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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C23C
審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮  C23C
管理番号 1358594
異議申立番号 異議2018-700427  
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-02-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-05-28 
確定日 2019-10-31 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6239330号発明「透明導電性フィルムの製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6239330号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?2〕について訂正することを認める。 特許第6239330号の請求項1?2に係る特許を取り消す。 
理由 第1 手続の経緯

本件特許第6239330号(以下、「本件特許」という。)の請求項1?2に係る特許についての出願は、平成25年9月26日になされ、平成29年11月10日に特許権の設定登録がなされ、同年同月29日に特許掲載公報が発行された。
その後、本件特許の全請求項(請求項1?2)に係る特許に対し、特許異議申立人 小柳恵子(以下「異議申立人」という。)より、平成30年5月28日付けで特許異議の申立てがなされ、同年7月24日付けで当審より取消理由が通知され、その取消理由通知の指定期間内である同年9月20日付けで特許権者より意見書の提出及び訂正請求がされ、同年11月5日付けで異議申立人より意見書が提出され、平成31年1月4日付けで当審より取消理由(決定の予告)が通知され、同年3月1日に特許権者の代理人と面接が行われ、その取消理由通知の指定期間内である同年同月8日付けで特許権者より意見書の提出及び訂正請求がされ、同年4月22日付けで異議申立人より意見書が提出され、令和1年6月25日付けで当審より、再び、取消理由(決定の予告)が通知され、その取消理由通知の指定期間内である同年8月20日付けで特許権者より意見書の提出及び訂正(以下、「本件訂正」という。)請求がされたものである。

なお、本件訂正請求がされたため、特許法第120条の5第7項の規定により、平成30年9月20日付けの訂正請求、及び、平成31年3月8日付けの訂正請求は、いずれも、取り下げられたものとみなす。


第2 訂正の適否についての判断
本件訂正請求の請求の趣旨、及び、訂正の内容は、それぞれ以下のとおりのものであり、本件訂正の適否につき、以下のとおり判断する。
1. 訂正請求の趣旨
本件特許の特許請求の範囲を、本件訂正請求書に添付した、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?2について訂正することを求める。

2.訂正の内容
請求項1に
「前記2つのターゲット間の最短距離は10mm以上150mm以下であり、
前記透明導電層の結晶化後の比抵抗値が6.0×10^(-4)Ω・cm以下である透明導電性フィルムの製造方法。」とあるのを、
「前記基材フィルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有し、
前記透明導電層の厚みは15?35nmであり、
前記2つのターゲット間の最短距離は10mm以上150mm以下であり、
前記スパッタ法により得られた非晶質膜である透明導電層をアニール処理することにより、結晶化後の比抵抗値が4.0×10^(-4)Ω・cm以下である透明導電層を得る透明導電性フィルムの製造方法。」に訂正し、その結果として、請求項1を引用する請求項2も訂正する(以下、これらの訂正を「訂正事項1」という。)。

3. 訂正の目的の適否、一群の請求項、新規事項の有無、及び特許請求
の範囲の拡張・変更の存否
(1) 訂正事項1は、訂正前の請求項1?2の透明導電性フィルムの製造方法では、「前記透明導電層」について、結晶化後の比抵抗値を6.0×10^(-4)Ω・cm以下とするための工程を特定していなかったところ、その工程について、「前記スパッタ法により得られた非晶質膜である透明導電層をアニール処理することにより、」「透明導電層を得る」と特定するとともに、結晶化後の比抵抗値を「4.0×10^(-4)Ω・cm以下」に限定し、また、「前記透明導電層の厚みは15?35nmであ」るとの特定を加え、さらに、「スパッタ室」について、「前記基材フィルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有」するとの特定を加えようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、それらの特定は、本件特許の明細書の【0014】?【0015】、【0028】?【0030】、【0042】?【0048】、【図1】及び【図3】の記載に基づいていることから、訂正事項1は新規事項の追加に該当しない。
また、それらの特定によって、訂正前の請求項1?2には包含されていなかった透明導電性フィルムの製造方法が、新たに加わるということはないから、訂正事項1は実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
なお、本件特許の全請求項について特許異議の申立てがされたので、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第7項の独立特許要件の規定の適用はない。

