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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  H02J
管理番号 1014698
異議申立番号 異議1998-71922  
総通号数 11 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1994-07-07 
種別 異議の決定 
異議申立日 1998-04-21 
確定日 1999-08-02 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2667054号「誘導電力分配システム」の請求項22、27ないし28に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2667054号の請求項22、27ないし28に係る特許を維持する。 
理由 1.手続きの経緯
本件特許第2667054号に係る発明は、平成4年2月5日に特許出願され、平成9年6月27日にその発明ついて特許の設定登録がなされた後、その特許について、特許異議申立人目崎栄子及び津田定之より特許異議申立がなされ、取消理由通知がなされ、取消理由通知の指定期間内である平成11年2月12日に訂正請求がなされたものである。
2.訂正の適否についての判断
ア.訂正の内容
▲1▼訂正事項a
請求の範囲の請求項22において、「前記一対の導体がそれぞれ、前記コアの両凹部のそれぞれのほぼ中央に位置するように配置された」とあるを、『前記一対の導体がそれぞれ、前記コアの両凹部内で、かつそれぞれの凹部のほぼ中心に
位置するように配置され、』と訂正し、さらに発明を特定する事項である『前記ピックアップコイルのコアの両凹部に対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されていること』を付加する。
▲2▼訂正事項b
請求の範囲の請求項28において、「前記電気装置のピックアップコイルを中心のコアに巻回し、」とあるを、『前記電気装置のピックアップコイルを中心のコア全体に渡って複数回、巻回し、』と訂正し、さらに発明を特定する事項である『前記ピックアップコイルのコアの両凹部に対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されていること』を付加する。
イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項a、bについては、特許公報第9頁第17欄第1~33行目の記載、および第10図の記載を根拠にした請求範囲の減縮であるから、特許法第120条の4第2項ただし書き第1号の規定に相当するものである。
すなわち、上記訂正事項a、bは、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもないから、特許法120条の4第3項で準用する第126条第2項及び第3項の規定に適合するものである。
ウ.独立特許要件
訂正明細書の請求項22、27、28に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。
エ.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正事項a、bは、特許法第120条の4第3項で準用する126条第2-4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
3.特許異議申立について
ア.本件発明
特許第2667054号の請求項22、27、28に係る発明は、その請求項22、27、28に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項22】高周波電源と、
該高周波電源に接続された一次導電路と、
前記次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記一次導電路は、ほほ平行に敷設され、終端が接続された一対の導体により形成され、
前記電気装置のピックアップコイルのコアをE字状に形成し、前記コアに前記ピックアップコイルを巻回し、前記一対の導体がそれぞれ、前記コアの両凹部内で、かつそれぞれの凹部のほぼ中心に位置するように配置され、
前記ピックアップコイルのコアの両凹部に対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されていること
を特徴とする誘導電力分配システム。
【請求項27】特許請求範囲第22項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次導電路の導体の少なくとも一部をループ状としたこと
を特徴とするもの。
【請求項28】高周波電源と、
該高周波電源に接続された-次導電路と、
前記一次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記-次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記一次導電路は、ほぼ平行に敷設され、終端が接続された一対の導体により形成され、
前記電気装置のピックアップコイルを中心のコア全体に渡って複数回、巻回し、前記電気装置のピックアップコイルの中心が前記一対の導体のほぼ中央に位置するように配置された
前記ピックアップコイルのコアに対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されていること
を特徴とする誘導電力分配システム。」
イ.申立ての理由の概要
申立人目崎栄子は、証拠として甲第1号証(特公昭58-23723号公報)、甲第2号証(特開昭49-112310号公報)、甲第3号証(実願昭59-193098号(実開昭61-108002号)の願書に添付された明細書および図面の内容を撮影したマイクロフイルム)、甲第4号証(米国特許第4914539号明細書)を提出し、請求項22、28に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、特許を取り消されるべき旨主張している。
また、申立人津田定之は、証拠として甲第1号証(米国特許第4914539号明細書)、甲第2号証(米国特許第4736452号明細書)、甲第3号証(米国特許第4428078号明細書)、甲第4号証(特開昭55-119393号公報)、甲第5号証(特表平1-501195号公報)、甲第6号証(特開昭53-124813号公報)、甲第7号証(特開昭57-131687号公報)を提出し、請求項22、27に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、特許を取り消されるべき旨主張している。
ロ.当審が通知した取消理由に引用された引用刊行物1~11記載の発明
当審が通知した取消理由に引用された刊行物1(特公昭58-23723号公報)には、
高周波交流電流を供給する細長いループ状に巻回した1次側巻線と、この1次側巻線を1次側コアのスロットル中に納め、2次側コアのスロットル中に前記1次側巻線と対向するループ状2次側巻線を納めた分割可能の移動コアとから成り、前記1次側巻線に通電して2次側巻線に電力を伝送するようにした無接触給電装置、が記載されている。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物2(特開昭49-112310号公報)には、
例えば第1頁下右欄第7~10行目に「付加的なし一ルは車両上に設けられた変圧器の1次巻線を形成し、この変圧器の2次巻線は整流器およびインバータを介して車両駆動装置に接続される。」と記載されているように、付加的なレールからの磁界によって車両に電力を供給する誘導電力配分システムに関するものである。特にこの甲第2号証には、第2頁上右欄第8~9行目に「変圧器の鉄心および2次巻線は車両に組み込まれ」と記載されており、伝送レールを「ほぼU字形の強磁性体材料からなる積層鉄心20が包囲」(第3頁上左欄第9~10行目)する構成が記載されている。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物3(実願昭59-193098号(実開昭61-108002号)の願書に添付された明細書および図面の内容を撮影したマイクロフィルム)には、
磁界による電磁誘導作用を利用して磁気浮上車に給電する誘導電力配分システムに関するものである。そして、図面第1図および対応する明細書の記載から、磁気浮上車にソレノイドが設けられ、ソレノイドは二次鉄心および二次コイルからなり、二次鉄心は間隙部が形成された環状あるいは口字状に形成されている。また、二次鉄心の中空部を貫通するように一次導体が設けられている旨の記
当審が通知した取消理由に引用された刊行物4(米国特許第4914539号明細書)には、
接触給電システムにおいて、高周波電源が1次導電路68に接続され、一次導電路68と多巻コイル70とは誘導結合され、多巻コイル70と並列接続されたキャパシタ78,80,82とで共振回路が形成され、コイル70で発生する電力は半波整流され平滑されて負荷に供給される、旨の記載がある。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物5(米国特許第4736452号明細書)には、
送信線輪38と、送信線輪38と磁気結合している、フエライトコアに設けられた受信線輪30とにより構成される、無接触給電装置が記載されている。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物6(米国特許第4428078号明細書)には、
