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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G01V
審判 全部申し立て 1項2号公然実施  G01V
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  G01V
管理番号 1041193
異議申立番号 異議1999-73720  
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1995-10-03 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-09-30 
確定日 2001-01-31 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2876281号「埋設管探査装置」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2876281号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1 手続の経緯
特許第2876281号の請求項1に係る発明についての出願は、平成6年3月16日に特許出願され、平成11年1月22日にその発明について特許権の設定登録がされた。
平成11年9月30日に本件特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内の平成12年4月3日に訂正請求がなされ、平成12年10月19日に申立人の提出した検甲各号証及び職権で採用した証拠について証拠調べが行われた。
その後新たな取消しの理由が通知され、その指定期間内の平成12年12月25日に訂正請求がなされ、平成12年4月3日の訂正請求は取下げられた。

2 訂正の適否についての判断
(1)訂正明細書の請求項1に係る発明
訂正明細書の請求項1に係る発明は、その特許請求の範囲請求項1に記載された次の事項により特定されるものである。
「 埋設配管路の露出部と大地間に発信器からの信号電流を供給することによって埋設管の表面から磁界を発生させ、この発生した磁界を検出器によって検出するとともに、この検出した信号を受信器によって受信することにより前記埋設管の位置を探査する埋設管探査装置において、
前記発信器の発信器本体には、
バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段と、
所定の周波数で発振する発振手段と、
前記発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示され、その後前記発振手段に対して所定の発振周波数での発振動作を行わせる発信器側制御手段と
が具備され、
前記受信器の受信器本体には、
バッテリ残量を所定の期間及び所定の表示動作によって表示可能な受信器側表示手段と、
感度調整を行う際に操作される感度ボリュームと、
前記受信器本体の電源スイッチがオンされると、前記受信器側表示手段に対してバッテリ残量が表示され、その後前記検出器からの検出信号の大きさを表示させ、更にこの状態から前記感度ボリュームを操作して前記検出信号の最大位置を固定し、この固定位置から前記検出器を左右に振らせた際に得られる検出信号の大きさを表示させることにより、前記埋設管の位置、延長方向及び埋設の深さを表示させる受信器側制御手段と
が具備されていることを特徴とする埋設管探査装置。」
(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
特許権者が求めている訂正の内容は以下の訂正事項1〜3のとおりである。
【訂正事項1】
特許請求の範囲の請求頃1中の記載を次のとおり訂正する。
(ア)「バッテリ残量を所定の期間及び所定の表示動作によって表示する発信器側表示手段と、」(特許公報1欄9〜10行)を、「バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段と、」と訂正する。
(イ)「前記発信器本体の電源スイッチがオンされたとき、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量の表示動作を行わせた後、」(同1欄12〜14行)を、「前記発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示され、その後」と訂正する。
(ウ)「前記受信器本体の電源スイッチがオンされたとき、前記受信器側表示手段に対して前記バッテリ残量の表示を行わせるとともに、」(同2欄5〜7行)を、「前記受信器本体の電源スイッチがオンされると、前記受信器側表示手段に対してバッテリ残量が表示され、その後」と訂正する。
【訂正事項2】
明細書の段落番号【0010】を下記のとおり訂正する。
