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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  H04N
審判 全部申し立て 2項進歩性  H04N
管理番号 1125796
異議申立番号 異議2003-73809  
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1994-09-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-30 
確定日 2005-09-03 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3458403号「画像再生装置」の請求項1ないし3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3458403号の請求項1ないし3に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第3458403号の請求項1ないし3に係る発明は、平成5年3月12日に特許出願され、平成15年8月8日にその特許権の設定登録がなされ、その後、有限会社オフィスアテナ(代表者藁科ひさ子)より特許異議の申立てがなされ、平成17年5月17日付けで取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成17年7月25日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
ア.訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1の記載について、「映像信号の選択あるいは所定の処理を行う機能を具え、選択あるいは処理がなされた映像信号を送出する回路構成部と、
該回路構成部からの映像信号に基づく画像を再生する表示部を有した画像表示手段と、
使用者の要求に応じるべく用意された制御動作種類数を互いに異にするものとして設定された上記回路構成部に関する複数の制御操作モードについて、それらのうちの一つを選択する操作が行われる被操作手段が設けられ、該被操作手段についての操作に応じた制御信号を送出する制御信号供給部と、
該制御信号供給部からの制御信号を受け、受けられた制御信号に対応する操作により選択された制御操作モードのもとで上記回路構成部に行わせることができる制御動作をあらわす情報信号を送出する制御ユニットと、
該制御ユニットからの上記情報信号に応じて、該情報信号があらわす制御動作に関する表示を上記画像表示手段の表示部に行わせる表示制御部と、
を備えて構成される画像再生装置。」とあるのを、「映像信号の選択あるいは所定の処理を行う機能を具え、選択あるいは処理がなされた映像信号を送出する回路構成部と、
該回路構成部からの映像信号に基づく画像を再生する表示部を有した画像表示手段と、
使用者の要求に応じるべく用意された、上記回路構成部に所定種類数の制御動作を行わせることができる第1の制御操作モード、及び、上記回路構成部に上記所定種類数の制御動作を含んだ上記所定種類数より多い種類数の制御動作を行わせることができる第2の制御操作モードを含む、制御動作種類数を互いに異にするものとして設定された上記回路構成部に関する複数の制御操作モードについて、それらのうちの一つを選択する操作が行われる被操作手段が設けられ、該被操作手段についての操作に応じた制御信号を送出する制御信号供給部と、
該制御信号供給部からの制御信号を受け、受けられた制御信号に対応する操作により選択された制御操作モードのもとで上記回路構成部に行わせることができる制御動作をあらわす情報信号を送出する制御ユニットと、
該制御ユニットからの上記情報信号に応じて、該情報信号があらわす上記選択された制御動作モードのもとで上記回路構成部に行わせることができる制御動作に関する表示を上記画像表示手段の表示部に行わせる表示制御部と、
を備えて構成される画像再生装置。」と訂正する。
イ.訂正事項b
上記訂正事項aに対応する発明の詳細な説明の記載を訂正する。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、また、上記訂正事項bは、上記訂正事項aと整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、いずれも、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

(3)むすび
したがって、上記訂正は、特許法第120条の4第3項で準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議申立てについての判断
(1)申立ての理由の概要
申立人有限会社オフィスアテナ(代表者藁科ひさ子)は、請求項1に係る発明は、甲第1号証(特開平3-296128号公報)と同一であり、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものであり、請求項1に係る発明は、甲第1号証、甲第2号証(特開平2-118552号公報)をもとに、請求項2に係る発明は、甲第1号証、甲第3号証(特開平3-110982号公報)をもとに、請求項3に係る発明は、甲第1号証をもとに、それぞれ容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものであるから、特許を取り消すべきと主張している。

(2)本件の請求項1ないし3に係る発明
上記2.で示したように上記訂正が認められるから、本件の請求項1ないし3に係る発明(以下、「本件発明1」ないし「本件発明3」という)は、上記訂正請求に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項により特定されるとおりのものである。

(3)刊行物等
取消理由通知における刊行物1ないし3は、上記特許異議申立人が証拠として提示したものであって、それにはそれぞれ、以下の点が記載されている。
刊行物1(特開平3-296128号公報(甲第1号証))には、テレビジョン装置をリモートコントロールする制御システムであって、操作が行われるローラ部及びスイッチを有し、これらからの信号に基づくコード信号が供給されて、それらに応じたリモートコントロール信号を発するリモコンコードエンコーダ、及び、リモートコントロール信号を発射する送信回路を有するコマンダを備えた点が記載されている。
刊行物2(特開平2-118552号公報(甲第2号証))には、カメラシステムであって、ICカードがカメラの有する機能のうち、撮影者にとって必要なものを選択、あるいは機能の択一的選択を行うことによって撮影者の意図、撮影技術に応じたカメラを提供しようとするものであって、露出モードの選択に関する露出モードとしてP(プログラム)モードは基本として必ず入れ、残り3つのモード(A(絞り優先),M(マニュアル),S(シャッター優先)モード)の組み合わせの選択を行えるようにしている点が記載されている。
刊行物3(特開平3-110982号公報(甲第3号証))には、チャンネルパターンを残余部に対して映出する点及びエンコーダおよび送信回路がコマンダに含まれている点が記載されている。

(4)対比・判断
本件発明1ないし本件発明3と上記刊行物1ないし3に記載の発明とを対比すると、これら刊行物に記載の発明は、本件発明を特定する事項である、「回路構成部に所定種類数の制御動作を行わせることができる第1の制御操作モード、及び、上記回路構成部に上記所定種類数の制御動作を含んだ上記所定種類数より多い種類数の制御動作を行わせることができる第2の制御操作モード」を備え「選択された制御操作モードのもとで上記回路構成部に行わせることができる制御動作に関する表示を画像表示手段の表示部に行わせる」点を備えておらず、当該事項により本件発明1ないし本件発明3は、明細書記載の顕著な効果を奏するのであり、本件発明1が上記刊行物1のものと同一ということできないし、本件発明1ないし本件発明3が上記刊行物1ないし3に記載のものから容易に発明をすることができたものともいえない。

