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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G03G |
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管理番号 | 1327480 |
審判番号 | 不服2016-6260 |
総通号数 | 210 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-06-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-04-27 |
確定日 | 2017-04-20 |
事件の表示 | 特願2012- 29506「画像形成装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 8月29日出願公開、特開2013-167685〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本件出願は、平成24年2月14日の出願であって、平成27年9月17日付け、及び同年12月21日付けで手続補正がなされ、平成28年2月1日付けで平成27年12月21日付けの手続補正は却下されると同時に拒絶の査定がなされ、これに対し、同年4月27日付けで拒絶査定に対する審判請求がなされると同時に手続補正書が提出されて特許請求の範囲等を補正する手続補正がなされ、同年7月6日付けで上申書が提出されたものである。 2.平成28年4月27日付けで提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 本件補正を却下する。 [理由] (1)補正後の本願の発明 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、 「現像装置に供給する消耗品を収容する消耗品容器が着脱可能に装着される画像形成装置であって、 前記現像装置とは別体で複数の前記消耗品容器を画像形成装置に着脱可能に支持する消耗品容器支持部を備え、 前記消耗品容器支持部は、前記画像形成装置内部から外側へ複数の前記消耗品容器を移動可能に設けられ、 前記消耗品容器支持部が前記画像形成装置から突出して前記消耗品容器支持部に収容された前記消耗品容器が露出した状態になるとき、前記消耗品容器支持部に収容される消耗品容器のうちで消耗品の消費量が最も多く、かつ、前記消耗品容器支持部に装着されるときに前記消耗品容器内に収容された消耗品の収容量が最も多い消耗品容器が最初に露出するように設けられることを特徴とする画像形成装置。」 と補正された。(下線は審決で付した。以下同じ。) 上記補正は、請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「消耗品」に関し、「現像装置に供給する」消耗品と限定し、また「消耗品容器」に関し、「前記現像装置とは別体で」複数の前記消耗品容器と限定し、また「消耗品容器支持部」に関し、「複数の前記消耗品容器を」移動可能に設けられと限定し、さらに「消耗品容器」に関し、「前記消耗品容器支持部に収容される消耗品容器のうちで消耗品の消費量が最も多く」と限定するものであって、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の前記請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)は、前記に記載された事項により特定されるところ、本願補正発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。 (2)引用例 本願の出願前である平成17年4月14日に頒布された「特開2005-99437号公報 」(以下「引用例1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。 ア.「所定の方向に並んだ複数のユニットを個々に着脱可能に保持するカートリッジが上記所定の方向に沿って装置本体からユーザにより引出し可能な画像形成装置において、 いずれかのユニットが所定の状態にあることを検出する状態検出手段と、 ユーザによってカートリッジを装置本体から引出すことが可能な量を規制する引出量規制機構と、 上記状態検出手段からの検出信号に基づいて引出量規制機構を制御し、これによりカートリッジの装置本体からの引出可能量を制御する制御部と、 を備えた画像形成装置。」(【請求項1】) イ.「各作像部12Y,12M,12C,12Kは、感光体ドラム14Y,14M,14C,14Kをそれぞれ有している。各感光体ドラム14Y,14M,14C,14Kの周囲には、その回転方向(図面時計回り方向)に沿って順に、帯電器16Y,16M,16C,16Kと、露光装置18Y,18M,18C,18Kと、現像器20Y,20M,20C,20Kと、中間転写ベルト4を挟んで各感光体ドラム14Y,14M,14C,14Kと対向する一次転写ローラ22Y,22M,22C,22Kと、クリーニング装置24Y,24M,24C,24K(図では感光体ドラムに圧接するクリーニングブレードのみ図示)とがそれぞれ配置されている。各一次転写ローラ22Y?22Kは、図示しない手段により中間転写ベルト4に圧接されている。