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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する H04N |
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管理番号 | 1383982 |
総通号数 | 5 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2022-05-27 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2021-08-06 |
確定日 | 2022-01-20 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第6789807号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第6789807号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔3、4〕について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第6789807号は、平成28年12月27日に特許出願されたものであって、令和2年11月6日に特許権の設定登録がなされ、その後、令和3年8月6日に本件訂正審判の請求がされたものである。 第2 請求の趣旨及び訂正の内容 1 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、 「特許第6789807号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲の通り、訂正後の請求項3及び4について訂正することを認める、との審決を求める。」 というものである。 2 訂正の内容 請求人が求めている訂正の内容は、以下のとおりである。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項3の末尾の行から逆戻り第4行目までの記載において、 「要件1:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は不可; 要件2:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可; 要件3:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は可; 要件4:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可。」 とあるのを 「要件1:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は不可; 要件2:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は不可; 要件3:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は可; 要件4:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可。」 と訂正する(請求項3を引用する請求項4も同様に訂正する。)。 なお、下線部は訂正箇所を示す(以下、同様)。 第3 当審の判断 1 一群の請求項について 訂正前の請求項4は請求項3を引用したものであり、訂正事項1に係る訂正によって記載が訂正される請求項3と連動して訂正されるものである。 したがって、訂正前の請求項3、4は一群の請求項であるから、本件訂正は特許法第126条第3項の規定に基づき一群の請求項ごとにされたものである。 2 訂正前の請求項3の記載事項 訂正前の請求項3には以下の記載がある。(括弧付き数字は合議体が付したものであり、以下、構成(A)〜(J)という。以下同じ。) 「【請求項3】 (A) 送信側が、放送信号の生成手段、前記放送信号に対するセキュリティー保護を行うセキュリティー手段、映像信号に対する制御情報の生成手段、及び前記放送信号に所定映像符号化フォーマットを採用する放送波の生成手段を含み、 (B) 受信側が、前記放送波を受信して、前記所定映像符号化フォーマットに応じて前記放送信号から前記映像信号を復号する手段を備える、送受信システムであって、 さらに (C) 前記送信側では、 前記所定の符号化映像フォーマットが、現行のコピープロテクション方式より高度なコピープロテクション方式を使うか否かを指定する第1の指定情報、および映像の高度化に伴う現行放送との差異に応じた変換を受信側でするか否かを指定する第2の指定情報を前記放送波に配置するように構成され、 (D) 前記放送波がMMT方式の放送波として生成され、 (E) 前記映像の前記高度化とは、解像度、画素ビット(階調)、フレーム周波数(フレームレート)、カラリメトリ(色域)、ダイナミックレンジのうちの1つ以上のパラメータが現行放送の映像よりも高度であることを示し、 (F) 前記第1の指定情報及び又は前記第2の指定情報が放送番組毎のMPT(MMTパッケージテーブル)に配置可能な記述子により構成されており、 (G) 前記第2の指定情報が、前記1つ以上の前記パラメータのいずれかについて、前記放送波の受信側における変換の可否を示す制御情報を含み、 (H) 前記受信側では、 前記MMT方式の放送波を受信する受信手段と、 (I) 前記受信した放送波に含まれる映像を処理する場合に、前記第1の指定情報と前記第2の指定情報に基づいて処理する処理手段と、を具備し、 (J) 前記高度なコピープロテクション方式を高度コピープロテクト制御とし、前記映像の解像度変換を解像度制御とし、前記映像のダイナミックレンジ変換をDR制御としたときに、前記記述子に基づき、以下に列挙する要件のうち少なくとも1つが指定され前記受信側の前記処理にて実行されて、記録及び又は蓄積されるように構成した、放送波の送受信システム: 要件1:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は不可; 要件2:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可; 要件3:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は可; 要件4:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可。」 