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審決分類 |
審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正しない E03F 審判 訂正 特120条の4、2項訂正請求(平成8年1月1日以降) 訂正しない E03F |
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管理番号 | 1097225 |
審判番号 | 訂正2002-39132 |
総通号数 | 55 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1994-09-06 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2002-05-31 |
確定日 | 2004-07-16 |
事件の表示 | 特許第2514918号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
【1】手続の経緯・本件訂正審判請求 (1)手続の経緯 平成 5年 3月 1日:出願(特願平5-81050号) 平成 8年 4月30日:設定登録(特許第2514918号) 平成14年 5月31日:本件訂正審判請求 7月 9日:訂正拒絶理由通知 10月11日:手続補正 12月 2日:審決(訂正を認めない) 12月28日:請求人出訴(平成14年(行ケ)653号) 平成15年 7月16日:判決言渡(審決取消) 10月28日:訂正拒絶理由通知 平成16年 2月 2日:意見書 (2)本件訂正審判請求 本件訂正審判請求は、特許明細書の特許請求の範囲の請求項1の「幾何学的に相似な曲面」を「幾何学的に相似で且つ合同を除く曲面」に改めるとともに、「(垂直荷重が)側溝2に側溝蓋1の底面が接触することなく」(当初の訂正請求の「(垂直荷重が)側溝蓋1との底面接触することなく」との記載を、上記平成14年10月11日付け手続補正書により補正)という記載を追加し、請求項1を次のとおりに訂正することを含むものである。 「接面部a5が全面にわたって曲面に成形加工された側溝蓋1と、前記側溝蓋1の接面部a5に対応する接面部b6が全面にわたって前記側溝蓋1の接面部a5の曲面に対して幾何学的に相似で且つ合同を除く曲面に成形加工された側溝2とからなり、前記側溝蓋1と側溝2との密着性を高め、前記側溝蓋1にかかる垂直荷重が側溝2に側溝蓋1の底面が接触することなく前記側溝蓋1及び側溝2の接面部a5,b6を介して分散されて側溝2に伝達されることを特徴とする騒音の発生しない側溝。」(以下、「訂正発明」という。) 上記訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものと認められる。 上記(1)のとおり、訂正を認めないとした平成14年12月2日付け審決が東京高等裁判所において取消されたので、改めて、上記訂正発明が、特許出願の際、独立して特許を受けることができるものであるかについて、以下に検討する。 【2】刊行物記載の発明 (1)実願昭61-110036号(実開昭63-18590号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物1」という。)には次の記載がある。 「側壁の内側上部に設けられた蓋掛け部および該側溝に掛けるための蓋から成るコンクリート側溝において、前記蓋掛け部および該蓋掛け部に接する側溝蓋の側面を各々側溝内部に向って下向きに傾斜部を設けたことを特徴とするコンクリート側溝。」(実用新案登録請求の範囲第1項) 「本考案は、コンクリート側溝に関するものであり、更に詳しくは、道路の側部に設けられ、雨水等の排水を充分に行うことができ、かつ堅固に嵌合して蓋鳴り等の騒音が発生しないコンクリート側溝に関する。」(2頁3~7行) 「現在用いられている側溝は、第4図に示されている如く該側溝壁上端部に蓋掛け部4を設け、その蓋掛け部平面を水平にされ、その上に側溝蓋4(当審注、「側溝蓋2」の誤記と認められる。)