本実施形態では、各作像部12Y?12Kに関し、感光体ドラム14Y?14K、帯電器16Y?16K、現像器20Y?20K、およびクリーニング装置24Y?24Kが一体化されユニット26Y?26Kを構成している。後で詳述するように、寿命に達したユニットは、新品のユニットとの交換のため、画像形成装置本体(ハウジング3)の外側に取り出すことができるようになっている。」(段落【0014】) ウ.「カートリッジ56は、ユニット26Y?26Kをカートリッジ56に着脱可能に所定の位置に保持するようになっている。ユニット26Y?26Kの配列方向はスライド板54およびカートリッジ56の引出し方向と一致しており、最も使用頻度が高くしたがって最も早く寿命に達するブラック用のユニット26Kが、カートリッジ56がセット位置にある状態で、ドア52に最も近くに配置される。このため、カートリッジ56をプリンタ2本体から引出すと、ユニット26Kが最初に現れることになる。なお、本実施形態では、ユニット26Y?26Kは引出し方向に沿って等間隔で並んでいるが、等間隔でない場合も本発明の範囲に含まれる。」(段落【0026】) エ.「また、カートリッジに対し各色毎に着脱可能に取り付けられるユニットは、上述したユニット26Y?26Kに限らない。プロセス部材単体(例えば現像器や感光体ドラムなど)であってもよいし、複数のプロセス部材を一体化したものあってもよいし、プロセス部材以外の部材(例えば現像器に現像剤を補給する補給器など)であってもよい。」(段落【0062】) オ.また、上記「ア.」、「イ.」、及び「エ.」の記載から、「複数のユニットは、現像器に現像剤を補給する補給器である」といえる。 これらの記載事項を総合すると、引用例1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。 「所定の方向に並んだ複数のユニットを個々に着脱可能に保持するカートリッジが上記所定の方向に沿って装置本体からユーザにより引出し可能な画像形成装置において、 ユニットの配列方向はスライド板およびカートリッジの引出し方向と一致しており、最も使用頻度が高くしたがって最も早く寿命に達するブラック用のユニットが、カートリッジがセット位置にある状態で、ドアに最も近くに配置され、このため、カートリッジをプリンタ本体から引出すと、ブラック用のユニットが最初に現れることになり、 複数のユニットは、現像器に現像剤を補給する補給器である画像形成装置。」 (3)対比 そこで、本願補正発明と引用発明1とを対比すると、 後者における「現像器」は、その機能、作用等からみて、前者における「現像装置」に相当し、以下同様に、「現像剤」は「消耗品」に、「補給器」は「消耗品容器」に、「カートリッジ」は「消耗品容器支持部」に、それぞれ相当する。 また、後者の「現像剤」は、現像器に補給するものであるから、「現像器に供給する現像剤」といえる。 また、後者は、補給器から現像器に現像剤を補給するから、後者の「現像器と補給器とは別体である」ことは明らかである。 また、後者は、複数のユニットである補給器を個々に着脱可能に保持するカートリッジが上記所定の方向に沿って装置本体からユーザにより引出し可能であるから、「カートリッジは、画像形成装置内部から外側へ複数の補給器を移動可能に設けられている」といえる。 また、後者は、ユニットの配列方向はスライド板およびカートリッジの引出し方向と一致しており、最も使用頻度が高くしたがって最も早く寿命に達するブラック用のユニットが、カートリッジがセット位置にある状態で、ドアに最も近くに配置され、このため、カートリッジをプリンタ本体から引出すと、ブラック用のユニットが最初に現れることになるから、「カートリッジが画像形成装置から突出して前記カートリッジに収容された補給器が露出した状態になるとき、前記カートリッジに収容される補給器のうちで現像剤の消費量が最も多い補給器が最初に露出するように設けられる」といえる。 したがって、両者は、 「現像装置に供給する消耗品を収容する消耗品容器が着脱可能に装着される画像形成装置であって、 前記現像装置とは別体で複数の前記消耗品容器を画像形成装置に着脱可能に支持する消耗品容器支持部を備え、 前記消耗品容器支持部は、前記画像形成装置内部から外側へ複数の前記消耗品容器を移動可能に設けられ、 前記消耗品容器支持部が前記画像形成装置から突出して前記消耗品容器支持部に収容された前記消耗品容器が露出した状態になるとき、前記消耗品容器支持部に収容される消耗品容器のうちで消耗品の消費量が最も多い消耗品容器が最初に露出するように設けられる画像形成装置。」 の点で一致し、以下の点で相違している。 [相違点1] 本願補正発明は、「消耗品容器支持部に装着されるときに消耗品容器内に収容された消耗品の収容量が最も多い」消耗品容器が最初に露出するように設けられるのに対し、引用発明1は、その点につき明らかでない点。 (4)判断 上記相違点1について検討する。 一般に画像形成装置において、消耗品容器の交換のユーザーの負担の軽減のために、消耗品の消費量が最も多い消耗品容器内に収容された消耗品の収容量を他の消耗品容器内に収容された消耗品の収容量と比較して最も多い収容量とすることは、本願出願前に周知の技術事項(例えば、特開2010-250287号公報の段落【0032】、及び図10参照。)である。 そして、引用発明1と上記周知の技術事項とは、画像形成装置という共通の技術分野に属し、消耗品容器の交換のユーザーの負担の軽減という共通の課題を有するものであるから、引用発明1において、上記周知の技術事項を適用することは、当業者が容易に想到し得るものである。 