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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録(定型) F25D
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 取り消して特許、登録(定型) F25D
管理番号 1375374
審判番号 不服2020-15795  
総通号数 260 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-11-16 
確定日 2021-07-06 
事件の表示 特願2019- 71209「冷蔵庫」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 6月27日出願公開、特開2019-105442、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成24年8月28日に出願した特願2012-187532号の一部を平成29年12月1日に新たな特許出願とした特願2017-231705号について、さらにその一部を平成31年4月3日に新たな特許出願としたものであって、その後の手続の概要は以下のとおりである。
令和2年2月28日付けで拒絶の理由の通知
令和2年4月24日に意見書及び手続補正書の提出
令和2年8月4日付けで拒絶査定
令和2年11月16日に拒絶査定不服審判の請求及びその請求と同時に手続補正書の提出

第2 令和2年11月16日付けの手続補正(以下「本件補正」という)についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

[理由]
1 本件補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲に関して、本件補正により補正される前の(すなわち、令和2年4月24日提出の手続補正書により補正された)下記の(1)に示す請求項1を、下記の(2)に示す請求項1とするものである。
(1) 本件補正前の特許請求の範囲の請求項1
「【請求項1】
開口を有する断熱箱体と、
前記開口を開閉する扉と、
前記扉の前面に設けられ冷蔵庫の運転に関する設定を変更するための操作を受ける第一操作部と、
前記第一操作部に対する操作を受け付ける通常モードと前記第一操作部に対する操作を受け付けない待機モードとを切り替える操作制御部と、
前記扉の前面に設けられ前記待機モードから前記通常モードに切り替えるための操作を受ける第二操作部と、を備え、
前記操作制御部は、前記待機モード中に前記第二操作部が操作された場合に前記通常モードに切り替え、
前記第一操作部及び前記第二操作部に対する操作の検出に透光性を有するシート状の部材で構成された静電容量センサを用いており、
前記第一操作部に対応して設けられ、前記操作制御部からの指令に基づいて点灯消灯が制御され、点灯することで対応する前記第一操作部を前記扉に表示させる第一操作部用光源部と、
前記扉の外板には、前記第二操作部の内容を示す文字または図形を常に前記外板に表示するための第二操作部用印字部が設けられ、
前記待機モード中は前記第一操作部の表示が消されているとともに、前記第二操作部は前記第二操作部用印字部により表示されている、
冷蔵庫。」

(2) 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1
「【請求項1】
開口を有する断熱箱体と、
前記開口を開閉する扉と、
前記扉の前面に設けられて操作を受ける第一操作部と第二操作部と、
前記第一操作部に対応して設けられ、対応する前記第一操作部の操作領域を前記扉に表示させるように点灯する第一操作部用光源部と、
前記第一操作部用光源部の点灯状態を制御する操作制御部と、を備え、
前記扉の外板には、前記第二操作部の内容を示す文字または図形を常に前記外板に表示するための第二操作部用印字部が設けられ、
前記第二操作部は前記第二操作部用印字部により表示されており、
前記第一操作部の前記操作領域は、前記第二操作部が操作された場合に前記操作制御部が前記第一操作部用光源部を点灯させることで前記扉に表示される、
冷蔵庫。」(なお、下線は補正箇所である。)

2 補正の適否の判断
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載されていた、「第一操作部」についての「冷蔵庫の運転に関する設定を変更するための操作を受ける」という発明特定事項、「操作制御部」についての「前記第一操作部に対する操作を受け付ける通常モードと前記第一操作部に対する操作を受け付けない待機モードとを切り替える」という発明特定事項、「第二操作部」についての「前記待機モードから前記通常モードに切り替えるための操作を受ける」という発明特定事項、「前記操作制御部は、前記待機モード中に前記第二操作部が操作された場合に前記通常モードに切り替え」という発明特定事項、「前記第一操作部及び前記第二操作部に対する操作の検出に透光性を有するシート状の部材で構成された静電容量センサを用いており」という発明特定事項、「第一操作部用光源部」についての「前記操作制御部からの指令に基づいて点灯消灯が制御され」という発明特定事項、及び「前記待機モード中は前記第一操作部の表示が消されているとともに」という発明特定事項を削除する補正を含むものである。
そうすると、本件補正は、本件補正前の請求項1に記載した発明特定事項を限定するものではないから、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものではない。
また、本件補正は、特許法第17条の2第5項第1号に掲げる「請求項の削除」、同項第3号に掲げる「誤記の訂正」及び同項第4号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものでもない。

3 むすび
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和2年4月24日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。
そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2021-06-18 
出願番号 特願2019-71209(P2019-71209)
審決分類 P 1 8・ 121- WYF (F25D)
P 1 8・ 572- WYF (F25D)
最終処分 成立  
前審関与審査官 田中 一正  
特許庁審判長 平城 俊雅
特許庁審判官 山崎 勝司
槙原 進
発明の名称 冷蔵庫  
代理人 特許業務法人 サトー国際特許事務所  

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