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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G01N |
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管理番号 | 1191858 |
審判番号 | 不服2006-75 |
総通号数 | 111 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-03-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-01-04 |
確定日 | 2009-02-10 |
事件の表示 | 特願2003-177220「液体クロマトグラフの連続測定方法」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 1月 8日出願公開、特開2004- 4103〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.本願発明 本願は、平成6年4月13日に出願された特願平6-74873号の一部を新たな特許出願として適法になされた分割出願であって、その請求項1に係る発明は、平成18年2月2日付の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、その請求項1は次のとおりである。(以下、「本願発明」という。) 「【請求項1】 2種類以上の移動相を用いる液体クロマトグラフの連続測定方法であって、 第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路において、前記送液ポンプと分離カラムとの間に試料及び第2以降の移動相を前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に導くためのインジェクタを接続してなり、前記インジェクタは、試料又は第2以降の移動相を吸引するサンプリングノズルと、前記サンプリングノズルに連結された切り換え弁と、前記切り換え弁に両端が連結されており、かつ、試料又は第2以降の移動相を保持する液体保持流路とを有する液体クロマトグラフを用いるものであり、 少なくとも、 前記切り換え弁を、第1の移動相が前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に流され、かつ、前記インジェクタのサンプリングノズルから吸引した試料が前記液体保持流路に導かれる第1の切り換え状態とするステップ1と、 前記切り換え弁を、第1の移動相を前記液体保持流路に導入し、かつ、試料を前記液体保持流路から前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に導く第2の切り換え状態に切り換えるステップ2と、 前記液体保持用配管から試料が全て押し出された後に、切り換え弁9を、第1の移動相が前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に流され、かつ、インジェクタのサンプリングノズルから吸引した第2以降の移動相を前記液体保持流路に導く第1の切り換え状態に切り換えるステップ3と、 前記切り換え弁を、第1の移動相を前記液体保持流路に導入し、かつ、第2以降の移動相を前記液体保持流路から前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に導く第2の切り換え状態に切り換えるステップ4とを有することを特徴とする液体クロマトグラフの連続測定方法。」 2.引用刊行物の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である実願昭63-127697号(実開平2-48863号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに次の技術的事項が記載されている。 (a)従来の技術(明細書第1頁第20行?同第2頁第12行) 「試料ループと2流路-6方切換えバルブを有する液体クロマトグラフ用試料導入装置が汎用されている。第5図は、従来の液体クロマトグラフ用試料導入装置を示す概念図である。第5図中、1は切換えバルブであり、6箇所の接続口を有し、実線状態と破線状態の2流路を切換えることができる。まず、切換えバルブ1を実線状態にしてポンプ2から移動液をカラム3に送液する。一方、導入口4から不図示のマイクロシリンジ等により試料ループ5に被験液を充填する。この後、切換えバルブ1を破線状態とし、ポンプ2とカラム3の流路間に試料ループ5を介在させ、試料ループ5中の被験液をカラムに導入する。6は廃液口である。」 (b)溶出力の強い移動相をパルス状にカラムへ導入(明細書第2頁第14行?同第3頁第9行) 「液体クロマトグラフを用いて一定組成分析を行なう場合、分析対象である目的成分の溶出が終了した後も、被験液中の夾雑成分が遅れて溶出し、これら夾雑成分の溶出が完了するまで次の分析にかかれない場合がある。この問題を解決するため、溶出力の強い移動相をパルス状にカラムに導入して一分析毎にカラムを洗浄する方法が提案されている。