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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 A23L 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 A23L 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 A23L |
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管理番号 | 1375855 |
異議申立番号 | 異議2019-700588 |
総通号数 | 260 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2021-08-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2019-07-26 |
確定日 | 2021-04-14 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6463344号発明「泡立て用クリームにおける高アシル型ジェランの使用」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6463344号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?13〕について訂正することを認める。 特許第6463344号の請求項1?5、7?13に係る特許を取り消す。 特許第6463344号の請求項6に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 |
理由 |
特許第6463344号の請求項1?13に係る特許についての出願は、2014年(平成26年)5月12日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2013年5月13日(EP)欧州特許庁)を国際出願日とする出願であって、平成31年1月11日にその特許権の設定登録がされ、同年同月30日に特許掲載公報が発行され、その後、その特許について、令和元年7月26日に特許異議申立人谷口俊春(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされたものである。 その後の手続の経緯は以下のとおりである。 令和元年10月31日付け:取消理由通知 令和2年 2月 7日 :意見書、訂正請求書の提出(特許権者) 令和2年 6月30日付け:取消理由通知(決定の予告) なお、令和2年3月6日付けで、訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)を申立人に送付し、期間を指定して意見書の提出を求めたが、申立人から意見書は提出されなかった。 また、上記令和2年6月30日付け取消理由通知(決定の予告)において、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者は応答しなかった。 そして、特許第6463344号の請求項1?13に係る発明は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1?13に記載された「泡立て用クリームにおける高アシル型ジェランの使用」に関するものと認める。 これに対して、上記のとおり、取消理由通知書(決定の予告)により取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者は応答しなかった。 上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件請求項1?5、7?13に係る特許は、この取消理由によって取り消すべきものである。 また、本件請求項6に係る特許は、上記訂正請求により削除された。 これにより、本件請求項6に係る異議申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、却下する。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
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発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 高アシル型ジェランを含むホイップクリームであって、 前記ホイップクリームが、0.0125%(w/w)?0.1%(w/w)の間の高アシル型ジェラン、および、15%(w/w)?35%(w/w)の間の脂肪を含み、前記ホイップクリーム中の脂肪の総量のうちの少なくとも80%が植物性脂肪であり、前記植物性脂肪は、泡立てられたクリームにおいて空気混入および泡の安定性を助長させるように泡立て温度において十分な結晶化度を有しており、前記植物性脂肪は、ココナッツ油、パーム核油、パーム油、ピーナッツ油、ダイズ油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油、およびオリーブ油からなる群のうちの1種類または複数種類から誘導され、前記ホイップクリームは、さらに、モノグリセリド、モノ/ジグリセリド、および、脂肪酸のモノおよびジグリセリドの乳酸エステル(lactem)からなる群から選択される1種類または複数種類の乳化剤、並びに、少なくとも1種類のアニオン系乳化剤を含み、前記アニオン系乳化剤が、ラクチレート(lactylate)、脂肪酸のモノおよびジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(datem)、脂肪酸のモノおよびジグリセリドのクエン酸エステル(citrem)、およびその組み合わせからなる群から選択される、ホイップクリーム。 【請求項2】 前記ホイップクリーム中の脂肪の総量のうちの少なくとも90%が植物性脂肪であり、または任意に、前記脂肪の全部が植物性脂肪である、請求項1に記載のホイップクリーム。 【請求項3】 前記ホイップクリームが、a)ココナッツ油、パーム核油、およびパーム油からなる群のうちの1種類または複数種類、または、b)ココナッツ油およびパーム核油からなる群のうちの1種類または複数種類、または、c)パーム核油から誘導される植物性脂肪を含む、請求項1または2に記載のホイップクリーム。 【請求項4】 15%(w/w)?30%(w/w)の間の脂肪を含む、請求項1?3のいずれか一項に記載のホイップクリーム。 【請求項5】 タンパク質、安定剤、緩衝塩、塩、甘味料、および香味料のうちの1種類または複数種類をさらに含む、請求項1?4のいずれか一項に記載のホイップクリーム。 【請求項6】 (削除) 【請求項7】 0.02%(w/w)?0.05%(w/w)の間の高アシル型ジェランを含む、請求項1?5のいずれか一項に記載のホイップクリーム。 【請求項8】 約0.035%(w/w)の高アシル型ジェランを含む、請求項1?5、7のいずれか一項に記載のホイップクリーム。 【請求項9】 請求項1?5、7、8のいずれか一項に記載のホイップクリームに空気混入する方法であって、前記ホイップクリームが、25℃未満の温度で空気混入される、方法。 【請求項10】 前記ホイップクリームが、a)20℃未満、または、b)15℃未満、または、c)10℃未満、または、d)5℃未満の温度で空気混入されている、請求項9に記載の方法。 【請求項11】 前記ホイップクリームが、1℃を超える、または、2℃を超える温度で空気混入されている、請求項9または10に記載の方法。 【請求項12】 前記空気混入されたホイップクリームが、200%を超えるオーバーランを有する、請求項9?11のいずれか一項に記載の方法。 【請求項13】 空気混入されたホイップクリームに保形性の向上を提供するための、請求項1?5、7、8のいずれか一項に記載のホイップクリームの使用。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2020-11-30 |
出願番号 | 特願2016-513318(P2016-513318) |
審決分類 |
P
1
651・
537-
ZAA
(A23L)
P 1 651・ 113- ZAA (A23L) P 1 651・ 121- ZAA (A23L) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 福間 信子 |
特許庁審判長 |
瀬良 聡機 |
特許庁審判官 |
中島 庸子 井上 千弥子 |
登録日 | 2019-01-11 |
登録番号 | 特許第6463344号(P6463344) |
権利者 | デュポン ニュートリション バイオサイエンシーズ エーピーエス |
発明の名称 | 泡立て用クリームにおける高アシル型ジェランの使用 |
代理人 | 結田 純次 |
代理人 | 結田 純次 |
代理人 | 竹林 則幸 |
代理人 | 竹林 則幸 |