(2) 一群の請求項について
本件訂正前の請求項2は、請求項1を引用するものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項1?2は一群の請求項であるところ、訂正事項1は、その一群の請求項に対してされたものであるから、特許法120条の5第4項の規定に適合する。

4. 小括
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び、同条第9項において準用する同法第126条第5項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1?2〕について訂正することを認める。


第3 本件訂正発明
上記第2のとおり訂正することを認めるので、本件特許の特許請求の範囲の請求項1?2に係る発明(それぞれ、「本件訂正発明1」?「本件訂正発明2」ということがあり、また、これらを、まとめて、「本件訂正発明」ということがある。)は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1?2に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。
「【請求項1】
基材フィルム上にインジウム-スズ複合酸化物を含むターゲットから透明導電層をスパッタ法により形成する工程を含む透明導電性フィルムの製造方法であって、
前記スパッタ法は、スパッタ成膜装置における1つのスパッタ室あたり2つ備えられた前記ターゲットにそれぞれDC電源を接続して行うDCデュアルターゲットスパッタ法であり、
前記基材フィルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有し、
前記透明導電層の厚みは15?35nmであり、
前記2つのターゲット間の最短距離は10mm以上150mm以下であり、
前記スパッタ法により得られた非晶質膜である透明導電層をアニール処理することにより、結晶化後の比抵抗値が4.0×10^(-4)Ω・cm以下である透明導電層を得る透明導電性フィルムの製造方法。
【請求項2】
前記スパッタ成膜装置には、2つ以上のスパッタ室が設けられており、
各スパッタ室において独立してDCデュアルターゲットスパッタ法により前記透明導電層を形成する請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法。」


第4 令和1年6月25日付けの取消理由通知書(決定の予告)で通知し
た取消理由の概要
本件特許の請求項1?2に係る発明は、下記の引用文献1?2に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反して特許を受けたものであり、本件特許は取り消すべきものである。


引用文献1:国際公開第2013/080995号
引用文献2:国際公開第2011/046050号(甲第1号証)


第5 当審の判断
1. 引用文献の記載事項、引用文献1記載の発明、及び、引用文献2に
開示された技術事項(当審注:「…」は記載の省略を表す。)
(1) 引用文献1の記載事項、及び、引用文献1記載の発明
1ア. 「[0029] [実施例1]
酸化スズを10重量%、酸化インジウムを90重量%として混合し、焼結して作られたターゲット材を配置したスパッタ装置に、厚み23μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなるフィルム基材を入れた。次いで、スパッタ装置のチャンバ内に、アルゴンガス99体積%と酸素ガス1体積%の混合ガスを封入し、チャンバ内を0.4Paの低圧環境に調整した。焼結して作られたターゲット材上の水平方向磁場を50mTとして、マグネトロンスパッタリング法により、フィルム基材上に、厚み32nmの非晶質を含むインジウムスズ酸化物を堆積させた。…
[0030] その後、フィルム基材に堆積した非晶質部分を含むインジウムスズ酸化物を、140℃の加熱室内で、常圧環境下で90分間加熱処理した。フィルム基材上に形成された非晶質部分を含むインジウムスズ酸化物は、加熱処理することにより結晶化したことを確認した。」

1イ. 「


[0040] 表1に示すように、ターゲット材上の水平方向磁場が、50mTから185mTである場合には、…光透過性に優れ、且つ比抵抗が小さい(電気伝導性に優れる)透明導電性フィルムが得られた。」

1ウ. 「[0041] 本発明の製造方法によって得られる透明導電性フィルムには、様々な用途があり、例えば、タッチパネル、好ましくは静電容量方式のタッチパネルに用いることができる。」

