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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  H01L
管理番号 1364938
異議申立番号 異議2018-701045  
総通号数 249 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-09-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-12-21 
確定日 2020-07-16 
異議申立件数
事件の表示 特許第6389382号発明「半導体封止用樹脂シート及び樹脂封止型半導体装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6389382号の請求項1ないし6に係る特許を取り消す。 
理由 1 手続の経緯
特許第6389382号の請求項1ないし6に係る特許についての出願は、平成26年6月26日に出願され、平成30年8月24日にその特許権の設定登録がされ、平成30年9月12日に特許掲載公報が発行された。その特許についての本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。


平成30年12月21日 :特許異議申立人による特許異議の申立て
令和1年5月31日付け :取消理由通知書
令和1年8月5日 :特許権者による意見書の提出
令和1年9月10日付け :取消理由通知書(決定の予告)
令和1年11月14日 :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出
令和2年1月9日 :特許異議申立人による意見書の提出
令和2年3月31日付け :訂正拒絶理由通知書
令和2年5月1日 :特許権者による訂正請求取下書及び上申書の 提出

2 本件特許発明
(令和1年11月14日の訂正請求は取り下げられたので、)本件特許の請求項1ないし6にかかる発明(以下、「本件特許発明1ないし6」という。)は、特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された次の事項により特定される、次のとおりのものである。

「【請求項1】
(A)結晶性エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、及び(E)高分子カチオン系分散剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記高分子カチオン系分散剤が、ポリアミンを主鎖とする炭化水素系グラフト共重合体からなる高分子カチオン系分散剤であるエポキシ樹脂組成物をシート状に成形してなることを特徴とする半導体封止用樹脂シート。
【請求項2】
(A)結晶性エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体封止用樹脂シート。
【請求項3】
(D)無機充填剤が、シリカ粉末を含むことを特徴とする請求項1または2記載の半導体封止用樹脂シート。
【請求項4】
(D)無機充填剤の含有量が、組成物全体の70?92質量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の半導体封止用樹脂シート。
【請求項5】
(E)高分子カチオン系分散剤の含有量が、組成物全体の0.05?5質量%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の半導体封止用樹脂シート。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項記載の半導体封止用樹脂シートを用いてコンプレッション成形により半導体素子を封止してなることを特徴とする樹脂封止型半導体装置。」

3 取消理由の概要
請求項1ないし6に係る特許に対して、当審が令和1年9月10日付けの取消理由通知において特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。

請求項1ないし6に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、下記の請求項に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものである。
よって、請求項1ないし6に係る特許は、取り消されるべきものである。

引用文献1:特開2011-225856号公報(甲第5号証)
引用文献2:特開2012-107157号公報(甲第6号証)
引用文献3:特開2013-37059号公報(甲第7号証)

4 引用文献の記載
(1)引用文献1の記載事項
取消理由で通知した引用文献1には、以下の事項が記載されている。

ア.「【請求項1】
(a)熱可塑性樹脂、(b)エポキシ樹脂、(c)硬化剤、(d)窒化硼素粒子および(e)無機球状粒子を含有する電子機器用接着剤組成物であって、(e)無機球状粒子の一次平均粒径が(d)窒化硼素粒子の体積基準における一次粒径分布の10体積%粒径以下であることを特徴とする電子機器用接着剤組成物。」

イ.「【0001】
本発明は、電子機器用接着剤組成物に関する。より詳しくは、補強板(スティフナー)、放熱板(ヒートスプレッダー)、半導体素子や配線基板(インターポーザー)用半導体集積回路を実装する際に用いられるテープオートメーテッドボンディング(TAB)方式のパターン加工テープ、ボールグリッドアレイ(BGA)パッケージ用インターポーザー等の半導体接続用基板、フレキシブルプリント基板(FPC)におけるカバーレイや銅張り積層板およびその補強板、多層基板における層間接着剤、およびそれらを用いた基板部品、電子デバイスの封止材、LED、パワーモジュール用層間接着剤、ソルダーレジスト、リードフレーム固定テープ、LOC固定テープ、半導体素子等の電子部品とリードフレームや絶縁性支持基板等の支持部材との接着剤すなわちダイボンディング材、シールド材等に好適に用いられる電子機器用接着剤組成物、電子機器用接着剤シートに関する。」

