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審決分類 |
審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 A63F |
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管理番号 | 1330605 |
審判番号 | 不服2016-16563 |
総通号数 | 213 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-09-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-11-04 |
確定日 | 2017-07-20 |
事件の表示 | 特願2012-107589「パチンコ機」拒絶査定不服審判事件〔平成25年11月21日出願公開、特開2013-233295〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成24年5月9日の出願であって、平成27年12月14日付けで拒絶理由通知がなされ、平成28年2月18日付けで手続補正がなされたが、平成28年7月29日付けで拒絶査定がなされ、これに対し平成28年11月4日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、これと同時に手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。 第2 本件補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 本件補正を却下する。 [理由] 1.本件補正の概要 本件補正は特許請求の範囲の請求項1の記載を含む補正であり、平成28年2月18日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ、以下のとおりである(下線部は、補正箇所を示す。)。 (補正前:平成28年2月18日付け手続補正) 「【請求項1】 所定の演出を表示可能な表示領域を有する演出図柄表示装置と、 前記表示領域の前方で駆動機構によって動作可能とされる一対の可動役物と、 を備えたパチンコ機であって、 前記駆動機構は、前記一対の可動役物を前記表示領域の前方で移動させる移動手段と、 前記一対の可動役物を前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる回転手段とを備え、 前記一対の可動役物はそれぞれ回転動作によって遊技者に対して正対する意匠面を3面有し、前記表示領域の前方で離隔した位置において、互いに同一の意匠面を前方に向けて停止可能であることを特徴とするパチンコ機。」 (補正後:本件補正である平成28年11月4日付け手続補正) 「【請求項1】 所定の演出を表示可能な表示領域を有する演出図柄表示装置と、 前記表示領域の前方で駆動機構によって動作可能とされる一対の可動役物と、 を備えたパチンコ機であって、 前記駆動機構は、前記一対の可動役物を前記表示領域の前方で移動させる移動手段と、 前記一対の可動役物を前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる回転手段とを備え、 前記一対の可動役物はそれぞれ回転動作によって遊技者に対して正対し、互いに異なる情報を視認させる意匠面を3面有し、前記表示領域の前方で離隔した位置において、互いに同一の意匠面を前方に向けて停止可能であることを特徴とするパチンコ機。」 2.補正の適否 本件補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「意匠面」について、「互いに異なる情報を視認させる」との限定を付加する補正を行うものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そして、本件補正は新規事項を追加するものではない。 3.独立特許要件 そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同様第126条第7項の規定に適合するか否か、について以下に検討する。 (1)本件補正後の請求項1に係る発明 補正の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)は、上記1.の本件補正の概要において示した次のとおりのものである(A?Gは本願補正発明を分説するため当審で付与した。)。 「A 所定の演出を表示可能な表示領域を有する演出図柄表示装置と、 B 前記表示領域の前方で駆動機構によって動作可能とされる一対の可動役物と、 C を備えたパチンコ機であって、 D 前記駆動機構は、 E 前記一対の可動役物を前記表示領域の前方で移動させる移動手段と、 F 前記一対の可動役物を前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる回転手段とを備え、 G 前記一対の可動役物はそれぞれ回転動作によって遊技者に対して正対し、互いに異なる情報を視認させる意匠面を3面有し、前記表示領域の前方で離隔した位置において、互いに同一の意匠面を前方に向けて停止可能である ことを特徴とするパチンコ機。」 (2)刊行物に記載された事項 本願の出願前に頒布された刊行物である「CRアントニオ猪木という名のパチンコ機 道」、パチンコ必勝ガイド1.22増刊、株式会社白夜書房、2011年 1月22日発行、p.42-45(以下、「刊行物1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。 (ア)第42頁左側中央部には、パチンコ機「CRアントニオ猪木という名のパチンコ機 道」を前面から見た図が示されており、パチンコ機の中央には表示領域に図柄を表示する表示装置が備えられている。また、前面から見て右側を向いている横顔面が前記表示装置の左側に備えられ、前面から見て左側を向いている人の横顔面が前記表示装置の右側に備えられている。 (イ)第44頁右側上部には、「三面闘魂シャッターによってリーチの発展先が告知される」と記載されており、その解説として「リーチ発展時等は合体したシャッターの形に注目。発展先が告知されるぞ。闘魂全開なら激アツ。」と記載されている。 (ウ)第44頁右側上部には、「猪木衝突」という図が示されており、表示装置の表示領域前方側の中央位置で横顔が遊技者に対して正対するように、前面から見て右側を向いている横顔面が前面から見て左側に位置し、前面から見て左側を向いている横顔面が前面から見て右側に位置しており、前面から見て右側を向いている横顔面と前面から見て左側を向いている横顔面とを隣接して前方に向けて停止させて顔と顔とが衝突している様子を表した図が示されている。 (エ)第44頁右側上部には、「顔面合体」という図が示されており、表示装置の表示領域前方側の中央位置で顔が遊技者に対して正対するように、顔の右側面が前面から見て左側に位置し、顔の左側面が前面から見て右側に位置してしており、顔の右側面と顔の左側面とを隣接して前方に向けて停止させて顔面が合体している様子を表した図が示されている。 (オ)第44頁右側上部には、「闘魂全開」という図が示されており、表示装置の表示領域前方側の中央位置で闘魂という文字が表示された面が遊技者に対して正対するように、闘魂という文字の一部が表示された面が前面から見て左側に位置し、闘魂という文字の残りの一部が表示された面が前面から見て右側に位置しており、闘魂という文字の一部が表示された面と闘魂という文字の残りの一部が表示された面とを隣接して前方に向けて停止させて闘魂という文字を完成させている様子を表した図が示されている。 (カ)第44頁右側上部における「三面闘魂シャッター」の「三面」は、上記(ア)、(ウ)における前面から見て右側を向いている横顔面と上記(エ)における顔の右側面と上記(オ)における闘魂という文字の一部が表示された面からなる三面、または、上記(ア)、(ウ)における前面から見て左側を向いている横顔面と上記(エ)における顔の左側面と上記(オ)における闘魂という文字の残りの一部が表示された面からなる三面のことであるため、前面から見て右側を向いている横顔面、顔の右側面および闘魂という文字の一部が表示された面を備える部材、および、前面から見て左側を向いている横顔面、顔の左側面および闘魂という文字の残りの一部が表示された面を備える部材がそれぞれ上記(イ)でいう「三面闘魂シャッター」である。 (キ)第44頁右側上部には、表示装置の表示領域により「猪木衝突」、「顔面合体」および「闘魂全開」のそれぞれの背景画像を表示していることが図示されている。 (ク)第42左側中央部、第44頁右側上部の図における表示装置は、上記(ア)のような表示領域に図柄を表示、上記(キ)のような表示領域に背景画像を表示していることから、表示領域に背景画像または図柄を表示する表示装置であるといえる。 (ケ)第44頁右側上部の図における一対の三面闘魂シャッターは、第42頁左側中央部の図における一対の三面闘魂シャッターと比べると、右側を向いている横顔面が表示装置の左側から表示領域前方側の中央へと移動し、左側を向いている人の横顔面が表示装置の右側から表示領域前方側の中央へと移動していることから、一対の三面闘魂シャッターを表示領域の前方側で移動させるための手段を備えているといえる。 (コ)第44頁右側上部の図における一対の三面闘魂シャッターは、上記(エ)のような「顔面合体」の三面闘魂シャッターにおいて、顔の右側面は上記(ウ)による「猪木衝突」の前面から見て右側を向いている横顔面を上下方向の軸回りに90度回転させた面であり、上記顔の左側面は上記(ウ)による「猪木衝突」の前面から見て左側を向いている人の横顔面を上下方向の軸回りに90度回転させた面であるため、上記(ウ)による「猪木衝突」の三面闘魂シャッターのそれぞれを上下方向の軸回りに互いに独立して90度回転させて合体しているものであり、また同様に、上記(オ)のような「闘魂全開」の三面闘魂シャッターにおいて、上記闘魂という文字の一部が表示された面は上記(ウ)による「猪木衝突」の前面から見て右側を向いている横顔面を上下方向の軸回りに180度回転させた面であり、上記闘魂という文字の残りの一部が表示された面は上記(ウ)による「猪木衝突」の前面から見て左側を向いている人の横顔面を上下方向の軸回りに180度回転させた面であるため、上記(ウ)による「猪木衝突」の三面闘魂シャッターのそれぞれを上下方向の軸回りに互いに独立して180度回転させて合体しているものであるから、一対の三面闘魂シャッターを上下方向の軸回りに互いに独立して回転させるための手段を備えているといえる。 (サ)第44頁右側上部の図における一対の三面闘魂シャッターは、上記(ケ)のような移動させるための手段により表示領域の前方側で移動し、上記(コ)のような回転させるための手段により表示領域の前方側で回転するから、表示領域の前方側で移動させるための手段および回転させるための手段によって動作する一対の三面闘魂シャッターであるといえる。 (シ)第44頁右側上部の図における一対の三面闘魂シャッターは、それぞれ上記(コ)のような回転させるための手段による回転により、上記(エ)のような顔の右側面と顔の左側面は遊技者に対して正対する。 また、第44頁右側上部の図における一対の三面闘魂シャッターは、上記(カ)のような前面から見て右側を向いている横顔面、顔の右側面および闘魂という文字の一部が表示された面からなる三面、ならびに、前面から見て左側を向いている横顔面、顔の左側面および闘魂という文字の残りの一部が表示された面からなる三面を有している。 そして、第44頁右側上部の図における一対の三面闘魂シャッターは、上記(エ)のような表示領域前方側の中央位置で、顔の右側面と顔の左側面とを隣接して前方に向けて停止可能である。 したがって、上記(ア)?(シ)の記載事項、認定事項を総合すれば、上記刊行物1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている(a?gは引用発明を分説するため当審で付した。)。 「a 表示領域に背景画像または図柄を表示する表示装置と、(ク) b 表示領域の前方側で移動させるための手段および回転させるための手段によって動作する一対の三面闘魂シャッターと、(サ) c を備えたパチンコ機であって、(ア) d 移動させるための手段および回転させるための手段は、(サ) e 一対の三面闘魂シャッターを表示領域の前方側で移動させるための手段と、(ケ) f 一対の三面闘魂シャッターを上下方向の軸回りに互いに独立して回転させるための手段とを備え、(コ) g 一対の三面闘魂シャッターはそれぞれ回転により遊技者に対して正対し、前面から見て右側を向いている横顔面、顔の右側面および闘魂という文字の一部が表示された面からなる三面、ならびに、前面から見て左側を向いている横顔面、顔の左側面および闘魂という文字の残りの一部が表示された面からなる三面を有し、表示領域前方側の中央位置で、顔の右側面と顔の左側面を前方に向けて停止可能である(シ) パチンコ機。(ア)」 (3) 対比 本願補正発明と引用発明とを対比する。対比の見出しとしての(a)?(g)は引用発明の分説構成と対応させた。 (a)引用発明における「背景画像または図柄」を表示することは、演出を表示することといえるため、本願補正発明における「所定の演出」を表示することに相当する。 したがって、引用発明の「表示領域に背景画像または図柄を表示する表示装置」は、本願補正発明の「所定の演出を表示可能な表示領域を有する演出図柄表示装置」に相当する。 (b)引用発明における「移動させるための手段および回転させるための手段」、「一対の三面闘魂シャッター」は、それぞれ、本願補正発明における「駆動機構」、「一対の可動役物」に相当することは明らかである。 したがって、引用発明における「表示領域の前方側で移動させるための手段および回転させるための手段によって動作する一対の三面闘魂シャッター」は、本願補正発明の「前記表示領域の前方で駆動機構によって動作可能とされる一対の可動役物」に相当する。 (c)引用発明の「パチンコ機」は、本願補正発明の「パチンコ機」に相当する。 (d)上記(b)のとおり引用発明の「移動させるための手段および回転させるための手段」は、本願補正発明の「駆動機構」に相当する。 (e)引用発明の「一対の三面闘魂シャッターを表示領域の前方側で移動させるための手段」は、本願補正発明の「前記一対の可動役物を前記表示領域の前方で移動させる移動手段」に相当する。 (f)引用発明における「上下方向」は、一対の三面闘魂シャッターが移動する左右方向と直交する方向であるといえるため、引用発明における「上下方向の軸回り」は、本願補正発明における「前記移動方向と直交する軸回り」に相当する。 したがって、引用発明の「一対の三面闘魂シャッターを上下方向の軸回りに互いに独立して回転させるための手段」は、本願補正発明の「前記一対の可動役物を前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる回転手段」に相当する。 (g)引用発明における「前面から見て右側を向いている横顔面、顔の右側面および闘魂という文字の一部が表示された面からなる三面、ならびに、前面から見て左側を向いている横顔面、顔の左側面および闘魂という文字の残りの一部が表示された面からなる三面を有」することは、前面から見て右側を向いている横顔面、顔の右側面および闘魂という文字の一部が表示された面は互いに異なる情報を視認させる意匠を有する面であり、前面から見て左側を向いている横顔面、顔の左側面および闘魂という文字の残りの一部が表示された面も互いに異なる情報を視認させる意匠を有する面であるといえるため、本願補正発明における「互いに異なる情報を視認させる意匠面を3面有」することに相当する。 