が掛けられている。」(2頁下から8~4行) 「前述の第4図および第5図におけるコンクリート側溝1および11には、構造上いくつかの欠点があり、好ましくない。まずその1つは、側溝側壁1の上部に側溝蓋4が該蓋掛け部に平行に掛けられるが、蓋の下面部が、コンクリート打設時にこて仕上部となり、多少とはいえ凹凸が形成されるので、蓋掛け後、蓋の上を歩行者、自転車、場合により自動車等が乗ることにより蓋鳴りが生じ、この音が側溝内部で共鳴して大きくなり、騒音となる。その結果、特に夜間の住宅街等では、この騒音による苦情が多いという問題点があった。この蓋鳴りを防止する手段として、ゴム板等を側溝と蓋の間に挟持したものもあるが、清掃の際、破損することが多く経済的に好ましくない。また該蓋は施設後、時間が経つと側壁と蓋との間隙に土砂等が入り込み、清掃時に蓋をはずそうとしても、容易に蓋をはずすことができない欠点がある。」(3頁下から6行~4頁12行) 「本考案者等は、従来のコンクリート側溝について、問題になっている種々の点を、充分検討した結果、本考案に至ったもので、したがって、本考案の目的は、蓋鳴りがなく、多量の降雨でも充分に流入しうると共に目ずまりがなく、容易に蓋の開閉ができ、しかも蓋の強度が大きいのを利用して、蓋の厚さを薄くすることができる有用なコンクリート側溝を提供することにある。」(5頁10~17行) 「第1図において、1は側壁、41は蓋掛け部、23は傾斜部である。この傾斜部23は、側溝の内部に向って設けられ、側壁1に対して約45゜の角度に形成されている。また側壁1はその外側に立ち上がり部25を有しており、この立ち上がり部25は、はめこまれた蓋の上に自動車等の重量の大きなものが通過したとき、蓋がはねあがるのを防止しているばかりではなく、蓋が壊れるのを防ぐ役目もしている。 蓋の長手方向には、水抜切欠24が設けられており……。 また、第3図は、水抜切欠26を側溝の蓋掛け部41に形成した例であり、水抜切欠26は、側溝の蓋掛け部41の傾斜面23に所望の間隔で形成される。」(7頁末行~8頁18行) 「本考案は、コンクリート側溝の蓋掛け部41に傾斜を設けると共に、これと対応した部分に傾斜を設けた蓋を設置することにより、蓋鳴りを防止することができる」(9頁下から10~7行) 以上の記載より、刊行物1の第1~3図に示された実施例に記載されたものにおいては、側溝蓋22と側溝の蓋掛け部41とは傾斜部23を設けたことにより蓋鳴りを防止し、騒音の発生がなくなったことから、側溝蓋22と側溝の蓋掛け部41との密着性が高まったこと、また、蓋にかかる垂直荷重は、側溝蓋22と側溝の蓋掛け部41の接面部である傾斜部23を介して側溝の側壁1に伝達されること、さらに、側溝に対して側溝蓋22の底面が接触しないことが、いずれも当業者に明らかである。 ここで、刊行物1の第1,2図に示された実施例に記載されたものにおいては、側溝蓋22の長手方向に、所望の間隔で水抜切欠24を設けているから、刊行物1には、次の発明が記載されているものと認められる。 「接面部が水抜切欠24部分を除いて傾斜面に成形加工された側溝蓋と、 前記側溝蓋の接面部に対応する接面部が全面にわたって前記側溝蓋の接面部の傾斜面に対して同様に傾斜面に成形加工された蓋掛け部を備えた側溝とからなり、 前記側溝蓋と側溝の蓋掛け部との密着性を高め、前記側溝蓋にかかる垂直荷重が前記側溝蓋及び側溝の蓋掛け部の接面部を介して側溝の蓋掛け部に伝達され、側溝に対して側溝蓋の底面が接触しない、騒音の発生しない側溝。」 (2)特開昭53-145347号公報(以下、「刊行物2」という。)には次の記載がある。 「1 地下構造物用蓋(1)の周縁の一部又は全周の下面に先細形状の突縁部(2)を設け、又蓋(1)の受枠(3)側に上記突縁部(2)との嵌合溝(4)を形成する状態に二重の受板(5),(5)’を突設させてなる地下構造物用蓋構造。 2 ……。 3 突縁部(2)の断面形状を滑らかな曲面をもって先細りとした特許請求の範囲第1項記載の地下構造物用蓋構造。」(6頁左下欄4~13行) 「従来の地下構造物用の蓋構造は蓋の周縁下面に突縁部を設け、又 受枠内周に同突縁部を受ける段部を設けるだけの平受型又は片面のみを勾配受とする構造のみであった。