(5)むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1ないし本件発明3についての特許を取り消すことができない。
また、他に本件発明1ないし本件発明3の特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明1ないし本件発明3についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
画像再生装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】映像信号の選択あるいは所定の処理を行う機能を具え、選択あるいは処理がなされた映像信号を送出する回路構成部と、
該回路構成部からの映像信号に基づく画像を再生する表示部を有した画像表示手段と、
使用者の要求に応じるべく用意された、上記回路構成部に所定種類数の制御動作を行わせることができる第1の制御操作モード、及び、上記回路構成部に上記所定種類数の制御動作を含んだ上記所定種類数より多い種類数の制御動作行わせることができる第2の制御操作モードを含む、制御動作種類数を互いに異にするものとして設定された上記回路構成部に関する複数の制御操作モードについて、それらのうちの一つを選択する操作が行われる被操作手段が設けられ、該被操作手段についての操作に応じた制御信号を送出する制御信号供給部と、
該制御信号供給部からの制御信号を受け、受けられた制御信号に対応する操作により選択された制御操作モードのもとで上記回路構成部に行わせることができる制御動作をあらわす情報信号を送出する制御ユニットと、
該制御ユニットからの上記情報信号に応じて、該情報信号があらわす上記選択された制御操作モードのもとで上記回路構成部に行わせることができる制御動作に関する表示を上記画像表示手段の表示部に行わせる表示制御部と、
を備えて構成される画像再生装置。
【請求項2】表示制御部が、画像表示手段の表示部に、制御ユニットからの情報信号があらわす制御動作に関する表示を、映像信号に基づく画像が再生される領域から区画された領域に行わせることを特徴とする請求項1記載の画像再生装置。
【請求項3】制御信号供給部が、制御ユニットに対する遠隔操作制御部とされたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像再生装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、受信したテレビジョン放送信号を処理して得られる映像信号、あるいは、外部の映像信号源から供給される外部映像信号に基づく再生画像を、陰極線管等が用いられて形成される画像表示手段の表示部に得る画像再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン受像機として構成されるものに代表される、映像信号に基づく再生画像を得る画像再生装置にあっては、テレビジョン放送信号の多様化、及び、ビデオテープレコーダ(VTR),ビデオカメラ等のビデオ機器の普及の拡大に伴って、個々の装置の多機能化が図られてきている。例えば、家庭用テレビジョン受像機として用いられる画像再生装置においても、VHFテレビジョン放送信号あるいはUHFテレビジョン放送信号を選択受信し、受信されたテレビジョン放送信号から得られる映像信号に基づく再生画像を得る機能に加えて、VTRの再生出力,ビデオカメラの出力等として得られる映像信号、即ち、外部の映像信号源から供給される外部映像信号を受け、その外部映像信号に基づく再生画像を得る機能を具えるものが主流を占める状況となってきている。
【0003】
このような多機能化された画像再生装置も、通常、陰極線管,液晶パネル等が用いられて構成される画像表示部に映像信号が供給されることにより、その画像表示部における表示面上に再生画像が得られるものとされる。従って、多機能化された画像再生装置にあっては、その主要回路構成部において、例えば、受信したVHFテレビジョン放送信号もしくはUHFテレビジョン放送信号から映像信号を得、その映像信号に種々の処理を施して画像表示部に供給する信号処理態様、及び、外部の映像信号源から供給された外部映像信号に所定の処理を施して画像表示部に供給する信号処理態様等が選択的にとられるもとで、画像表示手段の表示面上に再生画像が得られる。
【0004】
そして、主要回路構成部において所定の信号処理態様がとられるもとで、画像表示部の表示面上に再生画像が得られる、多機能化された画像再生装置は、主要回路構成部における信号処理態様についての選択制御動作、選択された信号処理態様のもとでの映像信号の選択,処理,調整等の、装置の使用者の意思に基づいて行われることになる制御動作が多数設定されるものとされる。それゆえ、使用者により画像再生装置、特に、その主要回路構成部に種々の制御動作を行わせる制御信号を送出するため操作されるべく設けられる、例えば、押釦形式,回転摘み形式あるいはスライド摘み形式のものとされる被操作子が、多種多様とされて多数設けられることになり、このような多数の被操作子は、それらの大部分が、主要回路構成部,画像表示部等を内蔵した装置本体に一体化されて、あるいは、装置本体に対する遠隔操作制御部とされて配設される制御信号供給部に、集中的に配されることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如くの多機能化された画像再生装置における制御動作に関しては、装置の使用者によって要求されるものが異なることになり、例えば、少数の基本的な制御動作のみが要求される状況,一般的な使用者により通常望まれる制御動作が要求される状況,専門家的使用者により望まれる多種類の制御動作が要求される状況等が生じる。そして、少数の基本的な制御動作のみ、即ち、比較的少ない制御動作種類数を要求する使用者,一般的な使用者により通常望まれる制御動作、即ち、一般的な制御動作種類数を要求する使用者、及び、専門家的使用者により望まれる多種類の制御動作、即ち、比較的多数の制御動作種類数を要求する使用者に対して、上述の如くにして被操作子が配される制御信号供給部が一律に提供されるもとでは、制御信号供給部は、専門家的使用者により望まれる多種類の制御動作の全てを装置に行わせる制御信号を送出することができる被操作子を備えたものとされざるを得ない。
【0006】
それゆえ、斯かるもとでは、例えば、少数の基本的な制御動作のみを要求する使用者、さらには、一般的な使用者により通常望まれる制御動作を要求する使用者にとっては、制御信号供給部に、必要とされる被操作子に加えて、無用な被操作子が備えられていることになり、実際に、装置に所望の制御動作を行わせるべく被操作子を操作するに際して、操作すべき被操作子の特定に煩わしさを感じる、あるいは、混乱をまねくことになる事態が生じる。従って、従来提案されている多機能化された画像再生装置にあっては、装置の使用者が装置に所望の制御動作を行わせるための被操作子の操作に手間取ることとなり、さらには、使用者による被操作子に対しての誤操作が行われ易くなるという不都合がもたらされる虞がある。
【0007】
