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審決分類 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する C07D
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する C07D
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する C07D
管理番号 1272738
審判番号 訂正2012-390175  
総通号数 162 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-06-28 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2012-12-25 
確定日 2013-03-27 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第4592183号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第4592183号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
この訂正審判の請求(以下「本件請求」という。)は、平成24年12月25日付けで特許第4592183号(1998年8月5日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 1997年8月7日 ドイツ(DE))を国際出願日とする国際出願、平成22年9月24日設定登録、以下「本件特許」という。)の訂正を求めるもので、平成25年2月21日に手続補正書が提出されたものである。
なお、本件特許の出願(特願2000-507656号)は、特許法第184条の4第1項の「外国語特許出願」である国際出願PCT/EP98/04634(国際公開第99/10327号参照。)が、同法第184条の3第1項の規定により特許出願とみなされたものである(上記国際出願を、「本件外国語特許出願」という。)。

第2 請求の趣旨
本件審判の請求の趣旨は、本件特許の願書に添付した明細書を、本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおり一群の請求項ごとに訂正することを認める、との審決を求めるというものである。
請求人が求めている訂正(以下「本件訂正」といい、訂正後の特許請求の範囲の請求項1、3及び4に記載された事項により特定される発明を、それぞれ「本件訂正発明1」、「本件訂正発明3」及び「本件訂正発明4」という。)の内容は、以下のとおりである。

訂正事項1
(a)特許請求の範囲の請求項1に「X^(1)が酸素により中断された、直鎖又は分岐のC_(2)?C_(6)アルキレン鎖、C_(2)?C_(6)アルケニレン鎖、またはC_(2)?C_(6)アルキニレン鎖、或いは-OCH_(2)-、-CH_(2)O-、-OCH_(2)CH_(2)-、-CH_(2)CH_(2)O-、-CH=CHCH_(2)O-又は-C≡CCH_(2)O-を表し、」とあるのを、「X^(1)が酸素により中断された、エチレン、プロピレン、プロペニレンまたはプロピニレン鎖、或いは-CH_(2)O-を表し、」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項3及び4も同様に訂正されることになる。)。
(b)特許請求の範囲の請求項2を削除する。
(c)請求項2の削除に伴い、請求項3の「請求項1又は2に記載の」とあるのを、「請求項1に記載の」に、請求項4の「請求項1?3のいずれかに記載の」とあるのを、「請求項1又は3に記載の」に訂正する。

訂正事項2
願書に添付した明細書(以下「本件特許明細書」という。)について以下の訂正をする。
(a)段落0071における表A(以下「表A」という。)の、化合物No.116?138に関する「X^(1*)」の欄が空白であるところ、同欄に「CH_(2)O」を挿入する。
(b)表Aの、化合物No.153の「Het」の欄に「4,5-ジヒドロ-3-イソオキサゾリル」とあるのを、「4,5-ジメチル-3-イソオキサゾリル」に訂正する。
(c)表Aの、化合物No.154の「Het」の欄に「4-メチル-4,5-ジヒドロ-3-イソオキサゾリル」とあるのを、「4,5-ジヒドロ-3-イソオキサゾリル」に訂正する。
(d)表Aの、化合物No.351の「Het」の欄に「3-メトキシ-3-プロピル-2-オキセタニル」とあるのを、「3-ヒドロキシ-3-プロピル-2-オキセタニル」に訂正する。
(e)表Aの、化合物No.352の「Het」の欄に「3-メトキシ-3-ブチル-2-オキセタニル」とあるのを、「3-ヒドロキシ-3-ブチル-2-オキセタニル」に訂正する。
(f)表Aの,化合物No.387の「Het」の欄に「3,5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-4-イソオキサゾリル」とあるのを、「4,5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-3-イソオキサゾリル」に訂正する。
(g)表Aの、化合物No.893の「Het」の欄に「[1,2,3]-3-トリアゾリル」とあるのを,「[1, 2, 3]-4-トリアゾリル」に訂正する。

第3 当審の判断
1 一群の請求項について
訂正事項1(a)ないし1(c)は、二以上の請求項に係る特許請求の範囲の訂正であるので、本件請求が、特許法第126条第3項に規定する要件を満たすものであるかを検討する。
また、訂正事項2(a)ないし2(g)は、明細書の発明の詳細な説明についての訂正であるので、本件請求が、特許法第126条第4項に規定する要件を満たすものであるかを検討する。
訂正事項1(a)ないし1(c)に係る訂正後の請求項1、3及び4は、当該訂正事項を含む請求項1の記載を、請求項3及び請求項4がそれぞれ引用し、さらに、請求項1の記載を引用する請求項3の記載を請求項4が引用する関係にある。そうであれば、当該訂正後の請求項1、3及び4は、特許法施行規則第46条の2第4号に規定する関係を有する一群の請求項であるから、本件訂正後の請求項1、3及び4は一群の請求項を構成する。
そして、訂正後の特許請求の範囲に記載される請求項は、これら請求項のみであるから、本件訂正は、訂正後の特許請求の範囲に記載される全ての請求項を一群の請求項(請求項1、3及び4)として請求の対象とするものである。
したがって、本件請求は、特許法第126条第3項及び第4項に規定する要件を満たすものである。

2 目的要件、新規事項の追加について
請求人は、訂正事項1及び2は特許法第126条第1項但し書き第1号ないし第3号に規定する事項を目的とするとしているところ、次のとおり検討する。
なお、本件審判については、特許法第184条の19の規定により、同法第126条第5項中「外国語書面出願」及び「外国語書面」とあるのは、それぞれ「第184条の4第1項の外国語特許出願」及び「第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面」となるから、本件審判についての特許法第126条第5項の適用に際しての「願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲・・(外国語書面出願に係る特許にあつては、外国語書面)」は、「国際出願日における本件外国語特許出願の明細書及び請求の範囲」(以下「基準明細書等」という。)となる。

(1)訂正事項1(a)について
訂正事項1(a)は、請求項1の「X^(1)が酸素により中断された、直鎖又は分岐のC_(2)?C_(6)アルキレン鎖、C_(2)?C_(6)アルケニレン鎖、またはC_(2)?C_(6)アルキニレン鎖、或いは-OCH_(2)-、-CH_(2)O-、-OCH_(2)CH_(2)-、-CH_(2)CH_(2)O-、-CH=CHCH_(2)O-又は-C≡CCH_(2)O-を表し、」を、「X^(1)が酸素により中断された、エチレン、プロピレン、プロペニレンまたはプロピニレン鎖、或いは-CH_(2)O-を表し、」へと訂正するものである。
一方、本件特許明細書には、「X^(1)が・・・、特に好ましくはエチレン、プロピレン、プロペニレン又はプロピニレン鎖{これらの鎖は・・・(好ましくは酸素)・・・により遮断されている}を表し」(段落0063)と記載され、また、合成例により得られた化合物として、X^(1)が「CH_(2)O」である化合物が記載されている(段落135、表37)。
訂正前の請求項1は、式Iaで表される2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオン又はその農業上有用な塩において置換基X^(1)を種々列挙するものであるところ、訂正事項1(a)は、これを、その下位概念であり、本件特許明細書において、好ましい例として記載されたX^(1)及び合成例により得られた化合物におけるX^(1)に特定するものである。
したがって、訂正事項1(a)は、特許法第126条第1項第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とし、本件特許明細書に記載した事項の範囲内においてするものである。

(2)訂正事項1(b)について
訂正事項1(b)は、請求項2の削除であるから、特許法第126条第1項第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とし、本件特許明細書に記載した事項の範囲内においてするものである。

(3)訂正事項1(c)について
訂正事項1(c)は、訂正事項1(b)によって削除された請求項2に請求項3及び請求項4が従属することによる明瞭でない記載を明確化するものであるから、特許法第126条第1項第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とし、本件特許明細書に記載した事項の範囲内においてするものである。

(4)訂正事項2(a)について
訂正事項2(a)の対象である表Aの化合物No.116?138の「X^(1*)」は、本件訂正前の請求項1の式におけるX^(1*)に対応する基であり、請求項1に記載されたX^(1*)の選択肢である「酸素により中断された、直鎖又は分岐のC_(2)?C_(6)アルキレン鎖、C_(2)?C_(6)アルケニレン鎖、またはC_(2)?C_(6)アルキニレン鎖、或いは-OCH_(2)-、-CH_(2)O-、-OCH_(2)CH_(2)-、-CH_(2)CH_(2)O-、-CH=CHCH_(2)O-又は-C≡CCH_(2)O-」のいずれかに該当する基が存在するはずであるから、この欄が空白であるのは、何らかの誤記であることが明らかである。
一方、基準明細書等において、訂正事項2(a)の対象である表Aの化合物No.116?138に対応する箇所は、Tabelle A(第26頁?第52頁)の化合物Nr.116?138であり、これら化合物の「X^(1*)」の欄には「CH_(2)O」が記載されている。
そうすると、訂正事項2(a)における表A中の化合物No.116?138について「X^(1*)」の欄が空白であるのは、本来翻訳文に「CH_(2)O」と記載されるべきものの誤記であることは明らかである。
してみると、訂正事項2(a)は、表Aの化合物No.116?138の「X^(1*)」の欄に、本来記載されるべきものである「CH_(2)O」を記載して、誤記又は誤訳を訂正することを目的とするものである。
したがって、訂正事項2(a)は、特許法第126条第1項第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とし、基準明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。

(5)訂正事項2(b)?(g)について
訂正事項2(b)?2(g)について、基準明細書等の対応する箇所であるTabelle Aの化合物Nr.153の「Het」の欄には、「4,5-Dimethyl-3-isoxazolyl」と記載されているから、本件訂正前の明細書の表Aにおける化合物No.153の記載は、「4,5-ジメチルー3-イソオキサゾリル」と記載されるべきところを「4,5-ジヒドロー3-イソオキサゾリル」とした誤訳があることは明らかである。
訂正事項2(c)?2(g)について、基準明細書等の対応する箇所であるTabelle Aの「Het」の欄には、それぞれ、「4,5-Dihydrol-3-isoxazolyl」、「3-Hydroxy-3-propyl-2-oxetanyl」、「3-Hydroxy-3-butyl-2-oxetanyl」、「4,5-Dimethyl-4,5-dihydro-3-isoxazolyl」、「[1,2,3]-4-triazolyl」と記載されていることから、上記と同様に、本件訂正前の明細書の表Aの記載には、以下の誤訳があることは明らかである。
化合物No.154の「Het」の欄に、本来は「4, 5-ジヒドロ-3-イソオキサゾリル」と記載すべきところを、「4-メチル-4,5-ジヒドロ-3-イソオキサゾリル」と記載した誤訳
化合物No.351の「Het」の欄に、本来は「3-ヒドロキシ-3-プロピル-2-オキセタニル」と記載すべきところを、「3-メトキシ-3-プロピル-2-オキセタニル」と記載した誤訳
化合物No.352の「Het」の欄に本来は「3-ヒドロキシ-3-ブチル-2-オキセタニル」と記載すべきところを、「3-メトキシ-3-ブチル-2-オキセタニル」と記載した誤訳
化合物No.387の「Het」の欄に、本来は「4, 5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-3-イソオキサゾリル」と記載すべきところを、「3, 5-ジメチル-4, 5-ジヒドロ-4-イソオキサゾリル」と記載した誤訳
化合物No.893の「Het」の欄に、本来は「[1,2,3]-4-トリアゾリル」と記載すべきところを、「[1,2,3]-3-トリアゾリル」と記載した誤訳
そうすると、訂正事項2(b)?2(g)は、いずれも、本件訂正前の明細書の誤訳を、その本来記載されるべき訳文に改めるものであるから、特許法第126条第1項第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とし、基準明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。

