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審決分類 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A23F
審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  A23F
管理番号 1347683
異議申立番号 異議2018-700828  
総通号数 230 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-02-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-10-11 
確定日 2018-12-25 
異議申立件数
事件の表示 特許第6310625号発明「ティリロサイド及びクロロゲン酸類を含有する飲料」の特許異議申立事件について,次のとおり決定する。 
結論 特許第6310625号の請求項1?3に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯の概略
特許第6310625号の請求項1?3に係る特許(以下「本件特許」という。)についての手続の経緯は,概ね,次のとおりである。すなわち,平成30年1月18日(優先権主張 平成29年1月20日)に出願され,平成30年3月23日に特許権の設定登録がされ,平成30年4月11日に特許掲載公報が発行されたところ,これに対し,平成30年10月11日に特許異議申立人田中亜実より,特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件発明
本件特許の請求項1?3に係る発明(以下,総称して「本件発明」という。)は,特許請求の範囲の請求項1?3に記載された事項により特定される,次のとおりのものである。
【請求項1】
ティリロサイドを0.008?1.0mg/100ml,及びクロロゲン酸類を5?350mg/100ml含有する,飲料。
【請求項2】
ティリロサイドの含有量が0.01?0.1mg/100mlである,請求項1に記載の飲料。
【請求項3】
コーヒー飲料である,請求項1又は2に記載の飲料。

第3 特許異議申立ての理由の概要
特許異議申立人は,甲第1号証及び甲第2号証(以下,それぞれ「甲1」,「甲2」という。)を提出し,本件特許は,明細書(以下「本件明細書」という。)の発明の詳細な説明,特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため,特許法36条4項1号又は同法36条6項1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであるから,取り消すべき旨主張している。

1 本件明細書の発明の詳細な説明には,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味がどのような味であるか具体的に記載されておらず,技術常識に照らしてもその内容を理解することができない。クロロゲン酸類も苦味や収斂味を呈するが(本件明細書【0008】,甲1【0003】,【0006】等),同様にその内容を理解することができない。味覚として苦味や収斂味を感じたとしても,ティリロサイドによるものか,クロロゲン酸類によるものであるかを判別することができるとは考えられない。
本件発明に係る飲料が,ティリロサイド及びクロロゲン酸類以外の苦味や収斂味を呈する成分を含む場合,味覚として知覚され得る苦味や収斂味がどの成分に起因するかを判別することは不可能で,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善されたことを確認することは不可能であるから,当業者は課題が達成されたことを確認することができない。
よって,本件明細書の発明の詳細な説明は,当業者が本件発明の実施をすることができるように記載されておらず,特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていない(特許異議申立書4?5頁)。

2 本件発明は,ティリロサイドとクロロゲン酸類が特定の範囲の含有量であることを規定するのみで,その他の成分を任意の濃度で含むことを許容するものであるが,詳細な作用機序は明らかではないのであるから(本件明細書【0008】),苦味や収斂味を呈する他の成分が存在する場合にも,ティリロサイドにより生じる独特の苦味や収斂味と,クロロゲン酸類により生じる苦味,収斂味,及び独特の風味とが互いに打ち消し合うことができるかは明らかでない。
クロロゲン酸類以外のマスキング成分を含む場合,ティロサイドに起因する苦味や収斂味を改善する効果が,本件発明の構成要件を満たすことによるものであるのか否かは明らかでない。
よって,本件発明は,本件明細書の発明の詳細な説明に発明の効果を奏するように記載された範囲を超えるものであるから,特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない。
また,本件明細書の発明の詳細な説明は,本件発明が包含する全範囲にわたって発明の効果を奏するようには記載されていないから,同法36条4項1号に規定する要件を満たしていない(特許異議申立書5?6頁)。

3 本件発明が包含する飲料の範囲について,実施例には水及びコーヒー以外の飲料が記載されておらず,それ以外の種々の成分を含み得る多様な飲料について,発明の効果を奏するか実証されていない。水についても,ティリロサイドとクロロゲン酸類以外の成分を含む場合について,pHが約7でかつ甘味度が0である場合以外について,実施例に記載されておらず,発明の効果は実証されていない。
よって,本件発明は,本件明細書の発明の詳細な説明に発明の効果を奏するように記載された実施例の範囲を超えるものであるから,特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない(特許異議申立書6?8頁)。

