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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) E04D
管理番号 1307152
審判番号 不服2014-1347  
総通号数 192 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-12-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-01-24 
確定日 2015-10-29 
事件の表示 特願2008-16374号「折板屋根」拒絶査定不服審判事件〔平成21年8月6日出願公開、特開2009-174250号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成20年1月28日の出願であって、平成25年12月12日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成26年1月24日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に特許請求の範囲及び明細書についての手続補正がなされたものである。
そして、平成27年1月26日付けで当審から拒絶理由が通知され、これに対して、同年3月30日付けで意見書及び手続補正書が提出され、さらに同年4月16日付けで当審から最後の拒絶理由が通知され、これに対し、同年6月22日付けで意見書が提出されたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成27年3月30日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

「【請求項1】
折板屋根材をタイトフレームにより保持して形成される折板屋根であって、折板屋根材は谷部の両側端に斜め上方に突出する山部半体を有すると共に山部半体の傾斜部の上下方向における中央部よりも上側と下側のそれぞれに被係止部を一つ有し、谷部の両側端部には折板屋根材の略全長にわたって段部が形成され、タイトフレームは断面逆U字状の固定突部の脚部の上下方向における中央部よりも上側と下側のそれぞれに係止部を一つ有し、固定突部に山部半体を被覆すると共に、固定突部の上方で二つの折板屋根材の山部半体の側端部を隣接させて山部半体同士をはぜ締めにより接合して、上側の係止部に上側の被係止部を、下側の係止部に下側の被係止部をそれぞれ係止して成ることを特徴とする折板屋根。」

第3 引用刊行物に記載された事項
当審の平成27年4月16日付けの拒絶理由に引用された、本願出願日前に頒布された刊行物は、次のとおりである。

特開平10-54114号公報(以下「引用例1」という。)
特開2000-336858号公報(以下「引用例2」という。)
実願昭52-90805号(実開昭54-18018号)のマイクロフィルム(以下「引用例3」という。)

引用例1には、次の事項が記載されている。(下線は当審にて付した。)
ア 「【請求項3】 外装下地上に外装材保持用部材を固定し、中央に面板部を、一縁に外側ハゼ部を、他縁に内側ハゼ部を有し、両ハゼ部を弾性嵌合によって接続し、その接続状態において山部と谷部が交互に形成される建築用外装材を敷設してなる建築物の外装構造にあって、
前記外側ハゼ部は、端縁に嵌合部、面板部側内面に被当接部を有し、
前記内側ハゼ部は、端縁に少なくとも前記弾性嵌合作業時に前記外側ハゼ部の被当接部と当接して両ハゼ部の位置関係を規制する当接部、面板部側外面に前記外側ハゼ部の嵌合部と嵌合する被嵌合部を有し、
外装材保持用部材の一縁側から臨ませた外装材の内側ハゼ部を取り付け、その他縁側に敷設する外装材の外側ハゼ部を、当接部と被当接部とを当接させた状態で嵌合部と被嵌合部とが弾性嵌合するように敷設してなることを特徴とする建築物の外装構造。
・・・(中略)・・・
【請求項9】 建築用外装材は、面板部とハゼ部間に傾斜面部を有する折板屋根板であって、前記傾斜面部には、タイトフレーム等の外装材保持用部材の係合部と係合する被係合用段部が1つ以上設けられていることを特徴とする請求項3又は4又は5又は6又は7又は8に記載の建築物の外装構造。」

イ 「【0008】前記外装材1と共に図2の外装構造を構築する外装材保持用部材7は、基本的に少なくとも前記内側ハゼ部4の被嵌合部42の内面と弾性嵌合する保持部741を有する構成であって、従来公知の吊子やタイトフレームと称される部材であり、複数部材の組合せ品も含まれる。また、この外装材保持用部材7は、外装材1の大きさ、所要強度により通常0.6乃至3.2mm程度のステンレス鋼板やメッキ鋼板等をプレス加工する等して成型される。図2の外装構造に用いられる外装材保持用部材7は、比較的厚肉の短幅材を折曲して、略水平状で左右が僅かに下方へ傾斜する横片71の左右端に、外側下方へ向かう脚片72,72を形成し、さらにその下端に外方へ向かう略水平状の固定片73,73を形成し、前記横片71に星型(☆)上半の形状を有する支持片74を立設状に取り付けた構成である。この支持片74の上縁形状は、前記内側ハゼ部4の組み付け状態における断面形状とほぼ一致する。そして、支持片74の一方側(図面上では左方側)の突起の下縁が、前記内側ハゼ部4の被嵌合部42の内面と弾性嵌合する保持部741であり、支持片74の他方側(図面上では右方側)の突起が、外側ハゼ部3の被当接部32と弾性嵌合する外側保持部742であり、支持片74のほぼ中央から上方への突起が、前記内側ハゼ部4の隆状係合部43と係合する第二保持部743である。」