斯かる点に鑑み、本発明は、多機能化されて、主要回路構成部が所定の信号処理態様をとるもとで、映像信号に基づく再生画像を画像表示手段の表示部に得るものとされるもとで、制御動作に関する要求を異にする各使用者が、所望の制御動作を行わせるための操作を、誤操作が行われ難い状況のもとに、容易かつ的確に行えることになる画像再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成すべく、本発明に係る画像再生装置は、映像信号の選択あるいは所定の処理を行う機能を具え、選択あるいは処理がなされた映像信号を送出する回路構成部と、回路構成部からの映像信号に基づく画像を再生する表示部を有した画像表示手段と、使用者の要求に応じるべく用意された、回路構成部に所定種類数の制御動作を行わせることができる第1の制御操作モード、及び、回路構成部に上述の所定種類数の制御動作を含んだ当該所定種類数より多い種類数の制御動作を行わせることができる第2の制御操作モードを含む、制御動作種類数を互いに異にするものとして設定された回路構成部に関する複数の制御操作モードについて、それらのうちの一つを選択する操作が行われる被操作手段が設けられ、その被操作手段についての操作に応じた制御信号を送出する制御信号供給部と、制御信号供給部からの制御信号を受け、受けられた制御信号に対応する操作により選択された制御操作モードのもとで回路構成部に行わせることができる制御動作をあらわす情報信号を送出する制御ユニットと、制御ユニットからの情報信号に応じて、その情報信号があらわす選択された制御操作モードのもとで回路構成部に行わせることができる制御動作に関する表示を画像表示手段の表示部に行わせる表示制御部とを備えて構成される。
【0009】
【作用】
このように構成される本発明に係る画像再生装置にあっては、制御信号供給部に配された被操作手段についての、回路構成部に関する複数の制御操作モードのうちの一つを選択する操作が行われると、制御信号供給部からその操作に応じた制御信号が送出される。この制御信号は制御ユニットにより受けられ、制御ユニットから、当該制御信号に対応する操作により選択された制御操作モードのもとで回路構成部に行わせることができる制御動作をあらわす情報信号が送出され、それに応じて、表示制御部が、当該情報信号があらわす制御動作に関する表示を画像表示手段の表示部に行わせる。
【0010】
従って、制御信号供給部に配された被操作手段についての操作を行って、複数の制御操作モードのうちの一つを選択した使用者は、例えば、テレビジョン画像が得られる画像再生状態をとる画像表示手段の表示部における表示により、例えば、テレビジョン放送信号に基づく映像信号を画像表示手段に供給している状態にある回路構成部に行わせることができる、所定種類数の制御動作あるいは所定種類数より多い種類数の制御動作とされる、その要求に沿った制御動作種類数の制御動作を、容易に認識することができることになり、その結果、制御動作種類数に関する要求を異にする各使用者が、回路構成部に所望の制御動作を行わせるための操作を、誤操作が行われ難い状況のもとに、容易かつ的確に行うことができるようにされる。
【0011】
【実施例】
図1は、本発明に係る画像再生装置の一例を示す。この例においては、VHFテレビジョン放送信号及びUHFテレビジョン放送信号の両者を受けるテレビジョン放送信号用アンテナ11が備えられており、そのテレビジョン放送信号用アンテナ11からの、それにより受けられた複数のVHF及びUHFテレビジョン放送信号SVが、チューナ12に供給される。チューナ12は、複数のVHF及びUHFテレビジョン放送信号SVの夫々の選択が可能とされた選局動作を行うV/U両用チューナであって、チューナ12においては、テレビジョン放送信号用アンテナ11を通じた複数のVHF及びUHFテレビジョン放送信号SVのうちの一つが選択受信され、それに対する高周波増幅及び周波数変換が行われて、選択受信されたVHF及びUHFテレビジョン放送信号SVのうちの一つに基づく映像中間周波信号SVIが形成される。
【0012】
チューナ12から得られる映像中間周波信号SVIは、中間周波増幅部13に供給され、中間周波増幅部13によって増幅された映像中間周波信号SVIが、映像検波部14に供給される。映像検波部14においては、映像中間周波信号SVIについての復調が行われて映像信号VDが得られる。そして、映像検波部14から得られる映像信号VDは、スイッチ15における選択接点15aに供給される。
【0013】
中間周波増幅部13からは、映像中間周波信号SVIから分離された音声中間周波信号SAIも得られ、それが音声中間周波増幅部16に供給される。そして、音声中間周波増幅部16により増幅された音声中間周波信号SAIが音声検波部17に供給され、音声検波部17においては、音声中間周波信号SAIについての復調が行われて音声信号AUが得られる。そして、音声検波部17から得られる音声信号AUは、スイッチ18における選択接点18aに供給される。
【0014】
また、図1に示される例においては、外部映像信号入力端子21及び外部音声信号入力端子22が設けられており、これら外部映像信号入力端子21及び外部音声信号入力端子22には、外部映像信号源である、例えば、VTRからの再生出力としての映像信号VDV及び音声信号AUVが夫々供給される。そして、外部映像信号入力端子21を通じた映像信号VDVがスイッチ15における選択接点15bに供給され、また、外部音声信号入力端子22を通じた音声信号AUVがスイッチ18における選択接点18bに供給される。
【0015】
さらに、図1に示される例においては、独立音声信号入力端子22Iも設けられており、独立音声信号入力端子22Iを通じた独立音声信号AUIがスイッチ18における選択接点18cに供給される。
【0016】
スイッチ15及びスイッチ18はスイッチ制御信号CS1及びスイッチ制御信号CS2によって夫々制御され、スイッチ15がその可動接点15cが選択接点15a及び15bに選択的に接続されるものとなされるとともに、スイッチ18がその可動接点18dが選択接点18a,18b及び18cに選択的に接続されるものとなされる。そして、スイッチ15が、スイッチ制御信号CS1に応じて、その可動接点15cが選択接点15aに接続される状態とされるとき、スイッチ18が、スイッチ制御信号CS2に応じて、その可動接点18dが選択接点18aもしくは18cに接続される状態とされ、それにより、映像検波部14からの映像信号VDがスイッチ15を通じて映像信号処理部23に供給されるとともに、音声検波部17からの音声信号AUもしくは独立音声信号入力端子22Iからの独立音声信号AUIがスイッチ18を通じて音声信号処理部24に供給される。また、スイッチ15が、スイッチ制御信号CS1に応じて、その可動接点15cが選択接点15bに接続される状態とされるとき、スイッチ18が、スイッチ制御信号CS2に応じて、その可動接点18dが選択接点18bに接続される状態とされ、それにより、外部映像信号入力端子21からの映像信号VDVがスイッチ15を通じて映像信号処理部23に供給されるとともに、外部音声信号入力端子22からの音声信号AUVがスイッチ18を通じて音声信号処理部24に供給される。
【0017】
映像信号処理部23においては、スイッチ15を通じた映像信号VDもしくはVDVが、それに対する種々の信号処理が行われて出力映像信号VDOとされる。そして、映像信号処理部23から得られる出力映像信号VDOが、信号加算部25及び出力増幅部26を通じて、画像表示手段を構成する陰極線管27に供給され、陰極線管27の表示部である表示スクリーンに、出力映像信号VDOに基づく画像が再生される。このようにして、陰極線管27の表示スクリーンに、VHF及びUHFテレビジョン放送信号SVを受信している状態(TV受信状態)のもとでの再生画像(TV画像)及びVTRからの再生出力である映像信号VDV及び音声信号AUVを受ける状態(ビデオ状態)のもとでの再生画像(ビデオ画像)が選択的に得られることになる。
【0018】
また、音声信号処理部24においては、スイッチ18を通じた音声信号AU,AUIもしくはAUVが、それに対する種々の信号処理が行われて出力音声信号AUOとされる。そして、音声信号処理部24から得られる出力音声信号AUOが、出力増幅部28を通じてスピーカ29に供給され、スピーカ28により出力音声信号AUOに基づく音声が再生される。このようにして、スピーカ28から、TV受信状態のもとでの再生音声(TV音声)及びビデオ状態のもとでの再生音声が選択的に得られることになる。
【0019】