1次導電路と、ピックアップコイルとを設けて、一次導電路に低周波数信号と、高周波数信号とを同時に載せて、低周波数信号にて負荷に電力を供給し、高周波数にて、情報を伝達するよう装置が記載されている。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物7(特開昭55-119393号公報)には、
一対の導体で一次側導体を構成するものが記載されている。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物8(特表平1-501195号公報)には、
ピックアップコイルをコア脚部間に設けることが記載されている。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物9(特開昭53-124813号公報)には、
非接触の誘導方式で電力を供給するシステムを移動車両に適応することが記載されている。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物10(特開昭57-131687号公報)には、
移動車両として天井走行搬送装置が公知であることが記載されている。
当審が通知した取消理由に引用された刊行物11(D.C.Whitiほか著、“SOME PROBLEMS RELATED TO ELECTRIC PROPULSI0N”1966.11.1発行,MAS-SACHUSETTS INSTITUTE OF TECHNOLOGY 第48頁 FIGURE 6-1(a)(b)参照)には、
E字状のコアにピックアップコイルを巻回し、一対の導体がそれぞれ、コアの凹部のほぼ中央に配置された構成が記載されている。また、ピックアップコイルをコアの中心に巻回し、ピックアップコイルの中心が一対の導体のほぼ中央に位置するように配置した構成が記載されている。
ハ.対比・判断
請求項22,27及び28に係る発明と刊行物1~11記載の発明とを対比すると、請求項22、27および28に係る発明が、「ピックアップコイルのコアの両凹部に対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されている」点で、刊行物1~11記載の発明とは相違する。
ニ.むすび
以上のとおりであるから、請求項22、27及び28に係る発明は上記刊行物1~11に記載された発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものと認めることはできない。
また、他に本件発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
誘導電力分配システム
【発明の詳細な説明】
発明の分野
本発明は、電力を1つ以上の電気装置に無線誘導手段を介して空間を越えて配電し送電することに関する。これらの装置は大抵の場合、これらが位置する経路または敷地に沿って配設する固定導体から少くとも相当の電力を取り出し得る電力の移動可能または携帯可能な消費物(車両、携帯用家電器具、電気工具、携帯用電気機械、電池充電器または携帯用照明具の如きもの)である。本発明は特に、上記のような固定導体が配設されている径路に沿って移動中または停止する複数の車両の若干またはそのすべてに誘導電力を配電する誘導電力伝送システムに適用し得る。
背景技術
本発明は、多様な状況に適用できるが、その主要な適用は、動力として電力を必要とする車両、特に電動車の方面に期待し得る。
車両誘導技術は、自動倉庫やロボットやコンピュータ制御組立ラインその他に於て重要なものとなっている。電気的乗客輸送は多年広く使用されているが、通常の架空導線は、美観、危険、価格、敷設、保守に問題があり、さらに、車両に設けられている集電器(パンタグラフまたは炭素保安器等)はしばしば架空導線より外れて他の交通を混乱さすという問題がある。また、このような架空導線に接続された車両は互いに追い越すことができない。また。ワイピング接点は、汚れると、十分に動作しなくなる傾向がある。
誘導電力伝送は、火花の危険または不完全接触に関連する機械的問題を排除することにより、パンタグラフやブラシ接触装置に対しては魅力ある代替品を提供するように思われる。しかしながら、先行技術としては電気車両への実用化を提案したものはない。
先行技術
19世紀には、電気(電信)信号を走行鉄道車両等から線路側の導体へ誘導伝達することに関して多数の特許が米国で公告されたが、これらの特許は有効な量のエネルギーの伝達に関するものではなかった。また、高電圧の容量性手段によって電力を伝達するものに関する特許さえもあった(TESLA米国特許第514,972号)。上記の誘導伝達に関連する唯一の歴史的特許は1894年のHUTINとLeBLANCの特許(米国特許第527,857号)で、約3KHzの交流を用いる誘導が提案されている。さらに最近では1974年のOTTOの理論的仕事(ニュージランド特許第167,422号)では、バスのような車両用に、4~10KHzの範囲で動作する直列共振二次巻線を用いることが提案された。
発明の目的
本発明の目的は、電力の分配と伝達用の改良システムを提供し、または少くとも公衆に有用な選択性を与えることである。
本発明の説明
一つの態様において、本発明はつぎの構成よりなる誘導配電システムを提供するもので、これは、
電源と、
該電源に接続された一次導電経路と、
該一次導電経路と最適に組み合わされて使用される一つ以上の電気装置と、
該装置またはその各々であって、前記一次導電経路から発生される磁界から少くとも相当の電力を取り出し得るものと、
前記装置またはその各々であって、ピックアップ共振振動数を有する共振回路を形成する少くとも一つのピックアップコイルと、前記ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも一つの出力負荷とを有するものとからなる誘導電力配電システムにおいて、
前記装置が前記一次導電経路に、減少した負荷を与えるようなことのないようにするための手段が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の一形式において、前記装置またはその各々が前記一次導電経路に低減負荷を存在させることを未然に防止する手段は、前記出力負荷を所定の閾値以上に維持する手段よりなる。
本発明のさらに好ましい一つの形式において、前記装置またはその各々が前記一次導電経路に低減負荷を存在させることを未然に防止する手段は、前記導電経路からピックアップコイルへ伝達される電力を変更する手段よりなる。
該一つ以上の電気装置は移動用または携帯用装置であることが好ましい。
本発明の随意の形式の一つにおいて、前記出力負荷は、一つ以上のバッテリに給電するバッテリ充電器よりなる。
本発明の最も好ましい形式の一つにおいて、本発明は一次導電経路に沿って移動し得る一台以上の車両に関するものである。
他の態様において、本発明は、電源と、該電源に接続される一次導電経路と、該一次導電経路と最適に組み合わされて使用される一台以上の車両であって、前記一次導電経路から発生される磁界から少くとも相当の電力を取り出すことができ、ピックアップ共振振動数を有する共振回路を形成する少くとも一つのピックアップコイル、および前記ピックアップコイルに誘起する電力により駆動可能な少くとも一つの電動機を有するものとから成る誘導電力伝達システムであって、前記一次導電経路からピックアップコイルへ伝達される電力を制御する手段があることを特徴とするシステムを提供する。
好ましくは、前記一次導電経路は一次共振回路よりなる。
好ましくは、該伝達システムは、交流が供給される、一対の離隔してほぼ平行な導体との電磁結合によって得られる電力を、前記一対の平行導体に沿って走行することができる車両上のピックアップコイルに供給する手段を提供し、ここで前記ピックアップコイルは前記平行導体からピックアップコイルへ伝達される交流電力を最大にすべく同調される。
その他の態様において、本発明は、交流が供給される一対の離隔したほぼ平行な導体から、該一対の平行導体に沿って走行することができる車両のピックアップコイルに誘導電力を供給する手段を提供し、ここで前記ピックアップコイルは該平行導体からピックアップコイルへ伝達される交流電力を最大にすべく同調されるとともに該車両上に任意に第二の遮蔽絶縁コイルが該一対の平行導体とピックアップコイルとの間に設けられる。
好ましくは、スイッチを該遮蔽コイル上に設けて、もし該スイッチを投入すると該絶縁コイルは短絡することができて、該一対の平行導体と該ピックアップコイルとの間の結合度合を疎にすることができる。
これに代わるものとして、スイッチを主ピックアップコイル上に設けて、共振電流を主ピックアップコイル中に流さしめたりまたは流れるのを防止してもよい。好ましい配置では、スイッチはピックアップコイル内のコンデンサと並列であって、従ってもしスイッチが投入されるとコンデンサは短絡し得るのでピックアップコイルが確定され、電力結合の度合を疎にする。この実施態様よりも好ましさの劣るさらに別の実施態様では、上記スイッチは該コンデンサと直列になり得て該スイッチが開放されると該共振回路が遮断される。
さらに他の態様においては、本発明は電流/電圧比を適正にするとともに、独特の該固定一次導体の構成および配置を提供する。
特別の態様では、本発明は、比較的電磁放射がなく、電気的に同調可能な共振DC-ACコンバータにより正弦波交流形式の電力の発生を提供する。
さらに他の態様において、本発明は誘導原理と共振二次巻線とにより前記一次導体から車両に有効量の電力を供給する手段を提供する。
また他の態様では、本発明は高周波共振DC-AC電力コンバ一夕を提供する。
好ましくは、電源は、供給電力を50Hzと1MHzとの間の公称周波数の交流に変換する手段よりなり、該変換手段は共振負荷で使用するようになっている。さらに好ましくは、公称周波数が1KHzと50KHzとの間にあり、かつ実施例では一般的に最も好ましい周波数10KHzについて言及する。
