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審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する C07D
審判 訂正 特許請求の範囲の実質的変更 訂正する C07D
審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する C07D
審判 訂正 (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降) 訂正する C07D
管理番号 1369200
審判番号 訂正2020-390079  
総通号数 254 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-02-26 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2020-08-28 
確定日 2020-12-07 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6563017号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6563017号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6563017号(以下「本件特許」という。)は、2015年8月27日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2014年8月28日 インド(IN))を国際出願日とする特願2017-530424号の請求項1?14に係る発明について、令和1年8月2日に特許権の設定登録がなされたものである。
そして、令和2年8月28日に本件訂正審判の請求がなされたものである。

第2 請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第6563017号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」というものであり、すなわち、本件特許に係る願書に添付した特許請求の範囲を訂正請求書に記載した、下記の訂正事項1-1?1-2(まとめて、「訂正事項1」ともいう。)、訂正事項2の訂正を行うことで訂正特許請求の範囲のとおりに訂正することを求めるというものである。

[訂正事項1-1]
訂正前の特許請求の範囲の請求項1に「Z^(2′)はCR^(5′)またはNであり;」と記載されているのを削除する。
請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2?7、9?14についても同様についても同様に訂正する。

[訂正事項1-2]
訂正前の特許請求の範囲の請求項1に「R^(5′)は、H、Hal、NR^(3)R^(4)、NO_(2)、2から12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキル、または1から12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルであって、1から3個のCH_(2)基はO、NR^(3)、S、SO、SO_(2)、CO、COO、OCO、CONR^(3)、NR^(3)COから選択される基によって置き換わっており、および/または1から5個の水素原子がHal、NR^(3)R^(4)、NO_(2)、OR^(3)、Het、ArCycによって置き換わっている直鎖もしくは分岐アルキル、またはR^(5′)はAr、HetもしくはCycを示し;Rがメチル以外であり、および/またはWがCHであり、および/またはAが
【化4】(当審注:式は省略する。)
以外であり、および/またはZ^(1)がOもしくはNR^(3)であり、および/またはZ^(2)がNであり、および/またはZ^(3)がCR^(5)であり、および/またはR^(5)がH以外であり、および/または式(I)の化合物がラセミ体でなない場合、R^(5′)はメチルを示すこともでき;」と記載されているのを削除する。
請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2?7、9?14についても同様に訂正する。

[訂正事項2]訂正前の特許請求の範囲の請求項6に「R^(5′)、」と記載されているのを削除する。
請求項6を直接的又は間接的に引用する請求項7、9?14についても同様に訂正する。

第3 当審の判断
1 訂正事項1-1について
(1)訂正の目的について
審判請求人は、訂正事項1-1について、審判請求書 6 請求の理由の(3)ア(ア)aにおいて、訂正事項1は特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正である旨主張しているので、以下検討する。

ア 明瞭でない記載の釈明について
(ア)「明瞭でない記載の釈明」を目的とする訂正が認められる前提
特許請求の範囲の訂正が、明瞭でない記載の釈明を目的とするものとして認められるには、特許請求の範囲自体の不明瞭な記載等の特許請求の範囲に生じている記載上の不備を訂正し、本来の意味を明らかにするものであることが必要である。

(イ)判断
そこで、上記のことを前提として、訂正事項1-1について検討する。

訂正前の請求項1の記載をみると、式(I)の構造式及び各基の定義の中に、訂正事項1-1により削除しようとする部分以外に「Z^(2′)」という記載はないから、訂正事項1-1により削除しようとする部分の「Z^(2′)」の定義の記載は、式(I)に存在しない基の定義の記載であって、いかなる技術的事項を意味しているのかが不明であり、不明瞭な記載であるといえる。
そうすると、訂正事項1-1は、式(I)に存在しない基の定義の記載という不明瞭な記載が存在していたところ、この不明瞭な記載を削除し、本来の意味である存在しない状態にするものであるといえる。

したがって、上記訂正事項1-1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であると認められる。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるかについて
訂正事項1-1は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項1の記載の不明瞭な記載を削除し、本来の意味を明らかにしたものであるので、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載された技術的事項からみて、新たな技術的事項を導入しているとはいえない。
したがって、上記訂正事項1-1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1-1は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項1の記載の不明瞭な記載を削除し、本来の意味を明らかにしたものであるので、発明のカテゴリーを変更するものではなく、特許請求の範囲は実質的に変わらず、特許請求の範囲を、実質上拡張し、又は変更するものではないので、特許法第126条第6項の規定に適合するといえる。