1エ. 「[0013] 以下に図面を参照して、本発明の実施の一形態について説明する。図1は、非晶質部分を含むインジウムスズ酸化物を堆積させる工程を実施するためのスパッタ装置100を示す概略図である。
[0014] インジウムスズ酸化物のターゲット材108を配置したスパッタ装置100のチャンバ104内に、フィルム基材112を入れ、ターゲット材108上に発生させた水平方向磁場を利用するマグネトロンスパッタリング法により、フィルム基材112上に非晶質部分を含むインジウムスズ酸化物(図示せず。)を堆積させる。磁場の強さは、50mT(ミリテスラ)以上とする。
[0015] マグネトロンスパッタリング法に用いるスパッタ装置100は、例えば、図1に示すように、1Pa以下の低圧環境を作るためのチャンバ104と、フィルム基材112を繰り出す繰り出しロール116と、フィルム基材112の搬送方向を変更するガイドロール128、132と、温度制御可能な成膜ロール120と、直流電源136と、成膜ロール120に向かい合うように配置され、且つ直流電源136に電気的に接続されたターゲット材108と、ターゲット材108の温度上昇を防ぐ冷却ステージ140と、ターゲット材108の背後(成膜ロール120と逆側)に配置され、且つターゲット材108上に水平方向磁場を発生させる磁石144と、フィルム基材112を巻き取る巻き取りロール124とを有する。…
[0016] 本実施形態における非晶質部分を含むインジウムスズ酸化物を堆積させる工程では、0.1Paから1Paといった大気圧よりも低い気圧中で発生させたプラズマ中の陽イオンを、表面上に磁場を持つ負電極として機能するターゲット材108に衝突させることによって、ターゲット材108の表面から飛散した物質(ターゲット粒子)をフィルム基材112に付着させるプラズマを発生させるための物質として、例えば、アルゴンガス99体積%と酸素ガス1体積%との混合ガスを用いることができる。チャンバ104内に混合ガスを封入し、成膜ロール120とターゲット材108との間の電位差によって発生させた電子を混合ガスに衝突させて、混合ガスを電離させることによって、プラズマを発生させる。直流電源136の電力を一定にし、電圧を、例えば-400Vから-100Vの範囲で制御し、電流(電子の量)を調整することによって、プラズマの発生量を調整することができるが、他の手段によってプラズマの発生量を調整してもよい。マグネトロンスパッタリング法では、磁場によって多量のプラズマをターゲット材108の近辺に閉じ込めて、ターゲット材108に衝突させることができる。ターゲット材に衝突させるプラズマの量が増えると、多量のターゲット粒子を飛散させることができるため、成膜速度を大きくしやすいという特徴がある。また、水平方向磁場によって、基材の温度上昇も抑制できるため、基材として耐熱性に乏しいプラスチックフィルムを用いることができるという特徴を有する。

[0018] 比抵抗の小さい透明導電性フィルムを得るためには、ターゲット材108上の水平方向磁場を、50mT(ミリテスラ)以上とする必要がある。…」

1オ. 「



1カ. 上記1ア.?1イ.によれば、引用文献1には、実施例1として、インジウムスズ酸化物のターゲット材上の水平方向磁場を50mTとする、マグネトロンスパッタリング法により、フィルム基材上に、厚み32nmの非晶質のインジウムスズ酸化物を堆積させ、その後、加熱処理することにより、前記非晶質のインジウムスズ酸化物を結晶化して透明導電層を形成した、比抵抗が3.2×10^(-4)Ω・cmである透明導電性フィルムの製造方法が記載されていると認められる。

1キ. 上記1カ.に示した透明導電性フィルムは、上記1ウ.によれば、静電容量方式のタッチパネルに用いることができると認められる。

1ク. また、上記1エ.?1オ.によれば、上記1カ.に示した透明導電性フィルムの製造方法は、ターゲットに直流電源を接続して行うマグネトロンスパッタリング法であると認められる。

1ケ. 上記1カ.?1ク.の検討を踏まえ、実施例1の透明導電性フィルムの製造方法に注目し、本件訂正発明1に則して整理すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。
「フィルム基材上にインジウムスズ酸化物のターゲット材から透明導電層をマグネトロンスパッタリング法により製造した、静電容量方式のタッチパネルに用いることができる透明導電性フィルムの製造方法であって、前記マグネトロンスパッタリング法は、前記ターゲット材に直流電源を接続して行うマグネトロンスパッタリング法であり、前記透明導電層の厚みは32nmであり、前記マグネトロンスパッタリング法により得られた非晶質のインジウムスズ酸化物を加熱処理することにより、結晶化して、比抵抗が3.2×10^(-4)Ω・cmである前記透明導電層を形成した、透明導電性フィルムの製造方法。」


