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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G01S |
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管理番号 | 1359481 |
審判番号 | 不服2018-7290 |
総通号数 | 243 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2020-03-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-05-29 |
確定日 | 2020-02-04 |
事件の表示 | 特願2014-556698「推定飛行時間レンジング」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 8月15日国際公開、WO2013/119878、平成27年 5月21日国内公表、特表2015-514963〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 この審判事件に関する出願(以下、「本件出願」という。)は、平成24年 2月10日(以下、「優先日」という。)にアメリカ合衆国でされた特許出願に基づくパリ条約の優先権を主張して平成25年 2月 7日にされた国際特許出願である。 本件出願については、平成28年 1月 8日に特許請求の範囲についての補正がされ、同年12月 9日付けで拒絶理由が通知され、翌平成29年 3月17日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲についての補正がされ、更に同年 7月12日付けで拒絶理由が通知され、同年10月11日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲についての補正がされたが、この補正は翌平成30年 1月18日付けの決定をもって却下され、同日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がなされ、査定の謄本が同月29日に送達された。 これに対し、同年 5月29日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に特許請求の範囲についての補正がされ、翌平成31年 3月14日付けで拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、令和元年 6月18日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲についての補正(以下、「本件補正」という。)がされた。 第2 本願発明 本件出願の請求項1ないし請求項11に係る発明は、本件補正がされた特許請求の範囲の請求項1ないし請求項11に記載された事項により特定されるとおりのものであり、特に、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。 「 【請求項1】 距離判断のための装置による方法であって、 第2の装置と第3の装置との間で送信された範囲要求を前記装置で検出するステップであって、前記第3の装置が地理的に固定され、前記第2の装置が移動可能であり、前記範囲要求が、レンジング動作のための第1の識別子番号を含むデータフィールドを有する、ステップと、 前記第2の装置と前記第3の装置との間で送信された範囲応答を前記装置で検出するステップであって、前記範囲応答が、レンジング動作のための第2の識別子番号を含むデータフィールドを有する、ステップと、 前記範囲要求に応答して前記範囲応答が送信されたか否かを判断するステップであって、前記判断するステップは、前記第1の識別子番号と前記第2の識別子番号が一致することに応答して、前記範囲応答と前記範囲要求が同じレンジング動作の一部であると判断するステップを有する、ステップと、 前記範囲応答と前記範囲要求が同じレンジング動作の一部であると判断され、前記範囲要求に応答して前記範囲応答が送信された場合、前記検出された範囲要求の到着時刻および前記検出された範囲応答の到着時刻の間の差に基づいて、かつ前記第3の装置と前記装置との間の既知の距離に基づいて、さらに前記第2の装置と前記第3の装置との間の伝送時間に基づいて、前記装置と前記第2の装置との間の距離を前記装置によって判断するステップであって、前記第2の装置と前記第3の装置との間の前記伝送時間を表す情報が前記第3の装置から受信され、前記差は、前記装置が前記範囲要求を正常に復号したとき前記装置のカウンタを使用可能にし、前記範囲応答を正常に復号したとき前記カウンタを使用不能にすることによって記録された前記カウンタの値である、ステップと を含む方法。」 