また、請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2?7、9?14についての訂正は、請求項1と同様の訂正であるから、上記(1)?(3)において検討したのと同様に、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。

2 訂正事項1-2について
(1)訂正の目的について
審判請求人は、訂正事項1-2について、審判請求書 6 請求の理由の(3)ア(ア)aにおいて、訂正事項1-2は特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正である旨主張しているので、以下検討する。

「明瞭でない記載の釈明」を目的とする訂正が認められる前提は、前記1(1)ア(ア)において述べたとおりである。
そこで、上記のことを前提として、訂正事項1-2について検討する。

訂正前の請求項1に記載された「R^(5′)」は「Z^(2′)」の定義に用いられているものであるところ、上記1で述べたとおり、「Z^(2′)」の定義の記載は、式(I)に存在しない基の定義の記載であるから、「R^(5′)」に関する記載も、存在しない基に関するものである。
したがって、訂正事項1-2により削除しようとする部分の「R^(5′)」の定義の記載は、式(I)に存在しない基の定義の記載であって、いかなる技術的事項を意味しているのかが不明であり、不明瞭な記載であるといえる。
そうすると、訂正事項1-2は、式(I)に存在しない基の定義の記載という不明瞭な記載が存在していたところ、この不明瞭な記載を削除し、本来の意味である存在しない状態にするものであるといえる。

したがって、上記訂正事項1-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であると認められる。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるかについて
訂正事項1-2は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項1の記載の不明瞭な記載を削除し、本来の意味を明らかにしたものであるので、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載された技術的事項からみて、新たな技術的事項を導入しているとはいえない。
したがって、上記訂正事項1-2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1-2は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項1の記載の不明瞭な記載を削除し、本来の意味を明らかにしたものであるので、発明のカテゴリーを変更するものではなく、特許請求の範囲は実質的に変わらず、特許請求の範囲を、実質上拡張し、又は変更するものではないので、特許法第126条第6項の規定に適合するといえる。

また、請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2?7、9?14についての訂正は、請求項1と同様の訂正であるから、上記(1)?(3)において検討したのと同様に、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。

3 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
審判請求人は、訂正事項2について、審判請求書 6 請求の理由の(3)ア(イ)aにおいて、訂正事項2は特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正である旨主張しているので、以下検討する。

「明瞭でない記載の釈明」を目的とする訂正が認められる前提は、前記1(1)ア(ア)において述べたとおりである。
そこで、上記のことを前提として、訂正事項2について検討する。

訂正前の請求項6の記載をみると【化7】に記載された式及びその定義の記載には、訂正事項2により削除しようとする部分以外に「R^(5′)」という記載はない。
さらに、上記2において検討したように、訂正前の請求項6が引用する訂正前の請求項1に記載された「R^(5′)」は「Z^(2′)」の定義に用いられているものであるところ、上記1で述べたとおり、「Z^(2′)」の定義の記載は、式(I)に存在しない基の定義の記載であるから、「R^(5′)」に関する記載も、存在しない基に関するものである。
したがって、訂正前の請求項6の「R^(5′)、」という記載は、式(I)に存在しない基の定義の記載であって、いかなる技術的事項を意味しているのかが不明であり、不明瞭な記載であるといえる。
そうすると、訂正事項2は、式(I)に存在しない基の定義の記載という不明瞭な記載が存在していたところ、この不明瞭な記載を削除し、本来の意味を明らかにするものであるといえる。

したがって、上記訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であると認められる。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるかについて
訂正事項2は、上記(1)で検討したように、特許請求の範囲の訂正前の請求項6の記載の不明瞭な記載を削除し、本来の意味を明らかにしたものであるので、願書に最初に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載された技術的事項からみて、新たな技術的事項を導入しているとはいえない。
したがって、上記訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項2は、上記(1)で検討したように、特許請求の範囲の訂正前の請求項6の記載の不明瞭な記載を削除し、本来の意味を明らかにしたものであるので、発明のカテゴリーを変更するものではなく、特許請求の範囲は実質的に変わらず、特許請求の範囲を、実質上拡張し、又は変更するものではないので、特許法第126条第6項の規定に適合するといえる。

また、請求項6を直接的又は間接的に引用する請求項7、9?14についての訂正は、請求項6と同様の訂正であるから、上記(1)?(3)において検討したのと同様に、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。