(6)新規事項の追加、目的要件についてのまとめ
上記のとおり、訂正事項1(a)及び1(b)は、特許法第126条第1項第1号に掲げる事項を目的とするものであり、訂正事項1(c)は、同項第3号に掲げる事項を目的とするものであり、また、訂正事項2(a)ないし2(g)は、同項第2号に掲げる事項を目的とするものであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項の規定に適合するものである。
さらに、特許法第126条第1項第1号又は第3号を目的とする訂正事項1(a)ないし1(c)は、本件特許明細書に記載した事項の範囲内においてするものであり、同項第2号を目的とする訂正事項2(a)ないし2(g)は、基準明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであるから、本件訂正は、特許法第126条第5項に適合するものである。

3 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記訂正事項1(a)は、発明特定事項を、本件特許明細書において、好ましい例として記載されたX^(1)及び合成例により得られた化合物におけるX^(1)に減縮するもの、換言すれば、効果が顕著な範囲及び実施態様に相当する範囲に減縮するものであって、新たな別の目的や効果を付加するものではない。
また、訂正事項1(b)は、請求項2を削除するものであり、訂正事項1(c)は、請求項3及び4において、請求項2に従属する部分を削除して明瞭な記載とするものである。
そうすると、訂正事項1(a)ないし1(c)は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。
訂正事項2(a)ないし2(g)は、発明の詳細な説明に記載した化合物の例についての誤訳をその本来記載されるべきものに訂正するものであるし、まして、本件訂正発明1においては、化合物の構造は具体的に規定されているため、発明の詳細な説明に記載した化合物の例が訂正されても、本件訂正発明1の解釈に影響を与えるものではない。本件訂正発明3及び4についても、その解釈に影響を与えるものではない。
してみると、訂正事項2(a)?2(g)は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

4 訂正後の発明の独立特許要件について
本件訂正は、特許法第126条第1項第1号及び第2号に掲げる事項を目的とする訂正を含むものであるので、本件訂正発明1、3及び4が同条第7項に規定する要件を満たすものであるかを検討する。
本件特許に係る出願は、拒絶理由を発見しないとして特許査定されたものであるし、本件訂正発明1、3及び4が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでないとする新たな理由も見当たらない。
してみると、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。

第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号ないし3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第3項ないし第7項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオン
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Ia
【化1】

[但し、R^(1)が、ニトロ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(1)?C_(6)アルコキシC_(1)?C_(6)アルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、-OR^(3)又は-S(O)_(n)R^(3)を表し、
R^(2)が、水素、又はハロゲン以外のR^(1)で述べた基の1個を表し、
R^(3)が水素、C_(1)?C_(6)アルキルを表し、
nが1又は2を表し、
Qが2位に結合する式II
【化2】

[但し、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(9)、R^(10)及びR^(11)が、それぞれ水素又はC_(1)?C_(4)アルキルを表し、上記CR^(8)R^(9)単位が、C=Oで置き換わっていても良い]
で表されるシクロヘキサン-1,3-ジオン環を表し、
X^(1)が酸素により中断された、エチレン、プロピレン、プロペニレンまたはプロピニレン鎖、或いは-CH_(2)O-を表し、
Hetが、
窒素、酸素及び硫黄から選択される1?3個のヘテロ原子を有する、3?6員の部分飽和若しくは完全飽和ヘテロシクリル基、又は
下記の3個の群:窒素、酸素と少なくとも1個の窒素との組み合わせ、又は硫黄と少なくとも1個の窒素との組み合わせから選択されるヘテロ原子を3個まで有する、3?6員のヘテロ芳香族基、を表し、且つ上述のヘテロシクリル基又はヘテロ芳香族基は、部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又はR^(5)で置換されていても良く、
R^(5)が水素、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシを表し、且つ上記アルキル基は、それぞれ1個以上の下記の基:シアノ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシで置換されていても良い]
で表される2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオン又はその農業上有用な塩。
【請求項2】(削除)
【請求項3】
Hetが、
窒素、酸素及び硫黄から選択される1?3個のヘテロ原子を有する、5員若しくは6員の部分飽和若しくは完全飽和ヘテロシクリル基、又は
下記の3個の群:窒素、酸素と少なくとも1個の窒素との組み合わせ、又は硫黄と少なくとも1個の窒素との組み合わせから選択されるヘテロ原子を3個まで有する、5員若しくは6員のヘテロ芳香族基、を表す請求項1に記載の式Iaで表される2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオン。
【請求項4】
請求項1又は3に記載の式Iaで表される2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオンの製造方法であって、置換又は非置換のシクロヘキサン-1,3-ジオンQを、カルボン酸IIIb’
【化3】

[但し、置換基R^(1)、R^(2)、X^(1)及びHetが、それぞれ請求項1と同義である]
でアシル化し、適宜触媒の存在下に、アシル化生成物を転位させて化合物Iaを得ることを特徴とする製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、式I
【0002】
【化5】

[但し、R^(1)及びR^(2)が、それぞれ水素、メルカプト、ニトロ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(1)?C_(6)アルコキシ、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、-OR^(3)、-OCOR^(3)、-OSO_(2)R^(3)、-S(O)_(n)R^(3)、-SO_(2)OR^(3)、-SO_(2)N(R^(3))_(2)、-NR^(3)SO_(2)R^(3)又は-NR^(3)COR^(3)を表し;
R^(3)が水素、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、フェニル又はフェニルC_(1)?C_(6)アルキルを表し、且つ上述のアルキル基は部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、R^(3)、-OR^(3)、-SR^(3)、-N(R^(3))_(2)、=NOR^(3)、-OCOR^(3)、-SCOR^(3)、-NR^(3)COR^(3)、-CO_(2)R^(3)、-COSR^(3)、-CON(R^(3))_(2)、C_(1)?C_(4)アルキルイミノオキシ、C_(1)?C_(4)アルコキシアミノ、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルコキシC_(2)?C_(6)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール、フェノキシ、ベンジルオキシ及びヘテロアリールオキシ(最後の8個の基は置換されていても良い)を有していても良く;
nが0、1又は2を表し;
Qが、2位で結合する、置換基を有していても良いシクロヘキサン-1,3-ジオン環を表し;
X^(1)が直鎖又は分岐C_(1)?C_(6)アルキレン鎖、C_(2)?C_(6)アルケニレン鎖又はC_(2)?C_(6)アルキニレン鎖{これら鎖は、酸素又は硫黄から選択されるヘテロ原子により遮断されている}を表し、且つ上述のアルキル、アルケニル又はアルキニル基は、部分的にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:-OR^(4)、-OCOR^(4)、-OCONHR^(4)又は-OSO_(2)R^(4)から選択される基を有していても良く;
R^(4)が水素、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、フェニル又はフェニルC_(1)?C_(6)アルキルを表し、且つ上述のアルキル、アルケニル又はアルキニル基は部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又は1個以上の下記の基:ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシから選択される基で置換されていても良く;
Hetが、3?6員の部分飽和若しくは完全飽和ヘテロシクリル基、又は3?6員のヘテロ芳香族基{これら基は、下記の3個の群:窒素、酸素と少なくとも1個の窒素との組み合わせ、又は硫黄と少なくとも1個の窒素との組み合わせから選択されるヘテロ原子を3個まで有する}を表し、且つ上述のヘテロシクリル基又はヘテロ芳香族基は、部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又はR^(5)で置換されていても良く;
R^(5)が水素、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシを表し、且つ上記アルキル基は、それぞれ1個以上の下記の基:シアノ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシで置換されていても良い]
で表される2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオン又はその農業上有用な塩に関する。
【0003】
さらに本発明は、式Iの化合物を製造する方法及びそのための中間体、化合物Iを含む組成物、式Iの化合物の使用、並びに有害植物防除用としての化合物Iを含む組成物に関する。
【0004】
2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオンは、文献、例えばEP-A278742、EP-A298680、EP-A320864及びWO96/14285に開示されている。
【0005】
しかしながら、従来技術の化合物が示す除草特性及びその栽培植物の安全性は、完全に満足できるものではない。
【0006】
本発明の目的は、新規な、特に除草作用において、特性が改良された化合物を提供することにある。
【0007】
本発明者等は、この目的が式Iの2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオン及びその除草作用により達成されることを見出した。
【0008】
さらに本発明者等は、化合物Iを含み極めて良好な除草作用のある除草剤組成物を見出した。さらに、本発明者等は、これら組成物を製造する方法及びこの化合物Iを用いて望ましくない植生を制御する方法を見出した。
【0009】
本発明は、さらに式Iで表される化合物の立体異性体を提供することにある。この異性体には、純粋な立体異性体のみならず、その混合物も含まれている。
【0010】
置換形式により、式Iの化合物は1個以上のキラル中心を有することができ、この場合、エナンチオマー又はジアステレオマー混合物として存在する。本発明は、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーのみならず、これらの混合物に関するものでもある。
【0011】
式Iの化合物は、その農業上有用な塩の形態で存在することもでき、塩の種類は一般に重要でない。一般に、これらのカチオンの塩又はこれら酸の酸付加塩が適当であり、そのカチオン又はアニオンは、化合物Iの除草作用に悪影響を与えない。
【0012】
好適なカチオンは、特にアルカリ金属、好ましくはリチウム、ナトリウム及びカリウムのイオン、アルカリ土類金属、好ましくはカルシウム及びマグネシウムのイオン、並びに遷移金属、好ましくはマンガン、銅、亜鉛及び鉄のイオンであり、さらにまたアンモニウム塩(必要により、1?4個の水素原子は、C_(1)?C_(4)アルキル又はヒドロキシC_(1)?C_(4)アルキル及び/又は1個のフェニル又はベンジルで置き換わって良い)、好ましはジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウムであり、さらにホスホニウムイオン、スルホニウムイオン(好ましくは、トリ(C_(1)?C_(4)アルキル)スルホニウム)及びスルホキソニウムイオン(好ましくはトリ(C_(1)?C_(4)アルキル)スルホキソニウムである。
【0013】
有用な酸付加塩のアニオンは、主に塩化物、臭化物、フッ化物、硫酸水素塩、硫酸塩、燐酸二水素塩、燐酸水素塩、硝酸塩、炭酸水素塩、炭酸塩、ヘキサフルオロ珪酸塩、ヘキサフルオロ燐酸塩、安息香酸塩であり、またさらにC_(1)?C_(4)アルカン酸のアニオン、好ましくはホルマート、アセタート、プロピオナート及びブチラートである。
【0014】
Qは2位で結合する式II
【0015】
【化6】