第3 当審拒絶理由の概要 本件出願の請求項1ないし請求項11に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明、引用文献2に記載された周知技術及び引用文献3に記載された技術事項に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 また、本件出願の請求項1ないし請求項11に係る発明は、以下の引用文献4に記載された発明及び引用文献2に記載された周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1.特開2008-039738号公報 引用文献2.“5. LCP Packet Formats”, Point-to-Point Protocol, RFC 1661 [online], 1994年7月 [2010年2月18日収録], Pages 26-38, インターネット 引用文献3.特開2010-160132号公報 引用文献4.特開平10-257545号公報 第4 引用文献に記載された発明等 1 引用文献4について (1) 本件出願の優先日前に公開された引用文献4には、以下の記載がある。なお、下線は合議体が付したものである。 ア 「【0003】 【発明の属する技術分野】本発明は通信システム及び移動通信端末装置に関し、例えばCDMA(Code Division Multiple Access) 方式におけるデイジタルセルラシステムに適用して好適なものである。」 イ 「【0015】 【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。 【0016】図1において、1は本発明によるCDMA方式の通信システムを示し、複数の基地局装置BS1?BS7と移動端末装置MS1と統括基地局装置TBSとから構成されている。この通信システム1においては複数の基地局装置BS1?BS7が互いに所定の間隔で配設され、各基地局装置BS1?BS7のセル(サービスエリア)C1?C7が移動通信の対象となるエリアを漏れなくカバーすることにより、当該エリア内に存在する移動端末装置MS1と広域通信し得るようになされている。 【0017】従つて、移動端末装置MS1は各基地局装置BS1?BS7のセルC1?C7内であればハンドオーバすることができるので、電波の受信状態が「圏外」になることはなく常に移動通信が可能となる。また、統括基地局装置TBSは交換局としての機能を有し、複数の基地局装置BS1?BS7を統括管理すると共に、移動端末装置MS1の絶対位置情報を記憶しておくようになされている。 【0018】図2に示すように、本発明の通信システム1においては移動端末装置MS1が自局の現在位置情報を統括基地局装置TBSから基地局装置BS1あるいは基地局装置BS2を介して得ることができるようになされている。実際上、基地局装置BS1及びBS2は、移動端末装置MS1までの距離r1及びr2を測定し、当該距離情報(r1及びr2)を統括基地局装置TBSに送信する。統括基地局装置TBSは、距離情報(r1及びr2)に基づいて移動端末装置MS1の絶対位置を特定し、当該絶対位置の情報を移動端末装置MS1に通知し得るようになされている。 【0019】次に、基地局装置BS1及びBS2から移動端末装置MS1までの距離を測定する原理を説明する。各基地局装置BS1?BS7はGPSによつて互いの基地局装置間同士で同期のとれた状態であり、サービスエリアが半径約1.5[Km] で120[°] ずつ3セクタ化されている。例えば、図2においは移動端末装置MS1は基地局装置BS1のSECT2及び基地局装置BS2のSECT3のサービスエリア内に位置している状態であり、基地局装置BS1から移動端末装置MS1までの距離r1は、基地局装置BS1→移動端末装置MS1→基地装置BS1の順番で送信されるバースト信号の伝搬時間及び伝搬速度に基づいて算出されるようになされている。 【0020】すなわち、図3において、 TAA :基地局装置BS1がバースト信号を移動端末装置MS1に送信し、当該移動端末装置MS1から応答のバースト信号を受信するまでの時間 TAK :移動端末装置MS1が基地局装置BS1からのバースト信号を受信するまでの時間 TKK :移動端末装置MS1における処理時間及びタイミング同期のための時間TKA :移動端末装置MS1がバースト信号を送信し、当該バースト信号を基地局装置BS1が受信するまでの時間 とすると、時間TAAは次式 【0021】 【数1】 TAA=TAK+TKK+TKA ……(1) 【0022】で表される。この場合、移動端末装置MS1が基地局装置BS1からのバースト信号を受信するまでの伝搬時間TAKと、移動端末装置MS1がバースト信号を送信し、当該バースト信号を基地局装置BS1が受信するまでの伝搬時間TKAは共に等しいので、TAK=TKAとなる。従つて、(1)式は次式 【0023】 【数2】 TAA=2・TAK+TKK ……(2) 【0024】として変形することができ、さらに(2)式は次式 【0025】 【数3】 TAK=(TAA-TKK)/2 ……(3) 【0026】と表すことができる。この(3)式において、時間TKKは既知(一定)であり、時間TAAは基地局装置BS1が測定しているため、基地局装置BS1は(3)式により伝搬時間TAKを算出し得るようになされている。 