したがって、引用発明1において、上記周知の技術事項を適用することにより、相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。 そして、本願補正発明の発明特定事項の全体によって奏される効果も、引用発明1、及び上記周知の技術事項から当業者が予測し得る範囲内のものである。 よって、本願補正発明は、引用発明1、及び上記周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 (5)むすび 以上のとおりであって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 3.本願の発明について 本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成27年9月17日付けで提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「消耗品を収容する消耗品容器が着脱可能に装着される画像形成装置であって、 複数の前記消耗品容器を画像形成装置に着脱可能に支持する消耗品容器支持部を備え、 前記消耗品容器支持部は、前記画像形成装置内部から外側へ移動可能に設けられ、 前記消耗品容器支持部が前記画像形成装置から突出して前記消耗品容器支持部に収容された前記消耗品容器が露出した状態になるとき、前記消耗品容器支持部に装着されるときに前記消耗品容器内に収容された消耗品の収容量が最も多い消耗品容器が最初に露出するように設けられることを特徴とする画像形成装置。」 (1)引用例 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前である平成20年7月17日に頒布された「特開2008-165027号公報 」(以下「引用例2」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。 ア.「電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着して、記録媒体にカラー画像を形成するカラー電子写真画像形成装置において、 前記装置本体に設けられた開口と、 複数個の前記プロセスカートリッジを支持した状態で、前記プロセスカートリッジの有する前記電子写真感光体ドラムの長手方向と交差する方向へ直線的に移動可能な移動部材であって、前記開口の内側と外側との間を直線的に移動可能な移動部材と、 複数個の前記プロセスカートリッジを収納する収納部と、 前記移動部材に支持された状態で前記プロセスカートリッジが前記開口から前記収納部へ至る移動経路の上方に配置された押圧部材であって、前記押圧部材の下方を通過する前記プロセスカートリッジと接触して前記プロセスカートリッジを前記移動部材に支持されている方向へ付勢する押圧部材と、 を有することを特徴とするカラー電子写真画像形成装置。」(【請求項1】) イ.「前記移動部材は、前記開口の外側から内側へ移動する移動方向において、上流側から下流側へ、ブラック色の現像剤を収納しているプロセスカートリッジ、シアン色の現像剤を収納しているプロセスカートリッジ、マゼンタ色の現像剤を収納しているプロセスカートリッジ、及び、イエロー色の現像剤を収納しているプロセスカートリッジをこの順番に並べて支持していることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のカラー電子写真画像形成装置。」(【請求項11】) ウ.「本実施例においては、トレイ35は、装置本体1Aの外側から内側へ移動する移動方向において、上流側から下流側へ、それぞれ、K色、C色、M色、Y色の現像剤を収納しているカートリッジPK、PC、PM、及びPYをこの順番に並べて支持している。このように本実施例によれば、他のカートリッジと比較して現像剤の消費の多い、即ち、交換頻度の高いカートリッジPKが、装置本体1Aの手前側でもって、トレイ29に支持されている。従って、カートリッジPKを交換する際には、トレイ29を僅かに装置本体1Aの外側へ引き出せば、カートリッジPKを装置本体1Aの外側へ露出することができる。カートリッジPKを交換する際に、ストッパーS1・S2によって引き出し移動を規制される位置までトレイ29を引き出すことは必要ない。よって、カートリッジPKの交換操作性が向上した。尚、ストッパーS1はトレイ29に設けられている。また、ストッパーS2は装置本体1Aに設けられている。そして、トレイ29を引き出す際には、ストッパーS1が図7のようにストッパーS2に接触して、引き出し移動を規制する。また、トレイ29を押し込む際には、ストッパーS1が装置本体1Aの固定部(不図示)に接触して移動を規制する。」(段落【0061】) これらの記載事項を総合すると、引用例2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されているものと認められる。 