で表され、さらに互変異性体II’及びII”
【0016】
【化7】

も表すシクロヘキサン-1,3-ジオン環である場合の、本発明の式Iで表される化合物が特に重要である:
[但し、R^(6)、R^(7)、R^(9)及びR^(11)が、それぞれ水素又はC_(1)?C_(4)アルキルを表し;
R^(8)が水素、C_(1)?C_(4)アルキル又はC_(3)?C_(4)シクロアルキル{最後の2個の基は1?3個の下記の基:ハロゲン、C_(1)?C_(4)アルキルチオ又はC_(1)?C_(4)アルコキシから選択される置換基を有していても良い}を表し、或いは
テトラヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロピラン-3-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロチオピラン-2-イル、テトラヒドロチオピラン-3-イル、テトラヒドロチオピラン-4-イル、1,3-ジオキソラン-2-イル、1,3-ジオキサン-2-イル、1,3-オキサチオラン-2-イル、1,3-オキサチアン-2-イル、1,3-ジチオラン-2-イル又は1,3-ジチアン-2-イル{最後の6個の基は1?3個のC_(1)?C_(4)アルキル基で置換されていても良い}を表し;
R^(10)が水素、C_(1)?C_(4)アルキル又はC_(1)?C_(6)アルコキシカルボニルを表し、又はR^(8)とR^(11)が合体して、π結合又は3?6員の炭素環を形成し;又は
上記CR^(8)R^(9)単位が、C=Oで置き換わっていても良い]。
【0017】
方法A:
式IIのシクロヘキサン-1,3-ジオンを、好ましくは系内で活性化される活性化カルボン酸IIIa又はカルボン酸IIIbと反応させ、アシル化生成物IVを得、次いで本発明の式Iの化合物に転位させる反応。
【0018】
【化8】

L^(1)は求核置換可能な脱離基であり、例えばハロゲン(例えば、臭素、塩素)、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル、ピリジル)、又はカルボキシラート(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸)等が挙げられる。
【0019】
活性化カルボン酸を、ハロゲン化アシルの場合のように直接使用することができ、或いは系内で、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、トリフェニルホスフィン/アゾジカルボン酸エステル、2-ピリジンジスルフィド/トリフェニルホスフィン、カルボニルジイミダゾール等を用いて発生させることができる。
【0020】
塩基の存在下にアシル化反応を行うことが有利であろう。出発材料及び補助塩基を、等モル量で使用することが有利である。特定の条件では、IIに対して僅かに過剰の、例えば1.2?1.5モル等量の補助塩基が有利であろう。
【0021】
好適な補助塩基は、第三級アルキルアミン、ピリジン又はアルカリ金属炭酸塩である。使用することができる溶剤の例としては、塩素化炭化水素(例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、非プロトン性極性溶剤(例えば、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)、又はエステル(例えば、酢酸エチル)、或いはこれらの混合物が挙げられる。
【0022】
ハロゲン化アシルを、活性化カルボン酸成分として使用した場合、この反応材料を添加した際に反応混合物を0?10℃に冷却することが有利である。次いで、混合物を20?100℃、好ましくは25?50℃で、反応が完結するまで撹拌する。後処理は、慣用法で行われ、例えば反応混合物を水に注ぎ、所望の生成物を抽出する。この目的に特に好適な溶剤は、塩化メチレン、ジエチルエーテル及び酢酸エチルである。有機層を乾燥し、溶剤を除去した後、式IVの粗エノールエステルが、好ましくはクロマトグラフィー処理することにより精製される。或いは、転位反応を行うために、式IVの粗エノールエステルを、さらに精製することなく用いることも可能である。
【0023】
式IVの粗エノールエステルを反応させて式Iの化合物に転位させる反応は、塩基の存在下、また適宜シアノ化合物の存在下、溶剤中、20?40℃で行われることが有利である。
【0024】
使用することができる溶剤の例としては、アセトニトリル、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、ジオキサン、酢酸エチル、トルエン、又はこれらの混合物である。好ましい溶剤は、アセトニトリル及びジオキサンである。
【0025】
適当な塩基は、第三級アミン(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)、又はアルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム)であり、これら塩基は上記エステルに対して等モル量で、又は4倍量までの過剰量で使用することが好ましい。トリエチルアミン又はアルカリ金属炭酸塩を用いることが好ましい。
【0026】
適当なシアノ化合物は、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム等の無機シアン化物、及びアセトンシアノヒドリン、トリメチルシリルシアニド等の有機シアノ化合物である。これらは、上記エステルに対して1?50モル%の量で使用される。アセトンシアノヒドリン又はトリメチルシリルシアニドを使用することが好ましく、例えば上記エステルに対して、5?15モル%、好ましくは10モル%の量で使用される。
【0027】
特に、アルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カリウムを、アセトニトリル又はジオキサン中で用いることが好ましい。
【0028】
後処理は、それ自体公知の方法で行われる。例えば、反応混合物を希薄な鉱酸(例えば、5%濃度の塩酸又は硫酸)で酸性化し、有機溶剤(例えば、塩化メチレン又は酢酸エチル)で抽出する。有機層を、5?10%濃度アルカリ金属炭酸塩溶液(例えば、炭酸ナトリウム溶液又は炭酸カリウム溶液)で抽出することができる。水層を酸性化し、形成した沈殿を吸引ろ過及び/又は塩化メチレン若しくは酢酸エチルで抽出し、乾燥し、そして濃縮する。
【0029】
式IIIで表される安息香酸は、新規である:
【0030】
【化9】

[但し、R^(1)とR^(2)が、それぞれ水素、メルカプト、ニトロ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(1)?C_(6)アルコキシ、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、-OR^(3)、-OCOR^(3)、-OSO_(2)R^(3)、-S(O)_(n)R^(3)、-SO_(2)OR^(3)、-SO_(2)N(R^(3))_(2)、-NR^(3)SO_(2)R^(3)又は-NR^(3)COR^(3)を表し;
R^(3)が水素、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、フェニル又はフェニルC_(1)?C_(6)アルキルを表し、且つ上述のアルキル基は部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、R^(3)、-OR^(3)、-SR^(3)、-N(R^(3))_(2)、=NOR^(3)、-OCOR^(3)、-SCOR^(3)、-NR^(3)COR^(3)、-CO_(2)R^(3)、-COSR^(3)、-CON(R^(3))_(2)、C_(1)?C_(4)アルキルイミノオキシ、C_(1)?C_(4)アルコキシアミノ、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルコキシC_(2)?C_(6)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール、フェノキシ、ベンジルオキシ及びヘテロアリールオキシ(最後の8個の基は置換されていても良い)を有していても良く;
nが0、1又は2を表し;
X^(1)が直鎖又は分岐C_(1)?C_(6)アルキレン鎖、C_(2)?C_(6)アルケニレン鎖又はC_(2)?C_(6)アルキニレン鎖{これら鎖は、酸素又は硫黄から選択されるヘテロ原子により遮断されている}を表し、且つ上述のアルキル、アルケニル又はアルキニル基は、部分的にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:-OR^(4)、-OCOR^(4)、-OCONHR^(4)又は-OSO_(2)R^(4)から選択される基を有していても良く;
R^(4)が水素、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、フェニル又はフェニルC_(1)?C_(6)アルキルを表し、且つ上述のアルキル、アルケニル又はアルキニル基は部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又は1個以上の下記の基:ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシから選択される基で置換されていても良く;
Hetが、3?6員の部分飽和若しくは完全飽和ヘテロシクリル基、又は3?6員のヘテロ芳香族基{これら基は、窒素、酸素又は硫黄から選択されるヘテロ原子を3個まで有する}を表し、且つ上述のヘテロシクリル基又はヘテロ芳香族基は、部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又はR^(5)で置換されていても良く;
R^(5)が水素、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシを表し、且つ上記アルキル基は、それぞれ1個以上の下記の基:シアノ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシで置換されていても良く;
R^(12)がヒドロキシル又は加水分解可能な基を表す]。
【0031】
加水分解可能な基の例としては、アルコキシ、フェノキシ、アルキルチオ及びフェニルチオ(置換されていることもある)、ハロゲン化物、窒素を介して結合するヘテロアリール基、アミノ及びイミノ基(置換されていることもある)、等である。
【0032】
L^(1)がハロゲンであるハロゲン化ベンゾイルIIIa(R^(12)がハロゲンであるIIIに該当)
【0033】
【化10】

[但し、R^(1)、R^(2)、X^(1)及びHetは式IIIと同義であり、L^(1)はハロゲン、特に塩素又は臭素である]
が好ましい。
【0034】
さらに式IIIb(R^(12)がヒドロキシルであるIIIに該当)
【0035】
【化11】

[但し、R^(1)、R^(2)、X^(1)及びHetは式IIIと同義である]
で表される安息香酸が好ましい。
【0036】
さらに式IIIc(R^(12)がC_(1)?C_(6)アルコキシであるIIIに該当)
【0037】
【化12】

[但し、R^(1)、R^(2)、X^(1)及びHetは式IIIと同義であり、MはC_(1)?C_(6)アルコキシである]
で表される安息香酸エステルが好ましい。
【0038】
式IIIの好ましい安息香酸について、式Iで表される2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオンで述べたことは、基R^(1)、R^(2)、X^(1)及びHetに使用する。
【0039】
式IIIa(L^(1)がハロゲン)の化合物は、文献(L.G.Fieser,M.Fieser ”Reagents for Organic Synthesis”,第I巻,767?769頁(1967)、参照)により知られている類似の方法により、式IIIbの安息香酸を、ハロゲン化剤(例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン、塩化オキサリル及び臭化オキサリル)と反応させて合成することができる。
【0040】
式IIIbの安息香酸は、特に式IIIcの安息香酸エステル(MがC_(1)?C_(6)アルコキシ)を加水分解することにより得ることができる。
【0041】
本発明の式IIIcで表される安息香酸エステルは、下記の例に記載されているように、文献(例えば、a:G.Dittus in Houben-Weyl,Methoden der Organischen Chemie,第VI/3巻,Oxygen compounds I,第4版,493頁以下.,Georg Thieme Verlag,1965;b:T.L.Gilchrist,Heterocyclenchemie,第2版,Verlag Chemie,1995)公知の種々の方法により製造することができる。
【0042】
方法B:
安息香酸エステルVaを適当な求核試薬VIで置換して、本発明の安息香酸エステルIIIcを得る;
【0043】
【化13】