ウ 「【0018】図9に示す外装構造は、外装材保持用部材7の左右の脚片72,72に、脚片72の傾斜よりも拡開状に抜き起こされた被係合用段部721がそれぞれ形成され、外装材1の傾斜面部5に前記被係合用段部721と係合する係合部51が形成された以外の構成については前記図5の外装構造と同様である。また、図10に示す外装構造は、左右の脚片72,72に前記被係合用段部721が3つずつ形成され、外装材1の傾斜面部5に前記3つの被係合用段部721と係合する3つの係合部51が形成された以外の構成については前記図2の外装構造と同様である。これらの外装構造では、外装材1に作用する負の圧力に対する保持箇所が多数になるので、対負圧性能と安全性が向上する。また、これらの係合部51…により、素材や成形によるポケットウエーブを実質的に解消したり、素材や板厚の変更に伴う成型誤差等を吸収できるという利点もある。」

エ 上記ア及びウの記載から、係合部及び被係合部用段部は傾斜部及び脚片に1つ以上設けられることは明らかである。

オ 図2の記載から、外装材保持用部材の横片、脚片及び支持片からなる構成は、断面逆U字状の凸形をなし、上記摘記事項イの記載を併せ見ると、外装材保持用部材は固定片により外装下地に固定されていることが見て取れる。

そして、上記ア?オの摘記事項及び図示内容からみて、引用例1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「外装下地上に外装材保持用部材を固定し、中央に面板部を、一縁に外側ハゼ部を、他縁に内側ハゼ部を有し、両ハゼ部を弾性嵌合によって接続し、その接続状態において山部と谷部が交互に形成される建築用外装材を敷設してなる建築物の外装構造において、前記建築用外装材は、面板部とハゼ部間に傾斜面部を有する折板屋根板であって、外装材保持用部材の左右の脚片に被係合用段部が形成され、外装材の傾斜面部に前記被係合用段部と係合する係合部が形成されており、係合部及び被係合部用段部は傾斜部及び脚片に1つ以上設けられ、3つの係合部が形成された場合は、外装材に作用する負の圧力に対する保持箇所が多数になるので、対負圧性能と安全性が向上するものであり、外装材保持用部材の横片、脚片及び支持片からなる構成は断面逆U字状の凸形であり、外装材保持用部材は固定片により外装下地に固定される外装構造。」

第4 対比
(1)本願発明と引用発明を対比する。
ア 引用発明の「建築用外装材」及び「外装材」は、「折板屋根板」であるから、本願発明の「折板屋根材」に相当する。同様に、引用発明の「外装材保持用部材」、「外装構造」は、それぞれ本願発明の「タイトフレーム」、「折板屋根」に相当する。また、引用発明の「外装材保持用部材を固定し」「建築用外装材を敷設してなる建築物の外装構造」は、本願発明の「折板屋根材をタイトフレームにより保持して形成される折板屋根」に相当する。

イ 引用発明の「中央に面板部を、一縁に外側ハゼ部を、他縁に内側ハゼ部を有し、両ハゼ部を弾性嵌合によって接続し」た構成は、建築用外装材が面板部において谷部を構成し、弾性嵌合する外側ハゼ部と内側ハゼ部が接続して山部を構成するものである。

ウ また、引用発明の「外側ハゼ部」と「傾斜面部」の構成、「内側ハゼ部」と「傾斜面部」の構成は、いずれも接続状態において山部が形成されるものであるから、それぞれは山部の半分を構成するといえる。
そうすると、引用発明の「外側ハゼ部」と「傾斜面部」の構成、「内側ハゼ部」と「傾斜面部」の構成は、本願発明の「山部半体」に相当し、引用発明の「傾斜面部」は、本願発明の「山部半体の傾斜部」に相当する。

エ 引用発明の「係合部」、「被係合用段部」は、本願発明の「被係止部」、「係止部」に相当する。

オ 引用発明の「外装材保持用部材の左右の脚片に被係合用段部が形成され、外装材の傾斜面部に前記被係合用段部と係合する係合部が形成されており、係合部及び被係合部用段部は傾斜部及び脚片に1つ以上設けられ」た構成と、本願発明の「山部半体の傾斜部の上下方向における中央部よりも上側と下側のそれぞれに被係止部を一つ有し、」「タイトフレームは断面逆U字状の固定突部の脚部の上下方向における中央部よりも上側と下側のそれぞれに係止部を一つ有し」との構成は、「山部半体の傾斜部に被係止部を一以上有し」、「タイトフレームは断面逆U字状の固定突部の脚部に係止部を一以上有し」の構成で共通する。