(2)引用文献2(甲第1号証)の記載事項 、及び、引用文献2に開示された技術事項
2ア. 「本発明は、透明プラスチックフィルム上に、第1透明層(高屈折率層)、第2透明層(低屈折率層)、及び透明導電性層を積層した透明導電性フィルムの連続的な製造装置及び製造方法であって、特に抵抗膜式タッチパネル用または静電容量式タッチパネル用に好適な透明導電性フィルムを生産性良く、安定的に製造することができるものに関する。」([0001])

2イ. 「…本発明の透明導電性フィルムの製造方法を図1の製造装置に基づいて説明する。まず、巻き出しロール7にセットされたプラスチックフィルム16は、フィルム巻き出し室1から出発して脱ガス室2、第1バッファ室3を順に通過して第1の成膜室4に至る。脱ガス室2では、プラスチックフィルム16をヒーター14で加熱してフィルム中の残留溶液や水分を蒸発させ、クライオ・コイル11により蒸発成分を吸着する。第1の成膜室4でプラスチックフィルム16上に第1透明層、第2透明層を順次積層した後、再び第1のバッファ室3を経由して第2のバッファ室を通り、第2の成膜室4′に至る。そして、第2の成膜室4′でプラスチックフィルム16上にさらに第2透明層、透明導電性層を順次積層した後、再び、第2のバッファ室5を経由してフィルム巻き取り室6に至る。
第1のバッファ室3と第1の成膜室4、および第2の成膜室4′と第2のバッファ室5は、冷却ロール9または10と仕切り12によって隔離されており、フィルムが通る隙間だけが開いている。第1、第2の成膜室4,4′では、ターゲットが取り付けられているカソード・ボックス13がそれぞれ第1の冷却ロール9、第2の冷却ロール20の半径方向側面に配置されており、例えばアルゴンガス雰囲気(酸素ガスなどの反応性ガスを含んでもよい)中で高電圧をターゲットに加えることでターゲット材料の一部がプラスチックフィルム上にスパッタリングされて、第1透明層、第2透明層および透明導電性層が連続的に成膜されるようになっている。
フィルム巻き出し室1と脱ガス室2、およびフィルム巻き取り室6と第2のバッファ室5の間には、フィルムを挟み込む装置15が設けられることが好ましい。これにより、フィルムロール交換時にフィルム巻き出し室1とフィルム巻き取り室6のみを大気開放にするだけで、第1および第2の成膜室の真空度を10Pa以下に保持した状態でロール交換が可能である。
また、カールの大きなフィルムを用いた場合、フィルムを挟み込む装置15を通過する際、フィルムが擦れてキズが入るおそれがある。このためフィルムを挟み込む装置15の前後にわたってカール抑制補助機構を備えていることが好ましい。例えば補助機構としては、補助ロール17を使用することができ、これによりフィルムを幅方向に引っ張ったり、フィルムのカールを押さえつけてフィルムの損傷を防止できる。」([0044]?[0047])

2ウ. 「(実施例1)
…塗布液を調製した。
両面に易接着層を有する二軸配向透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製、A4300、幅:1300m、厚み:188μm)に、塗膜の厚みが5μmになるように、調製した塗布液を塗布した。80℃で乾燥を行った後、…塗膜を硬化させた。次いで、反対面についても同様に塗膜を設けた。
上記フィルムを巻回したものを図1に記載の製造装置に設置して透明導電性フィルムを製造した。第1成膜室の最初の2枚のターゲットはインジウム-スズ複合酸化物(酸化インジウム/酸化スズ=64重量%/36重量%、住友金属鉱山(株)製)を用い、DCマグネトロン・スパッタ法により酸素分圧3.0×10^(-2)Pa、全圧0.6Paの圧力で投入電力1.0W/cm^(2)でスパッタリングを行った。…(第1透明層)。
次の第1成膜室の4枚のターゲットおよび続く第2成膜室の4枚のターゲットはBドープ柱状晶シリコーン(アルバックマテリアル(株)製)を用い、DCマグネトロン・スパッタ法により全圧0.6Paの圧力で投入電力3.0W/cm^(2)でスパッタリングを行った。…(第2透明層)。
第2成膜室の最後の2枚のターゲットはインジウム-スズ複合酸化物(酸化インジウム/酸化スズ=95重量%/5重量%、住友金属鉱山(株)製)を用い、DCマグネトロン・スパッタ法により酸素分圧1.0×10^(-2)Pa、全圧0.6Paの圧力で投入電力3.0W/cm^(2)でスパッタリングを行った(透明導電性層)。」([0056]?[0058])