また、引用発明における「表示領域前方側の中央位置」は、表示領域前方側で三面闘魂シャッターが移動または回転することから表示領域前方側の離隔した位置であるといえるため、本願補正発明における「表示領域の前方で離隔した位置」に相当する。 そして、引用発明における「顔の右側面と顔の左側面」は、互いに顔の半分が表示された面であり、同じ意匠の面といえるため、本願補正発明における「互いに同一の意匠面」に相当する。 したがって、引用発明の「一対の三面闘魂シャッターはそれぞれ回転により遊技者に対して正対し、前面から見て右側を向いている横顔面、顔の右側面および闘魂という文字の一部が表示された面からなる三面、ならびに、前面から見て左側を向いている横顔面、顔の左側面および闘魂という文字の残りの一部が表示された面からなる三面を有し、表示領域前方側の中央位置で、顔の右側面と顔の左側面を前方に向けて停止可能である」ことは、本願補正発明の「前記一対の可動役物はそれぞれ回転動作によって遊技者に対して正対し、互いに異なる情報を視認させる意匠面を3面有し、前記表示領域の前方で離隔した位置において、互いに同一の意匠面を前方に向けて停止可能である」ことに相当する。 以上(a)?(g)の検討より、本願補正発明と引用発明とは、 「A 所定の演出を表示可能な表示領域を有する演出図柄表示装置と、 B 前記表示領域の前方で駆動機構によって動作可能とされる一対の可動役物と、 C を備えたパチンコ機であって、 D 前記駆動機構は、 E 前記一対の可動役物を前記表示領域の前方で移動させる移動手段と、 F 前記一対の可動役物を前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる回転手段とを備え、 G 前記一対の可動役物はそれぞれ回転動作によって遊技者に対して正対し、互いに異なる情報を視認させる意匠面を3面有し、前記表示領域の前方で離隔した位置において、互いに同一の意匠面を前方に向けて停止可能である パチンコ機。」 である点で一致する。 そうすると、本願補正発明と引用発明との相違点はない。 したがって、本願補正発明は、引用発明と同一であり、刊行物1に記載された発明であるということができるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 4.むすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明 本件補正(平成28年11月4日付け手続補正)は、上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成28年2月18日付けの手続補正書により補正された、上記第2の1.で前述した特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである(A?Gは本願発明を分説するため当審で付与した。)。 「A 所定の演出を表示可能な表示領域を有する演出図柄表示装置と、 B 前記表示領域の前方で駆動機構によって動作可能とされる一対の可動役物と、 C を備えたパチンコ機であって、 D 前記駆動機構は、 E 前記一対の可動役物を前記表示領域の前方で移動させる移動手段と、 F 前記一対の可動役物を前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる回転手段とを備え、 G 前記一対の可動役物はそれぞれ回転動作によって遊技者に対して正対する意匠面を3面有し、前記表示領域の前方で離隔した位置において、互いに同一の意匠面を前方に向けて停止可能である ことを特徴とするパチンコ機。」 1.先願明細書等 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願の日前の他の特許出願であって、その出願後に出願公開がされた特願2010-281162号(特開2012-125478号公報参照。以下「先願」という。)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「先願明細書等」という。)には、「遊技台」に関して次の事項が図面とともに記載されている(下線部は当審で付与した。)。 (ア)「【0011】 パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。」 (イ)「【0025】 装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。・・・」 (ウ)「【0153】 演出可動体600は、中央に矩形状の開口部602aが形成された本体部602と、この本体部602に対して上下方向に移動可能な可動部604と、この可動部604を駆動するための駆動部606と、を有して構成されている。