斯かるもとで、チューナ12,中間周波増幅部13,映像検波部14,スイッチ15,音声中間周波増幅部16,音声検波部17,スイッチ18,外部映像信号入力端子21,外部音声信号入力端子22,独立音声信号入力端子22I,映像信号処理部23,音声信号処理部24,信号加算部25及び出力増幅部26及び28は、主要回路構成部50を構成しており、この主要回路構成部50は、映像信号の選択あるいは所定の処理及び音声信号の選択あるいは所定の処理等の映像信号処理部23及び音声信号処理部24による種々の信号処理を含む、予め設定された複数の制御動作を、複数の制御操作モードのうちから選択されたもののもとで、選択的に行うものとされる。複数の制御操作モードとしては、例えば、TV受信状態にある主要回路構成部50に少数の基本的な制御動作が行われる状態をとらせるためのイージー制御操作モード(E制御操作モード),TV受信状態にある主要回路構成部50に一般的な使用者により通常望まれる制御動作が行われる状態をとらせるためのノーマル制御操作モード(N制御操作モード)、及び、TV受信状態にある主要回路構成部50に専門家的使用者により望まれる多種類の制御動作が行われる状態をとらせるためのマニアック制御操作モード(M制御操作モード)が設定される。
【0020】
E制御操作モードが選択されたもとでは、主要回路構成部50が選択的に行うことが要求される制御動作は、例えば、電源オフ制御,受信テレビジョンチャンネル(TVチャンネル)切換え,音量調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えとされて、制御動作種類数が比較的少とされる。また、N制御操作モードが選択されたもとでは、主要回路構成部50が選択的に行うことが要求される制御動作は、例えば、電源オフ制御,TVチャンネル切換え,音量調整,主音声と副音声との切換え,音声ミューティング・オン/オフ制御,輝度調整,色濃度調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えとされて、E制御操作モードが選択された場合に比して、制御動作種類数が多くされる。さらに、M制御操作モードが選択されたもとでは、主要回路構成部50が選択的に行うことが要求される制御動作は、例えば、電源オフ制御,TVチャンネル切換え,音量調整,主音声と副音声との切換え,テレビジョン音声信号音声(TV音声)と独立音声信号音声(独立音声)との切換え,音声ミューティング・オン/オフ制御,輝度調整,色濃度調整,色相調整,画質調整,低音調整,高音調整,音声左右バランス調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えとされて、動作制御種類数が、E制御操作モードあるいはN制御操作モードが選択された場合より多い比較的多数のものとされる。
【0021】
そして、図1に示される例にあっては、主要回路構成部50に関連して、制御信号供給部30も備えられている。制御信号供給部30は、図2に示される如く、E制御操作モードを選択すべく操作される被操作子31E,N制御操作モードを選択すべく操作される被操作子31N、及び、M制御操作モードを選択すべく操作される被操作子31Mと、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで、主要回路構成部50に、映像信号処理部23及び音声信号処理部24による種々の信号処理を含む予め設定された制御動作を選択的に行わせるべく操作される被操作子32と、後述されるカーソルを90度宛の角度間隔を有する4方向に移動させるべく操作される被操作子33U,33D,33L及び33Rと、被操作子31E,31N,31M,32,33U,33D,33L及び33Rが接続された演算制御部34と、演算制御部34の出力端に接続された送信部35とを備えて構成されている。
【0022】
斯かる制御信号供給部30は、後述される制御ユニット(38)に対する遠隔操作制御部を形成するものとされていて、被操作子31E,31N,31M,32,33U,33D,33L及び33Rは、制御信号供給部30に配された被操作手段を形成しており、夫々が、例えば、押ボタン式の被操作子とされる。そして、制御信号供給部30においては、被操作子31E,31N及び31Mのうちのいずれかが操作されたとき、演算制御部34が、操作された被操作子31E,31Nもしくは31Mに応じた第1の制御信号SRM1を送信部35に供給し、送信部35は第1の制御信号SRM1に応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRを送出する。
【0023】
制御信号供給部30における送信部35から送出される遠隔制御信号CRは、受信部36によって受信され、受信部36からデコーダ37に供給される。デコーダ37においては、遠隔制御信号CRの内容をあらわす受信制御データDRが形成されて、それがデコーダ37から制御ユニット38へと供給される。制御ユニット38にあっては、デコーダ37からの受信制御データDRが、制御信号供給部30における送信部35から送出された第1の制御信号SRM1に応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRに基づくものであるとき、受信制御データDRが、制御信号供給部30における被操作子31E,31N及び31Mのうちのいずれが操作されて送出されたものかが判別される。そして、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子31Eが操作されて送出されたものである場合には、制御ユニット38から、E制御操作モードが選択されたもとで被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作、即ち、前述の如くに設定された、例えば、電源オフ制御,TVチャンネル切換え,音量調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えをあらわす表示データDDと、カーソル表示データDCSとが送出されて、それらが表示信号形成部40に供給される。
【0024】
また、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子31Nが操作されて送出されたものである場合には、制御ユニット38から、N制御操作モードが選択されたもとで被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作、即ち、前述の如くに設定された、例えば、電源オフ制御,TVチャンネル切換え,音量調整,主音声と副音声との切換え,音声ミューティング・オン/オフ制御,輝度調整,色濃度調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えをあらわす表示データDDと、カーソル表示データDCSとが送出されて、それらが表示信号形成部40に供給される。さらに、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子31Mが操作されて送出されたものである場合には、制御ユニット38から、M制御操作モードが選択されたもとで被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作、即ち、前述の如くに設定された、例えば、電源オフ制御,TVチャンネル切換え,音量調整,主音声と副音声との切換え,TV音声と独立音声との切換え,音声ミューティング・オン/オフ制御,輝度調整,色濃度調整,色相調整,画質調整,低音調整,高音調整,音声左右バランス調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えをあらわす表示データDDと、カーソル表示データDCSとが送出されて、それらが表示信号形成部40に供給される。
【0025】