[但し、M、R^(1)及びR^(2)が、それぞれ上記と同義であり、
L^(2)が適当な求核置換可能な脱離基、例えばハロゲン(例えば、臭素、塩素)、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル、ピリジル)、カルボキシラート(例えば、アセタート、トリフルオロアセタート)、スルホナート(例えば、メシラート、トリフラート)等を表し、
X^(2)が、炭素原子が少なくとも1個で、最大5個の、直鎖又は分枝アルキレン鎖、アルケニレン鎖又はアルキニレン鎖{上述のアルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基は、部分的にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:-OR^(4)、-OCOR^(4)、-OCONHR^(4)又は-OSO_(2)R^(4)から選択される基を有していても良い}を表し、
X^(3)が、最大5個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝アルキレン鎖、アルケニレン鎖又はアルキニレン鎖{上述のアルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基は部分的にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:-OR^(4)、-OCOR^(4)、-OCONHR^(4)又は-OSO_(2)R^(4)から選択される基を有していても良い}を表し、且つはX^(2)OX^(3)は基X^(1)を形成する]。
【0044】
一般に、出発材料は等モル量で用いられる。しかしながら、過剰量の出発材料又は他の成分を使用することが有利であろう。
【0045】
適宜、反応を塩基の存在下で行うことが有利であろう。出発材料及び補助塩基は、等モル量で用いることが有利である。特定の場合、Vaに対して、過剰量の補助塩基、例えば1.5?3モル等量用いることが有利であろう。
【0046】
適当な補助塩基は、第三級アルキルアミン(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属水素化物(例えば、水素化ナトリウム)である。トリエチルアミン、ピリジン及び炭酸カリウムを用いることが好ましい。
【0047】
適当な溶剤の例としては、塩素化炭化水素(例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、非プロトン性極性溶剤(例えば、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)、又はエステル(例えば、酢酸エチル)、或いはこれらの混合物である。
【0048】
一般に反応温度は、0℃?反応混合物の沸点の間である。
【0049】
後処理は、それ自体公知の方法で行われる。
【0050】
方法C:
適当な置換ヘテロシクリルVIIを安息香酸エステルVbで置換して、本発明の安息香酸エステルIIIcを得る;
【0051】
【化14】

