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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A63F
管理番号 1375345
審判番号 不服2020-12204  
総通号数 260 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-09-01 
確定日 2021-07-06 
事件の表示 特願2017-199319号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 5月16日出願公開、特開2019- 72072号、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成29年10月13日の出願であって、令和1年9月9日付けで拒絶の理由が通知され、同年11月15日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、令和2年5月25日付け(送達日:同年6月2日)で拒絶査定(以下、「原査定」という。)がなされ、それに対して、同年9月1日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。

本願請求項1及び請求項2に係る発明は、以下の引用文献1及び引用文献2に記載された発明に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.「設定操作手順(案)」(2頁),日本,日本遊技機工業組合,2017年 9月 7日
2.特開2014-61069号公報

第3 本願発明
本願の請求項1及び2に係る発明(以下、本願の請求項1及び2に係る発明をそれぞれ「本願発明1」及び「本願発明2」という。)は、令和1年11月15日付け手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1及び請求項2に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である(当審においてA?Iに分説した。)。

「【請求項1】
A 遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段と、
B 動作電力の供給が開始される場合に所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われたことに基づいて前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段と、
C 前記所定対応操作手段が操作されているか否かを特定する操作特定手段と、
D 当該操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていないことが特定された場合に記憶状態が非操作対応状態となり、前記操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていることが特定された場合に記憶状態が操作対応状態となる操作対応記憶手段と、
E 前記設定可能状況において前記操作対応記憶手段の記憶状態が前記非操作対応状態である状況で、前記所定対応操作手段が操作されていることが前記操作特定手段により特定されたことに基づいて、選択対象となる設定値を変更させる選択対象変更手段と、
を備え、
F 前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対象となっている設定値が前記使用対象となる設定値である構成であり、
G 本遊技機は、前記設定可能状況が開始される場合又は前記設定可能状況が開始された場合に前記操作対応記憶手段の記憶状態を前記操作対応状態に設定する状態設定手段を備えている
H ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
I 遊技価値を利用して遊技が行われることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。」

第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
(1)引用文献1の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、次の事項が記載されている(下線は当審で付した。丸囲みの数字を「(マルN)」(Nは数字)と表記した。以下同じ。)。

「設定操作手順(案)
2017年8月30日
『目的』
ぱちんこ遊技機に「設定」を導入するにあたり、不正防止対策の観点から必要最低限の不正対策を組み込んだ設定操作手順を提示する

『不正対策』
(マル1) 設定変更時にRWMクリア処理を行う
(マル2) 設定変更時、及び設定確認時に外部端子板からセキュリティー信号を出力する
(マル3)「設定変更状態」及び「設定確認状態」への移行契機となるスイッチには、鍵若しくは鍵に類するもの(設定キー)を用いる
(マル4)「設定変更状態」及び「設定確認状態」への移行契機となるスイッチは、主制御基板ケース内に収める

『必要なハード構成』
設定キー、設定スイッチ(RWMクリアスイッチ、エラー解除スイッチ、遊技開始スイッチ)、設定表示LED(性能表示モニタ)、RWMクリアスイッチ
*設定操作に係るスイッチについては、全て主制御基板CPU(払出は除く)で制御する構成とする

『電源投入時状態構成』
電源投入時の設定キー及びRWMクリアスイッチの状態によって4つの状態へ移行する


『操作手順』
<設定変更>



(2)引用発明
上記(1)からみて、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「「設定」を導入したぱちんこ遊技機であって、
設定キー、設定スイッチ(RWMクリアスイッチ)、設定表示LED(性能表示モニタ)、RWMクリアスイッチを備え、設定操作に係るスイッチについては、全て主制御基板CPU(払出は除く)で制御する構成とされ、
設定変更を行う操作手順は、まず、電源OFFとし、次に、設定キーONとし、次に、RWMクリアスイッチON+電源ONとすることで「設定変更状態」へ移行し、次に、設定スイッチを押下毎に設定値を変更し、次に、設定キーOFFとすることで、設定値を確定する
ぱちんこ遊技機。」