表示信号形成部40には、スイッチ15を通じて得られる映像信号VDもしくはVDVが同期信号分離部41に供給されて、同期信号分離部41から得られる、映像信号VDもしくはVDV中の水平同期信号PH及び垂直同期信号PVも供給され、表示信号形成部40においては、表示データDDによりあらわされる、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作を、文字情報をもってあらわすとともに、カーソルをあらわすものとされ、スイッチ15を通じて得られる映像信号VDもしくはVDVに同期するものとされた表示信号SDPが形成される。
【0026】
そして、表示信号形成部40から得られる表示信号SDPは、主要回路構成部50における信号加算部25及び出力増幅部26を通じて陰極線管27に供給される。それにより、陰極線管27の表示スクリーンに、表示信号SDPが文字情報をもってあらわす、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作が、文字表示されるとともに、カーソルが表示される。陰極線管27の表示スクリーンに表示されるカーソルは、陰極線管27の表示スクリーン上における動作位置を、例えば、矢印をもって指示するものとされる。
【0027】
このような陰極線管27の表示スクリーンにおける、表示信号SDPが文字情報をもってあらわす、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作についての表示と、カーソルの表示とは、例えば、図3に示される如くに、陰極線管27の表示スクリーンにおけるTV画像もしくはビデオ画像が得られる領域APから区画された、TV画像もしくはビデオ画像が得られない領域AQにおいて行われる。図3において、領域AQにおける矢印が、カーソルZである。
【0028】
また、制御信号供給部30における被操作子33U,33D,33L及び33Rは、上述の如くにして陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されるカーソルZを、領域AQ内で上下左右に移動させるべく操作される。そして、制御信号供給部30における被操作子33U,33D,33L及び33Rのうちのいずれかが操作されると、演算制御部34が、操作された被操作子33U,33D,33Lもしくは33Rに応じたカーソル制御信号SCUを送信部35に供給し、送信部35はカーソル制御信号SCUに応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRを送出する。このようにして、制御信号供給部30における被操作子33U,33D,33L及び33Rのうちのいずれかが操作されることにより、制御信号供給部30における送信部35から送出される遠隔制御信号CRも、受信部36によって受信されて、受信部36からデコーダ37に供給され、デコーダ37において遠隔制御信号CRの内容をあらわす受信制御データDRが形成されて、それがデコーダ37から制御ユニット38へと供給される。
【0029】
制御ユニット38においては、デコーダ37からの受信制御データDRが、制御信号供給部30における送信部35から送出されたカーソル制御信号SCUに応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRに基づくものであるときには、受信制御データDRが、制御信号供給部30における被操作子33U,33D,33L及び33Rのうちのいずれが操作されて送出されたものかが判別される。そして、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子33Uが操作されて送出されたものである場合には、制御ユニット38から表示信号形成部40に供給されるカーソル表示データDCSが、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZを、カーソル制御信号SCUに応じて上方に移動させるべく変更せしめられ、その結果、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZが、領域AQ内を上方に移動せしめられる。
【0030】
また、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子33Dが操作されて送出されたものである場合には、制御ユニット38から表示信号形成部40に供給されるカーソル表示データDCSが、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZを、カーソル制御信号SCUに応じて下方に移動させるべく変更せしめられ、その結果、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZが、領域AQ内を下方に移動せしめられる。さらに、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子33Lもしくは33Rが操作されて送出されたものである場合には、制御ユニット38から表示信号形成部40に供給されるカーソル表示データDCSが、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZを、カーソル制御信号SCUに応じて左方もしくは右方に移動させるべく変更せしめられ、その結果、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZが、領域AQ内を左方もしくは右方に移動せしめられる。
【0031】
制御信号供給部30における被操作子32は、被操作子33U,33D,33L及び33Rの夫々が適宜操作され、それにより、上述の如くにして、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZが、領域AQ内で移動せしめられ、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに文字表示された、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作のうちの選択されたものの位置を指示するものとされたもとで、操作される。即ち、制御信号供給部30における被操作子32は、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに文字表示された、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作のうちの選択されたものについての“クリック”を行うべく操作される。
【0032】
そして、制御信号供給部30における被操作子32が操作され、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに文字表示された、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作のうちの選択されたものについての“クリック”がなされると、演算制御部34が、操作された被操作子32に応じた第2の制御信号SRM2を送信部35に供給し、送信部35は第2の制御信号SRM2に応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRを送出する。
【0033】
制御信号供給部30における被操作子32が操作されることにより、制御信号供給部30における送信部35から送出される遠隔制御信号CRも、受信部36によって受信されて、受信部36からデコーダ37に供給され、デコーダ37において遠隔制御信号CRの内容をあらわす受信制御データDRが形成されて、それがデコーダ37から制御ユニット38へと供給される。制御ユニット38においては、デコーダ37からの受信制御データDRが、制御信号供給部30における送信部35から送出された第2の制御信号SRM2に応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRに基づくものであるときには、その時、制御ユニット38から表示信号形成部40に供給されているカーソル表示データDCSがあらわす陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZの位置と、受信制御データDRの内容とに応じた制御データDAが形成され、それが制御ユニット38から制御信号形成部39に供給される。