また別の態様においては、本発明は誘導ピックアップコイルから電力を変換することができる最大電力AC-DCコンバータを提供する。
なお別の特別な態様においては、本発明は出力コイル電圧を感知して平均コイル電圧が予めセットした閾値以下である間は、電流の瞬間ドレーンを禁止する手段により前記共振二次巻線から最大電力を伝達させる。
本発明の目下の応用は倉庫などのレールに基く貯蔵システムにおいて期待される。本発明を実施するシステムは、従来のコンベヤベルトシステムに対する直接の競争者と見なされるが、低価格や制御融通性および円滑な操作といったいくつかの重要な利点を備えている。なお、それには危険な移動ベルトがなく、かつ露出導体がなく、その火花のない構造および全体が耐水密閉される可能性のある危険な環境内の操作に適している。歩行通行の多い所で安全に使用できる。本発明による貯蔵システムは、レール上を走行する多数(場合によっては数百)の自走車両よりなり、各車両は第1図に示すように、該車両の傍に、
レールに平行に設けられた、高周波で励磁される導電ループから誘導結合を介して車両用電力を取り出すのである。
車両以外への応用としては、通電中の電気導体に直接接触することなく家庭用電気器具あるいは電気機械を励磁することが必要な場合を含む。たとえば、これは写真家のスタジオ内のライトスタンドあるいは手術用の階段教室の装置のような携帯用物体を含み、ここでは該装置を容易に持ち上げることができ、かつ、付属の電気コードなしに即刻機能状態に置くことができるのが望ましい。隠蔽した励磁用導電ループを設備したスイミングプール内に照明を配置することができる。これらの応用ではすべて安全が重要な課題である。
図面
次に本発明の好ましい実施例を附属図面に従って説明する。
総括
図1は誘導電力を供給されるモノレールコンベアを示す。
図2は直線レールを備えた貯蔵システムとして構成された本発明のいくつかの変形例の説明図である。
電源
図3は本発明の共振DC-AC電力コンバータの1例を示す回路図である。
図4は本発明の共振DC-AC電力コンバータ用の限流制御器の1例を示す回路図である。
図5は本発明の共振DC-AC電力コンバータ用の共振制御器の1例を示す回路図である。
図6は本発明の電源または共振DC-AC電力コンバータの他の実施例の原理を示す回路図であって、この回路は隔離出力を有する。
図7はDC-AC電力コンバータの共振周波数が電気指令により如何にして変更されるかを示す。
軌道
図8は異なる長さの軌道を単一のインダクタンス、従って単一の共振周波数に適合させる誘導同調手段を示す略図である。
図9は図8のA-A線による拡大横断面図である。
図10は車両とモノレールシステムの1次導体との関係を示す。
車両
図11は本発明の最大電力AC-DCコンバータの原理を示す回路図である。
図12は本発明の切替え式の電源とコイル制御器AC-DCコンバータの制御回路を示す回路図である。
図13は本発明の最大電力AC-DCコンバータの制御回路を示す回路図である。
図14は図12の回路を簡単にして示す回路図である。
図15は本発明の一実施例に使用するブラッシュレスDCモータ駆動装置の原理を示す回路図である。
図16は送電線と同調ピックアップコイルとの説明図である。
図17は前記送電線と同調回路との間の相互結合の説明図である。
図18は相互結合の効果を示す説明略図である。
図19は附加短絡コイルの効果の説明図である。
図20は軌道に取り付ける制御配線の影響の説明図である。
図21は軌道の1セクションに増加電力を与える手段の説明図である。
図22は分岐軌道または他の補助設備に前記1次誘導ループの電力から電力を与える手段の説明図である。
図23はピックアップコイルのコンデンサと並列のスイッチの説明図である。
図24はピックアップコイルのコンデンサと直列のスイッチの説明図である。
図25は相補型負荷回路の説明図である。
図26はバッテリの充電器の説明図である。
図27は白熱灯照明器具の説明図である。
図28は蛍光灯照明器具の説明図である。
好ましい実施例一般
本明細書に記述する新規な原理は多くの方法で適用でき、共通して固定1次導体から空間を越えて1つ以上の2次ピックアップコイルへ誘導電力転送を行い、その結果、一般に、しかしいつも蓄電池なしとは限らずに電力利用ができる。多くの適用は、車両への原動力の供給に関するものであるが、照明、モータ駆動の他の形式、およびバッテリの充電も行う。
構成は、少くとも1つの共振または非共振1次回路より成るものでもよい。各1次回路は細長いループの形式の1対の平行導体より成り、または開路ループ内の単一導体より成るものでもよい。大抵の場合、前記1次導体は指定径路すなわち車両が使用する軌道に沿って連続して敷設すべきものであるが、(例えば路線バス停留所ごとに1次導体を継続させる、というふうに)1次導体を不連続なものにして、車両に蓄電池を搭載してもよい。
前記軌道は鉄道線路やコンベアベルトまたはモノレールの如き有形構造より成るものでもよく、あるいは、道路または床内に隠蔽した1つ以上の導体から放射する磁界により使用する不可視径路であってもよい。
好ましい動作周波数は大体10~50KHzの領域内にある。これは特に使用可能な固体スイッチを原因とするいろんな制約、および導体の中を電流が流れるときに失われる電気的エネルギーを原因とするいろんな制約を反映している。しかし本発明による諸原理は50Hz~1MHzのような甚だ広い範囲に適用できる。試作品は10KHzオーダの動作周波数を持ち且つ150~500Wを使用可能な電力レベルとして組み立てられた。この電力は500Vで供給され、長さ165メートルの軌道を励磁することができる。
2次ピックアップコイルは好ましくは共振するもので、且つ、特に変化する負荷の場合には出力調整手段か最大電力変換装置か、あるいはさらに限流出力を有する組合わせピックアップコイル分離装置を介して、負荷に接続することが好ましい。これらは、軽負荷ピックアップコイルがその位置を通って電力が伝達されるのを妨げる効果を持っているという理由で、共振と非共振1次導体の両者に当てはまる。
電力レベルを引き上げることによって、ならびに車両またはモータおよびモータ駆動回路の数をふやすことによって、本明細書に記載する新規な概念から逸脱することなしに、上記よりもさらに大規模な設備を架設することもできる。使用し得る電圧に制約がある場合には、長軌道を区分して多数の分離電源からそれぞれ給電されることが好ましい。図2にいくつかの例を示す。
好ましい実施例1
第1の好ましい実施例として中間サイズの500W試作品について詳述する。この試作品は、共振電流を搬送し、切替え電源により励磁される1次ケーブルの傍の図1に示すような片持梁式の軌道に沿って、1台の車両または数台の同様な車両を走行させる車上誘導モータを使用するものである。本システムは大体165メートル以下の軌道長さを有し、500Vオーダの供給電圧と60Aオーダの循環共振電流を有している一方、全1次ケーブルは押出し成形されたプラスチックケース内に密閉されてさらに絶縁されている。かくしてこれは整流子火花がなく、鉱山内のような爆発性雰囲気に対して使用可能である。
図1に於て、(1100)は片持梁式軌道で、これは、水平な支持面(1101)と片側の溝の内部に設けられた1対の平行導体(1102)と(1103)とを有する1断面アルミニュームガーダである。(1104)は車両全体で、支持用と駆動用車輪(1106)と(1107)および駆動モータ(1105)とより形成され、車両用ピックアップコイルは前記駆動モータ(1105)と導体(1102)と(1103)とに隣接しているが、図示はされない(この詳細は例えば図10を参照)。
図2により電力配電システムの実施例をいくつか説明する。第1の実施例(2100)は2台の車両(2101)と(2102)を走行させるシステムを示す。これら車両は、フランジ付車輪により軌道(2103),(2104)上を走行する。1次導体(2105),(2106)の出力および入力ループは、一端がコンデンサ(2107)(これを設けるか設けないかは随意であるが、軌道が比較的長距離にわたる場合には設けることが好ましい。)に、他端がコンデンサ(2108)に接続され、さらに高周波電源である外部原動力により駆動される交流発電機(2109)に接続される。
第2形態(2200)は単一の車両(2201)を示す。この形態は非共振である。その1次導体は数ターンのケーブルより成っていてもよく、逓減変圧器(2203)を介して切替電源(2202)から駆動される。1次導体(2204)内の電流は非正弦波形とするのが適当である。
第3の実施例(2300)も単一の車両(2301)を示す。この実施例は共振回路を用いる。コンデンサ(2303)と絶縁変圧器(2304)の1次コイルの役目をするインダクタンス(2304)より成る同調回路を含む切替え電源(2302)から駆動される。この場合、循環電流が前記コンデンサ(2303)に加えて前記変圧器(2304)内にも存在し、従って、該変圧器は、前記共振回路に供給しまたは取り出す有効電力に加えて1次導体(2305)内を循環する共振電力にも適応し得るVA定格を有する必要がある。前記共振回路内を循環する電流は実質的に正弦波形である。前記システムの1次インダクタはすべての交流電流により駆動し得るが、すべての連想同調回路の平均共振周波数で出力される正弦波電流を使用することが好ましい。正弦波電流は高調波による無線周波放射を最少にすると共に循環電力の従属同調回路への転送の効率を増強する。
第4の好ましい形態(2400)も単一車両について図示する。この形態に於て、コンデンサ(2403)は1次インダクタ(2405)の固有のインダクタンスと共に共振回路を構成すると共に、電源(2402)のすべての他の構成要素の定格は、供給電力に基づいてのみ定めるべきであって、それよりも大きな共振電力に基づいて定める必要はない。前記共振回路内の電力は実質的に正弦波である。図8のように異なる長さの設備の間で一定のインダクタンスを維持するため、電源と軌道との間に追加の誘導子を挿入してもよい。また付加キャパシタンスを長軌道の軌道端に含ませてもよい。前記電源(2402)は軌道(2405)とコンデンサ(2403)の共振周波数に追従する切替え電源より成り、これは次章にて詳述する。