ウ.「【0012】
以下、本発明の構成を詳述する。本発明の接着剤組成物は(a)熱可塑性樹脂、(b)エポキシ樹脂、(c)硬化剤、(d)窒化硼素粒子および(e)無機球状粒子を含有する電子機器用接着剤組成物であって、(e)無機球状粒子の一次平均粒径が(d)窒化硼素粒子の体積基準における一次粒径分布の10体積%粒径以下であることを特徴とする。
【0013】
本発明の電子部品用接着剤組成物は、(a)熱可塑性樹脂を少なくとも1種類含有するが、その種類は特に限定されない。熱可塑性樹脂は、可撓性、熱応力の緩和、接着性等の機能を有する。熱可塑性樹脂としては、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS)、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエン-エチレン樹脂(SEBS)、炭素数1?8の側鎖を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸エステル樹脂(アクリルゴム)、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン等が例示される。また、これらの熱可塑性樹脂は後述の(b)エポキシ樹脂あるいは(c)硬化剤との反応が可能な官能基を有していることが好ましい。具体的には、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、ビニル基、イソシアネート基等である。これらの官能基により熱硬化性樹脂との結合が強固になり、耐熱性、絶縁性が向上するので好ましい。可撓性、熱応力の緩和効果の点から、炭素数1?8の側鎖を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸エステルを必須重合成分とする共重合体は特に好ましく使用できる。上述した官能基含有量は、(a)熱可塑性樹脂中0.07?2.0eq/kgが好ましく、より好ましくは0.1?1.8eq/kgである。また、接着性、長期高温条件下での可撓性の観点から、(a)熱可塑性樹脂の重量平均分子量(Mw)は1万以上が好ましい。特に好ましくは40万以下であり、無機粒子を高充填しても接着剤貼り合わせ加工制御が容易にある。熱可塑性樹脂を2種以上用いる場合、その内少なくとも1種がこの範囲を満たしていればよい。重量平均分子量については、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により測定し、ポリスチレン換算で算出する。
【0014】
本発明の電子部品用接着剤組成物は、(b)エポキシ樹脂を少なくとも1種類含有するが、その種類は特に限定されない。(b)エポキシ樹脂を含むことにより、耐熱性、高温での絶縁性、耐薬品性、接着剤層にしたときの強度等の物性バランスを実現することができる。エポキシ樹脂は1分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されないが、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビフェニル、レゾルシノール、ジヒドロキシナフタレン、ジシクロペンタジエンジフェノール、ジシクロペンタジエンジキシレノール等のジグリシジルエーテル、エポキシ化フェノールノボラック、エポキシ化クレゾールノボラック、エポキシ化トリスフェニロールメタン、エポキシ化テトラフェニロールエタン、エポキシ化メタキシレンジアミン、シクロヘキサンエポキサイド等の脂環式エポキシ、フェノキシ樹脂等が挙げられる。難燃性の観点からハロゲン化エポキシ樹脂も挙げられるが、環境影響の観点からバロゲンを含まない難燃タイプのエポキシ樹脂、具体的にはリン含有エポキシ樹脂、窒素含有エポキシ樹脂も用いてもよい。これらを単独または2種以上用いても良い。
【0015】
これらの(b)エポキシ樹脂の中で、本発明において好ましく使用されるのは、接着性、接着剤組成物をシート化する際の製膜性に優れる点で、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂などであり、この中でも分子量が低く、常温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂が特に好ましい。
【0016】
本発明の接着剤物質中に含有される(b)エポキシ樹脂の量は(d)窒化硼素粒子(e)無機球状粒子の総量100重量部に対し3?20重量部が好ましい。3重量部以上であることにより充分な接着性が得られ、20重量部以下であることにより熱伝導率が向上する。その中でも、接着剤組成物の架橋密度を高めるために、1分子内に3個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂が好ましく用いられる。このような基を用いて架橋密度を高くすることにより、耐熱性、耐リフロー性、膜強度、耐溶剤性に優れた接着剤組成物を得ることができる。」