そのため平受型にては蓋にかかる荷重はストレートに段部に垂直荷重として受けられ……ガタツキ、振動、騒音が蓋と受枠との間隙によって生じるといった欠点があり……本発明はこれらの欠点を解消した新しい構造の地下構造物用蓋構造を提供せんとするものである。」(6頁左下欄15行~右下欄12行) 「二枚の受板(5),(5)’によって蓋(1)を緊締する状態を維持しているので、蓋(1)と受枠(3)との間に生じるガタツキ、振動、騒音が発生しない。反力R、R’の値は突縁部(2)の内外それぞれの傾斜角度によっても調整できる。第3図は突縁部、受板の形状の他の例を示すものである。」(7頁左下欄6~11行) 「受枠(3)による緊締により蓋(1)のガタツキ、振動、騒音が著しく減少でき」(7頁左下欄16~18行) そして、特に第3図によれば、蓋1の突縁部2と受枠3の受板5,5’の嵌合溝4の断面形状が同一の曲線となっており、第3図に記載の蓋1の突縁部2と受枠3の受板5,5’の嵌合溝4との接面部は、蓋構造における、ガタツキ、騒音、振動等を減少するために、二枚の受板に嵌合されて「緊締する状態を維持」するものであり、蓋の突縁部と受板の嵌合溝は、同一断面形状、つまり幾何学的には「合同」の形状を有するものであり、突縁部2と嵌合溝4とが第3図のように設置された場合には、両者の密着性は高く、また、蓋1にかかる垂直荷重は、蓋1の突縁部2の接面部を介して受板の嵌合溝4の接面部に分散されて伝達されることは当業者に明らかであるから、刊行物2には、次の発明が記載されているものと認められる。 「接面部が全面にわたって曲面に成形加工された蓋の突縁部と、前記蓋の突縁部の接面部に対応する接面部が全面にわたって前記蓋の突縁部の接面部の曲面に対して幾何学的に合同な曲面に成形加工された受板の嵌合溝とからなり、前記蓋の突縁部と受板の嵌合溝との密着性を高め、前記蓋の突縁部にかかる垂直荷重が前記蓋の突縁部及び受板の嵌合溝の接面部を介して分散されて受板の嵌合溝に伝達される騒音の発生しない地下構造物用蓋構造。」 【3】訂正発明と刊行物1記載の発明との対比及び判断 (1)対比 訂正発明と刊行物1記載の発明とを対比すると、刊行物1記載の発明の「側溝の蓋掛け部」は、訂正発明の「側溝」に対応するものであるから、両者は、 「接面部が成形加工された側溝蓋と、側溝蓋の接面部に対応する接面部が成形加工された側溝とからなり、側溝蓋と側溝との密着性を高め、側溝蓋にかかる垂直荷重が側溝に側溝蓋の底面が接触することなく側溝蓋及び側溝の接面部を介して側溝に伝達される騒音の発生しない側溝。」の点で一致し、以下の点で相違している。 相違点:訂正発明では、側溝蓋の接面部が全面にわたって曲面に成形加工されるとともに、側溝の接面部は、全面にわたって側溝蓋の接面部の曲面に対して幾何学的に相似で且つ合同を除く曲面に成形加工され、側溝蓋にかかる垂直荷重が側溝蓋及び側溝の接面部を介して分散されて側溝に伝達されるのに対し、刊行物1記載の発明では、側溝蓋と側溝の蓋掛け部(側溝)との接面部は、そのようになっていない点。 (2)判断 刊行物2には、上記のとおり、「接面部が全面にわたって曲面に成形加工された蓋の突縁部と、前記蓋の突縁部の接面部に対応する接面部が全面にわたって前記蓋の突縁部の接面部の曲面に対して幾何学的に合同な曲面に成形加工された受板の嵌合溝とからなり、前記蓋の突縁部と受板の嵌合溝との密着性を高め、前記蓋の突縁部にかかる垂直荷重が前記蓋の突縁部及び受板の嵌合溝の接面部を介して分散されて受板の嵌合溝に伝達される騒音の発生しない地下構造物用蓋構造。」が記載されており、上記相違点として摘記した訂正発明の構成と刊行物2記載の発明の構成とは、両接面部の曲面が、訂正発明では「相似で且つ合同を除く曲面」であるのに対し、刊行物2記載の発明では「合同な曲面」である点で差異が認められる。 ここで、本件特許に対する無効審判請求事件である、平成10年審判第35242号事件について、特許庁が平成12年4月11日付けでした審決に対する審決取消訴訟(平成12年(行ケ)第184号)の確定判決(平成13年4月12日判決言渡)をみると、以下のように判示されている。 