【0027】また、 TAB :基地局装置BS1がバースト信号を送信し、当該バースト信号を基地局装置BS2が受信するまでの時間 TXAK:基地局装置BS2が基地局装置BS1からのバースト信号を受信してから、移動端末装置MS1からのバースト信号を受信するまでの時間 TKB :移動端末装置MS1がバースト信号を送信し、当該バースト信号を基地局装置BS2が受信するまでの時間 とすると、次式 【0028】 【数4】 TAB+TXAK=TAK+TKK+TKB ……(4) 【0029】が成立する。また、(4)式は次式 【0030】 【数5】 TKB=TAB+TXAK-TAK-TKK ……(5) 【0031】と変形することができる。この(5)式において時間TAB及びTKKは既知(一定)であり、時間TAKは基地局装置BS1から知らせてもらうことができると共に、時間TXAK は基地局装置BS2が測定しているので、基地局装置BS2は(5)式により移動端末装置MS1までの伝搬時間TKBを算出し得るようになされている。 【0032】すなわち、基地局装置BS1及びBS2において伝搬時間TAK及びTKBを算出することにより、基地局装置BS1及びBS2から移動端末装置MS1までの距離を求めることができる。今、基地局装置BS1から移動端末装置MS1までの距離r1は、バースト信号の伝搬速度V、伝搬時間TAKとすると、次式 【0033】 【数6】 r1=V×TAK ……(6) 【0034】で表される。ここで、V=3×10^(8) [m] 、時間TAK=3 [μs]とすると、(6)式における距離r1は、 900[m] となる。また、基地局装置BS2から移動端末装置MS1までの距離r2は、バースト信号の伝搬速度V、伝搬時間TKBとすると、次式 【0035】 【数7】 r2=V×TKB ……(7) 【0036】で表される。ここで、V=3×10^(8) [m] 、時間TKB=2 [μs]とすると、(7)式における距離r2は、 600[m] となる。これにより、通信システム1では基地局装置BS1から移動端末装置MS1までの距離r1と、基地局装置BS2から移動端末装置MS1までの距離r2とをそれぞれ算出できる。 【0037】続いて、図4に示すように、2つの距離r1及びr2が求められると、統括基地局装置TBSは基地局装置BS1を中心として半径(r1) 900[m] の円を描き、基地局装置BS2を中心として半径(r2) 600[m] の円を描いたときに生じる交点を移動端末装置MS1の絶対位置として特定し得るようになされている。」 【図1】 【図2】 【図3】 【図4】 ウ 「【0040】次に、図6に基地局装置BS1及び統括基地局装置TBSの回路構成を示す。ちなみに、基地局装置BS2?BS7は基地局装置BS1と同様の回路構成なので省略する。基地局装置BS1は移動端末装置MS1からの上りの送信信号をアンテナ31を介して受信し、送受信回路32によりユーザの音声信号を取り出して回線制御部33を介して地上回線インターフエース34に供給する。地上回線インターフエース34は音声信号を所定の方式で統括基地局装置TBSに送信するようになされている。 【0041】また、基地局装置BS1は統括基地局装置TBSから地上回線インターフエース34及び回線制御部33を介して入力した通話相手からの音声信号を送受信回路32に供給し、下りの送信信号としてアンテナ31によつて移動端末装置MS1へ送信するようになされている。さらに、基地局装置BS1においては距離算出手段としての測距回路35を有し、移動端末装置MS1と基地局装置BS1との間で送受信するバースト信号の伝搬速度V及び伝搬時間TAKに基づいて、基地局装置BS1から移動端末装置MS1までの距離r1を算出し、統括基地局装置TBSに送出するようになされている。 【0042】統括基地局装置TBSは基地局装置BS1?BS7のうち2つ以上の基地局装置から移動端末装置MS1までの距離情報(r1及びr2)を受け取つた場合、位置測定手段としての測位回路40により距離情報に基づいて描かれる2つの円の交点を移動端末装置MS1の絶対位置として特定し、制御回路41を介して記憶回路42に記憶しておくようになされている。これにより、統括基地局装置TBSは各基地局装置BS1?BS7のセル内に存在する全ての移動端末装置MS1?MS3の絶対位置情報を記憶回路42に保持しておくことができる。 【0043】実際上、図7に示すように、基地局装置BS1及びBS2は自局のセルC1及びC2内に存在する移動端末装置MS1までの距離r1及びr2を測距回路35によつて算出して統括基地局装置TBSに送信する。統括基地局装置TBSは基地局装置BS1又はBS2から移動端末装置MS1までの距離r1及びr2に関するデータを受信すると、測位回路40によつて距離r1及びr2に基づいて描かれる2つの円の交点を算出することにより移動端末装置MS1の絶対位置を特定し、メモリ等でなる記憶手段としての記憶回路42に記憶しておく。このようにして、統括基地局装置TBSは他の移動端末装置MS2及びMS3に関しても絶対位置情報を記憶する。」 