エ.「【0017】
本発明の接着剤組成物は、(c)硬化剤を含有する。(a)熱可塑性樹脂の官能基や(b)エポキシ樹脂と架橋反応する硬化剤を含有することで硬化後の接着力、耐熱性等が向上する。硬化剤の例としては、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2’,3,3’-テトラクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,4,4’-トリアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体等の三フッ化ホウ素のアミン錯体、ジシアンジアミド、フェノール、クレゾールフェノール、p-tBuフェノール、p-フェニルフェノール等のアルキル置換フェノール、テルペン、ジシクロペンタジエン等の環状アルキル変性フェノール、ニトロ基、ハロゲン基、シアノ基、アミノ基等のヘテロ原子を含む官能基を有するもの、ナフタレン、アントラセン等の骨格を有するもの、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、レゾルシノール、ピロガロール等の多官能性フェノールからなる樹脂が挙げられる。またこれら種々のフェノールにメチロール基が付加したレゾール樹脂や、高分子化したノボラック樹脂を用いることができる。他には尿素樹脂、マレイミド樹脂、シアナート樹脂、アセタール樹脂等が挙げられる。これらを単独または2種以上用いても良い。(c)硬化剤の添加量は、(a)熱可塑性樹脂および(b)エポキシ樹脂の総量100重量部に対して10?200重量部、好ましくは20?180重量部である。」

オ.「【0018】
(d)窒化硼素粒子は熱伝導性を有する無機充填剤の一つであり、ダイヤモンド類似の等方的構造を有する立方晶および黒煙類似の層状構造を有する六方晶の2タイプがある。窒化硼素粒子は鱗片形状をしており、鱗片の面方向は厚さ方向よりも熱伝導率が二桁高く、熱伝導異方性を有している。そのため窒化硼素粒子の面方向を接着剤層の厚さ方向に配向させることにより接着剤層に接着している電子部品同士の熱伝導性を高めることができる。
・・・・中略・・・・
【0022】
(d)窒化硼素粒子の添加量は、(a)熱可塑性樹脂(b)エポキシ樹脂(c)硬化剤との総量100重量部に対して40?1900重量部であることが好ましい。40重量部以上あれば熱伝導性が向上し、1900重量部以下であれば絶縁破壊電圧に優れる。さらに好ましくは60?1100重量部であり、100?900重量部が最も好ましい。」

カ.「【0023】
次に(e)無機球状粒子を併用することが重要である。つまり(d)窒化硼素粒子の面方向は接着剤層と同方向に配向することで安定性を有しているが、(e)無機球状粒子が窒化硼素粒子間に介在することにより窒化硼素粒子が接着剤層の厚さ方向に配向するため熱伝導性が向上する。しかし一方で窒化硼素粒子面と樹脂同士の密着性が小さいために厚さ方向に配向すると接着剤厚さ方向の絶縁破壊電圧が低下し、熱伝導性とのトレードオフが生じる。ここで(e)球状無機粒子とは、熱伝導率が5W/mK以上を有する球状粒子であり、具体的にはシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、銀、金、窒化珪素、炭化珪素、酸化ベリリウム、酸化チタン、炭化硼素、炭化チタン、カーボンブラック、ダイヤモンド粉末等が挙げられ、これらの中から選択される少なくとも1種類以上であることが必要である。球状であることが重要であり、(d)窒化硼素粒子の配向性を制御しやすい。」
・・・・中略・・・・
【0027】
(e)無機球状粒子の添加量は、(d)窒化硼素粒子と粒子と(e)無機球状粒子の総量に対して5?50重量%であることが好ましい。5重量%以上では絶縁破壊電圧に優れ、50重量%以下であれば(d)窒化硼素粒子同士の接点阻害が軽減されるため、熱伝導性が向上する。更に好ましくは15?35重量%であり、熱伝導性と絶縁破壊電圧とのバランスが向上する。」

キ.「【0028】
本発明の接着剤組成物は、硬化促進作用の向上の点で、触媒を用いることが可能である。例えば(b)エポキシ樹脂や(c)硬化剤としてフェノール樹脂を用いた時には、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体等の三フッ化ホウ素のアミン錯体、2-アルキル-4-メチルイミダゾール、2-フェニル-4-アルキルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の有機酸、トリフェニルフォスフィン、ジシアンジアミド、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α-メチルベンジルメチルアミン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセチルアセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物ヘキサミン等を用いることが可能である。
【0029】
硬化触媒の添加量は(b)エポキシ樹脂100重量部に対して0.3?5.0重量部の範囲にあることが好ましい。0.3重量部以上とすることで硬化促進作用が得られ、5.0重量部以下とすることで保存安定性が向上する。」