第5の形態は、終端コンデンサを省略する以外は第4形態と似ている。この形態は価格を減少すべく短い軌道長の設備に望ましい。
切替え電源または共振DC-ACコンバータによる高周波DC-AC変換
出力特性
電力を走行車両へ渡す共振システムは、定格値の低い構成要素のためにも高周波で運転するように作られるが、周波数が上昇するにつれて、隣接する導体の渦電流と表皮効果損失は、例えば分散されている1次導体内で上昇する。この渦電流損失と表皮効果損失は効率を低下させ、電磁干渉を生じる。現在入手可能な半導体がどのようなものであるかを考えれば、10KHzという動作周波数は、これを只1つの可能な選択と考えるべきではないが、理にかなった設計数字である。周波数は50KHzまで上昇してもよいが、導体の表皮効果損失はこの周波数より上で比較的重要なものとなる。ある場合には、特に航空業界では、上記のような問題が(例えば空港の地上輸送設備などについて)起こりさえしなければ、航法装置または通信設備に対して滞在的に干渉波となり得る高調波を生じないように、28.5kHzというような特殊な周波数を選択してもよいわけであるが、400Hzの電力が工業規格であるから、これを用いるのが好ましいかも知れない。動作電圧の上限は現今では、コンデンサの定格と半導体の電圧制限との両者により実際には約600Vに制限されている。
本装置の回路は、図3~図7で説明しており、但し図3~図5は図2の(2402)に対応する実施例の詳細回路である。また図6、図7は異なる実施例の説明図である。
図3に於て、(3100)はDC電源を示し、この場合、逓降変圧器(3105)を介して400V主電源から給電される三相ブリッジ整流器を示す。該変圧器は、1次導体を電源から電気的に隔離する役目もする。(3L1)と(3L2)とは入力の力率を改善すると共に、高周波セクション(3103)からの伝導妨害に対する保安器の役目をする。(3101)は電力変換器(3Q3)を含むソフトスタート装置であり、さらに(3102)は、従来通り限流制御器(3107)によって制御されるダイオード(3106)および誘導子(3L3)、ならびに電源(3108)を含むコンバータである。LEM装置は供給されたDC電流を感知する。
本システムの1次共振回路は、コンデンサ3C2(これは図7に示す通り周波数調節用の補助コンデンサを含んでいてもよい)と、誘導電力配電用の1次導体と、追加の構成要素として設けることのできるインダクタンスから成る。これらの構成要素のインダクタンスの総量は133マイクロヘンリーであることが好ましい。60Aオーダの循環共振電流は通常前記1次インダクタと電源への接続点と(3C2)とだけを流れ、(3L4)(ここでは数ミリアンペアのAC電流のみが使用中に測定された)には流れないので、この位相分割用変圧器はエアーギャップなしで構成してもよい。またこれは追加電力のDC成分以上は搬送しないので比較的小型にすることができる。共振電流は、切替トランジスタ(3Q1)と(3Q2)のいずれも流れない。但し、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)は軌道の短絡のような故障の初期状態に於ける過渡電流としての循環エネルギーを吸収し得る。
前記コンバータは1次電力を扱う要素として1対の手動式オン/オフスイッチを含んでいるが、共振またはタンク回路へ接続されていることからも明らかなように、実際にはこのコンバータは正弦波交流出力を有するDC-ACコンバータである。これは(入力(301),(302)によって検出される)コンデンサ電圧が0の時に、低インピーダンスの状態から高インピーダンスの状態へ相補的にトランジスタ(3Q1)と(3Q2)とを切替えることにより共振電流を維持する。特別な運転開始や特別な電力低下の場合を除いては、前記切替えコンバータは共振電流に特別な周波数(装置の物理的特性によって定まる上限周波数を除き)をもたせるようなことをしない。これは単に、回路の固有リンギング周波数で動作する従属駆動回路にすぎない。
動作開始と電力低下状態は、制御回路用の電源の予備充電量が、主電源のそれを十分に上回るようにすることによって管理される。従って、軌道内に共振電力が存在する前後に、かつ共振電力制御器が、それ自身が持っている計時機構の動作に基づいて10KHzのパルスを出力する時に、上記の各種制御装置は機能する。
軌道上の負荷は、動作周波数を設計周波数から大きく偏位させ、それによって誘導結合の有効性を減少させることになるので、動作中の共振周波数を同調させるための手段を図7に示すように設けてもよい。主スイッチングトランジスタを(7S1)(7S2)により示す。一連の対をなして且つ好ましくは整合をとったコンデンサを(7Ca),(Ca′),(Cb),(Cb′)および(Cc),(Cc′)で示し、これは付属のソリッドステイトスイッチ(7S20),(S20′),(S21),(S21′)および(S22)(S22′)に印加する制御信号により瞬間的に回路へ挿入したり、回路から切離したりすることができる。明らかに、これらの機器は循環電流の一部分を搬送するもので適当な熱吸収器を持たなければならず、且つ適当な電圧定格を持つ必要がある。尚、図8に、設備時に共振回路を調整するに適した誘導同調配置を示す。
図4に限流制御器を示す。下部(4102)はソフトスタート部であって、限流部は(4101)である。このソフトスタート部に於ては抵抗器(4R11)とコンデンサ(4C4)とが時間遅延を設定する。第1コンパレータ(4103)は、通電を開始した後、(4C4)の充電電荷が、このコンデンサのマイナス側の電極に印加されている10Vの基準電圧を超過する瞬間を決定する。(4103)の出力は図3の装置(3Q3)と一致するゲート(4Q3)に印加される。また上部(4101)は、電流感知装置“LEM”からの信号を入力して増幅し、この信号は約5ボルトの閾値で判断するコンパレータ(4104)へ出力され、コンパレータ(4105)と(4104)とのOR出力によりヒステリシスが与えられるように修整される。また第4コンパレータ(4106)は前記出力を反転して、大きな電流の流れないように、抵抗器(4R15)を介して図3のトランジスタ(3Q4)のゲートへ印加するためのトランジスタ(4Q1),(4Q2)の駆動回路に印加する。
図5に於て、(5100)はインダクタ内の共振電流により生じた電圧の検出用セクションを表わす。このセクションは、2つの入力端子にそれぞれ逆位相の電圧が供給される(LM319)コンパレータの1/2より成り、従ってその出力は、プラス側の入力端子に加えた電圧にマイナス側の入力端子に加えた電圧の逆相成分を加算したものを反映している。(5101)は共振コンデンサ電圧の振幅を決定するためのセクションであり、かつ、(例えばスタートアップ時のように)振幅が小さい段階では、設計中心周波数で内部発生するパルスをセクション(5102)から供給することを可能にするためのセクションを示す。入力信号はダイオード(D3),(D2)により整流されて基準電圧と比較される。もし検出ACが小さすぎると、内部クロック(5102)すなわち2進除数を扱う簡単な小型可変RC発振器が作動する。セクション(5103)は、相補的な位相リンク電流によって1対のゲートドライブ装置1CL(7667)を駆動するゲートである。このゲートドライブ装置は、電力スイッチング・トランジスタすなわち一般にIGBT装置と呼ばれているもの(図3の(Q1),(Q2))を制御する。
1次インダクタケーブル-同調
1次共振回路の誘導部として実際の軌道を使用する場合には、例えば車両のようなモジュールのためのものとして好ましい共振周波数があるので、軌道の共振周波数は実質的に設備間では一定となるべきことが要求される。133マイクロヘンリのインダクタンス値は実際の軌道の長さに無関係であることが好ましい。図8,図9は軌道を特定の共振周波数に同調させるシステムを示す。異なる軌道の長さに影響されないようにするために一組の個別部品としての、またはモジュール構造のインダクタンス(8100)を電源側(8101),(8103)と軌道側(8102),(8104)との間に設ける。これらのインダクタンスのおのおのは、ギャップを有する環状のフェライトコア(9105)であり、磁気飽和を避けるために低透磁率のコアであることが好ましい。このような環状フェライトコアは厚さ40mm、内径20mmおよび外径60mmであることが好ましく、エアギャップ(9106)は0.67mmであることが好ましい。((9108)は支持板である。)個々の環状フェライトコアは、1つの導体(9107)の回りに設けられると、軌道1mと実質的に同じインダクタンスを示す。設置するときに軌道長さを測定して165m以下であれば、軌道長の不足分1メータ当り1つの環状フェライトコアにリッツ線を通すことにより軌道インダクタンスを上昇せしめる。動作時に実際の共振周波数を測定し、且つ共振周波数をその目標値に微細に同調させるために、環状フェライトコアを追加したり、その数を減らしたりする。