・・・」 (エ)「【0155】 図13(a)、(b)に示されるように、可動部604は、正面視右側(背面視左側)のガイド溝608に沿って本体部602の上下方向に移動可能な第1可動部610と、この第1可動部610に回転可能に支持された板状の第1装飾部612と、この第1装飾部612を回転駆動するための第1駆動モータ614と、正面視左側(背面視右側)のガイド溝608に沿って本体部602の上下方向に移動可能な第2可動部616と、この第2可動部616に回転可能に支持された板状の第2装飾部618と、この第2装飾部618を回転駆動するための第2駆動モータ620と、第1可動部610と第2可動部616の上下方向の移動を規制するための補助プレート621と、第1可動部610と第2可動部616の各々を水平方向に案内するための2つのスライドバー(図示省略)、を有して構成されている。なお、スライドバーの代わりに、補助プレート621に、第1可動部610と第2可動部616の各々を水平方向に案内するための溝を形成してもよい。 【0156】 また、第1装飾部612と第2装飾部618の正面には、図14(a)に示すように、それぞれ、「特」、「訓」という互いに異なる文字が施されており、第1装飾部612の正面と第2装飾部618の正面を水平方向に隣接させることによって、「特訓」という意味を持つ言葉が遊技者に認識できるように構成されている。一方、第1装飾部612と第2装飾部618の裏面には、図15(c)に示すように、それぞれ、「漢」という文字の一部が施されており、第1装飾部612の裏面と第2装飾部618の裏面を上下方向に隣接させることによって、「漢」という意味を持つ文字が遊技者に認識できるように構成されている。 【0157】 図13(b)に示すように、第1可動部610は、第1駆動モータ614のモータ軸を軸心として正面方向に180度回転可能に構成され、第2可動部616は、第1駆動モータ614のモータ軸とは異なる軸心上に配設された第2駆動モータ620のモータ軸を軸心として正面方向に180度回転可能に構成されている。 【0158】 図13(a)、(b)に示されるように、駆動部606は、本体部602の正面視右下(背面視左下)に配設された第3駆動モータ622と、この第3駆動モータ622によって回転駆動される第1ギヤ624と、本体部602の正面視左下(背面視右下)に配設された第2ギヤ626と、第1ギヤ624の回転駆動力を第2ギヤ626に伝達するための駆動力伝達ベルト628と、第1ギヤ624によって回転駆動される第1スパイラルシャフト628と、第2ギヤ626によって回転駆動される第2スパイラルシャフト630と、を有して構成されている。 【0159】 第1スパイラルシャフト628は、可動部604の第1可動部610に係合されており、第1スパイラルシャフト628が回転すると、第1可動部610が正面視右側(背面視左側)のガイド溝608に沿って本体部602の上下方向に移動するように構成されている。また、第2スパイラルシャフト630は、可動部604の第2可動部616に係合されており、第2スパイラルシャフト630が回転すると、第2可動部616が正面視左側(背面視右側)のガイド溝608に沿って本体部602の上下方向に移動するように構成されている。」 (オ)「【0168】 より具体的には、第1装飾部612は、第1可動部610および第2可動部616が斜め下方向に移動を開始すると同時に上回りで回転され、図15(a)に示すタイミングでは、図14(a)に示す初期位置から約90度上回りに回転されて水平方向に倒れた状態になり、第1装飾部612を真正面から見た場合に、第1装飾部612によって視認が不可能になる第1装飾部612の後方の領域(本実施形態では、第1装飾部612によって遮蔽される装飾図柄表示装置208の表示領域)が最も小さくなる。また、第2装飾部618は、第1可動部610および第2可動部616が斜め下方向に移動を開始すると同時に下回りで回転され(第1装飾部612とは反対方向に回転され)、図15(a)に示すタイミングでは、図14(a)に示す初期位置から約90度下回りに回転されて水平方向に倒れた状態になり、第2装飾部618を真正面から見た場合に、第1装飾部618によって視認が不可能になる第2装飾部618の後方の領域(本実施形態では、第2装飾部618によって遮蔽される装飾図柄表示装置208の表示領域)が最も小さくなる。 【0169】 このように、演出可動体600では、第1装飾部612および第2装飾部618を回転させることで第1装飾部612および第2装飾部618によって視認が不可能になる装飾図柄表示装置208の表示領域を調整することができるため、装飾図柄表示装置208の前方に演出可動体600を配置して多彩な演出を可能としながらも、後方の装飾図柄表示装置208の表示領域の視認を必要以上に妨げることがなく、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。また、第1装飾部612および第2装飾部618が回転していない場合に視認困難に遮蔽され、第1装飾部612および第2装飾部618が水平方向に倒れることで視認可能に遮蔽が解除される領域において演出(例えば抽選結果を示唆する画像の表示)を行うことで、演出可動体600の一連の動作のなかで所定期間のみ視認可能となる領域に遊技者の注目を集めることができる場合がある。 