ク.「【0032】
(d)窒化硼素粒子(e)無機球状粒子等と樹脂組成物により良く分散するための(f)高分子分散剤を使用することが可能である。例えば、アジスパ-PB-821、822、881、PN?411,PA-111(以上味の素ファインテクノ社製)、ヒノアクトKF-1500、T-6000、T-8000、T-8000EプレンアクトAL-M(以上 川研ファインケミカル社製)、DISPERBYK-2001、ANTI-TERRA203、BYK-P104、DISPERBYK-111、DISPERBYK-180、DISPERBYK-182(以上ビックケミー社製)、ホモゲノールL-18、L-1820、L-95、L-100(以上花王ケミカル社製)等の高分子系分散剤が挙げられ、これらを単独または2種以上用いても良い。特にアミノ基を官能基として有するものが好ましく、(d)窒化硼素粒子、(e)無機球状粒子等とに作用するため(d)窒化硼素粒子(e)無機球状粒子等の分散性が向上する。また(b)エポキシ樹脂とも作用し樹脂マトリックスと3次元的に化学結合を形成するため、添加剤単体が接着剤組成物中を遊離することが抑制できる。これらの結果として絶縁破壊電圧が向上する。(f)高分子分散剤のアミン価10以上が好ましく、アミン価30以上がより好ましい。ここでアミン価とは、試料1gを中和するのに必要な塩酸量に相当する等量の水酸化カリウムのmg数を示す。添加量は(d)窒化硼素粒子(e)無機球状粒子の総量100重量部に対して0.3?5重量部以上が好ましく、0.5?3重量部以上がより好ましい。」

ケ.「【0034】
本発明の電子機器用接着剤シート(以下接着剤シートという)とは、本発明の接着剤組成物からなる接着剤層と、1層以上の剥離可能な保護フィルム層とを有する構成のものをいう。たとえば、保護フィルム層/接着剤層の2層構成、あるいは、図1に示す保護フィルム層1/接着剤層2/保護フィルム層1の3層構成がこれに該当する。また、接着剤層と保護フィルム層以外に別の層を有していても良い。例えば金属箔または金属板/接着剤層/保護フィルム層の構成体、接着剤層の内部に炭素繊維のクロス、セラミック板等の熱伝導性材料を積層した複合構造、接着剤層の内部にポリイミド等の絶縁性フィルムが積層された複合構造等がこれにあたる。」

コ.「【0053】
(C)接着剤層は本発明の電子機器用接着剤シートの保護フィルム層を剥離したものであり、一方の接着剤層面は(B)導体パターンが形成されていない層と、他面の接着剤層面は(A)絶縁体層および導体パターンからなる配線基板層と加熱ラミネートを行った後に(C)接着剤層の加熱硬化を行い、半導体接続用基板が得られる。また必要に応じて加熱プレス機等で加圧しながら(C)接着剤層の加熱硬化することもできる。」


・上記イには、電子デバイスの封止材に用いる電子機器用接着剤シートが記載されている。
また、上記ケには、該電子機器用接着剤シートは、接着剤組成物からなる接着剤層と、剥離可能な保護フィルム層からなることが記載されている。
そして、上記ウの段落【0012】には、接着剤組成物が、熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤、窒化硼素粒子、無機球状粒子を含有すること、さらに、上記キ及びクには、硬化促進作用の向上のための触媒、高分子分散剤を含有することが記載されている。
してみると、引用文献1には、熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤、窒化硼素粒子、無機球状粒子、硬化促進作用の向上のための触媒、高分子分散剤を含有する電子デバイスの封止材である電子機器用接着剤シートが記載されているといえる。

・上記ウの段落【0014】には、エポキシ樹脂はビフェニルであること、また、段落【0016】には、エポキシ樹脂の添加量は窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量100重量部に対し3?20重量部であることが記載されている。