第4 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。

 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物または該化合物の医薬として使用可能な溶媒和物、塩、互変異体、エナンチオマー、ラセミ体もしくは立体異性体(あらゆる比率でのこれらの混合物を含む)もしくは1以上のH原子がD(重水素)によって置き換わっている式(I)の化合物。
【化1】

[式中、
Rは1から6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルであり、1から5個の水素原子がHalまたはOHによって置き換わっていることができ;
WはCHまたはNであり;
Aは下記の基:
【化2】

のいずれかを示し;
XはNまたはCR″′であり;
X^(1)、X^(2)はNまたはCR″′であり;
X^(3)はNまたはCR″″′であり;
YはO、S、SOまたはSO_(2)であり;
R′、R″は、それぞれ独立にH、Halまたは1から12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルを示し;
R″′、R″′′は独立に、H、Hal、NR^(3)R^(4)、CHR^(3)R^(4)、OR^(3)、CN、1から12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルであって、1から3個のCH_(2)基はO、NR^(3)、S、SO、SO_(2)、CO、COO、OCO、CONR^(3)、NR^(3)COから選択される基によって置き換わっていることができ、1から5個の水素原子はHal、NR^(3)R^(4)またはNO_(2)によって置き換わっていても良い直鎖もしくは分岐アルキルを示し;
R″″′はH、Hal、NR^(3)R^(4)、CHR^(3)R^(4),CN、1から12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルであって、1から3個のCH_(2)基はNR^(3)、S、SO、SO_(2)、CO、COO、OCO、CONR^(3)、NR^(3)COから選択される基によって置き換わっていることができ、1から5個の水素原子がHal、NR^(3)R^(4)またはNO_(2)によって置き換わっていても良い直鎖もしくは分岐アルキルを示し;
R^(3)、R^(4)は、それぞれ独立にHまたは1から12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキル基を示し;
Qは、下記の基:
【化3】


のうちの一つを示し;
Z^(1)はS、O、NR^(3)であり;
Z^(2)、Z^(3)は独立に、CR^(5)、CR^(6)またはNを示し;
TはN、CHまたはCR^(7)であり;
R^(5)、R^(6)、R^(7)は独立に、H、Hal、NR^(3)R^(4)、NO_(2)、1から12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルであって、1から3個のCH_(2)基がO、NR^(3)、S、SO、SO_(2)、CO、COO、OCO、CONR^(3)、NR^(3)COから選択される基によって置き換わっていることができ、1から5個の水素原子がHal、NR^(3)R^(4)、NO_(2)、OR^(3)、Het、Ar、Cycによって置き換わっていても良い直鎖もしくは分岐アルキル、またはAr、HetもしくはCycを示し;
R^(8)はH、メチルまたは2から12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルであって、1から3個のCH_(2)基がO、NR^(3)、S、SO、SO_(2)、CO、COO、OCO、CONR^(3)、NR^(3)COから選択される基によって置き換わっていることができ、1から5個の水素原子がHal、NR^(3)R^(4)またはNO_(2)によって置き換わっていても良い直鎖もしくは分岐アルキルを示し;
HalはF、ClまたはIを示し;
Hetは飽和、不飽和もしくは芳香環を示し、それは単環式もしくは二環式または縮合二環式であり、3から8個の環員を有し、N、OおよびSから選択される1から4個のヘテロ原子を含み、R^(5)、HalおよびOR^(3)から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く;
Arは6員炭素環芳香環または縮合もしくは非縮合二環式芳香環系を示し、それは独立にR^(5)、OR^(3)およびHalから選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く;
Cycは3から8個の炭素原子を有する飽和炭素環を示し、それは独立にR^(5)またはHalまたはOHから選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く;
mおよびnは1を示す。]
【請求項2】
下記式IaまたはIbの化合物。
【化5】

[式中、A、R、W、Q、nおよびmは請求項1で示される意味を有する。]
【請求項3】
等量もしくは異なる量で、同一の基A、R、W、Q、nおよびmを有する請求項2に記載の化合物IaおよびIbを含む混合物。
【請求項4】
Rがメチルであり、および/またはWがNである請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
Aが下記の基のうちの一つを示す請求項1に記載の式(I)の化合物。
【化6】