「 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、埋設配管路の露出部と大地間に発信器からの信号電流を供給することによって埋設管の表面から磁界を発生させ、この発生した磁界を検出器によって検出するとともに、この検出した信号を受信器によって受信することにより前記埋設管の位置を探査する埋設管探査装置において、前記発信器の発信器本体には、バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段と、所定の周波数で発振する発振手段と、前記発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示され、その後前記発振手段に対して所定の発振周波数での発振動作を行わせる発信器側制御手段とが具備され、前記受信器の受信器本体には、バッテリ残量を所定の期間及び所定の表示動作によって表示可能な受信器側表示手段と、感度調整を行う際に操作される感度ボリュームと、前記受信器本体の電源スイッチがオンされると、前記受信器側表示手段に対してバッテリ残量が表示され、その後前記検出器からの検出信号の大きさを表示させ、更にこの状態から前記感度ボリュームを操作して前記検出信号の最大位置を固定し、この固定位置から前記検出器を左右に振らせた際に得られる検出信号の大きさを表示させることにより、前記埋設管の位置、延長方向及び埋設の深さを表示させる受信器側制御手段とが具備されていることを特徴とする。」
【訂正事項3】
明細書の段落番号【0033】を、下記のとおり訂正する。
「 【0033】 このように発信器及び受信器の操作において、両者とも電源スイッチがオンされるとバッテリ残量が自動的に表示されるから、操作の単純化が図れるとともに、単純化された機能に応じる回路構成をとることができ、大容量の電力を必要としないので、簡単な操作で埋設管の探査を確実に行うことができ、しかも小型軽量化を図ることができる。
またバッテリ残量を表示する発信器側の表示手段は、点滅表示を行う発光ダイオードからなる表示手段としたから、電源オン時のバッテリチェックの視認性が良好となり、バッテリチェックの確認が容易に行える上に、バッテリチェックスイッチやバッテリチェックメー夕が不要にできる等の効果も併せ得られる。」

訂正事項1(ア)は、特許請求の範囲に記載された「所定の表示動作によって表示する発信器側表示手段」を「点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段」に限定するもので、この訂正は、明細書の段落番号【0013】おいて「バッテリチエック時に点滅表示を行う発光ダイオードからなる表示部52」という記載からみて、特許請求の範囲の減縮を目的とするもので、明細書に記載した事項の範囲内においてされた訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
訂正事項1(イ)は、発信器において電源スイッチのオン動作によりバッテリ残量の表示が自動的に表示されることを明確にする訂正であり、明りょうでない記載の釈明を目的にするもので、明細書に記載した事項の範囲内においてされた訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
訂正事項1(ウ)は、受信器において電源スイッチのオン動作によりバッテリ残量の表示が自動的に表示されることを明確にする訂正であり、明りょうでない記載の釈明を目的にするもので、明細書に記載した事項の範囲内においてされた訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
訂正事項2は、特許請求の範囲の訂正と整合をとるために発明の詳細な説明を訂正するもので、明りょうでない記載の釈明を目的にするもので、明細書に記載した事項の範囲内においてされた訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
訂正事項3は、訂正後の特許請求の範囲に係る発明が奏する効果を明りょうにした訂正であり、追記した効果は、明細書の「ここで、電源スイッチ54がオンされることにより、表示部52が数秒間点滅表示を行うことで、バッテリチェックが完了するようになっているため、電源オン時のバッテリチェックの視認性が良好となるばかりか、バッテリチェックスイッチやバッテリチェックメータが不要となる。」(【0014】)の記載に基づくもので、明りょうでない記載の釈明を目的にするもので、明細書に記載した事項の範囲内においてされた訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。

(3)独立特許要件
異議申立で提出された証拠ないし職権で採用した証拠である「TGL-24型」のパイプロケーター(申立人が提出した検甲第1号証)(以下、「24型」という。)、「OG-DG-762型」のパイプロケーターないし「DGO-ロケーター762型」のパイプロケータ(申立人が提出した検甲第2号証)(以下、「762型」という。)、「DGO・ロケーター873型」のパイプロケーター(申立人が提出した検甲第3号証)(以下、「873型」という。)、「埋設物探査業務の実務」(昭和63年8月埋設物探査技術研究会)(特許異議申立人が提出した甲第2g号証、「MPL-H3型」のパイプロケータ(職権で採用した証拠)(以下、「MPL-H3型」という。)、「PL-801」の鉄管・ケーブル探知器(職権で採用した証拠)(以下、「PL-801」という。)には、それぞれ次のとおりの発明が開示されている。
[24型]
発信器、受信器、検出器からなる探査装置である。