【0034】
斯かる際には、制御信号形成部39において、制御データDAに基づき、主要回路構成部50に、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQにおいて文字表示されてカーソルZにより指示されている制御動作を、第2の制御信号SRM2に応じて行わせるための、スイッチ制御信号CS1及びCS2及び制御信号CXのうちの選択されたものが形成される。そして、制御信号形成部39においてスイッチ制御信号CS1及びCS2が形成された場合には、それらが主要回路構成部50におけるスイッチ15及び18に夫々供給され、また、制御信号形成部39において制御信号CXが形成された場合には、それが主要回路構成部50における映像信号処理部23及び音声信号処理部24を含む各部に供給され、それにより、主要回路構成部50が、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQにおいて文字表示されてカーソルZにより指示されている制御動作を行うものとされる。
【0035】
このようにして、制御信号供給部30において、被操作子33U,33D,33L及び33Rの夫々が適宜操作され、それにより、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZが、領域AQにおいて文字表示された制御動作のうちの選択されたものの位置を指示するものとされたもとで、被操作子32が操作されることにより行われる、主要回路構成部50における制御動作は、E制御操作モードが選択されたもとにおいて、例えば、電源オフ制御,TVチャンネル切換え,音量調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えのうちから選択されたものとされ、また、N制御操作モードが選択されたもとにおいて、例えば、電源オフ制御,TVチャンネル切換え,音量調整,主音声と副音声との切換え,音声ミューティング・オン/オフ制御,輝度調整,色濃度調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えのうちから選択されたものとされ、さらに、M制御操作モードが選択されたもとにおいて、例えば、電源オフ制御,TVチャンネル切換え,音量調整,主音声と副音声との切換え,TV音声と独立音声との切換え,音声ミューティング・オン/オフ制御,輝度調整,色濃度調整,色相調整,画質調整,低音調整,高音調整,音声左右バランス調整、及び、TV受信状態からビデオ状態への切換えのうちから選択されたものとされる。
【0036】
E制御操作モードが選択されているとき、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域APにTV画像が得られる画像再生状態のもとで、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQになされる制御動作についての文字表示、及び、カーソルの表示は、例えば、図4に示される如くに行われる。この例にあっては、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQの下方部分に、ビデオ状態についての表示51がなされており、この表示51は、上述の如くに制御信号供給部30における被操作子32を操作することにより、TV画像が得られる画像再生状態からビデオ画像が得られる画像再生状態への切換えが可能な状態にあることをあらわしている。
【0037】
また、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQの上方部分から中間部分にかけて、電源オフ制御についての表示52,TVチャンネル切換えについての表示53及び音量調整についての表示54がなされている。これらの表示は、上述の如くの制御信号供給部30における被操作子32の操作により、主要回路構成部50に行わせることができる、TV受信状態からビデオ状態への切換え以外の制御動作をあらわしている。
【0038】
さらに、このとき、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに、制御信号供給部30における被操作子33U,33D,33L及び33Rの操作に応じて、領域AQ内を自在に移動せしめられるカーソルZが矢印をもって表示されている。
【0039】
N制御操作モードが選択されているとき、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域APにTV画像が得られる画像再生状態のもとで、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQになされる制御動作についての文字表示、及び、カーソルの表示は、例えば、図5に示される如くに行われる。この例にあっても、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQの下方部分に、ビデオ状態についての表示51がなされており、この表示51は、前述の如くに制御信号供給部30における被操作子32を操作することにより、TV画像が得られる画像再生状態からビデオ画像が得られる画像再生状態への切換えが可能な状態にあることをあらわしている。
【0040】
また、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQの上方部分及び中間部分には、電源オフ制御についての表示52,TVチャンネル切換えについての表示53,音量調整についての表示54,副音声(もしくは主音声)への切換えについての表示55,音声ミューティング・オン/オフ制御についての表示57,輝度調整についての表示58、及び、色濃度調整についての表示59がなされている。これらの表示は、前述の如くの制御信号供給部30における被操作子32の操作により、主要回路構成部50に行わせることができる、TV受信状態からビデオ状態への切換え以外の制御動作をあらわしている。
【0041】
さらに、このときにも、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに、制御信号供給部30における被操作子33U,33D,33L及び33Rの操作に応じて、領域AQ内を自在に移動せしめられるカーソルZが矢印をもって表示されている。
【0042】
M制御操作モードが選択されているとき、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域APにTV画像が得られる画像再生状態のもとで、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQになされる制御動作についての文字表示、及び、カーソルの表示は、例えば、図6に示される如くに行われる。この例にあっても、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQの下方部分に、ビデオ状態についての表示51がなされており、この表示51は、前述の如くに制御信号供給部30における被操作子32を操作することにより、TV画像が得られる画像再生状態からビデオ画像が得られる画像再生状態への切換えが可能な状態にあることをあらわしている。
【0043】