【図6】 【図7】 (2) 上記(1)によれば、引用文献4には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「複数の基地局装置BS1?BS7と移動端末装置MS1と統括基地局装置TBSとから構成されている通信システムにおいて、基地局装置BS1及びBS2が、それぞれ移動端末装置MS1までの距離r1及びr2を測定し、当該距離情報(r1及びr2)を統括基地局装置TBSに送信して、統括基地局装置TBSが、距離情報(r1及びr2)に基づいて移動端末装置MS1の絶対位置を特定する方法であって、 基地局装置BS1から移動端末装置MS1に送信されるバースト信号及び移動端末装置MS1から基地局装置BS1に送信される応答のバースト信号を基地局装置BS2で受信し、 基地局装置BS1においては、バースト信号を移動端末装置MS1に送信してから応答のバースト信号を受信するまでの時間TAA、移動端末装置MS1における処理及びタイミング同期のための既知(一定)の時間TKK及びバースト信号の伝搬速度Vに基づいて、次式(3)及び(6)により、移動端末装置MS1が基地局装置BS1からのバースト信号を受信するまでの時間TAK及び基地局装置BS1から移動端末装置MS1までの距離r1を算出し、 TAK=(TAA-TKK)/2 ……(3) r1=V×TAK ……(6) 基地局装置BS2においては、基地局装置BS1からのバースト信号を受信してから移動端末装置MS1からのバースト信号を受信するまでの時間TXAK、基地局装置BS1がバースト信号を送信してから当該バースト信号を基地局装置BS2が受信するまでの既知(一定)の時間TAB、移動端末装置MS1における処理及びタイミング同期のための既知(一定)の時間TKK、基地局装置BS1から知らせてもらうことができる時間TAK及びバースト信号の伝搬速度Vに基づいて、次式(5)及び(7)により、移動端末装置MS1がバースト信号を送信してから当該バースト信号を基地局装置BS2が受信するまでの時間TKB及び基地局装置BS2から移動端末装置MS1までの距離r2を算出し、 TKB=TAB+TXAK-TAK-TKK ……(5) r2=V×TKB ……(7) 統括基地局装置TBSにおいては、基地局装置BS1?BS7のうち2つ以上の基地局装置BS1及びBS2から移動端末装置MS1までの距離情報(r1及びr2)を受け取つた場合に、距離情報に基づいて描かれる2つの円の交点を移動端末装置MS1の絶対位置として特定する方法。」 2 引用文献2、引用文献5及び引用文献6について (1) 本件出願の優先日前に公開された引用文献2、特開2008-131520号公報(合議体が新たに引用するもの。以下、「引用文献5」という。)及び特表2011-523244号公報(合議体が新たに引用するもの。以下、「引用文献6」という。)には、それぞれ以下の記載がある。なお、下線及び訳文は合議体が付したものである。 ア 引用文献2の第27ないし29頁 「…(略)… Identifier The Identifier field is one octet, and aids in matching requests and replies. When a packet is received with an invalid Identifier field, the packet is silently discarded without affecting the automaton. …(略)… 5.1. Configure-Request …(略)… Identifier The Identifier field MUST be changed whenever the contents of the Options field changes, and whenever a valid reply has been received for a previous request. For retransmissions, the Identifier MAY remain unchanged. …(略)… 5.2. Configure-Ack …(略)… Identifier The Identifier field is a copy of the Identifier field of the Configure-Request which caused this Configure-Ack. …(略)… (訳文: …(略)… 識別子 識別子フィールドは1オクテットで、要求と応答のマッチングを支援する。パケットが有効でない識別子フィールドとともに受信されたとき、当該パケットは自動装置に影響を与えることなく静かに破棄される。 …(略)… 5.1 構成要求 …(略)… 識別子 識別子フィールドは、オプションフィールドの内容が変更されたとき、及び前の要求に対し有効な返事が受信されたときに、必ず変更されなければならない。再送信の場合には、識別子は変更されなくてもよい。…(略)… 5.2 構成承認応答 …(略)… 識別子 識別子フィールドは、この構成承認応答が起因する構成要求の識別子フィールドの複製である。 …(略)…)」 イ 引用文献5の段落0031ないし段落0035 「【0031】 図3は前記質問信号および応答信号のフォーマットを示す図である。管制局10から送信される質問信号は図3(A)に示すように「同期信号」、「質問インデックス」、「応答許可域」、「エラー訂正符号」からなる。質問信号はこのように一文と見なせるので「質問文」と言うこともできる。 【0032】 「同期信号」は通信のビット/キャラクター/フレーム同期のための信号である。 