従来の試料導入装置を使用して、上述のパルス状のカラム洗浄を行なうには、試料ループの内容積をある程度大きくする必要があり、この必要性を満たすため、試料ループ用パイプの内径を大きくすれば、被験液が希釈されてカラムに導入され、また、試料ループ用パイプの内径を小さく保ったままパイプを長くすれば、この部分での流路抵抗が著しく増大するという問題点があった。」 (c)刊行物1に記載された装置とその作用(明細書第3頁第15行?同第4頁18行) 「本考案の液体クロマトグラフ用試料導入装置にあっては、試料ループを内径の異なる2種以上のパイプで構成し、且つ、試料ループがポンプとカラムの間に介在する時に、前記内径の異なる2種以上のパイプが、移動相の上流側から内径の大きい順に配置される。 本考案を実施するにあたり、試料ループの内径の異なるパイプ間の接続は、接続金具を使用して螺合して接続することがより好ましい。 【作用】 本考案の液体クロマトグラフ用試料導入装置を被験液の導入に使用するときは、被験液は試料ループを構成するパイプのうち内径の小さいパイプ内に保持され、続いて、流路が切換えられてカラムに導入される。被験液の通過する流路は従来の試料導入装置の場合と等しい。また、洗浄液の導入時には、洗浄液は試料ループを構成するすべてのパイプ類内に保持され、続いて流路が切換えられてカラムに導入される。このようにして、パルス状の移動相の変更によるカラム洗浄が行われる。内径の大きいパイプは比較的短い長さで大きな容量の洗浄液を保持することができ、また、この内径の大きいパイプによる流路抵抗はほぼ無視することができる。」 (d)実施例 明細書第4頁末行?同第6頁末行に、前記記載(c)の液体クロマトグラフ用試料導入装置を用いた液体クロマトグラフの具体的な測定方法が記載されており、 「被験液と洗浄液は、導入口4より不図示の、マイクロシリンジ等により試料ループ5に導入される。切換えバルブが破線状態で洗浄液用パイプ8は被験液用パイプ7の上流側に配置されている。」(明細書第5頁第11?15行)、ならびに、 「第3図は、本考案の液体クロマトグラフ用試料導入口を使用して移動相をパルス状に変更してカラム洗浄を行った結果を示すクロマトグラムであり、また、第4図は比較のため一定組成で分析を行なった結果を示すクロマトグラムである。第3図、第4図のクロマトグラムを得た分析条件は以下の通りである。 …… 移動相 10mMリン酸緩衝液 6部とアセトニトリル1部の混合液 …… 第3図、第4図共にa,b,cで示した成分が分析目的成分である。第3図では、c成分溶出後に洗浄液としてアセトニトリル500μlをカラムに導入した。dは夾雑成分がまとまって溶出されたピークであり、この条件で20分に1回の分析が可能であった。一方、第4図では移動相組成を一定に保ったため、夾雑成分が溶出を続け、90分に1回の分析が可能であった。」(明細書第5頁第19行?同第6頁20行)なる記載がある。 (e)考案の効果(明細書第7頁第2?6行) 「本考案の液体クロマトグラフ用試料導入装置は、被験液の導入については、従来と同様被験液が希釈されずに導入されると共に、同一の装置から比較的多量の洗浄液の導入も行なうことができる。」 これらの記載事項からして、刊行物1には次の発明が記載されている。 「移動相及び溶出力の強い移動相である洗浄液を用いる液体クロマトグラフの測定方法であって、 移動相を送液するポンプとカラムとを連結してなる流路において、前記ポンプとカラムとの間に、被験液及びカラムの洗浄液を送液するポンプとカラムとを連結してなる流路に導くための試料導入装置を接続してなり、前記試料導入装置は、被験液又は洗浄液を試料ループに導入するための導入口を備えた切換えバルブと、前記切換えバルブに両端が連結されており、かつ、被験液又は洗浄液を保持する試料ループとを有する液体クロマトグラフを用いるものであり、 少なくとも、 前記切換えバルブを、移動相が前記移動相を送液するポンプとカラムとを連結してなる流路に流され、かつ、前記試料導入装置の切換えバルブの導入口からマイクロシリンジ等により、被験液が前記試料ループに充填して導かれる実線状態とするステップと、 前記切換えバルブを、移動相を前記試料ループに導入し、かつ、被験液を前記試料ループから前記移動相を送液するポンプとカラムとを連結してなる流路に導く破線状態に切り換えるステップと、 前記試料ループから被験液が押し出された後に、試料導入装置の切換えバルブの導入口からマイクロシリンジ等により洗浄液を前記試料ループに充填して導くステップと、 前記切換えバルブを、移動相を前記試料ループに導入し、かつ、洗浄液を前記試料ループから前記移動相を送液するポンプとカラムとを連結してなる流路に導く破線状態に切り換えるステップとを有する液体クロマトグラフの測定方法。」(以下、「刊行物1発明」という。) 3.対比 (1)一致点・相違点 本願発明と上記刊行物1発明とを対比すると、刊行物1発明の(ア)「移動相」、(イ)「ポンプ」、(ウ)「カラム」、(エ)「被験液」、(オ)「試料ループ」ならびに(カ)「切換えバルブ」が、本願発明の(ア’)「第1の移動相」、(イ’)「送液ポンプ」、(ウ’)「分析用の分離カラム」、(エ’)「試料」、(オ’)「液体保持流路」ならびに(カ’)「切り換え弁」に相当することは明らかである。 