『第5 当裁判所の判断 1 取消事由1(相違点についての判断の誤り)のうち、引用例1記載の発明と引用例2記載の発明との組合せについて検討する。 (1)……。 (2)幾何学的には、「相似」の概念に、「合同」すなわち同一の形状も含まれていることは、当裁判所に顕著である。……。 (3)なお、念のため、甲第5号証(本件特許公報)により、本件明細書の発明の詳細な説明を参酌しても、本件発明において、「幾何学的に相似」から「幾何学的に合同」を除いて解釈すべき事情は見出せない。 かえって、甲第5号証によれば、本件明細書には、「【課題を解決するための手段】図1はこの発明の原理を説明する図である。まず図1の正面図で示すように、接面部を曲面に成形加工した側溝蓋1を、幾何学的に相似な曲面に成形加工した接面部を持つ側溝2に、密着するように設置する。」(3欄7行~11行)、「【作用】この様にして幾何学的に相似した曲面を持った側溝蓋1と側溝2を設置すると、両者は側溝蓋1の自重により密着する。」(同欄13行~15行)、「【発明の効果】この発明は側溝蓋の接面部と側溝の接面部が曲面で密着することに特徴が有る。」(同欄24行~25行)との説明とともに図1が図示されていることが認められ、以上の事実によれば、別紙図面図1の正面図に示されるような、側溝蓋と側溝が同一断面形状のものも、本件発明の「幾何学的に相似」に該当することが認められるところである。 この点に関して、被告らは、側溝と側溝蓋とが密着するといっても、図面に描けない程度の隙間はあり得、その隙間分だけは側溝蓋の接面部が側溝の接面部に対して縮小、あるいは側溝の接面部が側溝蓋の接面部に対して拡大されていた方が、密着性は高まるが、側溝の接面部と側溝蓋の接面部を図で単純に描けば、側溝の接面部も側溝蓋の接面部も滑かな曲面となり、その隙間を描くこともできないことから、本件明細書のような図面となったものであると主張する。 しかし、側溝の接面部と側溝蓋の接面部に隙間が存在するものであれば、それを拡大図として示したり、図面の説明として記載しなければ、被告ら主張にかかる隙間の存在は、認識できないし、また、そのようにすることは容易である。ところが、本件明細書には、それすらもされていないのであるから、本件発明が、そのような隙間を設ける趣旨であるとする被告らの主張は、採用することができない。 (4)したがって、引用例2記載の発明の突縁部と嵌合溝との接面部も、本件発明の「曲面に対して幾何学的に相似な曲面」に該当するというべきであり、これに該当しないとした審決の認定は、誤りである。……』 上記判決によれば、本件明細書には、側溝蓋と側溝の両接面部が、合同のものも、合同を除く相似のものも記載されていたことが明らかである。 そして、本件明細書には、上記各接面部が、合同である場合と、合同を除く相似である場合の、各作用や効果の差異について何ら記載されておらず、(合同を含む)相似である場合に、【作用】の欄に「この様にして幾何学的に相似した曲面を持った側溝蓋1と側溝2を設置すると、両者は側溝蓋1の自重により密着する。」と記載され、【発明の効果】の欄に「この発明は側溝蓋の接面部と側溝の接面部が曲面で密着することに特徴が有る。」と記載されているように、各場合における作用や効果に格別の差異があると認めることもできない。そうすると、訂正発明の「相似で且つ合同を除く曲面」には、合同ではないものの合同の場合と同様に、側溝蓋の接面部と側溝の接面部が曲面で密着するような、合同に極めて近い相似の曲面が含まれていると認められ、訂正発明が、側溝蓋と側溝の両接面部の曲面を「相似で且つ合同を除く曲面」に限定した点には格別の技術的意義は認められない。そして、このような接面部を、精密に合同に製作することが困難であることも考慮すれば、側溝蓋の接面部を合同に極めて近い相似の曲面とすることは、刊行物2記載の発明に基づいて当業者が必要に応じ適宜なし得る程度の設計的事項にすぎない。 この点に関し、上記無効審判請求事件である、平成10年審判第35242号事件について、特許庁が平成14年4月3日付けで改めてした審決に対する審決取消訴訟(平成14年(行ケ)第243号)の判決(平成15年3月24日判決言渡)をみると、以下のように、刊行物1に刊行物2を適用して訂正前の本件発明をなすことが容易である旨判示されており、当該判示内容は、本件訂正発明に関しても同様にいえることである。 