・上記エの段落【0017】には、硬化剤は高分子化したノボラック樹脂であることが記載されている。

・上記オの段落【0018】には、窒化硼素粒子は熱伝導性を有する無機充填剤であること、また、上記オの段落【0022】には、窒化硼素粒子の添加量は熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤との総量100重量部に対して40?1900重量部であることが記載されている。

・上記カの段落【0023】には、無機球状粒子はシリカであること、さらに、段落【0027】には、無機球状粒子の添加量は窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量に対して5?50重量%であることが記載されている。

・上記クには、高分子分散剤はアジスパーPB-821(味の素ファインテクノ社製)であって、添加量は窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量100重量部に対して0.3?5重量部以上であることが記載されている。

・上記キの段落【0028】には、硬化促進作用の向上のための触媒として、イミダゾール誘導体、ベンジルジメチルアミン、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7用いること、さらに、段落【0029】には、添加量がエポキシ樹脂100重量部に対して0.3?5.0重量部の範囲にあることが記載されている。

したがって、上記記載事項及び図面を総合勘案すると、引用文献1には以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤、窒化硼素粒子、無機球状粒子、硬化促進作用の向上のための触媒、高分子分散剤を含有する電子デバイスの封止材である電子機器用接着剤シートにおいて、
エポキシ樹脂はビフェニルであって、その添加量は、窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量100重量部に対し3?20重量部であり、
硬化剤は高分子化したノボラック樹脂であり、
窒化硼素粒子は熱伝導性を有する無機充填剤であって、その添加量は、熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤との総量100重量部に対して40?1900重量部であり、
無機球状粒子はシリカであって、その添加量は、窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量に対して5?50重量%であり、
高分子分散剤はアジスパーPB-821(味の素ファインテクノ社製)であって、その添加量は、窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量100重量部に対して0.3?5重量部以上であって、
硬化促進作用の向上のための触媒として、イミダゾール誘導体、ベンジルジメチルアミン、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7が用いられ、その添加量は、エポキシ樹脂100重量部に対して0.3?5.0重量部である、
電子機器用接着剤シート。」

(2)引用文献2の記載事項
取消理由で通知した引用文献2には、以下の事項が記載されている。

「【0027】
本発明の顔料組成物が含有する樹脂分散剤としては、公知の樹脂分散剤であれば特に限定されないが、本発明の含金アゾ顔料分散剤のスルホン酸誘導体部位との親和性を考慮した場合、カチオン系の樹脂分散剤が好ましい。カチオン系の樹脂分散剤としては、例えば、ビッグケミージャパン株式会社のBYK112、116、140、142、161、162、164、166、182、2000、2001、2050、2070、2150、エフカ社のEFKA4010、4015、4020、4050、4055、4060、4300、4330、4400、4406、日本ルーブリゾール株式会社のソルスパース、24000、32500、味の素ファインテクノ社のアジスパーPB711、821、822、881などが挙げられる。樹脂分散剤の添加量は、顔料100質量部に対して通常5?100質量部、好ましくは10?50質量部である。樹脂分散剤の添加量が5質量部よりも少ない場合は、良好な分散安定性を得ることができない。」

上記記載事項によれば、引用文献2には以下の技術事項(以下、「引用文献2記載の技術事項」という。)が記載されている。
「味の素ファインテクノ社のアジスパーPB821は、カチオン系の樹脂分散剤である」こと。