2 引用文献2について
引用文献2には、以下の事項が記載されている。

(1)「【0038】
また、情報表示ボタン操作可能期間において、選択ボタン146S(上選択ボタン146U、下選択ボタン146D、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R)は、長押しが有効であるが、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cは、長押しは無効である。本実施形態では、階層的なメニューを採用しているので、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cの長押しを有効とすると、複数の階層に亘って遊技者が意図しない決定またはキャンセルを行ったことになるので、このような不都合を回避するためである。なお、本実施形態における長押しとは、350ms以上を意味するが、長押しの時間はこの値に限定されるものではない。」

(2)「【0163】
詳しくは、上位1バイトは、情報表示ボタン146の6つのボタンそれぞれの押下情報となっている。押下情報とは、ボタンが押下状態にあるか非押下状態にあるかを示す情報であり、本実施形態では、押下状態(ボタンのポートがON状態)の場合「1」、非押下状態(ボタンのポートがOFF状態)の場合「0」が設定される。図14に示すように、ビット0は上選択ボタン146U、ビット1は下選択ボタン146D、ビット2は左選択ボタン146L、ビット3は右選択ボタン146R、ビット4は決定(選択ボタン)146O、ビット5はキャンセルボタン146Cの押下情報が割り当てられている。
【0164】
また、下位1バイトは、情報表示ボタン146の6つのボタンそれぞれの切替情報となっている。切替情報とは、ボタンの押下/非押下状態が切り替えられたか否かを示す情報であり、本実施形態では、前回のタイマ割込から押下/非押下状態が変化したか否かを示し、状態変化があった場合(ボタンのポートがOFF状態→ON状態またはON状態→OFF状態の場合)には「1」、状態変化がない場合(各ボタンのポートがOFF状態→OFF状態またはON状態→ON状態の場合)には「0」が設定される。上位1バイトと同様に、ビット0は上選択ボタン146U、ビット1は下選択ボタン146D、ビット2は左選択ボタン146L、ビット3は右選択ボタン146R、ビット4は決定(選択ボタン)146O、ビット5はキャンセルボタン146Cの切替情報が割り当てられている。なお、以下においては、押下状態をON状態、非押下状態をOFF状態ともいう。
【0165】
図14に戻り、ステップS2901では、RAM408の情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶された情報表示ボタン検出情報の押下情報(前回の第1副制御部タイマ割込処理における押下情報)を取得し、取得した押下情報を前回押下情報としてRAM408の前回押下情報記憶領域に退避する。
【0166】
ステップS2902では、情報表示ボタン146の各ボタンのポートの状態(ON状態/OFF状態)を取得し、取得した情報表示ボタン146の各ボタンのポートの状態に基づいて、RAM408の情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶された情報表示ボタン検出情報の押下情報を更新する。詳しくは、情報表示ボタン146の所定のボタンのポートの状態がON状態であれば、所定のボタンに対応するビット列に「1」、OFF状態であれば、所定のボタンに対応するビット列に「0」を上書きし、更新する。
【0167】
ステップS2903では、情報表示ボタン146の各ボタンごとに、退避した前回押下情報と更新された押下情報を比較する。
【0168】
ステップS2904では、ステップS2903の比較に基づいて、RAM408の情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶されていた切替情報を更新する。詳しくは、比較の結果、情報表示ボタン146の各ボタンごとに切替情報を生成し、生成した切替情報を上書きして、更新する。例えば、上選択ボタン146Uに関する前回押下情報が「0」、押下情報が「1」の場合には、上選択ボタン146Uに関する切替情報「1」を生成する。また、決定(選択ボタン)146Oに関する前回押下情報が「0」、押下情報が「0」の場合には、決定(選択ボタン)146Oに関する切替情報「0」を生成する。」