また、刊行物1について、前記2.(b)、(d)に摘記した事項、ならびに、本願明細書の段落【0009】、【0010】の「また、ステップグラジエント方式では、測定時間の短縮を図るために、目的成分までのピークを移動相Iによって溶出した後、以後に溶出される幾つかの非目的成分のピークを、移動相IIにより一本のピークとして溶出する方法が多用されている。この場合、第1の移動相Iの溶出力に比べて第2の移動相IIの溶出力が高くされている。」との記載からして、刊行物1発明の(キ)「洗浄液」が、本願発明の(キ’)「第2の移動相」に相当することも明らかである。 そうすると、刊行物1発明の(ク)「試料導入装置」は、「第1の移動相を送液するポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路において、前記送液ポンプと分離カラムとの間に、試料及び第2の移動相を、前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に導くため」の装置であって、「試料又は第2の移動相を試料保持流路に導入するための導入口を備えた切り換え弁と、前記切り換え弁に両端が連結されており、かつ、試料又は第2の移動相を保持する試料保持流路とを有する」装置と言える。一方、本願発明の(ク’)「インジェクタ」は、前記「試料導入装置」に、試料又は第2の移動相を吸引するとともに、切り換え弁に連結された「サンプリングノズル」をさらに有するものの、それら両者は、前記(ク)について述べた要素を有する「試料導入用インジェクタ装置」である点で共通している。 そして、刊行物1発明の切換えバルブの切り換え状態である「実線状態」ならびに「破線状態」は、それぞれの状態における前記バルブと他の部材との連通状態からして、それぞれ、本願発明の「第1の切り換え状態」ならびに「第2の切り換え状態」に相当する。 さらに、刊行物1には、「20分に1回の分析が可能」、「90分に1回の分析が可能」と記載されている(前記「2.(d)」参照)ことから、刊行物1に記載された装置が、1回かぎりの測定を行うものではなく、連続測定を行うものであることは明らかであるので、刊行物1発明は、実質的に「連続測定方法」に係る発明である点でも本願発明と一致する。 したがって、両者は、次の一致点: (一致点) 「2種類の移動相を用いる液体クロマトグラフの連続測定方法であって、 第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路において、前記送液ポンプと分離カラムとの間に試料及び第2の移動相を前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に導くための試料導入用インジェクタ装置を接続してなり、前記試料導入用インジェクタ装置は、試料又は第2の移動相を液体保持流路にそれを介して導入する切り換え弁と、前記切り換え弁に両端が連結されており、かつ、試料又は第2の移動相を保持する液体保持流路とを有する液体クロマトグラフを用いるものであり、 少なくとも、 前記切り換え弁を、第1の移動相が前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に流され、かつ、前記試料導入用インジェクタ装置の切り換え弁を介して試料が前記液体保持流路に導かれる第1の切り換え状態とするステップ1と、 前記切り換え弁を、第1の移動相を前記試料ループに導入し、かつ、試料を前記試料ループから前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に導く第2の切り換え状態に切り換えるステップ2と、 前記液体保持流路から試料が押し出された後に、試料導入用インジェクタ装置の切り換え弁を介して第2の移動相を前記液体保持流路に導くステップ3と、 前記切り換え弁を、第1の移動相を前記液体保持流路に導入し、かつ、第2の移動相を前記液体保持流路から前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に導く第2の切り換え状態に切り換えるステップ4とを有する液体クロマトグラフの連続測定方法。」で一致し、以下の点で相違する。 (相違点1) 「試料導入用インジェクタ装置」が、 本願発明は、前記したとおり、試料又は第2の移動相を吸引するとともに、切り換え弁に連結された「サンプリングノズル」を具備し、ステップ1において、「サンプリングノズルから吸引した試料が前記液体保持流路に導かれる」とともに、ステップ3において「サンプリングノズルから吸引した第2の移動相を前記液体保持流路に導く」のに対し、 刊行物1発明は、試料導入用インジェクタ装置の切り換え弁の導入口からマイクロシリンジ等により試料又は第2の移動相を液体保持流路に充填することを例示するにすぎず、試料導入用インジェクタ装置が、サンプリングノズルを具備せず、ステップ1においてサンプリングノズルから吸引した試料が前記液体保持流路に導かれるとともに、ステップ3においてサンプリングノズルから吸引した第2の移動相を前記液体保持流路に導く態様を明示していない点。