「電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着して、記録媒体にカラー画像を形成するカラー電子写真画像形成装置において、 前記装置本体に設けられた開口と、 複数個の前記プロセスカートリッジを支持した状態で、前記プロセスカートリッジの有する前記電子写真感光体ドラムの長手方向と交差する方向へ直線的に移動可能な移動部材であって、前記開口の内側と外側との間を直線的に移動可能な移動部材と、 複数個の前記プロセスカートリッジを収納する収納部と、を有し、 前記移動部材は、前記開口の外側から内側へ移動する移動方向において、上流側から下流側へ、ブラック色の現像剤を収納しているプロセスカートリッジ、シアン色の現像剤を収納しているプロセスカートリッジ、マゼンタ色の現像剤を収納しているプロセスカートリッジ、及び、イエロー色の現像剤を収納しているプロセスカートリッジをこの順番に並べて支持しており、 他のカートリッジと比較して現像剤の消費の多い、即ち、交換頻度の高いカートリッジPKが、装置本体の手前側でもって、トレイに支持され、カートリッジPKを交換する際には、トレイを僅かに装置本体の外側へ引き出せば、カートリッジPKを装置本体の外側へ露出することができ、カートリッジPKの交換操作性が向上したカラー電子写真画像形成装置。」 (2)対比 そこで、本願発明と引用発明2とを対比すると、 後者における「現像剤」は、その機能、作用等からみて、前者における「消耗品」に相当し、以下同様に、「『プロセスカートリッジ』、及び『カートリッジ』」は「消耗品容器」に、「カラー電子写真画像形成装置」は「画像形成装置」に、「移動部材」は「消耗品容器支持部」に、それぞれ相当する。 また、後者は、プロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着し、複数個の前記プロセスカートリッジを支持した状態で移動可能な移動部材を有するから、「プロセスカートリッジが着脱可能に装着される」といえ、また「プロセスカートリッジは、カラー電子写真画像形成装置内部から外側へ移動可能に設けられている」といえる。 また、後者は、他のカートリッジと比較して現像剤の消費の多い、即ち、交換頻度の高いカートリッジPKが、装置本体の手前側でもって、トレイに支持され、カートリッジPKを交換する際には、トレイを僅かに装置本体の外側へ引き出せば、カートリッジPKを装置本体の外側へ露出することができ、カートリッジPKの交換操作性が向上することになるから、「移動部材がカラー電子写真画像形成装置から突出して前記移動部材に収容されたプロセスカートリッジ(カートリッジ)が露出した状態になるとき、交換頻度の高いプロセスカートリッジ(カートリッジ)が最初に露出するように設けられる」といえる。 したがって、両者は、 「消耗品を収容する消耗品容器が着脱可能に装着される画像形成装置であって、 複数の前記消耗品容器を画像形成装置に着脱可能に支持する消耗品容器支持部を備え、 前記消耗品容器支持部は、前記画像形成装置内部から外側へ移動可能に設けられ、 前記消耗品容器支持部が前記画像形成装置から突出して前記消耗品容器支持部に収容された前記消耗品容器が露出した状態になるとき、消耗品容器が最初に露出するように設けられる画像形成装置。」 の点で一致し、以下の点で相違している。 [相違点2] 本願発明は、「消耗品容器支持部に装着されるときに消耗品容器内に収容された消耗品の収容量が最も多い」消耗品容器が最初に露出するように設けられるのに対し、引用発明2は、その点につき明らかでない点。 (3)判断 上記相違点2について検討する。 一般に画像形成装置において、消耗品容器の交換のユーザーの負担の軽減のために、消耗品の消費量が最も多い消耗品容器内に収容された消耗品の収容量を他の消耗品容器内に収容された消耗品の収容量と比較して最も多い収容量とすることは、本願出願前に周知の技術事項である。 そして、引用発明2と上記周知の技術事項とは、画像形成装置という共通の技術分野に属し、また引用発明2において、消耗品容器の交換のユーザーの負担の軽減との課題は自明の課題であるから、引用発明2と上記周知の技術事項とは、共通の課題を有するものである。してみると、引用発明2において、上記周知の技術事項を適用することは、当業者が容易に想到し得るものである。 したがって、引用発明2において、消耗品の消費量が最も多い消耗品容器が最初に露出するところ、上記周知の技術事項を適用することにより、相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。 そして、本願発明の発明特定事項の全体によって奏される効果も、引用発明2、及び上記周知の技術事項から当業者が予測し得る範囲内のものである。 よって、本願発明は、引用発明2、及び上記周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (4)むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明2、及び上記周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2017-02-16 |
結審通知日 | 2017-02-20 |
審決日 | 2017-03-03 |
出願番号 | 特願2012-29506(P2012-29506) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(G03G)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 野口 聖彦 |
特許庁審判長 |
森次 顕 |
特許庁審判官 |
黒瀬 雅一 植田 高盛 |
発明の名称 | 画像形成装置 |
代理人 | 藤本 英介 |
代理人 | 宮尾 明茂 |
代理人 | 神田 正義 |
代理人 | 馬場 信幸 |