(3)「【0199】
ステップS2811では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致するか否かを判定する。取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致する場合には、ステップS2813に進み、そうでない場合には、ステップS2812に進む。ここで、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146CのみがON状態で、かつ取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致する場合とは、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146Cが長押しでない場合を示し、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146CのみがON状態で、かつ取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致しない場合とは、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146Cが長押しである場合を示す。
【0200】
ステップS2812では、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146Cのみが長押しされているので、実行ボタンは「なし」に決定する。」

(4)「【0244】
さらには、上記実施形態においては、スロットマシンの情報表示ボタンについて述べたが、パチンコなど他の遊技台の情報表示ボタンにも適用可能である。」

上記(1)?(4)によれば、引用文献2には、以下の事項(以下、「引用文献2記載事項」という。)が記載されている。
「決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cの長押しを有効とすると、複数の階層に亘って遊技者が意図しない決定またはキャンセルを行ったことになるので、このような不都合を回避するため、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cの長押しを無効とし(【0038】)、
押下情報とは、ボタンが押下状態にあるか非押下状態にあるかを示す情報であり(【0163】)、切替情報とは、ボタンの押下/非押下状態が切り替えられたか否かを示す情報であり(【0164】)、押下情報及び切替情報は、RAM408の情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶され(【0166】、【0168】)、
決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146CのみがON状態で、かつ取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致しない場合とは、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146Cが長押しである場合を示し(【0199】)、この場合、
決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146Cのみが長押しされているので、実行ボタンは「なし」に決定する(【0200】)
パチンコ(【0244】)。」

第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比する(見出しa?hは、本願発明1の特定事項A?Hに対応する。)。

a 引用発明の「設定」又は「設定値」は、技術常識から、大当りの当選確率等の遊技者の有利度を設定するためのものであると認められることから、本願発明1の「遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値」に相当する。
また、引用発明が、「設定」又は「設定値」に基づいて、大当りの抽選等の処理を行う手段を備えていることは自明であって、この手段は、本願発明1の構成A「遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明1の構成Aを備える。

b 引用発明の
・「RWMクリアスイッチON」とすること
・「電源OFFとし、次に、設定キーONとし、次に、RWMクリアスイッチON+電源ONとすること」
・「「設定変更状態」へ移行」すること
は、それぞれ本願発明1の
・「所定対応操作手段の操作」
・「動作電力の供給が開始される場合に所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われたこと」
・「前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となる」こと
に相当する。
また、引用発明が、「電源OFFとし、次に、設定キーONとし、次に、RWMクリアスイッチON+電源ONとすることで「設定変更状態」へ移行」するための手段を備えていることは自明であって、この手段は、本願発明1の構成B「動作電力の供給が開始される場合に所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われたことに基づいて前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明1の構成Bを備える。

c 引用発明が、「RWMクリアスイッチ」がONとなっているかOFFとなっているかを検出する手段を備えていることは自明であって、この手段は、本願発明1の構成C「前記所定対応操作手段が操作されているか否かを特定する操作特定手段」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明1の構成Cを備える。

f 引用発明において、
・「「設定変更状態」へ移行し」た状態で、「設定キーOFFとすること」
・「設定スイッチを押下毎に」「変更」される「設定値」
・「確定」された「設定値」
は、それぞれ本願発明1の
・「前記設定可能状況において終了契機が発生した」こと
・「前記選択対象となっている設定値」
・「前記使用対象となる設定値」
に相当する。
引用発明の「設定スイッチを押下毎に設定値を変更し、次に、設定キーOFFとすることで、設定値を確定する」構成は、本願発明1の構成F「前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対象となっている設定値が前記使用対象となる設定値である構成であ」ることに相当するから、引用発明は、本願発明1の構成Fを備える。

h 引用発明の「ぱちんこ遊技機」は、本願発明1の「遊技機」に相当する。

以上によれば、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点がある。

(一致点)
「A 遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段と、
B 動作電力の供給が開始される場合に所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われたことに基づいて前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段と、
C 前記所定対応操作手段が操作されているか否かを特定する操作特定手段と、
を備え、
F 前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対象となっている設定値が前記使用対象となる設定値である構成である、
H 遊技機。」