1次誘導ループは60Aオーダの10KHzの周波数の大循環交流を搬送してもよい。この高周波電流から放射される誘導エネルギー(磁界)は前記導体内特に磁界内の強磁性材料内に渦電流を生ずる傾向がある。前記1次ループは前記移動車両が使用する径路に沿って配電に使用するもので、表皮効果を減少し且つ特に隣接導体の渦電流損失を減少するために、多重の細い絶縁ワイヤ(一般にリッツ線として知られる)より成るケーブルから、それぞれ成ることが好ましい。市販のリッツ線の好ましい1つのタイプは大体13mmの直径内に40ゲージエナメル銅線の撚線約10,240本より形成される。リッツ線に代るものとして、多重絶縁導体を有するタイプの電話ケーブルを使用してもよい。各ケーブル間の間隔は妥協の産物として定まるものである。もしこれが密接すぎるとその磁界は互に打消し合い、車両のピックアップコイルとの結合が不良となる。反対に、これらが離れすぎると、軌道インダクタンスは大きく上昇して大駆動電圧が必要となり、且つ車両のピックアップコイルに、磁界によってまだ鎖交されていない電流が流れる橋かけ部分が生ずるので、ピックアップコイル損失が不必要に高くなるものである。装置の定格により決定される600Vという実際の限界内では、約200mの軌道を60Aで駆動する。この長さは、図2の(2100)と(2400)に図示するように、前記ケーブル内に第2の直列のコンデンサを配置して、無効電力の発生を極力抑えることにより、およそ2倍にすることができる。
リッツ線(9110)と(9111)は、図9に断面を示す如く杯状断面を持ったプラスチック押出品より成るダクト内に収容してもよい。
図10は、本実施例の実際の1次-空間-2次の関係を断面で示し、本図のスケールは、フェライト製のEビーム(10102)の背面に沿って約120mmである。且つ図1の片持梁モノレールもこの断面を基礎としている。
(10100)は、その代表的なものはI形断面形状のアルミニウム押出品であるところの強固な支持部材(10101)の組合せで車輪が走行できる上部に荷重支持面を有する。側面(10104)は延長部(10106),(10107)により支持部材の取付けに適するようになっており、側面(10105)は1次導体用の支持部材を支えるようになっている。また(10110)と(10111)とは、好ましくは、リッツ線の2本の平行1次導体である。これらは図9に関して示すように、隔離絶縁体(10112)と(10113)のダクト内に支持される。
全ての材料はプラスチックのように非導電性かアルミニウムのように非鉄金属であることが好ましい。もし鉄材料が1つ以上の1次導体かまたは車両の2次ピックアップコイルに隣接して位置しなければならないときは、数ミリメータの深さのアルミニウム被覆によりこの鉄材料をしゃ蔽することが有利であることが分っており、この結果として使用時発生する渦電流が磁束のそれ以上の透過を防ぐ役目をし、従って鉄材料内のヒステリシスによるエネルギーロスを最少にする。
ピックアップコイルのフェライトコア(10102)は、複数のフェライトブロックをE字形に重ね、中央の軸部にプレート(10117)をボルトで固定したものである。中央の軸部は好ましくは20mmの厚さで、且つピックアップコイルの全長は模式的に260mmである。また、複数のフェライトブロックのうちのどれか1つを積み重ねから取り除いて2次コイルの空冷を考慮することが好ましい。2次コイルには使用中に20Aの循環電流が流れるからである。ピックアツプコイル(10115)は1つ以上の任意の附属コイル(10116)と共にフェライトコアの中央の軸部に巻回する。1次導体(10110)と(10111)からフェライトコアの中央の軸部への電磁結合は前記1次導体がフェライトにより完全に囲まれているので、比較的能率的である。
車両(図示せず)はフェライト(10102)の左側に存在しており、変化する磁束は実質的にフェライト(10102)の内部に閉じこめられるので、車両をボルト等(たとえ鋳鉄製でも)により直接フェライト(10102)に取り付けてもよい。
ピックアップコイルは1台の車両に1つ以上存在するが、これは1次誘導ループの設計周波数で共振する同調回路より成る。好ましくは、該ピックアップコイルはフェライト材より成るコアの中央脚を巻回する多数のリッツ線より成り、該コアは誘導結合の効果を増大する磁束集中機能を与える。共振電流は大電流であり、導体の巻数も多いので、使用時にコイルの付近に高磁界を生じる。好ましくは、共振コンデンサ(共振周波数を調整するために附加コンデンサユニットを用意してもよい)をコイルと並列接続し、コンデンサに整流手段(好ましくは急速電力整流ダイオード)を接続し、整流手段を負荷と直列に接続することである。さらに多くの電力を引き出すことができるので高Qピックアップコイルを有することが望ましいが、コイルのQの増加はその大きさと価格を増加する傾向があるのでその折衷案が必要である。さらに、高Qピックアップコイルは動作周波数の小さな変動に対する同調の問題を提起する。
巻数と、並列接続されるべき共振コンデンサとは、後続の回路と最適の状態で整合をとるのに必要な電圧/電流比を実現するように選択してもよい。図11に示す如く、ピックアップコイル用のコアは1次ループからの磁束の交差を最大にするよう位置している。
第2ピックアップコイルをフェライトコアに取り付けて、主ピックアップコイルを磁束からしゃ蔽する減結合手段として使用してもよい。その動作は制御器に関連して説明する(後述の「同調ピックアップコイルと動作特性」参照)。
さらに補助ピックアップコイルを好ましくは前記主ピックアップコイルと結合しない場所に設け、車上の電気回路を別々に励磁してもよい。
スイッチモード電源の詳細-図12~図14
スイッチモード制御器の簡単な略図を図14に示す。コイル同調コンデンサ(14112)の電圧は(14114)により整流され、(14121)と(14122)とによりフィルタがかけられてdc電圧を発生する。コンパレータ(14117)はこの電圧を監視し基準電圧(14118)と比較し、もし負荷電力がピックアップコイルから出力できる最大電力より小さいときはコンデンサ電圧が増加する。これによりコンパレータにスイッチ(14113)を投入せしめて有効にピックアップコイルを短絡する。ダイオード(14122)によりdc出力コンデンサの短絡を防止する。この作用の結果、ピックアップコイルから転送した電力は実質的にはゼロである。従って、(14115)のdc電圧は前記コンパレータがスイッチ再開放する点まで減少する。このスイッチングの生ずる割合は該コンパレータと、コンデンサ(14115)の大きさと、負荷電力と最大コイル出力電力との間の差についてのヒステリシスより決定される。
図12にスイッチモード制御器をさらに詳細に示す。
本図面では、ピックアップコイルは(12P1)において端子(1)と(3)との間に接続される。コンデンサ(12CT1),(12CT2)等々(1.1μFの電気容量が得られるようにするには、通常、5個必要である)は、共振コンデンサである。4個の高速回復ダイオード(12D4-D7)より成るブリッジ整流器は、コンデンサ(12C7)と(12C8)のチョーク入力フィルタより成る(12L1)への入力信号を整流する。このDC電力はコネクタ(12P2)の端子(1)と(3)との負荷に供給される。このdc電圧は(12R1)により監視され且つ(12IC1:A)により緩衝される。もしこれが(12REF3)により決定される基準値を超過するときは、コンパレータ(12IC1:B)が、ピックアップコイルを短絡させる役目を持った大電流FET装置(12T1)を導通させる。この切替動作の好ましい割合は通常30Hzである。(12T2)はこのFETに限流保護を与えると共にバリスタ(12V1)は電圧保護を与える。
もし、負荷電力がピックアップコイルから得られる最大値を超過しても、出力電圧は常に(12REF3)で設定した基準値以下でありスイッチ(12T1)は通常オフである。もし、負荷がインバータ駆動交流モータであると、高加速時にこれが起り得る。図12の制御器は、かかる場合に前記インバータにその加速度を減少するよう指示するための光学的結合制御信号を発生することにより最大電力転送を維持する手段を備える。該信号は(12P2)の電圧と、(12REF3)により設定した基準レベルより低くされた三角形搬送波とを比較することにより発生する。該三角形搬送波は(12IC1:D)がこの比較を遂行する間、弛緩発振器(12IC1:C)により発生させられる。光学的絶縁は(12IC2)により与えられる。
かくして、図12の回路は出力電圧を上限と下限との間に維持するようにし、ピックアップコイル内の共振電流を上限以下に維持する。
同調ピックアップコイルと動作特性。
軽負荷車両が、該軽負荷車両よりも1次ループから遠い位置にある他の車両に電力が届くのを妨げるという事態が、特に1次ループが共振状態にあるような設備において起こり得る、ということが判明した。このような事態は、前記軽負荷ピックアップコイルを循環する高レベルの電流が、1次インダクタ内の共振電力と相互作用する結果として起こる。従って、制御器または車両電力コンディショナは、2つの別々の車両機能を結合するものが開発され、すなわち、2つの機能とは、コイル出力電圧がプリセット閾値より上昇するときはいつでもピックアップコイルを離脱または動作不能にする機能と、出力電流ドレインが第2閾値を越えるときはいつでも出力電流を制限する機能である。本システムは、最大電力を扱うものとは異なり、80%以上の変換効率を与えることができるので、好ましい電力制御方法だと言える。
ピックアップコイルの離脱はコイルを1次導体に接近した最適の位置から物理的に離反せしめることにより機械的に行なうことができる。離脱はまた電気的にも行なえる。例えば、電流の流れを中断するために共振回路内の直列スイッチを開放してもよい。調整目的のために繰り返し開放(例えば約20-100Hzで)して目標値を上下する出力電圧を与えてもよい。車両走行制御のためには、上記直列スイッチは、希望する時間が経過する間、開いたままにしておけるものであってもよい。この方法は、該スイッチが2方向スイッチでなければならないという欠点、および、上記直列スイッチが、ピックアップコイルの観測共振電流レベルにおいて2ボルト以上の電圧降下を発生し、多分50~100Wのロスを生ずるという欠点を有する。第2の選択としては、コンデンサに接続されたスイッチを投入することにより、そしてそれによって共振素子をシステムから切離すことにより、ピックアップコイルを短絡させることが好ましい。この投入スイッチが多くの電流を流さないのは回路がもはや共振ではないからである。それで損失は小となり、とにかく負荷担持モードを害するものではない。前記スイッチの投入時には共振回路の蓄積電荷は小である。もし所望の出力が大電流の低電圧出力であれば、このスイッチが短絡すると、かなりのロスを生ずるので、第3の選択は比較的多くの巻数を有する第2のピックアップコイルを設けることである。このようなコイルを短絡させると、該スイッチを流れる電流は比較的小さい。