また、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQの上方部分及び中間部分には、電源オフ制御についての表示52,TVチャンネル切換えについての表示53,音量調整についての表示54,副音声(もしくは主音声)への切換えについての表示55,独立音声(もしくはTV音声)への切換えについての表示56,音声ミューティング・オン/オフ制御についての表示57,輝度調整についての表示58,色濃度調整についての表示59,色相調整についての表示60,画質調整についての表示61,低音調整についての表示62,高音調整についての表示63,音声左右バランス調整についての表示64がなされている。これらの表示は、前述の如くの制御信号供給部30における被操作子32の操作により、主要回路構成部50に行わせることができる、TV受信状態からビデオ状態への切換え以外の制御動作をあらわしている。
【0044】
さらに、このときにも、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに、制御信号供給部30における被操作子33U,33D,33L及び33Rの操作に応じて、領域AQ内を自在に移動せしめられるカーソルZが矢印をもって表示されている。
【0045】
このようにして、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで、制御信号供給部30における被操作子32を操作することにより、主要回路構成部50に行わせることができる制御動作をあらわす文字表示が行われるので、装置の使用者が、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQにおける表示により、E制御操作モード,N制御操作モード及びM制御操作モードの夫々のもとでの制御信号供給部30における被操作子32の操作によって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作を、容易に認識できることになり、それにより、主要回路構成部50における制御動作に関する要求を異にする各使用者が、主要回路構成部50に所望の制御動作を行わせるための操作を、誤操作が行われ難い状況のもとに、容易かつ的確に行えることになる。
【0046】
なお、上述の例においては、制御信号供給部30が、制御ユニット38に対する遠隔操作制御部を形成するものとされているが、必ずしもこのようにされる必要はなく、制御信号供給部30が、制御ユニット38が含まれる構成部と機構的に一体的に設けられて、制御ユニット38等との電気的接続がなされるものとされてもよい。
【0047】
図1に示される例における制御ユニット38は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構成され、斯かる場合におけるマイクロコンピュータが、制御信号形成部39への制御データDAの供給及び表示信号形成部40への表示データDD及びカーソル表示データDCSの供給に際して実行する制御プログラムの一例を、図7に示されるフローチャートを参照して説明する。
【0048】
図7のフローチャートによりあらわされるプログラムにあっては、スタート後、ステップ71において、フラッグFcを“0”に設定し、続くステップ72において、デコーダ37からの受信制御データDRが到来しているか否かを判断する。ステップ72での判断の結果、受信制御データDRが到来していない場合には、ステップ72での判断を繰り返し、受信制御データDRが到来している場合には、ステップ73において、受信制御データDRを取り込む。
【0049】
次に、ステップ74において、ステップ73で取り込まれた受信制御データDRが、制御信号供給部30における送信部35から送出された第1の制御信号SRM1に応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRに基づくものであって、しかも、制御信号供給部30における被操作子31Eが操作されて送出されたものであるか、即ち、E制御操作モードを選択するものであるか否かを判断する。その結果、受信制御データDRが、E制御操作モードを選択するものである場合には、ステップ75において、E制御操作モードに対応する表示データDDを表示信号形成部40に送出する。
【0050】
続いて、ステップ76において、フラッグFcが“1”であるか否かを判断し、フラッグFcが“1”である場合にはステップ72に戻り、フラッグFcが“1”でない場合には、ステップ77において、カーソル表示データDCSの表示信号形成部40への送出を開始する。そして、ステップ78において、フラッグFcを“1”に設定し、その後ステップ72に戻る。
【0051】
一方、ステップ74での判断の結果、ステップ73で取り込まれた受信制御データDRが、E制御操作モードを選択するものでない場合には、ステップ79において、ステップ73で取り込まれた受信制御データDRが、制御信号供給部30における送信部35から送出された第1の制御信号SRM1に応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRに基づくものであって、しかも、制御信号供給部30における被操作子31Nが操作されて送出されたものであるか、即ち、N制御操作モードを選択するものであるか否かを判断する。その結果、受信制御データDRが、N制御操作モードを選択するものである場合には、ステップ80において、N制御操作モードに対応する表示データDDを表示信号形成部40に送出して、ステップ76に進み、ステップ76,ステップ77及びステップ78を前述の如くに経て、その後ステップ72に戻る。
【0052】
さらに、ステップ79での判断の結果、ステップ73で取り込まれた受信制御データDRが、N制御操作モードを選択するものでない場合には、ステップ81において、ステップ73で取り込まれた受信制御データDRが、制御信号供給部30における送信部35から送出された第1の制御信号SRM1に応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRに基づくものであって、しかも、制御信号供給部30における被操作子31Mが操作されて送出されたものであるか、即ち、M制御操作モードを選択するものであるか否かを判断する。その結果、受信制御データDRが、M制御操作モードを選択するものである場合には、ステップ82において、M制御操作モードに対応する表示データDDを表示信号形成部40に送出して、ステップ76に進み、ステップ76,ステップ77及びステップ78を前述の如くに経て、その後ステップ72に戻る。
【0053】
また、ステップ81での判断の結果、ステップ73で取り込まれた受信制御データDRが、M制御操作モードを選択するものでない場合には、ステップ83において、ステップ73で取り込まれた受信制御データDRが、制御信号供給部30における送信部35から送出されたカーソル制御信号SCUに応じた内容を有するものとされた遠隔制御信号CRに基づくものであるか否か、即ち、受信制御データDRが、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZを移動させるためのものか否かを判断する。ステップ83での判断の結果、受信制御データDRが、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZを移動させるためのものである場合には、ステップ84において、フラッグFcが“1”であるか否かを判断する。その結果、フラッグFcが“1”でない場合にはステップ72に戻り、フラッグFcが“1”である場合には、ステップ85において、表示信号形成部40に送出されているカーソル表示データDCSを受信制御データDRの内容に応じて変更し、その後ステップ72に戻る。
【0054】