発信器においては、電源スイッチのオン動作により電池メータの針が電池残量に対応して振れ、電源スイッチがオフになるまで電池メータの針は電池残量を指示するものである。
受信器においては、電源スイッチとは別に電池スイッチが設けられ、電池残量チェックのために電池スイッチを押すと、押している間メータの針が電池残量に対応して振れ、電池残量を表示するものである。
[762型]
発信器、受信器、検出器からなる探査装置である。
発信器においては、電源スイッチのオン動作により電池メータの針が電池残量に対応して振れ、電源スイッチがオフになるまで電池メータの針は電池残量を指示するものである。
受信器においては、電源スイッチとは別にバッテリチェックスイッチ(BATT)が設けられ、電池残量チェックのためにバッテリチェックスイッチを押すと、押している間メータの針が電池残量に対応して振れ、電池残量を表示するものである。
[873型]
発信器、受信器、検出器からなる探査装置である。
発信器において、電源スイッチとは別に電池スイッチが設けられ、電池残量チェックのために電池スイッチを押すと、押している間メータの針が電池残量に対応して振れ、電池残量を表示するものである。
受信器においても、電源スイッチとは別に電池スイッチが設けられ、電池残量チェックのために電池スイッチを押すと、押している間メータの針が電池残量に対応して振れ、電池残量を表示するものである。
[「埋設物探査業務の実務」]
「MPL-H3」の「送信器の操作」(39頁5行)に関して、「図6 2 1 MPL-H3送信器操作盤」に電池チェックボタンが記載され、「使用に当っては、必ず電池の電圧を出力メータによってチェックし、出力メータの針がOK以下の場合は電池を取換える必要がある。」(39頁7〜9行)と記載され、「受信器の操作」(40頁1行)に関して、「図6 2 2 MPL-H3受信器操作盤」に電源スイッチボタン及びグラフィック表示部に隣接する警報表示部が記載され、「警報板表示部は、・・・電池の電圧不足を表示する。」(40頁3〜5頁)と記載されている。また、「図6 2 4の(1) MPL-H3受信器の平面位置、深度測定操作フロー」には、「電源スイッチON」に続いて「電池表示OK」と記載され、電池表示がOKでなければ「電池取替」を、警報表示部に「電池交換」を示すグラフィックバーが表示されることが記載されている。
[MPL-H3型]
発信器、検出部を備える受信器からなる探査装置である。
発信器において、電源スイッチとは別に電池チェックスイッチが設けられ、電池残量チェックのために電池チェックスイッチを押すと、押している間メータの針が電池残量に対応して振れ、電池残量を表示するものである。
受信器においては、電源スイッチのオン動作により、電池残量が少なければ電池交換の指示が液晶表示部のバーで表示され、電源スイッチがオンされていて、電池交換がされない状態では電池交換のバー表示は消えることなく続くものである。
[PL-801]
ケースと一体に設けられた発信器、受信器、検出器からなる探査装置である。
発信器においては、電源スイッチを回動するオン動作により所定の位置(「電池」と表示されている。)でメータの針が電池残量に対応して振れる。電源スイッチがその位置にとどまる限り、引き続いて電池残量表示を行うが、発信器として動作させるためにさらに電源スイッチを回動させると、メータの針は戻りメータは電池残量表示を終了するものである。
受信器においても、電源スイッチを回動するオン動作により所定の位置(「電池」と表示されている。)でメータの針が電池残量に対応して振れる。電源スイッチがその位置にとどまる限り引き続いて電池残量表示を行うが、発信器として動作させるためにさらに電源スイッチを回動させると、メータの針は戻りメータは電池残量表示を終了するものである。

そして、24型、762型、873型、MPL-H3型、PL-801の各装置は、1992年(平成4年)6月24日発行の(週刊)ガス事業新聞に同一型番の装置がパイプロケータとして使用されていることが記載されているから、本件出願前に市販され、その電池残量表示手段及びその動作は出願前公知であったことが認められる。
(対比・判断)
訂正後の本件発明は、「発信器の発信器本体には、バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段と、所定の周波数で発振する発振手段と、前記発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示され、その後前記発振手段に対して所定の発振周波数での発振動作を行わせる発信器側制御手段とが具備され」るものであり、「バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオード」を用い、「発信器本体の電源スイッチがオンされると」、「バッテリ残量が点滅表示され、その後前記発振手段に対して所定の発振周波数での発振動作を行わせる」ものであるから、発光ダイオードが点滅表示する所定の期間とは、電源スイッチがオンの期間(これは装置が動作している期間であり、定められた期間すなわち所定の期間ではない。)より短く、予め定められた一定期間であると認められる。本件発明の実施例においては、「発信器50の発信器本体51のフロント面上段側には、バッテリチエック時に点滅表示を行う発光ダイオードからなる表示部52」(【0013】)が設けられ、「電源スイッチ54がオンされることにより、表示部52が数秒間点滅表示を行うことで、バッテリチェックが完了するようになっている」(【0014】)と記載され、発光ダイオードが所定の期間(数秒間)点滅表示することが記載されている。