「質問インデックス」は質問信号と応答信号の呼応関係を確認するために質問信号に埋め込まれる符号である。移動局のトランスポンダはこの質問信号に対して応答する場合にはその応答信号にこの質問インデックスと同じ符号を埋め込むので、管制局のインタロゲータは受信した応答信号が自身の発した質問信号に対する応答信号であるか否かを識別するために用いる。例えば監視区域内にインタロゲータがただ一つしかない場合など、この呼応関係が確実に確保できる場合や確保する必要が無い場合には質問インデックスは不要である。逆に、トランスポンダの誤応答によるインタロゲータでの誤検出を減らしたい場合には上記質問インデックスは有効である。 …(略)… 【0034】 移動局が送信する応答信号は図3(B)に示すように「同期信号」、「応答インデックス」、「識別符号」、「エラー訂正符号」からなる。応答信号もこのように一文と見なせるので「応答文」と言うこともできる。 【0035】 ここで「同期信号」は通信のビット/キャラクター/フレーム同期のための信号である。 「応答インデックス」は前記質問信号に応答する場合に、その質問信号に含まれていた質問インデックスと同じ符号である。既に述べたように、管制局のインタロゲータは受信した応答信号が自身の発した質問信号に対する応答信号であるか否かを識別するために用いる。」 【図3】 ウ 引用文献6の段落0034 「【0034】 また、図2は、GPPメッセージ200内のポジションエレメント216の構成の設計を示している。ポジションエレメント216は、ポジショニング方法IDフィールド220と、ポジショニング方法バージョン(Ver)フィールド222と、基準IDフィールド224と、エレメントタイプフィールド226と、データタイプフィールド228と、ポジショニング方法プロトコルデータユニット(PDU)フィールド230とを含んでいてもよい。…(略)…基準IDは、要求および応答の関係をサポートしてもよく、例えば、要求に対する応答は、要求と同一の基準IDを含んでいてもよい。」 【図2】 (2) 上記(1)によれば、以下の技術事項が、本件出願の優先日前に周知であったといえる。 「送信した要求信号に対する応答信号を区別できるようにするため、応答信号の識別子の値を、対応する要求信号の識別子の値と同じ値にする。」 3 引用文献7及び引用文献8について (1) 本件出願の優先日前に公開された国際公開第2009/145325号(合議体が新たに引用するもの。以下、「引用文献7」という。)及び特開平11-194168号公報(合議体が新たに引用するもの。以下、「引用文献8」という。)には、それぞれ以下の記載がある。なお、下線は合議体が付したものである。 ア 引用文献7の明細書第13頁第24行ないし第14頁第2行 「 カウンタ709は、パケットの受信時刻及び送信時刻を計測する。第1の移動体における送受信装置104のカウンタ709は、パケットを送信した時刻からパケットを受信した時刻までの時間を計測し、第1の移動体における受信装置105のカウンタ709は、二つのパケットの受信時刻差を計測する。それによって、本実施形態が実現される。」 イ 引用文献8の段落0018 「【0018】 【実施例】…(略)… この動作としては、1の操作者が2-3の操作パネル部から被測定側機器を指定する為のIDを入力または選択する。2-5の制御部用システムクロックで動作する測定制御部は、被測定側機器のIDと2-8の自分のIDを情報として乗せた信号を生成し、2-10の無線用搬送波周波数発振器の搬送波を2-9のCDMA変調部で変調し、2-13のアンテナから被測定側機器に向けて電波を送出する。その際、一連の情報を送出し終わった時点で、2-7の伝搬距離計測カウンタをスタートさせると共に、搬送波出力を停止させる。2-7の伝搬距離計測カウンタは、2-12の時間計測用クロック発振器の信号で動作するが、この周波数は、電波の伝搬速度に関連する周波数、例えば29.979245MHzや、149.896229MHzといった値を採用する事で、伝搬距離の計算を容易にする事ができる。 …(略)… この返送された信号は、再び2-13の測定側機器のアンテナで受信され、2-11のCDMA復調部で復調されて2-6の測定制御部に戻される。ここで測定制御部は受信信号の中のIDが、2-8で記憶された自分のIDと一致した場合、2-7の伝搬遅延計測用カウンタを停止させ、その値を読み込む。読み込んだ値は、2の測定側機器と4の指定した被測定側機器との間を電波が伝搬した時間と、互いの機器で費やした固定遅延時間を加えたものとなるが、後者を事前に知っておく事で、純粋に空間を伝搬した往復時間を算出する事ができ、この値を2で割り、それに電波の伝搬速度をかけ算する事で、求める距離を計測する事が可能となる。…(略)…」 (2) 上記(1)によれば、以下の技術事項が、本件出願の優先日前に周知であったといえる。 「カウンタを動作させ、停止させ、カウンタ値を読むことにより、2つの時刻の間の差を計測する。」 第5 対比・判断 1 対比 (1) 本願発明と引用発明とを対比すると、以下のとおりである。 ア 引用発明における「基地局装置BS1」及び「移動端末装置MS1」が、本願発明における「地理的に固定され」る「第3の装置」及び「移動可能であ」る「第2の装置」にそれぞれ相当し、引用発明における「基地局装置BS2」が、本願発明の「距離判断のための装置による方法」における「装置」に相当する。 