[但し、M、R^(1)及びR^(2)が、それぞれ上記と同義であり、
L^(2)が適当な求核置換可能な脱離基、例えばハロゲン(例えば、臭素、塩素)、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル、ピリジル)、カルボキシラート(例えば、アセタート、トリフルオロアセタート)、スルホナート(例えば、メシラート、トリフラート)等を表し、
X^(2)が、炭素原子が少なくとも1個で、最大5個の、直鎖又は分枝アルキレン鎖、アルケニレン鎖又はアルキニレン鎖{上述のアルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基は、部分的にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:-OR^(4)、-OCOR^(4)、-OCONHR^(4)又は-OSO_(2)R^(4)から選択される基を有していても良い}を表し、
X^(3)が、最大5個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝アルキレン鎖、アルケニレン鎖又はアルキニレン鎖{上述のアルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基は部分的にハロゲン化されてても、及び/又は1?3個の下記の基:-OR^(4)、-OCOR^(4)、-OCONHR^(4)又は-OSO_(2)R^(4)から選択される基を有していても良い}を表し、且つはX^(2)OX^(3)は基X^(1)を形成する]。
【0052】
一般に、出発材料は等モル量で用いられる。しかしながら、過剰量の出発材料又は他の成分を使用することが有利であろう。
【0053】
適宜、反応を塩基の存在下で行うことが有利であろう。出発材料及び補助塩基は、等モル量で用いることが有利である。特定の場合、VIIに対して、過剰量の補助塩基、例えば1.5?3モル等量用いることが有利であろう。
【0054】
適当な補助塩基は、第三級アルキルアミン(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属水素化物(例えば、水素化ナトリウム)である。トリエチルアミン、ピリジン及び炭酸カリウムを用いることが好ましい。
【0055】
適当な溶剤の例としては、塩素化炭化水素(例えば、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、非プロトン性極性溶剤(例えば、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)、又はエステル(例えば、酢酸エチル)、或いはこれらの混合物である。
【0056】
一般に反応温度は、0℃?反応混合物の沸点の間である。
【0057】
後処理は、それ自体公知の方法で行われる。
【0058】
本発明の式Iで表される以下の化合物が重要である。即ち、基X^(1)が、1個の他の酸素又は硫黄原子を含むC_(1)?C_(2)アルキレン鎖又はC_(2)アルケニレン鎖を表し、Hetが、3?6員の部分飽和若しくは完全飽和ヘテロシクリル基、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される3個までのヘテロ原子を有する、3?6員のヘテロ芳香族基{このヘテロシクリル基又はヘテロ芳香族基は、部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又はR^(5)で置換されていても良い}を表す。
【0059】
さらに、本発明の式Iで表される以下の化合物が重要である。即ち、Hetが、5員若しくは6員の部分飽和若しくは完全飽和のヘテロシクリル基、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される3個までのヘテロ原子を有する、5員若しくは6員のヘテロ芳香族基{このヘテロシクリル基又はヘテロ芳香族基は、部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又はR^(5)で置換されていても良い}を表し;R^(5)が水素、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシを表し、且つ上記アルキル基は、それぞれ1個以上の下記の基:シアノ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシで置換されていても良い。
【0060】
置換基R^(1)?R^(12)について、或いはフェニル、ヘテロアリール環及びヘテロシクリル環の基として記載された有機基は、個々の基の構成員をそれぞれ例示するための共通の用語を表す。全ての炭化水素鎖、即ち全てのアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルイミノオキシ、アルコキシアミノ、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルコキシアルコキシカルボニル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル部分は、直鎖でも分岐でも良い。特段述べない限り、ハロゲン化置換基は、1個?5個の同一又は異なるハロゲンを有することが好ましい。ハロゲンは、それぞれフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表す。
【0061】
他の意味の例として、下記のものを挙げることができる:
C_(1)?C_(4)アルキル及びC_(1)?C_(4)アルキルカルボニルのアルキル部分:メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル及び1,1-ジメチルエチル;
C_(1)?C_(6)アルキル、及びC_(1)?C_(6)アルコキシC_(1)?C_(6)アルキル及びC_(1)?C_(6)アルキルカルボニルのアルキル部分:上述のC_(1)?C_(4)アルキル、さらにペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル及び1-エチル-3-メチルプロピル;
C_(1)?C_(4)ハロアルキル:部分的又は完全にフッ素、塩素、臭素及び/又はヨウ素で置換された上述のC_(1)?C_(4)アルキル基、例えばクロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル、2-ヨードエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、2-フルオロプロピル、3-フルオロプロピル、2,2-ジフルオロプロピル、2,3-ジフルオロプロピル、2-クロロプロピル、3-クロロプロピル、2,3-ジクロロプロピル、2-ブロモプロピル、3-ブロモプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、3,3,3-トリクロロプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエチル、1-(クロロメチル)-2-クロロエチル、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエチル、4-フルオロブチル、4-クロロブチル、4-ブロモブチル及びノナフルオロブチル;
C_(1)?C_(6)ハロアルキル及びC_(1)?C_(6)ハロアルキルカルボニルのハロアルキル部分:上述のC_(1)?C_(4)ハロアルキル、さらに5-フルオロペンチル、5-クロロペンチル、5-ブロモペンチル、5-ヨードペンチル、ウンデカフルオロペンチル、6-フルオロヘキシル、6-クロロヘキシル、6-ブロモヘキシル、6-ヨードヘキシル及びドデカフルオロヘキシル;
C_(1)?C_(4)アルコキシ、及びC_(1)?C_(4)アルコキシアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシC_(2)?C_(6)アルコキシカルボニル及びC_(1)?C_(4)アルコキシカルボニルのアルコキシ部分:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ及び1,1-ジメチルエトキシ;
C_(1)?C_(6)アルコキシ、及びC_(1)?C_(6)アルコキシC_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)アルコキシC_(2)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(4)アルコキシC_(2)?C_(6)アルコキシカルボニル及びC_(1)?C_(6)アルコキシカルボニルのアルコキシ部分:上述のC_(1)?C_(4)アルコキシ、さらにペントキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、3-メトキシブトキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、1-エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、4-メチルペントキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシ、1-エチルブトキシ、2-エチルブトキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,2,2-トリメチルプロポキシ、1-エチル-1-メチルプロポキシ又は1-エチル-2-メチルプロポキシ;
C_(1)?C_(4)ハロアルコキシ:部分的又は完全にフッ素、塩素、臭素及び/又はヨウ素で置換された上述のC_(1)?C_(4)アルコキシ基、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、ブロモジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、2-ヨードエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロエトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、2-フルオロプロポキシ、3-フルオロプロポキシ、2-クロロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2-ブロモプロポキシ、3-ブロモプロポキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、2,3-ジフルオロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、3,3,3-トリクロロプロポキシ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエトキシ、1-(クロロメチル)-2-クロロエトキシ、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエトキシ、4-フルオロブトキシ、4-クロロブトキシ、4-ブロモブトキシ又はノナフルオロブトキシ;
C_(1)?C_(4)アルキルスルホニル(C_(1)?C_(4)アルキル-S(=O)_(2)-):メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、1-メチルエチルスルホニル、ブチルスルホニル、1-メチルプロピルスルホニル、2-メチルプロピルスルホニル及び1,1-ジメチルエチルスルホニル;
C_(1)?C_(6)アルキルスルホニル:上述のC_(1)?C_(4)アルキルスルホニル、さらにペンチルスルホニル、1-メチルブチルスルホニル、2-メチルブチルスルホニル、3-メチルブチルスルホニル、2,2-ジメチルプロピルスルホニル、1-エチルプロピルスルホニル、1,1-ジメチルプロピルスルホニル、1,2-ジメチルプロピルスルホニル、ヘキシルスルホニル、1-メチルペンチルスルホニル、2-メチルペンチルスルホニル、3-メチルペンチルスルホニル、4-メチルペンチルスルホニル、1,1-ジメチルブチルスルホニル、1,2-ジメチルブチルスルホニル、1,3-ジメチルブチルスルホニル、2,2-ジメチルブチルスルホニル、2,3-ジメチルブチルスルホニル、3,3-ジメチルブチルスルホニル、1-エチルブチルスルホニル、2-エチルブチルスルホニル、1,1,2-トリメチルプロピルスルホニル、1,2,2-トリメチルプロピルスルホニル、1-エチル-1-メチルプロピルスルホニル及び1-エチル-2-メチルプロピルスルホニル;
C_(1)?C_(6)ハロアルキルスルホニル:部分的又は完全にフッ素、塩素、臭素及び/又はヨウ素で置換された上述のC_(1)?C_(6)アルキルスルホニル基、例えばフルオロメチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、クロロジフルオロメチルスルホニル、ブロモジフルオロメチルスルホニル、2-フルオロエチルスルホニル、2-クロロエチルスルホニル、2-ブロモエチルスルホニル、2-ヨードエチルスルホニル、2,2-ジフルオロエチルスルホニル、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル、2,2,2-トリクロロエチルスルホニル、2-クロロ-2-フルオロエチルスルホニル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチルスルホニル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチルスルホニル、ペンタフルオロエチルスルホニル、2-フルオロプロピルスルホニル、3-フルオロプロピルスルホニル、2-クロロプロピルスルホニル、3-クロロプロピルスルホニル、2-ブロモプロピルスルホニル、3-ブロモプロピルスルホニル、2,2-ジフルオロプロピルスルホニル、2,3-ジフルオロプロピルスルホニル、2,3-ジクロロプロピルスルホニル、3,3,3-トリフルオロプロピルスルホニル、3,3,3-トリクロロプロピルスルホニル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルスルホニル、ヘプタフルオロプロピルスルホニル、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエチルスルホニル、1-(クロロメチル)-2-クロロエチルスルホニル、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエチルスルホニル、4-フルオロブチルスルホニル、4-クロロブチルスルホニル、4-ブロモブチルスルホニル、ノナフルオロブチルスルホニル、5-フルオロペンチルスルホニル、5-クロロペンチルスルホニル、5-ブロモペンチルスルホニル、5-ヨードペンチルスルホニル、6-フルオロヘキシルスルホニル、6-ブロモヘキシルスルホニル、6-ヨードヘキシルスルホニル及びドデカフルオロヘキシルスルホニル;
C_(1)?C_(4)アルキルイミノオキシ:メチルイミノオキシ、エチルイミノオキシ、1-プロピルイミノオキシ、2-プロピルイミノオキシ、1-ブチルイミノオキシ及び2-ブチルイミノオキシ;
C_(3)?C_(6)アルケニル:プロパ-1-エン-1-イル、プロパ-2-エン-1-イル、1-メチルエテニル、ブテン-1-イル、ブテン-2-イル、ブテン-3-イル、1-メチルプロパ-1-エン-1-イル、2-メチルプロパ-1-エン-1-イル、1-メチルプロパ-2-エン-1-イル、2-メチルプロパ-2-エン-1-イル、ペンテン-1-イル、ペンテン-2-イル、ペンテン-3-イル、ペンテン-4-イル、1-メチルブタ-1-エン-1-イル、2-メチルブタ-1-エン-1-イル、3-メチルブタ-1-エン-1-イル、1-メチルブタ-2-エン-1-イル、2-メチルブタ-2-エン-1-イル、3-メチルブタ-2-エン-1-イル、1-メチルブタ-3-エン-1-イル、2-メチルブタ-3-エン-1-イル、3-メチルブタ-3-エン-1-イル、1,1-ジメチルプロパ-2-エン-1-イル、1,2-ジメチルプロパ-1-エン-1-イル、1,2-ジメチルプロパ-2-エン-1-イル、1-エチルプロパ-1-エン-2-イル、1-エチルプロパ-2-エン-1-イル、ヘキサ-1-エン-1-イル、ヘキサ-2-エン-1-イル、ヘキサ-3-エン-1-イル、ヘキサ-4-エン-1-イル、ヘキサ-5-エン-1-イル、1-メチルペンタ-1-エン-1-イル、2-メチルペンタ-1-エン-1-イル、3-メチルペンタ-1-エン-1-イル、4-メチルペンタ-1-エン-1-イル、1-メチルペンタ-2-エン-1-イル、2-メチルペンタ-2-エン-1-イル、3-メチルペンタ-2-エン-1-イル、4-メチルペンタ-2-エン-1-イル、1-メチルペンタ-3-エン-1-イル、2-メチルペンタ-3-エン-1-イル、3-メチルペンタ-3-エン-1-イル、4-メチルペンタ-3-エン-1-イル、1-メチルペンタ-4-エン-1-イル、2-メチルペンタ-4-エン-1-イル、3-メチルペンタ-4-エン-1-イル、4-メチルペンタ-4-エン-1-イル、1,1-ジメチルブタ-2-エン-1-イル、1,1-ジメチルブタ-3-エン-1-イル、1,2-ジメチルブタ-1-エン-1-イル、1,2-ジメチルブタ-2-エン-1-イル、1,2-ジメチルブタ-3-エン-1-イル、1,3-ジメチルブタ-1-エン-1-イル、1,3-ジメチルブタ-2-エン-1-イル、1,3-ジメチルブタ-3-エン-1-イル、2,2-ジメチルブタ-3-エン-1-イル、2,3-ジメチルブタ-1-エン-1-イル、2,3-ジメチルブタ-2-エン-1-イル、2,3-ジメチルブタ-3-エン-1-イル、3,3-ジメチルブタ-1-エン-1-イル、3,3-ジメチルブタ-2-エン-1-イル、1-エチルブタ-1-エン-1-イル、1-エチルブタ-2-エン-1-イル、1-エチルブタ-3-エン-1-イル、2-エチルブタ-1-エン-1-イル、2-エチルブタ-2-エン-1-イル、2-エチルブタ-3-エン-1-イル、1,1,2-トリメチルプロパ-2-エン-1-イル、1-エチル-1-メチルプロパ-2-エン-1-イル、1-エチル-2-メチルプロパ-1-エン-1-イル及び1-エチル-2-メチルプロパ-2-エン-1-イル;
C_(2)?C_(6)アルケニル:上述のC_(3)?C_(6)アルケニル及びエテニル;
C_(3)?C_(6)アルキニル:プロパ-1-イン-1-イル、プロパ-2-イン-1-イル、ブタ-1-イン-1-イル、ブタ-1-イン-3-イル、ブタ-1-イン-4-イル、ブタ-2-イン-1-イル、ペンタ-1-イン-1-イル、ペンタ-1-イン-3-イル、ペンタ-1-イン-4-イル、ペンタ-1-イン-5-イル、ペンタ-2-イン-1-イル、ペンタ-2-イン-4-イル、ペンタ-2-イン-5-イル、3-メチルブタ-1-イン-3-イル、3-メチルブタ-1-イン-4-イル、ヘキサ-1-イン-1-イル、ヘキサ-1-イン-3-イル、ヘキサ-1-イン-4-イル、ヘキサ-1-イン-5-イル、ヘキサ-1-イン-6-イル、ヘキサ-2-イン-1-イル、ヘキサ-2-イン-4-イル、ヘキサ-2-イン-5-イル、ヘキサ-2-イン-6-イル、ヘキサ-3-イン-1-イル、ヘキサ-3-イン-2-イル、3-メチルペンタ-1-イン-1-イル、3-メチルペンタ-1-イン-3-イル、3-メチルペンタ-1-イン-4-イル、3-メチルペンタ-1-イン-5-イル、4-メチルペンタ-1-イン-1-イル、4-メチルペンタ-2-イン-4-イル及び4-メチルペンタ-2-イン-5-イル;
C_(2)?C_(6)アルキニル:上述のC_(3)?C_(6)アルキニル及びエチニル;
C_(3)?C_(6)シクロアルキル:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル;
C_(4)?C_(6)シクロアルケニル:シクロブテン-1-イル、シクロブテン-3-イル、シクロペンテンテン-1-イル、シクロペンテン-3-イル、シクロペンテン-4-イル、シクロヘキセン-1-イル、シクロヘキセン-3-イル及びシクロヘキセン-4-イル;
ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルオキシのヘテロシクリル基:酸素、窒素及び硫黄原子から選ばれる1?3個のヘテロ原子を有する3?7員の飽和又部分不飽和の単環もしくは多環ヘテロシクリル、例えば、オキシラニル、2-テトラヒドロフラニル、3-テトラヒドロフラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-テトラヒドロチエニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、3-イソオキサゾリジニル、4-イソオキサゾリジニル、5-イソオキサゾリジニル、3-イソチアゾリジニル、4-イソチアゾリジニル、5-イソチアゾリジニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、5-ピラゾリジニル、2-オキサゾリジニル、4-オキサゾリジニル、5-オキサゾリジニル、2-チアゾリジニル、4-チアゾリジニル、5-チアゾリジニル、2-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、1,2,4-オキサジアゾリジン-3-イル、1,2,4-オキサジアゾリジン-5-イル、1,2,4-チアジアゾリジン-3-イル、1,2,4-チアジアゾリジン-5-イル、1,2,4-トリアゾリジン-3-イル、1,3,4-オキサジアゾリジン-2-イル、1,3,4-チアジアゾリジン-2-イル、1,3,4-トリアゾリジン-2-イル、2,3-ジヒドロフラン-2-イル、2,3-ジヒドロフラン-3-イル、2,3-ジヒドロフラン-4-イル、2,3-ジヒドロフラン-5-イル、2,5-ジヒドロフラン-2-イル、2,5-ジヒドロフラン-3-イル、2,3-ジヒドロチエン-2-イル、2,3-ジヒドロチエン-3-イル、2,3-ジヒドロチエン-4-イル、2,3-ジヒドロチエン-5-イル、2,5-ジヒドロチエン-2-イル、2,5-ジヒドロチエン-3-イル、2,3-ジヒドロピロール-2-イル、2,3-ジヒドロピロール-3-イル、2,3-ジヒドロピロール-4-イル、2,3-ジヒドロピロール-5-イル、2,5-ジヒドロピロール-2-イル、2,5-ジヒドロピロール-3-イル、2,3-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル、2,3-ジヒドロイソオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロイソオキサゾール-5-イル、4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル、4,5-ジヒドロイソオキサゾール-4-イル、4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-イル、2,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル、2,5-ジヒドロイソオキサゾール-4-イル、2,5-ジヒドロオキサゾール-5-イル、2,3-ジヒドロイソチアゾール-3-イル、2,3-ジヒドロイソチアゾール-4-イル、2,3-ジヒドロイソチアゾール-5-イル、4,5-ジヒドロイソチアゾール-3-イル、4,5-ジヒドロイソチアゾール-4-イル、4,5-ジヒドロイソチアゾール-5-イル、2,5-ジヒドロイソチアゾール-3-イル、2,5-ジヒドロイソチアゾール-4-イル、2,5-ジヒドロイソチアゾール-5-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-3-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-4-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-5-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、2,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、2,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-2-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-5-イル、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル、4,5-ジヒドロオキサゾール-4-イル、4,5-ジヒドロオキサゾール-5-イル、2,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル、2,5-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2,5-ジヒドロオキサゾール-5-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-2-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-4-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-5-イル、4,5-ジヒドロチアゾール-2-イル、4,5-ジヒドロチアゾール-4-イル、4,5-ジヒドロチアゾール-5-イル、2,5-ジヒドロチアゾール-2-イル、2,5-ジヒドロチアゾール-4-イル、2,5-ジヒドロチアゾール-5-イル、2,3-ジヒドロイミダゾール-2-イル、2,3-ジヒドロイミダゾール-4-イル、2,3-ジヒドロイミダゾール-5-イル、4,5-ジヒドロイミダゾール-2-イル、4,5-ジヒドロイミダゾール-4-イル、4,5-ジヒドロイミダゾール-5-イル、2,5-ジヒドロイミダゾール-2-イル、2,5-ジヒドロイミダゾール-4-イル、2,5-ジヒドロイミダゾール-5-イル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、3-テトラヒドロピリダジニル、4-テトラヒドロピリダジニル、2-テトラヒドロピリミジニル、4-テトラヒドロピリミジニル、5-テトラヒドロピリミジニル、2-テトラヒドロピラジニル、1,3,5-テトラヒドロトリアジン-2-イル、1,2,4-テトラヒドロトリアジン-3-イル、1,3-ジヒドロオキサジン-2-イル、1,3-ジチアン-2-イル、2-テトラヒドロピラニル、3-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル、2-テトラヒドロチオピラニル、3-テトラヒドロチオピラニル、4-テトラヒドロチオピラニル、1,3-ジオキソラン-2-イル、3,4,5,6-テトラヒドロピリジン-2-イル、4H-1,3-チアジン-2-イル、4H-3,1-ベンゾチアジン-2-イル、1,1-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロチエン-2-イル、2H-1,4-ベンゾチアジン-3-イル、2H-1,4-ベンゾオキサジン-3-イル、1,3-ジヒドロオキサジン-2-イル;
ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシのヘテロアリール基:炭素環員とは別に、1?4個の窒素原子、又は1?3個の窒素原子と1個の酸素又は硫黄原子、又は1個の酸素原子、又は1個の硫黄原子をさらに有していても良い芳香族の単環もしくは多環基、例えば、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、5-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、1,3,4-トリアゾール-2-イル、2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピリジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、2-ピラジニル、1,3,5-トリアジン-2-イル、1,2,4-トリアジン-3-イル、1,2,4,5-テトラジン-3-イル、及び対応するベンゾ縮合誘導体。
【0062】
全てのフェニル、ヘテロアリール及びヘテロシクリル環(複素環)は、非置換あるか、或いは1?3個のハロゲン原子及び/又は1個又は2個の下記の基:ニトロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニルから選択される基を有することが好ましい。
【0063】
本発明の式Iの化合物を除草剤として使用する観点から、上記記号が、それぞれ単独で又は組み合わせて下記の意味を有することが好ましい:
R^(1)がニトロ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(1)?C_(6)アルコキシC_(1)?C_(6)アルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、-OR^(3)又は-S(O)_(n)R^(3)を表し、特に好ましくは、ニトロ、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素又は臭素)、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、-OR^(3)、又は-SO_(2)R^(3)を表し;
R^(2)が水素、ニトロ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(1)?C_(6)アルコキシC_(1)?C_(6)アルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、-OR^(3)又は-S(O)_(n)R^(3)を表し、特に好ましくは、水素、ニトロ、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素又は臭素)、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、-OR^(3)又は-SO_(2)R^(3)を表し;
R^(3)が水素、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、フェニル又はフェニルC_(1)?C_(6)アルキルを表し、特に好ましくは水素、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(2)?C_(3)アルケニル、C_(2)?C_(3)アルキニル又はフェニルを表し、且つ上述のアルキル基は部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、R^(3)、-OR^(3)、-SR^(3)、-N(R^(3))_(2)、=NOR^(3)、-OCOR^(3)、-SCOR^(3)、-NR^(3)COR^(3)、-CO_(2)R^(3)、-COSR^(3)、-CON(R^(3))_(2)、C_(1)?C_(4)アルキルイミノオキシ、C_(1)?C_(4)アルコキシアミノ、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルコキシC_(2)?C_(6)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール、フェノキシ、ベンジルオキシ及びヘテロアリールオキシ{最後の8個の基は置換されていても良い}を有していても良く、
さらにR^(3)が水素、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、フェニル又はフェニルC_(1)?C_(6)アルキルを表すことが好ましく、且つ上述のアルキル基は部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、R^(3)’、-OR^(3)’、-SR^(3)’、-N(R^(3)’)_(2)、=NOR^(3)’、-OCOR^(3)’、-SCOR^(3)’、-NR^(3)’COR^(3)’、-CO_(2)R^(3)’、-COSR^(3)’、-CON(R^(3)’)_(2)、C_(1)?C_(4)アルキルイミノオキシ、C_(1)?C_(4)アルコキシアミノ、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルコキシC_(2)?C_(6)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール、フェノキシ、ベンジルオキシ及びヘテロアリールオキシ{最後の8個の基は置換されていても良い}を有していても良く[但し、R^(3)’は水素、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアルキル、C_(2)?C_(6)アルケニル、C_(2)?C_(6)アルキニル、フェニル又はフェニルC_(1)?C_(6)アルキルを表す];
nが0、1又は2、特に好ましくは0又は2を表し;
X^(1)が直鎖又は分岐C_(1)?C_(4)アルキレン鎖、C_(2)?C_(4)アルケニレン鎖又はC_(2)?C_(4)アルキニレン鎖、特に好ましくはエチレン、プロピレン、プロペニレン又はプロピニレン鎖{これらの鎖は、酸素又は硫黄(好ましくは酸素)から選択されるヘテロ原子により遮断されている}を表し、且つ上述のアルキレン、アルケニレン又はアルキニレン基は、部分的にハロゲン化されていても、及び/又は1?3個の下記の基:-OR^(4)、-OCOR^(4)、-OCONHR^(4)又は-OSO_(2)R^(4)から選択される基を有していても良く;
R^(4)が水素、C_(1)?C_(6)アルキル、C_(1)?C_(6)ハロアアルキル、特に好ましくは水素、メチル、エチル又はトリフルオロメチルを表し;
R^(5)が水素、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシを表し、且つ上記アルキル基は、それぞれ1個以上の下記の基:シアノ、ホルミル、C_(1)?C_(4)アルキルアミノ、C_(1)?C_(4)ジアルキルアミノ、C_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニル、C_(1)?C_(4)アルキルカルボニルオキシ、C_(1)?C_(4)アルキル、C_(1)?C_(4)ハロアルキル、C_(1)?C_(4)アルキルチオ、C_(1)?C_(4)ハロアルキルチオ、C_(1)?C_(4)アルコキシ、C_(1)?C_(4)ハロアルコキシで置換されていても良い。
【0064】
R^(6)、R^(7)、R^(9)及びR^(11)が、それぞれ水素又はC_(1)?C_(4)アルキル、特に好ましくは水素、メチル又はエチルを表し;
R^(8)が水素、C_(1)?C_(4)アルキル又はC_(3)?C_(4)シクロアルキル{最後の2個の基は1?3個の下記の基:ハロゲン、C_(1)?C_(4)アルコキシ又はC_(1)?C_(4)アルキルチオから選択される置換基を有していても良い}を表し、或いは
テトラヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロピラン-3-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロチオピラン-2-イル、テトラヒドロチオピラン-3-イル、テトラヒドロチオピラン-4-イル、1,3-ジオキソラン-2-イル、1,3-ジオキサン-2-イル、1,3-オキサチオラン-2-イル、1,3-オキサチアン-2-イル、1,3-ジチアン-2-イル又は1,3-ジチオラン-2-イル{最後の6個の基は1?3個のC_(1)?C_(4)アルキル基を有していても良い}、特に好ましくは水素、メチル、エチル、シクロプロピル、ジ(メトキシ)メチル、ジ(エトキシ)メチル、2-エチルチオプロピル、テトラヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロピラン-3-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロチオピラン-2-イル、テトラヒドロチオピラン-3-イル、テトラヒドロチオピラン-4-イル、1,3-ジオキソラン-2-イル、1,3-ジオキサン-2-イル、5,5-ジメチル-1,3-ジオキサン-2-イル、1,3-オキサチオラン-2-イル、1,3-オキサチアン-2-イル、1,3-ジチオラン-2-イル、5,5-ジメチル-1,3-ジチアン-2-イル又は1-メチルチオシクロプロピルを表し;
R^(10)が水素、C_(1)?C_(4)アルキル又はC_(1)?C_(4)アルコキシカルボニル、特に好ましくは水素、メチル又はメトキシカルボニルを表す。
【0065】
同様に、R^(8)とR^(11)が二重結合系発生の素になるπ結合を形成することが有利であろう。
【0066】
或いは、CR^(8)R^(9)単位がC=Oで置き換えられていることは有利であろう。
【0067】
R^(1)がベンゼン環の2位に、そしてR^(2)がベンゼン環の4位に結合する式Iaで表される化合物が特に好ましい。
【0068】
【化15】