(3)引用文献3の記載事項
取消理由で通知した引用文献3には、以下の事項が記載されている。

「【0023】
ポリアミン系分散剤(B)は、主鎖がポリアミン及び/又はポリイミン、側鎖がポリエステルであるグラフトポリマーであることが好ましい。
前記グラフトポリマーの主鎖であるポリアミンとしては、ポリアリルアミン、ポリ(n-アルキル)アリルアミン、ポリビニルアミン等が挙げられ、主鎖であるポリイミンとしては、炭素数2?6のアルキレンイミンの重合体が挙げられる。ポリイミンとは、ポリ(C_(2)?_(4)アルキレンイミン)が好ましく、ポリエチレンイミンがより好ましい。
主鎖であるポリアミン及び/又はポリイミンは、直鎖であってもよいが、枝分れ鎖であることが好ましく、各種の市販品から目的とする必要物性に応じて適当な分子量のものを、選択し使用することができる。該ポリアミン及び/又はポリイミンの重量平均分子量は、300?10,000が好ましく、500?5,000がより好ましい。
側鎖であるポリエステルは、ヒドロキシカルボン酸又はラクトンを、エステル化触媒(例えばチタン酸テトラブチル、ナフテン酸ジルコニウム、酢酸亜鉛等)の存在下でカルボン酸(例えば酢酸、カプロン酸、ラウリン酸等)と130?200℃で加熱重合することにより調製することができる。
ヒドロキシカルボン酸としては、炭素数8?20、好ましくは炭素数14?20の飽和又は不飽和のヒドロキシカルボン酸が挙げられ、その好適例としては、ω-ヒドロキシステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、10-ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸等が挙げられる。
前記グラフトポリマーの中では、主鎖がポリアリルアミン又はポリエチレンイミンで、側鎖がω-ヒドロキシステアリン酸又は12-ヒドロキシステアリン酸の重合体、ラクトンの開環重合体であるポリエステルであることが好ましく、主鎖がポリエチレンイミン、側鎖がω-ヒドロキシステアリン酸又は12-ヒドロキシステアリン酸の重合体であるポリエステルであることがより好ましい。
【0024】
ポリアミン系分散剤(B)としては、例えば特許第1940521号、特許第1570685号、特許第3504268号、特表2003-509205号等の公報等に記載されているものを使用することができる。
ポリアミン系分散剤(B)の好ましい市販品としては、日本ルーブリゾール株式会社製の商品名:ソルスパース24000GR(酸価25mgKOH/g、アミン価40mgKOH/g、主鎖:ポリイチレンイミン、側鎖:12-ヒドロキシステアリン酸の重合体であるポリエステル)、ソルスパース24000SC(酸価25mgKOH/g、アミン価40mgKOH/g)、同32000(酸価15mgKOH/g、アミン価30mgKOH/g)、同33000(酸価26mgKOH/g、アミン価41mgKOH/g);味の素ファインテクノ株式会社製の商品名:アジスパーPB-821(酸価17mgKOH/g、アミン価10mgKOH/g、主鎖:ポリアリルアミン、側鎖:ポリカプロラクトン)、同PB-822(酸価12mgKOH/g、アミン価17mgKOH/g)、同PB-824(酸価21mgKOH/g、アミン価17mgKOH/g)、同PB-827(酸価13mgKOH/g、アミン価17mgKOH/g)、同PB-881(酸価17mgKOH/g、アミン価17mgKOH/g)等が挙げられる。」

・上記アの段落【0024】には、味の素ファインテクノ社のアジスパーPB821は、主鎖がポリアリルアミン、側鎖がポリカプロラクトンであるポリアミン系分散剤であること記載されている。また、段落【0024】によれば、該ポリアミン系分散剤は、主鎖がポリアミン及び/又はポリイミン、側鎖がポリエステルであるグラフトポリマーである。

上記記載事項によれば、引用文献3には以下の技術事項(以下、「引用文献3記載の技術事項」という。)が記載されている。
「味の素ファインテクノ社のアジスパーPB821は、主鎖がポリアリルアミン、側鎖がポリカプロラクトンであるグラフトポリマーである」こと。

5 対比・判断
(1)本件特許発明1について
本件特許発明1と引用発明を対比する。

a.引用発明の「エポキシ樹脂」は、ビフェニルであって、ビフェニルは結晶性のエポキシ樹脂であるから、本件特許発明1の「結晶性エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂」に相当する。