(以下、「相違点1」という。) (相違点2) ステップ3が、 本願発明では、「前記液体保持流路から試料が全て押し出された後に」、「切り換え弁を、第1の移動相が前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に流され」る「第1の切り換え状態に切り換え」られるのに対し、 刊行物1発明は、液体保持流路から試料が「全て」押し出されるかどうか不明であるとともに、切り換え弁が第1の切り換え状態に切り換えられて、第1の移動相が前記第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に流されるかどうか不明な点。(以下、「相違点2」という。) 4.検討・判断 (4-1)相違点1について 一定内容積の液体保持流路を備え、前記液体保持流路内に保持された一定量の試料を、移動相を用い、切り換え弁を介して分離カラムに送り込む機構を有する液体クロマトグラフ装置において、試料容器内に挿入して試料を吸引する細管を切り換え弁の導入口に連結し、該液体保持流路中に試料を吸引して充填させた後、切り換え弁の流路を切り換え、該液体保持流路から試料を移動相の送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結してなる流路に移動相の流れにより導くことは、液体クロマトグラフにおける周知慣用の機構にすぎず、 (必要ならば、 (イ)特開昭61-233363号公報(特に第1図及びそれに関する第2頁の記載)、 (ロ)特開平5-256834号公報(特に図3及びそれに関する【0003】の記載、) (ハ)実願平4-43603号(実開平6-3440号公報)のCD-ROM(特に図3及びそれに関する段落【0002】?【0003】の記載) (ニ)特開昭55-23417号公報(特に第1図、第1頁左下欄下から4行?右下欄14行ならびに第2頁右上欄9行?12行等参照)。) また、試料容器から試料を吸引する細管を「サンプリングノズル」と呼ぶことも慣用の呼称にすぎない。 ところで、液体クロマトグラフ装置において、体積既知の液体保持流路(サンプルループ)全体に試料を満たして前記流路内の全量をカラムに注入する手法と、マイクロシリンジを用いて試料を導入する手法とを使い分けることは、本出願前当業者に周知の事項である(必要ならば「分析化学ハンドブック(分析化学ハンドブック編集委員会編 1992年11月30日 第1版 朝倉書店発行)」第270頁参照)。 してみると、試料を液体保持流路に導くに際し、刊行物1発明が例示する「切り換え弁の導入口からマイクロシリンジ等により試料又は第2の移動相を液体保持流路に充填する」手法に代え、試料を液体保持流路に充填するために周知慣用の「サンプリングノズル」や「吸引機構」を採用し、切り換え弁連結された試料又は第2の移動相を吸引する「サンプリングノズル」を設けるとともに、ステップ1において「サンプリングノズルから吸引した試料が前記液体保持流路に導かれる」とともに、ステップ3において「サンプリングノズルから吸引した第2の移動相を前記液体保持流路に導く」よう構成する程度のことは、当業者が容易に想到し得る事項である。 (4-2)相違点2について 液体クロマトグラフ装置での分析に際し、試料の定量が必要であることは技術常識であることを鑑みると、刊行物1発明において、マイクロシリンジ等によって液体保持流路に導入された試料を「全量」押し出すことにより、試料の定量が行われるであろうことは当業者が当然に想定し得る事項である。 さらに、洗浄に先立って、分析のために、溶離液である第1の移動相を分離カラム内に送液する必要があることは明らかである上、2流路-6方切り換え弁を用いる場合には、分離カラム内に試料を送液した後、溶離液である第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連結し、第1の移動相を分離カラムに送液できるよう前記切り換え弁を切り換えること、すなわち、第1の切り換え状態に切り換えることは当業者の技術常識に属する事項である。 してみると、相違点2にも格別の創作性を見出すことはできない。 また、これら相違点によってもたらされる効果も、刊行物1発明ならびに当業者に周知の事項から想定可能な域を出るものではない。 してみると、本願発明は、刊行物1発明ならびに当業者に周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである 5.むすび 以上のとおり、本願発明は、本願出願前に頒布された刊行物に記載された発明ならびに当業者に周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2008-01-08 |
結審通知日 | 2008-01-15 |
審決日 | 2008-01-28 |
出願番号 | 特願2003-177220(P2003-177220) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(G01N)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 宮澤 浩 |
特許庁審判長 |
村田 尚英 |
特許庁審判官 |
秋田 将行 山村 祥子 |
発明の名称 | 液体クロマトグラフの連続測定方法 |
代理人 | 安富 康男 |