以下の式Iaで表される化合物が最も好ましい。即ち、置換基R^(1)、R^(2)及びQがそれぞれ上記と同義であり、X^(1)が、1個の他の酸素原子を含むC_(1)?C_(2)アルキレン鎖又はC_(2)アルケニレン鎖を表し、そしてHetが、3?6員、好ましくは5員又は6員の部分飽和若しくは完全飽和ヘテロシクリル基、又は下記の3個の群:即ち、窒素、酸素と少なくとも1個の窒素との組み合わせ、又は硫黄と少なくとも1個の窒素との組み合わせ、特に好ましくは以下の2個の群:即ち、窒素、又は酸素と少なくとも1個の窒素との組み合わせから選択される3個まで、特に好ましくは1個又は2個のヘテロ原子を有する、3?6員、好ましくは5員又は6員のヘテロ芳香族基を表し、且つこのヘテロシクリル基又はヘテロ芳香族基は、部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又はR^(5)で置換されていても良い。
【0069】
さらに、以下の、本発明の式Iaで表される化合物が極めて最も好ましい。即ち、置換基R^(1)、R^(2)及びX^(1)がそれぞれ上記と同義であり、Hetが、5員又は6員の部分飽和若しくは完全飽和ヘテロシクリル基、又は下記の3個の群:即ち、窒素、酸素と少なくとも1個の窒素との組み合わせ、又は硫黄と少なくとも1個の窒素との組み合わせ、特に好ましくは以下の2個の群:即ち、窒素、又は酸素と少なくとも1個の窒素との組み合わせから選択される3個まで、特に好ましくは1個又は2個のヘテロ原子を有する、5員又は6員のヘテロ芳香族基、を表し、且つこのヘテロシクリル基又はヘテロ芳香族基は、部分的に又は完全にハロゲン化されていても、及び/又はR^(5)で置換されていても良い。
【0070】
下記の表1?36の化合物Ibが特に好ましい。
【0071】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

*ブリッジX^(1)は、左端に中心となるフェニル基があり、右端にHetがある位置で結合する。
【0072】
下記の表1?36は、式Ibで表される2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオンに基づくものである。
【0073】
【化16】