この点に関して特許権者は令和1年8月5日付け意見書、及び令和1年11月14日付け意見書において、
引用文献1には、“結晶性”のエポキシ樹脂を用いた具体例は記載されていないため、本件特許発明1の構成が実質的に記載されておらず、この点で両発明の発明特定事項は相違する旨、
また、エポキシ樹脂の種類の相違により、その得られる結果が大きく異なり、引用文献1には実質的に本件特許発明が記載されているとは言えず、本件特許発明1と引用発明とはそれぞれ技術的思想が異なるものであって、その効果についても本件特許発明1が引用発明に対して顕著な効果を奏する旨を主張している。
しかしながら、引用文献1の段落【0014】には、エポキシ樹脂に関しては、1分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されないこと、また、エポキシ樹脂の具体例としてビフェニル、レゾルシノール等の結晶性のエポキシ樹脂が記載されていることから、引用文献1には結晶性のエポキシ樹脂を用いた発明も記載されているといえ、この点において本件特許発明1と引用発明の発明特定事項が相違しているとはいえない。
そして、引用発明は、本件特許発明1と同様の結晶性エポキシ樹脂を用いるものであるから、同様の効果を奏するものと認められる。また、半導体の封止剤に用いられるエポキシ樹脂として結晶性のものを用いることで、耐リフロー性、耐湿性の効果が得られることは技術常識(必要であれば、特開2013-105960号公報(特に、段落【0010】等参照)、特開平11-60687号公報(特に、段落【0004】等参照)、等参照。)であって、顕著な効果を有するとも認められないことから、上記主張は採用できない。

b.引用発明の「硬化剤」は、高分子化したノボラック樹脂であって、ノボラック樹脂はフェノールとホルムアルデヒドを縮合したフェノール樹脂であるから、特許特許発明1の「フェノール樹脂硬化剤」に相当する。

c.引用発明の「硬化促進作用の向上のための触媒」は、本件特許発明1の「硬化促進剤」に相当する。

d.引用発明の「窒化硼素粒子」及び「無機球状粒子」は、本件特許発明1の「無機充填剤」に相当する。

e.引用発明の「高分子分散剤」である「アジスパーPB-821(味の素ファインテクノ社製)」は、引用文献2(特に、段落【0027】参照。)によればカチオン系分散剤であって、さらに、引用文献3(特に、段落【0023】、【0024】参照。)によれば、主鎖がポリアリルアミン、側鎖がポリカプロラクトンであるグラフトポリマーである。また、ポリカプロラクトンはポリエステルであって炭化水素系の物質といえる。
したがって、引用発明の「高分子分散剤はアジスパーPB-821(味の素ファインテクノ社製)」であることは、本件特許発明1の「高分子カチオン系分散剤」、及び「前記高分子カチオン系分散剤が、ポリアミンを主鎖とする炭化水素系グラフト共重合体からなる高分子カチオン系分散剤である」ことに相当する。

この点に関して特許権者は令和1年8月5日付け意見書において、
本件特許発明1で用いられる高分子カチオンにおいて「炭化水素系」とは、その用語通り、側鎖に主として炭化水素基を有することを意味し、「炭化水素基」とは、炭素原子と水素原子だけで構成された側鎖を意味します。一方、引用文献1に記載された分散剤は、側鎖にポリカプロラクトンを有するもので、この側鎖は酸素原子を含有する構造であって、通常、炭化水素基とは区別されるものであります。このような構造は、本技術分野においては、一般に「(ポリ)エステル系」と呼ばれて構造的な分類をすることが一般的かと思料します。したがって、引用文献1に記載の酸素原子を含有するポリエステル系の側鎖を有する分散剤は、本願発明のポリアミンを主鎖とする炭化水素系のグラフト共重合体からなる高分子カチオン系分散剤に該当せず、この点からも、本件特許発明1と引用発明とは互いに相違する旨を主張している。
確かに、「炭化水素基」とは、炭素原子と水素原子だけで構成されるものと認められる。しかしながら、本件特許発明1においては「炭化水素系」と記載されており、通常、炭化水素系という場合には、炭化水素を骨格として、酸素や窒素等を含む有機化合物を総称するものであって、アルコール、アルデヒド、エステルなどを含むものである。したがって、引用文献1に記載の酸素原子を含有するポリエステル系の側鎖を有する分散剤は、本願発明のポリアミンを主鎖とする炭化水素系のグラフト共重合体からなる高分子カチオン系分散剤に該当し、この点で、本件特許発明1と引用発明とは互いに相違するとはいえず、上記主張は採用できない。

f.引用発明の「電子機器用接着剤シート」は、エポキシ樹脂、硬化剤、窒化硼素粒子、無機球状粒子、硬化促進作用の向上のため触媒、及び、高分子分散剤からなるものであるから、本件特許発明1の「(A)結晶性エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、及び(E)高分子カチオン系分散剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物」に相当する。
そして、引用発明の「電子機器用接着剤シート」は、樹脂からなる電子デバイスの封止のためのシートである。また、引用文献1の段落【0001】には「半導体素子等の電子部品」と記載されていることから、封止される電子デバイスに半導体が含まれることは明らかである。よって、引用発明の「電子デバイスの封止材である電子機器用接着剤シート」は、本件特許発明1の「半導体封止用樹脂シート」に相当する。