4 本件明細書の発明の詳細な説明には,発明の効果を実証するために,5名の専門パネルにより評価したことが記載されているが,評価の基準において,苦味や収斂味がどの程度違って感じられた場合にいずれの評価にすべきであるか明らかでなく,各パネル間で評価基準を統一させるなどの手順が踏まれたことは記載されていない。各パネルが基準に基づいて評価を行った後,パネル全員で協議して評価点を決定したことが記載されているが,どのような協議の結果どのように評価点を決定したか記載されていない。
以上のことから,発明の効果を確認するための評価方法が合理的であったと推認することができず,本件発明の手段によって,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善された飲料が裏付けられていることを当業者は理解することができない。
よって,出願時の技術常識に照らしても,本件発明の範囲まで本件明細書の発明の詳細な説明に記載された内容を拡張ないし一般化できるとはいえないので,本件発明は発明の詳細な説明に記載されたものではなく,特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない(特許異議申立書8?9頁)。

5 本件明細書の発明の詳細な説明の記載では,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善されたとの風味を得るためには,ティリロサイド含有量及びクロロゲン酸類含有量の範囲を特定すれば足り,他の成分及び物性の特定は要しないことを,当業者が理解することができるとはいえず,実験例の結果から,直ちに,ティリロサイド含有量及びクロロゲン酸類含有量について規定される範囲と,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善されるという風味との関係の技術的な意味を,当業者が理解することができるとはいえない。
コーヒー飲料に含まれるカフェイン,クロロゲン酸類が苦味を呈することは公知であるが,実験例のコーヒー飲料について,ティリロサイド以外の苦味物質がどの程度の量含まれているか不明で,本件発明の課題がどのように解決されるのか理解できない。
また,本件発明では,ティリロサイドに起因する苦味を低減するためにクロロゲン酸類が機能する一方,甲2に係る特許発明では,カラメル色素に起因する苦味を低減するために,ティリロサイドが機能する。コーヒーには一般的にクロロゲン酸類,カラメル色素,カフェインが含まれ,これらはすべて苦味を呈する物質であるから,ティリロサイドの苦味を改善するためにクロロゲン酸類だけが寄与しているとは理解することができない。
よって,出願時の技術常識を考慮しても,ティリロサイド含有量,クロロゲン酸類含有量が本件発明の数値範囲内にあることにより,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善されるという風味が得られることが裏付けられていることを理解することができるとはいえない。
よって,本件発明は発明の詳細な説明に記載されたものではなく,特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない(特許異議申立書10?11頁)。

6 実験例1の結果によれば,ティリロサイドが0.003mg/100mlの濃度ではティリロサイド由来の苦味及び収斂味が無いと評価されたにもかかわらず,極微量濃度が増えて0.008mg/100mlの濃度になると,途端にティリロサイド由来の苦味及び収斂味が有ると評価されている。
また,実験例4の試料4-1と試料4-5とでは,ティリロサイド含有量が100倍も異なるのに,クロロゲン酸類が同一濃度で評価点が同じである。実験例4の試料4-1と試料4-2とでは,ティリロサイドの濃度が同一で,クロロゲン酸類の濃度が70倍異なるのに,評価点が同じである。
水において,クロロゲン酸類の濃度が42mg/100mlであると少なくとも苦味を感じ,56mg/100ml以上であると苦味を強く感じるものであるから(甲1実施例2),クロロゲン酸類の濃度が50mg/100mlである試料(実験例2の試料2-6?10,実験例3の試料3-2,3,実験例4の4-2,4,6)は,クロロゲン酸類に起因する苦味が感じられるものと理解されるが,クロロゲン酸由来の苦味がなく,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善されるという結果が得られている。。
このように,本件明細書の発明の詳細な説明に記載された実施例に関する評価結果は,技術常識からみて理解することができない。
よって,本件明細書の発明の詳細な説明は,当業者が本件発明の実施をすることができるようには記載されておらず,特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていない(特許異議申立書11?14頁)。