【0170】 なお、第1装飾部612および第2装飾部618の回転開始のタイミングは特に限定されず、例えば、第1可動部610および第2可動部616が直線領域608aや第1屈曲領域608bに沿って移動している間に回転を開始させてもよい。また、回転開始の条件も特に限定されず、例えば、第1可動部610および第2可動部616を所定の移動量だけ上下方向に移動させた場合(例えば、第3駆動モータ622のステップ数が所定値に達した場合)に第1装飾部612および第2装飾部618の回転を開始させてもよく、また、上述の演出可動体センサ424からの検出信号に基づいて第1装飾部612および第2装飾部618の回転開始や停止を制御してもよい。」 (カ)【図15】(a)には、第1装飾部612および第2装飾部618が90°回転したときの面が前方にあらわれていることが示されている。 上記(ア)?(カ)の記載事項および図示内容から、以下の事項がいえる。 (キ)上記(オ)の【0169】には「演出可動体600では、第1装飾部612および第2装飾部618を回転させることで第1装飾部612および第2装飾部618によって視認が不可能になる装飾図柄表示装置208の表示領域を調整することができるため、装飾図柄表示装置208の前方に演出可動体600を配置して多彩な演出を可能」と記載されている。 したがって、先願には、装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で動作する第1装飾部612および第2装飾部618が記載されているといえる。 (ク)上記(ウ)には「演出可動体600は、中央に矩形状の開口部602aが形成された本体部602と、この本体部602に対して上下方向に移動可能な可動部604と、この可動部604を駆動するための駆動部606と、を有して構成されている。」と記載され、また、上記(エ)の【0155】には「可動部604は、・・・本体部602の上下方向に移動可能な第1可動部610と、この第1可動部610に回転可能に支持された板状の第1装飾部612と、この第1装飾部612を回転駆動するための第1駆動モータ614と、・・・本体部602の上下方向に移動可能な第2可動部616と、この第2可動部616に回転可能に支持された板状の第2装飾部618と、この第2装飾部618を回転駆動するための第2駆動モータ620と、・・・を有して構成されている。」ことが記載されている。 したがって、上記(キ)のような装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で動作する第1装飾部612および第2装飾部618も考慮すると、先願には、装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で駆動部606、第1駆動モータ614および第2駆動モータ620によって動作する第1装飾部612および第2装飾部618が記載されているといえる。 (ケ)上記(エ)の【0155】には「可動部604は、・・・本体部602の上下方向に移動可能な第1可動部610と、この第1可動部610に回転可能に支持された板状の第1装飾部612と、この第1装飾部612を回転駆動するための第1駆動モータ614と、・・・本体部602の上下方向に移動可能な第2可動部616と、この第2可動部616に回転可能に支持された板状の第2装飾部618と、この第2装飾部618を回転駆動するための第2駆動モータ620と、・・・を有して構成されている」ことが記載され、【0158】には「駆動部606は、本体部602の正面視右下(背面視左下)に配設された第3駆動モータ622と、この第3駆動モータ622によって回転駆動される第1ギヤ624と、本体部602の正面視左下(背面視右下)に配設された第2ギヤ626と、第1ギヤ624の回転駆動力を第2ギヤ626に伝達するための駆動力伝達ベルト628と、第1ギヤ624によって回転駆動される第1スパイラルシャフト628と、第2ギヤ626によって回転駆動される第2スパイラルシャフト630と、を有して構成されている」ことが記載され、【0159】には「第1スパイラルシャフト628が回転すると、第1可動部610が正面視右側(背面視左側)のガイド溝608に沿って本体部602の上下方向に移動するように構成されている。・・・第2スパイラルシャフト630が回転すると、第2可動部616が正面視左側(背面視右側)のガイド溝608に沿って本体部602の上下方向に移動するように構成されている」ことが記載されている。 したがって、上記(キ)のような装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で動作する第1装飾部612および第2装飾部618も考慮すると、先願には、第1装飾部612および第2装飾部618を装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で上下方向に移動する駆動部606が記載されているといえる。 (コ)上記(エ)の【0155】には「可動部604は、・・・本体部602の上下方向に移動可能な第1可動部610と、この第1可動部610に回転可能に支持された板状の第1装飾部612と、この第1装飾部612を回転駆動するための第1駆動モータ614と、・・・本体部602の上下方向に移動可能な第2可動部616と、この第2可動部616に回転可能に支持された板状の第2装飾部618と、この第2装飾部618を回転駆動するための第2駆動モータ620と、・・・を有して構成されている。」