上を発明の課題としており、同様に、引用発明2も先に2.(2)の(ウ)に示したように意匠性の向上を発明の課題としていることから、引用発明1に引用発明2の「間隙7」に係る構造を採用することにより「室内面側開口の隙間」を設けて当該隙間を「縦溝」で構成して、本願補正発明の相違点イ.に係る発明特定事項とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 (3)総合判断 そして、本願補正発明の総合的な作用効果は、引用発明1及び2並びに当業者に周知の事項から当業者であれば予測できた範囲のものである。 したがって、本願補正発明は、引用発明1及び2並びに当業者に周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 5.むすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1.本願発明 平成24年8月14日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?3に係る発明は、平成23年12月20日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?3に記載された事項によって特定されるものと認められるところ、そのうち請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は次のとおりである。 「【請求項1】 横框の室内側框構成材の主体部に突設した端部を縦框の室内側框構成材に室外側において重ね合わせて両框を互いにいんろう接合した、複合框の框組体において、前記横框の室内側面を構成する、室内側框構成材の前記主体部と縦框の室内側面を構成する、前記室内側框構成材との間に室内面側開口の隙間を設けた、複合框のいんろう接合框組体。」 2.引用刊行物 原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1及び2とその記載事項は、前記の「第2 2.」に記載したとおりである。 3.本願発明と引用発明との対比 本願発明の構成を全て含むとともに、本願発明の構成に更に限定を付加した本願補正発明が、前記「第2」の「3.」、「4.」に記載したとおり、引用発明1及び2並びに当業者に周知の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も本願補正発明と同様の理由により、引用発明及び2並びに当業者に周知の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4.むすび したがって、本願発明については、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 そうすると、このような特許を受けることができない発明を包含する本願は、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2014-06-10 |
結審通知日 | 2014-07-01 |
審決日 | 2014-07-15 |
出願番号 | 特願2005-330136(P2005-330136) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(E06B)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 家田 政明 |
特許庁審判長 |
杉浦 淳 |
特許庁審判官 |
住田 秀弘 中川 真一 |
発明の名称 | 複合框のいんろう接合框組体 |
代理人 | 江藤 剛 |