カ 引用発明の「脚片」は、本願発明の「脚部」に相当する。

キ 引用発明の「外装材保持用部材の横片、脚片及び支持片からなる構成」は、断面逆U字状の凸形であり固定片により外装下地に固定されたものであるので、断面逆U字状の固定した凸部といえる。
そうすると、引用発明の「外装材保持用部材の横片、脚片及び支持片からなる構成」は、本願発明の「断面逆U字状の固定突部」に相当し、引用発明の「脚片」は、本願発明の「断面逆U字状の固定突部の脚部」に相当する。
また、引用発明の「脚片」に「被係合用段部が形成され」、「脚片に1つ以上設けられ」た構成と、本願発明の「タイトフレームは断面逆U字状の固定突部の脚部の上下方向における中央部よりも上側と下側のそれぞれに係止部を一つ有し」の構成とは、「タイトフレームは断面逆U字状の固定突部の脚部に係止部を有し」た構成で共通する。

ク 引用発明の「外装材保持用部材の横片、脚片及び支持片からなる構成」に「外側ハゼ部」と「傾斜面部」の構成及び「内側ハゼ部」と「傾斜面部」の構成が「敷設してなる」構成は、本願発明の「固定突部に山部半体を被覆する」構成に相当する。

ケ 引用発明の「被係合用段部」と「被係合用段部と係合する係合部」とが係合することは、被係合用段部に係合部を係止するともいえる。

コ 上記ク及びケのとおりであるから、引用発明の「被係合用段部」及び「被係合用段部と係合する係合部」と、本願発明の「固定突部に山部半体を被覆すると共に、上側の係止部に上側の被係止部を、下側の係止部に下側の被係止部をそれぞれ係止して成る」構成とは、「固定突部に山部半体を被覆すると共に、係止部に被係止部を係止して成る」構成で共通する。

サ 上記イ及びウ並びにクのとおりであるから、引用発明の「中央に面板部を、一縁に外側ハゼ部を、他縁に内側ハゼ部を有し、両ハゼ部を弾性嵌合によって接続し」た構成と、本願発明の「固定突部の上方で二つの折板屋根材の山部半体の側端部を隣接させて山部半体同士をはぜ締めにより接合し」た構成とは、「固定突部の上方で二つの折板屋根材の山部半体の側端部を隣接させて山部半体同士を」「接合」した構成で共通する。

(2)上記(1)ア?サより、本願発明と引用発明は以下の点で一致する。
「折板屋根材をタイトフレームにより保持して形成される折板屋根であって、折板屋根材は谷部の両側端に斜め上方に突出する山部半体を有すると共に山部半体の傾斜部に被係止部を一以上有し、タイトフレームは断面逆U字状の固定突部の脚部に係止部を一以上有し、固定突部に山部半体を被覆すると共に、固定突部の上方で二つの折板屋根材の山部半体の側端部を隣接させて山部半体同士を接合し、係止部に被係止部をそれぞれ係止して成る折板屋根。」

(3)そして、以下の相違点1?3で相違する。
(相違点1)
被係止部と係止部の位置及び個数に関して、本願発明は「山部半体の傾斜部の上下方向における中央部よりも上側と下側のそれぞれに被係止部を一つ有し」、「断面逆U字状の固定突部の脚部の上下方向における中央部よりも上側と下側のそれぞれに係止部を一つ有し」、「上側の係止部に上側の被係止部を、下側の係止部に下側の被係止部をそれぞれ係止して成る」のに対し、引用発明は、そのような構成がない点で相違する。
(相違点2)
折板屋根材について、本願発明は「谷部の両側端部には折板屋根材の略全長にわたって段部が形成され」ているのに対して、引用発明は、そのような段部が形成されていない点。
(相違点3)
山部半体同士の接合が、本願発明は「はぜ締め」によるのに対して、引用発明は、弾性嵌合による点。

第5 判断
(1)相違点1について
ア 当審の判断
引用発明の「被係合用段部」及び「被係合用段部と係合する係合部」は、脚片及び傾斜面部にそれぞれ1つ以上有するのであるから、「被係合用段部」と「被係合用段部と係合する係合部」を脚片及び傾斜面部に2つ設けることは当業者が容易に想到し得るものである。
そして、被係合用段部と被係合用段部と係合する係合部は、外装材に作用する負の圧力に対する保持箇所が多数になると、対負圧性能と安全性が向上するから、「被係合用段部」と「被係合用段部と係合する係合部」を脚片及び傾斜面部に2つ設けることにより、1つ設けたものよりも対負圧性能と安全性が向上することは明らかである。
ところで、引用例1の【0018】及び図10には、「被係合用段部」と「被係合用段部と係合する係合部」を脚片及び傾斜面部に3つ有する実施例が記載され、脚片及び傾斜面部の上下方向に同等の間隔を隔てて設けることが認められる。
そうすると、引用発明の「被係合用段部」と「被係合用段部と係合する係合部」を脚片及び傾斜面部に2つ設けるに際して、脚片及び傾斜面部の上下方向に同等の間隔を隔てて設けることは、当業者にとって設計上の事項であり、脚片及び傾斜面部の上下方向において中央部よりも上側と下側に設け、上記相違点1の構成と成すことは当業者が容易に想到し得るものである。