と記載されている。 また、上記(オ)の【0168】には「第1装飾部612は、第1可動部610および第2可動部616が斜め下方向に移動を開始すると同時に上回りで回転され、図15(a)に示すタイミングでは、図14(a)に示す初期位置から約90度上回りに回転されて水平方向に倒れた状態になり、・・・第2装飾部618は、第1可動部610および第2可動部616が斜め下方向に移動を開始すると同時に下回りで回転され(第1装飾部612とは反対方向に回転され)、図15(a)に示すタイミングでは、図14(a)に示す初期位置から約90度下回りに回転されて水平方向に倒れた状態になり」と記載されている。 したがって、先願には、第1装飾部612を上回りで回転させる第1駆動モータ614および第2装飾部618を下回りで回転させる第2駆動モータ620が記載されているといえる。 (サ)上記(エ)の【0156】には「第1装飾部612の正面と第2装飾部618の正面を水平方向に隣接させることによって、「特訓」という意味を持つ言葉が遊技者に認識できるように構成されている。・・・第1装飾部612の裏面と第2装飾部618の裏面を上下方向に隣接させることによって、「漢」という意味を持つ文字が遊技者に認識できるように構成されている。」と記載されている。 また、上記(カ)の【図15】(a)には、第1装飾部612および第2装飾部618が90°回転したときの面が前方にあらわれていることが示されている。 そして、上記(オ)の【0170】には「第1装飾部612および第2装飾部618の回転開始や停止を制御してもよい。」と記載されている。 したがって、上記(キ)のような装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で動作する第1装飾部612および第2装飾部618も考慮すると、先願には、第1装飾部612および第2装飾部618はそれぞれ回転により遊技者が認識する正面、第1装飾部612および第2装飾部618が90°回転したときの面、および、裏面の3面有し、装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で、互いに同一の面を遊技者に向けて停止可能であることが記載されているといえる。 したがって、上記(ア)?(カ)の記載事項等、上記(キ)?(サ)の認定事項を総合すれば、先願明細書等には次の発明(以下、「先願発明」という。)が記載されている(a?gは先願発明を分説するため当審で付した。)。 「a 左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域を有する装飾図柄表示装置208と、(【0025】) b 装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で駆動部606、第1駆動モータ614および第2駆動モータ620によって動作する第1装飾部612および第2装飾部618と、(認定事項(ク)) c を備えたパチンコ機であって、(【0011】) d 駆動部606、第1駆動モータ614および第2駆動モータ620は、(認定事項(ク)) e 第1装飾部612および第2装飾部618を装飾図柄表示装置208の表示領域の前方で上下方向に移動する駆動部606と、(認定事項(ケ)) f 第1装飾部612を上回りで回転させる第1駆動モータ614および第2装飾部618を下回りで回転させる第2駆動モータ620を備え、(認定事項(コ)) g 第1装飾部612および第2装飾部618はそれぞれ回転により遊技者が認識する正面、第1装飾部612および第2装飾部618が90°回転したときの面、および、裏面の3面有し、装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で、互いに同一の面を遊技者に向けて停止可能である(認定事項(サ)) パチンコ機。(【0011】)」 2.対比・判断 本願発明と先願発明とを対比する。対比の見出しとしての(a)?(g)は先願発明の分説構成と対応させた。 (a)先願発明の「左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域」、「装飾図柄表示装置208」は、それぞれ本願発明の「所定の演出を表示可能な表示領域」、「演出図柄表示装置」に相当する。 したがって、先願発明の「左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域を有する装飾図柄表示装置208」は、本願発明の「所定の演出を表示可能な表示領域を有する演出図柄表示装置」に相当する。 (b)先願発明の「駆動部606、第1駆動モータ614および第2駆動モータ620」、「第1装飾部612および第2装飾部618」は、それぞれ本願発明の「駆動機構」、「一対の可動役物」に相当する。 