3 訂正事項1について (1)訂正の目的について ア 訂正前の請求項3に係る発明は、構成(J)の「要件2」と「要件4」に「前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可」という同じ内容が重複して記載されているところ、訂正事項1は、「要件2」について「前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は不可;」と訂正するものである。 イ 明細書には以下の記載がある(下線は合議体が付した。)。 「【0049】 以上のルールを実現するための制御ビットと受信機実装に求められる要件(コンプライアンスルール)として、例えば図10にそれぞれ示すような組み合わせが考えられる。 【0050】 図9A、図9B、図9Cは、上記に示したA)からD)のコピー制御のコンプライアンスルールを実現するために制御ビットとして3ビットを割り当てた場合のビットアサインの例である。図9Aは、3ビット(b2−b0)のフィールドのうちの最上位ビット(b2)のビットアサインを示しており、高度コピープロテクトの要不要を示す高度コピープロテクト制御フラグである。図9Bは、引き続く1ビット(b1)のビットアサインを示しており、解像度の変換の可否を示す解像度制御フラグである。図9Cは引き続く1ビット(b0)のビットアサインを示しており、HDR/SDRの変換の可否を示すHDR/SDR制御フラグを示している。 【0051】 図9Dは、受信機で一般的なHDを超える解像度、HDR/SDR、色域等の変換を可という前提の場合に、受信機での変換の実施結果に応じてコピープロテクト技術を適用するためにb1−b0の2ビットを用いて、このビットアサインにより実現する受信機実装に求められる要件(コンプライアンスルール)の例を示したものである。 図10は、図9A(b2)、図9B(b1)および図9C(b0)の3ビットのビットアサインにより実現するコンプライアンスルールの他の例を示したものである。」 「【0060】 他のコンプライアンスルールとして、8Kの解像度をもつ映像をベースに考えた場合、以下のようなビットアサイン(b1-b0)で、解像度変換を定義することも可能である。 【0061】 b1、b0 11:変換不可 10:4Kへの変換は可能、2Kへの変換は不可能 01:未定義 00:4K以下への変換は可能 図14は、一実施の形態に係る送信側の処理を説明するフローチャートである。このフローチャートの説明に入る前に、このフローチャートで用いられる用語と他の実施形態で用いられる用語との関連性を簡単に述べておく。 【0062】 例えば図9Aあるいは図10の何れかにアサインされた高度コピープロテクト制御フラグは、第1の指定情報に対応し、1または複数ビットで表現される。現行のコピープロテクション方式としてDTCPやAACSを例にとると、より高度なコピープロテクション方式としてDTCP2やAACS2が考えられる。第1の指定情報は、現行のコピープロテクション方式(DCTP等)より高度なコピープロテクション方式(DCTP2等)を使うか否かを指定する情報となっている。 【0063】 例えば図9Bあるいは図10の何れかに示された解像度制御フラグは、第2の指定情報に対応し、1または複数ビットで表現される。図9Cあるいは図10の何れかに示されたHDR/SDR制御フラグは、第3の指定情報に対応し、1または複数ビットで表現される。図9A、図9B、図9Cあるいは図10の何れかでは示していないが、例えば図7の階調、フレームレート、色の表現範囲を示すカラリメトリ(色域)などを示すフラグも、第4の指定情報に対応させることができる。なお、第2の指定情報と第3の指定情報は、いずれも映像の表現を進化させるパラメータであるので、第2の指定情報と第3の指定情報とを1つの指定情報として複数のビットで表現してもよい。同様に、第4の指定情報も第2の指定情報あるいは第3の指定情報と合わせて、「映像品質に関する1つの指定情報」として複数のビットで表現してもよい。 【0064】 以降の処理フローの説明においては、第2の指定情報として、解像度制御フラグ、HDR/SDR制御フラグ、図7の階調、フレームレート、色の表現範囲を示すカラリメトリ(色域)などを示すフラグを含んでいるものとして説明する。なお第2の指定情報にこれら複数種類のフラグを含まず、第2の指定情報は解像度制御フラグだけを含み、第3の指定情報はHDR/SDR制御フラグだけを含む、というように各指定情報は各フラグ1つを含む場合も、下記に示す処理フローにおいて各々の指定情報に対する処理(1402、1403、1502,1503)を順序実行するだけで、処理フロー自体は同一である。 【0065】 送信側の処理(1400)において、まず、制御対象となる映像(番組)に対して適用可能なコピー制御方式(DTCP/DTCP2やAACS/AACS2)の適用有無を指定する第1の指定情報に設定するビットパターンを決定する。具体的には、図9A乃至図10の何れかの高度コピープロテクト制御フラグを”1(高度コピープロテクト制御あり)”にするか”0(高度コピープロテクト制御なし)”にるすかを決定する(1401)。 【0066】 次に、制御対象の映像の品質に関連するパラメータ(解像度、階調、フレームレート、色域、輝度ダイナミックレンジなど)の変換の可否を指定する第2の指定情報を決定する。具体的には図9B、図10の解像度制御フラグおよびHDR/SDR制御フラグを”1(変換不可)”にするか”0(変換可)”にるすかを決定する(1402)。 【0067】 第1の指定情報および第2の指定情報のうち、少なくとも1つを、放送波(またはネットワーク上の伝送信号)の所定箇所に設定する(1403)。