これに対して、異議申立てで提出された証拠及び職権で採用した証拠のいずれにも、電源スイッチオンにより所定の期間バッテリ残量の表示を行うことを開示ないし示唆するものはない。
すなわち、24型、762型の受信器、873型の発信器、受信器及びMPL-H3型の発信器は、電源スイッチとは別の電池残量を表示するためのスイッチを備え(いわゆる「2回押し」)、スイッチを押している間電池残量を表示するもので、電源スイッチのオンにより電池残量を表示するもの(いわゆる「1回押し」)ではなく、所定の期間表示するものでもない。
24型、762型の発信器は、その電源スイッチのオン動作により電池残量を表示する(「1回押し」)点で本件発明と一致するが、電池メータは電源スイッチのオンの期間中表示動作を行うもので、電源スイッチがオンされると所定の期間表示動作を行うものではない。
MPL-H3型の受信器においては、電源スイッチのオン動作により、電池残量が電池交換を指示するバーとして表示されるが、電池交換がされなければ、バー表示は電源スイッチのオンの期間消えることのないもので、本件発明のように電源スイッチがオンされると所定の期間表示動作を行うものではない。
PL-801の発信器及び受信器においては、電源スイッチを回動するオン動作により所定の位置(「電池」と表示されている。)でメータの針が電池残量に対応して振れ、発信器ないし受信器として動作させるためにさらに電源スイッチを回動させると、メータの針は戻りメータは電池残量表示を終了するものであり、バッテリ残量の表示の後、発振手段に対して所定の発振周波数での発振動作を行わせる点で本件発明と共通するが、所定の位置にあれば電池残量表示を続けるもので、表示期間はスイッチの回動動作により変化するものであるから、電源スイッチがオンされると所定の期間表示動作を行うものではない。
また、書証である「埋設物探査業務の実務」のMPL-H3型に関する記載は、MPL-H3型の動作を説明するものにすぎず、MPL-H3型は、前述のとおり本件発明を開示ないし示唆するものではないから、「埋設物探査業務の実務」が本件出願前頒布された刊行物であるか否かを検討するまでもなく、その記載内容は本件発明を開示ないし示唆するものではない。
したがって、発光ダイオードが周知の表示手段であるとしても、いずれの証拠にも電源スイッチオンにより所定の期間バッテリ残量の表示を行うことを開示ないし示唆するものは認められないから、訂正後の発明の「発信器の本体には、バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段」を備え、「発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示」する点は、当業者であっても容易に想到しうるものではないと認められ、訂正後の本件発明は特許出願の際独立して特許受けることができるものである。
(4)むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律116号)附則6条1項の規定によりなお従前の例によるとされる、平成11年改正前の特許法120条の4第3項において準用する平成6年法律116号による改正前の特許法126条1項ただし書、2項及び3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
3 特許異議申立について
(1)本件発明
本件発明は訂正明細書の特許請求の範囲に記載された事項により特定されるものであり、2(1)に述べたとおりである。
(2)申立ての理由の概要
本件発明は、検甲第1〜3号証(24型、762型、873型)の各発明であり、甲第2g号証(「埋設物探査業務の実務」)に記載された発明であるから、特許法29条1項1号又は3号の発明に該当するものであり、また、検甲第1〜3号証の発明及び甲第2g号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明の特許は取り消されるべきものである。
(3)申立人が提出した検甲第1〜3号証(24型、762型、873型)及び甲第2g号証(「埋設物探査業務の実務」)は、2で述べたとおりの発明が開示され、2で述べたとおりの理由により、本件発明は、検甲第1〜3号証の各発明でもなく、甲第2g号証に記載された発明でもない。また検甲第1〜3号証の発明及び甲第2g号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものでもない。
(4) むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由によっては本件発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律116号)附則14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令205号)4条2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