7 証拠方法
甲1:特許5300461号公報
甲2:特許6280665号公報

第4 特許異議申立ての理由についての判断
1 理由1について
(1) 本件明細書の発明の詳細な説明(【0001】?【0008】)には,次のように記載されている。
・ティリロサイド及びこれを含むローズヒップ抽出物は,体脂肪の減少作用等を通じて肥満の解消が期待できる有効な素材であるが,本件発明者らによるティリロサイドの飲料への利用検討において,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味が感じられること,特に中性の飲料や甘味度の低い飲料ではティリロサイドの苦味や収斂味が顕著であることが判明した。
・そこで,本件発明は,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善された飲料を提供することを目的としてなされ,本件発明者らは,飲料におけるティリロサイド由来の苦味や収斂味の改善に関して,所定量のクロロゲン酸類に特に優れた効果があることを見出した。
・本件発明によれば,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善された飲料を提供することが可能となり,詳細な作用機序は明らかではないが,ティリロサイドにより生じる独特の苦味や収斂味と,クロロゲン酸類により生じる苦味,収斂味,及び独特の風味とは互いに打ち消し合い,結果としてティリロサイドに由来する苦味や収斂味は感じられにくくなるものと考えられる。
以上の記載からすると,本件発明は,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味が改善された飲料を提供することを課題とするものであると認められる。
(2) 本件明細書の発明の詳細な説明には,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味に関し,次のように記載されている。
・ティリロサイドを含む飲料には,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味が感じられ,特に中性の飲料や甘味度の低い飲料ではティリロサイドの苦味や収斂味が顕著である(【0005】,【0019】,【0021】)。
・ティリロサイドを0.008mg/100ml以上の濃度で含有する溶液で,ティリロサイド由来の苦味及び収斂味を有することを感じる(実験例1の試料1-3(【0030】,【0031】【表1】))。
・実験例2の試料2-11は,ティリロサイド特有の苦味及び収斂味を感じないが(評価点5),クロロゲン酸由来の苦味がある(【0034】【表2】)。
発明の詳細な説明にはティリロサイドの独特の苦味や収斂味が具体的にどのような味であるか明示はないが,このように,官能評価に係る専門パネルであれば,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味を識別すること,味覚として苦味や収斂味が,ティリロサイドによるか,クロロゲン酸類によるかを識別することが可能であると認められる。この点は,ティリロサイド及びクロロゲン酸類以外の苦味や収斂味を呈する成分を含む場合であっても,同様であると認められる。
そして,実験例2?8の結果からすると,特定量のティリロサイドについて,クロロゲン酸類を特定量含有することで,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味が改善された飲料を提供するといった,本件発明の課題が解決されていることがわかる(【表2】?【表7】)。
また,他に,本件発明の課題に影響を与えるような成分が存在するものとは認められないから,当業者であれば本件発明の課題が達成されたことを確認することができるものと認められる。
よって,本件明細書の発明の詳細な説明は,当業者が本件発明の実施をすることができるように記載されていないものであるとはいえない。

2 理由2について
本件発明者らの検討によれば,特に中性の飲料や甘味度の低い飲料ではティリロサイドの苦味や収斂味が顕著であるところ(【0005】,【0019】,【0021】),実験例では,pHが約7,甘味度が0である,水のような,クロロゲン酸を含有するティリロサイド溶液において効果が確認されている(実験例2?5(【0032】?【0044】))。すなわち,特にティリロサイドの苦味や収斂味が顕著である飲料において,本件発明の効果が確認されていることがわかる。
そして,クロロゲン酸類によるティリロサイド由来の苦味や収斂味を抑制する作用,打ち消し合う効果を減ずるような成分が存在するとは認められない。
なお,クロロゲン酸類以外のマスキング成分が効果に寄与する場合があるとしても,クロロゲン酸類による効果が発揮されていることに変わりはないから,本件発明の構成要件を満たすことにより効果を奏しているものと認められる。
よって,本件発明は,本件明細書の発明の詳細な説明に発明の効果を奏するように記載された範囲を超えるものであるとはいえない。
また,本件明細書の発明の詳細な説明は,本件発明が包含する全範囲にわたって発明の効果を奏するようには記載されていないとはいえない。

3 理由3について
既に述べたとおり,特にティリロサイドの苦味や収斂味が顕著である水のような飲料において,本件発明の効果が確認されている。このように,pHが約7,甘味度が0といった,特に厳しい条件で,より感知されやすい水のような飲料において効果が確認されているのであるから,効果を減ずる成分が存在するとは認められない以上,その他の飲料においても効果を奏するものと認められる。
そして,pHが約7,甘味度が0の条件で効果を奏することが確認されているのであるから,より条件が緩和されている(例えば,pHが7以下,甘味度が0以上)飲料においても,本件発明は効果を奏するものと認められる。
よって,本件発明は,本件明細書の発明の詳細な説明に発明の効果を奏するように記載された実施例の範囲を超えるものであるとはいえない。