カーソル表示データDCSの受信制御データDRの内容に応じた変更にあたっては、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子33Uが操作されて送出されたものである場合には、表示信号形成部40に供給されるカーソル表示データDCSを、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZをカーソル制御信号SCUに応じて上方に移動させるべく変更し、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子33Dが操作されて送出されたものである場合には、表示信号形成部40に供給されるカーソル表示データDCSを、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZをカーソル制御信号SCUに応じて下方に移動させるべく変更し、受信制御データDRが制御信号供給部30における被操作子33Lもしくは33Rが操作されて送出されたものである場合には、表示信号形成部40に供給されるカーソル表示データDCSを、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZをカーソル制御信号SCUに応じて左方もしくは右方に移動させるべく変更する。
【0055】
さらに、ステップ83での判断の結果、受信制御データDRが、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZを移動させるためのものでない場合には、ステップ86において、ステップ73で取り込まれた受信制御データDRが、制御信号供給部30における被操作子33U,33D,33L及び33Rの夫々が適宜操作されて、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに表示されたカーソルZが、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに文字表示された、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードのもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作のうちの選択されたものの位置を指示するものとされたもとで、制御信号供給部30における被操作子32が操作されて送出されたものか否か、即ち、陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQに文字表示された、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作のうちの選択されたものについての“クリック”がなされたか否かを判断する。
【0056】
ステップ86での判断の結果、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作のうちの選択されたものについての“クリック”がなされた場合には、ステップ87において、フラッグFcが“1”であるか否かを判断する。その結果、フラッグFcが“1”でない場合にはステップ72に戻り、フラッグFcが“1”である場合には、ステップ88において、受信制御データDRの内容に応じた制御データDAを制御信号形成部39に送出し、その後ステップ72に戻る。斯かる際に制御信号形成部39に送出される制御データDAは、制御信号形成部39に、主要回路構成部50に陰極線管27の表示スクリーンにおける領域AQにおいて文字表示されてカーソルZにより指示されている制御動作を、第2の制御信号SRM2に応じて行わせるための制御信号CXを形成させる。
【0057】
そして、ステップ86での判断の結果、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードが選択されたもとで制御信号供給部30における被操作子32を操作することによって主要回路構成部50に行わせることができる制御動作のうちの選択されたものについての“クリック”がなされなかった場合には、ステップ86から直接にステップ72に戻る。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明に係る画像再生装置にあっては、例えば、回路構成部が所定の選択あるいは処理がなされた映像信号を画像表示手段に供給する状態とされて、映像信号に基づく再生画像が画像表示手段の表示部に得られるものとされたもとで、制御信号供給部に配された被操作手段についての、例えば、E制御操作モード,N制御操作モード及びM制御操作モードとされる、使用者の要求に応じるべく用意された制御動作種類数を互いに異にするものとして設定された、回路構成部に関する複数の制御操作モードのうちの一つを選択する操作が行われると、制御信号供給部からその操作に応じた制御信号が送出される。この制御信号は制御ユニットにより受けられ、制御ユニットから、当該制御信号に対応する操作により選択された、例えば、E制御操作モード,N制御操作モードもしくはM制御操作モードとされる制御操作モードのもとで、回路構成部に行わせることができる制御動作をあらわす情報信号が送出され、それに応じて、表示制御部が、当該情報信号があらわす制御動作に関する表示を画像表示手段の表示部に行わせる。
【0059】
従って、各使用者は、制御信号供給部に配された被操作手段についての操作を行って、使用者の要求に応じるべく用意された、回路構成部に所定種類数の制御動作を行わせることができる第1の制御操作モード及び回路構成部に上述の所定種類数の制御動作を含んだ当該所定種類数より多い種類数の制御動作を行わせることができる第2の制御操作モードを含む、制御動作種類数を互いに異にするものとして設定された回路構成部に関する複数の制御操作モードのうちの一つを選択することができ、それを選択した使用者は、画像表示手段の表示部における表示により、回路構成部に行わせることができる、その要求に沿った制御動作種類数の制御動作を、容易に認識することができることになり、その結果、制御動作種類数に関する要求を異にする各使用者が、回路構成部に所望の制御動作を行わせるための操作を、誤操作が行われ難い状況のもとに、容易かつ的確に行うことができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る画像再生装置の一例を示すブロック構成図である。
【図2】
図1に示される例における制御信号供給部の具体構成例を示すブロック構成図である。
【図3】
図1に示される例の動作説明に供される概念図である。
【図4】
図1に示される例の動作説明に供される概念図である。
【図5】
図1に示される例の動作説明に供される概念図である。
【図6】
図1に示される例の動作説明に供される概念図である。
【図7】
図1に示される例における制御ユニットがマイクロコンピュータによる構成される場合において、そのマイクロコンピュータが実行する制御プログラムの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 テレビジョン放送信号用アンテナ
12 チューナ
13 中間周波増幅部
14 映像検波部
15 スイッチ
21 外部映像信号入力端子
22 外部音声信号入力端子
23 映像信号処理部
25 信号加算部
26 出力増幅部
27 陰極線管
30 制御信号供給部
36 受信部
37 デコーダ
38 制御ユニット
39 制御信号形成部
40 表示信号形成部
41 同期信号分離部
50 主要回路構成部
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-08-16 
出願番号 特願平5-52442
審決分類 P 1 651・ 121- YA (H04N)
P 1 651・ 113- YA (H04N)
最終処分 維持  
前審関与審査官 西谷 憲人  
特許庁審判長 原 光明
特許庁審判官 堀井 啓明
清水 正一
登録日 2003-08-08 
登録番号 特許第3458403号(P3458403)
権利者 ソニー株式会社
発明の名称 画像再生装置  
代理人 神原 貞昭  
代理人 神原 貞昭  

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