2エ. 「
1 :フィルム巻き出し室
2 :脱ガス室
3 :第1のバッファ室
4 :第1の成膜室
4′:第2の成膜室
5 :第2のバッファ室
6 :フィルム巻き取り室
7 :巻き出しロール
8 :巻き取りロール
9 :第1の冷却ロール
10:真空排気装置
11:クライオ・コイル
12:仕切り
13:カソード・ボックス
14:ヒーター
15:フィルムを挟み込む装置
16:プラスチックフィルム
17:補助ロール
18:PC
19:プラズマモニター
20:第2の冷却ロール」([0067])

2オ. 「




2カ. 上記2ア.によれば、引用文献2には、透明プラスチックフィルム上に第1透明層(高屈折率層)、第2透明層(低屈折率層)、及び透明導電性層を積層した透明導電性フィルムの連続的な製造方法であって、特に抵抗膜式タッチパネル用または静電容量式タッチパネル用に好適な透明導電性フィルムを生産性良く、安定的に製造することができる透明導電性フィルムの連続的な製造方法が記載されていると認められる。

2キ. 上記2イ.?2オ.によれば、上記2カ.に示した透明導電性フィルムの第1透明層(高屈折率層)は、第1の冷却ロール9と仕切り12によって第1のバッファ室3と隔離されている、第1成膜室4において、前記第1の冷却ロール9上を移動する透明プラスチックフィルム16に対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜されて得られており、また、上記2カ.に示した透明導電性フィルムの透明導電性層は、第2の冷却ロール20と仕切り12によって第2のバッファ室5と隔離されている、第2成膜室4’において、前記第2の冷却ロール20上を移動する透明プラスチックフィルム16に対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜されて得られているところ、前記第1成膜室4は前記第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域とそれ以外の領域とからなっており、それ以外の領域では前記第1透明層(高屈折率層)を成膜するわけではないから、図1の図示からして、前記第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域とそれ以外の領域は、互いに、第1の冷却ロール9と仕切り12によって隔離されており、また、前記第2成膜室4’は前記透明導電性層を成膜する領域とそれ以外の領域とからなっており、それ以外の領域では前記透明導電性層を成膜するわけではないから、図1の図示からして、前記透明導電性層を成膜する領域とそれ以外の領域も、互いに、第2の冷却ロール20と仕切り12によって隔離されていると認められる。

2ク. また、上記2キ.の検討からすると、第1成膜室4における第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域以外の領域と第1のバッファ室3は、いずれも、第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域とは第1の冷却ロール9と仕切り12によって隔離されていることから、前記第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域に対して、隣接する室といえるし、第2成膜室4’における透明導電性層を成膜する領域以外の領域と第2のバッファ室5は、いずれも、透明導電性層を成膜する領域とは第2の冷却ロール20と仕切り12によって隔離されていることから、前記透明導電性層を成膜する領域に対して、隣接する室といえる。

2ケ. 上記2カ.?2ク.の検討を踏まえると、引用文献2には、静電容量式タッチパネル用に好適な透明導電性フィルムを生産性良く、安定的に製造するための、透明導電性フィルムの連続的な製造方法として、第1の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている、第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域において、前記第1の冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜し、第2の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている、透明導電性層を成膜する領域において、前記第2の冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜するという、技術事項が開示されていると認められる。