[式中、R′およびR″は請求項1で示される意味を有する。]
【請求項6】
Qが下記の基のうちの一つを示す請求項1に記載の式(I)の化合物。
【化7】


[式中、X、R″′、R″′′、R^(5)、R^(6)、R^(7)およびR^(8)は請求項1で示される意味を有する。]
【請求項7】
R^(5)、R^(6)、R^(7)が独立に、H、Hal、NR_(3)R_(4)、NH_(2)、N(CH_(3))_(2)、フェニル、2-,3-または4-ヒドロキシまたはメトキシフェニル、アルキル、CF_(3)、アルコキシ、ヒドロキシアルキレン、アルコキシアルキレン、COOH、COOアルキル、CONHアルキル、CONH_(2)、CON(CH_(3))_(2)、NHCOアルキル、NHアルキル、CO-N-モルホリニル、CON(CH_(3))CH_(2)CH_(2)N(CH_(3))_(2)、CO-1-ピペリジニル、CO-4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル、CO-1-ピペラジニル、CO-4-メチル-1-ピペラジニル、CH_(2)-N-モルホリニル、CH_(2)N(H)COCH_(3)、CH_(2)N(CH_(3))COCH_(3)、置換されたもしくは置換されていないCycまたはHetである請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
下記の群から選択される化合物、溶媒和物、塩、互変異体、エナンチオマー、ラセミ体もしくは立体異性体(あらゆる比率でのそれらの混合物を含む)。
【表1】
























【請求項9】
医薬として使用される請求項1から8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項10】
神経変性疾患、糖尿病および癌から選択される状態の治療における使用のための、請求項1から8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物または該化合物の、医薬として有用な溶媒和物、塩、互変異体、エナンチオマー、ラセミ体もしくは立体異性体(あらゆる比率でのそれらの混合物を含む)。
【請求項11】
前記状態が1以上のタウオパシーおよびアルツハイマー病、認知症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知障害を伴う筋萎縮性側索硬化症(ALSci)、嗜銀顆粒性認知症、ブルーイト病(Bluit disease)、大脳皮質基底核変性症(CBP)、ボクサー認知症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病、ダウン症候群、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、染色体17と関連したパーキンソニズムを伴う前頭側頭認知症(FTDP-17)、ゲルストマン-シュトロイスラー-シャインカー病、グアドループパーキンソニズム、ハレルフォルデンスパッツ病(脳内の鉄蓄積を伴う神経変性1型)、多系統委縮症、筋強直性ジストロフィー、ニーマン・ピック病(C型)、淡蒼球-橋脳-黒質変性(Pallido-ponto-nigraldegeneration)、グアムのパーキンソン認知症症候群、ピック病(PiD)、脳炎後パーキンソニズム(PEP)、異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)、致死性家族性不眠症、クールー病、進行性皮質上グリオーシス(Progressive supercortical gliosis)、進行性核上まひ(PSP)、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー症候群、亜急性硬化性全脳炎、神経原線維濃縮性老年認知症(Tangle-only dementia)、ハンチントン病およびパーキンソン病、クロイツフェルト-ヤコブ病(GJD)を含むプリオン病から選択される請求項10に記載の状態の治療で使用される化合物。
【請求項12】
請求項1から8のいずれか1項で定義の化合物を含む、タウオパシーの治療のための組成物。
【請求項13】
グリコシダーゼを発現する系を、当該グリコシダーゼが阻害されるイン・ビトロ条件下で請求項1から8のいずれか1項で定義の化合物と接触させる、グリコシダーゼの阻害方法。
【請求項14】
適宜に1以上のさらなる有効成分と組み合わせて、医薬として耐容される補助剤および/または賦形剤とともに請求項1から8のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含む医薬組成物。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2020-11-06 
結審通知日 2020-11-11 
審決日 2020-11-27 
出願番号 特願2017-530424(P2017-530424)
審決分類 P 1 41・ 854- Y (C07D)
P 1 41・ 841- Y (C07D)
P 1 41・ 855- Y (C07D)
P 1 41・ 853- Y (C07D)
最終処分 成立  
前審関与審査官 三上 晶子土橋 敬介  
特許庁審判長 瀬良 聡機
特許庁審判官 冨永 保
安孫子 由美
登録日 2019-08-02 
登録番号 特許第6563017号(P6563017)
発明の名称 グリコシダーゼ阻害剤  
代理人 岩瀬 吉和  
代理人 岩瀬 吉和  
代理人 坪倉 道明  
代理人 小野 誠  
代理人 坪倉 道明  
代理人 川嵜 洋祐  
代理人 城山 康文  
代理人 小野 誠  
代理人 城山 康文  
代理人 川嵜 洋祐  

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