『第3 争点に対する判断 1 争点(1)(本件審決の進歩性判断の当否)について (1) 原告らの主張(ア)について …… ア …… イ …… ウ …… エ 原告らの主張の当否 上記アウによれば,引用考案(注:「刊行物1記載の発明」、以下、同じ。)において,側溝蓋22と側溝の蓋掛け部41との接面部を傾斜面とすることによって生じる「くさび効果」を利用して,側溝蓋22と側溝の蓋掛け部41の密着性を高めて,蓋鳴りを防止しているのと同様に,引用発明(注:「刊行物2記載の発明」、以下、同じ。)においても,蓋(1)の突縁部(2)と受板(5),(5)′との接面部を傾斜面とすることによって生じる「くさび効果」を利用して,蓋(1)の突縁部(2)と受板(5),(5)′の密着性を高めて,蓋のガタツキ,振動,騒音を減少しているところ,引用発明においては,引用考案には存在しない「接面部を断面直線状とする場合であっても,「ノ」の字型の断面曲線状とする場合であっても,差異はない」という技術的思想が開示されているのであるから,引用考案に,引用発明の技術的思想を応用する場合に,「接面部を断面直線状とする場合であっても,「ノ」の字型の断面曲線状とする場合であっても,差異はない」という部分のみを抽出して,適用することは,ごく自然な発想というべきである。 そうであれば,本件審決のうち,「引用例1(注:「刊行物1」、以下、同じ。)に記載された側溝蓋と側溝の傾斜部にかえて,引用例2(注:「刊行物2」、以下、同じ。)に記載された側溝蓋と側溝の構成を適用」するとしている部分は,原告らが主張するように,引用例1の側溝蓋に突縁部を設けたり,側溝の蓋受部に嵌合溝を設けることを意味するものではなく,引用例1において傾斜面(断面直線状)となっている側溝蓋と側溝との接面部について,「ノ」の字型の断面曲線状とすることを意味するものであることは明らかというべきである。 オ 小括 したがって,原告らの主張(ア)aは,採用することができず,また,これを前提とする原告らの主張(ア)bも,前提を欠くものであり,採用することができない。そして,「引用例1に記載された側溝蓋と側溝との傾斜部にかえて,引用例2に記載された側溝蓋と側溝の構成を適用して本件発明の上記相違点に係る構成とすること」ができるとした本件審決の判断には,誤りはないというべきである。』 そして、訂正発明が奏する作用効果も、刊行物1,2記載の発明から当業者が予期し得る程度のものであって格別のものではない。 したがって、訂正発明は、刊行物1,2に記載された発明から当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定によりその特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 【4】むすび したがって、本件訂正審判請求は、平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第3項の規定に適合しないので、訂正は認められない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2002-11-13 |
結審通知日 | 2002-11-18 |
審決日 | 2002-12-02 |
出願番号 | 特願平5-81050 |
審決分類 |
P
1
41・
832-
Z
(E03F)
P 1 41・ 856- Z (E03F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 浅香 理、前川 慎喜 |
特許庁審判長 |
山 田 忠 夫 |
特許庁審判官 |
木 原 裕 長 島 和 子 田 中 弘 満 山 口 由 木 |
登録日 | 1996-04-30 |
登録番号 | 特許第2514918号(P2514918) |
発明の名称 | 騒音の発生しない側溝 |
代理人 | 前田 勘次 |
代理人 | 前田 勘次 |