埋設管探査装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 埋設配管路の露出部と大地間に発信器からの信号電流を供給することによって埋設管の表面から磁界を発生させ、この発生した磁界を検出器によって検出するとともに、この検出した信号を受信器によって受信することにより前記埋設管の位置を探査する埋設管探査装置において、
前記発信器の発信器本体には、
バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段と、
所定の周波数で発振する発振手段と、
前記発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示されその後前記発振手段に対して所定の発振周波数での発振動作を行わせる発信器側制御手段と
が具備され、
前記受信器の受信器本体には、
バッテリ残量を所定の期間及び所定の表示動作によって表示可能な受信器側表示手段と、
感度調整を行う際に操作される感度ボリュームと、
前記受信器本体の電源スイッチがオンされると、前記受信器側表示手段に対してバッテリ残量が表示され、その後前記検出器からの検出信号の大きさを表示させ、更にこの状態から前記感度ボリュームを操作して前記検出信号の最大位置を固定し、この固定位置から前記検出器を左右に振らせた際に得られる検出信号の大きさを表示させることにより、前記埋設管の位置、延長方向及び埋設の深さを表示させる受信器側制御手段と
が具備されていることを特徴とする埋設管探査装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、直接法によって埋設管を探査する埋設管探査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、埋設管を探索する方法として、誘導法と直接法とがある。
誘導法は、非接触方式で埋設管に接することなく、発振器のアンテナを利用して高周波電磁波を発振し、埋設管に誘導された高周波電流による二次磁界をサーチコイルによりピックアップして探査するものである。直接法は、接触方式であり、埋設管の一点とアースとの間に通電した一種類(発振周波数数十KHZ)の交流電流によって埋設管の近傍に形成される交番磁界を検出することにより、埋設管を探査するものである。
【0003】
また、直接法においては、発振器からの管路接続発信ポイント数により、一点法、二点法、三点法等がある。
このような直接法により埋設管を探査する方法として、たとえば特公昭54-41422号公報には、三点法によって埋設金属管を探査する埋設金属管の探査装置が開示されている。
【0004】
すなわち、図8に示すように、発振器3よりリード線2a,2bを介して探査対象ガス管1の露出部二点a,bに2KHZ程度の低周波電流を印加すると、各リード線2a,2c,2bの接続点A-a-c-COM.と、B-b-c-COM.とには各々互いに相反する向きの信号電流IA,IBが流れて相反する二つのループ回路を形成し、両端の接続点a,b間に位置する探査対象ガス管1部分周りには磁界が形成される。
【0005】
この場合、水道管等の非探査金属管Tが中間接続点cを挟む形で電気的閉ループを形成して存在していると、この非探査金属管Tには、各々I3′,I3″なる信号電流が互いに逆向きに流れようとするが、その両端には同位相の同電圧がかけられているので、信号電流I3′,I3″は互いに打ち消し合い、この非探査金属管Tには殆ど電流が流れなくなることから、微弱な磁界しか形成されないため、ピックアップ4を走査すると、磁界が強く形成されている探査対象ガス管1のみが区別して検出されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の埋設金属管の探査装置では、三点法によって埋設金属管を探査する場合について示しているが、通常、このような探査装置では、一点法や二点法によって埋設金属管を探査する機能も備わっており、三点法に限らず、一点法や二点法によって埋設金属管を探査する場合、それぞれの発信方法に合わせた操作が必要となることから操作の複雑化を招いてしまい、探査作業に熟練を要してしまうばかりか、取扱いを誤ると、誤判定を招いてしまうという問題があった。
【0007】
また、探査装置には、バッテリの残量をチェックする場合や、非探査金属管の探査作業の行う場合、それぞれの作業に対応した操作ボタンが設けられており、それぞれの作業毎にそれぞれ対応したボタンを操作する必要があることから、探査作業が困難なものとなっている。
【0008】
また、複雑な機能である各種発振方法に対応させた回路構成とされているため、大容量の電力を必要とすることから容量の大きいバッテリが必要となり、必然的に装置自体の重量が増してしまうことによって持ち運びに不便を感じるという問題もあった。
【0009】