(相違点)
・相違点1(構成D)
本願発明1が、
「当該操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていないことが特定された場合に記憶状態が非操作対応状態となり、前記操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていることが特定された場合に記憶状態が操作対応状態となる操作対応記憶手段」
を備えるのに対して、引用発明が、それに対応する構成を備えていない点。

・相違点2(構成E)
本願発明1が、
「前記設定可能状況において前記操作対応記憶手段の記憶状態が前記非操作対応状態である状況で、前記所定対応操作手段が操作されていることが前記操作特定手段により特定されたことに基づいて、選択対象となる設定値を変更させる選択対象変更手段」
を備えるのに対して、引用発明が、それに対応する構成を備えていない点。

・相違点3(構成G)
本願発明1の遊技機が、
「前記設定可能状況が開始される場合又は前記設定可能状況が開始された場合に前記操作対応記憶手段の記憶状態を前記操作対応状態に設定する状態設定手段を備えている」
のに対して、引用発明のぱちんこ遊技機が、それに対応する構成を備えていない点。

(2)相違点についての判断
事案に鑑み、上記相違点3(構成G)について検討する。
引用文献2記載事項は、決定(呼出)ボタン及びキャンセルボタンの長押しを無効とするものであって、この「決定(呼出)ボタン及びキャンセルボタン」は、相違点3に係る構成の「操作対応記憶手段」の記憶状態が、操作されていないこと又は操作されていることに応じて非操作対応状態又は操作対応状態となる「所定対応操作手段」(引用発明の「RWMクリアスイッチ」)とは異なる。
引用文献2記載事項は、「決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cの長押しを有効とすると、複数の階層に亘って遊技者が意図しない決定またはキャンセルを行ったことになるので、このような不都合を回避する」ことを課題とし、この課題を解決するために、決定(呼出)ボタン及びキャンセルボタンの長押しを無効とするものであって、引用発明の「RWMクリアスイッチ」の長押しを無効とすべきことを示唆するものではない。
仮に、引用発明において、「RWMクリアスイッチ」の長押しを無効とすべき何らかの事情が存在し、決定(呼出)ボタン及びキャンセルボタンの長押しを無効とする引用文献2記載事項を、引用発明の「RWMクリアスイッチ」に対して適用し、「「RWMクリアスイッチ」の押下情報及び切替情報を、RAMの情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶し、「RWMクリアスイッチ」のみがON状態で、かつ取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致しない場合に、実行ボタンは「なし」に決定する」ように構成したとしても、相違点3に係る構成の「前記設定可能状況が開始される場合又は前記設定可能状況が開始された場合に前記操作対応記憶手段の記憶状態を前記操作対応状態に設定する」ものとはならない。
したがって、相違点3に係る本願発明1の構成は、引用発明1と引用文献2記載事項に基いて、当業者が容易に発明できたものとはいえない。

よって、その余の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、引用発明と、引用文献2記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

2 本願発明2について
本願発明1が、引用発明と、引用文献2記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるといえないのであるから、本願発明1の発明特定事項をすべて含み、さらに他の発明特定事項を付加した本願発明2も同様に、引用発明と、引用文献2記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明1及び本願発明2は、当業者であっても、原査定において引用された引用文献1及び引用文献2に記載された技術的事項に基いて、容易に発明できたものとはいえない。
したがって、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

 
審決日 2021-06-15 
出願番号 特願2017-199319(P2017-199319)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 弓指 洋平  
特許庁審判長 鉄 豊郎
特許庁審判官 北川 創
佐藤 高之
発明の名称 遊技機  
代理人 安藤 悟  

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