イ 引用発明における「基地局装置BS1から移動端末装置MS1に送信されるバースト信号」及び「移動端末装置MS1から基地局装置BS1に送信される応答のバースト信号」が、本願発明における「第2の装置と第3の装置との間で送信された範囲要求」及び「前記第2の装置と前記第3の装置との間で送信された範囲応答」にそれぞれ相当する。 ウ 上記ア及びイを踏まえると、引用発明における「基地局装置BS1から移動端末装置MS1に送信されるバースト信号」を「基地局装置BS2で受信」するという事項及び「移動端末装置MS1から基地局装置BS1に送信される応答のバースト信号を基地局装置BS2で受信」するという事項が、本願発明における「第2の装置と第3の装置との間で送信された範囲要求を前記装置で検出するステップ」及び「前記第2の装置と前記第3の装置との間で送信された範囲応答を前記装置で検出するステップ」にそれぞれ相当するといえる。 エ 引用発明における「基地局装置BS1からのバースト信号を受信してから移動端末装置MS1からのバースト信号を受信するまでの時間TXAK」は、本願発明における「前記検出された範囲要求の到着時刻および前記検出された範囲応答の到着時刻の間の差」に相当する。 オ 引用発明における「基地局装置BS1がバースト信号を送信してから当該バースト信号を基地局装置BS2が受信するまでの既知(一定)の時間TAB」は、「基地局装置BS1」と「基地局装置BS2」の間の「距離」と同等のものであり、本願発明における「前記第3の装置と前記装置との間の既知の距離」に相当する。 カ 引用発明における「移動端末装置MS1が基地局装置BS1からのバースト信号を受信するまでの時間TAK」が、本願発明における「前記第2の装置と前記第3の装置との間の伝送時間」に相当する。 キ 引用発明における「基地局装置BS2から移動端末装置MS1までの距離r2」が、本願発明における「前記装置と前記第2の装置との間の距離」に相当する。 ク 上記エないしキを踏まえると、引用発明における「基地局装置BS2においては、基地局装置BS1からのバースト信号を受信してから移動端末装置MS1からのバースト信号を受信するまでの時間TXAK、基地局装置BS1がバースト信号を送信してから当該バースト信号を基地局装置BS2が受信するまでの既知(一定)の時間TAB、移動端末装置MS1における処理及びタイミング同期のための既知(一定)の時間TKK、基地局装置BS1から知らせてもらうことができる時間TAK及びバースト信号の伝搬速度Vに基づいて」、「基地局装置BS2から移動端末装置MS1までの距離r2を算出」するという事項は、本願発明における「前記検出された範囲要求の到着時刻および前記検出された範囲応答の到着時刻の間の差に基づいて、かつ前記第3の装置と前記装置との間の既知の距離に基づいて、さらに前記第2の装置と前記第3の装置との間の伝送時間に基づいて、前記装置と前記第2の装置との間の距離を前記装置によって判断するステップ」に相当するといえる。 ケ 引用発明では、「基地局装置BS2において」「時間TAK」を「基地局装置BS1から知らせてもらうことができる」とされているから、「基地局装置BS2において」「時間TAK」を表す情報が「基地局装置BS1」から届けられるということが明らかといえる。このことと、本願発明における「前記第2の装置と前記第3の装置との間の前記伝送時間を表す情報が前記第3の装置から受信され」るという事項とは、「前記第2の装置と前記第3の装置との間の前記伝送時間を表す情報が前記第3の装置から届けられ」るという点で共通する。 (2) 上記(1)をまとめると、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 ア 一致点 「 距離判断のための装置による方法であって、 第2の装置と第3の装置との間で送信された範囲要求を前記装置で検出するステップであって、前記第3の装置が地理的に固定され、前記第2の装置が移動可能である、ステップと、 前記第2の装置と前記第3の装置との間で送信された範囲応答を前記装置で検出するステップと、 前記検出された範囲要求の到着時刻および前記検出された範囲応答の到着時刻の差に基づいて、かつ前記第3の装置と前記装置との間の既知の距離に基づいて、さらに前記第2の装置と前記第3の装置との間の伝送時間に基づいて、前記装置と前記第2の装置との間の距離を前記装置によって判断するステップであって、前記第2の装置と前記第3の装置との間の前記伝送時間を表す情報が前記第3の装置から届けられる、ステップと を含む方法。」 