4 理由4について
本件明細書の発明の詳細な説明には,実験例2?8に係る各種試料溶液,コーヒー飲料について,5名のパネルにより,ティリロサイドに由来する苦味及び収斂味の強さを評価したこと,評価は,以下の基準に基づいて各自が実施した後,パネル全員で協議して評価点を決定したことが記載されている(【0032】,【0036】,【0039】,【0042】,【0045】,【0050】,【0052】)。
5点:ティリロサイド特有の苦味及び収斂味を感じない。
4点:ティリロサイド特有の苦味及び収斂味をほとんど感じない。
3点:ティリロサイド特有の苦味及び収斂味を少し感じるが,後味には残らない。
2点:ティリロサイド特有の苦味及び収斂味があり,後味に残る。
1点:ティリロサイド特有の苦味及び収斂味が強く,後味に大きく残る。
発明の詳細な説明における当該評価に関する記載からすると,実験例に係る評価は,官能評価に関し一般的に行われている手法で実施されているものであると認められる。
そして,実験例の結果をみても,その評価結果について特に不合理な点は認められず,課題を解決することができるものとはいえないというほどの事情も認められない。
よって,出願時の技術常識に照らして,本件発明の範囲まで発明の詳細な説明に記載された内容を拡張ないし一般化することはできないとはいえず,本件発明が発明の詳細な説明に記載されたものではないとはいえない。

5 理由5について
既に述べたとおり,本件発明はpHが約7,甘味度が0の水のような飲料といった,特に厳しい条件で効果が確認されているとともに,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善されることに関し,他に要因が存在するものとは認められないから,ティリロサイド含有量及びクロロゲン酸類含有量について規定される範囲と,ティリロサイドに起因する苦味や収斂味が改善されるという風味との関係の技術的な意味を,当業者は理解することができるものと認められる。
コーヒー飲料に含まれる,クロロゲン酸類,カラメル色素,カフェインがそれぞれ苦味を呈するとしても,専門パネルであればティリロサイドに起因する苦味をそれらと区別し得るものと認められ,ティリロサイド由来の苦味や収斂味が低減されていることを判断可能と認められる。
実験例においてクロロゲン酸類が課題の解決に寄与していることは確認されており,少なくともクロロゲン酸類は寄与しているとの判断に,カフェイン,カラメル色素が影響を及ぼすものとは認められない。
なお,甲2に係る特許発明は,カラメル色素由来の苦味を低減するためにティリロサイドが機能する,というもので,そうであるとしても,当然にカラメル色素がティリロサイド由来の苦味や収斂味に影響するものとは認められない。
よって,本件発明は発明の詳細な説明に記載されたものではないとはいえない。

6 理由6について
既に述べたとおり,実験例に係る評価方法は妥当と認められるから,実験結果は信用できるものと認められる。
一般的に所定の効果が広範囲にわたり同様に発揮されることは十分にあり得るものと解され,クロロゲン酸類の濃度が同一で,ティリロサイドの含有量にして100倍の範囲にわたり同様の効果を奏することが,必ずしも不合理ということはない。
また,効果が飽和することもあり得るから,ティリロサイドの濃度が同一で,クロロゲン酸類の含有量にして70倍の範囲内で同じ評価結果であることが当然に不合理というものでもない。
所定量以上のクロロゲン酸類が苦味を呈するとしても,本件発明は,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味に着目したものであって,専門パネルであれば,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味とクロロゲン酸類由来の苦味を識別することが可能であると認められる(試料2-11(本件明細書【0034】【表2】))。クロロゲン酸類の濃度が50mg/100mlである試料がクロロゲン酸類由来の苦味を呈しているとしても,ティリロサイドの独特の苦味や収斂味が低減されている飲料であるということはできるものであるし,また,打ち消し合い効果も考えられることから(同【0008】),結果が不合理であるとはいえない。
よって,本件明細書の発明詳細な説明の記載の実施例に関する評価結果は,技術常識からみて,当業者が理解することができないものであるとはいえず,本件明細書の発明の詳細な説明は,当業者が本件発明の実施をすることができるようには記載されていないとはいえない。

7 そして,本件明細書の発明の詳細な説明,本件特許請求の範囲には,特段不備は認められない。

第5 むすび
以上のとおり,本件特許は,特許法36条4項1号又は同法36条6項1号の規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるとは認められないから,前記特許異議申立ての理由により取り消すことはできない。
また,他に本件特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2018-12-14 
出願番号 特願2018-6698(P2018-6698)
審決分類 P 1 651・ 537- Y (A23F)
P 1 651・ 536- Y (A23F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小林 薫  
特許庁審判長 松下 聡
特許庁審判官 槙原 進
窪田 治彦
登録日 2018-03-23 
登録番号 特許第6310625号(P6310625)
権利者 サントリーホールディングス株式会社
発明の名称 ティリロサイド及びクロロゲン酸類を含有する飲料  
代理人 山本 修  
代理人 宮前 徹  
代理人 小野 新次郎  
代理人 武田 健志  
代理人 中西 基晴  
代理人 中村 充利  

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