所定の設定箇所としては、例えばMPEG−TSのPMT(プログラムマップテーブル)が考えられる。MMTであればMPT(MMTパッケージテーブル)が考えられる。」 「【図9A】 」 「【図9B】 」 「【図10】 」 「【図14】 」 上記の記載から、本件明細書及び図面には以下の事項が記載されているといえる。 (ア)高度コピープロテクトの「要不要」を示す「高度コピープロテクト制御フラグ」は、「第1の指定情報」に対応し、現行のコピープロテクション方式より高度なコピープロテクション方式を使うか否かを指定する情報となっている。 そして、送信側の処理(1400)において、”1(高度コピープロテクト制御あり)”にするか”0(高度コピープロテクト制御なし)”にするかを決定している(1401)。(【0050】、【0062】、【0065】、図9A及び図14) (イ)解像度の変換の「可否」を示す「解像度制御フラグ」は、「第2の指定情報」に対応し、制御対象の映像の品質に関連するパラメータ(解像度)の変換の可否を指定する情報となっている。 そして、送信側の処理(1400)において、”1(変換不可)”にするか”0(変換可)”にするかを決定している(1402)。(【0050】、【0063】、【0066】、図9B及び図14) (ウ)「第1の指定情報」及び「第2の指定情報」のうち、少なくとも1つを放送波(またはネットワーク上の伝送信号)の所定箇所に設定し(1403)、所定の設定箇所としては、MMTであればMPT(MMTパッケージテーブル)が考えられる。(【0067】及び図14) (エ)制御ビットである「高度コピープロテクト制御フラグ」及び「解像度制御フラグ」には、1(要)1(不可)、1(要)0(可)、0(不要)1(不可)、0(不要)0(不可)の4通りの組合せがある。(【0049】、【0051】、図10) ウ 訂正前の請求項3の構成(J)は、要件1〜4までの4つの要件を定義しているのにもかかわらず、「要件2」と「要件4」に同じ内容が重複しており、実質的に3つの要件しか定義していないことから、何らかの誤記が存在しているといえる。 そこで、要件1〜4で定義する高度コピープロテクトの「要不要」と解像度の変換の「可否」の組合せについて、明細書及び図面に記載された事項との対応関係を見てみると、構成(J)における「要件1:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は不可」が、上記イ(エ)で述べた1(要)1(不可)に対応し、同じく「要件3:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は可」が1(要)0(可)に対応し、「要件2」及び「要件4」に重複して記載された「前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可」が0(不要)0(可)に対応している。 そうすると、構成(J)には、上記イ(エ)の「高度コピープロテクト制御フラグ」及び「解像度制御フラグ」のうち、0(不要)1(不可)に対応する要件がなく、内容が重複する「要件2」または「要件4」の何れかが0(不要)1(不可)に対応するもの、すなわち、正しくは「前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は不可;」であることが理解できる。 また、明細書の【0067】によれば、上記4通りの組合せの設定箇所は、MPEG−TSであればPMTが考えられ、MMTであればMPTが考えられるところ、MPEG−TS方式の放送波として特定されている請求項1には、上記4つの組合せにそれぞれ対応する要件が記載されており、MMT方式の放送波として特定されている請求項3においても、同様に4つの組合せに対応する要件が定義されるべきものといえる。 以上のことより、明細書及び図面、特許請求の範囲の記載全体からみても、構成(J)において重複する内容となっている「要件2」または「要件4」は、何れかが「前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は不可;」の誤記であることは自明のことである。 したがって、構成(J)の「要件2」について「前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は不可;」と訂正する訂正事項1は、訂正前の請求項3に存在する明らかな誤記を、明細書、特許請求の範囲又は図面の記載全体から自明な事項として定まる記載に訂正するものであり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、「誤記の訂正」を目的としたものと認められる。 (2)願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であることについて 上記(1)において検討したとおり、訂正事項1は、訂正前の請求項3に存在する明らかな誤記を、明細書、特許請求の範囲又は図面の記載全体から自明な事項として定まる記載に訂正するものであるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 上記(1)において検討したとおり、訂正事項1は、訂正前の請求項3に存在する明らかな誤記を、明細書、特許請求の範囲又は図面の記載全体から自明な事項として定まる記載に訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項1は、誤記の訂正を目的とするものであって、新たな拒絶理由が生じるものではないから、訂正後の請求項3に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。 