表1:化合物1.1?1.920
R^(1)が塩素、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(9)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素であり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0074】
表2:化合物2.1?2.920
R^(1)及びR^(2)がそれぞれ塩素、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(9)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素であり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0075】
表3:化合物3.1?3.920
R^(1)が塩素、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(9)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素であり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0076】
表4:化合物4.1?4.920
R^(1)がメチル、R^(2)が塩素、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(9)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素であり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0077】
表5:化合物5.1?5.920
R^(1)がメチル、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(9)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素であり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0078】
表6:化合物6.1?6.920
R^(1)がメチル、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(9)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素であり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0079】
表7:化合物7.1?7.920
R^(1)が塩素、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(8)及びR^(9)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0080】
表8:化合物8.1?8.920
R^(1)及びR^(2)がそれぞれ塩素、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(8)及びR^(9)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0081】
表9:化合物9.1?9.920
R^(1)が塩素、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(8)及びR^(9)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0082】
表10:化合物10.1?10.920
R^(1)がメチル、R^(2)が塩素、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(8)及びR^(9)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0083】
表11:化合物11.1?11.920
R^(1)がメチル、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(8)及びR^(9)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0084】
表12:化合物12.1?12.920
R^(1)がメチル、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(8)及びR^(9)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0085】
表13:化合物13.1?13.920
R^(1)が塩素、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(8)及びR^(9)がそれぞれ水素、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0086】
表14:化合物14.1?14.920
R^(1)及びR^(2)がそれぞれ塩素、R^(6)、R^(7)、R^(8)及びR^(9)がそれぞれ水素、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0087】
表15:化合物15.1?15.920
R^(1)が塩素、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(8)及びR^(9)がそれぞれ水素、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0088】
表16:化合物16.1?16.920
R^(1)がメチル、R^(2)が塩素、R^(6)、R^(7)、R^(8)及びR^(9)がそれぞれ水素、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0089】
表17:化合物17.1?17.920
R^(1)がメチル、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(8)及びR^(9)がそれぞれ水素、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0090】
表18:化合物18.1?18.920
R^(1)がメチル、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(8)及びR^(9)がそれぞれ水素、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0091】
表19:化合物19.1?19.920
R^(1)が塩素、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルを表し、CR^(8)R^(9)単位が基C=Oを形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0092】
表20:化合物20.1?20.920
R^(1)及びR^(2)がそれぞれ塩素、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルを表し、CR^(8)R^(9)単位が基C=Oを形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0093】
表21:化合物21.1?21.920
R^(1)が塩素、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルを表し、CR^(8)R^(9)単位が基C=Oを形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0094】
表22:化合物22.1?22.920
R^(1)がメチル、R^(2)が塩素、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルを表し、CR^(8)R^(9)単位が基C=Oを形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0095】
表23:化合物23.1?23.920
R^(1)がメチル、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルを表し、CR^(8)R^(9)単位が基C=Oを形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0096】
表24:化合物24.1?24.920
R^(1)がメチル、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれメチルを表し、CR^(8)R^(9)単位が基C=Oを形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0097】
表25:化合物25.1?25.920
R^(1)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(9)がメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0098】
表26:化合物26.1?26.920
R^(1)及びR^(2)がそれぞれ塩素、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(9)がメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0099】
表27:化合物27.1?27.920
R^(1)が塩素、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(9)がメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0100】
表28:化合物28.1?28.920
R^(1)がメチル、R^(2)が塩素、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(9)がメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0101】
表29:化合物29.1?29.920
R^(1)がメチル、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(9)がメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0102】
表30:化合物30.1?30.920
R^(1)がメチル、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(8)、R^(10)及びR^(11)がそれぞれ水素、R^(9)がメチルであり、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0103】
表31:化合物31.1?31.920
R^(1)が塩素、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(9)及びR^(10)がそれぞれ水素を表し、R^(8)とR^(11)が合体してメチレン基を形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0104】
表32:化合物32.1?32.920
R^(1)及びR^(2)がそれぞれ塩素、R^(6)、R^(7)、R^(9)及びR^(10)がそれぞれ水素を表し、R^(8)とR^(11)が合体してメチレン基を形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0105】
表33:化合物33.1?33.920
R^(1)が塩素、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(9)及びR^(10)がそれぞれ水素を表し、R^(8)とR^(11)が合体してメチレン基を形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0106】
表34:化合物34.1?34.920
R^(1)がメチル、R^(2)が塩素、R^(6)、R^(7)、R^(9)及びR^(10)がそれぞれ水素を表し、R^(8)とR^(11)が合体してメチレン基を形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0107】
表35:化合物35.1?35.920
R^(1)がメチル、R^(2)がメチルスルホニル、R^(6)、R^(7)、R^(9)及びR^(10)がそれぞれ水素を表し、R^(8)とR^(11)が合体してメチレン基を形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0108】
表36:化合物36.1?36.920
R^(1)がメチル、R^(2)がトリフルオロメチル、R^(6)、R^(7)、R^(9)及びR^(10)がそれぞれ水素を表し、R^(8)とR^(11)が合体してメチレン基を形成し、そして個々の化合物について、置換基X^(1)及びHetが表Aの各行に対応する式Ibで表される化合物。
【0109】
化合物I及びその農業上有用な塩は、異性体混合物、また純粋な異性体の形態で、除草剤として好適である。Iを含む除草剤組成物は、非栽培領域の植生の制御に、特に高い施与率で効果的である。これらの組成物は、オオムギ、米、トウモロコシ、大豆、及び綿花等の作物の中に広範囲に残った雑草及び牧草に対して、栽培植物に損傷を与えることなく作用する。この効果は、主に低施与率で観察される。
【0110】
施与方法の相違によるが、化合物I又はこれらを含む組成物は、更に多くの栽培植物に、望ましくない植物の除去のために使用することができる。適当な作物として以下のものを挙げることができる:
タマネギ(Allium cepa)
パイナップル(Ananas comosus)
ナンキンマメ(Arachis hypogaea)
アスパラガス(Asparagus officinalis)
フダンソウ(Beta vulgaris spp.altissima)
サトウジシヤ(Beta vulgaris spp.rapa)
アブラナ(変種カブラ)(Brassica napus var.napus)
カブカンラン(変種ナポプラシーカ)(Brassica napus var.napobrassica)
テンサイ(変種シルベストリス)(Brassica rapa var.silvestris)
トウツバキ(Camellia sinensis)
ベニバナ(Carthamus tinctorius)
キヤリーヤイリノイネンシス(Carya illinoinensis)
レモン(Citrus limon)
ナツミカン(Citrus sinensis)
コーヒー〔Coffea arabica(Coffea canephora、Coffea liberica)〕
キユウリ(Cucumis sativus)
ギヨウギシバ(Cynodon dactylon)
ニンジン(Daucus carota)
アブラヤシ(Elaeis guineensis)
イチゴ(Fragaria vesca)
大豆(Glycine max)
木棉[Gossypium hirsutum(Gossypium arboreum、Gossypium herbaceum、Gossypium vitifolium)]
ヒマワリ(Helianthus annuus)
ゴムノキ(Hevea brasiliensis)
大麦(Hordeum vulgare)
カラハナソウ(Humulus lupulus)
アメリカイモ(Ipomoea batatas)
オニグルミ(Juglans regia)
レンズマメ(Lens culinaris)
アマ(Linum usitatissimum)
トマト(Lycopersicon lycopersicum)
リンゴ属(Malus spec.)
キヤツサバ(Manihot esculenta)
ムラサキウマゴヤシ(Medicago sativa)
バシヨウ属(Musa spec.)
タバコ[Nicotiana tabacum(N.rustica)]
オリーブ(Olea europaea)
イネ(Oryza sativa)
アズキ(Phaseolus lunatus)
ゴガツササゲ(Phaseolus vulgaris)
トウヒ(Picea abies)
マツ属(Pinus spec.)
シロエンドウ(Pisum sativum)
サクラ(Prunus avium)
モモ(Prunus persica)
ナシ(Pyrus communis)
スグリ(Ribes sylvestre)
トウゴマ(Ricinus communis)
サトウキビ(Saccharum officinarum)
ライムギ(Secale cereale)
ジャガイモ(Solanum tuberosum)
モロコシ[Sorghum bicolor(s.vulgare)]
カカオ(Theobroma cacao)
ムラサキツメクサ(Trifolium pratense)
小麦(Triticum aestivum)
トリテイカム、ドラム(Triticum durum)
ソラマメ(Vicia faba)
ブドウ(Vitis vinifera)
トウモロコシ(Zea mays)。
更に、遺伝子工学的方法を含む栽培の結果として除草剤の作用に耐性を有する農作物においても化合物Iを使用することができる。
【0111】
除草剤組成物又は有効成分は、事前法または事後法により施与される。有効成分にある種の栽培植物がほとんど耐性を示さない場合、下部に成長している望ましくない植物の葉又は露出している土壌には付着しても、敏感な栽培植物の葉にできるだけ接触しないように、噴霧装置により除草剤を噴霧することができる(後直接撒布、レイ-バイ)。
【0112】
化合物I又はこれらを含む除草剤組成物は、例えば直ぐに噴霧可能な水溶液、粉末、懸濁液、高濃度の水性、油性または他の懸濁液または分散液、エマルジョン、油性分散液、ペースト、ダスト剤、散布剤または顆粒の形で、噴霧、ミスト法、ダスト法、散布法または注入法によって施与することができる。施与方法は、使用目的に基づいて決定される。いずれの場合にも、本発明の有効物質の可能な限りの微細分配が保証されるべきである。
【0113】
好適な不活性添加剤としては、本質的に下記のものである:中位乃至高位の沸点の鉱油留分(例えば燈油またはディーゼル油、更にコールタール油等)、並びに植物性または動物性産出源の油、脂肪族、環式および芳香族炭化水素(例えばパラフィン、テトラヒドロナフタリン、アルキル置換ナフタリン又はその誘導体、アルキル置換ベンゼン又はその誘導体)、アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン)、高極性溶剤(例えば、N-メチルピロリドン等のアミン、水)。
【0114】
水性使用形態は、乳濁液濃縮物、懸濁液、ペースト、湿潤可能の粉末または水分散可能の粉末から水の添加により製造することができる。乳濁液、ペーストまたは油分散液の製造は、置換2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオンをそのまま、または油または溶剤中に溶解して、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤により水中に均質に混合することにより行うことができる。或いは、有効物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤、及び必要により溶剤又は油よりなる濃縮物を製造することもでき、これらは水にて希釈するのに適する。
【0115】
適当な界面活性剤としては次のものが挙げられる:芳香族スルホン酸(例えば、リグニンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、ジブチルナフタリンスルホン酸)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩;脂肪酸、アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナート、アルキルスルファート、ラウリルエーテルスルファート及び脂肪アルコールスルファートのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩;硫酸化ヘキサデカノール、ヘプタデカノールおよびオクタデカノールの塩;脂肪アルコールグリコールエーテルの塩;スルホン化ナフタリン及びその誘導体とホルムアルデヒドとの縮合生成物、ナフタリン或いはナフタリンスルホン酸とフェノール及びホルムアルデヒドとの縮合生成物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、エトキシル化オクチルフェノール、エトキシル化ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、イソトリデシルアルコール、脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、またはポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタート、ソルビットエステル、リグニン-亜硫酸廃液およびメチルセルロース。
【0116】
粉末、散布剤およびダスト剤は、有効物質と固体担体物質とを混合または一緒に磨砕することにより製造することができる。
【0117】
粒状体(例えば、被覆粒状体、含浸粒状体及び均質粒状体)は、有効物質を固体担体物質に結合させることにより製造することができる。固体担体物質の例としては、鉱物土(例えば、シリカ、シリカゲル、珪酸塩、タルク、カオリン、石灰石、石灰、白亜、膠塊粒土、石灰質黄色粘土、クレイ、白雲石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、磨砕合成物質)、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、燐酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素)及び植物性生成物(例えば、穀物粉、樹皮、木材およびクルミ穀粉、セルロース粉末)、又は他の固形担体物質である。
【0118】
直接使用可能な製剤の有効成分Iの濃度は、広い範囲で変更することができる。一般に、その処方は、少なくとも1種の有効成分を、0.001?98重量%、好ましくは0.01?95重量%の量で含む。有効成分は90?100%の純度(NMRスペクトルによる)のもの、好ましくは95?100%の純度のものが使用される。
【0119】
本発明の化合物Iの製造を、下記の調製例に示す:
I:20重量部の化合物Iを、80重量部のアルキル化ベンゼン、10重量部の、オレイン酸N-モノエタノールアミド(1モル)のエチレンオキシド(8?10モル)付加体、5重量部のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及び5重量部の、ヒマシ油(1モル)のエチレンオキシド(40モル)付加体からなる混合物に溶解させる。この溶液を100000重量部の水に注ぎ、その中で微細に分散させ、これにより0.02重量%の有効成分を含む水性分散液を得る。
【0120】
II:20重量部の化合物Iを、40重量部のシクロヘキサノン、30重量部のイソブタノール、20重量部の、イソオクチルフェノール(1モル)のエチレンオキシド(7モル)付加体及び10重量部の、ヒマシ油(1モル)のエチレンオキシド(40モル)付加体からなる混合物に溶解させる。この溶液を100000重量部の水に注ぎ、その中で微細に分散させ、これにより0.02重量%の有効成分を含む水性分散液を得る。
【0121】
III:20重量部の化合物Iを、25重量部のシクロヘキサノン、65重量部の鉱物油(沸点210?280℃の留分)及び10重量部の、ヒマシ油(1モル)のエチレンオキシド(40モル)付加体からなる混合物に溶解させる。この溶液を100000重量部の水に注ぎ、その中で微細に分散させ、これにより0.02重量%の有効成分を含む水性分散液を得る。
【0122】
IV:20重量部の化合物Iを、3重量部のジイソブチルナフタリンスルホン酸ナトリウム、17重量部のリグノスルホン酸のナトリウム塩(亜硫酸廃液から得られる)及び60重量部の微粉末のシリカゲルと完全に混合させ、そしてその混合物をハンマーミルで磨砕する。最後に、この混合物を20000重量部の水に分散させ、これにより0.1重量%の有効成分を含む噴霧混合物を得る。
【0123】
V:3重量部の化合物Iを、97重量部の微粉砕カオリンと混合し、これにより3重量%の有効成分を含むダストを得る。
【0124】
VI:20重量部の化合物Iを、2重量部のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、8重量部の脂肪アルコールポリグリコールエーテル、2重量部のフェノール/尿素/ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩及び68重量部のパラフィン鉱物油とまず充分に混合させ、これにより安定な油性分散液を得る。
【0125】
VII:1重量部の化合物Iを、70重量部のシクロヘキサノン、20重量部のエトキシル化イソオクチルフェノール及び10重量部のエトキシル化ヒマシ油からなる混合物に溶解させ、これにより安定なエマルジョン濃縮体を得る。
【0126】
VIII:1重量部の化合物Iを、80重量部のシクロヘキサノン及び20重量部のウエットール(登録商標)EM31(Wettol^(R) EM31;エトキシ化ひまし油を基礎とする非イオン乳化剤)からなる混合物に溶解させ、これにより安定なエマルジョン濃縮体を得る。
【0127】
作用範囲を広げ、そして相乗作用を得るために、置換2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオンIは、多くの他の代表的なグループの除草剤又は成長調整剤の有効成分と混合することができ、そしてこれらと共に施与することができる。混合に適当な成分としては、例えば1,2,4-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、アミド、アミノホスホン酸及びその誘導体、アミノトリアゾール、アニリド、アリール/ヘテロアリールオキシアルカン酸及びその誘導体、安息香酸及びその誘導体、ベンゾチアジアジノン、2-アロイル-1,3-シクロヘキサンジオン、ヘテロアリールアリールケトン、ベンジルイソオキサゾリジノン、メタ-CF_(3)-フェニル誘導体、カルバメート、キノリンカルボン酸及びその誘導体、クロロアセトアニリド、シクロヘキサン-1,3-ジオン誘導体、ジアジン、ジクロロプロピオン酸及びその誘導体、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロフラン-3-オン、ジニトロアニリン、ジニトロフェノール、ジフェニルエーテル、ジピリジル、ハロカルボン酸及びその誘導体、尿素、3-フェニルウラシル、イミダゾール、イミダゾリノン、N-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミド、オキサジアゾール、オキシラン、フェノール、アリールオキシ-又はヘテロアリールオキシ-フェノキシプロピオン酸エステル、フェニル酢酸及びその誘導体、フェニルプロピオン酸及びその誘導体、ピラゾール、フェニルピラゾール、ピリダジン、ピリジンカルボン酸及びその誘導体、ピリミジルエーテル、スルホンアミド、スルホニル尿素、トリアジン、トリアジノン、トリアジノン、トリアゾールカルボキシアミド及びウラシル、を挙げることができる。
【0128】
さらに化合物Iは、単一、あるいは他の除草剤との組合せたものを、他の栽培植物保護剤、例えば殺虫剤または植物殺菌剤または殺バクテリア剤と共に施与することが有利であり得る。苗栄養不足、希元素欠乏などの症状治癒のために使用されるミネラル塩溶液と混合し得ることことも重要である。植物に無害の油類、油濃縮物類も添加し得る。
【0129】
有効化合物(物質)の施与率は、施与目的、季節、対象の植物および成長段階に応じて、1ヘクタールあたり0.001?3.0kgの有効物質(a.s.)の量、好ましくは0.01?1.0kgの量である。
【0130】
出発材料と生成物の幾つかの合成を、以下に記載する。
【0131】
{2-クロロ-3-[(1-メチルピラゾール-5-イル)オキシメチル]-4-メチルスルホニルフェニル}{5,5-ジメチル-1,3-ジオキソ-シクロヘキサ-2-イル}メタノン
工程a:2-クロロ-3-ブロモメチル-4-メチルスルホニル安息香酸メチル80g(0.3モル)の2-クロロ-3-メチル-4-メチルスルホニル安息香酸メチル、54g(0.31モル)のN-ブロモスクシンイミド及び1.5gのアゾイソブチロニトリルを、76℃で6時間撹拌した。反応混合物をろ過し、そして減圧下に溶剤を除去した。収量:104g;融点:83?85℃。
【0132】
工程b:2-クロロ-[(1-メチルピラゾール-5-イル)オキシメチル]-4-メチルスルホニル安息香酸メチル
4.3g(44ミリモル)の1-メチル-5-ヒドロキシピラゾール、9.1gの炭酸カリウム及び100mlのテトラヒドロフランを、65℃で1時間加熱した。この混合物に、15g(44ミリモル)の2-クロロ-3-ブロモメチル-4-メチルスルホニル安息香酸メチル及び150mlのテトラヒドロフランを添加し、40℃で4時間加熱した。この混合物を、12時間撹拌し、減圧下に溶剤を除去し、酢酸エチルに溶解し、炭酸水素ナトリウム溶液及び水で洗浄し、乾燥し、そして溶剤を除去した。粗生成物を、シリカゲル上で精製した(溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル=1/1)。収量:7.6g;融点70℃。
【0133】
工程c:2-クロロ-[(1-メチルピラゾール-5-イル)オキシメチル]-4-メチルスルホニル安息香酸
30mlのテトラヒドロフランと30mlの水との混合物中の、6.95g(19ミリモル)の2-クロロ-[(1-メチルピラゾール-5-イル)オキシメチル]-4-メチルスルホニル安息香酸メチルを、0.93gの水酸化リチウムを用いて室温で12時間処理した。10%濃度塩酸を用いて反応混合物のpHを4に調整し、塩化メチレンで抽出した。有機層を乾燥し、溶剤を除去した。収量:4.3g;融点197℃。
【0134】
工程d:{2-クロロ-3-[(1-メチルピラゾール-5-イル)オキシメチル]-4-メチルスルホニルフェニル}{5,5-ジメチル-1,3-ジオキソ-シクロヘキサ-2-イル}メタノン
50mlのアセトニトリル中の、1.0g(2.9ミリモル)の2-クロロ-3-[(1-メチルピラゾール-5-イル)オキシメチル]-4-メチルスルホニル安息香酸、0.4g(2.9ミリモル)のジメドン及び0.72gのN,N-ジシクロヘキシルカルボジイミドを、40℃で4時間加熱した。反応混合物を室温で12時間撹拌させた後、0.87gのトリエチルアミン及び0.57gのトリメチルシリルニトリルを添加した。その後、反応混合物を40℃で6時間加熱し、ろ過し、減圧下に溶剤を除去し、そして残留物をシリカゲル上で精製した(溶離液:トルエン/テトラヒドロフラン/酢酸:100/0/0?4/1/0.1)。収量:0.25g;融点82℃。
【0135】
【表28】