本発明は、このような事情に対処してなされたもので、簡単な操作で埋設管の探査を確実に行うことができ、しかも小型軽量化を図ることができる埋設管探査装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、埋設配管路の露出部と大地間に発信器からの信号電流を供給することによって埋設管の表面から磁界を発生させ、この発生した磁界を検出器によって検出するとともに、この検出した信号を受信器によって受信することにより前記埋設管の位置を探査する埋設管探査装置において、前記発信器の発信器本体には、バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段と、所定の周波数で発振する発振手段と、前記発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示され、その後前記発振手段に対して所定の発振周波数での発振動作を行わせる発信器側制御手段とが具備され、前記受信器の受信器本体には、バッテリ残量を所定の期間及び所定の表示動作によって表示可能な受信器側表示手段と、感度調整を行う際に操作される感度ボリュームと、前記受信器本体の電源スイッチがオンされると、前記受信器側表示手段に対してバッテリ残量が表示され、その後前記検出器からの検出信号の大きさを表示させ、更にこの状態から前記感度ボリュームを操作して前記検出信号の最大位置を固定し、この固定位置から前記検出器を左右に振らせた際に得られる検出信号の大きさを表示させることにより、前記埋設管の位置、延長方向及び埋設の深さを表示させる受信器側制御手段とが具備されていることを特徴とする。
【0011】
【作用】
本発明の埋設管探査装置では、一点法のみの機能を具備した構成をとるものであり、発信器側においては、まず電源スイッチがオンされるとバッテリ残量が発信器側表示手段によって表示され、その後発振手段が所定の周波数で発振を開始する。一方、受信器側においては、まず電源スイッチがオンされるとバッテリ残量が受信器側表示手段にて表示され、その後検出器からの検出信号が取り込まれると、その検出信号の大きさが表示され、更にこの状態から感度ボリュームを操作して検出信号の最大位置を固定し、この固定位置から検出器を左右に振らせた際に得られる検出信号の大きさが表示されることにより、埋設管の位置、延長方向及び埋設の深さが表示される。
【0012】
したがって、操作の単純化が図れるとともに、単純化された機能に応じる回路構成をとることができるので、大容量の電力を必要としない。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例の詳細を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の埋設管探査装置の一実施例に係る発信器を示すものである。同図に示す発信器50の発信器本体51は、プラスチック製によって構成されている。発信器50の発信器本体51のフロント面上段側には、バッテリチェック時に点滅表示を行う発光ダイオードからなる表示部52及びコード80のプラグ81が接続されるパイプ端子53が設けられている。フロント面下段側には、電源スイッチ54及びアースコード82のプラグ83が接続されるアース端子55が設けられている。
【0014】
ここで、電源スイッチ54がオンされることにより、表示部52が数秒間点滅表示を行うことで、バッテリチェックが完了するようになっているため、電源オン時のバッテリチェックの視認性が良好となるばかりか、バッテリチェックスイッチやバッテリチェックメータが不要となる。
【0015】
また、発信器50の使用後においては、電源スイッチ54を切忘れた場合であってもプラグ83をアース端子55から抜いておくことにより電源オフとなるので、無駄な電力消費がさけられ、電池の消耗が抑制されるようになっている。
【0016】
図2は、発信器50の制御系を示すものであり、制御部56が電源スイッチ54からのオン信号を受けとると、上記のように表示部52の表示動作を行わせた後、発振器57に対して発振動作を行わせるようになっている。また、制御部56にアース端子55にアースコード82のプラグ83が接続された際のセンス信号が取り込まれない場合、バッテリからの電力供給を遮断するようになっている。
【0017】
図3は、受信器を示すものであり、プラスチック製よりなる受信器60の受信器本体61のフロント面左半分側には、電源スイッチ62、受信感度に合わせて操作される強弱スイッチ63及び感度ボリューム64が設けられている。フロント面右半分側には、メータ65が設けられている。
【0018】
また、受信器本体61の右側面側には、コンセント66が設けられている。
ここで、電源スイッチ62がオンされると、メータ針がバッテリ指示領域側まで振れ、バッテリチェックを行うことができる。また、受信器60の使用後においては、電源スイッチ62を切忘れた場合であってもコンセント66から後述のメタルコンセント76を抜いておくことにより電源オフとなるので、無駄な電力消費がさけられ、電池の消耗が抑制されるようになっている。
【0019】
図4は、受信器60の制御系を示すものであり、制御部67が電源スイッチ62からのオン信号、強弱スイッチ63からの強弱指示信号及び感度ボリューム64からの感度指示信号が取り込まれると、上記のようにメータ65の指示動作をコントロールするようになっている。
【0020】
図5は、検出器の構成を示すものであり、検出器70には、ロックリング72によって伸縮自在とされた支持棒73が設けられている。支持棒73の一端部には、内部にコイルとコンデンサの共振回路を有するとともに、楕円形状とされた検出部71が設けられている。支持棒73の他端部には、取っ手74が設けられている。取っ手74の端部には、メタルコンセント76が設けられているカールコード75が取付けられている。