したがって、先願発明の「装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で駆動部606、第1駆動モータ614および第2駆動モータ620によって動作する第1装飾部612および第2装飾部618」は、本願発明の「前記表示領域の前方で駆動機構によって動作可能とされる一対の可動役物」に相当する。 (c)先願発明の「パチンコ機」は、本願発明の「パチンコ機」に相当する。 (d)先願発明の「駆動部606、第1駆動モータ614および第2駆動モータ620」は、本願発明の「駆動機構」に相当する。 (e)先願発明の「駆動部606」は、本願発明の「移動手段」に相当する。 したがって、先願発明の「第1装飾部612および第2装飾部618を装飾図柄表示装置208の表示領域の前方で上下方向に移動する駆動部606」は、本願発明の「前記一対の可動役物を前記表示領域の前方で移動させる移動手段」に相当する。 (f)先願発明の「上回りで回転させる」ことおよび「下回りで回転させる」ことは、上回りでの回転は第1装飾部612が移動する方向である上下方向と直交する軸回りの回転であり、下回りでの回転も第2装飾部612が移動する方向である上下方向と直交する軸回りの回転であるといえるため、本願発明の「前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる」ことに相当する。 また、先願発明の「第1駆動モータ614」および「第2駆動モータ620」は、本願発明の「回転手段」に相当する。 したがって、先願発明の「第1装飾部612を上回りで回転させる第1駆動モータ614および第2装飾部618を下回りで回転させる第2駆動モータ620」は、本願発明の「前記一対の可動役物を前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる回転手段」に相当する。 (g)先願発明の「回転により遊技者が認識する正面、第1装飾部612および第2装飾部618が90°回転したときの面、および、裏面」は、遊技者に対して正対することで遊技者が認識するといえるため、また、正面、第1装飾部612および第2装飾部618が90°回転したときの面、および、裏面のそれぞれはなんらかの意匠を有している面であるといえるため、本願発明の「回転動作によって遊技者に対して正対する意匠面」に相当する。 また、先願発明の「表示領域の前方の位置」は、第1装飾部612および第2装飾部618が移動および回転するから表示領域の前方で離隔した位置であるといえるため、本願発明の「表示領域の前方で離隔した位置」に相当する。 そして、先願発明の「遊技者に向け」ることは、遊技者はパチンコ機の前方側にいるから、本願発明の「前方に向け」ることに相当する。 したがって、先願発明の「第1装飾部612および第2装飾部618はそれぞれ回転により遊技者が認識する正面、第1装飾部612および第2装飾部618が90°回転したときの面、および、裏面の3面有し、装飾図柄表示装置208の表示領域の前方の位置で、互いに同一の面を遊技者に向けて停止可能である」ことは、本願発明の「前記一対の可動役物はそれぞれ回転動作によって遊技者に対して正対する意匠面を3面有し、前記表示領域の前方で離隔した位置において、互いに同一の意匠面を前方に向けて停止可能である」ことに相当する。 上記(a)?(g)の検討より、本願発明と先願発明とは、 「A 所定の演出を表示可能な表示領域を有する演出図柄表示装置と、 B 前記表示領域の前方で駆動機構によって動作可能とされる一対の可動役物と、 C を備えたパチンコ機であって、 D 前記駆動機構は、 E 前記一対の可動役物を前記表示領域の前方で移動させる移動手段と、 F 前記一対の可動役物を前記移動方向と直交する軸回りに互いに独立して回転動作させる回転手段とを備え、 G 前記一対の可動役物はそれぞれ回転動作によって遊技者に対して正対する意匠面を3面有し、前記表示領域の前方で離隔した位置において、互いに同一の意匠面を前方に向けて停止可能である パチンコ機。」 である点で一致し、両者の間に相違点はない。 よって、本願発明は先願発明と同一であり、しかも、本願発明の発明者がその先願発明の発明者と同一ではなく、また本願の出願の時において、その出願人が上記先願の出願人と同一でもないので、本願発明は特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。 3.むすび 以上のとおりであるから、本願発明は特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2017-05-15 |
結審通知日 | 2017-05-16 |
審決日 | 2017-06-01 |
出願番号 | 特願2012-107589(P2012-107589) |
審決分類 |
P
1
8・
113-
Z
(A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F) P 1 8・ 161- Z (A63F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 寺田 祥子、尾崎 俊彦、澤田 真治 |
特許庁審判長 |
瀬津 太朗 |
特許庁審判官 |
青木 洋平 本郷 徹 |
発明の名称 | パチンコ機 |
代理人 | 宮園 純一 |