2. 本件訂正発明と引用発明1との対比・判断
(1) 本件訂正発明1と引用発明1との対比・判断
ア. 本件訂正発明1と、上記1.(1)の1ケ.に示した、引用発明1とを対比するに、引用発明1における「フィルム基材」、「インジウムスズ酸化物のターゲット材」、「マグネトロンスパッタリング法により製造した」こと、「直流電源」は、それぞれ、本件訂正発明1における「基材フィルム」、「インジウム-スズ複合酸化物を含むターゲット」、「スパッタ法により形成する工程を含む」こと、「DC電源」に相当し、また、引用発明1における「前記透明導電層の厚みは32nmであ」ること、「前記マグネトロンスパッタリング法により得られた非晶質のインジウムスズ酸化物を加熱処理すること」、「結晶化して、比抵抗が3.2×10^(-4)Ω・cmである前記透明導電層を形成した」ことは、それぞれ、本件訂正発明1における「前記透明導電層の厚みは15?35nmであ」ること、「前記スパッタ法により得られた非晶質膜である透明導電層をアニール処理すること」、「結晶化後の比抵抗値が4.0×10^(-4)Ω・cm以下である透明導電層を得る」ことに相当する。
してみると、両者は、以下の点で一致し、以下の点で相違していると認められる。
<一致点>
「基材フィルム上にインジウム-スズ複合酸化物を含むターゲットから透明導電層をスパッタ法により形成する工程を含む透明導電性フィルムの製造方法であって、
前記スパッタ法は、前記ターゲットにDC電源を接続して行うスパッタ法であり、
前記透明導電層の厚みは15?35nmであり、
前記スパッタ法により得られた非晶質膜である透明導電層をアニール処理することにより、結晶化後の比抵抗が4.0×10^(-4)Ω・cm以下である透明導電層を得る透明導電性フィルムの製造方法」の点。

<相違点>
相違点1: 前記スパッタ法について、本件訂正発明1は「スパッタ成膜装置における1つのスパッタ室あたり2つ備えられたターゲットにそれぞれDC電源を接続して行うDCデュアルターゲットスパッタ法であり、基材フィルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有し、前記2つのターゲット間の最短距離は、10mm以上150mm以下であ」るとの発明特定事項を備えているのに対し、引用発明1は前記の発明特定事項を備えていない点。

イ. そこで、上記相違点1につき検討するに、引用発明1は、上記1.(1)の1ケ.のとおり、フィルム基材上にインジウムスズ酸化物のターゲット材から透明導電層をマグネトロンスパッタリング法により製造した、静電容量方式のタッチパネルに用いることができる透明導電性フィルムの製造方法であって、前記マグネトロンスパッタリング法は、前記ターゲット材に直流電源を接続して行うマグネトロンスパッタリング法であるところ、上記1.(2)の2ケ.のとおり、引用文献2には、静電容量式タッチパネル用に好適な透明導電性フィルムを生産性良く、安定的に製造するための、透明導電性フィルムの連続的な製造方法として、第1の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている、第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域において、前記第1の冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜し、第2の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている、透明導電性層を成膜する領域において、前記第2の冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜するという、技術事項(以下、「DCデュアルターゲットスパッタ法」ということがある。)が開示されている。
してみると、引用発明1の静電容量方式のタッチパネルに用いることができる透明導電性フィルムの製造方法において、当該透明導電性フィルムを生産性良く、安定的に製造するために、引用文献2に開示されているDCデュアルターゲットスパッタ法を適用して、第1の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている、第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域において、前記第1の冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜し、第2の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている、透明導電性層を成膜する領域において、前記第2の冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜することは、当業者が容易に想到し得ることであるところ、「第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域」及び「透明導電性層を成膜する領域」は、いずれも、本件訂正発明1における「スパッタ室」に相当し、また、「第1の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている」こと、「第2の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている」ことは、いずれも、本件訂正発明1における「基材フイルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有」することに相当することから、上記相違点1に係る本件訂正発明1の発明特定事項のうちの、「スパッタ成膜装置における1つのスパッタ室あたり2つ備えられたターゲットにそれぞれDC電源を接続して行うDCデュアルターゲットスパッタ法であり、基材フィルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有」するとの特定事項を備えたものとすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
そして、その具体的適用に当たって、スパッタ室における2枚のターゲットの間の距離に、近すぎず、遠すぎない、適正な距離のあることは明らかであることからして、上記相違点1に係る本件訂正発明1の発明特定事項のように、それら2枚のターゲットの間の最短距離を特定することは、具体的適用に伴う設計的事項にすぎない。

