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審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録(定型) H01M
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録(定型) H01M
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 取り消して特許、登録(定型) H01M
管理番号 1357115
審判番号 不服2018-12860  
総通号数 241 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-01-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-09-27 
確定日 2019-12-09 
事件の表示 特願2017-27656「階段構造の電池セル」拒絶査定不服審判事件〔平成29年5月25日出願公開、特開2017-92047、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 1 手続の経緯
本願は、2013年(平成25年)3月15日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2012年4月5日 2012年11月12日 大韓民国(KR))を国際出願日とする特願2014-558691号の一部を平成29年(2017年)2月17日に新たな特許出願としたものであって、平成30年2月23日に手続補正がなされたものの、同年5月24日付けで拒絶査定がなされた。
本件は、これに対して、同年9月27日に請求された拒絶査定不服審判であって、同日に手続補正がなされたものである。

2 平成30年9月27日になされた手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成30年9月27日になされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
(1)補正事項について
本件補正は、特許請求の範囲を補正するものであって、本件補正前の
「【請求項1】
階段状の段差が形成されている電池セルを製造する方法であって、
電極組立体を収納する収納部が形成された電池ケースを製造する過程と、
平面の大きさが互いに異なる2つ以上の電極またはユニットセルを含む多数の電極またはユニットセルを、平面を基準として高さ方向に積層して電極組立体を製造する過程と、
前記電池ケースの収納部に前記電極組立体を装着し、電池ケースの一側の外周面を除外した残りの外周面をシールする過程と、
前記電池ケースのシールされていない一側の外周面を介して電池ケースの内部に電解液を注入して、電極組立体を含浸させる過程と、
前記電池ケースのシールされていない一側の外周面を介して真空を印加して、電池ケースと電極組立体との間の余剰空間を除去する過程と、
電池ケースをシールする過程と、
を含み、
前記電池ケースのシールされていない一側の外周面を介して真空を印加して、電池ケースと電極組立体との間の余剰空間を除去する過程は、
電極組立体の外形に対応する構造を有する階段状の押圧部材を使用して、前記電池ケースの前記収納部を圧迫する過程と、
その後、真空を前記電池ケースに印加する過程と、
を含むことを特徴とする、電池セルの製造方法。」を
「【請求項1】
階段状の段差が形成されている電池セルを製造する方法であって、
電極組立体を収納する収納部が形成された電池ケースを製造する過程と、
平面の大きさが互いに異なる2つ以上の電極またはユニットセルを含む多数の電極またはユニットセルを、平面を基準として高さ方向に積層して電極組立体を製造する過程と、
前記電池ケースの収納部に前記電極組立体を装着し、電池ケースの一側の外周面を除外した残りの外周面をシールする過程と、
前記電池ケースのシールされていない一側の外周面を介して電池ケースの内部に電解液を注入して、電極組立体を含浸させる過程と、
前記電極組立体を含浸させる過程の後に、電池セルを1回またはそれ以上充放電して電池セルを活性化させる過程と、
前記活性化させる過程で発生したガスを除去する過程と、
前記電池ケースに階段状の前記段差が形成されるように、前記電池ケースのシールされていない一側の外周面を介して真空を印加して、電池ケースと電極組立体との間の余剰空間を除去する過程と、
電池ケースをシールする過程と、
を含み、
前記電池ケースのシールされていない一側の外周面を介して真空を印加して、電池ケースと電極組立体との間の余剰空間を除去する過程は、
電極組立体の外形に対応する構造を有する階段状の押圧部材を使用して、前記電池ケースの前記収納部を圧迫する過程と、
その後、真空を前記電池ケースに印加する過程と、
を含み、
前記ガスを除去する過程と、前記真空を印加して電池ケースと電極組立体との間の余剰空間を除去する過程とは同時に実行されることを特徴とする、電池セルの製造方法。」と補正するものである。
なお、補正箇所には、当審で下線を付した。

(2)補正の目的についての検討
本件補正は、「電池セルの製造方法」において、少なくとも、「電極組立体を含浸させる過程の後に、電池セルを1回またはそれ以上充放電して電池セルを活性化させる過程と、前記活性化させる過程で発生したガスを除去する過程と、」「を含」む事項、及び、「前記ガスを除去する過程と、前記真空を印加して電池ケースと電極組立体との間の余剰空間を除去する過程とは同時に実行される」事項を付加するものであるが、これらの事項は、本件補正前の発明特定事項をさらに限定するものではない。
そうすると、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」、所謂、特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものにはあたらない。
また、本件補正は、特許法第17条の2第5項第1、3、4号にそれぞれ掲げる「請求項の削除」、「誤記の訂正」、「明りようでない記載の釈明」のいずれを目的とするものでもない。

(3)本件補正についての補正の却下の決定のむすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項第1?4号に掲げるいずれを目的とするものではないから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3 本願発明及び当審の判断について
本件補正は上記2のとおり却下されたので、本願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、平成30年2月23日になされた手続補正により補正された、特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのもの(上記2の(1)参照。)であると認める。
そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2019-11-25 
出願番号 特願2017-27656(P2017-27656)
審決分類 P 1 8・ 113- WYF (H01M)
P 1 8・ 121- WYF (H01M)
P 1 8・ 572- WYF (H01M)
最終処分 成立  
前審関与審査官 式部 玲藤原 敬士  
特許庁審判長 平塚 政宏
特許庁審判官 長谷山 健
土屋 知久
発明の名称 階段構造の電池セル  
代理人 渡部 崇  
代理人 実広 信哉  

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