【0021】
続いて、このような構成の埋設管探査装置の使用方法について説明する。
まず、図6に示すように、コード80の他端部側をメータやバルブ等の露出部に接続するとともに、一端部側のプラグ81を発信器50のパイプ端子53に接続する。また、大地に突き刺したアース棒85にアースコード82の他端部側を接続し、一端部側のプラグ83を発信器50のアース端子55に接続する。
【0022】
コード80及びアースコード82の接続を終えた後、電源スイッチ54をオンすると、表示部52が数秒間点滅表示を行うため、これを確認することによってバッテリチェックを行うことができる。
【0023】
このとき、アースコード82の一端部側のプラグ83が発信器50のアース端子55に接続されていないとき、電源スイッチ54をオンした場合であっても電源オンにならないため、アース端子55に対するプラグ83の接続状態を確認する。
【0024】
受信器60側にあっては、検出器70のメタルコンセント76をコンセント66に差し込んだ後、電源スイッチ62をオンする。電源スイッチ62がオンされると、メータ65のメータ針がバッテリ指示領域側まで振れるので、バッテリ指示領域内でのメータ針の位置を確認することによりバッテリチェックが可能となる。
【0025】
このとき、コンセント66にメタルコンセント76が接続されない限り、電源オンにならないため、コンセント66に対するメタルコンセント76の接続状態を確認する。
【0026】
受信器60の電源スイッチ62をオンした後、検出器70の検出部71を地表面に押し当て、受信器60側のメータ65のメータ針の最大地点を捜し、最大地点が得られた箇所の地表面にマーキングを行う。ここで、楕円形状の検出部71の長軸方向が埋設管86の延長方向となっている。
【0027】
マーキングした地表面に検出器70の検出部71を固定し、この状態で受信器60の感度ボリューム64を回して感度を上げ、図7(a)に示すように、メータ針をSET位置に合せる。メータ針をSET位置に合せた後、同図(b)に示すように、検出器70を埋設管86の延長方向に対して直交する方向に振り、メータ針がDの位置になったら検出器70の振りを止めその位置にマーキングを行う。これを、同図(c)に示すように、埋設管86の延長方向の直交する方向の左右方向に対して行うことで、埋設管86の深さd=1+1´が求められる。
【0028】
このように、本実施例では、発信器50側の電源スイッチ54をオンすると、表示部52の数秒間点滅表示によってバッテリチェックを行うことができ、続いて発振器57による発振動作が行われる。しかも、プラグ83がアース端子55に接続されていなければ、電源スイッチ54をオンした場合であっても電源オンにならないため、アース端子55に対するプラグ83の接続状態の確認を行うことができるばかりか、受信器60の使用後においては、コンセント66からメタルコンセント76を抜いておくことにより電源オフとなるので、無駄な電力消費がさけられ、電池の消耗が抑制される。
【0029】
受信器60側にあっては、電源スイッチ62をオンすると、メータ65のメータ針がバッテリ指示領域側まで振れるので、バッテリ指示領域内でのメータ針の位置を確認することによりバッテリチェックが可能となる。また、検出器70を用いての探査時においては、メータ針の最大地点にて感度ボリューム64を回して感度を上げ、メータ針をSET位置に合せ、メータ針がDの位置になるまで検出器70を埋設管86の延長方向に対して直交する方向に振ることにより、埋設管86の深さd=1+1´を求めることができる。
【0030】
したがって、発信器50側及び受信器60側にあっては、電源スイッチ54,62および感度ボリューム64の操作によって埋設管86の探査作業が可能とされるので、熟練を要することなくきわめて簡単且つ確実に探査作業を行うことができる。
【0031】
また、発信器50側及び受信器60側の機能は、一点法のみの機能としているため、複雑な回路構成を必要とせず、消費電力も少ないため、容量の小さいバッテリを搭載することが可能となるため、それぞれの重量を軽くすることができるので、取扱いがきわめて良好となる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の埋設管探査装置では、一点法のみの機能を具備した構成をとるものであり、発信器側においては、まず電源スイッチがオンされるとバッテリ残量が発信器側表示手段によって表示され、その後発振手段が所定の周波数で発振を開始する。一方、受信器側においては、まず電源スイッチがオンされるとバッテリ残量が受信器側表示手段にて表示され、その後検出器からの検出信号が取り込まれると、その検出信号の大きさが表示され、更にこの状態から感度ボリュームを操作して検出信号の最大位置を固定し、この固定位置から検出器を左右に振らせた際に得られる検出信号の大きさが表示されることにより、埋設管の位置、延長方向及び埋設の深さが表示される。
【0033】
このように発信器及び受信器の操作において、両者とも電源スイッチがオンされるとバッテリ残量が自動的に表示されるから、操作の単純化が図れるとともに、単純化された機能に応じる回路構成をとることができ、大容量の電力を必要としないので、簡単な操作で埋設管の探査を確実に行うことができ,しかも小型軽量化を図ることができる.