【0136】
[使用実施例]
式Iで表される置換2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオンの除草作用を下記の温室実験で示した。
【0137】
プラスチック植木鉢を栽培容器として用い、約3.0%の腐葉土を含むローム質砂を培養基とした。被検植物の種子を種類ごとに播種した。
【0138】
事前法(pre-emergence treatment)により、水中に懸濁または乳化させた有効成分を、種子を撒いた後に微細散布ノズルを使用して直接撒布した。出芽と成長を促進させるために容器を軽く灌水し、次いで植物が根付くまで透明のプラスチックの覆いを被せた。有効成分により害が与えられない限り、この被覆が被検植物の均一な出芽をもたらす。
【0139】
事後法(post-emergence treatment)により、被検植物を、発育型によるが、草丈3?15cmとなった後、水中に懸濁または乳化させた有効成分で処理することのみを行った。この目的のため、被検植物を直接播種し同一の容器で栽培することも、当初は別々に苗として植え、処理の行われる2?3日前に試験用容器に移植することも可能である。
【0140】
各被検植物を種類により、10?25℃または20?35℃に保持し、実験期間を2?4週間とした。この間、被検植物を管理し、個々の処理に対する反応を評価した。
【0141】
0?100の尺度を用いて評価を行った。この尺度において100は植物が全く出芽しないか、或いは少なくとも地上に出ている部分の全てが破壊してしまったことを示し、0は全く被害がなく正常な成長を遂げたことを示す。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2013-03-14 
出願番号 特願2000-507656(P2000-507656)
審決分類 P 1 41・ 851- Y (C07D)
P 1 41・ 853- Y (C07D)
P 1 41・ 852- Y (C07D)
最終処分 成立  
前審関与審査官 熊谷 祥平  
特許庁審判長 中田 とし子
特許庁審判官 村守 宏文
井上 雅博
登録日 2010-09-24 
登録番号 特許第4592183号(P4592183)
発明の名称 2-ベンゾイルシクロヘキサン-1,3-ジオン  
代理人 江藤 聡明  
復代理人 倉脇 明子  
代理人 江藤 聡明  

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