誘導ピックアップコイルを使用する車両システムの動作時、モータの要求する出力電力は広範囲に亘って変化する。その結果、電力需要もまた広く変化する。軽負荷の場合には、平行伝送線路に帰還させられるインピーダンスもまた広く変化するので問題が起きる。本例では、1対の平行導体は図16に示すように、送電線と考えなければならない。
図16に於て、Reffはピックアップコイルの同調回路への実効モータ負荷を表わし、これは図13の誘導ピックアップコイルに対応し、もし送電線が電圧源により駆動されると実効相互結合は図17に示す回路により示される。
相互結合Mの効果は等価抵抗を1次側に転送することである。且つこれは図18に示す回路により表わされ、図9において、もしωが大きければ、Mの値が小さくても(すなわち結合係数が小さくても)、電力を伝達する能力は大である。
過負荷モータはReff=無限大に対応し、一方軽負荷モータはReff~0に対応する。かくして、ω2M2/Reff->00の過負荷の場合、電力は転送されないし、ω2M2/Reff->無限大の軽負荷では平行送電線の電流を維持することはますます困難となる。後者は甚しく望ましくないもので、これは1つの軽負荷車両は同一電線路の他の車両への電力をブロックできるからである。
好ましくは、高周波交流を送電線に供給することで、かかる高周波電流は高周波交流発電機により発生してもよく、さらに好ましくは前記した如くパワー・エレクトロニクス回路により発生してもよい。パワー・エレクトロニクス回路の場合は、発振周波数はループにかかる継続的な無効負荷により決定され、また軽負荷車両の影響は動作周波数を10KHzから数百Hzまでという好ましい周波数範囲から逸脱させるという形で現われる。こうすれば、非同調回路は低(無効)インピーダンスを反映するので、ω2M2/Reff->無限大の問題は解決されるが、非同調性は再び他の車両への電力の流れを制限する。
この問題は、送電線と同調ピックアップコイルとの間の結合の度合を疎にすることによって回避することができる。この解決は、ω2M2/Reffという項は本質的には、只1つの変数-相互インダクタンスであり、2つの磁気回路間の結合係数を意味するところの相互インダクタンスというただ1つの変数しか持っていない、ということを基礎としている。この、通常は一定と考えられている結合係数を小さくすることができれば、相互作用も減らすことができる。
1つの提案としての解決法を図19に示す。付加コイルを送電線とピックアップコイルとの間に配置する。この付加コイルはスイッチ(S)を有し、これを開放すれば付加コイルは何の影響も及ぼさない。しかしスイッチ(19S)が投入されると、この短絡コイルが磁束の交差を防止し、これにより結合が減少し、従ってMが減少する。前記付加コイルの位置決めは大して重要なことではない。この付加コイルは、若干の磁束を捕捉しさえずれば作動する。また、付加コイルは、磁束を捕捉はするものの、インダクタンスヘの影響はできるだけ少ないことが特に好ましい。実用的には、これを達成することは困難ではない。スイッチ(19S)は多数の公知のパワー・エレクトロニクス・スイッチのうちの1つであってよい。
動作時、同調回路VTの電圧が監視されて、もし高くなりすぎると回路の負荷が小さくなりすぎるので、スイッチSを入れて電圧を減少させる。電圧VTが低いとスイッチ(S)は開放のままとなる。
この回路は整流器の制御を行うためにやはりVTを使用する過負荷サーキットリーと両立させることができる。
好ましい実施例2-150W形式
この好ましい実施例は小型150W試作品を使用したもので、これは車上ブラッシュレスDCモータを使用して1台または複数台の車両を、10KHzで励磁した1次ケーブルの上に敷設した軌道に沿って移動させるものである。このシステムは整流火花がなく鉱山のような爆発性雰囲気に対しても適応させることができる。
高周波DC-AC電力変換
本装置の電源用回路は図6に略示する。
高周波ケーブル(6101),(6102)に供給する電流は共振モードで動作してほぼ完全に10KHz正弦波形を形成するソリッドステイトスイッチングコンバータ(6100)を用いて発生させる。従って導体から放射される無線周波数干渉は、電力の高調波成分が1%以下と低いので無視しうる。このシステムは空港のような通信の激しい場所で動作するに適している。
本実施例の共振回路は、電源装置内のセンタタップ付きインダクタ(6L1)とコンデンサ(6C1)との内部に含まれている。従ってこれらの構成要素は前記共振電流の強さを支持することができなければならない。誘導導体も同一の周波数で共振することが好ましい。この設計は前記変圧器(6L1)に電気絶縁の役目をさせるものであるので、安全性が重要とされる小型システムに特に適しており、さらに(6Edc)から供給される比較的高い電源電圧を異なる電圧に変圧しなければならない場合にも使用し易い。
軌道に必要な電流逓昇を与え、且つコンバータの動作周波数の負荷変化の影響を最小限度にするために、前記フェライトつぼ型コアの高周波変圧器の巻線比は、2次側に只1つの巻線のみを配置する本実施例で高くなっている。さらに周波数への負荷の影響を最小限度にするために前記高周波同調回路のインピーダンス(Z=√(L1/C1))は意図的に低くされる。しかしながら、Zの値を選択するときには妥協が必要である。Zの値を小さくしすぎると、1次循環電流が大電流となるので効率が悪くなり、C1の電気容量を大きくしなければならなくなるので、コンバータの価格や大きさを増大させる必要が生ずる。1次側変圧器巻線(L1)は、表皮効果による損失を少なくするため、小径の絶縁素線を多数より合わせたもので構成すべきであるが、入力インダクタLsは、本質的にDC電流のみが流れるので通常のソリッド線を巻いて形成することができる。
図6に略示する共振コンバータは、図5に示すような回路を用いて、(6L1)と(6C1)とのリンギング周期である180°おきに2つのスイッチ(6S1),(6S2)を交互にゲートすることにより制御される。もし入力電圧(6Edc)が(起動時に発生するように)一定レベルより低いときは、f=1/√(L1C1)の回路に対する大体の共振周波数で動作する発振器によりゲートは制御される。一旦電圧Edcがこの設定レベルを超過し且つ数ミリ秒が経過すると、固定発振器は発振をやめ、その代りスイッチ(S1),(S2)が、(C1)の電圧零交差を検出するたびに切替わることにより減衰共振周波数でゲートされる。これにより全負荷条件下で(S1)と(S2)とはゼロ電圧でオンオフし、この2つの装置の切替えロスを最少限にする。
2つの電力スイッチ(6S1)と(6S2)をMOSFETsとして示すが、これらは等しくバイポーラトランジスタ、IGBTsまたはGTOs(ゲートターンオフサイリスタ)、または特定業務に必要な電力レベルを取り扱うように設計したその他のソリッドステイトスイッチでもよい。これらのゲートは図5に示したような制御器により駆動される。
図7に関連して述べた容量性同調のためのプロセスはこの種の共振制御器にも適用される。
高周波ケーブル
また、本実施例に於て、移動車両の走行径路に沿って電力を配電する高周波ケーブルは、ほぼ平行な1対のケーブルより構成され、それぞれのケーブルは表皮効果と隣接導体の導電ロスとを減少させるために、リッツ線として知られる、多数の細い絶縁ワイヤより構成することが好ましい。市販のリッツ線の好ましい1つの形式は直径約13mm内に40ゲージエナメル銅線の撚線約10,000本を含み、しかも安価なものである。2本のケーブルの間の間隔は大して重要なことではないが、もし接近しすぎておれば磁界は各々打消し合って車両のピックアップコイルヘの結合が不良となる。反対に、もし離れすぎていると、ピックアップコイルに、磁界でカットされない電流を流す部分がかなり生ずるので、損失が不必要に大きくなる。加えて、軌道のインダクタンスは増加し、これは所要の電流を循環させるために電圧をさらに加えなければならないことを意味する。この問題は、図2に示すようにケーブルに直列コンデンサを設置して無効電力を減らすことによりある程度緩和し得るが、ケーブルのため、追加の価格と容積が必要になる。
誘導ピックアップコイル
このピックアップコイルの1形式は、好ましくは矩形の非鉄金属の巻型に多重撚線を数回巻回して形成する。その幅は高周波ケーブルと大体同一である。該多重撚線は好ましくはりッツ線(前記したような)である。本実施例では、強磁性コアは使用していない。また前記コイルは、コンデンサと並列に接続し、コンデンサの電気容量は、共振回路を構成して該コイルを配電電力の周波数(すなわち10KHz)に同調させるように選択する。より大きな電力を取り出すために、高Qピックアップコイルを備えることが望ましい。また、コイルのQの増加はコイルの大きさと価格とを増加する傾向があるので妥協しなければならない。補助ピックアップコイルが設けられて、最大電力コンバ一夕用の制御器を電源に接続し、且つ同期させる。
最大電力AC-DCコンバータ
もし適当な動力変換ステージを前記最大電力コンバ一夕の後に追加するならば、原則として、誘導モータのようなACモータを含むすべての適切なモータが、トロリーを駆動するのに使用可能である。1つの試作品システムで試験したモータは、安価で軽量という利点のあるブラシレスDC型で、あまり保守を必要とせず、しかも危険な環境での運転に適している。
最大電力AC-DCコンバータを図11に示し、このコンバータのための制御器の詳細を図13に示す。
