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審決分類 審判 訂正 (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降) 訂正する E05B
審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する E05B
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する E05B
管理番号 1349877
審判番号 訂正2018-390140  
総通号数 233 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-05-31 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2018-09-19 
確定日 2019-01-18 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5344309号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第5344309号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1?2]について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5344309号(以下「本件特許」という。)は、平成22年2月18日に特許出願され、平成25年8月23日にその特許権の設定登録がなされ、その後、平成30年9月19日に本件訂正審判が請求されたものである。

第2 請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の要旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?2について訂正すること認める、との審決を求めるものであって、その請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。(なお、下線は訂正箇所を示す。)

訂正事項
特許請求の範囲の請求項1に「ドアの錠ケースのサムターン取り付け孔に嵌め込む取り付け金具と、前記嵌め込まれた金具にネジ止めし、電動式サムターン錠本体を保持する取り付けプレートとで構成され、前記取り付け金具は、」とあるのを、「もともとドアに取り付けてあったシリンダー錠を嵌め、前記シリンダー錠に取り付けるアウターケースと、前記ドアの錠ケースのサムターン取り付け孔に嵌め込む取り付け金具と、前記嵌め込まれた金具にネジ止めし、電動式サムターン錠本体を保持する取り付けプレートとで構成され、前記アウターケースに、前記電動式サムターン錠本体を作動させるための部品を設け、前記取り付け金具は、」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2も同様に訂正する)。

第3 当審の判断
1 訂正の目的の適否について
訂正事項は、訂正前の請求項1?2に係る電動式サムターンのドアへの取り付け構造について、
(1)取り付け金具と取り付けプレートとに加え、さらにアウターケースで構成されること、
(2)該アウターケースが、もともとドアに取り付けてあったシリンダー錠を嵌め、該シリンダー錠に取り付けるものであること、
(3)該アウターケースに、電動式サムターン錠本体を作動させるための部品を設けること、
を限定したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
2 一群の請求項ごとの訂正請求であるか否かについて
訂正前の請求項2は請求項1を引用しており、請求項2は訂正事項によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものであるから、訂正前の請求項1?2に対応する訂正後の請求項1?2についての訂正は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項についての訂正である。

3 実質上特許請求の範囲の範囲を拡張し、又は変更するか否かについて
上記1で説示したように、訂正事項は訂正前の請求項1?2に係る電子式サムターンのドアへの取り付け構造の構成を、さらに限定したものであり、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

4 願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて
明細書の段落【0013】には、「・・・図1に、本願発明を適用した電動式サムターン10を示す。前記サムターン10は、図2に示すように、シリンダー錠部11と電動式サムターン本体部20とで構成されている。」と記載され、段落【0014】には、「シリンダー錠部11は、・・・アウターケース13、シリンダー錠14、・・・で構成されており、・・・」と記載され、段落【0015】には、「電動式サムターン本体部20は、・・・、取り付けプレート22、・・・、取り付け金具24及び・・・とで構成されている。」と記載されているから、訂正事項のうち上記1(1)の事項は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の事項である。
また、明細書の段落【0021】には、「・・・このとき、シリンダー錠14はもともとドア1に取り付けてあったシリンダー錠を外して使用しても良い。」と記載され、段落【0022】には、「本願のシリンダー錠部11の取り付けは、先に述べたように、アウターケース13にシリンダー錠14を嵌め、・・・」と記載されているから、訂正事項のうち上記1(2)の事項は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の事項である。
そして、明細書の段落【0014】には、「・・・この形態では、シリンダー錠14にアウターケース13を被せて、被せたアウターケース13に電動式サムターン本体部20を作動させるためのアンテナや端子を設けるようにしてある。」と記載されているから、訂正事項のうち上記1(3)の事項は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の事項である。
したがって、訂正事項は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。

5 独立特許要件について
上記1で検討したとおり、訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後の特許請求の範囲に記載されている事項により特定される請求項1?2に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて検討すると、当該発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。
したがって、本件請求項1?2に係る発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることができない発明とすることはできないから、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。

第4 むすび
以上のとおり、訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ同条第3項及び第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
もともとドアに取り付けてあったシリンダー錠を嵌め、前記シリンダー錠に取り付けるアウターケースと、前記ドアの錠ケースのサムターン取り付け孔に嵌め込む取り付け金具と、前記嵌め込まれた金具にネジ止めし、電動式サムターン錠本体を保持する取り付けプレートとで構成され、
前記アウターケースに、前記電動式サムターン錠本体を作動させるための部品を設け、
前記取り付け金具は、側部にサムターン止めピンを嵌入する挿入穴が形成され、かつ、取り付けプレートと対向する正面に前記電動式サムターン錠本体の駆動軸をドア外側のシリンダー錠に連結するための貫通孔と前記取り付けプレートをネジ止めするためのネジ穴が設けられ、
一方、前記取り付けプレートに、前記取り付け金具のネジ穴にネジ止めするための貫通孔と前記電動式サムターン錠本体の回転駆動軸を挿通するための開口及び前記電動式サムターン錠本体を保持するための係止部を設けた電動式サムターンのドアへの取り付け構造。
【請求項2】
上記ドアと取り付けプレート間に弾性材によるパッキンを介して、前記取り付けプレートを取り付け金具にネジ止めした請求項1に記載の電動式サムターンのドアへの取り付け構造。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2018-12-21 
結審通知日 2018-12-26 
審決日 2019-01-08 
出願番号 特願2010-33713(P2010-33713)
審決分類 P 1 41・ 841- Y (E05B)
P 1 41・ 851- Y (E05B)
P 1 41・ 856- Y (E05B)
最終処分 成立  
特許庁審判長 前川 慎喜
特許庁審判官 西田 秀彦
有家 秀郎
登録日 2013-08-23 
登録番号 特許第5344309号(P5344309)
発明の名称 電動式サムターンのドアへの取り付け構造  
代理人 名古屋国際特許業務法人  
代理人 名古屋国際特許業務法人  
代理人 名古屋国際特許業務法人  

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