イ 相違点 (ア) 相違点1 本願発明では、「範囲要求」及び「範囲応答」が、「レンジング動作のための第1の識別子番号を含むデータフィールド」及び「レンジング動作のための第2の識別子番号を含むデータフィールド」をそれぞれ有しており、「前記範囲要求に応答して前記範囲応答が送信されたか否かを判断するステップであって、前記判断するステップは、前記第1の識別子番号と前記第2の識別子番号が一致することに応答して、前記範囲応答と前記範囲要求が同じレンジング動作の一部であると判断するステップを有する、ステップ」が設けられ、「前記装置と前記第2の装置との間の距離を前記装置によって判断するステップ」は「前記範囲応答と前記範囲要求が同じレンジング動作の一部であると判断され、前記範囲要求に応答して前記範囲応答が送信された場合」に行われ、更に、「前記検出された範囲要求の到着時刻および前記検出された範囲応答の到着時刻の間の差」が「前記装置が前記範囲要求を正常に復号したとき前記装置のカウンタを使用可能にし、前記範囲応答を正常に復号したとき前記カウンタを使用不能にすることによって記録された前記カウンタの値である」とされているのに対して、引用発明では、「基地局装置BS1」と「移動端末装置MS1」との間で互いに送信される「バースト信号」が、識別子番号を含むデータフィールドをそれぞれ有するかどうかが不明であり、また、「基地局装置BS1からのバースト信号を受信してから移動端末装置MS1からのバースト信号を受信するまでの時間TXAK」が「カウンタの値」であるかどうかも不明である点。 (イ) 相違点2 「前記第2の装置と前記第3の装置との間の前記伝送時間を表す情報」が、本願発明では、「第3の装置から受信される」のに対して、引用発明では、「基地局装置BS1」(「第3の装置」に相当。)から届けられるものの、「基地局装置BS1」からの信号として「受信」されるかどうかは不明である点。 2 相違点についての判断 (1) 相違点1について 上記第4の3(2)のとおり、引用文献7及び引用文献8によれば、「カウンタを動作させ、停止させ、カウンタ値を読むことにより、2つの時刻の間の差を計測する」ということが、本件出願の優先日前に周知技術であったといえ、引用発明においても、「基地局装置BS1からのバースト信号を受信してから移動端末装置MS1からのバースト信号を受信するまでの時間TXAK」を計測するために、カウンタを動作させ(つまり使用可能にし)、停止させ(つまり使用不能にし)、カウンタ値を読むようにすることは、当業者が適宜採用し得たことである。 ところで、引用発明を開示する引用文献4では、「基地局装置BS1」から「移動端末装置MS1」に送信される「バースト信号」及び「移動端末装置MS1」から「基地局装置BS1」に送信される応答の「バースト信号」が同じレンジング動作の一部であるかどうかを判断することについて明記されていないが、引用発明は、「複数の基地局装置BS1?BS7」から構成される通信システムにおける方法であって、「移動端末装置MS1」の位置を特定する環境において、他の基地局装置からの信号等、不要な信号も多く存在することが想定されることから、引用発明においても、「基地局装置BS1」と「移動端末装置MS1」との間で互いに送信される「バースト信号」を用いて距離を判断するにあたり、何らかの手段によって、必要な信号つまり同じレンジング動作の信号を不要な信号から区別し、必要な信号のみを判断に用いるということが当然に行われていると認められる。 そして、上記第4の2(2)のとおり、引用文献2、引用文献5及び引用文献6によれば、「送信した要求信号に対する応答信号を区別できるようにするため、応答信号の識別子の値を、対応する要求信号の識別子の値と同じ値にする」ということが、本件出願の優先日前に周知技術であったといえ、引用発明においても、「基地局装置BS1から移動端末装置MS1に送信されるバースト信号」に対して「移動端末装置MS1から基地局装置BS1に送信される応答のバースト信号」を他の不要な信号から区別するために、2つの「バースト信号」に同じ値の識別子を設け、両「バースト信号」の識別子の値の一致によって、両「バースト信号」が同じレンジング動作の一部であると判断するようにし、同じレンジング動作の一部であると判断された場合に距離の判断を行うようにすることは、当業者であれば容易に想到し得たことということができる。この場合、両「バースト信号」の識別子の一致をみるためには、各「バースト信号」を「復号」する必要があることが明らかであるから、上述の「カウンタ」の動作及び停止を、バースト信号が「正常に復号」されたことを契機として行うようにすることは、当業者が当然に考慮し得ることにすぎない。 また、識別子を「番号」とすること及び「データフィールド」に含ませるということも、当業者が適宜選択し得る単なる設計的事項にすぎない。 以上のように、引用発明において、引用文献7及び引用文献8から示唆される周知技術を適用すれば、「基地局装置BS1からのバースト信号を受信してから移動端末装置MS1からのバースト信号を受信するまでの時間TXAK」が「カウンタの値」となり、また、引用文献2、引用文献5及び引用文献6から示唆される周知技術を適用し、それに伴う設計的事項を採用すれば、「基地局装置BS1」と「移動端末装置MS1」との間で互いに送信される「バースト信号」が、同じ識別子番号を含むデータフィールドを有するものとなり、距離の判断を行う際に2つの「バースト信号」が同じレンジング動作の一部であるかどうかを判断するために「バースト信号」を「復号」して識別子番号の一致をみるようになり、更に、「正常に復号」がされたことを契機として「カウンタ」の動作及び停止を行うようになるから、これによって引用発明が相違点1に係る本願発明の構成を備えるようになることが明らかである。 (2) 相違点2について 引用発明において、「時間TAK」を表す情報を「基地局装置BS1」から「基地局装置BS2」に届けるにあたり、「基地局装置BS1」から送信した信号を「基地局装置BS2」で直接「受信」させるようにすることは、当業者であれば適宜選択し得る単なる設計的事項にすぎない。 そのような設計的事項を採用した結果、引用発明が相違点2に係る本願発明の構成を備えるようになることは明らかである。 3 請求人の主張について 請求人は、令和元年 6月18日に提出した意見書において、「本願発明によれば、装置が範囲要求を正常に復号したとき装置のカウンタを使用可能にし、範囲応答を正常に復号したときカウンタを使用不能にすることによって記録されたカウンタの値である検出された範囲要求の到着時刻および検出された範囲応答の到着時刻の間の差、第3の装置と装置との間の既知の距離、第2の装置と第3の装置との間の伝送時間に基づいて、装置と第2の装置との間の距離を装置によって判断することができるという格別な効果が得られますが、引例発明では、このような効果は得られません」との主張をしている。 しかし、請求人のいう効果は、引用発明及び本件出願の優先日前における上記周知技術から予測できる程度のものであり、「格別」のものとはいえない。 また、請求人は、同意見書において、「引例2は「Point-to-Point Protocol」のRFCであり、「Point-to-Point Protocol」における技術が、測距用無線信号と応答無線信号を利用する分野と関連性あるとは言え」ず、「引例2の第1頁に記載されるように2つのピア間のパケット伝送のためのシンプルなリンクのために設計されたプロトコルを、宛先とは異なる装置で受信される信号に対して利用することを当業者が容易に想到することはあり得」ず、また、「「Point-to-Point Protocol」の「Identifier」フィールドは、レンジング動作のための識別子番号を格納することは開示されておらず、また「Identifier」フィールドはデータフィールドであることも開示されてい」ないとの主張もしている。 しかしながら、上記2(1)で述べたように、「送信した要求信号に対する応答信号を区別できるようにするため、応答信号の識別子の値を、対応する要求信号の識別子の値と同じ値にする」ということは、本件出願の優先日前に周知技術であったといえ、これは「Point-to-Point Protocol」のRFCに限られたものでもないため(上記第4の2(1)イ及びウ参照。)、これを「複数の基地局装置BS1?BS7と移動端末装置MS1と統括基地局装置TBSとから構成されている通信システム」における方法である引用発明に適用し、「基地局装置BS1から移動端末装置MS1に送信されるバースト信号」及び「移動端末装置MS1から基地局装置BS1に送信される応答のバースト信号」に同じ値の識別子を設けようにすることに、困難性があるとは認められない。このことは、これらの「バースト信号」が、宛先とは異なる「基地局装置BS2」でも受信されるという事実によって影響されるものではない。また、上記2(1)で述べたように、識別子を「番号」とすること及び「データフィールド」に含ませるということは、当業者が適宜選択し得る単なる設計的事項にすぎない。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 4 小括 上記2(1)のとおり、相違点1に係る本願発明の構成は、引用発明と引用文献2、引用文献5及び引用文献6から示唆される周知技術と引用文献7及び引用文献8から示唆される周知技術とに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。 また、上記2(2)のとおり、相違点2に係る本願発明の構成は、引用発明に基づき、当業者が容易に想到し得たものである。 なお、上記3のとおり、請求人の主張は採用することができない。 よって、本願発明は、引用発明と引用文献2、引用文献5及び引用文献6から示唆される周知技術と引用文献7及び引用文献8から示唆される周知技術とに基づき、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 むすび 以上のとおり、本件出願の請求項1に係る発明(本願発明)は、引用文献4に記載された発明(引用発明)及び周知技術に基づき当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本件出願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審理終結日 | 2019-09-06 |
結審通知日 | 2019-09-09 |
審決日 | 2019-09-24 |
出願番号 | 特願2014-556698(P2014-556698) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(G01S)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | ▲高▼場 正光 |
特許庁審判長 |
小林 紀史 |
特許庁審判官 |
濱野 隆 櫻井 健太 |
発明の名称 | 推定飛行時間レンジング |
代理人 | 村山 靖彦 |
代理人 | 黒田 晋平 |