ピックアップコイルから最大電力を低Q条件ないし中間Q条件のもとで調達するために、図13に略示するバッキングコンバータを使用し、且つ好ましくは無負荷の場合の半分より決して下位でないQを負荷ピックアップコイル(13L2)が有することを確保するように制御される。最大電力を送り出すレベルにピーク電圧(13V1)を維持するように、(13S3)(図14に示す回路のための制御器を切り替える。もしV1(図11)がV1ref(図13)を超過すれば、次に(13C2)の電圧がゼロ交差を通過した時に、機器(13S3)が「オン」となる。もし半サイクル中に(13V1)がV1refを越えないならば次のゼロ交差の時に(13S3)が「オフ」となる。このように半サイクルごとの積分制御を行うことにより、スイッチングロスを最少限にし、且つ放射無線周波数干渉も最小となる。
図13は、(ICL7667)によって構成される出カドライバー(13102)を介して(11S3)のゲートを駆動し得る制御回路を示し、また(13106)は(13101)で10V出力を発生する補助コイルにより電力を供給される電源装置である。
(13104)は零交差検出器で、検出する高周波電流の位相にロックされる。零交差検出器(13104)の出力をスパイクに変換し、次にD-フリップフロップ回路(13107)を閉じるため、零交差検出器(13104)の出力はパルス整形回路(13105)を通過させられる。電源装置が起動モードの閾値(入力側の時定数を参照)にあることをコンパレータ(13100)が示し、従ってゲート(13108)に制御パルスが入力されている限り、D-フリップフロップ回路(13107)はゲート・ドライバを活性化する。(13103)はコイルの電圧レベルの1次センサであり、(13109)を使用可能ならしめる。
モータ駆動装置
図15はDCを供給できるモータ駆動装置の1形式を示し、これはまた供給電圧15Voに比例する出力トルクを与える(適当な電力変換ステージを最大電力コンバ一夕の後に追加するならば原則としてどんなモータでも、例えば誘導電動機のようなACモータでも、車両駆動用に使用可能である)。試作システムに採用したモータは安価で軽量で保守費が安く、また火花が無く危険な環境での運転にも適しているブラシレスDC形である。モータ・シャフトの回転を減速して有用な駆動トルクを発生させるために減速ギヤボックスを、モータと、車両の車輪との間に介在させる。好ましい実施例では、所定の繰返し周期でモータ転流スイッチ(15S4,S5,S6)に抑止入力を加えてモータ・シャフトの回転数を制御することにより、車両の慣性を制御することができる。速度制御回路は本発明のの範囲を越えるもので従ってこの明細書では触れない。この実施例では、軌道の両端部に簡単なリミットスイッチを備え、モータを逆転させる。
(15101)は電子ブレーキで、モータ巻線をダイオード(15102)を介して互に結合する手段も設けられている。
軌道からの電力制御
車両が行なわなければならない仕事を達成すべき電力を車両上にて制御することが好ましい。しかし、軌道からの制御が有用である場合がある。ゼロ近くで利用可能な電力に対して制御配線を軌道上またはこれと接近して取付けることができ、図21で示すように短絡させることができる。スイッチ(S)が開いておれば効果はない。また投入時には車両は該軌道のこの部分を通過することはできないが、その何れかの側で正規の動作が可能である。
軌道の一部で電力を増加させるには、図21のようにコイルを使用してそれに通電することができる。本図面に於て、コイルは上部に位置する導体により通電される。このコイルを通過するトロリーは軌道電流の2倍の電流(2I)を供給され、これにより2倍の電力レベルで動作することができる。
この方法とその他の簡単な方法で、軌道周囲の簡単なループとコイルとを使用して車両を制御することができる。スイッチ(S)が開いておれば、車両がコイルをカバーするとき出力電圧が上昇するので、図20のように、このコイルは車両を感知するためにも使用することができる。それで、もし必要であればスイッチを投入して車両を正確な地点で停止させることができる。これらの技術の応用として例えば交差点で衝突が起きないように感知コイルを使用して交差点で車両を制御することができる。
変形例
図22は、2次軌道の導体に直接接続され、1次軌道の導体に誘導結合されたピックアップコイルを用いて、1次軌道(2212)から2次軌道(2210,2211)へ、いかにして電力を伝達するかを示している。2次軌道において、異なる電流の強さまたは異なる周波数が必要となった時には、(2213)に示すように追加の電力コンパ一夕を使用してもよい。
図23は、ピックアップコイル(2303)のコンデンサ(2302)と並列のスイッチ(2301)を示す。このスイッチ(2301)を入れると回路が非共振となり、且つ1次コイル(図示せず)とピックアップコイル(2303)との間で授受される電力を減少せしめる。
スイッチ動作を適宜制御することによりピックアップコイルの受け取る電力量を制御することができる。
図24は、スイッチ(2401)がコンデンサ(2402)とインダクタ(2403)とに直列であり、スイッチが開放時に共振電流が流れるのを防止するやや好ましい配置を示す。
図25は、相補型負荷回路である。これは制御器のDC出力を主装置(2503)(電動機のような)に供給する制御器(2502)を有するピックアップコイル(2501)を備える。
相補負荷としての抵抗器(2504)はスイッチ(2505)により制御される。これは、たとえ主機(2503)に軽負荷しかかかっていなくても、ピックアップコイルには常に全負荷がかかるように、抵抗器(2504)をオン状態にしておく時間を制御するパルス幅変調装置となり得る。このような配置は低電力用として有用であるが、1次電源は常時全電力を供給しなければならないので、高電力用には非能率的となる。
図26~図28は、バッテリ充電器(図26)と白熱灯照明装置(図27)および蛍光灯照明装置(図28)を含む他の変形例を示す。1次導体(2601),(2701),(2801)は、可動装置(2602,2702,2802)に電力を供給する。各可動装置は、供給される電力を充電するため、1次導体に接近したり、1次導体から離れたりすることができる。
前記バッテリ充電器は、前記した車両制御器と同等となし得る制御器(2604)により一定の電流をバッテリ(2603)に与えることができる。
同様に、図27は、バッテリの代わりに白熱灯(2703)を示す。このランプは当該地域の送配線のAC電圧に対応するDC電圧を供給される。それ故に、ニュージランドでは、同国の230VAC電線に適した照明器に使用するため、出力を230Vの直流に設定すればよい。
商用周波のもとで、ランプのインダクタンスによって起ることのある問題を回避するため、白熱電球には直流を供給することが好ましい。照明器具を1次導体に接近させたり、1次導体から離したりすることによってピックアップコイルに供給する電力量を変更することができる。
図28には、ピックアップコイル(2802)に誘起される高周波ACが供給される蛍光灯照明具(2803)を示す。
種々の変形例を本発明の範囲を逸脱することなく下記クレームに記載する如く構成することはできる。
(57)【特許請求の範囲】
1.電源と、
該電源に接続された一次導電路と、
前記一次導電路と結合して使用する2つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記電気装置は、電気的に前記一次導電路とピックアップコイルの結合度を部分的に変化させる制御手段を備えることを特徴とする誘導電力分配システム。
2.特許請求範囲第1項記載の誘導電力分配システムであって、
前記制御手段は、間欠的に一次導電路とピックアップコイルの結合度を変化させる手段を有することを特徴とするもの。
3.特許請求範囲第2項記載の誘導電力分配システムであって、
前記制御手段は、一次導電路とピックアップコイルの結合度が変化されない期間には、共振回路は多くの共振周波数のサイクルを含むように制御することを特徴とするもの。
4.特許請求範囲第1項記載の誘導電力分配システムであって、
前記電気装置は、可動または可搬型装置であることを特徴とするもの。
5.特許請求範囲第1項記載の誘導電力分配システムであって、
前記制御手段は、前記一次導電路とピックアップコイルとの間で授受される電力を変動する手段を備えることを特徴とするもの。
6.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記出力負荷は、1つ以上のバッテリに電力を供給する電池充電器より成ることを特徴にするもの。
7.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次導電路は、前記ピックアップ共振周波数とほぼ同一の一次共振周波数を有する共振回路を備えることを特徴とするもの。
8.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次導電路とピックアップコイルとの間で授受される電力を変動する手段は、前記各電気装置に取付けられていることを特徴とするもの。
9.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次導電路とピックアップコイルとの間で授受される電力を変動する手段は、分離コイルを備え、該分離コイルはこのコイルを開回路と短絡回路に切替えるスイッチを有し、これにより該スイッチが1つの状態から他の状態へ切替えられると、前記一次導電路とピックアップコイルとの間で授受される電力が変動することを特徴とするもの。
10.特許請求範囲第9項記載の誘導電力分配システムであって、
前記分離コイルは、前記一次導電路に近接して取付けられることを特徴とするもの。
11.特許請求範囲第9項記載の誘導電力分配システムであって、
分離コイルが、前記各電気装置に取付けられることを特徴とするもの。