したがって、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 第4 むすび 以上のとおり、請求項3、4からなる一群の請求項についての訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 送信側が、放送信号の生成手段、前記放送信号に対するセキュリティー保護を行うセキュリティー手段、映像信号に対する制御情報の生成手段、及び前記放送信号に所定映像符号化フォーマットを採用する放送波の生成手段を含み、 受信側が、前記放送波を受信して、前記所定映像符号化フォーマットに応じて前記放送信号から前記映像信号を復号する手段を備える、送受信システムであって、 さらに 前記送信側では、 前記所定の符号化映像フォーマットが、現行のコピープロテクション方式より高度なコピープロテクション方式を使うか否かを指定する第1の指定情報、および映像の高度化に伴う現行放送との差異に応じた変換を受信側でするか否かを指定する第2の指定情報を前記放送波に配置するように構成され、 前記放送波がMPEG−TS方式の放送波として生成され、 前記映像の前記高度化とは、解像度、画素ビット(階調)、フレーム周波数(フレームレート)、カラリメトリ(色域)、ダイナミックレンジのうちの1つ以上のパラメータが現行放送の映像よりも高度であることを示し、 前記第1の指定情報及び又は前記第2の指定情報が放送番組毎のPMT(プログラムマップテーブル)に配置可能な記述子により構成されており、 前記第2の指定情報が、前記1つ以上の前記パラメータのいずれかについて、前記放送波の受信側における変換の可否を示す制御情報を含み、 前記受信側では、 前記MPEG−TS方式の放送波を受信する受信手段と、 前記受信した放送波に含まれる映像を処理する場合に、前記第1の指定情報と前記第2の指定情報に基づいて処理する処理手段と、を具備し、 前記高度なコピープロテクション方式を高度コピープロテクト制御とし、前記映像の解像度変換を解像度制御とし、前記映像のダイナミックレンジ変換をDR制御としたときに、前記記述子に基づき、以下に列挙する要件のうち少なくとも1つが指定され前記受信側の前記処理にて実行されて、記録及び又は蓄積されるように構成した、放送波の送受信システム: 要件1:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は不可; 要件2:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は不可; 要件3:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は可; 要件4:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可。 【請求項2】 前記映像の高度化とは、解像度、画素ビット(階調)、フレーム周波数(フレームレート)、カラリメトリ(色域)、ダイナミックレンジのうちの1つ以上のパラメータが現行放送の映像よりも高度であることを示す、請求項1に記載の放送波の送受信システム。 【請求項3】 送信側が、放送信号の生成手段、前記放送信号に対するセキュリティー保護を行うセキュリティー手段、映像信号に対する制御情報の生成手段、及び前記放送信号に所定映像符号化フォーマットを採用する放送波の生成手段を含み、 受信側が、前記放送波を受信して、前記所定映像符号化フォーマットに応じて前記放送信号から前記映像信号を復号する手段を備える、送受信システムであって、 さらに 前記送信側では、 前記所定の符号化映像フォーマットが、現行のコピープロテクション方式より高度なコピープロテクション方式を使うか否かを指定する第1の指定情報、および映像の高度化に伴う現行放送との差異に応じた変換を受信側でするか否かを指定する第2の指定情報を前記放送波に配置するように構成され、 前記放送波がMMT方式の放送波として生成され、 前記映像の前記高度化とは、解像度、画素ビット(階調)、フレーム周波数(フレームレート)、カラリメトリ(色域)、ダイナミックレンジのうちの1つ以上のパラメータが現行放送の映像よりも高度であることを示し、 前記第1の指定情報及び又は前記第2の指定情報が放送番組毎のMPT(MMTパッケージテーブル)に配置可能な記述子により構成されており、 前記第2の指定情報が、前記1つ以上の前記パラメータのいずれかについて、前記放送波の受信側における変換の可否を示す制御情報を含み、 前記受信側では、 前記MMT方式の放送波を受信する受信手段と、 前記受信した放送波に含まれる映像を処理する場合に、前記第1の指定情報と前記第2の指定情報に基づいて処理する処理手段と、を具備し、前記高度なコピープロテクション方式を高度コピープロテクト制御とし、前記映像の解像度変換を解像度制御とし、前記映像のダイナミックレンジ変換をDR制御としたときに、前記記述子に基づき、以下に列挙する要件のうち少なくとも1つが指定され前記受信側の前記処理にて実行されて、記録及び又は蓄積されるように構成した、放送波の送受信システム: 要件1:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は不可; 要件2:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は不可; 要件3:前記高度コピープロテクト制御は必要、前記解像度制御は可; 要件4:前記高度コピープロテクト制御は不要、前記解像度制御は可。 【請求項4】 前記映像の高度化とは、解像度、画素ビット(階調)、フレーム周波数(フレームレート)、カラリメトリ(色域)、ダイナミックレンジのうちの1つ以上のパラメータが現行放送の映像よりも高度であることを示す、請求項3に記載の放送波の送受信システム。 |
訂正の要旨 | |
審理終結日 | 2021-12-22 |
結審通知日 | 2021-12-27 |
審決日 | 2022-01-12 |
出願番号 | P2016-254336 |
審決分類 |
P
1
41・
852-
Y
(H04N)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
清水 正一 |
特許庁審判官 |
五十嵐 努 川崎 優 |
登録日 | 2020-11-06 |
登録番号 | 6789807 |
発明の名称 | 放送波の送受信システム |
代理人 | 特許業務法人スズエ国際特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人スズエ国際特許事務所 |