ウ. また、本件訂正発明1による、結晶化後の透明導電層の比抵抗が低減され、ITO成膜の高速化できるとの発明の効果についても、引用発明1によると、上記1.(1)の1ケ.に示したとおり、シングルターゲットを用いることによって既に、結晶化後の比抵抗が3.2×10^(-4)Ω・cmである透明導電層が得られているところ、引用文献2には、上記イ.の検討のとおり、透明導電性フィルムを生産性良く、安定的に製造するための、透明導電性フィルムの連続的な製造方法として、冷却ロールと仕切りによって隔離されている、成膜領域において、その冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いる、DCデュアルターゲットスパッタ法が開示されていることから、引用文献2開示の技術事項を引用発明1に適用することで、透明導電性フィルムの生産性向上、すなわち、ITO成膜の高速化が予測できるし、引用文献2開示のように成膜領域を隔離する仕切りがあれば、その仕切りがない場合よりは、相対的に、スパッタの際のプラズマ密度が高まって、成膜されるITO膜が緻密化し、当該透明導電層の比抵抗が更に低減することが予測され得ることを考慮すると、引用文献1?2の記載に基いて、当業者が予測し得る程度の効果にすぎない。

エ. 補足
(エ-1) 特許権者の主張
上記イ.?ウ.の検討について、特許権者は、令和1年8月20日付けの意見書において、以下の(1a)、(1b)の主張をしている。
(1a) 引用文献2の実施例1と比較例1とでは表面抵抗値が同じなので、引用文献2記載の発明の目的が抵抗値の低減でないことが明らかであり、また、シングルターゲットに代えてデュアルターゲットにすることで、比抵抗の低減が図れることは、引用文献2に記載も示唆もされていないため、引用文献1記載の発明に引用文献2記載の発明を組み合わせる動機付けが全く生じないし、更に、引用文献1の実施例では、計算値として表面抵抗が81?100Ω/□となるのに対して、引用文献2の実施例では、表面抵抗が280?350Ω/□となっており、引用文献1記載の発明に引用文献2記載の発明を組み合わせることは、引用文献1記載の発明の主たる目的である「低い比抵抗」に反するため、引用文献1記載の発明と引用文献2記載の発明の両者の組合せには阻害要因があることは明らかである。
(1b) 本件訂正発明1は、「前記基材フィルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有」するとの発明特定事項を備えているのに対し、前記の発明特定事項を備えることは、引用文献1には記載されていないし、引用文献2には、基材フィルムの搬送方向における上流側ターゲットの上流側と、真空排気装置10の下流側に、隔壁を設けることが記載されているだけであり、前記の発明特定事項を備えることは、引用文献1と同様、記載されていないので、前記の発明特定事項を備える本件訂正発明1は、引用文献1?2記載の発明に基づいて、当業者が容易に想到し得たものではない。

(エ-2) 当審の判断
特許権者の上記(1a)、(1b)の主張の妥当性につき、以下検討する。
(2a) 上記イ.の検討のとおり、引用文献2開示の技術事項は引用発明1に適用可能なものである。
ここで、透明導電性フィルムの表面抵抗の値について、引用文献1には、上記1.(1)の1ア.?1オ.のとおり、マグネトロンスパッタリングによってフィルム基材上に厚み32nmのインジウムスズ酸化物を堆積させる際のターゲット材上の水平方向磁場を50mT以上の製造条件とすれば比抵抗が3.2×10^(-4)Ω・cm以下の低抵抗の透明導電性フィルム、すなわち、表面抵抗値が3.2×10^(-4)Ω・cm/32nm=100Ω/□以下の低抵抗の透明導電性フィルムが得られることが記載されており、引用文献2開示の技術事項を引用発明1に適用するにあたっても、当該製造条件を保持をすれば、表面抵抗値が100Ω/□以下の低抵抗の透明導電性フィルムが得られることは当然のことであるから、特許権者の上記(1a)の主張は妥当性を欠いている。
(2b) 引用文献2においては、上記イ.の検討のとおり、透明導電性フィルムを生産性良く、安定的に製造するための、透明導電性フィルムの連続的な製造方法として、冷却ロールと仕切りによって隔離されている、成膜領域において、その冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いる、DCデュアルターゲットスパッタ法が開示されているところ、上記1.(2)の2オ.のように、ターゲットと仕切りの間に真空排気装置10があることが図示されているとしても、スパッタ室に相当する「成膜領域」が、「冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている」ということは、本件訂正発明1における「基材フイルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有」することに相当することに変わりはない。
そのため、特許権者の上記(1b)の主張も妥当性を欠いている。