12.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記ピックアップ共振回路は、コンデンサとインダクタを備え、前記一次導電路とピックアップコイルとの間で授受される電力を変動する手段は、該コンデンサと直列に接続され、前記回路を共振回路と開回路に切替えるスイッチを備え、従って該スイッチが開くと、共振電流が前記ピックアップコイルに流れることが妨げられることを特徴とするもの。
13.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次導電路とピックアップコイルとの間で授受される電力を変動する手段は、ピックアップコイルを共振回路と短絡回路に切替える前記ピックアップコイルの両端に設けられるスイッチより成り、従って該コイルが短絡されると、共振電流がピックアップコイルに流れることが妨げられることを特徴とするもの。
14.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記電源は電気的に同調可能であることを特徴とするもの。
15.特許請求範囲第7項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次共振回路と組合わされる電源は、前記一次共振周波数とほぼ同一の周波数の正弦波交流電流を発生することを特徴とするもの。
16.特許請求範囲第15項記載の誘導電力分配システムであって、
前記電源は、少くとも1つのスイッチを有するスイッチングコンバータと、前記共振一次導電路の電力位相を検出する手段と、前記共振一次導電路の位相を検出する手段に接続された前記スイッチを制御する手段を備え、これにより使用時は少くとも1つのスイッチは、位相を前記共振一次導電路内の共振電力の位相にロックするように制御されることを特徴とするもの。
17.特許請求範囲第16項記載の誘導電力分配システムであって、
前記電源は単相電源であり、且つ前記少くとも1つのスイッチは少くとも1対の相補スイッチより成ることを特徴とするもの。
18.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記ピックアップ共振回路は、少くとも1つのコンデンサと少くとも1つのインダクタとを有する直列共振回路であることを特徴とするもの。
19.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記ピックアップ共振回路は、少くとも1つのコンデンサと少くとも1つのインダクタとを有する並列共振回路であることを特徴とするもの。
20.特許請求範囲第19項記載の誘導電力分配システムであって、
前記インダクタは、磁気的に透過可能なコアを有することを特徴とするもの。
21.特許請求範囲第5項記載の誘導電力分配システムであって、
前記電気装置は、車輌、電気器具、電気手工具、電気機械、電池充電器または照明器具を備えるグループから選択されたものであることを特徴とするもの。
22.高周波電源と、
該高周波電源に接続された一次導電路と、
前記一次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記一次導電路は、ほぼ平行に敷設され、終端が接続された一対の導体により形成され、
前記電気装置のピックアップコイルのコアをE字状に形成し、前記コアに前記ピックアップコイルを巻回し、前記一対の導体がそれぞれ、前記コアの両凹部内で、かつそれぞれの凹部のほぼ中心に位置するように配置され、
前記ピックアップコイルのコアの両凹部に対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されていること
を特徴とする誘導電力分配システム。
23.特許請求範囲第22項記載の誘導電力分配システムであって、
ピックアップコイルは2つのコンデンサとともにピックアップ共振周波数を有する直列共振回路を構成することを特徴とするもの。
24.特許請求範囲第22項記載の誘導電力分配システムであって、
前記電気装置は、第2コイルを備え、該第2コイルは前記ピックアップコイルと同一磁気回路を有するコアに巻かれていることを特徴とするもの。
25.特許請求範囲第22項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次導電路は、終端にコンデンサを接続したことを特徴とするもの。
26.特許請求範囲第22項記載の誘導電力分配システムであって、
前記出力負荷に、前記ピックアップコイルにかかる負荷を一定とする相補負荷を接続することを特徴とするもの。
27.特許請求範囲第22項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次導電路の導体の少なくとも一部をループ状としたことを特徴とするもの。
28.高周波電源と、
該高周波電源に接続された一次導電路と、
前記一次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記一次導電路は、ほぼ平行に敷設され、終端が接続された一対の導体により形成され、
前記電気装置のピックアップコイルを中心のコア全体に渡って複数回、巻回し、前記電気装置のピックアップコイルの中心が前記一対の導体のほぼ中央に位置するように配置された
前記ピックアップコイルのコアに対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されていること
を特徴とする誘導電力分配システム。
29.特許請求範囲第27項記載の誘導電力分配システムであって、
前記一次導電路は、終端にコンデンサを接続したことを特徴とするもの。
30.電源と、
該電源に接続された一次導電路と、
前記一次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、少くとも1つの誘導ピックアップ手段を有し、且つ該誘導ピックアップ手段に誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
少くとも1つの誘導ピックアップ手段はピックアップ共振周波数を有する共振要素を含み、
前記一次導電路から少くとも一つの前記誘導ピックアップ手段を電気的にほぼ完全に減結合する減結合手段を備えたこと
を特徴とする誘導電力分配システム。
 
訂正の要旨 訂正の要旨
▲1▼訂正事項a
請求項22の
「【請求項22】高周波電源と、
該高周波電源に接続された一次導電路と、
前記次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記一次導電路は、ほほ平行に敷設され、終端が接続された一対の導体により形成され、
前記電気装置のピックアップコイルのコアをE字状に形成し、前記コアに前記ピックアップコイルを巻回し、前記一対の導体がそれぞれ、前記コアの両凹部のそれぞれのほぼ中心に位置するように配置された
を特徴とする誘導電力分配システム。」

「【請求項22】高周波電源と、
該高周波電源に接続された一次導電路と、
前記次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記一次導電路は、ほほ平行に敷設され、終端が接続された一対の導体により形成され、
前記電気装置のピックアップコイルのコアをE字状に形成し、前記コアに前記ピックアップコイルを巻回し、前記一対の導体がそれぞれ、前記コアの両凹部内で、かつそれぞれの凹部のほほ中心に位置するように配置され、
前記ピックアップコイルのコアの両凹部に対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されていること
を特徴とする誘導電力分配システム。」
と訂正する。
▲2▼訂正事項b
請求項28の
「【請求項28】高周波電源と、
該高周波電源に接続された一次導電路と、
前記一次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記一次導電路は、ほぼ平行に敷設され、終端が接続された一対の導体により形成され、
前記電気装置のピックアップコイルを中心のコアに巻回し、前記電気装置のピックアップコイルの中心が前記一対の導体のほぼ中央に位置するように配置された
を特徴とする誘導電力分配システム。」

「【請求項28】高周波電源と、
該高周波電源に接続された一次導電路と、
前記一次導電路と結合して使用する1つ以上の電気装置であって、前記一次導電路により発生する磁界から少くとも若干の電力を取り出し得るとともに、ピックアップ共振周波数を有する共振回路を構成する少くとも1つのピックアップコイルを有し、且つ該ピックアップコイルに誘導される電力により駆動可能な少くとも1つの出力負荷を有する電気装置と、
を備え、
前記一次導電路は、ほぼ平行に敷設され、終端が接続された一対の導体により形成され、
前記電気装置のピックアップコイルを中心のコア全体に渡って複数回、巻回し、前記電気装置のピックアップコイルの中心が前記一対の導体のほぼ中央に位置するように配置された
前記ピックアップコイルのコアに対向する面は、非導電性の材料または非鉄金属により形成されていること
を特徴とする誘導電力分配システム。」
と訂正する。
異議決定日 1999-07-12 
出願番号 特願平4-504164
審決分類 P 1 652・ 121- YA (H02J)
最終処分 維持  
前審関与審査官 杉田 恵一  
特許庁審判長 小川 謙
特許庁審判官 木村 勇夫
小林 信雄
登録日 1997-06-27 
登録番号 特許第2667054号(P2667054)
権利者 オークランド ユニサービシズ リミテッド
発明の名称 誘導電力分配システム  
代理人 森本 義弘  
代理人 森本義弘  
代理人 柳澤 正夫  
代理人 河野 登夫  

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