イ 請求人の主張について
請求人は、平成27年6月22日付け意見書の「6.(1)」において、引用例1に「被係合用段部」と「被係合用段部と係合する係合部」を脚片及び傾斜面部に3つ有する実施例が記載されていても、「被係合用段部」及び「被係合用段部と係合する係合部」が2つのものは記載されておらず、このような引用例1に記載の発明から具体的な「被係合用段部」と「被係合用段部と係合する係合部」の位置やバランスを設定することは、当業者であっても相当の困難性を有するものであり、到底容易とはいえない旨を主張している。
しかしながら、上記アで説示したように、相違点1の構成と成すことは当業者が容易に想到し得るものである。「被係合用段部」と「被係合用段部と係合する係合部」の位置やバランスを考慮することは、当業者が通常行う程度のことに過ぎない。
よって、請求人の主張は採用できない。

(2)相違点2について
ア 当審の判断
引用例2は、「金属製の折板屋根材を用いた折板屋根の屋根葺き構造に関する」(段落【0001】)ものであって、段落【0013】には、「屋根材5は、幅方向の中央に設けられる略水平の底面部51と、底面部51の両側端から斜めに立ち上げられて上方に向かって拡幅する一対の斜面部52と、斜面部52の側端から略水平又は緩い登り傾斜で外側に張り出した一対の頂面部53とを備えている。・・・(中略)・・・さらに、底面部51の略中央には、底面部51の補強と意匠を兼ねる浅い凹溝57が形成されている。」と記載されており、また、上記段落【0013】の記載を参酌して図1を見ると、屋根材5(本願発明の「折板屋根材」に相当する。)の底面部51(同「谷部」に相当する。)の両側端部に段部が形成されていることが図示されているといえる。また、引用例2が「金属製の折板屋根材を用いた折板屋根の屋根葺き構造に関する」ものであるから、屋根材5の段部が屋根材の略全長にわたって形成されていることは、明らかである。したがって、引用例2には、「折板屋根において、屋根材5(折板屋根材)の底面部51(谷部)の両側端部にその略全長にわたって段部が形成されていること」(以下「引用例2記載の技術事項」という。)が記載されているといえる。
そして、引用発明と引用例2記載の技術事項は、ともに折板屋根に関するものであり、また、引用発明においても屋根材の強度の向上を図るとの課題が内在しているから、引用発明に引用例2記載の技術事項を適用して、上記相違点2に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。

イ 請求人の主張について
請求人は、平成27年6月22日付け意見書の「4.(2)」において、引用例2に記載の屋根材5には、凹溝57を設けて底面部51に段状部分が形成されてはいるが、凹溝57が底面部51の幅方向の略中央部に設けられているため、段状部分は底面部51の中央部に寄って形成されているので、段状部分が斜面部52の基部よりも離れた位置に形成されてしまい、斜面部52の基部が充分に補強されずに変形しやすくなり、よって、嵌合部54と段部64の嵌合を外れにくくすることは難しい旨を主張している。
しかしながら、引用例2に記載の「段部」も、上記で説示したように、底面部51(谷部)の両側端部に形成されているといえる。また、両側端部に形成されていることと、中央部に寄って形成されていることとの明確な区別があるとはいえないので、そのことからも、引用例2に記載の「段部」と本願発明の「段部」との差異はないといえる。仮に、引用例2に記載の「段部」が、底面部51の中央部よりであって両側端部にあるといえないとしても、段部を両側端部に形成することは当業者にとって適宜に変更し得る程度の事項に過ぎない。
よって、請求人の主張は採用できない。

(3)相違点3について
折板屋根を折板屋根材のはぜ締めによって接合し形成することは、引用例1の【0002】【従来技術】や、引用例2(段落【0015】等)、引用例3(第2頁等)に記載のように周知であるから、引用発明に上記周知の技術事項を適用して、上記相違点3に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明、引用例2記載の技術事項、及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-08-27 
結審通知日 2015-09-01 
審決日 2015-09-14 
出願番号 特願2008-16374(P2008-16374)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (E04D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 南澤 弘明小林 俊久  
特許庁審判長 中田 誠
特許庁審判官 小野 忠悦
門 良成
発明の名称 折板屋根  
代理人 坂口 武  
代理人 西川 惠清  
代理人 竹尾 由重  
代理人 水尻 勝久  
代理人 木村 豊  
代理人 北出 英敏  
代理人 時岡 恭平  

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