オ. よって、本件訂正発明1は、引用文献1?2に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。


(2) 本件訂正発明2と引用発明1との対比・判断
ア. 本件訂正発明2と、上記1.の1ケ.に示した、引用発明1とを対比するに、本件訂正発明2における「請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法」については上記(1)ア.での検討と同様であることから、両者は、上記相違点1の点以外に、次の点でも相違し、その余の点で一致していると認められる。

<相違点>
相違点2: 本件訂正発明2は「スパッタ成膜装置には、2つ以上のスパッタ室が設けられており、各スパッタ室において独立してDCデュアルターゲットスパッタ法により透明導電層を形成する」との発明特定事項を備えるものであるのに対し、引用発明1は前記の発明特定事項を備えていない点。

イ. 上記相違点1については、上記(1)イ.で検討したとおりである。

ウ. 次に、上記相違点2について検討するに、上記相違点1についての検討と同様にして、引用発明1の静電容量方式のタッチパネルに用いることができる透明導電性フィルムの製造方法において、当該透明導電性フィルムを生産性良く、安定的に製造するために、引用文献2に開示されているDCデュアルターゲットスパッタ法を適用して、第1の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている、第1透明層(高屈折率層)を成膜する領域において、前記第1の冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜し、第2の冷却ロールと仕切りによって隣接する室と隔離されている、透明導電性層を成膜する領域において、前記第2の冷却ロール上を移動する透明プラスチックフィルムに対して、インジウム-スズ複合酸化物でなる2枚のターゲットを用いたDCマグネトロン・スパッタ法により成膜すること、すなわち、上記相違点2に係る本件訂正発明2の発明特定事項を備えたものとすることも、当業者が容易に想到し得ることである。

エ. また、本件訂正発明2による、結晶化後の透明導電層の比抵抗が低減され、また、ITO成膜の高速化できるとの発明の効果についても、上記(1)ウ.での検討と同様にして、引用文献1?2の記載に基いて、当業者が予測し得る程度の効果にすぎない。

オ. よって、本件訂正発明2も、引用文献1?2に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。


第6 むすび
以上のとおり、本件訂正発明1?2は、引用文献1?2に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反して特許を受けたものであり、本件特許の請求項1?2に係る特許は、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材フィルム上にインジウム-スズ複合酸化物を含むターゲットから透明導電層をスパッタ法により形成する工程を含む透明導電性フィルムの製造方法であって、
前記スパッタ法は、スパッタ成膜装置における1つのスパッタ室あたり2つ備えられた前記ターゲットにそれぞれDC電源を接続して行うDCデュアルターゲットスパッタ法であり、
前記基材フィルムの搬送方向における前記ターゲットの両側に、前記スパッタ室を囲う隔壁を有し、
前記透明導電層の厚みは15?35nmであり、
前記2つのターゲット間の最短距離は10mm以上150mm以下であり、
前記スパッタ法により得られた非晶質膜である透明導電層をアニール処理することにより、結晶化後の比抵抗値が4.0×10^(-4)Ω・cm以下である透明導電層を得る透明導電性フィルムの製造方法。
【請求項2】
前記スパッタ成膜装置には、2つ以上のスパッタ室が設けられており、
各スパッタ室において独立してDCデュアルターゲットスパッタ法により前記透明導電層を形成する請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-09-20 
出願番号 特願2013-199499(P2013-199499)
審決分類 P 1 651・ 121- ZAA (C23C)
P 1 651・ 851- ZAA (C23C)
最終処分 取消  
前審関与審査官 村岡 一磨  
特許庁審判長 大橋 賢一
特許庁審判官 後藤 政博
小川 進
登録日 2017-11-10 
登録番号 特許第6239330号(P6239330)
権利者 日東電工株式会社
発明の名称 透明導電性フィルムの製造方法  
代理人 特許業務法人ユニアス国際特許事務所  
代理人 特許業務法人 ユニアス国際特許事務所  

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