してみると、請求項1に係る発明と引用発明は、全ての発明特定事項において一致しており、両者の間に相違点はないから、請求項1に係る発明は、引用文献1に記載された発明である。


(2)本件特許発明2について
引用発明のエポキシ樹脂はビフェニルである。
したがって、請求項2に係る発明は、引用文献1に記載された発明である。

(3)本件特許発明3について
引用発明の無機球状粒子はシリカである。
したがって、請求項3に係る発明は、引用文献1に記載された発明である。

(4)本件特許発明4について
引用発明における各組成物の添加量は、
(a)窒化硼素粒子の添加量が、熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤との総量100重量部に対して40?1900重量部(総量に対して40?1900重量%)であり、
(b)無機球状粒子の添加量が、窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量に対して5?50重量%であり、
(c)エポキシ樹脂の添加量が、窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量100重量部に対し3?20重量部(総量に対して3?20重量%)であり
(d)硬化促進作用の向上のための触媒の添加量が、エポキシ樹脂100重量部に対して0.3?5.0重量部(エポキシ樹脂の重量に対して0.3?5.0重量%)であり、
(e)高分子分散剤の添加量が、窒化硼素粒子と無機球状粒子の総量100重量部に対して0.3?5重量部以上(総量に対して0.3?5重量%以上)である。
してみると、例えば、熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤との総量100重量部として、
窒化硼素粒子を400重量部((a)において400重量%とした場合)とし、
無機球状粒子を200重量部((b)において33重量%とした場合)とし、
硬化促進の触媒を3重量部((c)おいて10重量%とすることでエポキシ樹脂を60重量部として、(d)において5重量%とした場合)とし、
高分子分散剤を12重量部((e)において2重量%とした場合)とする場合を含むものである。
そして、この場合、組成物全体の総量は715重量部(100+400+200+3+12)、窒化硼素粒子と無機球状粒子の合計600重量部であり、窒化硼素粒子と無機球状粒子の含有量は組成物全体の84質量%(600/715)であるから、組成物全体の70?92質量%であると認められる。
したがって、請求項4に係る発明は、引用文献1に記載された発明である。

(5)本件特許発明5について
上記(4)において、組成物全体の総量は715重量部に対して、高分子分散剤を12重量部であって、高分子分散剤は組成物全体の1.68質量%(12/715)となり、組成物全体の0.05?5質量%であると認められる。
したがって、請求項5に係る発明は、引用文献1に記載された発明である。

(6)本件特許発明6について
上記(1)で検討したように、引用発明の「電子機器用接着剤シート」は、半導体用の封止ための樹脂シートであって、半導体を樹脂シートでコンプレッション成形することは普通に行われることであるから、引用文献1には、引用発明の「電子機器用接着剤シート」を用いてコンプレッション成形により半導体素子を封止する樹脂封止型半導体装置が記載されているといえる。
したがって、請求項6に係る発明は、引用文献1に記載された発明である。


6 むすび
以上のとおり、請求項1ないし6に係る発明は、引用文献1に記載された発明である。よって、請求項1ないし6に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものであり、同法第113条第2号に該当するから、取り消されるべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2020-06-05 
出願番号 特願2014-131004(P2014-131004)
審決分類 P 1 651・ 113- Z (H01L)
最終処分 取消  
前審関与審査官 豊島 洋介  
特許庁審判長 酒井 朋広
特許庁審判官 國分 直樹
山澤 宏
登録日 2018-08-24 
登録番号 特許第6389382号(P6389382)
権利者 京セラ株式会社
発明の名称 半導体封止用樹脂シート及び樹脂封止型半導体装置  
代理人 特許業務法人サクラ国際特許事務所  

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