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審決分類 再審 訂正 審理方式、審理手続 審判却下 E03F
管理番号 1195329
審判番号 再審2007-950001  
総通号数 113 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許再審公報 
発行日 2009-05-29 
種別 再審 
審判請求日 2007-05-01 
確定日 2008-08-06 
事件の表示 特許第2514918号に関する訂正2002-39132号事件の確定審決に対する再審の請求について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求を却下する。 
理由 第1 請求の趣旨
(1)本件請求は、訂正2002-39132号(以下、「原訂正審判事件」という。)についてなされた審決(以下「原審決」という。)を取消すとの審決を求めるものである。
(2)なお、請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。特許第2514918号は登録すべきものである。」との審決をも求めているが、原審決は「本件審判の請求は成り立たない。」というものであるから、この請求の趣旨は上記(1)の請求の趣旨と矛盾するものであり、また、原訂正審判事件の請求の趣旨は、「特許第2514918号の明細書を請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正することを認める。との審決を求める。」というものであって、特許第2514918号の登録を求めるものではないから、「本件審判の請求は成り立たない。特許第2514918号は登録すべきものである。」は、本件再審請求の趣旨とは認められない。

第2 手続の主な経緯
平成 5年 3月 1日 出願
平成 8年 4月30日 特許権の設定登録

無効審判[平成10年審判第35242号]
平成10年 6月 1日 審判請求(請求人:株式会社ウチコン)
平成12年 4月11日 第1審決[請求不成立]
平成13年 4月12日 第1判決(平成12年(行ケ)第184)
[審決取消]
平成14年 4月 3日 第2審決[請求成立]
平成15年 3月24日 第2判決(平成14年(行ケ)第243)
[請求棄却]
平成16年 4月22日 上告受理申立却下、審決確定
特許権の登録抹消

訂正審判[訂正2002-39132](原訂正審判事件)
平成14年 5月31日 審判請求
平成14年 7月 9日 訂正拒絶理由
平成14年10月11日 手続補正書
平成14年12月 2日 第1審決
[審判請求は、成り立たない。]
平成15年 7月15日 判決(平成14年(行ケ)653号)
[審決取消]
平成15年 7月25日 上告・上告受理申立
(特許庁長官、補助参加人株式会社ウチコン)
平成15年10月16日 上告却下・上告受理却下
平成15年10月28日 訂正拒絶理由通知
平成16年 2月 2日 意見書
平成16年 3月 8日 原審決
[審判請求は、成り立たない。]
平成16年 3月18日 原審決の送達
平成16年 7月16日 原審決確定
平成19年 5月 1日 本件再審請求
平成19年 5月14日 証拠提出
平成19年 5月31日 出訴(平成19年(行ケ)10188号)
平成19年 6月18日 訴えの取下げ
平成19年 6月29日 上申書提出

第3 請求の理由
1.請求人が主張する再審の請求の理由は、概略次のようなものである。
(1)原審決は、明細書に記載されていないことを「記載されていた」と認定をし、不当な審決を下した違法行為がある。
(2)原審決は、瑕疵のある証拠を採用した違法行為がある。
(3)原審決は、特許法第70条123条に違反し、「請求の範囲」を逸脱し、請求の範囲にない理由を用いて審決を下した違法行為がある。
(4)原審決は、行政事件訴訟法第33条第1項に違反しており、審理の際に、時間の利益を奪って登録の妨害をした違法行為がある。
(5)別件の無効審判である平成10年審判第35242号(以下、「別件無効審判」という。)の審決は、民事訴訟法第338条5?7項及び9項、並びに証拠共通の原則違反の違法行為がある。
この不当な審決の結果、本件訂正審判を請求することとなった。
(6)特許庁審判官らによる情報漏洩、利益供与の便宜、私文書等毀損、公務員職権濫用、証拠隠蔽等、憲法15条、国家公務員倫理法第3条、国家公務員法100条、刑事訴訟法第239条2項等に違反する違法行為がある。

第4 当審の判断
1.請求の理由(1)ないし(3)について
理由(1)ないし(3)は、審決の認定、判断の違法性を主張するものであり、本来、特許法第178条第1項の規定により原審決に対する訴えを東京高等裁判所に提起することによって行うべきものであって、再審の請求により主張することは許されないものであることは、特許法第171条第2項の規定によって準用する民事訴訟法第338条第1項のただし書の規定(「ただし、当事者が控訴若しくは上告によりその事由を主張したとき、又はこれを知りながら主張しなかったときは、この限りでない。」には、上訴により不服の事由を主張し得たにもかかわらず上訴を怠った場合も含まれる、と解されている。)に照らして明らかである。

2.請求の理由(4)について
請求人が主張する、原審決は行政事件訴訟法第33条第1項に違反するとの理由は、原審決の判断は、平成14年(行ケ)653号判決の拘束力に違反するとの趣旨と解されるが、原審決の判断の違法性については、上記1.で述べたとおり、特許法第178条第1項の規定により東京高等裁判所に提起することによって行うべきものであって、再審の請求により主張することは許されないものである。

なお、請求人は、原訂正審判事件の審理において、何度も訂正拒絶理由を通知し、時間の利益を奪って登録の妨害をした違法行為がある旨をも主張しているが、原訂正審判事件は、登録されている特許の明細書についての訂正の請求の適法性を判断したものであって、その手続きにおいて、請求人の主張する違法性はない。

3.請求の理由(5)について
理由(5)は、別件無効審判の審決について、特許法第171条第2項で準用する民事訴訟法第338条5?7項及び9項で規定する再審事由がある旨を主張するものであって、原訂正審判の審決に対する再審請求の理由とすることはできない。

3.請求の理由(6)について
請求人は、原訂正審判事件の審理及び原訂正審判事件の上告事件において、憲法15条、国家公務員倫理法第3条、国家公務員法100条等に違反する違法行為がある旨、主張していることから、請求の理由に明記はされていないが、民事訴訟法第338条第4項の再審事由がある旨を主張していると解される。
しかし、特許法第171条第1項で準用する民事訴訟法第338条第2項は、「前項第4号から第7号までに掲げる事由がある場合においては、罰すべき行為について、有罪の判決若しくは過料の裁判が確定したとき、又は証拠がないという理由以外の理由により有罪の確定判決若しくは過料の確定裁判を得ることができないときに限り、再審の訴えを提起することができる。」とされているところ、請求人が主張する違法行為について、有罪の判決若しくは過料の裁判が確定した事実はなく、証拠がないという理由以外の理由により有罪の確定判決若しくは過料の確定裁判を得ることができなかったとの事実もない。
したがって、理由(6)は再審請求の理由とすることはできない。

第5 まとめ
以上のとおり、請求人の主張する再審の理由は、いずれも特許法第171条第2項で準用する民事訴訟法第338条第1項並びに第2項で規定する再審の事由に該当しないから、本件再審請求は、特許法第174条第2項の規定によって準用する特許法第135条の規定により、これを却下する。
よって結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-10-31 
結審通知日 2007-11-02 
審決日 2007-11-13 
出願番号 特願平5-81050
審決分類 P 5 41・ 05- X (E03F)
最終処分 審決却下  
前審関与審査官 浅香 理前川 慎喜  
特許庁審判長 山口 由木
特許庁審判官 石井 哲
岡田 孝博
登録日 1996-04-30 
登録番号 特許第2514918号(P2514918)
発明の名称 騒音の発生しない側溝  

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