またバッテリ残量を表示する発信器側の表示手段は、点滅表示を行う発光ダイオードからなる表示手段としたから、電源オン時のバッテリチェックの視認性が良好となり、バッテリチェックの確認が容易に行える上に、バッテリチェックスイッチやバッテリチェックメータが不要にできる等の効果も併せ得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の埋設管探査装置の一実施例に係る発信器を示す図である。
【図2】
図1の発信器の制御系を簡単に示すブロック図である。
【図3】
図1の発信器とともに用いられる受信器を示す図である。
【図4】
図3の受信器の制御系を簡単に示すブロック図である。
【図5】
図1の発信器及び図3の受信器とともに用いられる検出器を示す図である。
【図6】
本発明の埋設管探査装置の使用方法を説明するための図である。
【図7】
図3の受信器の動作を説明するための図である。
【図8】
従来の三点法により埋設金属管を探査するための概念図を示すものである。
【符号の説明】
50 発信器
51 発信器本体
52 表示部
53 パイプ端子
54,62 電源スイッチ
55 アース端子
60 受信器
61 受信器本体
64 感度ボリューム
65 メータ
66 コンセント
70 検出器
71 検出部
72 ロックリング
73 支持棒
74 取っ手
75 カールコード
76 タルコンセント
80 コード
81,83 プラグ
82 アースコード
 
訂正の要旨 訂正の要旨
【訂正事項1】
特許請求の範囲の請求頃1中の記載を、特許請求の範囲の減縮を目的として、次のとおり訂正する。
(ア)「バッテリ残量を所定の期間及び所定の表示動作によって表示する発信器側表示手段と、」(特許公報1欄9〜10行)を、「バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発光ダイオードからなる発信器側表示手段と、」と訂正する。
(イ)「前記発信器本体の電源スイッチがオンされたとき、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量の表示動作を行わせた後、」(同1欄12〜14行)を、
「前記発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示され、その後」と訂正する。
(ウ)「前記受信器本体の電源スイッチがオンされたとき、前記受信器側表示手段に対して前記バッテリ残量の表示を行わせるとともに、」(同2欄5〜7行)を、「前記受信器本体の電源スイッチがオンされると、前記受信器側表示手段に対してバッテリ残量が表示され、その後」と訂正する。
【訂正事項2】
明細書の段落番号【0010】を、明りょうでない記載の釈明を目的として、下記のとおり訂正する。
「 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、埋設配管路の露出部と大地間に発信器からの信号電流を供給することによって埋設管の表面から磁界を発生させ、この発生した磁界を検出器によって検出するとともに、この検出した信号を受信器によって受信することにより前記埋設管の位置を探査する埋設管探査装置において、前記発信器の発信器本体には、バッテリ残量を所定の期間、点滅表示を行う発行ダイオードからなる発信器側表示手段と、所定の周波数で発振する発振手段と、前記発信器本体の電源スイッチがオンされると、前記発信器側表示手段に対してバッテリ残量が点滅表示され、その後前記発振手段に対して所定の発振周波数での発振動作を行わせる発信器側制御手段とが具備され、前記受信器の受信器本体には、バッテリ残量を所定の期間及び所定の表示動作によって表示可能な受信器側表示手段と、感度調整を行う際に操作される感度ボリュームと、前記受信器本体の電源スイッチがオンされると、前記受信器側表示手段に対してバッテリ残量が表示され、その後前記検出器からの検出信号の大きさを表示させ、更にこの状態から前記感度ボリュームを操作して前記検出信号の最大位置を固定し、この固定位置から前記検出器を左右に振らせた際に得られる検出信号の大きさを表示させることにより、前記埋設管の位置、延長方向及び埋設の深さを表示させる受信器側制御手段とが具備されていることを特徴とする。」(註・アンダーラインは訂正個所を示す。)
【訂正事項3】
明細書の段落番号【0033】を、明りょうでない記載の釈明を目的として、下記のとおり訂正する。
「 【0033】 このように発信機及び受信機の操作において、両者とも電源スイッチがオンされるとバッテリ残量が自動的に表示されるから、操作の単純化が図れるとともに、単純化された機能に応じる回路構成をとるこを挟む形で電気とができ、大容量の電力を必要としないので、簡単な操作で埋設管の探査を確実に行うことができ、しかも小型軽量化を図ることができる。
またバッテリ残量を表示する発信機側の表示手段は、点滅表示を行う発光ダイオードからなる表示手段としたから、電源オン時のバッテリチェックの視認性が良好となり、バッテリチェックの確認が容易に行える上に、バッテリチェックスイッチやバッテリチェックメータが不要にできる等の効果も併せ得られる。」(註・アンダーラインは訂正個所を示す。)
異議決定日 2001-01-05 
出願番号 特願平6-45976
審決分類 P 1 651・ 112- YA (G01V)
P 1 651・ 113- YA (G01V)
P 1 651・ 121- YA (G01V)
最終処分 維持  
前審関与審査官 江成 克己  
特許庁審判長 伊坪 公一
特許庁審判官 志村 博
松本 邦夫
登録日 1999-01-22 
登録番号 特許第2876281号(P2876281)
権利者 東京瓦斯株式会社 株式会社ケイエムエス
発明の名称 埋設管探査装置  
代理人 小橋 信淳  
代理人 小橋 信淳  
代理人 岩城 全紀  
代理人 大石 征郎  
代理人 小橋 信淳  
代理人 岩城 全紀  
代理人 岩城 全紀  
代理人 小橋 信淳  

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